自分の作ったシナリオで他人にFLASHを作ってもらうスレ3
しかしギコは立ち上がった。
立つのもおぼつかない足取りで。
しかしどこか力強く立ち上がった。
バシリスク「何故・・・ここまで出来る!?お前は立ち上がる事も出来ぬはずだ!何故・・・。」
口を閉じていたギコが喋り始めた。
ギコ「もう・・・負けられない・・・。いや。負けたくないんだ。あいつ等にも・・・あんたにも・・・何者でも・・・。」
ギコは血を吐き、倒れかけた。
しかし、ギリギリで足に力を込め、立ち上がった。
ギコ「約束したんだ・・・。おじさんに・・・ヒッキーに・・・。約束を守る為には・・・あんたの力が必要なんだ・・・。」
バシリスクがギコを怒りの目から、優しい目で見た。
バシリスク「・・・お前には参ったよ。 手を出せ・・・。」
ギコが片手を出すと、その手に牙が乗った。
バシリスク「召喚獣を呼び出す牙だ。そして・・・お前が望んだ物・・・”力”だ。」
ギコの体を黄色の光が包み込み、ギコの傷が癒え、ギコの体に力がみなぎった。
ギコ「・・・これが・・・”力”なのか・・・?」
バシリスク「そうだ・・・。お前の力。」
バシリスクがギコを見て微笑んだ。
バシリスク「ここまで俺に向かって来るのは、お前だけだった・・・。」
ギコもバシリスクを見て微笑んだ。
バシリスク「この強さ・・・心の強さ、とでも言うのか・・・。それが本当の強さ・・・なんだろうな。」
125 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 22:52:15 ID:8iZaDKyB
↓
夢を見る
↓
子供の頃の夢
126 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 22:55:44 ID:mM5LOj7+
ギコ「ありがとう・・・。父さん。じゃあ。俺、行くよ。もう一つの力を手に入れる。母さんに会いに行く。そして・・・奴らを倒す。」
そう言い、ギコは歩き出した。
バシリスク「本当に・・・強くなったな。息子よ・・・。」
長く感じた父親との出会いから別れ。
それはとても短い事だった。
ギコには、父親の記憶はほとんどなかった。
それでもギコは、バシリスク・・・父と別れてから、とても懐かしい想いがこみ上げ、泣きそうになった。
しかしギコは泣かなかった。
ギコ「絶対に泣かねえ。・・・だっせえからな。」
ギコは父との戦いで、牙の他にも・・・ましてや”力”の他にも新たなる物が心に芽生えていた。
諦めない心。
それらはこれからの戦いでも大きな力となるだろう。
父は、それを知っていた。
だからこそ強く当たった。
しかし、息子は父の予想を遥かに超えた。
ギコは・・・強くなったのだ。
本人は気付いていないだろう。
戦いの内に、自然に生まれた物なのだから。
ギコは、必死に村の宿屋に辿り着き、倒れ込む様に寝た。
体の疲れは取れても、心の疲れまでは取れないようだった。
おばさん「あんた!この子、帰ってきたよ!生きて帰ってこれたんだ!」
ギコはおばさんの甲高い声にも起きず、ぐっすりと寝ていた。
ハーストが穏やかな目でギコの頭を撫でつつ言った。
ハースト「疲れていたんだねえ・・・。よく頑張ったねえ・・・この子・・・。」
ギコは既に夢の中だった。
あれだけの労力を使ったのだ。
無理もない。
127 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 22:59:54 ID:mM5LOj7+
その翌日。
ギコ「おじさん。俺はまた旅に出る。ありがとう。」
ハースト「いや。良いんだよ。それよりも・・・何があったのか分からないけどね・・・頑張るんだよ。」
ギコが微笑んだ。
ギコ「ありがとう。」
ギコは町を出て、コンパスに目を落とした。
ギコ「今度は北東にいる母さんか・・・。」
ギコは北東に歩き出した。
ギコが歩いていると、赤と緑の入り混じった、鮮やかな色の狼がこちらに近付いてきた。
腐臭が漂っている。
ギコ「・・・生物兵器か。」
ギコが銃を構えた。
ギコ「いや・・・丁度良い。」
ギコは銃をしまい、深呼吸した。
ギコ「力を試すチャンスだ。」
狼が飛びかかってきた。
ギコは軽く避け、指を一本出した。
その指からは、銃弾のような雷の弾が連射された。
狼の肉は剥ぎ取られ始め、それでも狼は向かって来た。
ギコ「恐怖心すらも無くした憐れな狼よ。今楽にしてやろう・・・。」
ギコが手を狼に向け、叫んだ。
ギコ「サンダー・フォール!」
ギコがそう叫んだ途端、雷の滝が狼を襲った。
一瞬で狼は焼き消え、ギコはその場に石と枝、という簡素な墓を作った。
ギコ「ごめん。仕方が無かったんだ。やらなきゃ・・・やられちゃうから。」
ギコはそう言い、墓を後にした。
128 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:03:43 ID:8iZaDKyB
私は暗闇の中にうずくまっている。なぜだか分からない「ナゼダ…」
疑問が頭の中をめぐった瞬間その言葉は意味をなさないものとなる。
闇は黒という言葉だけでは表現しきれない。もはや白とも言い表せる。
129 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:05:49 ID:mM5LOj7+
歩きながらギコは地図を見た。
北東までは少し遠い為、途中で幾度か自動車に乗せてもらった。
それで少しは道程が楽になり、三日目の夕方、火山のふもとに着いた。
ギコ「この辺りに町は・・・あった!」
ギコは町に入った。
その町は冒険者専用の町、という感じがした。
武器、防具、医療道具、宿屋・・・。
普通の町ではありえないほど、それぞれのレベルが高かった。
火山の近くの為か、登山者等が多くいる気がした。
宿屋を見つけ、ギコはそこで少し話を聞いた。
ギコ「あの火山の名前は何て言うんだ?」
その宿屋には、宿屋の主と、双子の女性しかいなかった。
双子は、姉がフレイ、妹がフレイヤという名前だった。
フレイ「そのまんまさ。ボルケーノ。”火山”さ。」
ギコ「あの山には登れるのか?」
フレイヤ「登ってるけどね、みんな途中で降りて来るんだよ。」
ギコ「・・・何故だ?」
フレイ「温度に耐え切れないのさ。上に上がるほど暑さは増すからね。」
ギコ「・・・ああ、分かった。ありがとう。」
ギコは対策を考えた。
しかし、対策法が出てこず、頭がぐちゃぐちゃしそうになったので、とりあえず話す事にした。
ギコ「君達は、山を登らないのか?」
フレイ「登ってるよ。でも、どっちかっていうと怪物の為にね。」
ギコ「怪物の為・・・?」
フレイヤ「怪物が多いのよ。山には。幸い、弱い怪物は人間でも倒せる。」
ギコ「君達は強めの怪物の処理者・・・か。」
フレイ「ええ。でも、怪物達の要が鳥獣らしいの。」
フレイヤ「手が出せない。」
ギコは少し考えた。
130 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:09:53 ID:mM5LOj7+
ギコ「そいつ、倒せる様なら倒しておくよ。」
フレイ「無理よ。」
ギコ「あいにく、俺は特殊なんだ。君達とは訳が違う。」
フレイ「特殊って・・・あんた,大丈夫?」
フレイを無視し、ギコは話していた部屋を後にした。
ギコ「もう、今日は良いや。別に、どうにかなるだろう。」
ギコは眠った。
明日も、戦う事になるかもしれない。
その為に。
翌日。
ギコは山を登り始めた。
やはり暑かったが、そこまででもなかった。
しかし登ってる内に不思議になった。
慣れた登山者でも暑くて降りる頃でも、ギコは平気だったのだ。
まるで、ギコの場所だけ暑さが無い様に。
やがて、ギコは火山の中に入りこんだ。
どろどろと波打つ溶岩の中、一本の道があり、その先には丸い広場があった。
その広場の真ん中に、母がいた。
炎神、イフリート。
雌獅子の顔を持つ獣人神だった。
ギコ「ただいま・・・。母さん。」
イフリート「おかえり・・・ギコ。」
イフリートはギコを優しく迎えた。
イフリート「話は分かっているわ。とりあえず、あの人からもらった牙を出し、念じなさい。」
ギコは片手に牙を乗せ、念じ始めた。
131 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:13:37 ID:8iZaDKyB
遥か遥か遠くから一筋の光 その光を頼りに暗黒が光で満たされた。
目が光に慣れるまでの間何が起こったのか分からなかった。
132 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:14:31 ID:mM5LOj7+
ギコは片手に牙を乗せ、念じ始めた。
すると、牙が宙に浮かび、姿を変えた。
その姿は電気を帯びた馬の様な姿になり、ギコを見据えた。
イクシオン「やあ・・・ギコ。君の召喚獣、イクシオンだ。よろしく。」
ギコは呆然としたが、やがて声を出せるようになった。
ギコ「あ・・・ああ!よろしく!」
イクシオン「ああ。ところでイフリート様。バシリスク様からの伝言です『そいつは並外れた根性で、私に向かって来た。どうかお前も力を貸し与えてやってくれ。』との事です。」
イフリート「・・・そう。あの人が認めたなら良いでしょう、ギコ。力を与えましょう。しかし・・・力を見せて。」
ギコはつばを飲んだ。
その手からは雷がバチバチと音を立てている。
イフリート「でも、戦う必要は無い。あなたのフルパワーで一撃、私に攻撃を加えなさい。それであなたを見極めます。」
ギコは驚いた。
戦う必要は無い。
その言葉に何よりも驚いた。
ギコ「じゃあ・・・。行くぞ!」
ギコの目の前に雷の球が浮かび上がった。
ギコはその球に手を当て、念じ始めた。
ギコ「ハアアアアアアアッ!!」
雷の球は時と共に大きくなっていった。
ギコ「・・・!!まだ・・・まだぁっ!!」
ギコの体の内のどこかからプチッという音が聞こえた。
ギコは熱い地面に膝を着いた。
しかし、ギコの目の前の球は、これまでに無い程大きく成長していた。
今にも電気を解放し、爆発してしまいそうなほどの雷球。
絶えずバリバリと音が鳴り続けている。
イフリートは驚愕していた。
自分の息子があそこまで成長している事に。
イフリート「これを即席の壁で防ぐには、少々・・・苦しいかしら。」
イフリートも念じ、炎の壁を作り始めた。
ギコ「すぅ・・・。はぁ・・・。良し・・・。行くぞぉ!!」
ギコは高くジャンプし、空中で雷球にオーバーヘッドキックを食らわせた。
その蹴りは綺麗にヒットし、雷球は真っ直ぐにイフリートに向かっていった。
イフリート「この壁を超えてみなさい!」
イフリートの前にも、成長した炎の壁があった。
雷球と炎壁の衝突したエネルギーで、ギコが吹っ飛びかけた。
しかし、さっき呼び出したイクシオンが支えてくれた。
イクシオン「頑張りましたね。まさかあれほどの雷球を作るとは思いませんでしたよ。」
未だ雷球と炎壁の衝突は続いていたが、
一度の爆発音と共に辺りが煙に包まれた。
ギコの雷球は消えていた。
しかし、イフリートの作った炎壁もあと数センチという厚さだった。
ギコは疲れきってしまい、その場にへたり込んだ。
しかし、イフリートも疲れきっていた。
イフリート「ここまで成長しているのね。侮っていたわ。もう少しで破られる所だった。」
イフリートがギコを真っ直ぐに見つめた。
イフリート「良いでしょう。”力”をさしあげます。手を・・・。」
ギコが手を出すと、イフリートが何やら祈り始めた。
数十秒後、ギコの体から一瞬だけ多量の炎が噴き出した。
ギコ「・・・これが・・・母さんの、炎の”力”・・・。」
イフリート「そして・・・これを。」
イフリートが一房の赤い毛を差し出した。
イフリート「炎の召喚獣です。握って祈れば、私の使いが現れます。」
イフリートがギコに笑いかけた。
イフリート「頑張りなさい。私が言えるのはそれだけです。」
そう言った瞬間、下からゴゴゴゴゴ・・・と地響きが伝わってきた。
134 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:21:17 ID:8iZaDKyB
草原…ビル…雲の流れ…通勤ラッシュ…人ごみ…田んぼ、畑…
物凄いスピードで3次元の風景が流れていく。まるで私だけ
取り残されたように…
135 :
Now_loading...774KB:2005/11/19(土) 23:22:42 ID:8iZaDKyB
それは歴史を超える少年の物語。
飽きたので後頼んだ
何この二元中継
ギコ「・・・何だ?」
イフリートがはっとして叫んだ。
イフリート「火山噴火よ!行きなさい!早く!」
ギコがびくっとして返事した。
イクシオン「私に乗れ!」
ギコがイクシオンに飛び乗り、火山穴から飛び出た。
イクシオンは、本当に速かった。
周りの景色もほとんど見えないほどに。
しかしそれでも溶岩に追いつかれそうになっている。
ギコが駄目かと思った時に、イクシオンが叫んだ。
イクシオン「ギコ!炎の召喚獣を!私の考えが確かならば、それで逃げきれるはず!」
ギコが胸元からイフリートの毛を出し、祈り始めた。
イクシオン「後は頼んだぞ・・・フェニックス!」
祈りはすぐに通じ、神々しい真紅と金の翼を持つ鳥が現れた。
祈りが通じると同時にイクシオンは消えた。
その鳥はギコを背に乗せ、すぐに飛び立ち、驚くほどのスピードで上昇した。
そのあまりのスピードで、ギコは風で目を開けられなかった。
数秒後、目に風を感じなくなったギコが目を開けると、そこは遥か上空だった。
フェニックス「ギコ。私が炎の召喚獣、フェニックスだ。よろしく。」
ギコ「あ・・・ああ・・・。よろしく。」
ギコは安心し、フェニックスの背中で横になった。
ギコ「母さんは・・・その気になれば、噴火を止められたんじゃないのか?」
フェニックス「鋭いな・・・。あの方は、わざと噴火させたのさ。長くいると、別れが辛くなるからな。」
ギコ「ああ・・・。納得した。」
フェニックス「あの人は・・・優しすぎるのさ。」
ギコ「俺は・・・やつらに復讐する。復讐が終わったら・・・父さん・・・母さんとゆっくり話してみたい。」
フェニックスは黙っていた。
しかし、黙りながらも、彼はギコの信念が分かっていた。
ギコ「その辺りに大きい鳥獣はいないか?」
フェニックス「ああ・・・。エビルウィングか。どうした?」
ギコ「怪物の要らしい。退治しておく。」
フェニックス「・・・あなたも人が良い。じゃあ、行くぞ。」
フェニックスが一回羽ばたくと、もう既に下の風景はがらりと変わっていた。
ギコ「火山地域・・・広いんだなぁ。」
フェニックス「知らなかったのか。 それよりもそら。来たぞ。」
かなり先の方に、黒い鳥がいた。
かなり大きい。
近付きながらフェニックスは聞いた。
フェニックス「私が行くか?」
ギコ「いや・・・。俺が行く。」
ギコはフェニックスの背中から思い切りジャンプした。
エビルウィングが近付いてきた。
ギコは手から炎の球を出した。
いくつも、いくつも。
ギコがエビルウィングを睨むと、炎の球は意思を持ったようにエビルウィングを追い、体を焼いた。
エビルウィングの体が炎に包まれると、最後の力を振り絞り、ギコに突進してきた。
ギコ「Good bye・・・。」
最後の炎の球が剣に交わり、エビルウィングを一刀両断した。
ギコは遥か上空から落ちて行った。
それをフェニックスがキャッチした。
フェニックス「本当に無理をするな。ここでキャッチできなかったらどうするつもりだ。」
ギコは微笑みながら言った。
ギコ「ああ・・・信じてたんだ。」
フェニックスはフン、と鼻を鳴らすと言った。
フェニックス「降りるぞ。捕まっていろ。」
そう言うと、さっきのスピードほどじゃなかったが、凄いスピードで降り始めた。
ギコは大地に降りると、すぐに宿屋に向かった。
フレイ達に報告し(信じてもらえなかったが)すぐに休んだ。
その次の日の朝、ギコはイクシオンを呼び出した。
ギコ「速めにヒッキーの町まで走ってくれ。」
イクシオンはただ頷き、走り始めた。
それぞれ”力”を手に入れたであろう四人が集まる場所へ。
126、127、129、130、132に名前を書くのを忘れていました。
すいません。