【今年も】紅白作品感想スレッド2年目【ネタバレ】

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>>75
リアリティあるよねー。しみじみとしてしまう。桜とか、もっとちゃんと見たくなった。
そんで見返して、頭ん中で発酵させたら変になった。これは妄想に入りすぎてんなー。臭い。

黄色い桜を探して
女性が、その交流を、「どのように捉えようとしたのか」が肝なのかな、と思った。

文中では、女性は老人との会合を「毎日のコリからの気晴らし」「日常からの逃避」「口実」と考え、認知しようとしてる。
反面、読者側からは、それをそれ以上の物として女性が感覚的に受け止めているのが、垣間見える。
会話自体の朗らかな雰囲気や、音楽による心情の演出やら、一場面がやけに記憶に残るやら。
当人が思っていた以上に、その時間がずっと大きな存在に育とうとしている痕跡が、ふと見えたりする。
例えば、食べ物。
考え事をしながら胃に食物を惰性で流し込んでる感じの同僚との食事と、
ざる豆腐を追加する様な何の気なく箸の進む老人との食事って、
中身は似た様な愚痴話や世間話だったとしても、決定的に何かが違うと思った。

なんつーか、文章全体からは、女性の思考と感情の間に、誤差や矛盾が生まれているのを感じる。
でも、語り手の本人はそれに気付かぬまま、反対にそれを閉じこめる様に文を進めていく。
そこが何処かアンバランスで、とても自然に思えて、人間臭く思う。

こうした思考と感情のラグが、桜が連れたささいな偶然によって、最後に寄り添いあう。
誇張や強調によって晒されず、作品内でも二人の関係に不思議な魅力を与えた「秘密」のままに。
その魅力もまた、読後感の内に共感させられる。
だから、好きなんだ。多分。うへ〜。むしろ好きの言い訳みたい。
77Now_loading...774KB:05/01/07 20:26:55 ID:L/D+6AEW
↑公共っぽい書き方ですね。