Kさんへ
あなたとの思い出の日が近づいたので、今こうして読まれる当てのない手紙を書いています。
お別れしてしばらくは毎日あなたのことを考えていましたが、次第にその機会も減ってきました。
でも今は個人的な事情で気が塞いでいるからか、またあなたのことを思い出すことが増えています。
あなたは私の存在を忘れたりはしていないですよね。
でも思い出してくれることもないかな?
あなたに言ったことはありませんでしたが、あなたはモロに私の好みなタイプの性格でした。
リアルな世界で出会っていても、きっと好きにならずにはいられなかったでしょう。
ここでもリアルでも、残念ながらあなたのようなタイプの人に出会うことはもうないでしょう。
あなたの言葉は力強くて真っ直ぐで、いつも私の心にぐさぐさと刺さりました。
それが私によい影響をもたらすこともあれば、深く私を傷つけることもありました。
あなたの横に並んでいたかったから、私は常に気を張り身構えていましたが、
結果的にはそれが二人の関係の終わりを早めることに繋がったかもしれません。
今であれば、もっと素直に弱い自分をあなたにさらけ出せるような気がします。
あなたに向かってもっと自分の心を開放すればよかった、今更ながらそう後悔しています。
豊かな想像力や巧みな展開、人の心を読む能力、あなたの優れた点は幾つもあるけれど、
私があなたに強く惹かれたのは、時には怖いと思える程真剣に相手に対峙する姿でした。
私が自分の感情を的確に表現できない場合は、長時間レスを待って内容を咀嚼してくれたし、
ふざけた遊びを始めた時には、全力でぶつかってきてくれました。
あの時みたいに時計の針を巻き戻すことは無理だから、元に戻れるなんて考えてはいません。
それでも、時には傲慢とも思えるあなたの言葉の数々が懐かしく思います。
今私は弱っているときだからこそ、あなたにしっかりしろと叱ってほしいと願ってしまいます。