発芽玄米について
発芽玄米は作り方も保存も簡単
玄米を発芽直後の状態にした発芽玄米は、もとの玄米にはない優れた特徴 が加わります。
まず、発芽にはたくさんのエネルギーか必要ですが、
そのときに分泌される酵 素(化学反応を助ける物質)が、
玄米に蓄えられているでんぷんを分解して、エ ネルギーを取り出します。
さらに酵素は、良質のたんばく質をアミノ酸(たんぱく 質の原材料)
に分解し独特の甘みとおいしさを引き出してくれます。
この大きな分子の糖類とアミノ酸類は、
本来私たちの体内では作られない物 質なので、
肝臓はそれを懸命に分解しようとします。その結果、肝臓の働きが活 発になって、
体の治癒カが高まるというわけです。
発芽玄米の作り方
発芽玄米は、一定の温度を保っていれば、一日ほどで簡単に作ることができ
ます。
●用意するもの
玄米(2〜3カッブ)、大きめのバット、約30℃のお湯
●作り方
1.バットの上に玄米を0.5〜1センチ程度の高さに均一に広げ、ヒタヒタより
も少し多めに、30℃ほどのぬるま湯を入れる。
2.温度が冷めないように、バットの上からラツプをかける。ただし、発芽には
酸素も必要なので、つまようじなどで小さな穴をたくさん開ける。
3. 2を、昼間は温度が上がりすぎないように日向に置き、夜は温度が下がら
ないように風呂場の浴槽に浮かせるか、居間や台所の調理台付近など暖
かい場所に置く。
4.玄米は発芽が始まると、米から出たアクなどが発酵して悪臭を放つように
なる。これを防ぐために、十一〜三月の寒い時期は六〜八時間ごとに二回
ほど、六〜九月の暑い時期は五〜六時間ごとに五回ほど、それ以外の時
期は五〜六時間ごとに二〜三回ほど途中で湯を入れ替える。
湯を入れ替えるときは、一度玄米をザルに上げて全体を軽く洗い、再びバ
ットに戻して新しい湯(30℃)をヒタヒタよりも少し多めに入れる。同じくラッ
プをかけ、小さい穴をたくさん開ける。
5.二四〜二八時間ほどたつと、約八割の玄米が発芽する。ここでザルに上
げ、軽く水洗いする。すぐに食べる場合は、といだ発芽玄米を電気釜に入
れ、少し多めの水を加えて炊くと、ふっくらとした歯ざわりに仕上がります。
また、すぐに食べない場合や、発芽玄米をそのたび作るのはめんどうとい
う人には、発芽玄米を作った後、保存しておくことをおすすめします。その
際、湿ったままの状態で保存すると、芽が成長してしまったり、腐ったりして
しまうので、水をよく切ったあと、新間紙の上に二〜三日間天日干しをし
ます。十分に乾燥させた発芽玄米は、容器などに入れて冷暗所で保管す
れば、一ケ月ぐらいもちます。
★炊き方★
普通の電気釜で炊けます。発芽玄米と白米をいっしょに炊くと食べやすいで
す。混ぜる比率は1対1が理想です。