<統合失調症の症状> 〜思考の障害〜
・思考過程の障害
連合弛緩、滅裂思考 (話の脈絡がなくなる)。顕著になると言葉のサラダ (意味のない単語の羅列を発する)といわれる状態になる。
的外れな応答 (他人の質問に対し、的外れな答えを返す)
・思考過程の障害(妄想)
他人にとってはありえないと思えることを事実だと信じること。妄想には以下のように分類される。
一人の統合失調症患者において以下の全てが見られることは稀で、1種類から数種類の妄想が
見られることが多い。また統合失調症以外の疾患に伴って妄想がみられることもある。
関連語に妄想着想(妄想を思いつくこと)、妄想気分(世界が全体的に不吉であったり悪意に満ちて
いるなどと感じること)、妄想知覚(知覚入力を、自らの妄想に合わせた文脈で認知すること)がある。
被害妄想 (他人が自分を害しようとしていると考える)
関係妄想 (周囲の出来事を全て自分に関係付けて考える)
注察妄想 (常に誰かに見張られていると感じる)
追跡妄想 (誰かに追われていると感じる)
心気妄想 (重い体の病気にかかっていると思い込む)
誇大妄想 (患者の実際の状態よりも、遥かに偉大、金持ちだ等と思い込む)
宗教妄想 (自分は神だ、などと思い込む)
嫉妬妄想 (配偶者や恋人が不貞を行っている等と思い込む)
被毒妄想 (飲食物に毒が入っていると思い込む)
血統妄想 (自分は天皇の隠し子だ、などと思い込む)
家族否認妄想 (自分の家族は本当の家族ではないと思い込む)
また、上記の妄想に質的に似ているが、程度が軽く患者自身もその非合理性にわずかに気づいているものを〜〜念慮(被害念慮、注察念慮)という。