うつ病に効くサプリ・食事って4

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α−リノレン酸、EPA、DHAの基礎知識

そのほか注目されているのが、α−リノレン酸、EPA、DHAです。α−リノレン酸は体の中で、EPAやDHAとなります。
したがって、α−リノレン酸の効果はEPAやDHAの効果であるともいえます。最近、健康食品としても出回っているEPA、DHAはリノール酸と逆の働きをします。
つまり、血栓の形成を抑えて動脈硬化を防いだり、免疫を抑制することによってアレルギーを抑える作用があるといわれています。発ガンの抑制効果もあるのではないかともいわれています。

それではα−リノレン酸、EPA、DHAを多く摂りさえすればよいのでしょうか?確かに、EPAやDHAを多く含む魚や魚油を摂取すると心筋梗塞の発症率を抑えるということでは研究者の意見は一致しているようなのですが、
精製したEPAやDHAを摂取した場合は心筋梗塞の発症を抑えるという報告と関係ないとする報告とがあるのです。これはどうしてでしょうか?
実はEPAやDHAは非常に酸化されやすい脂肪酸であり、精製する過程で酸化されてしまって効果が落ちている可能性があるのです。
健康食品としてEPAやDHAを摂るのは考えものです。魚を食べることでEPAやDHAを摂る方が効果があり、よっぽど安くつきます。しかも多く摂れば摂る程良いかというとそういうわけではなさそうです。
EPAやDHAを多量にとるは、血栓の形成を抑えることになり、その結果出血しやすくなりますし、免疫を抑えるということは感染に対する抵抗力を落とす可能性もあります。
EPA、DHAを多く摂取するグリーンランドイヌイットは確かに心筋梗塞やアレルギーの発症率は低いのですが、
脳出血の発症率が高く平均寿命は日本人と比べて必ずしも長くはないのです(一概には食事のためだけとはいえませんが)。何事も過ぎたるは及ばざるがごとし、なのです。

参考文献
今泉勝己;臨床栄養、90巻246頁、1997年
三浦義彰ら;医学の歩み、182巻917頁、1997年
三浦義彰ら;医学の歩み、183巻433頁、1997年
石川俊次;医学の歩み、184巻193頁、1998年
池田郁男;医学の歩み、184巻199頁、1997年

http://www.page.sannet.ne.jp/onai/FAQ/Fatty_acids.html