日本相撲協会に公益財団法人の資格は無い

このエントリーをはてなブックマークに追加
164待った名無しさん
朝日新聞抜井規泰の相撲界内幕暴露
文部科学省は、「相撲文化は守るが、相撲協会を守るつもりはない」と言った。放駒理事長は親方株を協会が8千万円での買い取りを
落とし所どころと考えていた。3千万円では少ないので、買い取り制度を拒否したが、指導料はもっと少ない。
【1】朝日新聞紙面に書けない話。というか、月刊誌なら載せられるけれど、新聞では載せるタイミングがなく、かつ、文章量が膨大
で、載せようがない話をつらつらと。お題は、「なぜ、親方株に対する功労金支払いで、相撲協会はここまで迷走しているのか」。そ
の裏舞台を全部書きます。
【2】話の前提として「お相撲さんの気質」を知らないと、以下の話が全く理解できません。相撲の気質。これはレスリング選手や柔
道家、ボクサーら、格闘家の全員に共通する事です。それは、「ナメられたら終わり」。逆に、相手をナメてかかることができれば、
百戦百勝です。
【3】プロ野球にせよJリーグにせよ、団体競技で「20連勝」なんて、あり得ません。しかし、格技では
化け物のような連勝記録が存在します。レスリングの吉田沙保里とか。柔道の山下泰裕の対外国人生涯無敗とか。これは、実力差もさ
ることながら、戦う前から相手を圧倒しているんです
【4】格技ではナメられたら終わり、という点を理解頂けたでしょうか。所で、親方衆は相撲界の成功者です。現役時の最高位に差は
ありますが、いずれも一流、あるいは超一流の格闘家です。その親方衆のほぼ全員が、「ナメられてたまるか!」と一斉に血圧を上げ
た瞬間があったんです。

【5】八百長問題が続く昨春だったと記憶しています。当時の文科省の担当官僚が公式の席でこう発言しました。「相撲文化は守るが
、相撲協会を守るつもりはない」と。この一言が大多数の親方衆に文科省への不信感を抱かせました。そして、やり場のない怒りは放
駒前理事長に向けられました。
【6】八百長問題の始末を巡り、放駒理事長は当時、文科省側と頻繁に意見交換を続けていました。ただ、文科省は所管官庁として助
言はできますが、民間団体に対して介入はできません。文科省側としたら、ギリギリの行動でした。放駒理事長はこれを「有難い助言
」と受けとりました。しかし
165待った名無しさん:2012/12/07(金) 18:32:07.48 O
【7】しかし、親方衆の大多数は「有難い助言」とは受け取りません。「理事長を呼びつける何て、ナメてる」と。さらに、文科省に
配慮し続ける放駒理事長に対して、「文科省の言いなりだ」という批判が生まれました。同時に聞こえ始めたのが、「どうせ1月迄だ
よ」という声でした。
【8】相撲協会の理事は、2年に1度の理事選で選ばれ、当選した理事から理事長を決めます。理事選は63歳未満が立候補条件です。
今年1月に理事選がありましたが、放駒さんは当時、63歳11か月。もう次がない事は分かっていました。「どうせ1月迄だよ」とは、
そういう意味です。
【9】文科省への不信感と、やり場のない怒りから生まれた放駒批判。もう、放駒さんの声に耳を傾ける親方は、殆どいなくなりまし
た。同時に生まれたのが、北の湖復帰待望論です。北の湖親方は非常に気前がいいんです。誤解を恐れずに言うなら、司馬小説で読む
「劉邦」のような気前のよさが魅力です。"
【10】「北の湖さんなら何とかしてくれる」「北の湖さんならナメられない」。そんな待望論から、第2次北の湖政権が誕生。この政
権内で功労金不要を打ち出したのが、当時の雷総合企画室長です。北の湖理事長は気前よく権限を与え、黙って任せるタイプです。こ
うして、功労金ゼロに舵が切られました。
【11】功労金ゼロに舵を切った理由は、本日11月30日の朝日新聞朝刊でも書きましたが、「功労金は3千万円」だと、金額が独り歩き
した事です。名跡取得に億単位の金を払った親方衆にとって容認できない金額でした。しかし、これは村山副元理事長の私案であり、
放駒理事長は全く別の考えでした。
【12】文科省や内閣府も、3千万円で落ち着くとは考えていませんでした。では、放駒さんはどう考えていたのか。今から記すことは
、最初に原稿にした時には掲載される予定でしたが、別の話を加筆する内にスペースがなくなり、削られてしまった話です。放駒さんが考えていたのは
【13】相撲協会の外部委員会のあるメンバーは、名跡の価値を1億5千万円と試算していました。これだけ価値のある名跡を、3千万
円で差し出せと言っても、だれも納得しません。当時の放駒理事長も、村山試案に記された3千万円では、纏める事は不可能だと踏ん
でいました。
166待った名無しさん:2012/12/07(金) 18:36:27.73 O
【14】放駒さんは、いくらと考えていたのか。前理事長に近いある関係者は、こう語ります。「(前)理事長は、8千万円程度を考え
ていた」。放駒理事長は、定年時の功労金8千万円を軸に、この金額を文科省と世論に納得させる方策を探っていました。しかし、こ
の金額を表に出す訳にはいきません。"
【15】放駒理事長は、文科省との下交渉もせずに8千万等という数字を口に出す訳にはいきませんでした。文科省を納得させた上で、
名跡の価値についてメディアを通じて世間に説明し、その上で、8千万の支払いを世論に納得させるにはどうすればいいのか。そう思
案し続けていたというのです。
【16】今年6月に、功労金ゼロを決めた直後、ある役員に先ほどの話をした事があります。「だったら、そう説明すればいのに」と言
っていました。しかし、親方衆に一言でも話せば、世論の納得を得る前に、外に漏れてしまう。誰にも話すことができない中、放駒さ
んは一人で解決策を探っていました。
【17】放駒前理事長に8千万円という数字をぶつけました。当然、「そうだ」とは認めません。ただ、「私の想定金額を言うことはで
きないが、親方衆に『任せてくれれば、交渉する』と言い続けていた」と。こうして、3千万円という誤解と放駒さんへの不信から、
「功労金ゼロ」をみんなで決めました。
【18】功労金ゼロを主導した雷総合企画室長は今秋、女性職員との不倫問題で退職。中途半端な形で「功労金ゼロ」だけが残されまし
た。今朝の朝日新聞朝刊でも書きましたが、今決まりつつある新たな名跡取引のルールは、穴だらけです。「穴」の話の前に、決まり
つつある新ルールの説明を。
【19】今決まりつつある名跡取引の新ルールは、@名跡譲渡に関する金銭授受の禁止A発覚した場合は処分B名跡を譲った先代が、定
年後も若い衆の指導をする場合、名跡の後継者は先代に「指導料」を支払ってもよいC指導料は常識の範囲内等となっています。これ
が、穴だらけなんです。
167待った名無しさん:2012/12/07(金) 18:40:46.47 O
【20】11月30日の朝日新聞朝刊でも書きましたが、穴は3つ。@後継者が部屋付き親方の場合、先代に指導料を払う事はできない(自
分の弟子以外の力士の指導料を払うなんて筋が通りません)。A指導料の総額は、勝手に金額を誤解して蹴ったはずの功労金3000万円
に届かない可能性もある
【21】B在職中に急逝した場合、親方夫人の救済手段がないー以上3点が「指導料」の穴です。所で、不倫問題で退職した雷親方は、
頭の回転の早い人でした。この雷親方が、今現在決まりつつある「半端な構想」を推進しようとしていたとは、考えられません。何か
考えがあった筈です
【22】協会改革を議論する委員会では、穴のある「指導料」を検討していますが、功労金ゼロに舵を切った張本人である雷親方は、も
う一つ先を見据えた腹案を持っていた筈です。しかし、突然の退職。この侭だと、大多数が損をするだけなんですが、みなさんで決め
た事ですから、仕方ないです。
【23】いま、協会改革の議論は停止中。改革を話し合う委員会の次回会合日程は未定。なぜか。衆院選を待っているんです。自民党政
権になれば法律が変わるんじゃないか、そう期待する親方がゼロではありません。でも、僕が取材した限り、どこが政権を握っても新
公益法人法は1ミリも動きません。"
【24】今後、相撲協会がどう動くのかは、分かりません。退職した雷親方が描き始めて、半端な侭放り出さざるを得なくなった穴だら
けの指導料システムを推し進めていくのか。それとも、もう1度舵を切り直して、功労金受け取りに動くのか。いずれにせよ、とにかく時間がありません。
【25】どんな形の公益認定申請をしても、内閣府から詰められるはずです。公益認定は申請後の作業が大変ですから。そこで「ナメら
れたら負け」な親方衆が、「じゃあ協会潰してみろや!」何て短気を起こすんじゃないか、と強く心配しています。長文にお付き下さ
いまして、有り難うございました。"
昼過ぎから、ポツポツと書いた25本の相撲協会のお話。フォロワーさん数人から、「新聞に載せるべきだ」とのご意見を頂きました。
あれ全部で、ざっと原稿用紙9枚ほど。全部載せるには、新聞丸々1ページ必要。だから、「新聞には書けない話」なんです。"