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待った名無しさん:
一ノ矢 意欲衰えず
大相撲西序二段66枚目の一ノ矢(高砂部屋)が28日、昭和以降では史上最高齢の
元十両源武山(昭和7年3月最終場所)の44歳6カ月に並ぶ。名古屋場所後に記録を
更新する見込みで「あまり意識はしていない。体が動く限り続けたい」。ベテランの
意欲は衰えを知らない。
1960年12月28日、鹿児島県徳之島町生まれ。琉球大理学部を経て83年九州で初土俵
を踏んだ。「親は教員になることを望んでいたから、相談せずに角界に飛び込んだ」。最高位
は東三段目6枚目。166センチ、100キロの小兵力士は、序二段と三段目を行き来する日々
を耐え続けた。
序二段の収入は、年6場所ごとの場所手当8万円だけ。食住の費用は、独身で部屋住まい
のためにかからないが、生活は楽ではない。「相撲を探求したいという気持ちがある。しこ一つ
を完ぺきに踏むのも筋肉の使い方からして難しい。現役でさえあれば大部屋の生活も苦にならない」。
大学で学んだ物理学の知識を生かし、相撲で使う筋肉の使い方や、力の伝え方を本にまとめる
夢を持っている。
師匠から部屋のマネジャー役も任され、部屋では無くてはならない存在。経理、ちゃんこの材料
の買い出しもする。すべては現役を続けるため。「3度目の序二段優勝をしてみたい。目標は
三段目に上がること」。観客のまばらな土俵は、かけがえのない晴れ舞台だ。
(中日新聞 6月27日付朝刊)