朝青龍の侮辱発言、協会はきちんとした対応をとるべき
何かにつけて品格を問われている横綱朝青龍が、また問題を起こしたようだ。
7日発売の『週刊新潮』に『朝青龍の品格なき差別発言』と題する記事が載った。
第1子誕生を報じた先月8日のあるスポーツ紙の記事に「だれがしゃべった」と激怒し、2日後の茨城県内の巡業先で同紙の記者をどなりつけたという。
『週刊新潮』は、その場面をこう書いている。
『…冷静かつ穏やかに説明し続けた記者に対し、次第に激昂してきた横綱は、あろうことか「バカ野郎」「このクソ外人」と面罵し、挙句の果てに「キムチ野郎」と罵倒した』。
この記者は留学生として来日した後、新聞社に入社した韓国人記者で、国際問題にもなりかねないひどい侮辱である。
朝青龍は昨年秋場所、貴乃花(現親方)に敗れたとき花道で「チキショー」と叫んだり、物言いをつけない審判を批判してひんしゅくを買った。
今年初場所後、横綱に昇進した際、横審の一部委員から「品格が悪いようなら降格させてもいいのでは」との意見も出たほど。
『曰く付き』の横綱である。
この件は、朝青龍の怒声があまりにも大きかったため話が広まったといい、当然相撲協会幹部の耳にも入っていたろう。
大新聞やNHKなど『権威』には弱い半面、週刊誌には何が出ようが、つねにほっかむりを決め込む協会とはいえ、こんどばかりは黙って見過ごすわけにはいかないのではないか。
プロ野球やJリーグでは素行の悪さが少しでも報じられると球団が事情聴取し、それなりに対応している。
協会も本人や師匠から話を聞き、場合によっては記者に謝罪するなど、きちんとした対応をとるべきだろう。
http://www.sanspo.com/top/am200305/am0508.html