【ギンッギン先生】福岡の中学♪その11【光臨】

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632名無し行進曲
処女に異様に執着するのは、それだけしか彼に誇るものがないからである。
彼にとって過去の栄光である学生時代が、黄金の時間でありかけがえのないものだろう。
その証拠に、学生時代から住み慣れているであろう、ワンルームマンションも今に住み続けている。

しかし、その過去の栄光にすがる自分は彼を苦しめることになる。

黄金の時間が過ぎ去った今、彼にはうだつの上がらない人生しかなかった。
30代の同僚の女性教師に対して不満を吐露する姿は、常日頃から彼がいびられていることが容易に想像できる。
学生時代以降の人生を惰性だとしか思えず、自分に苛立ちを覚えている。
そのはけ口として、自分よりも待遇の悪い人間をわざわざ見つけ出し、叩き、自らの優位性を保ち、溜飲を下げている。
だが同時にそれは、自分へ向けられてた言葉でもある。
彼は現状に満足しておらず、自分はもっと違う人間になれたはずだと信じて疑っていない。
しかし、彼には彼女はおろか妻も、家族もおらず、ただ生きるためだけに過ごしている。ただ惰性に。