その後99年から3年連続全国大会に出場。再びブランクがあったが、その間、幸喜さんは屋比久さんから励ましの電話を何度も受け
た。「何でそんなに(全国大会に)出られんか、といつも彼にハッパをかけていた」と屋比久さんも明かす。
幸喜さんは「長い間、旧宮之城町の人たちに応援してもらった。全国大会では『宮之城』という名前を背負って頑張りたい。そして恩師
とともにそれぞれの部で金賞がとれたら……。それが夢ですね」と思いを語った。
一方、鹿児島情報高校は、屋比久さんが赴任した2年前に本格的に活動がスタート。昨年は1、2年生中心ながら全国で銀賞をとった。
屋比久さんは声を荒らげることはせず、諭すように指導する。「最初はこれでうまくなるのかなと戸惑ったけど、先生を信頼して練習し、
すぐに結果が出た」とサブキャプテンの鶴田晃久君(18)。長い指導歴の中で培われてきた自信が、部員にも確実に伝わっている。連
続出場となる今回、屋比久さんは「1年間かけて、今の3年生が成長した。今回は自信がある」と話した。
8月に行われた第54回九州吹奏楽コンクール(九州吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)の審査の結果、鹿児島からは職場・一般の
部で宮之城吹奏楽団、高校の部で鹿児島情報高校の2団体が、第57回全日本吹奏楽コンクールに出場することになった。職場・一
般の部は18日、愛知県・名古屋国際会議場で、高校の部は25日に東京・普門館で行われる。
宮之城吹奏楽団を指揮する幸喜隆さん=さつま町の薩摩農村環境改善センター
http://sf01.asahi.com/kagoshima/news.php?k_id=47000000910170002