中学生・高校生のための物理学概論

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1名無し行進曲
シュレディンガーの猫の話から始めようか。

まず、フタのある箱を用意する。この中に猫を一匹入れる。
箱の中には他に、放射性物質のラジウム、粒子検出器、さらに青酸ガスの発生装置を入れておく。
もし箱の中にあるラジウムがアルファ粒子を出すと、これを検出器が感知し、
その先についた青酸ガスの発生装置が作動し、猫は死ぬ。
しかし、アルファ粒子が出なければ検出器は作動せず、猫は生き残る。
この実験において、ラジウムがアルファ粒子を出すかどうかは完全に確率の問題である。
仮に1時間でアルファ粒子が出る確率が50%として、この箱のフタを閉めて1時間放置したとする。
1時間後、猫は生きているだろうか。それとも死んでいるだろうか。
通常、我々は箱の中に猫がいても、それが死んでいるか生きているかを言うことができる(=記述することができる)。
確かに確率を用いて記述することもあるが、原理的には猫の状態は死か生かの二通りしかない。
量子力学では観測前の猫の状態は原理的に生と死の重ね合せの状態であり、
状態はシュレーディンガー方程式に従って決定論的に変化する。
つまり、箱の中の猫は完全に死んでいる状態と完全に生きている状態が重なり合っている
(半分、という状態がどこにも存在しないことに注意)という奇妙な状態が続いていると考える。
しかし観測結果は、常に生きている猫と死んでいる猫のどちらか一方である。
2名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:52:39 ID:wdUFZ+cc
マグヌス効果(笑)
3名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:53:31 ID:VK840Z2i
笛吹きみたいな低脳にはこんな長いぶんよめねぇって
4名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:53:37 ID:sLrA0bNl
マクスウェル方程式
5名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:53:45 ID:3Ey33fed
なにいってるかわかんねーよ
6名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:54:09 ID:wdUFZ+cc
応力テンソル(笑)
7名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:57:11 ID:DnpPB0Ed
こんなことを得意げに話す男の子ってなんか苦手です(><)
8名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:57:20 ID:AweHMu3l
様々な解釈があるが、そのうちの数例だけを挙げてみる。

「コペンハーゲン派の解釈」
現在主流となっている解釈である。
観測者が箱を開けて観測を行った瞬間、その猫の状態群が一つの状態に収束する、というもの。
コペンハーゲン派は基本的に収縮を認める立場であるが、
収縮を道具(実用的な利用価値だけを認め、解釈には触れない)と見做す道具主義的である
現代コペンハーゲン派の立場と、収縮の詳細を積極的に解釈すべきであるという立場に分かれる。
また、解釈の前提として観測者を特別視しているため、どのような存在であれば観測者とみなせるか、
収縮を起こすことが可能となる十分条件とは何か、という点がよく議論の対象となる。
ペンローズは、観測者は意識を持った存在でなければならないとする立場に立っているが、
そもそも意識についての物理学上の合意は存在しないため(さらに言えば、哲学上の合意も存在しないため)、
今のところ検証不能である。
9名無し行進曲:2005/11/13(日) 01:57:50 ID:EWnrOVpC
>>1
駅弁理系が調子乗るな
10名無し行進曲:2005/11/13(日) 02:00:40 ID:AweHMu3l
これと並んで有名な解釈にエヴェレット解釈というものがある。

「エヴェレット解釈(多世界解釈)」
多世界解釈という字面からか、一般に並行世界説という通俗的なイメージが先行しているようであるが、
もともとは、観測者を特別視せず、観測者も記述の中に含めようという考え方から生まれた解釈である。
エヴェレット解釈では、箱の中に存在する猫の重ね合せ状態は、観測を行う前も後も変わらない。
観測によって、生きている猫を観測した観測者と死んでいる猫を
観測した観測者の重ね合せ状態に移行する(分岐する)。
分岐した後には生きている猫を観測した観測者または死んでいる猫を観測した観測者しか残らないため、
矛盾は存在しない、という考え方である。
エヴェレット解釈の利点は、コペンハーゲン派が主張する収縮の概念を用いないことである。
しかし観測者を含むマクロな系で波動関数を導くことは、
量子力学の方程式の前提(ミクロ世界であること)に反するという、根本的な難点もある。
また、どうやって科学的に実証するかも問題になる。
エヴェレット解釈の前提は、量子力学はミクロの世界だけでなくマクロの世界も記述できる、ということである。
しかしながら、それが成立するという合意は、一般的には得られていない。
11名無し行進曲:2005/11/13(日) 02:02:41 ID:AweHMu3l
コペンハーゲン派の解釈も、エヴェレット解釈も、
観測結果を矛盾なく説明できるという点で、理論上は間違いだとは言えないが、
日常の感覚とかけ離れているし、物理学的な難点も多く含むため、
現在でも量子力学における話題となっている。
12名無し行進曲:2005/11/13(日) 02:06:55 ID:AweHMu3l
最後に哲学との関係をまとめとする。

「シュレーディンガーの猫」という思考実験は、
「ミクロの世界の理論をマクロの世界に結びつけることができるか」という点に核心がある。
「できる」というのが、コペンハーゲン派の解釈およびエヴェレット解釈の前提だが、哲学ではこの前提が問題視される。
もし「できない」のだとしたら、マクロ的な世界における猫の生死の確率そのものが無意味であるから、
問題そのものが最初から存在しなかったことになる。
この思考実験を含む量子力学上の知見は、古典的には物理学の領域では無いとされてきた
実在や時間についての問いを発するものであったため、現代哲学をはじめとする多くの分野に議論が波及した。


明日はまた別の分野から題材を持ってきて話すことにする。
13名無し行進曲
どうせなら、音楽に関係する物理にしてあげればいいのに。

アルキメデスの音階の原理や、クラリネットのシャリュモー音域、金管の倍音列など
物理と音楽で語るべきことは他にもある。

量子物理なんぞ、後回しでいいだろう。
ま、ブルーバックス好きの工房あたりなんだろうが。