女子生徒二人に対し、腹部に塗り薬を塗るなど行き過ぎた指導があったとして、愛知工業大名電高(名古屋市千種区)は四日、
吹奏楽部顧問の教諭(51)を減給処分にする方針を固めた。顧問は事実を認め、九月末に二人を含む部員全員に謝罪した。
同校の吹奏楽部は全国大会で昨年まで三年連続で最高賞に選ばれ、今夏はウィーンでの世界吹奏楽コンクールで優勝している。
同校によると、顧問は今年五月から七月にかけて、腹部に湿疹(しっしん)ができた三年生の女子部員に「医者に行くよりいい薬がある」
と言って、持っていた塗り薬を患部にたびたび塗った。この女子生徒は、命令に背けばレギュラーから外されることを恐れ、
拒否できなかったという。
また別の三年生の女子部員には「自分からは抱きつけないので、抱きついてこい」と呼びかけたり「愛に決まっとるじゃん」
と何度も携帯メールを送ったりしていた。顧問のセクハラ行為について二人から相談を受けた親が、学校側に注意するよう要望。
本人に事情を聴いたところ、「生徒をいとおしいと思う気持ちが行き過ぎた」と認めたため、同校は四日、賞罰委員会を開き、
減給処分とする方針を決めた。
顧問は問題発覚後の九月十七日から自宅謹慎していたが、事情を知らない部員や親が学校側に不在の理由説明を求めたため、
三十日、校長とともに部員全員に謝罪した。顧問は一九九七年四月に就任。厳しい指導で全国有数の吹奏楽団に育て上げた。
部員は百四十人で、この顧問に指導を受けたいと同校を志望する生徒もいるという。
ttp://www.chunichi.co.jp/00/sya/20041005/mng_____sya_____005.shtml