【魔法少女リリカルなのは】高町なのは/フェイト・テスタロッサ/ヴィータ/八神はやて/アリサ・バニングス
【ローゼンメイデン】真紅/翠星石/蒼星石/雛苺/金糸雀
【魔法陣グルグル】ニケ/ククリ/ジュジュ・クー・シュナムル/トマ
【ポケットモンスターSPECIAL】レッド/グリーン/ブルー/イエロー・デ・トキワグローブ
【デジモンアドベンチャー】八神太一/泉光子郎/太刀川ミミ/城戸丈
【ドラえもん】野比のび太/剛田武/リルル
【魔法先生ネギま!】ネギ・スプリングフィールド/エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル/犬上小太郎
【絶対可憐チルドレン】明石薫/三宮紫穂/野上葵
【落第忍者乱太郎】猪名寺乱太郎/摂津のきり丸/福富しんべヱ
【名探偵コナン】江戸川コナン/灰原哀
【BLACKLAGOON】ヘンゼル/グレーテル
【クレヨンしんちゃん】野原しんのすけ/野原ひまわり
【ドラゴンクエストX】レックス(仮)(主人公の息子)/タバサ(仮)(主人公の娘)
【DEATH NOTE】メロ/ニア
【メルティブラッド】白レン/レン
【ちびまる子ちゃん】藤木茂/永沢君男
【カードキャプターさくら】木之本桜/李小狼
【テイルズオブシンフォニア】ジーニアス・セイジ/プレセア・コンバティール
【HUNTER×HUNTER】キルア/ゴン
【東方Project】レミリア・スカーレット/フランドール・スカーレット
【吉永さんちのガーゴイル】吉永双葉/梨々=ハミルトン
【ヴァンパイアセイヴァー】リリス
【MOTHER】ネス
【サモンナイト3】ベルフラウ=マルティーニ
【Fate/stay night】イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
【みなみけ】南千秋
【武装錬金】ヴィクトリア=パワード
【BLACKCAT】イヴ
【からくりサーカス】才賀勝
【銀魂】神楽
【ひぐらしのなく頃に】古手梨花
【灼眼のシャナ】シャナ
【とある魔術の禁書目録】インデックス
【るろうに剣心】明神弥彦
【ボボボーボ・ボーボボ】ビュティ
【一休さん】一休さん
【リンクシリーズ】リンク(子供)
【ベルセルク】イシドロ
【うたわれるもの】アルルゥ
【サザエさん】磯野カツオ
【せんせいのお時間】鈴木みか
【パタリロ!】パタリロ=ド=マリネール8世
【あずまんが大王】美浜ちよ
【ポケットモンスター(アニメ)】サトシ
【SW】ベルカナ=ライザナーザ
【Gunslinger Girl】トリエラ
【ぱにぽに】レベッカ宮本
【FINAL FANTASY4】リディア
【よつばと!】小岩井よつば
86/86
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/03:アルルゥ/04:イエロー・デ・トキワグローブ/05:イシドロ/
06:泉光子郎/07:磯野カツオ/08:一休さん/09:猪名寺乱太郎/10:犬上小太郎/
11:イリヤスフィール(略)/12:インデックス/13:イヴ/14:エヴァンジェリン(略)/15:江戸川コナン/
16:神楽/17:金糸雀/18:城戸丈/19:木之本桜/20:キルア/
21:ククリ/22:グリーン/23:グレーテル/24:小岩井よつば/25:剛田武/
26:ゴン/27:才賀勝/28:サトシ/29:三宮紫穂/30:シャナ/
31:ジーニアス・セイジ/32:ジュジュ・クー・シュナムル/33:白レン/34:真紅/35:翠星石/
36:鈴木みか/37:摂津の きり丸/38:蒼星石/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
41:タバサ(仮)(主人公の娘)/42:トマ/43:トリエラ/44:永沢君男/45:ニア/
46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/48:ネス/49:野上葵/50:野原しんのすけ/
51:野原ひまわり/52:野比のび太/53:灰原哀/54:パタリロ/55:雛苺/
56:ビュティ/57:フェイト・テスタロッサ/58:福富しんべヱ/59:藤木茂/60:フランドール・スカーレット/
61:ブルー/62:古手梨花/63:プレセア・コンバティール/64:ヘンゼル/65:ベルカナ=ライザナーザ/
66:ベルフラウ=マルティーニ/67:南千秋/68:美浜ちよ/69:明神弥彦/70:メロ/
71:八神太一/72:八神はやて/73:吉永双葉/74:李小狼/75:リディア/
76:リリス/77:梨々=ハミルトン/78:リルル/79:リンク(子供)/80:レックス(仮)(主人公の息子)/
81:レッド/82:レベッカ宮本/83:レミリア・スカーレット/84:レン/85:ヴィータ/
86:ヴィクトリア=パワード
86/86
【基本ルール】
参加者全員で殺し合い、最後まで生き残った一人が優勝となる。
優勝者のみが生きて残る事ができて『何でも好きな願い』を叶えて貰えるらしい。
参加者はスタート地点の大広間からMAP上にランダムで転移される。
開催場所はジェダの作り出した魔次元であり、基本的にマップ外に逃れる事は出来ない。
【主催者】
主催者:ジェダ=ドーマ@ヴァンパイアセイヴァー(ゲーム・小説・漫画等)
目的:優れた魂を集める為に、魂の選定(バトルロワイアル)を開催したらしい。
なんでロリショタ?:「魂が短期間で大きく成長する可能性を秘めているから」らしい。
【参加者】
参加者は前述の86人(みせしめ除く)。追加参加は認められません。
特異能力を持つ参加者は、能力を制限されている場合があります。
参加者が原作のどの状態から参加したかは、最初に書いた人に委ねられます。
最初に書く人は、参加者の参戦時期をステータス表または作中に記載してください。
【能力制限】
参加者は特異能力を制限されることがある。疲労を伴うようになっている能力もある。
また特別強力な能力は使用禁止になっているものもあるので要確認。
【放送】
放送は12時間ごとの6時、18時に行われる。内容は「禁止エリアの場所と指定される時間」
「過去12時間に死んだ参加者名」など。
【首輪と禁止エリア】
・参加者は全員、爆弾の仕込まれた首輪を取り付けられている。
・首輪の爆弾が起爆した場合、それを装着している参加者は確実に死ぬ。
・首輪は参加者のデータをジェダ送っており、後述の『ご褒美』の入手にも必要となる。
(何らかの方法で首輪を外した場合、データが送られないので『ご褒美』もない)
・首輪が爆発するのは、以下の4つ。
1:『禁止エリア』内に入ってから規定時間が過ぎたとき。
2:首輪を無理やり取り外そうとしたとき。
3:24時間で死者が出なかったとき。
4:ジェダが必要と判断したとき(面と向かって直接的な造反をした場合)。
【舞台】
ttp://takukyon.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/clip/img/76.gif 【作中での時間表記(2時間毎)】(1日目は午前6時よりスタート)
深夜:0〜2
黎明:2〜4
早朝:4〜6
朝:6〜8
午前:8〜10
昼:10〜12
真昼:12〜14
午後:14〜16
夕方:16〜18
夜:18〜20
夜中:20〜22
真夜中:22〜24
【支給品】
・参加者が元々所持していた装備品、所持品は全て没収される。
・ただし体と一体化している装備等はその限りではない。
・また衣服のポケットに入る程度の雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される物もある。
・ゲームの開始直前に以下の物を「ランドセル」に入れて支給される。
「食料」「飲料水」「懐中電灯」「地図」「鉛筆と紙」「方位磁石」「時計」「名簿」
「ランダムアイテム(1〜3種)」。
なおランドセルは支給品に限り、サイズを無視して幾つでも収納可能で重量増加もない。
その他の物については普通のランドセルの容量分しか入らず、その分の重量が増加する。
【ランダムアイテム】
・参加者一人に付き1〜3種類まで支給される。
・『参加者の作品のアイテム』もしくは『現実に存在する物』から選択すること。
(特例として『バトルロワイアル』に登場したアイテムは選択可能)。
・蘇生アイテムは禁止。
・生物および無生物でも自律行動が可能なアイテムは参加者増加になる為、禁止とする。
・強力なアイテムには能力制限がかかる。非常に強力なものは制限を掛けてもバランスを
取る事が難しいため、出すべきではない。
・人格を変更する恐れのあるアイテムは出さない方が無難。
・建前として『能力差のある参加者を公平にする事が目的』なので、一部の参加者だけに
意味を持つ専用アイテムは避けよう。出すなら多くの参加者が使えるようにしよう。
【ご褒美システム】
・他の参加者を3人殺害する毎に主催者から『ご褒美』を貰う事が出来る。
・トドメを刺した者だけが殺害数をカウントされる。
・支給方法は条件を満たした状態で、首輪に向かって『ご褒美を頂戴』と伝えるか、
次の放送時にQBが現れるので、以下の3つから1つを選択する。
1:追加のランドセルが貰える。支給品はランダムで役に立つ物。
2:ジェダに質問して、知人の場所や愛用品の場所などの情報を一つ聞ける。
3:怪我を治してくれる。その場にいれば他の人間を治すことも可能。
【ステータス表】
・作品の最後にその話に登場した参加者の状態、アイテム、行動指針など書いてください。
・以下、キャラクターの状態表テンプレ
【現在位置(座標/場所)/時間(○日目/深夜〜真夜中)】
【キャラクター名@作品名】
[状態]:(ダメージの具合・動揺、激怒等精神的なこともここ)
[装備]:(身に装備しているもの。武器防具等)
[道具]:(ランタンやパソコン、治療道具・食料といった武器ではないが便利なもの。
収納している装備等、基本的にランドセルの中身がここに書かれます)
[思考・状況]
(ゲームを脱出・ゲームに乗る・○○を殺す・○○を探す・○○と合流など。
複数可、書くときは優先順位の高い順に)
◆例
【D-4/学校の校庭/1日目/真夜中】
【カツオ@サザエさん】
[状態]:側頭部打撲、全身に返り血。疲労
[装備]:各種包丁5本
[道具]:サイコソーダ@ポケットモンスター
[思考]
第一行動方針:逃げた藤木を追い、殺害する
第二行動方針:早く仲間の所に帰りたい
基本行動方針:「ご褒美」をもらって梨花の怪我を治す
【予約】
・キャラ被りを防ぐため、自分の書きたいキャラクターを予約することができます。
・期間は予約から72時間(3日)。期間終了後は、他の人が投下してもOKです。
・予約しなくても投下することはできますが、その際は他に予約している人がいないか
十分に確認してから投下しましょう。
【投下宣言】
・投下段階で被るのを防ぐため、投下する前には必ずスレで 「投下します」 と宣言を
して下さい。 投下前にリロードし、被っていないか確認を忘れずに。
【トリップ】
投下後、作品に対しての議論や修正要求等が起こる場合があります。
本人確認のため、書き手は必ずトリップをつけてください。
他にも注意する事はまだ有ります。
書き手としてどうするべきか。読み手としてどうするべきか。
ですがそれについては詳しい所は置いておき、一言書き添えるだけとしておきます。
冷静に、高圧的にならず、紳士淑女の心得を忘れずに、落ち着いて書き込みましょう。
では皆さん。
ロリっ子ショタっ子のよいこ達と共に、良いバトルロワイアルを行いましょう。
血と狂気と殺戮とその他諸々のヤバイ祝福のあらん事を。
以上。
イエロー・デ・トキワグローブ、城戸丈を予約します。
10 :
#:2007/01/20(土) 21:00:00 ID:uID0Xxkf
一応こっちに予約
シャナ、グレーテル、犬上小太郎を予約します
被らない事を願って……
レッド、リディア、白レン予約。
イリヤ、イヴ、ヴィクトリア、イシドロ、磯野カツオ、才賀勝予約
イリヤスフィール、グレーテル、八神はやて予約します。
永沢、ベルフラウ、みか先生予約
野上葵、レミリア・スカーレット、フランドール・スカーレットを予約。
蒼星石@ローゼンメイデン
主人公の娘@ドラゴンクエスト5
この二人を予約。
予約しないけど一番乗りはもらった
美浜ちよ、小岩井よつば予約いたします
イエロー・デ・トキワグローブ、城戸丈を予約します。
インデックスとシャナを予約
>>9 20:59:59wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
一番乗りだと思った?ねえ思った?
残念でしたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
くそ。
レンとはやてとグレーテル予約
……レンとはやてとヘンゼルでどうだ!
ああああ一秒フライングは肝が冷えた……
26 :
♯:2007/01/20(土) 21:01:22 ID:uID0Xxkf
鳥ミスったorz
28 :
♯:2007/01/20(土) 21:02:53 ID:uID0Xxkf
……もういいや
これが俺の鳥ってことで頼むorz
#を半角にするんだ!
シャープは半角で、その後に好きな文字列な
#kiyomaru
と打ち込むとこのようになる。これが酉。
梨々@吉永さん家のガーゴイル
予約
予約被りで宙に浮いているキャラを抜かして、未予約キャラまとめ
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/03:アルルゥ/
06:泉光子郎/08:一休さん/09:猪名寺乱太郎/
12:インデックス/14:エヴァンジェリン/15:江戸川コナン/
16:神楽/17:金糸雀/18:木之本桜/19:キルア/20:ククリ/
21:グリーン/24:剛田武/25:ゴン/
27:サトシ/28:三宮紫穂/30:ジーニアス/
31:ジュジュ/34:真紅/35:翠星石/
37:摂津の きり丸/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
42:トマ/43:トリエラ/45:ニア/
46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/48:ネス/50:野原しんのすけ/
51:野原ひまわり/52:野比のび太/53:灰原哀/54:パタリロ/55:雛苺/
56:ビュティ/57:フェイト・テスタロッサ/58:福富しんべヱ/59:藤木
61:ブルー/62:古手梨花/63:プレセア/64:ヘンゼル/65:ベルカナ/
67:南千秋/69:明神弥彦/70:メロ/
71:八神太一/73:吉永双葉/74:李小狼/
76:リリス/77:リルル/78:リンク(子供)/79:レックス(仮)(主人公の息子)/
81:レベッカ宮本/84:ヴィータ
抜けとか間違いとかあったらすみません……
d
人のやさしさを感じた(っд`)っ
期限は火曜の9時ってことでおk?
35 :
33:2007/01/20(土) 21:10:10 ID:VJ3pg3kN
うわあああ見直した途端間違いだらけ!orz
36 :
◆gMrrx6WqIM :2007/01/20(土) 21:10:10 ID:dDAvN0hB
フェイト、光子朗、翠星石、ジーニアス、レベッカ宮本予約です
被ったのでインデックスだけで予約。
古手梨花@ひぐらしのなく頃に
リンク(子供)@ゼルダの伝説シリーズ
予約します
予約状況
1月20日(土)
21:00 ◆M42qaoJlNA イエロー・デ・トキワグローブ 城戸丈
21:00 ◆/D0HAk633. シャナ グレーテル 犬上小太郎
21:00 ◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
21:00 ◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
21:00 ◆nhqbjDwFas 永沢君男 ベルフラウ 鈴木みか
21:00 ◆CFbj666Xrw 野上葵 レミリア・スカーレット フランドール・スカーレット
21:00 ◆wlyXYPQOyA 蒼星石 タバサ(主人公の娘)
21:00 ◆JI0DYaB8oI 美浜ちよ 小岩井よつば
21:00 ◆Nxwpg0XSAk インデックス
21:01 ◆2kGkudiwr6 レン グレーテル 八神はやて
21:06 ◆jG/Re6aTC. 梨々=ハミルトン
21:10 ◆gMrrx6WqIM フェイト 泉光子朗 翠星石 ジーニアス レベッカ宮本
21:14 ◆FzApPu/cWM 古手梨花 リンク(子供)
エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
予約
アルルゥ、トマを予約
あー!今更だけど、予約の場合できればマップの場所も予約しておいた方がいいぞ!
被るとマズイ点はなるべく予約に含めておくべし。
ネタバレが致命的な作品にするつもりがなければ登場支給品もな!
予約してない場合先行投下のSSと被っても泣くちゃダメだぜ!
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
おちけつ
おちけつ
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
重いから多重になるのさー
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
神楽予約
ていうかみんな予約人数多いなw
序盤からチームか、大量ズガンの桐山出現か…
60 :
◆BRxsUzTn5A :2007/01/20(土) 22:42:19 ID:ThHk3p+K
神楽予約
キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
予約
あのね書き込みに失敗しましたってでても5〜10分後くらいに書き込まれるから
ていうかみんな予約人数多いなw
序盤からチームか、大量ズガンの桐山出現か…
思い容量にムシャクシャして多重した。
今は反省している。
推しキャラが多人数の中にいると若干不安になるなw
あれ……もしかして、ちょっと復旧してきた?
よし、この隙に投下!
遠くで派手な水音が聞こえた気がして、丈はうっすらと目を開けた。
「ここは……」
また、デジモンワールドの何処かだろうか?
しかし、慣れたデジモンの気配は感じない。人の気配も感じない。
爽やかな朝霧がたちこめているだけの、穏やかな湖畔の風景である。
むくりと体を起こす。
さっきの場所で起こったことは……何だったのだろう。
悪趣味な舞台立て。常軌を逸した「ゲーム」の説明。最後には――……
「……何てことだ」
丈は思い出すと同時に、頭を抱えてうずくまった。
あのスプラッタな光景を思い出すと、へなへなと手足が萎えた。少年は血が苦手だった。
無意識に手が縋るものを探して、肩から提げていたバッグがないことに気付く。
そのかわり、手に触れたのは固い皮革のどこか懐かしい手触り。
エリアをA3、E8予約します
「ランドセル?」
テン、と傍らに鎮座ましましした黒いランドセル。
「そういえば、支給品がどうとか言ってたな……」
留め金をはずしてフタを開けると、真新しい革のにおいが鼻をついた。
中を探ると、名簿や地図や給食のパンの包みなどが出てくる。
「ん?」
奇妙なものを掴み、丈はランドセルの中から手を引き抜いてみる。
出てきたのは、四角く整形した喇叭に持ち手のついたような機械。
「拡声器じゃないか……なんでこんなもの」
さらに底を探ると、見ているだけで胸が重苦しく詰まってくるような禍々しい装飾の施された弓も出てきた。
しかし、重要なのは見た目の問題ではない。
これが、紛れもない武器だということだ。
人を傷つけ、あるいは殺すこともできるだけの威力のある。
「……本当に、殺し合いをさせるつもりなのか?」
まさか、そんなことはないと思いたい。
せめて、そんなことを本気にする子どもがいるなんて思いたくない。
「……とりあえず、これを使ってみるか」
よろめき立ち上がり、丈は拡声器を構えた。
拡声器を使った結果よくないものを引き寄せてしまうリスクも思ったが、その恐ろしい可能性を丈は頭を振って打ち消した。
率先して行動を示すことでみんなを導き、時には身代わりになってみんなを守るのは、年長者の自分の使命だ。
「よし……」
朝日を反射して、白く光る拡声器。
これが、僕の武器なんだ。
深く息を吸い、丈は第一声を――――
「アー、アー。テステス。
ただいま、マイクのテスト中……」
・
・
・
「くしゅん!」
ランドセルの中に入っていたフード――大人用のものらしく、小柄なイエローだとくるぶしまで
裾が届いた――にくるまりながら、イエローは小さくくしゃみをした。
突然の訳のわからない説明。
「殺し合い」、「首輪」、「ルール」、「何でも願いが叶う」、「ご褒美」、そしてスプラッターな見せしめによる終幕。
訳がわからない、というより分かりたくない。
殺し合いなんて、どうしてそんなことをさせたがるんだろう。
誰かが傷ついたりするのはとても悲しいことなのに。
ましてや、死んだらとてもとても悲しいのに。
どうして、そんな悲しくていやなことをさせたがるんだろう。
歪みを知らない純朴な少女には、あまりにも理解できない思考だった。
ただ、すべきことだけはわかった。
「……こんなこと、許しちゃいけない」
ボクたち子供は、殺し合いゲームの道具じゃない。
ポケモンの想いを読み取り、傷を癒すトキワの森の少女は知っている。
傷つけられる痛みを知っている。虐げられる苦しみを知っている。失う悲しみを知っている。
「だから、こんなことしたら、たくさんの人が悲しむってわかる……
だから、許しちゃいけないんだ」
誓うように呟き、イエローはランドセルに入っていた名簿を広げる。
あの、謎の力を持つ相手に対抗するには、どうしたらよいだろう。
彼女の友達であるポケモンたちはここにはいない。
彼らを巻き込まなくて済むことにイエローは安堵したが、居ないとなると具体的な対抗策も戦力も手元にはないことになる。
おそらくそれは、レッド達も同じであろう。
「この中から、仲間を探さないといけないってことか」
ざっと目を通してみたが、見知った名前はレッド、グリーン、ブルーのみ。
他は不思議な名前や変わった名前のオンパレードである。
「……どうか、」
この中で殺し合いなんて、本当に起こることのありませんように。
不意に鼻がむずむずして、反射的に名簿を畳み顔をそらす。
「く、しゅんっ!」
それにしても――――
まさか、いきなり湖に落とされるとは思わなかった。
おかげで服は下着類も含めてびしょ濡れ、無事だったのはもらったランドセルの中身のみ。
しかし幸いにも天気は上々、このまま干しておけば昼頃には乾くだろう。
「――くしゅん!」
でもやっぱりマント代わりのフード一枚きりでは肌寒い。
衣類が乾くのを待つ間、イエローは同じく水を吸ってふやふやになってしまったスケッチブックを引き寄せる。
ふやけて駄目になったページを切り取り、無事なページを残すと厚さは3分の1程度になってしまった。
その残りのページを開き、クレヨンでおおまかなスケッチを始める。
(確か、家がいくつかあって……)
呼ばれていきなりウォーターダイブ、何が何だか分からないままに溺れかけて、ほうほうのていで岸に這い上がった
――その間、水中で垣間見た謎の「街」。
それを、うろ覚えの記憶を探りながら描きとめてゆく。
だいたいの形を模り終え、色でも塗ろうかなと見つめている時にそれは聞こえた。
『……僕は、この殺し合いに、断固として乗らないことを誓う!
どうか、あいつの言うことを信じたりしないでほしい!
もし人を傷つけたり、殺したりしたら、僕たちの家族は
きっと悲しむだろうから……だから、絶対にあいつの言ったことを真に受けちゃいけない!』
誠実な、否――切実な口調で、懸命に呼びかける声。
「……」
息を潜め耳を澄ます。
『法律で決まってるんだ、僕たち子供には権利がある!
こんな風にムリヤリ拉致して、殺し合いを強いることなんて、どんな大人でもやっちゃいけない!』
『……殺し合いなんて、絶対にしちゃいけない!』
『何とかして、この世界を脱出して、もとの世界に帰る方法を……』
「……行かなきゃ」
ふるっと身震いし、イエローはランドセルを背負って立ち上がる。
服は干したままでいい。様子を見に行くだけだから、後で戻って来ればよい。
他にもこの呼びかけを聞いている人もいるかもしれないし、こうやって呼びかけている人に何か危険が迫らないとも限らない。
マント一枚きりのあられもない格好だが、そんなことに頓着するイエローではなかった。
生乾きの服は干しっぱなしで、側に立て掛けていたスケボーを蹴倒しセット。
踵でスイッチをキック。
説明書で読んだとおりの操作を終えると、ふぉん、と蜂の唸りに似た機動音が足下で起こる。
「よし!」
はためくフードの波を泳ぐように精霊がひらり舞い、与えられた風の加護がイエローの乗ったスケボーを軽やかに疾く走らせる。
時折りふわり、と滑空さえ起こし、木々や段差の障害物を軽々と高ジャンプして乗り越える。
その度にイエローは必死でフードの合わせ目と裾を押さえつつ。
……今更ながら、軽い気持ちで服を置いてきたことを後悔しはじめていた。
・
・
・
中学受験の勉強で覚えた「子どもの権利条約」を織り交ぜながら、「殺し合いに乗ってはいけない」と丈は呼びかけ続ける。
喉が嗄れ、何度も咳き込み、それでも丈は声を張り上げ続ける。
殺し合いはよくない、もし一人で不安に思っている子がいたら、僕のところに来て欲しい、一緒にここから抜け出す方法を考えよう――
そんな言葉を繰り返す。
太一やミミ、光子朗の名前は、呼ばなかった。
太一たちなら、丈の声で気付く。知能を持った危険なデジモンや人間が聞いているかもしれないのに、迂闊な情報を乗せるわけにはいかなかった。
丈とて、怖い。
そう遠くない未来には大事な受験を控えている。その先には医者になる夢だってある。
でも――
死にたくないのはもちろんだが、責任を果たせないのはもっと嫌だ。
自分より年下の子たちが助かるよう、最大限配慮して行動するのが、僕のような年長者の使命なのだから。
遠くから人影が近づいてくるのを視認し、丈は身震いした。
敵か。
仲間か。
――――来い、
僕も子供だけど、それでもこの子供ばかりの場所では「大人」なんだ。
【F-6/橋/1日目/朝】
【城戸丈@デジモンアドベンチャー】
[状態]:健康、ビビり
[装備]:拡声器、黙陣の戦弓@サモンナイト3
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:信頼できる仲間を探す
第二行動方針:自分より年下の子に危害を加えようとしている、
もしくはそのおそれがある相手なら戦う
第三行動方針:現在の状況を詳しく知りたい
第四行動方針:……うう、逃げ出したい……
基本行動方針:ゲームには乗らず、仲間を探す
参戦時期:デジモンワールドでの冒険を終えた時点(アニメ一期終了後)
【E-5/湖畔の森/1日目/朝】
【イエロー・デ・トキワグローブ@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:健康、フードの下は何も着てない
[装備]:シルフェのフード@ベルセルク、 ターボエンジン付きスケボー@名探偵コナン
[道具]:スケッチブック、基本支給品、不明支給品×1(本人は確認済)
[思考]
第一行動方針:拡声器で呼びかけている人の所へ行く
第一行動方針:レッド達と合流し、このゲームを破る方法を考える
第三行動方針:やっぱり、服を着て来ればよかったかなあ……
基本行動方針:ゲームには絶対乗らない
参戦時期:2章終了時点(四天王との最終決戦後。まだレッドに自分の正体を明かしていない)
※ターボエンジン付スケボーは、太陽電池を使用して乗用車並のスピードで走行することが可能。
夜間は、内蔵のソーラーバッテリーにより、30分程度のみ同様に走行可能。
※丈の拡声器の音は、F-7を中心とした3×3マス内に響いています。
※イエローは、「E-6に水中都市がある」ことを知っています。また、所持品のスケッチブックにはそのことが書き留められています。
※E-5の湖に面した森の中に、イエローの衣服一式が干してあります。
・アイテム説明
【黙陣の戦弓@サモンナイト3】
サモンナイト3におけるレアアイテムの一つ。
かなり高威力の弓だが、原作で掌サイズの妖精が使っている点から、子供の使用に際してもサイズ・重量などの問題はないと思われる(?)。
また、70%の確率で当たった敵を沈黙状態にする。
【シルフェのフード@ベルセルク】
原作ではセルピコが使用。
風の元素霊シルフェの加護を授かった、魔法の呪物。
身に着けたものの周囲に風を起こすことで、矢や投擲された武器を吹き払うことができる。
又、フードが巻き起こした風に乗って大きく跳躍する事もできる。
【ターボエンジン付きスケボー @名探偵コナン】
太陽電池を使って走るスケートボード。乗用車とそう変わらない速度で走行可能。
ソーラーバッテリーが組み込まれ、夜間でも30分程度なら走れる。
板が復帰したようすなので、あらためて投下させていただきました。
何か間違い、おかしい箇所など、ありましたらご指摘ください。
正直スマンかった
>>76 よくあるこった、気にすんな!
執筆がんばってくださいませ。楽しみにしております
>>68 見当違いな質問かも知れないが、その遠く離れたエリアは1つの話で使うんだよな?
乙!
初回からいきなり死臭が漂ってきたな
施設とかに、参加作品が元ネタの名前・外観を設定しちゃダメカナ?
>参加作品が元ネタの名前・外観を設定
やりすぎなければおkだと思うよ。
ついでに、未予約キャラまとめ2
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/
08:一休さん/09:猪名寺乱太郎/
17:金糸雀/18:木之本桜/20:ククリ/
25:ゴン/
27:サトシ/28:三宮紫穂/
31:ジュジュ/34:真紅/
37:摂津の きり丸/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
43:トリエラ/45:ニア/
46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/48:ネス/50:野原しんのすけ/
54:パタリロ/55:雛苺/
58:福富しんべヱ/59:藤木
61:ブルー/63:プレセア/64:ヘンゼル/65:ベルカナ/
67:南千秋/
71:八神太一/73:吉永双葉/74:李小狼/
76:リリス/77:リルル/79:レックス(仮)(主人公の息子)/
84:ヴィータ
原作ネタはほどほどにな。一応、ジェダが創った空間って設定だから。
色々議論が並行して流れつつあるが。
>>75GJ。
丈がかっこよかった。
あとイエローが無防備にエロかったw
投下乙。
イエローがショタではなくロリであることを普通に忘れそうになるw
ちよよつば投下ー
「でけー!なんだこれ、ジャンボよりでけーな!」
よつばが転送されてきたのは、B-7エリアのタワー近く。
よく分からない説明を聞いてから、ふと気がつくと、目の前にでかい鉄骨の塔が立っていたのだ。
「きっとくにがつくったにちがいない」
ここはジェダが作り出した空間だが、よつばにとっては『でかい立派なもの=国が作ったもの』である。
よつばはしばらくタワーを眺めていたが、何かに気づいたように周囲を見回す。
「……そうだ、とーちゃんは?」
とーちゃんとは、よつばの義理の父のことであるが…当然ロリショタばかりを集めたこのゲームには参加していない。
「とーちゃーん!どこだー!?」
叫びながらキョロキョロするよつば。
さらに、東京タワーの周りをぐるっと回ってとーちゃんの姿を探す。
「とーちゃーん!かくれんぼかー?」
叫びながら探し続けること10分、よつばは不安げな顔で立ち止まった。
「とーちゃん……いない」
よつばの脳裏に、お祭りの時の出来事が浮かぶ。
とーちゃんはあの時、「迷子になったら二度と会えない」と言っていた。
今はお祭りかどうか分からない。
でも、さっきまでは人がたくさんいて、わいわい盛り上がっている人たちがいた。
もしかしたらこれはお祭りなのかもしれない。
お祭りで迷子になった=もうとーちゃんに会えない
よつばの表情が曇っていく。
目元には涙が浮かび、身体はふるふると震えている。
「あーん!あーん!」
ついに泣き出してしまうよつば。
よつばにとってとーちゃんとは、それほど大切な存在なのだ。
しかし、今は少しの油断も許されないバトルロワイアルの真っ最中。
街中で大声を上げて泣いていては、私はここですと教えているようなものだ。
現に、よつばの背後から人影が…
「どうしたんですかー!?」
幸いと言うべきか、よつばのもとへやってきたのは、制服を着た小学生くらいの少女だった。
見知らぬ少女の登場に、よつばは泣きながら警戒して一歩下が…ろうとしてこけてしまう。
「て、て、てきか?」
よつばには、少女の手に握られている赤く光る短剣が危険に思えた。
「…? あ、これですか? 声がしたから誰かが襲われてるのかと思って…すぐにしまいますね」
赤い短剣を鞘にしまうと、少女はよつばに向かって手を差し伸べた。
「はい、大丈夫ですか?」
「お? ……おー」
少女の手を取り、立ち上がるよつば。
少女の持つ優しげな雰囲気に、よつばの涙は止まっていた。
その少女は美浜ちよと名乗った。
10歳だそうなのでよつばより年上だ。
高校に行っているらしいが、よつばには高校がなんのことか分からなかった。
ちよはさっきの説明をキチンと聞いていたようで、よつばに話してくれた。
「――つまり、みんなで殺し合いをして、最後に残った人が優勝なんだって……」
「こ、ころしあいって…ころすのか?」
「は、はい。その…死なせるんです」
「死!?」
よつばは、ようやくこのゲームの趣旨をある程度理解したようだ。
ショックを受けて固まっている。
「しんだらとーちゃんにあえないな……」
再び泣きそうになるよつば。
ちよは慌ててよつばを励まそうとする。
「げ、元気出して!きっとなんとかなりますよ!」
「…なんとかって?」
「う……そう言われても、すぐには…」
実を言えばちよも不安なのだ。
自分より小さな子の手前、自分がしっかりしなくてはならないと思って冷静を装っているが、そこはまだ10歳。
同じ学校の友達もいないし、不安で不安で仕方がない。
なによりスプラッタな話は苦手だというのに、目の前であんなグロいシーンを見せつけられて、実際かなり参っていた。
それに天才と言われていても、始まったばかりでなんの手がかりもない現状では、すぐには対処法は見つからない。
「と、とにかく誰か探しましょう!他の人だって殺し合いなんてしたくないはずですよ」
「そ、そーだな…」
ちよはその場を何とかごまかすと、よつばの手を取って歩き始めた。
よつばはちよのことをまだ信用したわけではなかったが、とりあえず一人は心細いのでついていくことにした。
(まいごになったときはとーちゃんがさがしにきてくれた。だからこんどもきっとさがしにきてくれる)
それが叶わぬ思いとは気づかないよつばは、その思いを頼りに助けを待つのであった。
「ところで、よつばちゃんの支給品はなんですか?」
「しきゅうひん? ……これ?」
よつばは自分が背負ったランドセルを見る。
どうやら本当に説明を理解してなかったらしく、中にいろいろなものが入ってることに気づいてないようだ。
「…そうじゃなくて、中に役に立つ道具が入ってるんです」
「へー、どれどれ?」
ランドセルを地面に置いて、中身をあさり始めるよつば。
食料品やら水やらコンパスやらが放り出されていく。
「あ、あ、それも大事なものですから、投げちゃダメですよー!」
「あった!なんだこれ!」
よつばが取り出したのは、六角形の金属の塊。
よく分からない模様と主に、『C』と刻まれている。
「なんでしょう…アクセサリーかな? あ、説明書きがありますよ」
説明書きによると、これは核鉄(かくがね)といい、「武装錬金」と叫ぶことで発動する特殊なアイテムらしい。
シリアルナンバー100、名前はシルバースキン。メタルジャケットの武装錬金。
帽子、手袋、コート、スラックス、ブーツと全身を覆う服でできており、防御力に優れた完全防御型のアイテムである。
と、ちよがここまで読んだところでよつばが核鉄を持って構えた。
「ぶそうれんきん!」
シャキーン!
よつば、完全武装。
「……」
「かっけー!」
「…そうですね」
【B-7/タワー近く/1日目/朝】
【小岩井よつば@よつばと!】
[状態]:かなり不安 (シルバースキン発動による)若干の疲労
[装備]:核鉄(シルバースキン)@武装錬金
[道具]:支給品一式
[思考]
第一行動方針:ちよと行動を共にする(まだ信用はしてない)
第二行動方針:とーちゃんが来てくれるのを待つ
基本行動方針:とーちゃんに会いたい
※…シルバースキンの説明を中途半端にしか見てないため、リバースの方は知りません。
【美浜ちよ@あずまんが大王】
[状態]:我慢してるけどかなり不安
[装備]:サラマンデルの短剣@ベルセルク
[道具]:支給品一式
[思考]
第一行動方針:よつばを守りながら行動を共にする
第二行動方針:誰か頼れる人を探す
基本行動方針:無事に帰りたい
アイテム解説
【シルバースキン@武装錬金】
防御型の武装錬金。武器はついてない。
非常に防御力が高く、生半可な攻撃では打ち破ることはできない(が、制限があるため原作ほどではない)。
原作ではABC兵器もシャットアウトするらしい。
バラバラに展開し、裏返して相手に着せることでシルバースキン・リバースとなり、拘束服の効果を持つようになる。
【サラマンデルの短剣@ベルセルク】
火の元素霊サラマンデルの加護を授かった魔法の呪物。
刃はかなり短いが、触れたものを燃やすことができる。鞘は燃えないようだ。
投下乙、していいのかな?
「ぶそうれんきん!」が可愛くて和んだw
やっと書き込めた……
>>75GJ
いきなり丈に死亡フラグがーーーっ!
イエローは実にロリロワらしいw
>>86もGJ
シルバースキンよつば見てえw
スンマセン、投下終了です
>>75 イエローエロスww
原作知らないけど、マント一枚の姿が頭に浮かんだ
>「きっとくにがつくったにちがいない」
言う言う、よつばなら言う!!ww
エリアはA1、A2を使う予定です
A3に影響を及ぼすような事は無いと思います
しまった。支給品って1〜3個なのすっかり忘れてた。
よつばはともかく、ちよはもうひとつくらい持たせても良かったなぁ。
まぁ、天才の頭脳を活かして短剣一本で頑張ってもらうかw
原作で弓の本数とかなかったから、すっかり忘れてたorz
状態表の、城戸丈の装備欄の「黙陣の戦弓@サモンナイト3」を、
「黙陣の戦弓@サモンナイト3(矢:10本)」に変更します。
Wiki編集ついでに修正してきますね。
>>97 原作(RPG系のTVゲーム)だと何発でも撃てるコスモガンだからなぁ。
なので
>>98は修正頑張ってください。
修正は状態表だけで済むから簡単だが、あえてこのままでいくわ。
ちよちゃんガンガレ、武器でもあるし火つけにも使える便利アイテムだぞw
これって、支給品不明にしておいても良いんだよね?
不明の支給品があってもおk。
ただし、「不明支給品がある」ということを、状態表で表しておく必要がある。
・所持者本人は確認済か、未確認か
・何個あるのか
のあたりの表記にも留意して。
詳しくはイエローの状態表の所を
なんとかそれっぽい感じにデザイン変更完了
…なんか色合いが微妙だけど
なにか変更して欲しいデザインがあったら言って下さいな
文字サイズとかもいろいろいじれます
>>104GJ
自分はあれでいいと思います。
投下宣言。
「グノーシズムか何か分からないけど、許せないよこんなこと!!」
薄暗い森の中で修道服を着た少女は怒っていた。
このように非道な魔術の儀式をするような存在を許してやるつもりなどなかった。
彼女の記憶にある10万3000冊の中にはこの状況に当てはまる術式の数々が存在していた。
そのため、この儀式を潰すための最良の手を豊富な知識から求めていた。
(『蠱毒』?『強制進化』? 駄目、類似ケースが多すぎて分かんないよう)
だが、逆に多すぎてインデックスはどのような手を打てば儀式を阻害できるかは分からなかった。
(多すぎて分からない以上は何かヒントを探さなきゃ)
とにかく情報を集めるためにも行動すべきだと考え、移動するためにランドセルを肩に背負おうとする。
だが、彼女は忘れるべきではなかった。自らに生じた異変を。取り上げられてしまった凶器の存在を。
そんな彼女の体を一陣の風が通り抜け、白い穴だらけの修道服がどこかに飛んでいった。
だが、彼女の体は傷一つついてはいなかった。
かつては高い防御力を誇る霊装『歩く教会』と呼ばれた修道服は『幻想殺し』と呼ばれる、異能であれば
神様の奇跡ですらも打ち消せる右手に魔術的効果を破壊されてしまったために数十本安全ピンで服の形を留めていた。
だが、ピンが武装と見なされ全て取り上げられたために服を留めるものが失われていた。
「待てーーーーー!!」
彼女はそう言いつつ、同居人の貧乏性が移ったのかランドセルを持ったまま服を追いかけるが、
「あっ!!」
不幸にも飛ばされたのが海の方角であり、さらに不幸なことにそこは崖であったために空も飛べなければ
魔術も使えないインデックスではそれ以上追いかけることは不可能であった。
「うう……一張羅だったのに」
そこには自分の服が遠くの方に飛ばされていくのを眺めている、白いフードとパンツとランドセルで武装した
落ち込んでいる元白シスターだけが残された。しょうがないので何か役立つものを思いランドセルの中を探っていると
何か布の様な物を掴んだ。インデックスの表情に笑みがこぼれる。
「天にまします我らが神よ、あなたの子羊にどうかトウマのような不幸を与えませんように。エイメ〜ン」
そんなことを呟きつつ彼女が取り出した物は服だった。ただし、服の形をした液体という表現が正しかったが。
「ふむ、ふむ、なるほど。ブルーのウンディーネで構成された糸を使って作られてドレスだね。
さらに巧みの業によって計算され尽くして縫われたから、相性の問題もあるけど防御力は『魔女狩りの王』
でもヘッチャラかな、物理防御力はそこそこあるし。うん、いい仕事してるね」
そう批評しつつ魔道図書館としての脳に切り替えるが、
「って、これじゃあスケスケだよ!!」
すぐにお年頃の少女の脳に戻った。とはいえ、これを着るしかないのでおとなしく水の羽衣を纏いつつも
次の道具を取り出すべく、めんどくさいので当りにぶちまける。
ぼとぼとぼとぼと、と音を立てながらランドセルの中から放り出された物を眺めながら支給品を手にとっていく。
地図と名簿はざっと眺めてからすぐに一纏めになった説明書や武器以外の支給品と共に鞄の中に戻した。
どちらも完全記憶能力という一目見ただけでどのようなゴミ記憶ですら覚えられる彼女にとっては、
これ以上見る必要もなかった。
上条当麻や風斬氷菓などといった知り合いの名前が載っていなかったことに安堵と寂しさを覚えつつも
次の道具を手に取る。それは刀であった。苦労しつつも何とか鞘から抜いてみると、それは刃と峰が逆になっていた。
それを見た彼女の頭に疑問が浮かぶ。
「どういう理屈?」
そう言いながらランドセルを眺める。刀の詳しい造型など分からない彼女にとって、刀は魔術的な要素が
使われていないということしか理解できなかったため、自然とランドセルに疑問を持った。
「まあいっか」
とはいえ、現在は科学の世界で暮らす彼女にとっては魔術が使われていない不思議な道具は
『科学が魔術に匹敵したもの』という程度の理解しか示さなかった。そうして行動しようとしたとき、
ふと違和感を覚えた。違和感の元となる服の内側に手を入れてみると、そこには何かが引っ掛ってあった。
「?…何かな?」
彼女が取り出してみると意匠の凝らした紅い宝石の付いたペンダントであった。ただし、魔力の様な物を帯びた。
「……遠距離連絡用の霊装…かな?」
「ふむ。見たところ唯の人間であるようだが、なかなか良さそうな目をしているようだな」
(繋がってる!?)
インデックスはいきなり遠雷の響くような声で喋りだしたペンダントに警戒しつつも、言葉を紡ぐことにする。
「あなた誰?」
「人に名を尋ねるときはまず自分から名乗るものであろう」
元々、本名を記憶から消し去っている彼女は呪いなど恐れないため名乗ることにする。
「…インデックス」
「我が名はアラストールという。お前を只者でない見込んで聞くが、我が契約者、名は平井ゆかりというのだが知らぬか?
いきなり暗闇に包まれたと思ったら、あれと逸れてしまったようだ」
とりあえず、名簿に乗っていない名を名乗られたことを不審に思いつつも自分も人のことは言えないし、
これは他の参加者の情報を知るチャンスかもしれない、とインデックスは考えた。
【A-4/森のある海に面した崖/1日目/朝】
【インデックス@とある魔術師の禁書目録】
[状態]:健康
[装備]:水の羽衣@ドラゴンクエストX、逆刃刀・真打@るろうに剣心、コキュートス@灼眼のシャナ
[道具]:荷物一式
[思考]
1、アラストールと情報交換
2、バトルロワイヤルを止める
[備考]:主催者の目的を最後の一人か、この状況を何らかの魔術儀式に使うと考えています。
白い修道服はどこかに飛ばされてしまいました。
アイテム解説
【水の羽衣@ドラゴンクエストX】
高い守備力とメラ ギラ系呪文や火炎に対する耐性を持ち、魔法使い系キャラクター用の強力な防具である。
なお鉄のよろいの防御力を25とした場合、水の羽衣は55。
見た目はスケスケの水で出来たドレス。
【逆刃刀・真打@るろうに剣心】
剣心が使う峰と刃が反対になった刀。真打であり名刀なので通常の刀よりは頑丈。
【コキュートス@灼眼のシャナ】
シャナの体内にあるアラストールと交信するためのペンダント型の宝具。かなり頑丈。
ごめん、短い。
アラストールを出していいかは他の人の判断に任せます。
投下乙です。
ラノベ方面に疎くて登場人物についての知識も薄いのですが、
元の作品やキャラの特色や雰囲気の伝わってくる良作だと思いました。GJ!
個人的には逆刃刀の因縁に期待。
それにしても、脱げキャラ多いなw
シャナを知らないので、アラストールなるものの事は他の方たのんます
乙、序盤からエロいキャラ多いなwwww
コキュートスは別にいいかな。確か原作だとシャナが念じると
コキュートスを自分のもとに持ってくることができたはずだけど、
それはなしとして。
夜笠はアラストールの羽だけど、アラストールと契約しているシャナが
行使する能力であって、コキュートス持ってる人が夜笠使えるわけじゃないよね?
コキュートス自体は通信機としての機能以外に何かあったけ?
>>110 投下乙。没収された安全ピンにワラタw
アラストールは問題ないと思う。
シャナが居る以上はコキュートスもどこかに転がってて良いだろうし、
没収されて支給品扱いされても良いと思う。
>>112 夜傘はシャナしか出せない。コキュートスが喋るからそっちが本体みたいに思えるけど、
本体のアラストールはあくまでシャナの中に入ってる。
アラストールと話せる(助言も受けられる)以外の効果は無かったはず。
話せるアイテムとしては小さくてて、特別切れるわけじゃないけど無難な判断力をしてるから、
話していて落ち着くかも知れないw
乙です。
インデックスの外見を知らなかったのでググりました。テラエロス
誤字指摘。
> 作られてドレスだね。
↓
> 作られたドレスだね
> さらに巧みの業
↓
> さらに匠の業
or
> さらに匠の技
ではないですか?
あとは
×風斬氷菓
○風斬氷華
×トウマ
○とうま
とか。細かくてすまん
業は合ってるんでないかい?
業は多分どっちも可のはず。
ちなみにこんな感じ。
匠の業 の検索結果 約 10,200 件中 1 - 10 件目 (0.17 秒)
匠の技 の検索結果 約 770,000 件中 1 - 10 件目 (0.10 秒)
>>116 そこは「巧み」→「匠」を指摘しているだけでは?
誤字が多いなぁ。wikiに載せる際は直します。
>>120 鬼才現る。
素晴らしい。
ひらがなVerを激しく推すっ。
お前らならそう言うと思ったぜ……!
カタカナを丸文字にするって手もあったけど
サトシ、リルルを予約します。
>>120 自分も上がいいなw
参加者紹介の作品別もほしーね
参加者紹介だけじゃなくて、アイテム紹介のページもwikiに作った方がいいかな?
>>120 上最高w
ひらがないい!
了解、アイテム紹介ページ作ってみる。
そのかわり、参加者紹介のほうを頼む……自分は網羅しきれてないので
>>120のタイトル案はどんな感じでwikiにのせるの希望?
赤ん坊(仮称ジェダ)の代わりに差し替えるのか
今みたいにトップページに表示しておくか
それとも赤ん坊に言わせるのか
他にもページの色とか文字サイズとかフォントとか色々変更できるんで遠慮なくどーぞ
>>127 とりあえず避難所に投下されてたものはwikiに入れましたよー。
知ってるキャラは今後追加していくと思うけど、実は知らないキャラのほうがかなり多かったり。
>>128 赤ん坊に言わせると面白いかなぁ、なんて。
いつもお疲れ様です。
>>129 ありがとうございます。
自分も、過去スレで出ていた紹介が沢山あったので、それを引っ張ってこようかと思います。
>>128 あちらでもこちらでもお世話になっております。
自分も赤ん坊に言わせる、に一票。
ごめん、贅沢言っていいかな?
>>120のアレをウゴツールで加工したverが見てみたいwwwww
ちょいと気が早いけど、非難所に死者追悼スレを立てました。
まだまだ平和なので、ふみこたんが退屈しておりますw
見せしめだった彼女の名前も名簿に載ってるのだろうか? 放送で「ふみこ・O・V」を
「リリス」書き替えるようにジェダから指示があったりして?
「無意味にかわいらしく!」をコンセプトにいろいろやってたらわけわかんなくなってきたw
136 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/21(日) 15:48:05 ID:IxYhucuz
なんか、ショタコンの話を聞いているうちに
私もショタコンのような気がしてきた・・・・
>>131 はみ出ちゃうんですね…残念。
赤ん坊もかわいいんで、今の形(両方載せる形)でいいと思います。
キャラ紹介……ありったけ追加してきた、ぜ……!
過去スレに出てたのをそのまま載せただけなので、修正とか追記とか……
気付いた点があったら片っ端っから手を加えていってくれ。例えば「名台詞・代表的なエピソード」とか
とりあえず、疲れたのでロリとショタに挟まれて癒されてきます
139 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/21(日) 16:02:24 ID:0s+Wvh5b
>>138 乙でした。ロリとショタとへヴィD!に挟まれて存分に癒されて下さい
>まとめwiki
赤ん坊とあの文字の両方が見たい気はするが……
あの文字に、どのページ見た時でも見れて欲しいw
赤ん坊を切り捨ててでもトップに欲しいと思った。意見分かれそうだけど。
個人的には差し替えがいいな
しかし、ピンク色はちょっと目に痛いな……
>wiki関連
乙です。
自分はこのままのデザインでいいと思う
リンクの作品名って、どう書けばいいかな?
参加者一覧はリンクシリーズだけど
投票されてたのは時のオカリナのリンクだったからなんかよく分からん
キャラは時オカリンクのつもりで書いたけど
「ゼルダの伝説 時のオカリナ」
でいいと思う
時のオカリナはムジュラの仮面に続いてるけど、その辺どういう扱いにするの?
最初に書いた人がいつの時期に設定するか次第?
>>144 投票時はリンク@時のオカリナだったから
参戦時期は時オカED後ムジュラOP前のつもりで書いた
ムジュラ要素は無しになるのかな
個人的にはあってもいいと思う
まあご自由にどうぞってことで
パタリロ=ド=マリネール8世、南千秋を予約します
まだSSに手をつけてない
ナンテコッタイ
>>145 自分としてはムジュラ要素があってもいいかなぁと思っています。
ついでに投下の瞬間を待ってます。
wikiのSS目次にエリア表示があると便利だと思ったんで追加してみた。
予約状況 まとめ
1月20日(土)
◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆nhqbjDwFas 永沢君男 ベルフラウ 鈴木みか
◆CFbj666Xrw 野上葵 レミリア・スカーレット フランドール・スカーレット
◆wlyXYPQOyA 蒼星石 タバサ(主人公の娘)
◆JI0DYaB8oI 美浜ちよ 小岩井よつば
◆2kGkudiwr6 レン グレーテル 八神はやて
◆jG/Re6aTC. 梨々=ハミルトン
◆gMrrx6WqIM フェイト 泉光子朗 翠星石 ジーニアス レベッカ宮本
◆FzApPu/cWM 古手梨花 リンク(子供)
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆JZARTt62K2 アルルゥ、トマ
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
◆BRxsUzTn5A 神楽
1月21日(日)
◆aAwQuafMA2 サトシ、リルル
◆uOOKVmx.oM パタリロ=ド=マリネール8世、南千秋
ちよちゃんとよつばの予約抜くの忘れてた……
今夜は投下来るかなーwktk
では葵、レミリア、フランドールの投下宣言です。
「本当に、現実なんやろか」
それが彼女、野上葵の第一声だった。
目の前の現実が信じられない。
冥王? 救世主? 殺し合い?
全てが悪い夢のように思えた。
子供の姿から大人へと姿を変え、首輪を爆破されて死んだ不思議な魔女。
冥王と名乗った男と、その僕らしい少女、それに蜂のような少女達。
最後にはあの会場に居た何十人もの子供達を纏めてバラバラに転移させてみせた。
テレポートにおいては世界最高峰の彼女でさえ、やってやれるか自信が無い大技だ。
「あんな……人が死んで……っ」
実感は湧かないのに、ぞくりと寒気が来た。
死んだ。人が死んだ。
彼女は超法規的権限を持って活動する特務エスパーだったが、人の死ぬ所を見た事は殆ど無かった。
まだ十歳である少女と二人の仲間は、幸運にも理解有る大人達によって守られてきたのだ。
だから人が、それもあんなに無惨な死に様を見たのはこれが初――
「そ、そや、支給品ってのを確認せんと」
不安を振り切ろうとランドセルを下ろし、中身を確認する。
(何か強力な物が出てくればちょっとは安心できるかもしれへん。
当たり出てや……!)
そう祈りながらランドセルを漁る。
出てきた支給品は、事実強力な大当たりだった。
「……本当に、現実なんやろか」
葵はランドセルから出した支給品を前に再び呟く。
一つ目の支給品はまるでオモチャのような見た目のアサルトライフルだ。
積層プラスチックで作られているらしく、戦闘機のような機能美を備えていた。
付属していた説明書を読んでみると更に奇想天外な内容が続いている。
赤外線により標的を捕捉し、電子制御によりリアルタイムで弾道を調整する事により、
風向きや標的の予想回避パターンなどを考えることもなく銃の指示通りに撃てば良い。
更に銃身を衝撃吸収用の特殊ゴムと炭酸ガスが覆っており、
引き金を引けば、自動車を貫通する程の威力を誇る5.56mm弾がほぼ無反動で連射される。
その反動は卵の殻すら割らず銃声も爆竹程度だという。
F2000R『オモチャの兵隊(トイソルジャー)』。
まるで現実味の無い、とてつもない大当たり。
二つ目の支給品は懐中時計だった。
もちろんただの懐中時計ではない。
懐中時計型航時機『カシオペア』、それがこの支給品の名前だった。
使いこなせば時間を自由自在に跳び回れるのだという。ただし。
ちゅういが
○ 注 意 書 き
・ほんらいは“世界樹の魔力(せかいじゅのまりょく)”をかりてつかうものなので、
ひとりでつかうにはぼうだいなエネルギーがひつようです。
ちょうじかんの“時間転移(じかんてんい)”はほぼふかのうなのできをつけましょう。
・せんとうしようにはナノびょういかのせいみつそうさと
ちょうやくごのじくうかんのせいかくなじしょうよそくをしなければなりません。
きをつけててつかいましょう
(……世界樹ってなんや? 魔力? しかもそれに加えてナノ秒以下の精密操作て……
『ちょうやくごのじくうかんのせいかくなじしょうよそく』ってなんや?
よう判らんけど、こんなもん使える人は居んのか?)
葵は空間転移最高位の超能力者だが、時間転移というものは聞いたことが無い。
空間転移の応用として予測はなんとかなるかもしれないが、魔力なんて分からないし、
ナノ秒以下の精密操作に至っては何を使えば出来るのかすら想像できなかった。
「これで全部……ってまだ有るんか?」
ランドセルの底にまだ何か細々した物が残っている。
葵はその三つ目の支給品を取りだして……青ざめた。
それは三つの中で最も判りやすい支給品だった。
「爆薬……」
奇妙な蝙蝠型の木組み翼とセットで入っていたかなりの数の爆薬。
一つ目と二つ目のまるで現実味が無い支給品とは違う、本当の意味での凶器。
葵は恐る恐る一本を抜き取ると、付属の火打ちがねで導火線に火を付けて投擲した。
……本当に、爆発が起きた。
予想以上の爆風が吹き荒れ、地面が抉れて土煙が舞った。
「ひっ……!!」
悲鳴が漏れる。
背筋に寒気が走った。
「本当に殺し合いなんか!? こんな物を使って、ウチらに殺し合えっていうんか!?」
怖い。
怖い。
(怖い怖い怖い怖い怖いこわいこわいこわいこわいこわいこわい…………!!)
恐怖と不安で小さな胸の中がいっぱいになる。
胸を一杯にした恐怖はそのまま喉元を駆け上がって視界までをも塗り潰す。
塗り潰された視界は全てが敵に見えてくる。
手が震える。足が震える。歯が噛み合わない。
「べ、べつの事を考えよ……」
また思考を切り換える。
震える体を抱き締めて、考える。
例えばそう、他のみんなはどうしているだろう。
(皆本はんがいれば安心できるのに……)
居ない者の事を意識して思考から外す。考えたら寂しくて不安になる。
そう例えば、薫なら。
同じ特務エスパーで日本で3人しかいない超度7のチーム・チルドレンの仲間である、親友の明石薫なら?
(薫やったら……どうするやろ。
きっとあのジェダって奴に怒るやろうな。
少なくとも怖がったりはせえへんやろ)
超度7のサイコキノ(念動能力者)、明石薫。
薫の力は強大だし、もしもその力が無かったとしてもその性格は変わらないだろう。
恐れなんて知らない。危なっかしいくらいに。むしろ――
(殺し合いに乗ったりもせんやろうけど、怒りでプッツンはあるかもしれんな)
はは……と無理に笑った笑い声は、乾いた。
だけど共に居ることが出来ればきっと安心できる。
それなら同じくチルドレン所属で親友の三宮紫穂は?
(紫穂なら……どうするやろ。やっぱり怖がったりはせんやろうけど……)
超度7のサイコメトラー(接触感応能力者)である三宮紫穂は薫や葵よりもずっと大人びている。
悪く言えば腹黒い。色々とやばい位に。
親が警察庁長官という事もあって凶悪難事件の捜査を行った事も多々ある彼女は酷い犯罪も何度も『視た』事がある。
それはつまり、この状況でもきっと動じない筈だとそう思わせてくれた。
(紫穂……アンタはこんな所でもきっといつもと変わらんよな)
『葵ちゃん』
『葵!』
いつも通り。
薫と紫穂が何事もなく葵に語りかけてくる姿を想像して、葵はやっと少しだけ落ち着く事ができた。
あの二人と再会できれば。
チルドレンを再結成できれば、この世界からだって逃げれる……かもしれない。
「よっしゃ、いつまでもうじうじしてたってしゃーない! 薫と紫穂を捜しに行くで!」
野上葵も日本で3人しか居ない超度7の超能力者、テレポーター(瞬間移動能力者)なのだ。
例え二人が何処にいようとも、駆け付けるのに時間は要らない。
見つけさえすればという注釈が付くが。
「その前に一緒に遊んでくれる?」
そう思った時、無邪気な声が掛かった。
振り返るとそこに居たのは金髪の小さな女の子だった。
身長は葵より更に少し低い位で、銃や刃物などは持っていない。
持っているのは金色をした奇妙な杖のような物だけだった。
その背中から羽のように延びている宝石のような物が付いた黒い枝も奇妙だったが、武器には見えなかった。
「なんや、外人さんかいな?」
相手が自分より小さな、それも武器を持っていない子供だったおかげで少し安心する。
少女の様子はごく自然で、本当に遊ぶだけのつもりに思えた。
欠片の悪意も敵意も感じられない。
「人の外なら間違ってないかしら。あなたはさしずめ外の人ね。
わたしは人間って殆ど見た事無いけど。
わたしはフランドール・スカーレットっていうの」
「そうか、で、何して遊ぶいうんや?」
だから不穏当な気になる言葉もさして気にせず、恐れることもなく聞いた。
少女に殺意が無かったのは正しく、それだけに安心したのは大きな間違いだった。
この殺し合いの中でも平然としている少女。
それはつまり。
「弾幕ごっこ!!」
この殺し合いに来る前から壊れていたという事なのだから。
「え……?」
「いくよ、レイジングハート・エクセリオン! ディバインシューター!!」
『divine shooter』
杖が唱和すると共に、杖から放たれた5つの球体が野上葵に襲い掛かった。
全ての弾が直撃するまでに避ける暇など有るはずも無い。
彼女がテレポーターでなければ、だが。
「な、なんや今の!?」
激しく怯みながらも葵はテレポートによりその場を切り抜けていた。
だが、近い。フランは驚きもせずに弾幕を続行する。
「そーれ、もっといくよー!」
かけ声と共に放たれた球体が転進する。
先程扇形に放たれた5WAY弾が跳ね返る用に五方向から葵を襲う。
(あかん、長距離の転移がでけへん……!)
弱いESPリミッターでも掛けられているのか長距離の転移が出来ない。
それでも弾の薄い隙間に転移し、反射的に武器を取りだして、引き金を引いた。
反動は無い。全くと言って良いほどに。
爆竹のような音と共に、自動的に照準された銃弾がフランに殺到する。
『protection』
杖の宝石に文字が浮かび薄い膜が生まれる。だが見る間にヒビが入って砕け散り。
「きゃあ!」
可愛らしい悲鳴が上がった。
避けようとずらした半身の肩に銃弾が一発だけ突き刺さった。
葵に迫る球体がコントロールを失って地面に刺さり消滅した。
フランの傷はそれほど深手では無かったが、更に打ち込めば殺せたかもしれない。
車を貫通する程の銃弾を連射するF2000Rならそれができた。
「あ、あかん!」
しかし葵は思わず引き金から指を離していた。
(殺してまう!)
その恐怖は死ぬ事による恐怖に迫るほどだったから。
だけどやはり、それが甘いのだ。
フランドールは撃たれた肩を押さえながらもくすくすと笑ってみせた。
葵はフランドールに銃を突きつけながらも怯えていた。
それが致命的な差だ。
「それ、とっても痛いな。自動照準弾なのね。ホーミングじゃないから威力もそこそこ。
わたしもいつもより随分と脆くなってるみたい。
こんなにかんたんに一つ目が凌がれちゃった」
「もうやめい! 幾ら念動力で壁作ってもこの銃なら抜ける! 次は死ぬで!」
「イヤ。だってまだ一つ目だもの。それに」
フランは手を頭上にかざして、言った。
「消えるのはあなたの方だから!」
「なっ!?」
フランドールの手中から連続して無数の魔力弾が放たれる。
それは全方位に撒き散らされた。
「なんやこれ!?」
葵は転移をしようとして、絶句した。
全方位に撒き散らされたという事はどこも均等に魔力弾が飛んでくる。
転移で大きく動いた所で避けきれない。
「こんな出鱈目な!!」
焦って動きながら避けて避けて避けまくった。
右に左に飛んで走って転がって、必死に弾幕をやり過ごす。
銃を使う余裕も無いし、弾幕の特性を考えるほどの心的余裕も無かった。
転移以外において素人の自分が避けられる密度と速度という事は、
落ち着いて対処すれば恐れる必要は無いという事なのに。
通常弾幕に翻弄されている野上葵を前に、フランドールは悠々と充填を完了する。
「いっけええ! ディバインバスター!!」
『divine buster』
レイジングハートが唱和しディバインバスターが放たれる。
「は、外れ――」
葵が驚きつつも一瞬安堵する。それは見当違いの方向だったからだ。
しかしフランドールはそれを――振り回した。
「ザ・レーヴァテイン!!」
「いやああああああああぁ!?」
周囲は転移(大きく高速移動)を封じる薄いが広い弾幕に包まれている。
制限により長距離に転移する事は出来なくなっている。
そして転移以外に、野上葵がこの薙払い弾幕から逃れる手段は最早無かった。
恐怖に満ちた悲鳴を轟音と爆音が塗り潰した。
閃光。爆光。爆発。
そして――。
そこには抉れた地面だけが残っていた。
草木は消し飛び、如何なる生き物も居ない抉れた地面。
それを見てフランドールは、あはっと笑う。
「いなくなっちゃった」
少し気のふれている少女にとっては、ただそれだけ。
殺したという意識は無く、壊したという実感すら漠然としている。
“ありとあらゆるものを破壊する程度の能力”を持つ悪魔の妹は、
自らの力の意味すら理解しない幼い狂気を、495年に渡って地下で育て続けた。
「新しい遊び道具をさがしに行かないと。
レイジングハート、エリア・サーチ。動く者って居る?」
『Yes my temporary master.(はい、仮マスター)
Area Search(エリアサーチ)』
発動したエリアサーチがごく近い距離を探査する。
『――50m以内に、動く者は居ません、仮マスター』
「あんまり広くないのね」
『仮マスターは攻撃的な魔法以外には向いていません』
「ざんねん。まあいいや、行こうっと。
このバリアジャケットのおかげでお日様の下でもだいじょうぶだもの、楽しまないと。
水の中は無理そうだけど便利だわ。
お姉様もどこに居るかな。あなたでお姉様と弾幕ごっこするのも楽しそう」
『仮マスターの思考は理解できません』
「楽しいのに」
フランドールはくすくすと笑いながら背中の羽をパタパタと羽ばたかせる。
そう、黒い枝に宝石のような何かが付いた奇妙なものは彼女の羽なのだ。
パタパタと奇妙な羽を羽ばたかせて、フランドールは何処かへと飛んでいった。
新たな遊び相手を捜して。
抉られた地面だけが残された。
抉られ荒廃した野に静かな風が吹く。寂しい風が。冷たい風が。
荒廃した野を湿った風が拭いていった。
動く者はもう誰も居ない。
そう、『動く者』は誰も居なかった。
「ぷはぁっ!!」
ヒュン、という音と共に一人の少女が現れる。
「あ……あつぅ……痛いし……怖いし……くるしい……!」
ガタガタと怯え震えながらも少女は生きていた。
地下に空間転移する事で辛うじて攻撃を凌いだのだ。
もちろん地下では呼吸も出来ず、ガンガンと響く轟音と息苦しさ、強烈な重さに苦しみ、
それでも必死にフランドールが去るまでやり過ごした。
だが、無傷とはいかなかった。
「あ、足が……ウチの足がぁ…………!!」
その左足は無惨にも吹き飛ばされて無くなり、今もドボドボと血を吐きだしている。
涙もボロボロとこぼれて、いたくてこわくてくるしくておそろしくて……
にげたかった。どこかへ。
「に、逃げな……にげなあかん……」
必死に逃げる先を捜す。
さっきのフランドールという少女は水の中は無理だろうけどと言っていた。
水が苦手なのかも知れない。
横を見る。
目に映ったのは湖と、そこに浮かぶ島に建つ、城。
ここはG−3エリア。そして城はE−3エリアだった。
「あそこ、にげな――!!」
ヒュン、と葵は転移する。その距離は10m程度でまたすぐに現れる。
だがそこから地面に着くよりも早くもう一度転移。転移。転移。転移!
一秒に何度も連続して転移を行う事による高速飛行。
これが葵のもっとも得意とする能力の使い方だ。
制限下にあっても城に飛び込むまで20秒と掛からなかった。
* * *
場面は城の地下に移る。
何の因果か運命か。
そこには先程のフランドール・スカーレットの姉であるレミリア・スカーレットが居た。
彼女は日光に弱い、流れ水を渡れない、にんにくは苦手、鰯の頭なんて持っての他な病弱っ娘である。
つまるところ、吸血鬼である。
ちなみに先程の妹は吸血鬼にして魔法少女である。
そんな彼女は城の地下で蝋燭の明かりだけを頼りに支給品を検分していた。
彼女は真っ暗でも良いのだが、気分というのは大事な物だ。
「あら、これは良い物ね」
レミリアは満足げに笑う。
彼女がランドセルから取りだしたのは真紅の槍だった。
紅は彼女のシンボルカラーである。
ついでに槍とナイフは彼女が時折使う武器である。
更に彼女は運命を操る程度の能力を持っている。
であるから彼女が自分にピッタリだと満足したこの槍は、運命を操る魔槍だったのだ。
ゲイボルグ。
それはアイルランドの英雄クーフーリンが愛用した必殺の魔槍だ。
この槍は魔力を注ぎその真名を解放する事により
『先に心臓を穿つという結果が存在し、それに従い槍が敵の心臓を穿つ』
という因果の逆転を起こすのである。
その急所に必中する効果と消費の軽さが特徴の実に優秀な武器だった。
「弾幕も良いけど白兵戦も良いな」
レミリアは試しにぶんぶんと槍を振り回した。
一見その幼い容姿には不釣り合いな大きさだったが、レミリアはそれを軽々と使いこなす。
「フランを止めるのにも使えるかな。流石に心臓刺したら危なそうだけど、なんとかするだろうし」
ふつう、どうにもならない
「他の支給品は……万能の超回復役エリクシールが二つセット、ペア向け。
私に怪我させられる奴なんて居るかしら?」
吸血鬼は種族的に我が儘で自分勝手である。
更に言うならレミリアは我が儘で自分勝手で自信たっぷりだった。
レミリアは更にランドセルの奥から三つ目の、最後の支給品を取りだした。
それは六角形で、LIIの刻印が穿たれている。
「かくがね? ……パチェの賢者の石みたいなものかしらね」
説明書をしばし一読。
どうやらそれはキャプテン・ブラボーなる珍妙な名前の人物が使用した二つ目の核鉄らしい。
面白そうだと思い、使ってみた。
「武装錬金!」
レミリアの全身を六角形の欠片が包み込み彼女を武装していく。
生まれる武装錬金は……シルバースキン・アナザータイプ!
ところで、本来武装錬金は使用者の闘争本能の発露から使用者独自の武器として生まれる物だ。
それはその使用者に最も合った唯一無二の武器であり、本来他の者に使いこなす事は出来ない。
だがこのゲームにおける核鉄は、本来の使用者の核鉄を作り出すように固定され、
更に本来の使用者でなくてもある程度は使えるように調整されていた。
主催者達の計らいという奴である。ヤバイ物出されたら困るし。
しかしこのシリアルナンバーLIIの核鉄には一つうっかりミスが発生していた。
同じシルバースキンを作れる核鉄を他の参加者に支給した為か、
こっちの方も同じように処置済だったと思いこんだ単純な作業ミスである。
それは……
「………………」
視界が隠れた。
「………………」
袖から出てない手で帽子を弄り、なんとか視界を確保する。
「………………」
ちょっと歩こうとして、裾を踏んづけてスッ転んだ。
「いたっ」
鼻を打った。シルバースキンが守ってくれたがちょっと痛い。
「なによこれ」
それはだぶだぶのぶかぶかだった。
本来の所有者の本来のサイズから調整されていないのだ。
シルバースキン本来の所有者は身長185cm体重75kgの成人男性である。
レミリアの身長はそれより三割程も低い。
歩く毎にずるずる引きずり、腕は袖から出ずに袖の先が垂れ下がり、
頭は帽子と襟元の間に埋もれてしまいそうだった。
凄く動きにくい事この上ないし、
レミリアが大事とする貴族らしい威厳からは180度転進して突っ走ってしまっている。
「……まあ、日傘の代わりにはなるかしら」
なんでもこれを来ていると宇宙空間とやらでも活動できるらしい。
太陽光くらいは止めてくれるだろう。
「戻れ」
一瞬でシルバースキン・アナザータイプは元の核鉄の形に収納された。そして。
(外に外出しない時は使わない事にしよう)
そう決めた。色々と恥ずかしい。
そのままでも微弱な回復効果などが有るらしいので、ポケットに入れておく。
……彼女が転移してきたのはそんなタイミングで、辛うじて恥ずかしい姿は見られずに済んだ。
* * *
「はぁ……はぁ……はぁ……っ」
ゼエゼエと粗い息を吐きながら、少女は片足で石畳に降り立った。
激痛でバランスを取れずに転倒した。
「あぐっ!」
痛くて怖くて意識が朦朧としてきた。
それでも周囲を見回す。ここは何処か?
どうやら城の中の一室らしい。
壁に掛けられた燭台の明かりだけが室内を照らしている、暗い部屋だ。
視界に映るのは薄暗い部屋と一人の少女――
「ひぃっ!!」
「あら、ひどいわね。そんなに怖がるなんて」
青髪の少女はくすくすと笑った。
「それで私の城に何の用かしら? この吸血鬼レミリア・スカーレットの城に」
いつからおまえの城になったのかと突っ込む役は残念ながら居なかった。
「きゅ、吸血鬼!? そんなおばけ……ってスカーレット!?」
「あら、スカーレットの性が何か?」
「さ、さっきの子と同じ……!?」
「妹に会ったのね。それはご愁傷様」
レミリアはちょっと同情する。
フランドールの遊び相手をするのはかなり疲れる。人間なら尚更だろう。
「や、やめ! こんといて! 堪忍してえ!」
悲鳴を上げてずるずると後ずさる。
転移で逃げようかと思ったが、転けた時に方向を見失ってしまった。
このまま転移して『いしのなかにいる』になろうものなら今度こそ死にそうだ。
それに痛くて痛くて痛くて痛くて――
「ぁ……!!」
恐怖が勝っていた痛みがぶりかえし激痛と恐怖が押し寄せる。
持っていた銃は取り落として闇の中に転がり込んだ。
それでもランドセルに手を突っ込み中から爆薬を取りだし――
それを投げつけようとした所で、葵の意識は途切れた。
とさり。女の子が一人倒れる音は思いの外に軽かった。
倒れ伏した葵を見てレミリアは考える。
(これ、どうしようかしら)
とりあえず怖がっている相手の血しか吸わない信条なのでこの機会に血をちょっと貰った。
――少し経過。
葵にとっては幸運にも(?)、まだ死んでいない。
「そういえばあなた、フランに会ったのね? どっち?」
返事は無い。だって意識が無いんだから。
「ただの屍のようね。……どうしようかしら」
見捨てて置いてフランを捜しに行っても良い。
別に知りもしない人間なんて(妖怪でも)、どうなろうと知ったことではない。
だが問題は、この娘が来た距離も方角もさっぱり想像がつかない事だ。
テレポートで城に乱入してきた葵が何処から来たかなんて分かるはずもない。
とするとやはり起きてもらうしかないわけで。
しかしただで助けてやるのもなんだか癪だった。
ふとレミリアは、伸ばした葵の手に握られている物に気づいた。
「……もしかしてこれは貢ぎ物かしら?」
面白い物かもしれない。そうするとお返しをくれてやっても良いかも知れない。
つまらなかったら……その時はその時だ。
レミリアはランドセルから取りだした瓶を一本、葵に飲ませてやった。
貴重な超回復薬エリクシール一本目、使用。
しかし葵は目覚めない。
このエリクシールは傷も疲労も魔力も全快させる優れた回復薬だったが、
精神的疲労を治す事は出来なかったし、ついでに言うなら身体的欠損も治らなかった。
葵の左足は無惨にも吹き飛ばされたままで、血こそ止まっていたが生えてきたりはしなかった。
「…………どうしようかしら」
もう一度考える。この転移娘が目覚めるのを待つか、それとも放っていくか。
一応、この少女の差し出した(とレミリアは解釈した)爆薬は頂いた。
どうやら爆風を羽に受けて飛び回る為の物らしい。
羽については自前の物が有るので爆薬だけだ。
こんな物無しでも飛べるが、これで作った爆風を受けて勢いよく飛び回るのも面白そうだ。
その途中でついでに他の支給品も覗いてみた。
カシオペアという懐中時計も面白そうだったが、使えないから放っておいた。
(空間を超える娘に、時間停止の時計。なんだか咲夜みたいね)
自らに仕えている完璧で瀟洒な従者を思い出す。
レミリアは時間と空間を操る人間の従者に雑用を任せて優雅に暮らしていたのだ。
「そういえば、この島じゃ咲夜が居ないのね。って、メイドが一人も居ないじゃない」
そうなると人を殺すと死体は出しっぱなし、血のティーセットも無し、掃除も出来ない。
掃除洗濯炊事とあらゆる面において、まずい。
まずは目の前の少女から血を飲む時に大量に零して真っ赤になった洋服の替えが、無い。
自分で洗わないと服は血で汚れたままということになる。
「…………やっぱり洗うしかないのかしら。脱いで」
一応替えの服は有る。だぶだぶの外套、シルバースキン・アナザータイプだけだが。
……とりあえずその前に、もう一つだけ考える事が有った。
目の前には一つ、奇妙な物が転がっている。
「銃って言うのかしら、これ」
拾い上げる。なんともヘンテコな形をしている。
「ここから弾が出るのね。ふーん」
レミリアは銃口を覗き込んだりして色々と弄ってみた。
「ここが引き金で……」
ちなみに普通の人間のよいこは真似をしてはいけない。
「これが……」
暴発してヤバイ事になるからである。
事実数秒後、痛い痛いと転がりまわるレミリアの姿があった。
これはわるい見本です。よいこは真似しないでください。
貴重な超回復薬エリクシール二本目、使用。
【G-3/平地/1日目/朝】
【EXボスな妹様】
【フランドール・スカーレット@東方Project】
[状態]:右肩に軽い怪我/バリアジャケット
[装備]:レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1〜2個(不明)
[思考]:弾幕ごっこで遊ぶ(特に殆ど見た事が無い人間に興味津々)
[備考]:バリアジャケットのおかげで直射日光も平気です。
第一行動方針:人を見つけ次第弾幕ごっこを仕掛ける。
第二行動方針:レミリアを捜す。
基本行動方針:遊ぶ。
※弾幕ごっこ
弾幕ごっこをするという宣言をしてから弾幕をばらまく。何も言わず不意を打つ事は無い。
思いつく限りの弾幕(極めて多種多様)を避けきられると敗北を認める。
その途中での互いの生死は気にしない。
全力で遊ぶぜ!
【F-3/城内地下/1日目/朝】
【大当たりと宝の持ち腐れ】
【レミリア・スカーレット@東方Project】
[状態]:回復して元気/葵から血を飲む時に零して服は血塗れ
[装備]:ゲイボルグ@Fate/stay night/飛翔の蝙也の爆薬(残十発)@るろうに剣心
[道具]:支給品一式、シルバースキンATの核鉄(No.52)@武装錬金
[思考]:銃弾って当たると結構痛いのね。
[備考]:シルバースキンATは185cmのブラボーサイズで生成されます。
第一行動方針:葵が起きるのを待つか、ほっといてフランドールを捜しに行くか考え中。
第二行動方針:血塗れになった服の替えはどうしよう。
第三行動方針:暇になったら爆薬で加速の実験をして遊んでみる。
基本行動方針:フランドールを捜す。
※:エリクシール@テイルズ・オブ・シンフォニアについて
エリクシール一本目→野上葵に使用
エリクシール二本目→誤射で自滅した自分に使用
二本セットで支給されましたが以上により使い切りました。
吸血鬼は脳なんて無いので頭撃っても死なず、エリクシールで全快しました。
心臓だとやばかったね、れみりゃ様。
【野上葵@東方Project】
[状態]:恐怖と精神的疲労で憔悴して気絶。しばらく起きない/左足損失
[装備]:床に転がっている。
[道具]:支給品一式、懐中時計型航時機『カシオペア』@魔法先生ネギま!、飛翔の蝙也の翼@るろうに剣心
[思考]:………………。
第一行動方針:失神中――
基本行動方針:薫や紫穂に会いたい。
※:F2000R(残弾23/30)@とある魔術の禁書目録は床に転がっています。
乙ー
葵がカワイソス四天王候補だな
・【レイジングハート・エクセリオン@魔法少女リリカルなのは】
魔法少女リリカルなのは主人公愛用のインテリジェントデバイス(意志有る魔法の杖)。
魔法の素養があればある程度は使いこなす事が出来る。
高町なのはの戦闘スタイルから『砲撃魔法』『誘導操作弾』『防御魔法』に長けているが、
近距離戦闘や機動系は若干重いと思われる。
バリアジャケットはこの装備から作り出される。
※:フランドールは素養があった(魔法少女)為、自分の技に近似した物は習得しました。
性質的に向かない防御魔法の習得は遅れています。
・【ゲイボルグ@Fate/stay night】
魔力を注ぎその真名を解放する事により
『先に心臓を穿つという結果が存在し、それに従い槍が敵の心臓を穿つ』
という因果の逆転を起こす必殺の紅い槍。
その急所に必中する効果と消費の軽さが特徴の優秀な武器である。
使い方は以下の2種類で、両方ともゲイボルグと読む。
刺し穿つ死棘の槍:近距離で使う。威力もさる事ながら極めて消費が少ない。
突き穿つ死翔の槍:大量の魔力を篭めて投擲する。力技で止めるしかない。
速さでは避けられないが、運の能力値が高ければ運命に抗して心臓を外す事が出来る。
・【シルバースキンAT@武装錬金】
デザインが違う以外はシルバースキンと同じ。
非常に防御力が高く、生半可な攻撃では打ち破ることはできない(制限があるため原作ほどではない)。
原作ではABC兵器もシャットアウトし、5100度の劫火に耐え、宇宙でも活動できる。
裏返して相手にぶつけて着せる事でシルバースキン・リバースとなり、拘束服の効果を持つようになる。
・【エリクシール@テイルズ・オブ・シンフォニア】
HPとTP(魔法や技で消耗するエネルギー)を全快するアイテム。使い捨て。
欠損部位の再生までは出来ないものとした。
・【F2000R@とある魔術の禁書目録】
F2000R『オモチャの兵隊(トイソルジャー)』。
積層プラスチック製で戦闘機のような機能美を備えたSF世界の玩具のようなライフル。
赤外線により標的を捕捉し、電子制御によりリアルタイムで弾道を調整する。
風向きや標的の予想回避パターンなどを考えることもなく銃の指示通りに撃てば、当たる。
更に銃身を衝撃吸収用の特殊ゴムと炭酸ガスが覆っており、
その反動は卵の殻すら割らず銃声も爆竹程度という小学2年生でも軽々と扱える化け物銃。
弾丸は自動車を貫通する程の威力を誇る5.56mm弾。
・【懐中時計型航時機『カシオペア』@魔法先生ネギま!】
時間を操る事が出来る未来の超科学の結晶。動力源は魔力。
ただし、本来は数十年に一度、周囲に大量の魔力を満たす世界樹の恩恵を利用しており、
個人で利用する為には膨大な魔力を必要とし、大規模な時間転移に至ってはまず不可能。
それでも疑似時間停止などを戦闘中に使いこなせれば強力だが、直接戦闘で使う為には
ナノ秒以下の精密操作と跳躍後の時空間の正確な事象予測が必要とされ、
この時点で何らかの超高性能なコンピュータの力でも借りないと使いこなせない。
更に2.68秒以上の時間停止や3.27秒以上10.78m以上の時間ターン回避運動、
回避以前の時間へ戻る事も不可能と制限も多く、使える物なら使ってみろな代物である。
原作ではネギは一日掛けて支度する事により実用レベルで使えるようにした。
・【飛翔の蝙也の爆薬(火打ちがね付き)と翼セット@るろうに剣心】
極限まで痩せた男が使っていた爆弾で爆風を起こし宙を舞う為のセット。
爆薬は爆風を自分で受ける為、破片などは入っていない。
翼は単体ではグライダーのようにしか使えない。
支給品解説も付けてこれにて投下完了。
>>163 感想感謝。
ちょっと、いぢめてみた。生かさず殺さず。
しかしレイジングハートが東方キャラに入るなんてなあ
……あれ?葵まで東方メンツになってね?
投下おつかれさまでした!
キ○ガイにレイジングハートとはよくも言ったもんだ!
いいマーダーになってくれそうだが、この凶悪さに太刀打ちできる参加者っているかな……
カシオペアの時空間操作については、制限事項に抵触しそうだけど「実質ロワ内では使えない」ってことでいいのかな。
>この凶悪さに太刀打ちできる参加者
ジーニアスにキレてもらってインディグネイションジャッジメント
『飛翔の蝙也の爆薬と翼セット』ワロス。
ロリショタなら飛べそうですなww
シルバースキン二つ目も出るとは…でもサイズあってないしw
ぴったりサイズも可愛いけど、ぶかぶかも愛らしくてよいですね。
>>166 EXなキャラにEXを。
……て、あ、記述ミスった。
【野上葵@絶対可憐チルドレン】
[状態]:恐怖と精神的疲労で憔悴して気絶。しばらく起きない/左足損失
[装備]:床に転がっている。
[道具]:支給品一式、懐中時計型航時機『カシオペア』@魔法先生ネギま!、飛翔の蝙也の翼@るろうに剣心
[思考]:………………。
第一行動方針:失神中――
基本行動方針:薫や紫穂に会いたい。
※:F2000R(残弾23/30)@とある魔術の禁書目録は床に転がっています。
こうが正しいです。指摘ありがとうございます。
wikiでは直しておこう。
>>167 あの設定の時点で制限は不要だと思いますが(強大な魔力と超高速コンピューターの両方が必要)、
それでもやはりまずいようなら『ロワ内では使用不能』と明記してしまえばよろしいかと。
超高速コンピューター・・・パタリロのことか?w
さて、そろそろ最初の死者か?
いまさらだがまとめサイトの無邪気さに吹いた
寝てる間に大量投下乙!
インデックスは解析班かな?
ぶそうれんきん!やら銃の暴発やらバロスwwwwwwwww
あと丈が、丈――――!
今北産業
なんだこの参加者wwwwwww
テラカオスwwwwwwwwwww
つか、落第忍者三人組に苗字がある事を初めて知った
首輪解析は現在登場済の非マーダでは首輪が魔術で出来ている場合はインデックス、
科学で出来ている場合はちよちゃんですかい?
投下宣言、鳥これであってたよね…?
短くなってしまいましたが、お付き合いただければ幸いです
気がつけば、私は暗い部屋の中で独りぼっちだった。
風邪をこじらせて寝込んでしまったおじさんの看病をしていたはずなのに、何時の間にかお城の広間みたいな所に居て。
他にも大勢の子ども達が居る中で、訳も分からぬままに突然現れた変な人の言葉を聞いていて。
…それから…
「…っ」
先程見た光景を思い出してしまい、思わずリノリウムの冷たい床にへたり込む。
首につけられた環がはじけて、赤いものを撒き散らしながら倒れこむお姉さんの身体。
身体から離れた球体は、私の目の前に転がってきた。
こつんと爪先に何かが当たる感触に思わず視線を下げると、そこには…
…もう止めよう。思い出したくない。
無理矢理記憶に蓋をして、何か他の事を考えようと必死に頭を回転させる。
…そうだ、あのランドセル。何か入ってるって言ってたけど、何が入ってるんだろう?
普段自分が使っていた緑のそれではなく、双葉ちゃんが使っていたような赤いランドセル。
蓋を開けて一つずつ入っているものを確認していく。
袋入りのパンがいくつかとペットボトル2本、懐中電灯に地図、筆記具とメモ用紙、方位磁石、時計、それから名簿。
誰か知り合いがいないものかと名簿に書かれた名前をなぞる指が、ある一点で止まってしまう。
『73:吉永双葉』
知り合いの名前が居る事に、若干の安堵と大きな不安が居中によぎる。
…『最期まで残った子が優勝だよ!』…
…『24時間以内に死亡者が出なかった場合は全員の首輪が爆発する』…
あの変な人たちの言葉を信じるならば、誰かを殺さないと24時間後には全員死んでしまう。
人殺しなんて嫌だ。でも、死にたくない。
あの場に居た他の人たちも多分そう考えてる。だとするなら、誰かを殺してでも生き残るという考えに帰結する人だっていないという保証はない。
あるいはもう、そうやって覚悟を決めた人が私を狙っているのではないか?
…そう考えると、身体の震えが止まらなくなった。
ランドセルに手を伸ばし、他に何か入っていないかと必死に中を探る。
そうして見つけたそれは、不安で一杯の私の心を大いに揺さぶるものだった。
真っ白なシルクハットとお揃いのタキシード、それに小さなステッキ。おじさんがプレゼントしてくれた、私の宝物。
ひうっ、と喉から声が漏れる。目頭が熱くなるのが止まらない。段々視界がぼやけていく。そうして、自分の頬を水が伝って落ちていくのが分かった。
…気付けば私は、出てきたそれらをぎゅっと抱きしめて泣いていた。
「やだよ……死にたくない……助けてよ……おじさん……デュラハン……ガーゴイルさん……!」
…意味のないことだと分かっていた。彼らは、ここには居ない。
稀代の怪盗も、首のないロボットも、吉永家の門番も。誰一人として自分を助けてくれるものはこの場に居ない。
双葉ちゃんもどこかにいるのだろうが、どこにいるかなんてわかるわけがない。
…また、独りぼっちになってしまった。
無音の世界、暗くて狭い個室の中、ここに居るのは私だけ。もう、耐え忍ぶのは限界だった。
…いっその事、大声で泣いてしまおうか。もう、誰が来たって構うもんか。
そんな捨て鉢な考えを巡らせていた、正にその時だった。
『…泣いてるですか?フェイトさん』
小さな女の子の声が聞こえた。でも、一体どこから?
辺りを見回しても誰の姿も見当たらない。じゃあ、空耳?
『ここです、ここ。鞄の中です』
また声がした。…鞄の中?
鞄って、ランドセルだよね…でも、もう中には何もなかったような…?
疑問を抱えたままランドセルに近づき、中を覗き込む。
『……あれ? えっと…あなた、誰ですか?』
それは私が聞きたかった。
【G-7/病院3階手術室/一日目/朝】
【梨々=ハミルトン@吉永さん家のガーゴイル】
[状態]健康
[装備]特になし
[道具]
・支給品一式
・白タキシード&シルクハット@吉永さん家のガーゴイル
・マジック用のステッキ@吉永さん家のガーゴイル
・リインフォースII(待機フォルム)@魔法少女リリカルなのはA's
[思考]死に対する恐怖/ランドセルの中の小さな女の子が気になる
第一行動方針:この子、誰…?
第二行動方針:死にたくない
第三行動方針:ただし、誰かを殺すのも嫌
第四行動方針:双葉に会いたい
投下乙! していいのでしょうか……?
ロリデバイスは彼女の手に渡ったのかw
ロワという異常状況に恐怖し怯えるところが、ふつうの女の子っぽくてGJです。
G-7ってことは、もしかしたら丈の拡声器の声が聞こえてるかもしれないのか……
乙。吉永さん家のガーゴイル知らないから
なぜフェイト?と思ってググったらやはり声優ネタかw
GJ。リインUキタコレw
フェイトと間違えられたのは声のせいか。
あと髪の毛の色も同じだからかもしれないな。他は大体違うけど。
了解です。
Wikiに載せてきますねー
…しまった、盛大なネタバレ警報を発令しておくのを忘れていたorz
まあ、そこら辺は覚悟の上…なのか?
>>184 よろしくお願いします
投下乙。
二人とも面白かったです。
でもちょっと気になったのは、カシオペア。
絶対誰か出すとは思ったけど、自主制御できるネギ以外にはハズレ、要するに天空シリーズ状態になっちゃうんじゃないかっていうこと。
あとは貴重な支給品をシルバースキンで2個埋めてしまったのも気になる。
最後に、自分の持ち物の支給。
面白かったからいいけど、こういうのは今後のSSではできれば避けた方がいいかなーと思った。
乱太郎、レックス(主人公の息子)予約します
遅くなりました
短いかもしれませんが投下させて頂きます
「ん……」
朝の日差しが眩しい中、一人の少女が立ち上がった。
少女の背には赤いランドセルがしっかりと背負われている。
12,3歳に見えるその外見には非常に似合っているのだが、彼女を知る者にはちょっと想像出来ない姿だろう。
「さっきのあいつは徒だったのかな?それにしてはいちいち手の込んだ事をする奴だけど――」
少女の名はシャナ。『天壌の劫火』アラストールのフレイムヘイズ『炎髪灼眼の討ち手』たる少女。
常ならば胸元のコキュートスが何かしらの返事を返してくれるものだが、今そこには何も無い。
返事がないと知りつつも呟き、ため息をつく。
改めて周りを見渡せば目の前には鬱蒼とした森、背後には崖。
「ふう……」
炎も封絶もこの場所に送られてから既に試している。
多少の勢いはあるものの紅蓮の炎は一定以上の大きさには燃え上がらず、封絶に至っては発動の前兆である自在式さえ見られなかった。
確かに自在法は便利だが、シャナは使えないと分かったものに固執するような性格ではなくすぐに次の行動に移った。
ランドセルを開け中身と先程の説明内容が合致しているかを確かめる。
このランドセル、目にした事は何度かあっても実際には初めて使用したので開けるのに苦戦した。
それが痛かったのだろうか、ゲームが始まってから既に20分が経過していた。
名簿や地図など説明にあった物は無視して手を潜らせて行く。
指先に触れた金属特有のひんやりとした感触をぶっきらぼうに引き抜いた。
「何、これ?」
それは確かに剣だった。
西洋風で恐らくは片手持ちであろう小振りな剣。
『吸血鬼』より小さいにもかかわらず、その重量は比にならないほど大きかった。
かつて天道宮にいた頃似た様な形式の物を見た事はあるが使った事は無い。
「使いづらそう…」
あの男の説明を鵜呑みにするのならこれがシャナの支給品という事になる。
更に奥を探ってもみたがそれ以上の物は無かった。
(やっぱりコキュートスは無い、か。それならまずコキュートスを探さなきゃ)
微妙なところではあったが、かくしてシャナは出発を決心し立ち上がった。
「さて、兄様はどこにいるのかしら?」
木々の合間から日差しの差し込む森の中をグレーテルは歩いていた。
目的は最愛の兄を探し出す事ただそれだけ。
ふとその視界の端に座り込む人影が映ったが、立ち並ぶ樹木やその葉でその正体を掴みきれない。
「あれは兄様…?」
足元の雑草を煩わしく思いながらも枝葉を掻き分けて人影の方へ進んでいく。
やがてその姿が鮮明になってきた。
それがヘンゼルでないことを確認するとグレーテルはランドセルの中に手を突っ込む。
「兄様じゃないの…それなら殺さなくちゃ」
ゆっくりと取り出したのは1m近い大きさの銃、ウィンチェスターM1897。
音を立てないようにランドセルを下ろし、座り込む名前も知らない少女の頭に照準を定める。
間にあるのはちょっとした茂みだけ。
ショットガンという特性を考えれば茂みなど遮蔽物にはなり得なかった。
その引き金を引く、その瞬間――
「そんな所で何やってるんや、お前?」
突然、背後から声を掛けられた。
グレーテルは思わず引き金を引きそうになりながらも、冷静に考える。
ただし優先するのは決して『逃げる方法』ではない。
『兄様を探しつつ、効率良く殺していく』ための最良の方法。
見れば茂みの向こうで少女はいつの間にか立ち上がり剣を握っている。
気付かれているのかいないのか、しかしこちらを見ていることには変わりない。
今すぐ撃ち殺してもいいが、後ろの人間がもし銃やナイフを持っていたら、それから逃げ切るのは難しいだろう。
よってこの場で取るべき行動は唯一つ。
「ねぇ貴方、私の兄様を知らない?」
「兄様、ってそんな奴見たことも聞いた事も無いわ」
まだこのゲームが始まって間もなく、応えは分かりきっていた。
この場だけを切り抜けられれば十分なのだ。
「そう、それは残念だわ」
「お、おう」
振り向き、にっこりと微笑むとその少年は照れたように視線を外しながら頭を掻く。
「向こうに一人、名前も顔も知らないけれど人がいるわよ」
そしてその少年に背を向ける。
「お前はどうするんや、一緒に来ないんか?」
「ええ、私は兄様を探すので。では」
それだけ言ってグレーテルは走り出す。
始めは徐々に――そして全力で。
少年――犬上小太郎はその場に一人残された。
茂みの向こうでがさっと音がしたかと思うとそこにあった気配が急に遠ざかっていく。
「そこの、待ちなさい!」
気配を追って走り出した瞬間、シャナは木陰にもう一つ気配がある事に気付く。
「あっ……」
ごちん、と鈍い音を立ててシャナはその場にしりもちを着いた。
「痛っ…お前のせいで逃げられたじゃない、どうしてくれるの?」
現れたのはどこにでもいそうな黒い学生服の少年。
ただし耳が頭頂部付近にあり、しかもそれが体毛で覆われている事を除けば、であるが。
「何なのあんた、もしかして徒?」
「お前なぁ、人にぶつかっといて謝りも無しか!?」
「私はシャナ、お前にお前なんて呼ばれるのは嫌。ぶつかったのはお前が急に出てくるから」
「な、急に走るお前が悪いんやろ。それに何やシャナて?変な名前やな」
「…悠二が付けてくれた名前をお前なんかが馬鹿にするのは許さない」
「なんか、やとぉ…お前みたいなちび女は引っ込んどれやぁ!」
「なっ…うるさいうるさいうるさーい!」
朝の静かな森にシャナの怒鳴り声が響き、大量の鳥が慌てて飛び出していった。
この辺りまで来れば大丈夫だろう。
ちょうど森を抜けたところでグレーテルはランドセルから地図を取り出し現在位置を確認する。
確かにこれは『逃げ』だが、あの状況においてこれこそが最善の手。
次に会った時は容赦無く鉛弾をブチ込んで、引き裂いて、殺す。
「あぁ兄様、兄様と会ったら初めに何をしましょうか?」
僅かに頬を赤らめながらグレーテルは再び歩き出した。
【A-2/森の境、後ろは崖/一日目/朝】
【シャナ@灼眼のシャナ】
[状態]:元気、ちょっとイライラ、小太郎と口喧嘩中
[装備]:マスターソード@ぜルダの冒険(重量感あり、使えない事は無い)
[道具]:支給品一式
[思考]:1コキュートスを見つけたい(アラストールと合流)、2小太郎を負かしたい(負けたくない)
【A-2/森の境、後ろは崖/一日目/朝】
【犬上小太郎@魔法先生ネギま!】
[状態]:元気、ちょっとイライラ、シャナと口喧嘩中
[装備]:支給品は不明、犬神は弱体化?
[道具]支給品一式、他にあるかも?
[思考]:1シャナを負かしたい(負けたくない)、2ちょっとだけグレーテルが気になる、3ネギやエヴァと合流したい
【A-1(B-1との境目)/一日目/朝】
【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:少し疲労
[装備]:ウィンチェスターM1897@Gunslinger Girl、(全部探したわけじゃないので他にあるかも?)
[道具]支給品一式、他にあるかも?
[思考]1兄様(ヘンゼル)を探す、2とにかく殺しまくる(小太郎に執着か?)
状況次第で[思考]の1と2は入れ替わる可能性大
短いですが終了です
自分ではそこそこ書いたつもりだったんですけどね…
したらばの方で指摘された点は修正したつもりですが何かあれば指摘お願いします
>>193 乙です。同じく改善されたと思います。
プレセア予約します。
エリアG-8を予約します
パタリロと南千秋を投下します。
常春の国マリネラ……から次元をいくつも超えた魔次元のどこか。
眩しい朝日が差し込む廃墟の中に、ランドセルを背負った一人の少年が放り出された。
偉そうに勲章を沢山付けた軍服、ずんぐりむっくりな小太り体型。美少年とは言い難い、
むしろ潰れた大福と言うか拉げた肉まんと言うか、とにかく一度見たら忘れられない容貌の
少年、マリネラ国王パタリロ=ド=マリネール8世だ。
「ええい! 子供を乱暴に放り出すとは何たることだ! ぼくだけでも丁寧に送らんかい!」
太陽に向かって拳を振り上げ声高に主張するが、当然のように周囲は静まり返っている。
そんな事はお構い無しに自分勝手な罵詈雑言を一通り並べ上げたパタリロは、満足したのか
ランドセルを降ろすと少し早い朝食を取り始めた。流石に毎回騒動に巻き込まれていれば
この程度でうろたえる事はない。今回の事件だって彼に取っては『名探偵が偶然殺人現場に
居合わせた』程度の事に過ぎないのだ。子供相手に殺し合いなど趣味ではないが、先程の
少女の様に超人ばかりが集まっているのなら話は別。いい退屈しのぎになりそうだ。
「しっかしジェダの奴、本当に殺し合いをさせる気があるのか?」
既に魔界の救世主を呼び捨てである。それもそのはず彼が魔界の魔王に会った事は一度や
二度ではすまない。72人いる魔王の内、主な魔王の名は知っているし何人かは面識もある。
だからジェダを誰かの下っ端か田舎の弱小魔王に違いないと思ったのだ。それはさて置き、
パタリロの文句は支給された3つのアイテムについてであった。
「三回まで怪我を治す事が出来る『癒しの杖』、武器じゃなくて治す物を渡してどうするんだ。
次は何の変哲もない長くて軽くて丈夫な『ロープ(30m)』、だから武器をよこせと……。
極めつけは『ペンギンの着ぐるみ』、ナメとんのかボケ―っ! ぼくは人をおちょくるのは
大好きだが、おちょくられるのは大嫌いなんだ―っ!」
なんだかイラついた感情を抑えるかのようにパタリロは残った食料を異に収め、水を飲み
干した。普段一食で数十人分を平らげる彼にとって支給された二日分の食料など食事の前の
食事にすらなりはしなかったのだ。もっとも普段大食らいな代わりに食べなきゃ食べないで、
空腹状態でも1ヶ月は行動できるので問題はないのだが。 食事を終えたパタリロはふと
違和感を感じた。食事中に切ったのだろうか、なぜだか左手の指から少し血が流れていた。
「おかしいな? 超回復力を持つ僕にとって、この程度は怪我の内に入らないんだが」
傷口を触るとズキリとした鈍い痛みを感じる。まだ切り傷が治っていない。それどころか
血が止まってもいない。常人ならば当然の事だが、切り刻まれても数コマ程の時間で回復する
パタリロにとっては異常なことだった。
「そういえばジェダの奴、能力を制限とか言っていたな。とりあえずタイムワープッ!!」
しかし何も起こらない。ただ廃墟にパタリロの声が虚しく響いただけだった。
「七変化ッ! 魔法召還ッ! 時間停止ッ! アスタロト様ヘルプミーッ! ハァハァ……
全部ダメか。これじゃ美少年虐待だ! PATと全国の美少年愛好者が黙っちゃいないぞ!」
『全世界に児童虐待撲滅を訴えるポーズ』
「と慌ててもしょうがないな。幸い僕には天才的頭脳と数々の道具が――って、ありゃ?!」
慌てて体中をチェックするが常備していた道具は全て没収されたらしく、万年筆の一本すら
出てこない。パタリロの顔に大きな汗が流れた。出きる事が出来ないとパニックを起こすのは
大抵のことでは物怖じしない彼も例外ではないらしい。彼の図々しさは自分自身への自信から
生まれたものでもあるからだ。
「なんて奴だ! 道具はともかく命より大切な小銭入れを盗むとは! あいつは死刑だ!」
そんな怒りを込めて蹴り上げた大きな瓦礫は、勢いよく飛んでいく。どうやら八つ当たりの
ようだが、小銭入れを没収された事に最も腹を立てているらしかった。誘拐とか少女惨殺とか
殺し合いの強制とか、もっと他に怒らなきゃいけない事があるだろうに。そんな神の言葉を
代弁したのか、蹴り上げた瓦礫は廃墟の上方の壁に当たり、砕けて降り注いだのだ。
「な――――!!」
間一髪、パタリロはゴキブリ走法から分身、身代わりの術までを駆使して降り注ぐ石の雨を
回避した。ほっと安堵の息を吐くが、自分で危機を作って自分で回避していれば世話はない。
「………」
しばしの沈黙。封じられた能力、粉々になった瓦礫、何故か出来たゴキブリ走法や分身。
人間コンピューターの異名を持つ彼はたったそれだけの事実から、自分の状況を正確に把握し
理解したのだ。過去にも同じように時間移動などを押さえ込まれた事があったが、その時と
同じく早めに自覚できたのはラッキーな事だった。分かっていれば対策は取れるのだから。
「なるほど。つまり他の者に絶対的な差をつける超能力は禁止されてるわけだ。キック力や
分身は、修練次第で誰にでも出来るとも言えるから大丈夫なのか。不味いな、これじゃ今の
僕は超絶的美少年で超天才で喧嘩に強いだけの普通の子供じゃないか―――って十分だな」
普通という言葉をかなり勘違いしているような台詞を吐きながら、一人で納得して頷いた。
どうせ相手は最初に殺害された少女の様な超人達だろうが、同じように超能力を封じられて
いるなら自分の方が有利だろう。なんといっても自分には天才的頭脳がある。知恵比べや
ゲリラ戦、騙し合いで負ける気はしない―――それにどちらかといえば、そういう天才児達と
手を組んでジェダを倒し、お宝と小銭入れを奪う方が良い。仕返しはキッチリしないと気が
済まないタイプなのだ。そんな事を思った矢先だった。
さほど離れてはいない瓦礫の影に一人の少女を見つけたのだ。パタリロと同じくらいの年の
少女だ。怖いのだろうか、涙を浮かべら震える両手で大型の拳銃を構えていた。パタリロの
頭脳が瞬時に拳銃を判別する。あれはS&W M29、いわゆる44マグナムと呼ばれるリボルバー式
拳銃、子供の手足なんて軽く吹き飛ばす飛ぶバケモノ。パタリロが相手でも例外ではない。
腰の引けた滅茶苦茶な構えではあるが、少女の銃口はパタリロへと向けられていた。
「馬鹿、撃つな!! そんなもん撃ったら―――!」
BANG!!
小さな体が大きく跳ね飛ばされ瓦礫の山へと引っ繰り返った。
―――ハルカ姉様、お元気ですか。私は元気です。よく分からない所で、よく分からない
うちに殺し合いをさせられています。物凄く怖いです。痛いことは怖いです。でも酷い事を
するのはもっと怖いです。初めて鉄砲を持ちました。ドラマでは軽々と振り回していたのに
物凄く重かったです。初めて鉄砲で人を狙いました。心臓がバクバクして私が先に死んでし
まいそうでした。初めて鉄砲の引き金を引きました。その後は、よく憶えていません――――
瓦礫の上に横たわっていたチアキは激痛で意識を取り戻した。少しでも動くと両腕と肩を
バラバラにされるかのような痛みが走り、声も出せなくなる。それでも周囲の風景が先程と
違っている事には気が付いた。銃声を他の参加者に聞きつけられる事を考慮して場所を
変えていたのだ。
「気が付いたか。だから言ったのに。ガキのクセにこんな代物を使うからバチが当たったんだ」
声の主、パタリロは直ぐそばに座っていた。その手にはチアキの撃った拳銃が握られている。
射撃経験ゼロの子供が10mを当てるのは難しい。震える手、瞑ってしまった目、引けた腰、
これで当ったら天才か神様の気まぐれだ。しかも44マグナムというバケモノ銃、腕がへし折れ
ても変ではなかった。重い銃だったので両手でガッチリ持っていたのが不幸中の幸いか。
体ごと吹っ飛んでなければ、自分の顔面を反動で殴打していた可能性すらあったのだから。
「あ………ああ………」
チアキは身をよじり、パタリロから離れようとするが激痛は彼女を逃がしはしない。涙が
零れた。泣き喚きそうになるのをグッと堪える。それはチアキのプライドだった。
「日本人の子供は短絡的でキレやすいって聞くけど本当だったんだな。銃も撃てないくせに
殺し合いをしようだなんて。もう少し他の方法を考えようとか思わなかったのか?」
「お前が殺し合いをしようとしてるんだろ馬鹿野―――ぐぁ………」
大声が怪我に響いたのかチアキは俯いて黙り込む。おそらく激痛で溢れ出す涙を見せまいと
必死で泣き声が出る事に抵抗しているのだろう。そんな事は気にせず、パタリロは首を傾げて
続けた。自分が狙われる理由はチアキがゲームに乗っていた以外ないはずだ。
「ぼくがいつ、殺し合いに乗ったって? 勝手に思い込むのは……」
「最初に乗ったって言ったろ! 4人はキツいけど2人なら殺すって!」
「……あ!」
思い出した。確かに言った。皆の前でハッキリと。パタリロの顔に冷汗がダラダラと流れた。
銃も撃てない少女が自分を狙った理由は『殺されると思ったから先に撃った』だったわけだ。
散々瓦礫を蹴り上げたり好戦的っぽい事はしてたし、大声も出していた。狙われて当然だ。
これじゃ手を組むどころか、ゲームに乗った者は攻撃するし、乗らない者も攻撃してくる。
流石に全員を同時に敵に回すのは不味い。
「どどどどうしよう?!」
「知るか馬鹿野郎!」
「何を言うか! 馬鹿野郎という奴の方が馬鹿野郎なんだぞ!」
「なら自分で馬鹿野郎と言うなヘチャムクレ! 顔の上に付いているのは帽子置きかよ」
オロオロと慌てるパタリロに対してチアキが怒鳴り返す。チアキにしてみれば激痛の中で
コントをする気など毛頭ないのだから、当然といえば当然かもしれない。可愛い顔して強気に
振舞うものの、殺し合いはおろか真面目な喧嘩さえ見た事のない平和的な日常の住人だった
チアキにとっては泣き喚かずに正気を保っているだけでも感嘆に値する事だった。そんな
涙を瞳に浮かべているチアキを見てパタリロは一つの決断を下した。俯いていたチアキの頭に
硬い物が触れた。
「自業自得だし、銃だけ貰って放っていっても良いんだが……運が無かったって事で諦めるか」
「………………姉様」
覚悟を決めたチアキの頭をパタリロは杖で軽く叩いた。その途端、金縛りが解けるか様に
チアキを襲っていた激痛が消えてゆく。早々に癒しの杖の貴重な一回を使うのは痛手だったが、
出会ってしまったのだから仕方ない。運が悪かったとパタリロは思った。
「怪我を治す『癒しの杖』だ。三回しか使えない貴重な一回だからな。感謝しろよ」
「……お前、たくさん殺してご褒美を貰うんじゃないのか? 私を盾にでもする気か?」
「盾か。それも良いな――って銃も撃てないガキが役に立つかい! かえって足手纏いじゃ!」
「じゃあ太らせて食べる気か? なんでだよ?!」
「ぼくは天下のマリネラ国王パタリロ=ド=マリネール8世だ。保身のために幼女殺しなんざ
するか! 常識で考えろ!」
お前にだけは言われたくない、そう目で訴えるチアキに対して『殺せといわれて殺すなんて
嫌だね。人にあれこれ指図されるのは、ぼくの嫌いなものの一つだ』と笑い飛ばした。
「じゃあ最初にゲームに乗るって言ったのは何だったんだよ」
「あれは……まぁ……なんだ……その場のノリだ」
「言い切りやがったな馬鹿野郎!」
「ハッハッハッハ」
「……………プッ」
パタリロの無意味に能天気な笑い声にチアキもつられて笑い出した。こいつは私がどれだけ
怖い思いをして銃を構えたか、どれだけ葛藤して引き金を引いたかなんてまるで分かっちゃ
いないんだ。そしてそんな事は、ここでは意味も持たないんだ。そう思うと腹が立つよりも、
自分の馬鹿さ加減に思わず笑えてきたのだ。
「さて元気も出たところで解散しようか。この銃は治療代として貰っていく。どうせ撃てない
だろうし安いもんだろ? 代わりにそうだな……このペンギンの着ぐるみをあげよう。
ぼくだと思って大事にしたまえ。ではサラバだ明智君」
「ちょっと待て、私一人を置いて行くのか」
「ぼくは全員から命を狙われる悲劇の美少年だからな。一緒にいない方がいいだろ? ぼくが
ジェダを倒すまでその辺にでも隠れているといい」
適当な事を去ろうとするパタリロの内心はホクホクである。強力な武器は手に入ったし、
周囲に狙われている事も分かった。あのままチアキを放っておいても良かったんだが、一応
国王として男の子として、泣いている無力な美少女を殺すことは出来なかったのだ。
貴重な回復手段を一回分消費したが、疑わしかった杖の効果を実験できたし結果オーライ。
役に立ちそうなら連れて行くのだけど、どう考えても足手纏いにしかなりそうもないし。
それなら格好良く立ち去るのがベストだ。
「オイ待て馬鹿野郎!」
後方からチアキの声が聞こえた。だがパタリロは歩いてゆく。ここは振り向かないのが一番
格好良い場面だと思ったからだ。
「待てといってるんだ。オイ!」
その声と同時にパタリロのベルトに何かが引っ掛かった。次の瞬間、物凄い勢いで後方へと
引っ張られてゆく。まるでカツオの一本釣りのようにパタリロは吊り上げられ、チアキの元へ
と引き寄せられた。チアキの支給品、当てた物を引き寄せる『ロングフックショット』だ。
「ぎゃふんっ!」
一本釣りされたパタリロはチアキの元、あのペンギンの着ぐるみへとホールインワンで放り
込まれた。もはや何が何だかサッパリといった具合だ。
「ププ―ッ、似合ってる似合ってる。これなら誰も最初の馬鹿野郎とは分からないな。
どうだい、銃とか持たなきゃ私だって色々とできるし。お前よりも頭良いしな」
「馬鹿野郎、馬鹿野郎とポンポン呼びおって! ぼくは国王だぞ、殿下と呼ばんかい!」
パタリロが顔を真っ赤にして怒るが、ペンギンの着ぐるみを着たままでは迫力が全く無い。
それどころかチアキに大声で笑われるだけだ。パタリロは人を笑わせるのは大好きだが
笑われるのは大嫌いだ。着ぐるみで他人の目を誤魔化すのは確かにグッドアイデアだと思うが、
それを手放しで認めるのは何となく癪に障った。
「アハハハ、国王なら陛下だろ馬鹿野郎! それなら私は姫と呼ばれているからそう呼べ!」
「そもそも日本に王室なんて無いだろう! ガキのクセに生意気な事いうな!」
「お前の方が背が低いだろ、年はいくつだよ!? 年下だったらゆるさねぇぞ!」
「なんだと――ぼくはな、お前の作者が生まれる前から連載してるんだぞ!」
「あ? 一体なに言ってんだお前? そんなこと知るか馬鹿野郎!」
「だから馬鹿野郎と言った奴の方が………」
毎日が非日常的な生活を送る少年と極一般的な日常を送る少女による第一次口喧嘩大戦は、
十分ほど罵り合った後『続きはジェダを片付けた後だ、憶えてろよ』的な事を言い合って
一時休戦することで合意された。
―――ハルカ姉様、お元気ですか。私は元気です。よく分からない所で、よく分からない
うちに殺し合いをさせられています。初めて出会った生意気な男子はカナをも超える
馬鹿野郎な奴でした。ついつい私も相手のレベルまで下がって言い争ってしまったけれど
もしかしたらわりと頼りになる馬鹿野郎かもしれません。無事に帰ったらホットケーキくらい
食べさせてやろうかと思います。
追伸、冷蔵庫のプリンは残しておいてください――――
【G-8/廃墟/一日目/朝】
【パタリロ=ド=マリネール8世@パタリロ!】
[状態]:健康
[装備]:S&W M29(残弾6/6発)@現実またはBLACK LAGOON
ペンギンの着ぐるみ@あずまんが大王
[道具]:支給品一式(食料は全て食べた)、ロープ(30m)@現実
44マグナム予備弾17発(ローダー付き)
[思考]:
第一行動方針:打倒ジェダの仲間集め。
第二行動方針:好戦的な相手には応戦する。
特に異能力者と自分を騙そうと多相手には容赦しない。
最終行動方針:ジェダを倒してお宝ガッポリ。
[備考]:自分が受けている能力制限の範囲について大体理解している。
最終的にジェダを倒した後、タイムワープで事件の後始末をしようと考えている為、
他人の死はある程度許容してでも、生き残るようにしようと考えている。
マグナム弾はリロード済みで、ペンギンの着ぐるみの中に拳銃などを隠し持っています。
彼は着ぐるみ着用でも普段と同じ行動が可能です(変わり身などがある分むしろ強い?)。
【南千秋@みなみけ】
[状態]:健康(まだ少し腕と肩が痛いが支障はない。精神的にも結構立ち直った)
[装備]:ロングフックショット@ゼルダの伝説/時のオカリナ
[道具]支給品一式、祝福の杖(残二回)@ドラゴンクエスト5
[思考]
第一行動方針:仲間集め。できるだけまともな人間に会いたい。
第二行動方針:好戦的な相手は出来るだけパタリロに任せたい。
最終行動方針:どうにかして家に帰る。
[備考]:祝福の杖はマグナムと予備弾の代わりとして奪い取りました。
【アイテム図鑑】
【ペンギンの着ぐるみ@あずまんが大王】
文化祭において長浜ちよが着用した着ぐるみ。動物好きに対する効果は絶大な可愛さ。
大きさ的に小学生程度でないと装備不能と思われる。
普通は着れば動きが鈍るし、倒れたら起き上がれないと思われる。
【ロングフックショット@ゼルダの伝説/時のオカリナ】
射出して相手を攻撃するもよし、何かに引っ掛けて高速移動するもよし。
何かを引き寄せてもよしな汎用性のあるフック付きの鎖射出器。
子供のリンクでも軽々と振り回せ、ボスキャラを引っ張り出すことも出来る為、
固定してあるもの以外は重量を無視できるのかもしてない。
【S&W M29@BLACK LAGOON(現実)】
いわゆる44マグナムのリボルバー式拳銃のこと。マグナム弾の破壊力は抜群でグリズリーなど
大型動物の狩猟に有効なほど。その分、重量があり反動が強すぎるため常備拳銃には向かない。
BLACK LAGOONではダッチがこの銃を愛用している。
【祝福の杖@ドラゴンクエスト5】
道具として使うとベホイミの効果を持つ魔法の杖。打撃武器としても多少は強い。
ベホイミは全部で三回までと制限つき。
パタリロと南千秋を投下しました。一部、パタリロの能力制限の例として本スレ2の
123-124に使った物を改変して再利用してあります。
回数制ですが回復アイテムが出ていますので、ご意見がありましたらお願います。
タイトル付けるの忘れてた。「日常的な非日常」でお願いします。
GJ!コント的な掛け合いにワロタ。
パタリロにあのきぐるみ、似合ってるかも。
投下乙です!
パタリロwwwいいコンビだな、この二人
ロングフックショットはツッコミ道具としての活躍が期待できそうだ。
あと、S&W@ブラックラグーンで思い出したが、ヘンゼルの武器が「S&W M49」だとどこかで見たような……
レンとはやてとヘンゼル投下。
十分前。
混乱から立ち直って支給品を確認した私こと八神はやては、絶望した。
ランドセルに入っていた物。メイド服(なぜかサイズぴったり)。葱。以上。
これで下半身不随の女の子に殺し合いをしろと。葱で?何の冗談?
ともかくここはどこか確認するためにその辺を動き回って、私は更に絶望した。
現在位置、壊れたビルの二階。下に降りる手段は階段のみ。
バリアフリーなどの言葉の象徴であるエレベーターは壊れていて稼動しない。
つまり、車椅子で動く私はここから出られない。
「……どうしようもあらへんな」
今の私に出来るのは、窓から外を眺めながら溜め息を吐くことだけ。
そもそも何から何まで、今の状況は理解できない。
……諦めていない気持ちは確かにあった。そもそも諦めるような性格じゃない。
ここにはなのはちゃんもフェイトちゃんも、そしてヴィータもいた。
だから、四人で力を合わせれば何とかなるという気持ちがあった。
何より、ここにはアリサちゃんもいる。だから何とかしないといけないと思った。
……ところがそんな気持ちを見透かされていたかのようにこの仕打ち。
武器はなし、服はメイド服、ここからは一歩も動けない。
そもそも物が入っているのはランドセル。いたのは子供ばかり。ふざけているとしか思えない。
ちなみに、入っていたメイド服は着た。防弾仕様だという言葉を信じて。
というか、何も出来ない現状、それくらいしかやる事がない。
そうやって外を見続けて……数分後のことだった。
「やあ、こんにちは」
いきなりした声に、振り返る。そこにいたのは、男の子だった。
見る限りでは、あどけない男の子だ。ちょっと年上くらいの。
天真爛漫、そんな言葉が似合う言葉を浮かべている。
なのに。なぜか、私は……逃げなくてはいけない気がした。
「こ、こんにちは。
私、はやて。八神はやて」
「へえ」
そんな自分を隠すかのように、私は答える。
自己紹介したのは、それしか話題が浮かばなかったから。
そのまま、何も言わずに男の子は歩いてくる。笑顔のままで。
次に出したのは確認の言葉だった。まるで、違和感を否定するかのように。
「な、なあ、仲良くせえへん?
いきなりこんな所に人を攫って殺し合い、なんておかしいと思うやろ?」
笑った。
私の言葉を聞いて、男の子は笑った。
あどけない笑顔のはずなのに……なぜか、寒気を覚えるのはなぜだろう。
そうして、笑顔でその子は言った。
「ううん、全然」
「!?」
笑いながら、男の子は私の言葉を否定する。
まるで、吸血鬼かなにかのような笑みを浮かべて、私の手前で立ち止まった。
「その体じゃ、遊んでくれなさそうだね。つまらない」
「あ、遊ぶって何かわからへんけど……じゃ、じゃあ見逃してくれへんかな?」
「まさか――武装錬金」
男の子が六角形の金属を掲げて、告げる。
黒いコートが、まくれ上がった。そこから、現れたのは。
「僕の命を増やすために死んでくれるかい……臓物をブチ撒けてさぁ!」
死神の、処刑の鎌。
反応する間もない。私はお腹を抉られて、車椅子ごと弾き飛ばされていた。
「……っづぅ!?」
車椅子から振り落とされて、地面に倒れ込む。でも……生きてる。血もほとんど出てない。
弾き飛ばされはしたものの刃は服に止められて、ちょっとお腹が傷付いただけだった。
……本当に防弾仕様だったらしい。
「へえ、丈夫な服なんだね」
「……げほっ、げほっ」
でも、衝撃まで殺せるわけじゃない。
強烈にお腹へ一撃喰らったのは確かだし……
そもそも、車椅子から投げ出されて壁に叩きつけられた私に逃げる方法は無い。
「じゃあ、今度はどこがいい?
足から抉ろうか? それとも服を剥いで胸を? 頭から脳漿をブチ撒けるのもいいね」
「……っ!」
(……ごめん、みんな。私あかんわ)
思わず弱音を吐いた。吐くしかなかった。
もう、どうしようもない。
できるとすれば命乞いくらいだけど、それで延命できるような相手ならとっくにしている。
そんなことをして私を殺すのをやめるような相手とはとても思えなかった。
そうやって、諦めて、それでも目だけはしっかりと死を見つめて。
どこから現れたのか、目の前にちょこんと猫が立っていた。
その首には、しっかりと首輪……まさか、猫まで参加者?いったいどんな冗談だろう。
まあ子供ばっかり集めてる時点でおかしいとは思うけど。
いや、そんな場合じゃないんだ。
「あんた、逃げなあかん。
別に好き好んで巻き込まれんでも……」
「…………」
こうしている間にも、あのおかしい男の子が鎌を振り下ろそうとしている。
だけど黒猫が聞く様子は無くて、興味なさげにただ男の子を見つめてるだけ。
もちろん、男の子も興味は無いみたいで。
「邪魔だよ」
それだけ告げて、鎌を振り下ろし……黒猫が消えた。
「……え」
「……!?」
代わりに現れたのは……赤いランドセルを背負った、青い髪の女の子。
その子が、手に持った変な人形で相手の鎌を受け止めていた。
……ちなみにどれ位変な人形かというと、
ネコの絵をスターライトブレイカーで焼き尽くしてそのまんま人形にしてもこうはならないだろうという位。
「……へぇ」
男の子の鎌が再び襲い掛かる。
私の時に襲い掛かってきたのは一本だけ。だけど、今回は違う。
現れていた四本の鎌、全てが青い髪の女の子に襲い掛かる。
同時に、女の子が踊った。ワルツのように。
――フルール・フリーズ
現れたのは、無数の氷の刃。
それが、死神の鎌を全て弾き返していた。
「……すごい」
思わず感嘆する。
デバイスも無く、詠唱も魔法陣も無しでこれくらいの氷結魔法を行使する。
並みの使い魔じゃない……ザフィーラやアルフに劣らないかもしれない。
……それなのに、相手は笑顔を崩さない。
「へえ、どんな手品なのかな?」
「…………」
狂った笑みで、鎌を待機させたまま女の子に話しかける。
女の子は無言だ。無言のまま、右手から光球を浮かべさせている。
「遊びたいところだけど……これは『僕達』が使う武器じゃなんだ。
勝手に動かせる武器もいいけど、自分で振り下ろさないとどうも実感沸かない。
だから……」
それにうろたえる事なく、男の子はランドセルから何かを取り出した。
そうして。
「じゃあね」
閃光が走る。
とっさに手で顔を庇った。この隙に殺しに来るかもしれないから。
それでも結果的にはそんなことは無く……閃光が収まった頃には、出口から扉を開けて出て行く男の子の姿が見えた。
……どうやら、助かったみたいだ。
「……はぁ、助かった。
ありがとな、ほんま」
――こくり
私からのお礼に、素直な様子で青い髪の子は頷いてくれた。
うん、仕草が可愛い子だ。あの姿通り、猫の使い魔っぽい感じ。
犬もいいけど猫もいいな。
「一応聞いてみるけど……使い魔なんよね、自分」
――こくり
「私ははやて。八神はやて。名前は?」
「…………」
軽い自己紹介をして、聞いてみる。だけど、返事は無い。言いたそうな顔なんだけど。
……もしかして。
「自分、話せへんの?」
――こくり
「もしかして、念話も知らへん?」
――こくり
「むー……」
思わず唸る。困った。意思疎通の方法が無い。
念話は魔法の初歩の初歩、知らないはずはないんだけど……
念話って何?みたいな表情をしている。
ただ、使い魔である以上魔力はあるはずだ。教えれば何とかなるかもしれない。
「そやな……
自分の名前、強く念じてくれへん」
――こくり
念話は、魔導師としての初歩の初歩。
送る側がちゃんとした方法を知っていれば、例え相手が魔力を持っているだけの素人でも受信できる。
……なら、逆ならどうだろう?
(できるはずや。
リインフォースがいなくなった後、ただ遊んでたわけやない)
そう自分に言い聞かせて、意識を集中する。
最初に聞こえたのは、電波が合っていないラジオのように不確かな声。
声がするというのは分かる。だけど、何を言っているかまでは分からない。
……なら、電波を合わせてやればいい。
もっとも、言うだけなら簡単だ。行うのは難しい。
少なくともレンちゃんはベルカ式じゃない……
それどころか、どこの魔法とも知らない術式のようだった。例えるなら知らないチャンネルだ。
相手は念話を知らないのに、それに無理やり合わせていくのは簡単じゃない。
頭の中の回線がスパークしたような幻覚。それを強引に捻じ伏せて、回線を保つ。
そうして、一つの言葉が聞こえた。
『よし、分かった。
レンっていうんやな、自分』
私がそう念話で伝えると同時に、女の子は少し驚いた顔になる。
どうやらちゃんと届いてくれたようだ。思わず私は溜め息を吐いていた。
一度コツを掴めばあとは単純だ。こんな風な苦労をしなくても、魔力消費無しで軽々と念話ができるはず。
とはいえ慣れていない相手に念話ばかりしても苦労すると思うので、次の言葉はきっちりと口に出した。
「これが念話や。基礎中の基礎やし、魔力あるからできて当然かもな。
まあ、こんな感じで話しかけて」
レンちゃんが頷くと同時に、わかったと念話が来る。
デバイス無しでも、何とかなるものだ。
そうして互いに自己紹介を終えて、支給品を見せ合うことになった。
私がまず気になったのはこの子が盾にした人形だ。凄いブサイクな。
「……変な人形やなー、これ。支給品?」
「…………」
「自分で呼び出した物やって? あと生き物?
へえ、良く分からん魔法やな……」
血も出てないし中から綿っぽいものが出てるけど、これが生き物……
確かに死んじゃったのか白目になってるけど、
こんな格好したナマモノを生き物と呼ぶのは語弊があるような……
「でも、今回のでこの子死んじゃったわけやけど……」
「…………」
「なに、一匹見たら五万匹いると思え?」
それなんてゴキブリ?
冗談かと思ったが、レンちゃんはあっさり二匹目を手元に召還して見せた。
「体は猫でできている〜」
「うわ、喋った!?」
しかも喋り出す謎のナマモノ。気色悪い……
レンちゃんに抱えられたまま、全く動く様子が無いから尚更気持ち悪い。
「な、なんやあんた……」
「なんやとはあれですなあなた。
どこからどう見てもネコですが?」
「どこがや」
「…………」
言うだけ無駄、というレンちゃんからの電波、もとい念話。
……確かにそんな気もする。何かここに来てからこういった不条理ばっかりだ。
せめて有効な活用法を考えよう。
「なあ、あんた、ちょっとしたお使いとかできないんか?」
ナマモノに私はそんなことを聞いてみた。
例えば、隠れている人にこのナマモノを差し向けて、その人物か危険じゃないかどうか判断する。
他にも見張りとか、そういった活用法があるのではないのか、と思ったんだけど。
「無理にゃ」
否定された。
「なんでや」
「いや〜、それが困ったことにここじゃ一定の動きしかできないのよねあちし。
我が同属があちし達を呼び出せるのも一度に二匹までが限界。出展元が出展元だからにゃ〜」
「しゅ、出展元?」
「おう、気にするなよガール。
チエルやタイガー道場を知らないものが知るべき世界にあらず」
にゃにゃにゃ、と笑う謎のナマモノ。
……何を言いたいのか完全に理解できない。
放っておいて、強引に話題を変えることにする。
「レンちゃん、本当の支給品は?」
「…………」
私の言葉に頷いたレンちゃんは、左手に持っていた物を見せてくれた。
六角形の……なんていうんだろう、レーダー?
知っている相手のところに転移できるものらしい。
突然現れたのもこれを使ったからだそうだ。
「でも、レンちゃんは私のこと知らへんかったやろ?」
「…………」
「……男の子に私が自己紹介するの聞いてた? なるほどな」
どうやら、顔を知っていて名前も分かれば「知っている」と見なされるみたいだ。
その後、レンちゃんからの念話でだいたいの特徴は分かった。
転移できるのは四時間に一度、二人までであること。
最初に使った人物が使用者として登録されるシステムが組み込まれていて、
その人物の知っている参加者が増えるごとに転移先も増やせること。
この道具に限っては、登録者にしか使用することができないこと。
登録者が死亡すると、登録は解除されること、など。
だいたい把握した後、私は思わず唸っていた。
「つまり、私が使ってなのはちゃんたちの所へ行くのは無理ってことやな……
レンちゃん、ここに知り合いはおらへんの?」
「…………」
「一人いるけど、殺し合いに乗ってるかもしれない?
……物騒な知り合いやな」
多少がっかりした。どうやら、レンちゃんの知り合いと合流するのはやめておいた方がよさそうだ。
「他には、なんかあるんか?」
「…………」
レンちゃんは頷いて、赤いランドセルから違う物を取り出した。
その手にあるのは、銀色のカード。これは確か……
「見たことあるな。クロノ君に見せて貰ったことある」
「?」
「えっと、これには魔力が込められてるんや。
そうやって行使する魔法を強力な物に変えたりできる」
首を傾げたレンちゃんに、分かりやすく私は説明した。
これは魔力を貯蔵することができるカード。
要するにベルカ式のカートリッジみたいな、魔力タンクだ。
主と切り離された使い魔に支給するものとしては妥当かもしれない。
……私への支給品は、いじめが入っているとしか思えない組み合わせだけど。
「カード……カードといえばカードキャ」
「…………」
またも口を挟むナマモノ。だけど、その言葉が最後まで紡がれることは無かった。
相変わらず訳の分からないことを言うナマモノに業を煮やしたのか、
レンちゃんが溜め息を吐くと同時にナマモノは消えた。あともう一匹の死体も。
「他にはあるんか?」
「…………」
「無い、か。なら、行こか。皆を探さないとあかん。
ここから下りるの、できれば手伝ってくれると……」
『あなたの、支給品は?』
「…………」
レンちゃんからの念話に、私は黙り込んでしまっていた。
……言いたくない。
レンちゃんの支給品はすごくまとも、かつ役に立つ。
だけど私のは全く役に立たないのと役に立ったけど絶対におかしいもの。
すごく言いたくない。
そもそも車椅子じゃないと動けない私が変なものばっかりで、
五体満足で魔法も使えるレンちゃんが役に立つものばっかりっておかしいと思う。
「…………」
「う……」
そんなことは露知らず、レンちゃんは純真な様子で首を傾げている。
なんで言わないの?なんて思っているのが表情から分かる。
……ああ、こんな顔相手に誤魔化すのは無理。絶対に無理。
「……葱とこの服」
「?」
「葱とこの服!」
叫ぶ私。なぜか右手は葱を高々と掲げていた。
しばらく、互いに無言。無言のまま、数秒後。
ポン、とレンちゃんの手が私の肩に置かれた。
――同情されたらしい。
【F-7 道路 1日目 朝】
【ヘンゼル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康
[装備]:バルキリースカート@武装錬金
[道具]:支給品一式、スタングレネード×9
[思考・状況]
1:手に持って使える鈍器や刃物が欲しい(銃でも構わない。その時は姉様になる)
2:遊ぶ
【F-7 廃墟ビル二階 1日目 朝】
【チーム・蒼天の夢】
【レン@Melty Blood】
[状態]: 魔力消費(小)
[装備]: カード×6@魔法少女リリカルなのは ヘルメスドライブ@武装錬金(使用可能まであと四時間)
[道具]: 支給品一式
[思考・状況]
1:ここを脱出して、志貴やアルクェイドの所に帰る
2:白レンのところにはまだ転移しない
3:はやて、ドンマイ
※念話を使用可能
【八神はやて@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:腹部に浅い切り傷、魔力消費(小)
[装備]:メイド服(防弾仕様・腹部に裂け目)、車椅子、首領パッチソード@ボボボーボ・ボーボボ
[道具]:支給品一式、自分の服
[思考・状況]
1:脱出手段を練る
2:知り合いを探してレンに紹介、ヘルメスドライブでいつでも転移できるようにする
3:世の中って不平等や……
※闇の書事件の数週間後ほど後から参戦。リインフォースUは未完成な時期。
※首領パッチソードの説明は読んでいません。馬鹿らしくなったので。
【ネコアルク1@Melty Blood 死亡】
【ネコアルク2@Melty Blood 強制送還】
【ネコアルク@Melty Blood】
このロワにおいてはレンによって召喚される謎の吸血ナマモノ。人形のようで人形でない。
戦闘においては飛び道具として使用するか、盾にするか以外の使用法は不可能。
取り出せる数に限りは無いが、一度に存在できるのは二匹まで。
自律行動はできないが意思があるので喋りまくる。
妙に(間違った)知識があるが真面目に話すことが無いので意味が無い。
【カード@魔法少女リリカルなのは】
魔力が貯蔵されているカード。
本編では仮面の戦士がこれを使用、
ディバインバスター・エクステンション並みの長距離からの拘束や、
なのはやフェイトを含めた高レベルの魔導師を五人まとめて拘束するなどの魔法をデバイス抜きで行っている。
本人は知らないが、はやてにとっては因縁のある支給品。
【バルキリースカート@武装錬金】
太ももに装着する処刑鎌の武装錬金。
四本の可動肢により可動、各可動肢の先端に一枚づつブレードがついている。
【ヘルメスドライブ@武装錬金】
知っている人物のところに転移できるレーダーの武装錬金。
このロワにおける制限は以下の通り。
・同時に転移できるのは二人まで(重量は関係なし)。
・転移できる相手は参加者に限る。
・一度使うと四時間のチャージが必要。
・使用者として登録されたレンの知っている人物のところへしか転移できない。
・名前と顔、両方を知っていないとその人物のところへは転移できない。
・登録者が死亡すると、登録は解除される。その場合、違う参加者が再登録できる。
現在転移できるのは白レンと八神はやてのところへのみ。
投下終了しました。
投下ラッシュか!
はやてとヘンゼルがいると、ついアニロワの方を思い出してしまう…
とりあえずはみんな生きててよかった、GJ
武装錬金アイテム人気だなあ。バルスカショタktkr
>>218 逆にのび太としんのすけは早期退場しそうでドキドキだな
もちろんしてもいいんだけど
>>218 核鉄は装備するだけでも
体力を徐々に回復できるからな
攻と防、両方出来るからじゃないかとおも
一般人がマグナム撃っただけで大怪我するんじゃ、銃火器のほとんどが使えなくないかな?
>>212にて、
はやてがレンの名前がわかる前に「レンちゃん」と言っているのがちょっと気になった
それ以外に指摘するような点は見当たりません
いい意味で期待を裏切られましたGJ!
>>208 乙です。
バルスカショタも良かったですが、車椅子メイドというギャップが素晴らしい。
そろそろドラえもんの道具も出したいところだけど、もう詳しく知ってるキャラがいないorz
俺、なんでこのスレにいるんだw
予約状況 まとめ
1月20日(土)
◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆nhqbjDwFas 永沢君男 ベルフラウ 鈴木みか
◆wlyXYPQOyA 蒼星石 タバサ(主人公の娘)
◆jG/Re6aTC. 梨々=ハミルトン
◆gMrrx6WqIM フェイト 泉光子朗 翠星石 ジーニアス レベッカ宮本
◆FzApPu/cWM 古手梨花 リンク(子供)
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆JZARTt62K2 アルルゥ、トマ
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
◆BRxsUzTn5A 神楽
1月21日(日)
◆aAwQuafMA2 サトシ、リルル
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
現在予約がなく、かつ未登場のキャラまとめ
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/08:一休さん/09:猪名寺乱太郎/
17:金糸雀/18:木之本桜/20:ククリ/
25:ゴン/ 28:三宮紫穂/ 31:ジュジュ/34:真紅/
37:摂津の きり丸/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
43:トリエラ/45:ニア/46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/
48:ネス/50:野原しんのすけ/ 55:雛苺/
58:福富しんべヱ/61:ブルー/65:ベルカナ/73:吉永双葉/74:李小狼/
76:リリス/79:レックス(仮)(主人公の息子)/ 84:ヴィータ
【残り 29名】
質問。SSに挿し絵つけて投稿って許される?それとも許されない?
そういや殺傷能力のある首領パッチソードはパッチボボの持ってるやつで、
首領パッチが使うときはただのネギなんだよね。首領パッチハンマーだと攻撃力があるらしいが
この場合首領パッチの気分かもしれない。
>>226 別にいいんじゃないかな。
許されない理由はないと思う。
重いものとかでもあるまいし。
>>226 自作の挿し絵なら良いと思う。他のサイトや原作の絵を持ってきたりするのは勘弁してください。
古今東西「こいつとは組みたくない!! 」と思った参加者
禁止ワード:かみなりさん
サトシ、リルルの話を投下します。
白い桜の花びらが、さらさらと風に乗って舞っている。
少年と少女は桜の木の下に並んで座り、それぞれのランドセルを開いて中身を見せ合いっこしていた。
二人の周りには、刀や物騒な銃、それと何故かオモチャの杖やカードが並べられている。
「あ、まだ入ってたわ。ええと……「命の水(アクア・ウイタエ)」ですって」
「いいなあ、オレのは一個しか入ってなかったのに」
少年は傍らの銃をと自分のランドセルを恨めしげに交互に見る。
「でも、それって大当たりなんでしょう? だったら一個でも十分じゃない」
「だろうなー。でもさ……」
少年に支給されたのは、巨大な機関銃。
説明書の内容は難しくてよくわからなかったが、どうやら物凄く強力な武器らしい。
しかし、やはり隣の芝生は青く見えるのである。
少年は未練がましく、三つもアイテムの出てきた少女のピンクのランドセルを見つめていた。
そんな少年を見かねたように、少女が微笑んだ。
「ひとつ、いる?」
取り出したばかりの小瓶を、少年に差し出す。
「え、いいのか?」
「ええ。だって、わたしには使えなさそうなんだもの。もらって?」
少年は素直に手を伸ばし、小瓶を受け取る。
「これでわたしもあなたも二個ずつ。平等ね」
「へへ……サンキュー」
微笑みあう二人。
ピクニックの最中とも見紛う、なごかやかな風景である。
桃色の髪をかきあげながら、少女――リルルは、少年に笑みかける。
表情の起伏は乏しかったが、雰囲気で微笑んでいるのが伝わってきた。
「サトシくんの世界って、面白いしくみになってるのね。もっと詳しく聞かせてほしいわ」
「そっか?」
サトシと呼ばれた少年は、何となく嬉しそうにして説明を始める。
ポケットモンスターという不思議な生き物のいる世界。そこに生きる人間、ポケモンと共に生きるトレーナーという存在。
リルルは真剣に耳を傾け、サトシがひととおり話し終えたところで初めて言葉を挟んだ。
「あなた達の社会のしくみは、わたしのと似てるみたい。
”ポケットモンスター”という動物を、奴隷として労働力に使っているのね」
途端、サトシはいぶかしげな顔をつくる。
「奴隷、だって?」
「違うの?」
「だって、奴隷ってあれだろ……」
サトシの乏しい知識では思うことをうまく言葉にできず、いきおい曖昧な言葉になる。
「奴隷ってさ、その……なんか、よくないものだろ。ポケモンはそういうのと違うんだよ」
「良くないもの? 奴隷とは違うの? じゃあ、何て言うの?」
サトシはがしがしと頭を掻いて考え込み、時間をかけて相応しいひとつの言葉をひねり出した。
「ポケモンは、”友達”なんだ」
「トモダチ?」
「ああ。仲間とか相棒とか、そんな感じ」
リルルは首を傾げる。
「友だち……仲間ってことね」
「そう! だから、奴隷なんかじゃないんだ」
まだ子供で、歴史の勉強もろくにしていないサトシには難しい話題であったが、それでもなんとか言葉を探そうとする。
言いたいこと、伝えたい気持ちは溢れるほどあるのに、うまく説明できない。
それがサトシにはもどかしい。
早めに別の話に移りたいと思ったが、リルルは奇妙なほど興味を見せて食いついてくる。
「じゃあ、どうして、仲間どうしを自分のかわりに戦わせたりするの?」
「だって、それが当たり前なんだよ。オレの世界ではそうなの」
「わたしの世界では、それを「奴隷」と言うわ」
「違う!」
「何が違うの?
――わたしたちの歴史にもあったわ、捕まえた敵のロボットや金持ちの囲っている奴隷ロボットどうしを殺し合わせて、それを観戦して楽しむ娯楽が。
……そうね……考えてみれば、今のこの状況は似てるかもしれないわ」
「だから違うって!」
「無理矢理つかまえられて、連れてこられて、殺し合いをしろと強いられる……まるきり奴隷の境遇だわ」
そう口にした途端リルルが悄然としたように見え、サトシはなんとか元気付けようと声をはりあげる。
「でも、オレたちは奴隷じゃないだろ?
ちゃんと考えたり、こうやって話し合ったり、戦いたくないって思ったりしてる。
自由があるんだ、だから奴隷なんかじゃない! いやなことはいやだって、ちゃんと言えるんだ!」
「……そうね」
上げた顔に微笑らしきものがともっていたのを見て、サトシは安心した。
「あなたの世界の”ポケットモンスター”という存在も、そうなの?」
「ああ、確かに捕まえて、戦わせたりもするけど、いやなことを無理矢理させたりはしない。しちゃいけないんだ。
もっとも、ポケモンにひどいことをする「ロケット団」って悪いヤツらもいるけどな……」
「そんな奴らは、やっつけてしまわなきゃ」
「もちろんさ!」
「まずはこのゲームを終わらせましょう。あなたも、協力してくれる?」
「ああ! まずは他の参加者を探そう!」
「そうね」
リルルはにこりと笑み、傍らの刀を手に取った。
「あなたのその機関銃と、わたしの刀。武器は十分あるし、協力すればきっと怖いものなんてないわ」
「そうだな! オレのピカチュウもどこかにいるかもしれないし、他のみんなと協力すればあの訳わかんないジェダって野郎だって倒せるはずさ!」
「何を言ってるの?」
意気込んで言った台詞を無みにされ、サトシはずっこけた。
「え? だから、他の参加者を探して、」
「違うでしょ? 言ってたじゃない――ここから抜け出すには、他の参加者をみんな殺して最後のひとりにならなければならないって」
「だから、そんなの従う必要なんか……」
「わたしは今、祖国にとって大事な任務を帯びている最中だから、なんとしてもこんなバカげたゲームを終わらせて帰らなければならないの。
勿体無いけど、ここから抜け出すためには他の人間をみんな殺さなければならないみたいだし、そうするしかないでしょう?
だから最初、あなたも殺そうと思ったんだけど……」
リルルは両手を腰の後ろにまわし、刀を持っている手首をもう片方の手で握って、すぐに斬りかかることのできないポーズをつくってみせた。
攻撃する気はないの、という意思表示。
「――でも、あなたが気に入ったの。
あなただけ特別あつかいしてあげるから、協力してちょうだい。
他の人間はみんな殺すつもりだけど、あなたは殺さないわ。最後まで協力しあって生き残りましょう。
わたしが優勝したら、あなたも元の世界に帰れるようお願いしてあげるから」
桜の木陰にあっては穏やかにさえ見えたリルルの無表情が、その瞬間はじめて恐ろしく見えた。
「……なんだって!?」
自分の支給品の銃を抱え、サトシは素早くリルルから距離をとった。
「嫌なの?」
リルルは、サトシを追うようにするどく指を突きつけた。
フラッシュを焚いたように、辺りが一瞬白電に染まる。
「っ痛たっ!」
火傷した腕を抱え、サトシは後ずさった。
帯電した肌が粟立ち、足はふらついているが、それでも意識は飛ばずにしっかりと立っていた。
「出力が、落ちてる……?」
電撃を放った自分の手をまじまじと見つめ、リルルが呟く。
「へっ……電撃には慣れてんだ。こ……こんなの、何とも……ない!」
でんきショックではなくてじゅうまんボルトくらいの衝撃があったが、それでもサトシはなんとか立っていた。
呂律はちょっと回らなくなっているが。
「おとなしく協力してちょうだい。貴重な資源である人間を、あまり傷つけたくないのよ」
サトシの頭の中に、これまでのリルルの不可解な言動に対する違和感の答えが唐突に閃いた。
「も、もしかしてお、お前……にん、人間じゃ、なかったのか……?」
サトシの指摘を肯定するようにうっすら笑み、リルルは滔々とうたうように喋る。
「そうよ。わたしはロボット、アムとイムの末裔。
わがままで、よくばりで、憎しみあい殺しあった挙句に神に見放された人間にかわって、
天国のような社会を作るべく生みだされた神の子なの。
人間のような下等生物は、ロボットによって正しく支配されるべきなのよ」
常軌を逸した言動に、サトシは呆れたような言葉を返すのが精一杯だった。
「……おまえ、おかしいんじゃないか」
「おかしいですって?」
「ああ、そうだ! ロボットだって、人間だって、そんな事を言うやつはおかしいに決まってるんだ!」
「どうして? あなたの世界の人間は、ポケモンを支配しながら同じ事を思ってるんじゃないの? わたしのどこがおかしいの?」
「ポケモンは下等生物とかじゃない! 人間と……平等とは違うかもしれないけど、それは違う存在だから、仕方がないんだ!
でも、友達なんだ! 絶対に奴隷なんかじゃない!」
「もういい」と言うようにリルルは首を横に振った。
「あなたの言っていること、理屈にあわないわ。わたしには、わからない……」
「わからない? オレみたいな子供だって知ってるさ、
人間がなによりも偉くて他の生き物を好きにしていいなんて、そんな自分勝手な考えかたは間違ってるってな!
そうだ、ロボットなら……きっとおまえ、不良品なんだ!」
「!」
それまで起伏の薄かったリルルの表情が、はじめてきつく歪んだ。
「人間がロボットを侮辱するなんて……取り消しなさい!」
電撃が効かないのを先程の攻撃で悟ったリルルは、後ろで組んでいた手を解いて、
刀――名刀長曾禰虎徹の刃の側をサトシにぶつけるようにして切りかかってくる。
「う、わ、ぁっ……!!」
ぎらつく刃物に怯えてサトシは反射的に持っていた銃を振り上げ、刀を握った腕を巻き込むようにしてリルルを殴りつけた。
重量のある一撃にリルルの体は半回転して地面に叩きつけられ、痛いのと死ぬのが嫌でサトシの頭が真っ白になって、
血がのぼって、無我夢中でリルルの頭に銃口を押し付けて――
「どうして撃たないの?」
サトシは、悔しそうに唇を噛んだ。
「……だって、撃たれると痛いだろ。死んじゃうだろ」
「死んじゃう……ああ、こわれるってこと?
でも、わたしが壊れたってあなたに何の関係があるの? あなたが痛くなるわけじゃないのに」
「体は痛くならなくても、心が痛くなるんだよ。
……ひどいことして、ごめんな」
構えた銃を地面に置き、サトシはうなだれた。
リルルはそれを困惑した表情で見つめ、
「人間って、わからないわ」
長曾禰虎徹を振り抜いた。
+ + +
刀身に絡んだ腸とぬめる体液と脂に辟易しながら、リルルは自分の体と虎徹を近くの水辺できれいにしていた。
人間の部品は、どうしてこんなに汚いのだろう。
おまけにこんなに柔らかく、衝撃に弱くては、修理にも手間がかかるだろうに。
人間の捕獲作戦を終えた暁に本国で奴隷制度を実際に運用する際には、人間は壊れやすく
修理が難しいということも考慮しなくてはならないだろう。
リルルは、人工皮膚や刀身から解けるようにして水に流れてゆく赤い筋を見つめる。
「……」
殺すつもりでは、なかった。
ただ生意気な人間を少し懲らしめて、少しばかり動けなくさせようと思っただけだった。
――なのに、人間がこうも脆いとは思わなかったのだ。
近すぎて振り切れなかった刃はサトシの脇腹にめりこみ、皮を切り肉を割き、大事な臓器をいくつも引っ掛けてめちゃくちゃにして、
口からも腹の傷口からも血をたくさん吐き出させて、彼を死に至らしめた。
大事な奴隷としての資源を失ってはならない――そう考え、リルルは懸命に修理を試みた。
しかし――――どれだけ手を尽くしても、リルルの頭脳をはたらかせても、サトシが息を吹き返すことはついになかった。
しかし、リルルがその事で悲しむことはなかった。
人間はたくさんいて、おまけに勝手に増えるらしいから、一人くらい壊れたところでたいした損失ではない。
奴隷を殺したところで、咎められるいわれもない。
なのに、ほんの少しだけ――どこかが軋む。
裸身のまま、水滴のしたたる刀をさげてリルルはサトシの所に戻ってきた。
リルルは、血に沈んだ死体の傍らにしゃがみこむ。
「痛かった?」
サトシの死に顔は、苦悶に満ちていた。
「撃てばよかったのに」
あの時、引き金を引いていれば自分を破壊することもできたのに、どうして彼はためらったのだろう。
理屈にあわないことをする人間は、やはり自分たちロボットより劣等な存在なのだとリルルは結論付ける。
互いに戦い、殺し合い、一方的に搾取する。野蛮で残酷な、みにくい生き残り競争。
リルルの生きるロボットの社会にもそのような野蛮な時代は存在した。
しかしそれは今や唾棄すべき黒歴史であり、克服すべき過去の汚点なのである。
なのに、人間ときたら。
リルルの表情が険しくなる。
こんなだから、人間はロボットより劣っているのだ。いつまでたっても同胞どうしで争いあう。
わたしたちはそのフェイズをとうに乗り越え、平等な世界をうちたてているというのに。
平等と友愛に満ちたロボットの世界、リルルはそれを誇りに思う。
やはり、わたしたちロボットは、神につくられたがゆえにこの宇宙でもっともすぐれた存在なのだ。
宇宙は、神の子であるロボットのためにある。
あんな、殺し合いを好む下等生物によって隷属を強いられ、行動を規定されるなんて言語道断なのである。
あいつ、絶対にゆるさない。
サトシの傍らに跪いたまま、リルルは静かにジェダへの敵愾心を燃やしていた。
脂が幾分こびりついたままの刀とサトシのランドセルの中身を自分のランドセルに移し変えながら、リルルは思考する。
これから、どうしようか。
まずは仲間――ロボットを探そう。
見つけられたら、共に力をあわせてここからの脱出・帰還を目指すことにしよう。
人間は、どうしようか。
「……」
サトシを殺す前のリルルなら、人間をみな殺して生き残るという題目を掲げて一片の躊躇いも見せなかったことだろう。
しかし、彼の最期の不可解な行動に触れたことで、彼女の中に興味が生まれていた。
「人間って、わからないわ」
サトシを殺した時と同じ台詞を、もう一度つぶやく。
人間が不思議。
これまで、人間をロボット以下の存在、ただの奴隷、モノとしてしか見ていなかったリルルに起きた変化。
「ほかの人間とも話してみたら、何かわかるかしら」
自分に危害を加える様子のない人間なら、そのことについて話を聞いてみるのも悪くない。
奴隷制度の運営に有益な情報を仕入れることができるかもしれないし、十分なデータを持って帰れば祖国への貢献もできるだろう。
「それなら、まずは兵団か祖国との連絡手段を探すべきね」
リルルは立ち上がる。歩き出す。
ピンクのランドセルを背負った姿は、ぱっと見、ふつうの小学生の少女のからだと変わらない。
心地よい風に鮮やかに萌えるピンクの髪をなびかせて、すんなりと伸びた手足はやわらかに白く日に照り光る。
歩きながら、ふと思い出した。
「そうだ、のび太くんもいるのよね」
サトシと一緒に見た名簿にあった「野比のび太」の名前。
「会えたらいいわね、のび太くん」
歩きながら、ロボットの少女は快晴の空を仰いだ。
白い桜の花びらが、さらさらと風に乗って舞っていた。
【F-2/桜の見える水辺/1日目/朝】
【リルル@ドラえもん】
[状態]:健康、人間への興味?
(血の染み付いた服は捨てたので)全裸
[装備]:長曾禰虎徹@るろうに剣心、US M1918 “BAR”@ブラックラグーン
[道具]:基本支給品×2、さくらの杖&クロウカード3枚@カードキャプターさくら、命の水(アクア・ウイタエ)一人分@からくりサーカス
[思考]
第一行動方針:敵意のない人間を見つけ、ともに行動して観察する
第二行動方針:兵団との連絡手段を探す
第三行動方針:自分に危害を加えるおそれのある「ロボット以外の参加者」には容赦しない
第四行動方針:のび太を見つけたら、一緒に行動する(利用する)
基本行動方針:このゲームを脱出し(手段は問わない)、人間についてのデータを集めて帰還する
参戦時期:映画「のび太と鉄人兵団」:中盤
(しずかに匿われ、手当てを受ける前。次元震に巻き込まれた直後からの参戦)
※桜の木の下に、サトシの死体と空のランドセルが一個放置されています。
※ さくらの杖と一緒に入っていたクロウカード3枚の内訳は以下。
・フラワー(THE FLOWER)「花」
・グロウ(THE GLOW)「灯」
・ジャンプ(THE JUMP)「跳」
残りのカードは、誰かの支給品に入っているかもしれません。
※返り血を浴びたリルルの衣服は、F-2の水辺から捨てられました。
近くの水辺に流れ着く可能性もあります。
【サトシ@ポケットモンスター 死亡】
・アイテム説明
【長曾禰虎徹@るろうに剣心】
十本刀が一人、瀬田宗次郎(※ショタ)の剣。
名刀「虎徹」大業物31工の一つ。剣心の逆刃刀を相討ちとは言えへし折った刀。
【US M1918 “BAR” @ブラックラグーン】
グレーテルの武器。
全長1194mm、重量8.85kg。総弾数20、発射速度600発/分。
BARは『Browning Automatic Rifle:ブローニング自動小銃』の略。
第二次世界大戦や朝鮮戦争において分隊支援火器として幅広く使用された。
【命の水(アクア・ウイタエ)@からくりサーカス】
「柔らかい石」が水と反応し作られる「万能の霊薬」。
人間が飲むと、髪の毛、瞳が銀色になり、身体能力が向上し、5年に1回しか歳を取らなくなる「しろがね」となる。
人形に注入すると、人形が意志を持ち「オートマータ」になる。
投下終了しました。
ロボットは魔法を使えない……でいいのかな?
>>243GJ
サトシーーーーーーーーーーーーー!!
ロボットならでわの不気味な作品でした。
魔力がないから使えない、でいい気がする。
投下乙!!
最初の死者が彼になるとは予想外
全裸ってwww
リルルは基本的に魔法は使えないでいいと思う
そしてどういう誤爆してるんだ俺
スマソ
芽生え掛けの心が初々しくて実にGJでした。
でも価値観が怖いな、おそろしや。
あと、全裸てw ここの序盤、なんでこう脱ぐ奴が多いんだよw
神楽投下します。
「なんなんアルか。私が何でこんなことに巻き込まれてるアル!私は天下の少年誌、
週刊少年ジャンプのヒロインアルよ。こんなことしていいと思ってんのかァァァァァ!!」
モニュメントの前でチャイナ服を着た少女が自分の不遇に悪態をついている。
少女の名は神楽、戦闘民族天人夜兎の生き残りにして、天然パーマの侍、坂田銀時が営む万屋のメンバーの一人である。
「あのツノのオッサン、ジェダとか言ってたアルね?幼い子を誘拐するなんてとんだロリコンヤローアルな
あの部屋で見た人数からすると相当なロリコンアルね……キモッ」
神楽は主催者の持つ(?)ロリコン癖にさりげなく嫌悪感を表す。
「そういえばあのツノのオッサン、私達に殺し合いをしろって言ってたアルな。魂とか儀式とか良く分かんないこと言ってたけど
私は絶対に殺し合いには乗りたくないアル。確かに優勝したら褒美を貰えるのは気になるし、私は戦闘民族、闘いは好き。
でも、人を傷つけてまでおいしいご飯は食べたくないヨ!」
神楽はかつて、ヤクザの用心棒として雇われていた。
自分の生活を保障され、困らない日々が続いていたが、
人を傷つけるのに嫌気がさし、逃亡している途中に
天然パーマの侍と出会ったのである。
元来の性分に合わせ、彼の生き様を間近で見てきた神楽にとって
いきなり殺し合いをしろというのは無理な要求であった。
「まったく、バッグじゃなくてランドセルにする辺りにロリコン趣味が感じられるアルね。」
神楽はしゃがんで、近くにあったランドセルの中を探ってみた。
すると、しばらくして右手が少し重量感のある物があることに気づいた。
「こ、これは……ッ!!」
ランドセルを探った手を取り出すと、黄金に輝く金色の球体が掴まれてあった。
「ん?紙が止めてアルな。え〜っと……なになに『おじさんの きんのたま だからね』………」
数秒の余韻が辺りを包む。そして次の瞬間神楽は大声で叫んだ。
「「きん」の「たま」ァァァ!!?しかも何おじさんって!?アレですか。
あの男のバベルの塔付近にあるアレですか。だからあのツノのオッサン嫌い!!
か弱い女の子の支給品に金玉だなんて…不潔よ!!淫よ!!インモラルよ!!」
ツッコミどころのある支給品に対して思春期少女はそっち方面のあらぬ妄想をする。
「だけどよくよく考えて見たらこれ、いわゆる黄金アル。持ち帰って売ったらきっと儲かるネ。
金玉だって「玉」を「魂」に置き換えれば私も香港マフィアに早変わりヨ。この金玉は取って置くことにするネ。」
きんのたまなのに普通に略して発言するそっちの方がインモラルなんじゃね?っていうツッコミを尻目に神楽は
再びランドセルの中を漁る。
「あと中に入っているのは……小さな剣に光線銃アルか。今は必要ないアルね。そんなことより何で食料がパンと水だけアルか!
酢昆布くらい入れる気配りはないのかよあのオッサンは。」
炊飯ジャーいっぱいのご飯を一瞬で平らげる神楽にとってこの食料は全く足りなさすぎるものであった。
事実、神楽はあっという間に貴重な2日分の食料をたいらげてしまった。
「思春期は栄養が一番必要な時期アルよ。栄養足りないせいでボンキュボン!になれなかったらどう責任とるつもりアル……ハッ!」
ここで神楽は食料が少ないことの理由に気づいた。
「まさか、ロリコンだから胸を貧乳に保つために少なめにしてるんアルか?どんだけ貧乳好きなんですかコノヤロー。あのツノのロリコン癖は筋金入りアルね。
マジキモイアル。」
妙な勘違いをしながらも神楽はすっくと立つと、ランドセルを担いで歩き出した。
「とりあえずここにいても仕方ないネ。協力してくれる仲間を捜すアル。新八よりはマシな奴らが少しはいるかもしれないアル。
ジェダ、首を洗って待ってるアル。このかぶき町の女王、神楽様を敵に回した事を後悔させてやるからなァァァ!」
みんな変態紳士なんだよ。
素晴らしいことだ。
そしてリルルサトシ乙でした。
「ポケモンは奴隷か」の議論はとても興味深かったです。
【B-1/モニュメント前/1日目/朝】
【神楽@銀魂】
[状態]:健康、ちょっぴりイライラ
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料なし)、コキリの剣@ゼルダの伝説 時のオカリナ、
きんのたま@ポケットモンスターシリーズ、ショックガン@ドラえもん
[思考]
1、協力者を捜す
2、バトルロワイアルを潰す
3、主催者を血祭りにあげる
[備考]:特に無し
アイテム解説
【きんのたま@ポケットモンスターシリーズ】
おじさんの きんのたま だk(ry
普通の純金製の丸い玉。ポケモンの世界では5000円で売ることができるが、
もちろんここでは意味のないただの玉である。
鈍器くらいには使えるか。
【コキリの剣@ゼルダの伝説シリーズ】
子供リンクの持つ小さな剣。
ハイラルに住むコキリ族に伝わるもの。
【ショックガン@ドラえもん】
相手を傷つけることはできないが、気絶させることのできる銃
投下完了です。
問題点、改善点がありましたら
どうぞレスお願いします。
割り込みスマソ。
そして神楽乙。金玉って平気で言うなw
元気なキャラっぽいので、行動力に期待。
投下します
抜けるような青空の下、まるで墓石のように立ち並ぶ廃墟群。
その一棟、川沿いの廃ホテルに、膝を抱えうずくまる人影があった。
「うう・・・・・・」
埃っぽい床に荷物をばら撒き、涙を流しながら震えているのは一人の少女。
否。正確には彼女、鈴木みかは少女と言えるような年齢では無かった。
低身長で、童顔で、スレンダーというには起伏の無さ過ぎる体型ではあるが、
彼女は御年27歳のれっきとした高校教師だった。
「もうやだぁ・・・」
瞼を擦りながら小さく呟く。薄暗い室内には、みかの泣き声のみが響いていた。
朝、6時――いつもならば、まだ布団に潜り込んでいるような時間。
いつもどおりに寝坊して、いつもどおり父親に送ってもらって、
それから、いつもどおり生徒達にからかわれて・・・そんな普通の一日になるはずだったのに。
目覚めるとなぜか、殺人ゲームなどという馬鹿げた空間にいて。
人を殺す事を強要されて、目の前で人が殺されて。そして今、彼女は廃墟の中で動けずにいた。
『死にたくない。けど、誰かを殺すのも嫌だよ』
外に出たら傷つく、傷つける。だったら、ここに隠れていたほうが安全なんじゃないだろうか。
幸い、ここに知り合いはいない。だから、無理して出歩く必要は無い。
そんな事を考えながら、みかは鞄から出てきたものに視線を移した。
「これ着けて、ここに篭ってたら、安全かな?」
視線の先には巨大な物体。真っ赤なランドセルは勿論、みかと比べてもまだ余りある異形。
こんな大きな物が、どうやって小さな鞄に入っていたのか・・・
そんな疑問はさておき、もし説明書が本当なら、
この異物ともう一つの物品を身につけておけば、銃などで狙われないかぎり何とかなるかもしれない。
「そう、だよね。ここでじっとしておけば大丈夫だよね」
誰にともなく呟いて。ゆっくりと瞼を閉じようとして・・・みかは少女の悲鳴を耳にした。
永沢君男は冷静だった。
たしかに、目の前で女性が殺されたときには動揺したものの。
支給物を受け取り、川岸に降り立つまでには、すでに冷静さを取り戻していた。
『“毎日”なんてものは、ちょっとしたことですぐ壊れてしまうものなのさ』
そう、例えばあの時、全てを奪っていった火事のように。だからこそ、彼は振り返らない。
所要時間は3分。ランドセルを開け、入っている物を確認する。
食料等以外にいくつかの物品を発見、その中から小振りな拳銃を取り出す。
付属の説明書を流し読みながら、安全装置を外す。そして周囲を確認。
建物の影で少女が鞄を開けているのを発見すると、永沢は当たり前のように引き金を引いた。
結果から言えば、銃弾は外れた。
突然の轟音に驚愕の表情をみせ、赤い服の少女がこちらとは反対方向へと逃げ出す。
それを駆け足で追いながら、彼は冷静に考える。
『あまり弾を使いたくないな。けど、僕が人を殺すつもりだと知られたままなのもまずいからね』
次弾は外れないように、なるべく近距離で撃つ事にする。そう決めると同時に加速。
歩幅の差と男女の脚力差により、少女と永沢の距離はぐんぐんと縮まる。
不意に、何かに蹴躓いたように少女の体が転倒する。
「だ、誰か助けて!先生、せんせい!」
少女の悲痛な叫びを意に介さず、永沢はゆっくりと近づきながら銃を構え直す。直後。
「ぶぺっ!」
その場に銃声が響くよりもはやく、永沢の体に衝撃がはしった。
激しい一撃が体の左側方を襲い、思わず銃を手放す。
横に流れる視線に、驚愕の表情を浮かべた少女が映る。
何が起こったのか理解も出来ぬまま、永沢は川辺に向かって弾き飛ばされた。
盛大な水音に、ベルフラウ=マルティーニは首をすくめた。
どうやら、あの少年は川に叩き落されたらしい。
目の前には、先程飛来した大きな怪物。
姿こそは異様だが、助けてくれたのだからおそらくは敵じゃないのだろう。
『もしかして、召喚獣なのかしら?』
などとベルフラウが考えていると、不意にその怪物が大きく口を開いた。
「だ、大丈夫・・・だった?」
その声と共に口の中から何かが生える。
それは、奇妙な形の兜を身につけた、冴えない表情をした少女の顔だった。
【H-6廃墟側川岸 1日目 朝】
【鈴木みか@せんせいのお時間】
[状態]: エスパーぼうし使用による、中程度の精神疲労
[装備]: 参號夷腕坊@るろうに剣心、エスパーぼうし@ドラえもん
[道具]: 支給品一式
[思考・状況]
1:目の前の少女(ベルフラウ)と情報交換
2:すごく疲れたのでしばらく休憩したい
基本:殺し合いはしたくないが、どうしたらいいのか具体的には考えてない
【ベルフラウ=マルティーニ@サモンナイト3】
[状態]:軽い疲労、膝に擦り傷
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、未確認支給武器1〜3個
[思考・状況]
1:目の前の少女(みか)と情報交換
2:武器を確認したい
基本:帰りたい
※周辺に永沢の支給武器、FNブローニングM1910が落ちています
【G-6川 1日目 朝】
【永沢君男@ちびまる子ちゃん】
[状態]:不明
[装備]:なし
[道具]:支給品一式、不明支給品1〜2
[思考・状況]
基本:運命を受け入れ、殺し合う
【参號夷腕坊@るろうに剣心】
機巧芸術家・外印の機能美の集大成。
ゴム製の皮膚による打撃防御、編みこんだ鋼繊維の内装による刺突防御をもち、
ただ篭っているだけでも生存確率が高まる優れもの。
使いこなせれば、関節の自由脱着機能による斬撃防御、
さらには関節の自由回転機能と皮膚の伸縮を利用した必殺技も使用可能。
説明書が付いているので、人形遣いの技能を持っているか、相当に器用な人間は扱えるものと思われる。
【エスパーぼうし@ドラえもん】
ドラえもんの秘密道具の一つ。
丸いお椀状のヘルメットに、指を指した手の形をした飾り付きの棒が生えた形状をしている。
かぶるとテレキネシス(念力)、テレポーテーション(空間転移)、クレヤボヤンス(透視)といった、
三種類の超能力が使えるが、使用の際には集中する必要があり、さらに使いこなすには訓練が必要。
(元から魔法や超能力等が使えるキャラなら、訓練は必要ないかも)
なお、ロワ内制限として、使用すると精神的な疲労が発生する。
疲労の度合いについては、テレキネシス(念力)は動かす物体の重さ、
テレポーテーション(空間転移)は移動距離、クレヤボヤンス(透視)は透視する範囲にそれぞれ比例。
投下終了しました。
問題点などありましたら、どぞ。
あと、今までの書き手氏GJです。
投下ラッシュ乙!
さあ行こうか……
|葬式会場| λ....
>>247-2501 >>253-258 御両人、投下GJです!
きんのたま、やっぱり出たかw
神楽イズム全開なのが見てて楽しかったです。
永沢はやはりマーダーになったか……むべなるかな
失敗したのはやはり、先生の前で悪いことをした報いか。
先生と委員長のペア――青空学級チームの結成か?
投下乙!!
永沢やっぱり・・・・・・これから苦難の道を歩きそうだな
>>258乙
貧弱学級コンビの行く末が楽しみな作品でした。
ところで、ふと思ったことがある。
みか先生を教師と一言で信じられる人物はこのロワにいるのだろうか?
・今まで、まだアイテムの出ていない作品リスト
【ローゼンメイデン】
【魔法陣グルグル】
【ポケットモンスターSPECIAL】
【デジモンアドベンチャー】
【絶対可憐チルドレン】
【落第忍者乱太郎】
【クレヨンしんちゃん】
【DEATH NOTE】
【メルティブラッド】
【ちびまる子ちゃん】
【HUNTER×HUNTER】
【東方Project】
【ヴァンパイアセイヴァー】
【MOTHER】
【みなみけ】
【BLACKCAT】
【銀魂】
【ひぐらしのなく頃に】
【一休さん】
【うたわれるもの】
【サザエさん】
【せんせいのお時間】
【パタリロ!】
【SW(ソードワールド)】
【ぱにぽに】
【FINAL FANTASY4】
【よつばと!】
支給品を考える際の参考までに。
>>262 教師をやってるネギとレベッカ宮本なら信じるだろう。
むしろ、みか先生の年齢のほうを信じなさそうだw
>>262 OPから思いっきり年齢詐称した魔法使いが暴れてるから、割りと簡単に信じるんじゃないか?
拡声器って2エリアぐらい離れてても聞こえるかな?
>>265 乙です!
結構四方に散らばってるなと思いきや、右下に結構密集してるな。
丈の拡声器の声が聞こえている可能性があるのは、
イエロー、はやて、レン、ヘンゼル、永沢の5人か。
そのうちマーダーが二人……さよなら丈
>>267 微妙じゃないかな……
例として、選挙カーの声が二キロ先まで内容と共にきちんと届くかどうか。
>>265 お疲れ様です
…が、死亡者を表示でサトシと共にパタリロが表示されるのは彼に対する嫌がらせの一種でしょうか;
>>267 3×3って書いてあるから、周囲1エリアだけでしょうね
2エリア離れてたら聞こえないと思われ。
【ローゼンメイデン】
薔薇人形用のトランク・ネジ巻き/庭師の鋏/庭師の如雨露/くんくん人形/苺大福/金糸雀のお弁当
【ポケスペ】
ポケモン図鑑/各種バッジ/釣竿/耐電グローブ/ビリヤードのキュー
【メルブラ】
七夜の短刀/仕込み箒/怪しい薬/マジカルアンバーミサイル(火炎瓶)/第七聖典/エーテライト/バレルレプリカ
【ハンターハンター】
釣竿/スケボー/ヨーヨー/ハンターライセンス
【MOTHER】
バット/フライパン/ペンシルロケット/フランクリンバッジ
【ひぐらし】
鉈/スタンガン/注射器/鍬/針入り(?)おはぎ
【うたわれ】
鉄扇/各種薬/刀/弓
【パタリロ】
幸運機/伸び縮みできるようになるリング(正式名称失念…)/音響爆弾
【SW】
遠見の水晶球
【FF4】
子豚の竹刀(?)/デスブリンガー/エクスカリバー
思いつくままに書き殴ってみた、まだ支給品が出てない作品から出せそうな支給品
ポケスペとかは、どれも本人に絶対必須な武器という訳でもないから抜かしてもいいけど
ローゼンの如雨露や鋏とかは出してやらないと流石にかわいそうだよな……
ということで、一休さんとブルーを予約します。
古手梨花、リンク(子供)
投下します
鬱蒼と茂る森の中。
リンクは名簿とにらめっこをしていた。
繰り返し読み、見覚えのある名前を探す。
「知り合いはゼロ……か」
幸い、リンクが知っている者の名前はなかった。
この物騒な争い事に巻き込まれたのは自分だけのようだ。
安堵と共に、主催者である男への怒りが湧く。
――子供ばかり集めて殺し合えだって? ……上等だ。こんなゲーム、壊してやろうか。
しかし手元にある唯一の武器は釣竿のみで、心許ない事この上ない。
それに釣り好きのリンクにしてみれば釣竿を武器として使うのは気が引ける。
針の代わりに紅白のカプセルボールが付いている変な釣竿だが、釣竿には変わりないのだ。
……だが、今は非常事態。変にこだわっている時ではない。
考えてみれば、釣り糸を巻きつけて動きを封じたり、先端で突いたり、叩きつけたりと
上手く使えば結構役立つかもしれない。
『どんな物でも有効利用』がリンクのポリシーだ。
竿の使い心地を確かめるため、実際に振ってみる事にした。
習うより慣れろ、考えるより動けである。
ただ、自分に当たったら嫌なのでボールの糸の付け根の辺りを竿と一緒に握っている。
立ち上がり、木の幹を敵に見立て釣竿を振り回す。
上下左右に振る度に聞こえる、風を切る音が心地良い。
二分ほど振り回した後、バク転からの突きでフィニッシュ。
竿の先端には数枚の葉が突き刺さっていた。
……思ったよりも悪くないかも。
ぱちぱちぱち。
不意に背後からの拍手がリンクの耳に届く。
次いではしゃいだような女の子の声。
「すごくカッコよかったのですよ!」
慌てて振り向くと、長い髪の女の子が拍手をしていた。その表情はパフォーマンスに興奮した子供のそれだ。
何だか自分が見世物になったように思えて少し気分が悪かった。
我ながら子供相手に心が狭いと思ったが、そういえば自分もまだ子供だ。
ちょっとだけ警戒しながら女の子に答える。
「どーも…………君、誰?」
「古手梨花と言いますです。よろしくなのですよ」
ぺこりとお辞儀し、女の子はにぱっと笑った。
梨花は一緒に行動してくれる人を探しているらしい。
リンクとしても同行者ができるのは嬉しかった。
それに、
「ボクと一緒に行きませんか?」
なんて(可愛い女の子に両手を握られ、潤んだ瞳で見つめられながら)言われたら断れるわけが無い。
二つ返事でOKした。
森の外を目指して歩く間、梨花は元居た世界の事を実に楽しそうに話す。
故郷の雛見沢について。個性的な仲間について。その仲間と過ごした時間について。
第一印象こそ良くなかったが、喋り方が少し変なだけで普通の女の子だった。
つい最近まで魔物と戦い、死と隣り合わせの生活を送ってきたリンクには、
梨花の話はとても新鮮で面白かった。
「仲間とプールに行く約束をしたのです。ボクも、楽しみにしていました。
でも長い間……そう、とても長い間、約束を守る事が出来なかった。
ようやくプールに行けるようになったと喜んでいたら、今度はこんな世界に飛ばされた。
私が死んでしまったら、あの時の仲間の気持ちを、頑張りをすべて無駄にしてしまう。
……だから、ボクは生き延びて約束を果たさなければなりません」
そう語った梨花の顔は、悲壮感に満ちていた。
と思ったらまたにぱっと笑ってリンクに話しかける。
深刻な話は終わり、ということらしい。
「さっきから気になってたのですが」
「ん? どうしたの?」
「…………」
梨花は首をかしげ、その大きな目でリンクの体をしげしげと見つめた。
小動物のような可愛らしい仕草にどぎまぎしてしまう。
――オレの顔に何か付いてる?
照れ隠しにお決まりの文句を言おうとしたところで、梨花がゆっくり口を開いた。
胸の奥底から湧き上がる好奇心を抑えられない子供のように。
「リンクは森の妖精さんなのですか?」
「…………違います」
【E-4/森の外れ/1日目/朝】
【リンク(子供)@ゼルダの伝説 時のオカリナ】
[状態]:健康
[装備]:釣竿@ポケットモンスターSPECIAL
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:森から出る
第二行動方針:梨花を守る
基本行動方針:ゲームを壊す
参戦時期:エンディング後
【古手梨花@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:不明支給品×2(リンク、梨花両人確認済み)、基本支給品
[思考]
第一行動方針:森から出る
第二行動方針:同行者を増やす
基本行動方針:生き延びて元の世界に帰る
参戦時期:祭囃し編後、賽殺し編前
アイテム解説
【釣竿@ポケットモンスターSPECIAL】
イエロー・デ・トキワグローブが使用していたシンプルな釣竿。
釣り針の代わりにモンスターボールが付いている。
ポケモンを釣るための物なので魚を釣る事は出来ない。
投下おつかれさまでした!
妖精さん、とはまた言いえて妙な。
釣竿で普通に戦えてしまいそうなのがリンクの凄い所だな……
アニロワで黒いイメージがついてしまっているせいか、この梨花がまぶしく見えるぜ
新作乙です。
確かにあのエルフ耳は御伽話しか見ない人に
とって見ては妖精かもしれないな。
あと古手梨花をアニロワと差別してくれたことにGJです。
古手梨花カワユスww
声と姿がありありと浮かびました(アニメでしかひぐらしを知らないので、絵はアニメ版だが)
リンク、支給品が釣竿だけとは不運な。
梨花の支給品が使えるものならいいけど…
投下乙!!
黒くない梨花が新鮮に見えてしまうなんてw
祭囃し後ってことはかなり(人間として)レベルアップした後ですね
>>269 おおっと、うっかり。
修正完了しました。
パタリロだから大丈夫。彼ならめげない、問題ない。
投下乙。・・・やべぇ、梨花がステルスマーダーに見えて仕方が無いw賽殺し編前だから余計に。
>>271 >【SW】
>遠見の水晶球
これはNEXTには出ていなかった気がする。自信ないけど。
異世界トレーナーの絡みは潰えたか。
にしてもみんな上手いなあ。新参にはハードル高いぜ!
俺も出せそうな支給品を書いてみた。
【銀魂】
銀時の木刀/ジャスタウェイ/神楽の傘/下剤入りカレー/脂肪はもえるちゃん
【DEATH NOTE】
Lのお面
【HUNTER×HUNTER】
ゴンの釣竿/G・Iスペルカード
【BLACK CAT】
ハーディス/アタッシュケース/クロノスの武器
光子朗もろもろ行きます。
「……まずは、現状況をまとめなければなりませんね」
工場の前に立つ少年・泉光子朗が一人、呟いた。
彼とて、口調は冷静だが内心ではかなりの恐怖と動揺が渦巻いていた。
突如、子供ばかりを集め殺し合いを仕向けた謎の男たち。目の前で爆殺された不思議な力を
使う少女。
そして異空間へとこのランドセルと共に吹き飛ばされ、気付いたらこの工場の目の前にいた。
確かあの男は『魂の選定』とか言っていた。そして集められた子供達。
この状況は、光子朗にとってかなり覚えのあるものだった。仲間のミミならもっと実感があるだろう。
いつの日か闇の貴公子ヴァンデモンが東京に現れたとき、彼は彼にとっての脅威である『八人目』を
探すために子供ばかりを集めていたことがあった。
ひょっとすると、集められた80人超の中にあの男が追い求める者がいるのかもしれない。
そこで、何故ここまで回りくどいことをしなければならない理由。
生かしたまま見つける必要があるか、この『殺し合い』という限定された状況でのみ発見できる
ものこそが、男の探し物なのだろう。
となるとすれば、あの主催者の鼻をあかすには殺し合いをさせないのが第一条件となる。
「……ですが、難しいでしょうね」
止めるといっても、今の彼はただの少年。別れを告げた今、テントモンは傍にいない。……いや、
別れる前だとしても同じことだったかもしれないが。
おまけにこの島は広い。さらに、今まで遭遇した悪のデジモン達のような危険人物が紛れている
可能性もある。主催者とて、殺し合いという目的で人を集めたのだから数人紛れ込ませていても
おかしくはないだろう。
もっと言ってしまえば、もとは温厚な人物でもこの極限状態で気がおかしくなってしまう可能性だって
ある。敵に追い詰められたり、過失で人を殺してしまったり、友人等が殺されて──
「やめときましょう。これ以上マイナス思考でいると僕まで……」
そこで首を振り、ふと前を見た光子朗は思わず言葉を失った。
『ファクトリアルタウン』
目の前の工場に、また覚えのある名前の看板が立っていた。
「そんなバカな……ここは……ファイル島……!?」
息をのみ、工場を見上げた。
……違う。随所で似通っているところはあるだろうが、かつて自分達が訪れたことのある
あの無人工場とは外観が大きく異なっている。
(しかし、わざわざ無名でいいものを名前がついてあるということは……)
再び光子朗が思案に耽んとした時、背後から声がかかった。
「あの……すいません」
少女の声だ。唐突なる邂逅に、思わず上げそうになった声を飲み込む。
「……僕は、殺し合いには乗っていません。あなたは……」
そのまま軽く手を上げつつ振り返り、冷静に言葉を返した。
相手が乗っているのであれば隙を自ら晒すことになる。かなり危険とも言える選択だが、
彼はヘタに相手を刺激してしまう方を懼れたのだ。
「あ……わ、私も乗っていません」
背後にいた金髪の少女は、問おうとしていたことを先に答えられたのか若干焦った様子で
言葉を返してきた。
(……良かった、話が通じそうな人かな……)
安堵巻を覚えつつ、それでもなお警戒心崩さぬまま光子朗は交渉に出た。
少しの会話の後、改めて自己紹介と情報交換が行われた。
この少女はフェイト・T・ハラウオンと言い、光子朗が聞いたこともない国『ミッドチルダ』出身の、
それも魔法を使う魔導師なのだという。
突拍子もない話だ。しかし光子朗は嘲笑うどころか、むしろその話に興味を示しているようだった。
「あ……その…………驚かない……んですか?」
「ええ。魔法使いよりも、もっと不思議なものを見てきましたから」
光子朗が優しく笑う。つられてフェイトの顔も、ほんの少しだけ緩んだ。
確かにここは殺し合いの島だったけれど。
『友情』を忘れない少年少女が、そこにいた。
そしてその友情はまだ、紡がれ始めたばかりである。それがどこへ向かうかは──
それから二人は支給品の確認をすることにした。
どういう構造になっているのか、明らかにランドセルに入りきらないものがホイホイと出てくる。
まずは食料のセットなど、主催者の説明通りの『基本支給品』
そして光子朗の方には、マフラーと奇妙な人形のようなものが、
付属の説明書によれば、マフラーの方は『風の剣』と言い、「戦闘時など状況によって
その姿を剣に変えたり変えなかったり」といった効果があるようだ。
不安要素もあるが、ひとまずこの剣名義のマフラーは光子朗が装備することになった。
そして人形の方は『ジャスタウェイ』という爆弾らしい。
軽く放り投げるだけでも爆発するそうで、間抜けた顔のわりにかなりの危険物らしい。
それからフェイトの方には、どうやら戦闘用に加工されてるらしいつるはし。
二つ目は虫かごに入った美しく輝く蝶々。どうやら、かごから出して触れると魔力を回復する
効果があるようだ。
そして三つ目は──
「……さとうきび、だ」
「……さとうきび、ですね」
おそまつ。
◆
一方、とある塔の近く。
これは偶然か否か、こちらでも一人の少年が見覚えのある物に言葉を失っていた。
「ウソでしょ!? 何で救いの塔がこんな所に……」
輪郭すらあやふやになり、耳が全く見えなくなるほど長い銀髪を持つ少年──ジーニアス・セイジは、
かつての冒険の象徴として自分達の世界にあったはずの塔に驚愕していた。
スマートながら、かつ未来的な雰囲気を醸す、救いの象徴。
「第一、あれは崩れちゃったはずなのに……」
首をかしげながら上を見上げる。……と、ここでもまた元の世界のそれとの相違点に気付いた。
「……なんか低いなあ、これ。四階くらいしかないんじゃない? ……あれ」
そして今度は、その塔……のふもとを丁度隠すように聳える木から見えるこれまた別の異常に。
一人の少女が、木の脇からこちらを伺うようにして覗いている。
「……何してんの、キミ」
「なっ!」
これはどういう偶然だろうか。
高い頭脳を持つ少年が、かつて見た場所にて金髪の少女と遭遇する──
まあ、こっちのグループに関してはまた別の接触があるのだが。
「安心しなよ。あんなヤツの言う事になんて乗ってないから」
「……ホント、だな?」
「ホントだって」
「ホントにホントだな!?」
「だからホントだってば」
「ホントのホントでホントのホンプシッ」
「…………」
それから。
「……で、私はレベッカ宮本っつーんだけど……めんどーだからベッキーでいいよ」
「うん。……僕はジーニアスって……ププッ……言うんだ。こっちも呼び捨てとかでいい……クスッ……よ」
「ちょっと待て、お前また笑っただろ?」
「いや、笑ってない笑ってない…………ちょっと思い出し笑いしただけだって」
「笑ってんじゃねーか!!」
ベッキーが手にしていた木刀を振り上げながら怒る。もちろん、彼女に殺意はない。単に恥ずかしさ
諸々から思わず振り上げてみただけ。
「危ないなあ、もう」
笑いをこらえつつ、ジーニアスもまた一応支給された杖で防御体勢をとっていた。
「っていうか、ちょっと落ち着こうよ。遠目から見たら殺し合いしてるって勘違いされるって」
殺し合いという単語にあの凄惨な状況を思い出したのか、ベッキーの手がぴくりと止まった。
そして弱々しく木刀を持った腕が振り下ろされる。
「……そうだな」
歳相応の不安そうな顔を見てジーニアスの顔も険しくなった。
彼とて、世界再生という壮大で長い旅に携わった身だ。人が死ぬのを見たことも、また人を殺すことに
なってしまったことも一度や二度じゃない。
それでもジーニアスはまだ十二歳だ。一般人より慣れてるからとはいえこの状況で平然として
られる程の度胸はない。
(ロイドみたいに勇気があったら……あいつを倒すぞーってもっと張り切れるんだろうな……)
◆
目の前で人が殺されて、ヘンな力で飛ばされて。
気付いたら高い塔が見える森にいた。
少し不安になり、誰かいなかって探したらさっそく二人分の人影が見つかった。
思わず駆け寄ろうとしたが、すぐに足が停止した。
髪の長い方が、剣の形をしたものを振り上げた。
一瞬である光景が浮かんだ。先ほどあの男に殺された少女の姿。
あれを放っておけば、もう片方もあのようになるだろう。そしていずれは自分も……
「う、ウツドン!」
咄嗟に懐に忍ばせておいたボールを放り投げた。大口をあけた植物のような生き物が現れる。
感情を持っていないというこの生物。最初に使った主人の後をついてまわり、簡単な指示で主人を守るため
行動してくれるという。
「は……はっぱカッターですぅ!」
説明書にあった技名を口に出す。ウツドンという生物は脇についた葉っぱをふりあげ、
翠星石が指さした先にいる人物向けて葉っぱ状のエネルギー体のようなものを飛ばした。
「あ、あたっ……」
剣を持っていた方の背中から血が吹き出した。だがそれと同時に罪悪感が走る。
「だ、大丈夫!?」
少年のもとの思われる声が飛んだ。倒れる少女を抱き起こしている。
悪寒が走った。
「……あ…………」
助けた、ってことは。
つまり、要するに、戦ってるわけじゃなかったということで。
だから、自分は、誤解をしていて。
あの娘を殺──
少年が振り向いた。少女を支えつつ青ざめた顔をしている。
それが怖くなってしまって。
「はっぱ……カッター!!」
無表情にウツドン葉っぱを数枚飛ばす。
その一つが腕を霞めたようで、少年が顔をしかめ腕をおさえた。
「くそっ……その気だっていうなら許さないぞ……」
少年が杖を構えた。
どうしよう、どうしよう、私はどうしたら。今更間違いでしただなんて。怖い、怖い……
「決まれっ! ストーンブラストッ!!」
え? 何を言って……い、いやまさか……
飛びのこうとした瞬間、地面が割れた。そして無数の岩が私とウツドンに向かって来──
「気絶した……のかな。……死んでないよね」
既に動かなくなった緑色のドレスを着込んだ少女とヘンなモンスターを眺め、ほっと息をつく。血は出てないし……いや、断定はできないけど。
「っと……安心してられないや! ベッキー! 大丈夫!?」
ひとまずあいつとモンスターは保留にしてベッキーの方へと戻る。苦しそうだけど、何とか命は大丈夫そうだ。
「……ま、まあな……背中はけっこー痛いけど、死にはしなさそうだ」
「そう? ……ってうわ! 結構深いよこの傷……えっと、何か止血するもんとか……」
幸いベッキーのランドセルに大きめのTシャツがあったのでそれを包帯代わりに巻いておく。
位置が位置だったのでそれを巻くためには……いやゲフンゲフン。見てないよ見てないよ、目隠ししたってば。うん。
それから、さっきの襲撃者が目を覚まさないうちに荷物を奪っとかないと。
そこで近づいてみて驚いた。この娘、人形じゃんか。
人形といえば確かアルテスタさんのところにいたタバサもそうだった。あの人は間接とかはなかったけど……同じようなもんなのかな。
「お……おい、どうするんだよ?」
「とりあえず話を聞いてみたいと思ってさ。ひょっとするかもしれないし」
ロイドやコレットならともかく、姉さんならきっと反対するんだろうな。
傍にいたモンスターは、どうやら説明書によると奪ってしまえば僕の言うことを聞くようにすることも出来るらしい。
どうやら指示がないと主人を守ろうともしないみたいなので、そのうちに説明通りにモンスターボールとかいうボールに仕舞う。
ウィングパックみたいだなあ、この道具。
それからよっこらせっと人形を持ち上げようとした瞬間、いきなりでかい声が響いてきた。
『……僕は、この殺し合いに、断固として乗らないことを誓う!
どうか、あいつの言うことを信じたりしないでほしい!……』
「拡声器だな」
ベッキーが、不思議そうに声のした方向を見つめながら呟いた。
「ばっかじゃないの!? あんなでっかい声を出したら敵に自分の居場所を教えるようなもんじゃん!」
「こいつが気絶してて良かったな……」
「ホントにね」
仮にマーダーじゃなくても何しでかすか分かったもんじゃないし。
……とりあえず、どうしようか。どう考えたってあの声の主が心配だ。罠かもしれないけど。
一応僕は戦える。さっきのストーンブラストを使った時にわかったけど、いつもより消費が激しそうとはいえ。
でも、ベッキーはそうじゃない。手負いの一般人だ。彼女が狙われたら……っていうかこっちの人形も…………
「……っ…………」
とかあれこれ考えてたらその人形が気付いてしまったのだった。
……どうしよう。
◆
かくして、この二組の少年少女。彼らは何処に辿り着くだろうか──
それは、やはり神のみぞ知るといったところだろう。
【A-3 工場(ファクトリアルタウン)前 1日目 朝】
【泉光子朗@デジモンアドベンチャー】
[状態]:健康
[装備]:風の剣@魔法陣グルグル
[道具]:支給品一式、ジャスタウェイ@銀魂
[思考・状況]
1:さとうきび……ですか
2:フェイトと同行。
3:工場を調べたい。
4:フェイトの世界について興味津々。
参加時期:放送終了後
【フェイト・T・ハラウオン@魔法少女リリカルなのはA's】
[状態]:健康
[装備]:バトルピック@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式、マジックバタフライ@MOTHER2、さとうきびセイバー@ボボボーボ・ボーボボ
[思考・状況]
1:さとうきび……?
2:光子朗と同行。
3:戦いたくない
参加時期:A's放送終了後
共通:光子朗の友人(太一・ミミ・丈)とフェイトの友人(なのは・フェイト・ヴィータ)を探す。
ゲームからの脱出(フェイトは打倒したい?)。
【E-7 森付近 1日目 朝】
【ジーニアス・セイジ@テイルズオブシンフォニア】
[状態]:軽い精神疲労
[装備]:ネギの杖@魔法先生ネギま!
[道具]:支給品一式、翠星石の荷物(未確認支給武器1〜2個 )、
モンスターボール(ウツドン)@ポケットモンスター、未確認支給武器1〜2個
[思考・状況]
1:うわ!もう目覚めちゃったの!?
2:拡声器の声の主が心配。でもベッキーも心配
3:救いの塔ミニを調べたい
基本:主催者の打倒
参加時期:ヘイムダール壊滅後。ちなみにあえてクラトスルート。
【レベッカ宮本@ぱにぽに】
[状態]:背中に裂傷(応急処置済)、だるい
[装備]:15歳のシャツ@よつばと!
[道具]:支給品一式、木刀@銀魂、未確認支給武器0〜1個
[思考・状況]
1:あいつどうしよ
2:背中いってぇ
3:拡声器のヤツ、アホだなあ
4:一応ジーニアスについていく
基本:どうしよう……
参加時期:小学校事件が終わった後
【翠星石@ローゼンメイデン】
[状態]:全身が軽い打撲
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:???
2:誤解による攻撃に酷く後悔。
3:かなり焦燥
基本:???
参加時期:一期終了後
※ファクトリアルタウン、救いの塔は両方とも中身はフツーの工場と塔になっております。
ちなみに塔は三階建て。
【風の剣@魔方陣グルグル】
普段はマフラーだが戦闘時は剣になる。
風のように軽いのに、このロワでは通常の剣と同じ能力を持つ。
風だから返り血とかは大丈夫。
ただしやはり風なのでたまに気まぐれで剣じゃない何かになったりする。
【ジャスタウェイ@銀魂】
リストラされたおっさんがテロ目的で工場を開いて作らせた爆弾。
軽い衝撃で爆発する。手榴弾並?
【バトルピック@テイルズオブシンフォニア】
その名前がさす通り、戦闘用に作られたつるはし。
扱いには割と力を要する。ちなみに性能は高い方らしい。
【マジックバタフライ@MOTHER2】
カゴの中に入った煌く蝶々。出すとそのへんをひらひら舞うので
触れてやれば魔力がほぼ回復する。一回使うと消える。
【さとうきびセイバー@ボボボーボ・ボーボボ】
どう見てもさとうきびだけど立派な剣。どこが刃かは不明だがどこで斬っても切れそう。
斬り付けることで「おきなわ」の傷を相手に残す、肉体精神の同時攻撃ができる代物。
【ネギの杖@魔法先生ネギま!】
ネギがサウザンドマスターから譲り受けた杖。
杖としての性能は良い方で、ジーニアスによればちょっと威力が上がった気がするとのこと。
【木刀@銀魂】
坂田銀時が通販で買った木刀。洞爺湖と彫られている。
ジーニアスがちゃんと仕舞いました。
【15歳のシャツ@よつばと!】
15歳って書いてある、かつて風香が所持していたシャツ。
原作ではよつばに改造(リサイクル)され、そしてこのロワではビリビリにされて包帯(仮)と化した。
【モンスターボール(ウツドン)@ポケットモンスター】
ウツドンが入ったモンスターボール。このロワではポケモンは感情を持たず、
ただ主人の後をついて命令をきくだけの言わばモンスター型ファンネル。むしろピクミン? 耐久は微妙。
一度モンスターボールに戻すと、次にボールから出した人間を言うことを聞くようになっている。
ちなみに使える技は以下の通り。
はっぱカッター:葉っぱ状のエネルギー体みたいのを数発飛ばす。切れ味は鋭い。射程距離は5mほど。PP(使用回数)(8/10)
つるのムチ:頭のつるを伸ばしてムチようにして攻撃する。それなりに痛い。1mは伸びるらしい。
命令次第では縛ることも出来る。PP(15/15)
どくのこな:口から毒の成分をもつ粉を飛ばす。吸うとまずいことになる。PP(2/2)
どろぼう:つるを素早く動かし、所持品を奪う。ウツドン自体の機動力から性能は微妙なとこ。PP(5/5)
投下終了です。
ジーニアスの参加時期についてのルートは
仲間が裏切り、死んだ経験があると何かありそうかなと思いまして。
投下GJ!
正反対の場所で、二つのボーイ・ミーツ・ガールが……ウツドンとはまた渋いチョイスをしたもんだ。
拡声器を聞いた参加者がまた増えたことで、マップ右下で乱戦の予感。
それでは、続いて一休&ブルーの話を投下させていただきます。
乙です。
SS内容もいい感じに出来てる上に
モンスターボールなどの支給品の設定や登場もGJです。
デジタルワールドの施設があるのはかつてのマップ案候補の
名残かな?
朝日の差し込む学校の廊下を、茶髪に黒のミニワンピースの少女と、頭をまるめた小坊主が並んで歩いていた。
珍妙な取り合わせだが、それでもコミュニケーションはそれなりに成り立っている模様である。
「一休、って言うの? アタシはブルーよ」
「“ぶるう”さん? 変わったお名前ですね」
「あら、“一休”だって変わったお名前じゃない」
「そうですか?」
「そうよ」
「ははは、ぶるうさんって面白い方ですね」
「ホホ、あなたこそ……」
仲睦まじく笑みかわす二人は、校内の明るい爽やかさもあいまって殺し合いの場にそぐわぬ雰囲気を醸し出していた。
ふと、ブルーが不安そうに表情を翳らせて聞く。
「一休さんは、まさか殺し合いなんておやりにならないでしょう?」
一休はブルーを安心させるように、にっこりと笑んで答える。
「そうですねえ。一応仏道ですから、なまぐさと殺生は御免したいところです」
「そう、よかった……」
ブルーは、ほっとため息をついてみせる。
「アタシ、ここに来てからずっと怖くて、不安だったの。
――でも、アナタがいるだけでとても心強くなったわ。ありがとう」
押さえた目元に涙を光らせ、かよわい少女を装ってブルーは礼を言った。
「いやあ」と照れる一休を、かぶった猫の陰で鋭く観察しながら。
短い時間を共にして、導き出したのは「一緒にいて安心はできるが、仲間としては心許ないヒト」という結論。
なら、この後にとるべき行動はひとつ。
「お坊さま、お坊さま。もしよければお坊さまのこと、もっと聞かせてくださるかしら?」
「いえいえ、わたしは見習い小僧の身。”お坊様”などと呼ばれてはバチがあたります」
ブルーのお世辞を受けて、一休は愛嬌のある表情で「いやいや」と両手を押し出してかぶりを振ってみせる。
それを見て、ブルーは確信する。
こいつは、レッドやイエローに似て裏表がなく底まで見通せるような――だまされやすい人間の典型。
(……カモね)
内心ほくそ笑みながら、油断のない所作でブルーは一休にすり寄った。
「ねえ、お坊さま?」
「なんですか?」
無邪気に振り向いた死角、その脇腹にブルーはすかさず隠し持っていたスタンガンを押し付けた。
バチイッ!!!
静謐な学校の廊下に、耳障りなスパーク音が響いた。
続けて、人の倒れる呆気ない音――――
・
・
・
学校を出て、道路沿いに走って数十分。
ブルーはようやく足を止め、息を整えながら周囲を見回した。
人の気配は、ない。
ここなら、もし一休が目を覚ましても追いつかれることはあるまい。
周囲の安全を確認したところで、ブルーは早速ランドセルの中身の検品に移る。
古ぼけた黒いランドセルから出てきたのは、綺麗な鋏と、拡声器と、薬箱。
武器が出てこなかったことに舌打ちしつつ、薬箱を開けてみる。
途端、ブルーの表情が驚愕に変わった。
「な、なによこれ……!」
【C-5/路上/1日目/午前】
【ブルー@ポケットモンスターSPECIAL】
[状態]:健康
[装備]:スタンガン@ひぐらしのなく頃に
[道具]:基本支給品×2、不明支給品×1(本人は確認済)
庭師の鋏@ローゼンメイデン、拡声器、薬箱(@うたわれるもの)に詰められたチョーク
[思考]
第一行動方針:どんな手段を使っても生き残る
第二行動方針:できれば自分を守ってくれるナイトが欲しい
第三行動方針:殺しあいは御免だけど、いざとなったら……ね
第四行動方針:レッドやグリーン、イエローのことがちょっと心配
基本行動方針:生き残り、元の世界に帰る。
参戦時期:三章終了時点(14歳。トラウマ克服済?)
・
・
・
床に大の字に伸びた一休は、それから数十分後に目を覚ました。
「いやあ、してやられましたか」
呵々と笑いながら、一休は懐に手を突っ込む。
しばらくごそごそやって取り出したのは、幾つかの薬包みと小さな宝石。
「やっぱり、大事なものはきちんと手元にしまっておくべきですね」
薬包の中身は、気付け薬や毒のたぐい。
宝石は「さもないと石」という、怪力乱神のたぐいを引き寄せる呪物らしい。
すぐに支給品の中身を確認したところで頭を働かせ、いつでも取り出して使えるようにと
懐に忍ばせておいたのが思わぬ形で功を奏したようだ。
ランドセルごとブルーに持っていかれたアイテムのうち二つ――「拡声器」と「チョーク」は、
一休がブルーと出会う前に現地調達したばかりの品である。
どちらも、校内を探せばまた見つかるようなモノである。取られた所で痛くもかゆくもない。
今頃、自分がハッタリをつかまされたのだと気付いて悔しがっているであろう少女の姿を思い浮かべ、一休もまた笑む。
「事を急ぐと、いいことはありませんからねえ。
あわてない、あわてない……」
くつくつと笑いながら、一休さんは廊下の闇に消えていった。
【D-4/学校・多分、校内のどこかにいる。/1日目/午前】
【一休さん@一休さん】
[状態]:健康
[装備]:シャインセイバー(サモナイト石)@サモンナイト3
[道具]:エルルゥの薬箱の中身(ワブアブの粉末、カプマゥの煎薬、ネコンの香煙、紅皇バチの蜜蝋)
[思考]
第一行動方針:あわてない、あわてない
基本行動方針:ゲームをうまく脱出する
※一休のランドセルは、D-5の路上に空の状態で捨ててあります。
・アイテム説明
【シャインセイバー@サモンナイト3】
無属性の召喚術(Cランク)。別名「打ち砕け光将の剣」。
作中でこれを使えないユニットは存在しないくらい汎用性の高い召喚術。
混沌の力を打ち砕く光をまとった五種の武器(剣、槍、ハルバード、フランベルジュ、短剣?)が現れて、小範囲の敵に向かって降り注ぐ。
消費MPがやたら大きいので、魔力の豊富でないキャラは一発撃つのが精一杯と思われる。
【エルルゥの薬箱@うたわれるもの】
一休の手元に残った中身は以下。
ワブアブの粉末(虫を乾燥させ粉末にしたもの。筋力を低下させる効果がある)
カプマゥの煎薬(辛みと独特の香りで少々飲みにくいが、気付け薬として重宝されている)
ネコンの香煙 (その刺激臭のする煙をかいだ者は、激しい嘔吐感と気怠さに襲われる)
紅皇バチの蜜蝋 (燃やすと微かに甘い香りを放つ蜜蝋。激しい幻覚作用を持つ)
ちなみに、ブルーの手には箱だけ(中身はチョークぎっしり)が渡った。
投下終了しました。
一休さんを観ていたのが昔すぎて、キャラ把握がやや不安。
乙っす
さすが一休さん、騙しうちにあってもなんともないぜ!
投下乙です。感想は後で。
続いてトマとアルルゥ行きます。
悪夢を具現化したような広間から一転、周りの光景が唐突に変化した。
浮遊感が抜けるのを感じながら二回のまばたき。明順応を試みる。
ぼやけた視界が回復すると、巨大な桟橋の向こうに荘厳な城が見えた。
空では黒い鳥がギャアギャア啼き、森の木々は葉をかき混ぜて合唱曲を歌っている。
(まずいですよ、これは)
最初に思ったのはそんなことだった。
勇者さんには盗賊の身軽さと光の剣がある。
ククリさんには闇魔法グルグルがある。
ジュジュさんにはプラトー教ルナーとしての力がある。
オヤジさんには……形容しがたい何かがある。
だけど、僕には何もない。
剣も、魔法も、戦闘技術は何も使えない。
できることと言えば――
「道具を使うことぐらいだ」
魔技師である自分ができることはそれしかない。
道具を作り、道具を使い、道具を制す。それが自分の能力だ。
自分の発明品があれば心強いのだが、残念ながら全て取り上げられてしまっている。
代わりに与えられたのは『とま』と名札がつけられた鈍色のランドセルだけだった。泣きたくなる。
しかし、泣いているわけにもいかない。これからの身の振り方を考えなければ。
道の真ん中にボケッと突っ立っているのは自殺行為なので、急いで近くの木に駆け寄る。
「頼みますからハズレだけはやめてくださいよ……」
祈るような気持ちで金具を外す。ロクでもないものしか入っていなかったら自分は終わりだ。
他の参加者とまともに交渉もできないし、襲われたらひとたまりもない。
勇者さんたちと会えればいいが、80人以上もいる参加者の中で無事に出会えるとは考えにくい。
武器が必要なのだ。せめて、自衛のための武器が。
これで中身がハリセンや鍋の蓋だったら自殺するかもしれない。
ランドセルを開けると真っ先に地図が目に入った。折りたたまれた地図を慎重に開けてみる。
……どうやらここはF-4エリアらしい。島の中心に近く、有利とも不利とも言える位置だ。
この位置取りが吉と出るか、凶と出るか。今はまだわからない。
位置確認もそこそこに今度こそ武器を確認する。
最初に見つけたのは紺碧の宝石を嵌め込んだ指輪。
説明書によると火除けの魔力があり、全ての炎を打ち消すことができるらしい。
発動には存在の力――MPのようなものかな――が必要だから乱発はできないが、使いようによっては強力な道具になる。
そして、道具をうまく使うことこそ魔技師の仕事だ。
指輪を右手の人差し指に嵌め、更にランドセルを漁る。
次に出てきたのは魔雷砲を彷彿とさせる黒い筒。
説明書を見ると、なるほど、第一印象の通りだった。
筒の名は麻酔銃。魔雷砲と同じく遠距離攻撃用の道具だ。
トリガーを引くことで麻酔針が射出され、刺さった相手を眠らせることができるという。
麻酔銃を見つめながら安堵する。これで武器は手に入った。
すぐ使えるようにズボンに突き刺し、他に支給品があるかどうか――あれ、茂みが動いたような……
「…………」
「うわ!?」
思わず情けない声を上げてしまった。
見たこともない草で構成された茂みの隙間から、爛々と光る目が覗いている。
「う、動くな!」
試し撃ちすらしていない麻酔銃を引き抜く。
照準を合わせないと……ああ、なんでこんなときに震えるんだ僕の手は!
揺れる銃口を茂みの目に向けようとすると、茂みが大きくたわんだ。
『何か』が目の前で激しく動くのを感じ、銃を握る手に力が入り――
パァン
――無意識のうちにトリガーを引いていた。
手が痺れるほどの衝撃を受けた直後、後悔の波がドッと押し寄せる。
いや、大丈夫だ。この武器は眠らせるためだけのもの。殺傷力はないはず、だと思う、多分。
震える足を引き摺り、静かになった茂みの中を恐る恐る覗こうとした。
瞬間、『何か』が勢いよく転がり出る。
ただし、こちら側ではなく向こう側……つまり、僕から遠ざかる方向に。
「うー……」
不可視領域レベルまで上がった警戒色に満ちた目で睨みつけてくるのは黒髪の女の子。
アラハビカの仮装でするようなモンスターの耳をつけている。妙にリアルで、まるで本当に生えているみたいだ。
普通に動いていることから、どうやら麻酔針は外れたらしい。
「あ、あの、ごめんなさい! ちょっと混乱してたんです!」
「…………」
「怪我はないですか? 一応、あまり威力がない武器のはずなんですが……」
「…………」
「と、とりあえず話し合いましょう。話せばきっとわか」
「…………や!」
交渉決裂。女の子が掲げた緑色の宝石が怪しく輝いた。
大地が捩れ、空が歪む。
知っている。僕はこの感覚を知っている。
これは、ククリさんの魔法と同じタイプの――
状況は思考の時間すら与えてくれない。何もないはずの空間に穴が開き、閃光とともに魔獣が姿を現した。
無機質な緑色の目。身長と並ぶほど長く垂れ下がった耳。
そして、メケメケを限界まで太らせたらこうなるのではないかというほどの巨体。
ずんぐりむっくりなその容貌は、どう見てもモンスターだった。
「いく!」
危険だと、そう思ったときにはもう遅かった。
女の子の掛け声とともにモンスターが濃緑色の煙を吐き出す。
麻酔銃を構える間もなくまともに食らってしまい、腐ったドブ川のような臭いが鼻を貫いた。
不運の連鎖は続く。
粘りつくような臭気から逃れようと踏み出した足が地面を捉えきれず、体重を支える術を失って腐葉土に頭から突っ込んでしまう。
地面にダイブした拍子に土を噛む。石と落ち葉の味がした。
「ま、待っ……くださ……。僕は……たを殺すつも……ませ……」
芋虫のように地面に這い蹲りながらも、それでも説得を試みる。
回らない舌で言葉を紡ぎ、敵意がないことを――
「や」
「や、って……ええっ!? ちょ……待……」
「アルルゥ、おとーさんのとこ、かえる」
「まさ……殺し合……乗……?」
「ん」
二度目の轟音。
最後の力を振り絞って顔を上げると、赤銅色の影が空に浮かんでいた。
「ドラゴ……」
呟きは、紅蓮の業火に飲み込まれた。
※ ※ ※ ※
「……ん…………はっ……」
乱れた息を整えもせず、はだけた着物を直しもせず、一人の少女が森の中を歩いている。
その疲労は召喚術を使用したことによるもので、「人を殺したこと」に対する動揺からのものではなかった。
着物の少女――アルルゥに、人殺しに対する忌避感はない。
人食い虎の背に乗って戦場を駆け回り、多くの敵兵を食い殺させても何も感じない精神の持ち主だ。
子供ゆえの倫理観の希薄さで、今までに何人もの人間を死に追いやっている。
ついさっき焼き殺した少年に対する関心も、綺麗サッパリ消え去っていた。
冷血な戦闘マシンというわけではない。親しい人が死ねば涙も流すし、怪我人を思いやる心もある。
ただ、敵はどこまでいっても敵。特に父親に害なす者たちに容赦はしなかった。
そしてここは戦場で、周りには敵しかいない。
父親がいればまた違っただろう。姉がいればまた違っただろう。
しかし、ここには誰もいなかった。
「ん……いこ、オピァマタ、ンアヴィワ」
勝手に召喚獣に名前(例の如くネーミングセンスはない)をつけ、緑色の宝石を握り締める。
アルルゥの支給品はサモナイト石という召喚術用の宝石が二つと用途不明のカード。
説明書を読まずとも“森の母”としての力で使い方を理解し、不器用ながらも召喚術を行使したのだ。
幻獣界メイトルパの魔獣を呼び出す魔石を手に、アルルゥは森を駆ける。
家族が待つ、トゥスクルの家に帰るために。
※ ※ ※ ※
F-4エリアの街道沿いから黒煙が上がっている。
緋色の隕石が作り出したクレーターは景観を一変させ、緑の森の一部を赤い荒野へと変えていた。
爆風と衝撃波により大穴の付近にはぺんぺん草一本残らないはずだった。
しかし怪なるかな、クレーターの中央に未だ炎の侵食を受けていない場所が存在した。
「ハッ……ハアッ! た……助かった……」
火除けの指輪“アズュール”
とある紅世の王が愛用していた不可思議な宝具が、荒れ狂う灼熱からトマを守ったのだ。
トマの周りでは、獲物を貪り損ねた残り火がチロチロと舌打ちをしている。
しかし、危機が完全に去ったわけではない。
「グッ……ぁ……」
巨獣が吐いた毒がトマの身体を蝕み始めた。
幻獣界の沼に住むといわれる魔獣タマヒポの毒がトマの体力を一秒ごとに削っていく。
死の淵に立つ少年は、希望という名の最後のチップを三つ目の支給品に賭けた。
痺れる身体に鞭を打ち、ランドセルの中身をぶち撒ける。
名簿や食料に混じって、大きなズダ袋がドスリと重厚感溢れる音を立てた。
中身が詰まったズダ袋はゴツゴツと大きく、トマは思わずガッツポーズをしてしまう。
ランドセルの容量は一体どうなっているのかという疑問はこの際無視だ。考えてもどうしようもない気がする。
(どうか、毒消し草が入っていますように)
期待と焦燥で高鳴る胸を押さえつつ、ズダ袋に入れたトマの手が最初に掴んだものは――
もずく。
どこからどう見てももずく。まごうことなきもずく。完全無欠にもずく。
もーずくー。もーずくー。
(って、壊れている場合じゃない!)
正気を取り戻したトマはもずくを投げ捨て、ズダ袋をひっくり返す。出てきたものは――
(豆腐に、木でできたおもちゃに、半裸のヘンな赤い髪を生やした男の人形……)
呆然とするトマの目の前に、説明書の皮をかぶった死刑宣告状が舞い降りる。
『異次元で行われた歴代の殺し合いにおけるハズレ支給品の詰め合わせ。当然ながら役に立つものはない』
「勇者さん、僕はもうダメかもしれません」
【F-4/街道と森の境目/1日目/朝】
【トマ@魔方陣グルグル】
[状態]:アズュール使用による若干の疲労、毒状態、軽く絶望
[装備]:麻酔銃(残弾6)@サモンナイト3、アズュール@灼眼のシャナ
[道具]:基本支給品、ハズレセット(もずく、豆腐、割り箸鉄砲、アビシオン人形など)
[思考]
第一行動方針:毒を治療する
第二行動方針:死にたくない
参戦時期:アラハビカでニケ達と別れた直後
【F-4/森/1日目/朝】
【アルルゥ@うたわれるもの】
[状態]:召喚術使用による精神疲労
[装備]:サモナイト石・獣(タマヒポ、残り4回)@サモンナイト3、サモナイト石・獣(ワイヴァーン、残り4回)@サモンナイト3
[道具]:基本支給品、クロウカード三枚(スイート「甘」、バブル「泡」、ダッシュ「駆」)
[思考]
第一行動方針:周りの敵を全員倒し、家に帰る
参戦時期:ナ・トゥンク攻略直後
[備考]:アルルゥは獣属性の召喚術に限りAランクまで使用できます
・アイテム辞典
【サモナイト石】
召喚術発動に必要な触媒。魔力を流し込むことで異界と通じる扉を作り、召喚を行うことができる。
召喚した対象は一定時間経つと元の世界に帰ってしまう。
[制限]
5回まで使用可能。5回目は強制的に暴走召喚(通常より高威力の召喚術)が発動し、サモナイト石が壊れる。
なお、召喚の際にはMPを消費する=精神疲労を起こす。
[召喚獣]
・タマヒポ:毒の息を吐く魔獣。限りなく球に近い身体の犬。
・ワイヴァーン:火炎を吐き出すドラゴン。空を飛ぶ。
【アズュール】
火除けの指輪。存在の力を流し込むことであらゆる火を掻き消す。
【麻酔銃】
眠りの追加効果100%の銃。微量ながらダメージも与えられる。
乙です!
トマwwwwwwww哀れwwwwwww
アルルゥがこれまたアニロワと違う動きに出たか……
予約状況 まとめ
1月20日(土)
◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆wlyXYPQOyA 蒼星石 タバサ(主人公の娘)
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
>>306-311 GJ!
ハズレセットワロス
もずく@ハカロワ、豆腐@ラノロワはわかったけど、あとの二つはどこのだよw
投下終了……ってしまった!
サモナイト石もう出てた。
MP使うことにすると面倒臭くなりそうだったので回数制限にしたんですが、やっぱりやめます。
投下乙!
火を吐く獣属性の召喚獣――ときて「ゲルニカ!?」とびびったが、ワイヴァーンかw
トマも悪運の強い。
……あれ? もしかしてリンクと梨花、さっそくピンチ?
現在予約がなく、かつ未登場のキャラまとめ修正
01:明石薫/02:アリサ・バニングス/09:猪名寺乱太郎/
17:金糸雀/18:木之本桜/20:ククリ/
25:ゴン/ 28:三宮紫穂/ 31:ジュジュ/34:真紅/
37:摂津の きり丸/39:高町なのは/40:太刀川ミミ/
43:トリエラ/45:ニア/46:ニケ/47:ネギ・スプリングフィールド/
48:ネス/50:野原しんのすけ/ 55:雛苺/
58:福富しんべヱ/65:ベルカナ/73:吉永双葉/74:李小狼/
76:リリス/79:レックス(仮)(主人公の息子)/ 84:ヴィータ
【残り 27名】
ゴン予約します
>>315 サモナイト石、ちょうど被ってすみませんでしたorz
自分も判断に迷って、どのみち一般人用だからとファジーな扱いにしてしまったのですが
シャインセイバーに回数制限をつけたほうがよろしいでしょうか。
投下ラッシュ素晴らしい!
ロワ用に考えられたポケモン、実は侮れない一休さん、不幸なトマw
皆さんスバラし〜ですね。
投下ラッシュktkr
一休さん、カッコよすぎw
アニロワと被ってる組が今後どう動くか楽しみだ
投下してから次の予約までは半日?
>>315 この話サモンナイト石ないと成り立たなくないですか?
ものすごくGJな話だったので取り下げになるのは凄く残念なんですが…
あ、ジーニアスの基本方針修正です。
基本:プレセアを探す。主催者の打倒。
>>319 いえ、こっちが遅かったので回数制限はなしってことでお願いします。
修正はwikiにてやっておきます。わざわざすいません。
>>323 連レス申し訳ない。
サモナイト石の回数制限をなしにするってことです。
ところでアニロワと被るがwikiのまとめページに本編の時刻別とは別にキャラ別のが欲しいなと思ったり。
あとキャラ紹介はロワ内で現在どうなってるかの項目も欲しいな。
質問!サモンナイトまったく知らないからわからないんだけどサモンナイト石っていくつも複数存在するの?
支給品かぶりで遅かった◆JZARTt62K2さんのほうが作品取り下げて修正かと思ってたんだけれども
超能力(ESP)って魔力と同じように扱ったら不味いかな?
具体的には対魔力用の魔法で超能力を防げるかって事なんだけど
>>328 サモナイト石は、ゲーム内において幾種類も存在します。
サモナイト石(未誓約)→誓約の儀式→サモナイト石(契約済・何らかの召喚獣を呼べる)
という手順でゲーム内においていくらでも量産可能。同じ種類の召喚獣を量産することもたいてい可能なので、
そりゃもういくつも複数もコンプリートすれば100個以上もあるのです
あれ、肝心な部分が抜けてたorz
サモナイト石に宿る召喚獣の種類はたくさんあり、
基本は「サモナイト石」→「○○○(召喚獣の名前)」で、それが何種類もあるんです。
ですから、「シャインセイバーのサモナイト石」と「タマヒポのサモナイト石」、「ワイヴァーンのサモナイト石」はそれぞれ別々のアイテムなのです。
>>330 ほぉぉそうなのか
つまり石によって呼べる召還獣が異なる核鉄風味な召還道具なのね
なっとくしました
>>329 参加作品の「とある魔術の禁書目録」で超能力と魔法が完璧に違う反発するものとされていて
超能力を開発した人が魔法を使うと壊れる(逆もしかり)なんて設定があったりしますが
遅くなったが感想をば
>>296 ウツドンって渋ッ! シージアスにネギの杖は映えるな。
>>303 一休さん凄え! エルルゥの薬は一休さんが使うとかなり強そうだ。
アニロワでは悲惨な扱いだからこっちで活躍してほしいものだ。
魔法はどんな魔法でも同じ魔法扱いにしていいけど、超能力はまた別な気がする。
念なんかは超能力に含めていいと思うけど。
>>333 サンクス。超能力に対して対魔法防壁は無力って事か。
ネタを練り直そうw
>>328 モンスターボールみたいなもの。
サモンナイト世界で召喚術を使うのに絶対必要なもの。
普通は何も無い状態=空の状態で存在。
誓約をすることで召喚獣を呼び出せるようになる=モンスターが入った状態になる。
(誓約の儀は戦闘中でもおこなえるほど、簡単っぽい)
誓約後は基本的に本人以外でも使用可能だけど、自分の得意属性以外は装備不能。(無属性以外)
超能力対魔法を考えているんだけど、お互いに能力は不干渉で良いよね?
対魔法防御で超能力は防げず、超能力で魔法は防げないって感じで。
ちょっと質問
リンクの参加時期がムジュラの前になったけど、
それならムジュラのアイテムは出さない方がいいかな?
別作品に同じ効果の道具があるから、ダメでも問題はないんだけど
>>340 解説をしっかり入れれば問題ないと思う。
というかこのロワ支給品の解説が丁寧でありがたい。
>>339普通に防御できる代物ならどっちがどうとかは関係ないかと。
たとえばインデックスの対魔術に特化した強制詠唱が超能力に無力化されても
問題ないだろうけど、魔術の電撃によるバリヤーが火炎の超能力を素通りするのはどうかと。
何か勘違いしているならごめんなさい。
>>342 魔法が物理防御不能な作品(SW)なんで、超能力の防壁(物理的?)は
魔法に対して無効で、同じく対魔法防御は超能力に対しても無効かと思ったんだ。
割とおおざっぱだけど、データベーススレに召喚術についてのごく簡単なまとめを書いておいた
少しくらいなら参考に出来るかも?
レックスと金糸雀予約。
そういや一回投下した作者さんが次の予約できるまでってどのくらい?
さすがに投下直後の予約は無いと思うんだけど…
嘘だっ!
……はい、破棄します。
>>317 お疲れさん
それにして、案外まだ未登場キャラって多いのな
【リリカルなのは】なのは、アリサ、ヴィータ
【ローゼン】真紅、雛苺、金糸雀
【グルグル】ニケ、ククリ、ジュジュ
【ネギま】ネギ
【デジモン】ミミ
【絶チル】薫、紫穂
【忍玉】乱太郎、きり丸、しんべヱ
【クレしん】しんのすけ
【デスノ】ニア
【CCさくら】桜、小狼
【ガーゴイル】双葉
【ヴァンパイア】リリス
【SW】ベルカナ
【GGG】トリエラ
…忍玉キャラ、まだ予約0かよ…orz
CCさくらの二人、ネギやしんのすけが空いているのは少し意外。
書きたいキャラはいるけれど、昨日投下したばかりなので、ちょっと間をおいてから……
バトンも、ぼちぼちと受け取ってリレーさせてかねばなるめい
CCさくらも残っているってことで、この局のキャラは書きにくい説を提唱してみる
いや、真面目な話、知名度が高いキャラほど動かすのは勇気要るんだよね。
読み手全員がチェックに回るわけだしww
のび太やカツオ・永沢とかは無限ループしてるから性格把握は比較的しやすいけど、
忍玉やさくらは長い話の中でキャラが成長しているから余計に難しい。
あと単純に設定や原作の展開もドラえもんやサザエさんに比べたら複雑だしね。
あとは最盛期が中途半端に古いのも一因かな
これは酷い……
ごめん・・・誰だかわかんにゃい
ラッシュがはじまってた、みんな乙
召喚関係が多くて、怪獣大バトルとかが増えてきそうだね
>>293 細かいトコだが
ハラウオン→ハラオウン
あと共通方針の友達に何故か自分の名前が書いてあるw
アリサとはやての間違いじゃないかな?
似せる気が0なのは分かった
>>346でも触れられていたが、投下から半日以上たって日付が変わったら予約していいんだろうか?
動かしたいキャラがいるんだが
>>357 半日くらい待てば十分じゃないの? 開始直後のラッシュは乗り切ったみたいだし
>>358 返答ありがとうございます。
では野原しんのすけ、鈴木みか、ベルフラウを予約します。
ゴン投下します
まず、ゴンが思ったことは、この『殺し合い』は絶対に許せないということだった。
これはグリードアイランドとは違う。
グリードアイランドでも殺し合いは起こっていたけど、あれは少なくとも自分の意志で参加するゲームだった。
でも今行われているこの『殺し合い』は、ゴンもあの広間にいた多くの人たちも、望んで参加したわけではない。
それに自分のように戦えるものはともかく、戦う力のない人たちも明らかにいた。
そういう人たちを巻き込むのは許せない。
「だから、こんな殺し合いは止めさせないと…」
そのためには主催者であるジェダとかいう奴をなんとかするのが一番早い。
でも、そのジェダがどこにいるのか分からない。
そもそもあの時いた広間はどこなのか?
そう言えばこの首輪は…
――ボン
考えるのが苦手なゴンにとって、ジェダがどこにいるか、首輪について、禁止エリアについて…
これらを同時に考えるのは不可能だった。
「…やっぱり、キルアを探そう!」
キルアならなにか考えつくはずだと、ゴンは単純に思った。
そして…
(それに、もしかしたらキルアは何かのはずみで人を殺してしまうかもしれない)
それだけは絶対に止めたかった。
島の北東の町を目指しながら、ゴンは念の調子がおかしいことに頭を悩ませていた。
身体を覆うオーラの量がいつもよりずっと少ないのだ。
常に『纏』を行っているとは言え、これでは防御力が低くなっているに違いない。
また、『練』をしてもオーラが思うように出てこない。
『絶』は一応問題なくできているが…
――ボン
「……あ、そう言えば」
ゴンはようやくジェダとリリスの説明を思い出した。
(…超能力は弱くするとか言ってなかったっけ)
長い話が苦手なゴンはあの説明はよく覚えていなかったのだが、辛うじてそれだけ思い出したのだ。
念もそれに含まれるのかもしれないな、となんとなく思う。
(これ、もしかしたら役に立つかな?)
ゴンはランドセルから取り出した布を手に取る。
攻撃をはね返す『ひらりマント』。
普段なら攻撃は避けるなり耐えるなりすれば済む話だが、現状では万が一ということがあるかもしれない。
そんなの時のためにと、ゴンはひらりマントをポケットに入れておいた。
それからしばらく歩いて、橋が見えてきたところで…
(……! 血の臭い!?)
ゴンの鋭敏な鼻が、風に乗ってきた血の臭いを捕らえた。
今向かっている橋の方からだ。
(誰かが死んだ? …いや、怪我をしているだけかもしれない。だとしたら、助けないと!)
ゴンは急いで(しかし『絶』を使いながら)臭いの元へと走る。
敵がいる可能性を考え、すぐに戦えるよう警戒しながら。
【E-1/橋の西/1日目/朝】
【ゴン@HUNTER×HUNTER】
[状態]:健康 『絶』状態
[装備]:ひらりマント@ドラえもん(ポケットに入ってます)
[道具]:基本支給品 未使用の支給品×1
[思考]
第一行動方針:血の臭いの元へ!
第二行動方針:キルアを探す
基本行動方針:ゲームを止める
※…リルルがまだ近くにいるかは不明ですが、いたとしてもゴンはその存在に気づいていません。
念の簡単な解説
『纏』…体から発せられているオーラを、体の周囲に留めること。防御力が飛躍的に上がる。慣れれば寝てても使える。
『絶』…オーラを全く出さない状態にすること。周りからは、その人間の気配が感じられなくなる。疲労を癒す時にも使う。
『練』…通常より多くオーラを発生させること。
アイテム解説
【ひらりマント@ドラえもん】
闘牛士の持つような赤いマント。
振りかざすことで物理攻撃やエネルギー攻撃などをはね返す効果がある。
※ただし、攻撃を連続で受け続けると破れてしまうことがある。
投下終了です。投げっぱなしカも…
まぁ、リルルが先に土ッ回ってる可能性もあるので、なんとか。
トリップ間違えました。
スイマセン、こっちが正しいトリップです。
投下乙です。
ゴンにひらりマントか、うまく使いこなしてくれそうだ。
>>364 乙です。
ゴンの嗅覚は犬並だったっけw 色々と頑張ってくれそうだ。
あ、ゴンが向かってる血の臭いの元が何か書くの忘れてました。
サトシの死体ですね。wikiに乗せる時に追記しておきます。
なんかミスばっかりだorz
ニケとなのはを予約しますね
三宮紫穂 予約
明石薫とベルカナを予約
トリ忘れてるし。改めて明石薫とベルカナを予約
予約ラッシュだな、ならば乗るしかあるまい!
ニア予約します
現在予約がなく、かつ未登場のキャラまとめ修正
02:アリサ・バニングス/09:猪名寺乱太郎/17:金糸雀/
18:木之本桜/20:ククリ/31:ジュジュ/
34:真紅/ 37:摂津の きり丸/40:太刀川ミミ/
43:トリエラ/47:ネギ・スプリングフィールド/48:ネス/
55:雛苺/ 58:福富しんべヱ/74:李小狼/76:リリス/ 84:ヴィータ
【残り 17名】
あ、双葉はまだだったか。ちなみに作品別
【リリカルなのは】アリサ、ヴィータ
【ローゼン】真紅、雛苺、金糸雀
【グルグル】ククリ、ジュジュ
【ネギま】ネギ
【デジモン】ミミ
【忍玉】乱太郎、きり丸、しんべヱ
【CCさくら】桜、小狼
【ガーゴイル】双葉
【ヴァンパイア】リリス
【GGG】トリエラ
おわまじだ
【リリカルなのは】アリサ、ヴィータ
【ローゼン】真紅、雛苺、金糸雀
【グルグル】ククリ、ジュジュ
【ネギま】ネギ
【デジモン】ミミ
【忍玉】きり丸、しんべヱ
【CCさくら】桜、小狼
【ガーゴイル】双葉
【ヴァンパイア】リリス
【GGG】トリエラ
あと15人か
しかし現在地、結構集中してるとこがあるな
次の放送は右下あたりを禁止エリアにしなきゃだな
【デジモンアドベンチャー】からの出典
【絶対可憐チルドレン】からの出典
【落第忍者乱太郎】からの出典
【クレヨンしんちゃん】からの出典
【DEATH NOTE】からの出典
【メルティブラッド】からの出典
【ちびまる子ちゃん】からの出典
【HUNTER×HUNTER】からの出典
【東方Project】からの出典
【みなみけ】からの出典
【一休さん】からの出典
【サザエさん】からの出典
【せんせいのお時間】からの出典
【パタリロ!】からの出典
【ぱにぽに】からの出典
【FINAL FANTASY4】からの出典
【SW】からの出典
ちょっとしらべてみた。
支給品がこれだけの作品から出ていない。
ネタを含めたハズレアイテムのオンパレードでコンプリートを目指すか、
普通に役立つアイテムだけを出すかで迷うなぁ。
パタリロなんか当たりもハズレもアイテムの宝庫だと思うんだけどな
幸運機とか超小型自動耳掻きとか
>>379 デスノやデジアドからの支給品は次の話で出す予定。
そのリストから抜けてるけど、BLACKCATの支給品も出てなかったはず。
案としては「スヴェンのトランク」とか、あと誰かの持ってたオリハルコンの超振動ナイフ(銃弾も切り裂ける)とかどうだろう
アリサ予約。
>>382 スヴェンのトランクは便利そうだよな、色々機能あるし
しかしそれ以上に、ロリが大人用のでかいトランクを両手でぶら下げてえっちらおっちら歩くのを見てみたいというのがあるw
>>379 一応、ハンタとヴァンパイアの支給品を予定中。
支給品が生きてて喋っても基本的に身動き取れなければ平気だよね?
ところで20日予約の作品の締め切りが今日の九時なわけだが。
その前に2ch残ってるかなあ
1月20日(土)
◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆wlyXYPQOyA 蒼星石 タバサ(主人公の娘)
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
1月23日(火)
◆1sC7CjNPu2 アリサ・バニングス
五人もいるのな。大丈夫か?
>>378 放送が1日2回しかないから、結構な数を禁止エリアにしないとね。
前に1度に4エリアずつって案が出てたけど、それでもいいと思う。
64エリアだから、1日に8エリアなら8日で終わる計算だし。
ヴィータ予約します。
タバサ(主人公の娘)、蒼星石を投下
何故こんな事に巻き込まれてしまったのだろう。
まずタバサが考えていたのは、この一点だった。
自分は確か、グランバニア城で平和に暮らしていたはずだ。
魔王ミルドラース一派の野望を打ち砕き、世の平和も取り戻した。
それからはもうどんな運命にも縛られることも無く暮らしていたはずだ。
昨晩眠りに付く前に見た最後の家族の顔は、確かに幸福をかみ締めているそれだった。
父はにっこりと笑みを浮かべていたし、母は綺麗な金の髪を靡かせて微笑んでいた。
そして兄は眠る前、楽しそうに話しかけてくれていた。
それなのに、何故こんな事になってしまったのだろう。
彼女はこの空間に飛ばされるまでの出来事を思い返した。
そうだ。自分はゆっくりとベッドで眠りについていたはずだった。
けれど気付けば自分は、沢山の人間が集められたあの奇妙な空間に呼び出されていたのだ。
そこでジェダと名乗る男から確かに”殺し合いをしろ”という言葉を告げられ、
そしてそれに反発した女性の首が爆発と共に宙に舞う光景を見せ付けられた。
異常な光景だった。あまりの異常さに訳も意味もわからない。
ただ、自分はその光景を呆然と眺めることしか出来なかった。
そして今に至る。気付けば再びどこかに移動され、今は森の中だ。
だが殺し合いをするつもりなど毛頭無い。それよりも、自分は彼を捜さなければいけない。
そう、あの悲劇が起こった部屋には確かに最愛の兄、レックスがいたのだ。
恐らくは自分と同じ様にここに呼び出されたのだろう。残念ながら、話しかける暇は無かったが。
――それなら、話は早い。
「殺し合いなんて……するわけにはいかない……」
もう彼女の動く理由は十分過ぎる程だった。
あの罪の無い女性を殺したジェダとやらを許すわけにはいかない。
だからこそ必ず生き残り、この世界から脱出してみせる。絶対に、意地でも。
家族のいるあのグランバニアに帰りたい。
殺し合いなんてものを始めるつもりもない。
あのジェダという男を許すなんて事は出来ない。
タバサは渡された紅いランドセルに目をやった。
この中に入っているものによって、恐らく自分の命運は決まる。
「絶対にレックスと再会して……信頼できる人も捜して……生き残る!」
決心した彼女はランドセルの蓋を開き、片手を突っ込む。
そして掴んだものを一気に引き抜いた。
彼女が手にしたものは、台座付きの金色の宝石だった。
見た目はアクセサリーだ。どう見ても武器ではない。まるでお話にならない。
まさか、まさかこれが自分の受け取ったアイテムなのだろうか。
多少何かの魔力の様なものを感じるが、一目見ただけでは使い方が判らない。
「う、嘘よね? 嘘……よね?」
更にランドセルを漁ってみたが、他はコンパスや地図などの雑貨ばかり。
一応自分には強力な氷雪呪文や爆破呪文があるものの、これはかなり手痛いと言える。
「私、ついてないのかも……」
つい溜息をつきながら呟く。だが仕方が無い、運が悪かったのだ。
しかし「片付けて出発しよう」と考えたその時、文章が書かれた紙が足元に落ちた。
何の迷いも無く、タバサはそれを拾う。そして一番に目に付いた文面を読んでみた。
「……説明書?」
説明書と書かれていた。まさかと思い文章を読み解き始めるタバサ。
そしてやっと判った。この宝石がとんでもないものだという事がだ。
まずこの宝石は、ある特殊な杖の待機形態である。
杖の名は「バルディッシュ・アサルト」といい、インテリジェントデバイスに種別される杖である。
展開する事により、スタンバイフォームからデバイスフォームの状態へと移行する。
この杖は人工知能搭載済みなので、使用者と会話が可能。
また、この杖には魔法を操る際に手助けをしてくれる機能が搭載されている。
更には杖自体にもいくつかの強力な電撃・雷撃魔法がセットされている。
(だがミッドチルダ式魔術への知識と理解がないとその魔法の使用は不可能)
杖の状態への移行時、使用者にはバリアジャケットの展開が可能。
尚、バリアジャケットの展開時には使用者の服装が変化するので注意。
因みに服装は使用者のイメージしたものを忠実に再現する。
紙にはこういった文章が淡々と書かれていた。
どうやらこれは自分の武器となり得る素晴らしいものであるという事らしい。
「でも、不親切な説明書ね……」
だがこれ以上文面を追っていくと、バリアジャケットや杖の展開についての方法が記されているだけ。
セットされているという魔法の説明や、説明文の中の専門用語の補足説明は一切無かったのだった。
会話可能と書いてあるので「後は自分で質問をしろ」ということなのだろうが、不親切感は否めない。
だがこのアイテムを使える状態にする説明があるだけマシだと思いたかった。
もしもこの説明書を見落としていたら、この宝石の使い方に延々と悩まされていただろう。
とにかく、この宝石をどうにかして杖にしなければ。
タバサは説明書に書かれている通りの手順を追う事にした。
「えっと、まずは……」
少々時間が掛かるかもしれないが。
◆
何故自分が殺し合いを命じられなければいけないのか。
結局、蒼星石がそれを理解する事は出来なかった。
あのジェダという男が何故自分を妙な世界に呼び出したのか。
そして何故、何体かの姉妹達までもが呼び出されてしまっていたのか。
理解出来ない。最早自分達の宿命であるアリスゲームの範疇を超えている。
そして、何よりも恐ろしいのは翠星石がいた事だった。
あの部屋には自分と同じ様に最愛の双子の姉がいたのだ。
どんなものにも代え難い姉。勿論、会えることなら会いたいと思う。
そう考えるものの、蒼星石は踏み出せずにいた。
――自分には翠星石達と再会する資格があるのだろうか。
アリスゲームに乗り、敵として戦った自分は翠星石を傷つけた。
泣いてまで止めようとした翠星石に刃を向け、決別をした。
そんな自分が今更彼女達と再会したところで何になるというのか。
拒絶されてもおかしくない。ただそれが怖かった。
どうすればいいのかと考えるが答えは出ない。仕方なく彼女は一度思考を止めた。
そのまま特注なのか知らないが、自分に合わせてくれたかのような小さなランドセルを背負う。
紅いその物体は蒼い服を着た自分には似合わないものだ。そう考えて苦笑してしまった。
そして彼女は当ても無く歩き出した。どうすれば良いのか判らないまま、歩き出す。
しかしそれでも構わないと思った。暫く一人で考えて整理をつけるのも良いだろう。
だが突然彼女は足を止め、そしてすぐに近くの大木の陰に隠れた。
進行方向上に、二つの緑色のリボンをつけた短い金髪の少女が立っていたのだ。
「誰だ……?」
見れば何かを真剣に読んでいる。こちらの姿には気付いていない。
殺気が漂っているようにも思えない。それに見た目だけなら普通の少女だ。
この世界で初めて出会った他人という存在。
接触してみるのも良いかもしれない。先程までの考えを捨て、蒼星石は思考する。
そうだ、どうせ当てもなく彷徨うのならば人との接触も視野に入れて問題ないだろう。
会って話をして、そしてその後でこれからの事を考えるのも悪くない。内心、孤独なのが不安ではあるし。
そうと決まればと彼女は作戦を練った。
まずは友好的に行こう。自分から話しかければ突然攻撃される事も無いだろう。
そしてとりあえず敵意が無い事は言葉でアピールする。上手く行けば万々歳だ。
もし相手が自分を殺そうとした場合にはどうするか。それは逃げるしかないだろう。
辺りを見渡して改めて実感したが、この森林は思った以上に深く複雑だ。
小さい自分ならどこかに隠れられるはずだ。
準備をしよう。
ランドセルを下ろし、その外観を眺める。
改めてその姿を見てみると随分と変わった鞄だという事がわかる。
だがそんな事を考えている暇は無い。急いで鞄を開けた。
「良いアイテムが入っていると良いけど」
あの少女がどこかに行ってしまう前に済ませなければならない。
もしも武器が出れば、接触した際の万一の保険になる。
この鞄の中に入っている物品によって、その立ち回りは大きく変わる。
これは一つの分岐点だ。大きな運命の分かれ道なのだ。
「さぁ、どうなる?」
戸惑う事無くランドセルに手を突っ込んだ。
さて、蒼星石に支給されたアイテムは幸運にも三種類だった。
しかしその三種類全てが強力なアイテムであるはずも無い。
当たりと呼ばれるに相応しいものはたった一種類であった。
それは10個セットで収納されていた刃の付いた輪だ。
「……武器?」
説明書曰く、名は「戦輪」で、”滝夜叉丸先輩が好んで使っていた”とのことだった。
だがそんな情報はどうでも良い。つまりは早い話がただのチャクラムなのだろう。
「大体誰? 滝夜叉丸先輩って」
自分はチャクラムを使用したことは無いので、こう実際に支給されると困る。
武器としての知識はあれど、経験が無いのでいまいち頼りないのが実情だ。
その滝夜叉丸先輩とやらに教えを請いたいところだ。妙な武器を当ててしまった。
そして残りの二つは見るも無残なハズレであった。
ジッポと呼ばれる蓋付きライターに、長方形の板チョコ。
板チョコにいたっては”メロの大好物!”と書かれた説明書が同封されている。
つまり、頼れるものは戦輪のみ。いざという時はこれで何とかしなければならない。
今の自分では冗談交じりで投げたところで打ち返されそうではあるが。
とにかく、支給されたアイテムの確認は出来た。
戦輪以外のアイテムをランドセルにしまい、もう一度背負う。
見ればまだ少女は移動していない。ならば今の内に接触するべきだろう。
意を決すと蒼星石は大木の影から姿を現し、目の前の少女に話しかけた。
「やぁ、ちょっといいかな?」
◆
どういうことなのか、製作者に問い詰めたかった。
確かにあの宝石は素晴らしい出来の武器に変わった。
バルディッシュ・アサルトというこの物騒な名前の武器からは立派に魔力も感じられる。
それは良い。それは良いのだが、文句を言いたいのは今のこの状態に対してだ。
バリアジャケットとやらを生成する際に彼女が思い浮かべてしまった姿を
律儀に繊細に完璧に投影してくれたこの神秘的な力に文句を言いたかった。
現在、タバサの目の前には小さな人形が立っていた。
男装という言葉が当てはまる蒼い服装の小さな人形だ。
見たこと無いが魔物だろうか。いや、今はそんな事はどうでも良い。
何故、何故こんな事になってしまったのだろう。
何故自分は”目の前の人形と全く同じ服装”になっているのだろうか。
――疑問を解消する為、思い返す。
そう、先程タバサは自身の魔力と意識を宝石に集中させていた。
理由は当然、このバルディッシュ・アサルトという武器を使う為である。
その為に自分の思う”バリアジャケット”の形とやらを念じ、説明書に書かれてあった手順をしっかりと踏んでいた。
そしてそれが実を結んだのか、なんと宝石が輝きだした。更には猫の目の様な文様が姿を現す。
説明書によればこれは成功の合図だ。つまり自分はこのアイテムを起動させることに成功したのだ。
そうなると後の問題は自分の思う姿に変わるというバリアジャケットただ一つである。
『お母さんみたいな服にしようかな……私、一度着てみたかったんだ』
その力を使ってちょっとお洒落をしてみようかな、と考えた彼女は母の服装を念じる。
これでバリアジャケットの問題は解決。自分はバルディッシュの全貌を明らかに出来る。
だが、そんなタバサの安心と小さな願いをぶち壊しにする瞬間は呆気なく訪れた。
「やぁ、ちょっと良いかな?」
目の前に、突然小さな人形のようなものが現れ、話しかけてきたのだ。
宝石の未知なる力の起動に挑戦していたタバサの視界に、突然現れた相手。
そう、その相手に意識を移してしまったのが間違いだったのだ。ここで歯車は完全に狂ったのだ。
何故なら宝石がその姿を変化させたのは、タバサがその相手の姿に意識を向けた瞬間だったのだから。
それからは本当に何もかもが早かった。
ストップをかける暇も与えず、タバサの服は姿形を変える。
そして気がつけば自身の服は、目の前にいるあの人形の着ている服と同じものに変化していた。
母の着ていた服などとは程遠い、深い蒼で固められた服。それが今の自分のバリアジャケットだ。
「そ、その……僕は蒼星石って言うんだけど……ごめん、邪魔しちゃった……かな?」
引きつった笑みを浮かべながら、目の前の蒼星石と名乗った人形が謝罪をする。
まあ、この態度は当然だろう。話しかけた相手が突然光ったと思いきや自分と同じ服装になっている。
これほど驚くことは無いはずだ。タバサは相手が抱いているであろう感想に心底同意した。
◆
目の前の少女が自分と同じ服装に変わるのを目撃してしまう。
そんな居た堪れない事件が起きて数十分後になるだろうか。
「本当にごめん!」
「いいよ、そんなつもりは無かったのは判ったし」
「で、でも……ごめん」
あれから蒼星石は少女との情報交換を行い、そして必死に謝罪をしていた。
「君には悪い事をしちゃったな……本当に……」
「大丈夫よ、もう気にしてないわ。それにこの服だって素敵だもの」
蒼星石は湧き上がる罪悪感と申し訳なさに背中を押され、幾度と無く謝罪を繰り返していた。
まさか相手がアイテムを使用している最中で、更には服装を変化させようとしている最中とは思わなかった。
知らぬ事とはいえ、悪い事をした。許してくれた相手の慈悲深さに感謝しなければならない。
「そういえば、蒼星石みたいな女の子のお人形さんは……まだ、他にもいるのよね?」
そんな事を考えていると、今度は相手から話しかけられた。
自分に対する直接的な問い。嘘をつく理由も無いので首を縦に振った。
そう、タバサ――許可が下りたので、今は互いに呼び捨てで呼んでいる――は
蒼星石が話した自身の生い立ちや課せられた宿命などを、本当にあっさりと信用してくれた。
それは単純に彼女が素直なのか、それとも凄い人生を歩んできたおかげなのか。
恐らくは両者だろう。彼女を只者ではないと認識しているため、蒼星石はそう結論付ける。
実際聞くところによると、彼女は蒼星石を驚かせるほどのとんでもない人生を歩んでいる。
アリスゲームの宿命を背負った自分に勝るとも劣らない壮絶なものなのだ。
「バルディッシュも会話に入ってくれれば良いのに」
『失礼致しました』
「それに私もあなたに訊きたい事が沢山あるもの。だからお願い、ね?」
『了解』
タバサがナルディッシュ・アサルトという喋る杖と会話をしている。
その姿からは彼女の秘められた力や壮絶な人生はまるで想像できない。
自分と同じ服を着ている以外は、本当に普通の女の子だった。
そう、本来は普通であるべきなのだ。
いくら旅をしていたとはいえ、まだ年齢は十歳程。
こんな殺戮の舞台に放り込まれるべきではないのだ。
この家族や兄を愛する純粋な少女に、アリスゲームの様な戦いは似合わない。
彼女の願いは、兄と再会してこの世界から脱出する事らしい。
その為にも信頼できる仲間を捜したい、そうも言っていた。
しかし自分はどうだろう。姉妹達に会う事に戸惑い、何がしたいのか判らない。
それに比べて彼女は明確な意思をもって行動を起こした。
――そんな彼女についていけばいつかは自分が何をするべきかが判るだろうか。
「あの、タバサ……」
「どうしたの?」
更に蒼星石は、タバサの力になってあげたいとも思い始めていた。
その理由ははっきりとはしない。タバサ自身の強さに興味を持ったのかもしれないし、
自分が一人になりたくないだけかも知れない。けれど力になりたいという想いは本物だ。
「その”信頼できる仲間”に……僕はなれないかな?」
だから、蒼星石は言った。共に行動したいというという明確な思いをぶつけた。
自身に何も還元されなくとも良い。ただ協力したい、それだけだった。
タバサが嬉しそうに頷いてくれた。
【D-3/森(D-3の北西寄り)/1日目/朝】
【タバサ@ドラゴンクエスト5】
[状態]:健康、バリアジャケット展開中(蒼星石と同じ服装)
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのは
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:バルディッシュ・アサルトから色々と教えてもらう
第二行動方針:信頼できる仲間を捜す
基本行動方針:蒼星石と行動してレックスを捜す
最終行動方針:レックスと再会してこの世界から脱出する
参戦時期:エンディング以降
[備考]
・このロワに参加しているタバサは、主人公とビアンカの娘です
・ED後なので「ドラゴンクエスト5」内でタバサが覚える魔法は全て習得しています
・タバサはまだミッドチルダ式魔法の知識を持っていません
【蒼星石@ローゼンメイデン】
[状態]:健康、姉妹達への精神的な壁
[装備]:戦輪×10個@忍たま乱太郎
[道具]:基本支給品、ジッポ、板チョコ@DEATH NOTE
[思考]
第一行動方針:タバサに協力する
第二行動方針:いつかは翠星石を初めとする姉妹達にも会いたい
基本行動方針:タバサに協力しつつ自分探し
参戦時期:アニメ最終回以降
アイテム解説
【バルディッシュ・アサルト】
魔法少女リリカルなのはA'sでフェイトが使用する
漆黒のインテリジェントデバイス(意志有る魔法の杖)。
本人に魔法の素養があれば上手く使いこなすことが可能。
形状を武器の様に変化させたり、雷撃・電撃の魔法を使うことが出来る。
近接戦闘や遠距離戦闘どちらもバランス良く使用可能。
バリアジャケットはこの装備から作り出される。
【戦輪】
忍たま乱太郎の登場人物、滝夜叉丸が好んで使っていた「斬る」為の投擲武器。
真ん中に穴のあいた金属製の円盤の外側に刃が付けられており、大きさは直径12-30cm程。
投げ方は二通りあり、円盤の中央に指をいれて回しながら投擲する方法と、円盤を指で挟み投擲する方法がある。
【板チョコ】
DEATH NOTEのメロが好きな黒い板チョコ。齧るとパキパキ言う。
投下終了。
大丈夫だといいのですが。
>>400 投下乙です
チョコの説明書に吹いた
そして誤字発見しました
>タバサがナルディッシュ・アサルトと
↓
>タバサがバルディッシュ・アサルトと
>>400 GJ、微笑ましいコンビだな。
ネギとヴィータ予約します
乙。
お互い双子の兄弟がいるコンビですか。
今更書き忘れに気づいたんだぜ
>>276のリンクの状態表に
[備考]:性格は漫画版を参考にしました
を追加。あとでwikiの方も編集しておきます。
なかなか微笑ましいのが多い。
……全員の登場が終わるまでは焦る事無いのだろうが、やっぱり初期マーダーは少ないな。
死に方が捻った物になりそうだ。
レックス乱太郎予約したものです
今気付いたのですが、レックスについて重大な勘違いをしてました
それをメインに話を書いていたので差し替えも不可能です
申し訳ありませんが、予約を破棄します
ネギ予約してみます
真紅、きり丸予約します
1月20日(土)
◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
1月23日(火)
◆gMrrx6WqIM ニケ 高町なのは
◆yK2BsvjQLw 三宮紫穂
◆uOOKVmx.oM 明石薫 ベルカナ
◆0e1.qJAPw2 ニア
◆1sC7CjNPu2 アリサ・バニングス
◆yTYdrbGblI ヴィータ
◆/D0HAk633. ネギ・スプリングフィールド
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
いきなり予約増えたなwwwww
21日の予約組は大丈夫かー?
予約の期限って三日?それとも72時間?
なんという俺
間違いなくうっかり
1月20日(土)
◆RW6PC/GPu. レッド リディア 白レン
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
1月23日(火)
◆gMrrx6WqIM ニケ 高町なのは
◆yK2BsvjQLw 三宮紫穂
◆uOOKVmx.oM 明石薫 ベルカナ
◆0e1.qJAPw2 ニア
◆1sC7CjNPu2 アリサ・バニングス
◆yTYdrbGblI ヴィータ
◆/D0HAk633. ネギ・スプリングフィールド
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ 鈴木みか ベルフラウ
見落としが多いのは予約が分かりにくい所もあるから
【予約】○○
とかにしたらどうだろう?
やっぱりしたらばの予約スレ使った方がまとめやすくていいんだけどなあ
遅れましたが、ぐんそ……いえ◆wlyXYPQOyA氏、投下乙です!
ロワということを一瞬忘れるような、微笑ましいやりとりに和みました。
しかし、あなたは ほんとうに あおのこが すきだなあ
ちょwwwwぐn……何やってんすかwww
あと一時間で四作もの投下ラッシュが……来るはず……
>>421 予約荒らしの可能性も念頭に入れといたほうがいいぜ。
やっぱり予約はしたらばに移った方がいいね……
リリルの探す「ロボット」にはメイデンズは含まれるのかな?
不完全な人間ではなく完全な少女を求める彼女達は。
ロボットで思い出したけど、投票時にアラレちゃんやガッちゃんやターボ君を入れるの忘れてたわ。
ロリショタは奥が深い。
明石薫を予約した者なのですが、彼女の能力でわからない所があるので確認したいんだ。
サイコキネシスで殴ろうとしたら盾や鎧とかで防げるのでしょうか?
それとも防具の内側に力場が発生してから殴られるのでしょうか?
漫画を流し読みしたかぎりだと見えない手や弾を出して当ててるように見えたんだけど
序盤しか見てないんで分からなくなってしまったんだ。詳しい人、助けてください。
中途半端な知識で予約してすいません
>>425 やろうと思えば内部攻撃も不可能ではない。
薫より能力が弱い奴が、脳の血管を弄って即死攻撃を行ってる。
能力が強くなると精度も上がる(やりやすくなる)けど、
薫はそういった洗練された使い方を教わっていない。
そういう無理な高等技術を未熟な子供が使い続けると暴走する危険が高いから。
そうパッとは思いつかないけど、思いついたら出来なくもない。
ただし出来てもそういう難しい攻撃を続けると負荷が掛かって暴走する。
また、薫の性格からすると力任せに押し切ろうとしそう。
纏めるとこういう所かな。
あれ?2ch閉鎖してねえwwwwwwwwww
>>424 メイデンは、「人間」とも「ロボット」ともつかないから微妙だな。
ローゼンメイデンを「人間でない」とみるか、「ロボットでない」と見るかの違いだと思われ。
どちらにせよ今のリルルなら、敵対したり危害を加えようとしない限り仲間になってくれると思う。
質問→回答の流れに便乗して自分も聞いてみたいことがある。
サモンナイト3の魔剣4本の扱いは、どんな感じ?
普通にだれでも抜剣覚醒(弱体化)ができるようになるのか、それとも誰も鞘から引き抜けない変な剣扱いになるのか
>>428 誰も引き抜けないなら出す意味ないんじゃない?
原作知らないんだけど、サモンナイトのキャラ(ベルフラウだけだが)でも抜けないの?
>>428 碧の賢帝(シャルトス):
帝国軍が船で輸送中に一悶着あり、主人公と共に海の中へ
主人公が生徒を助けられずに苦悩していると突然声を送る(この時点で契約?)
その後、島に漂着した主人公が生徒を守るために戦おうとしたときに初めて抜剣、以降は持ち主の任意で抜剣可能に
紅の暴君(キルスレス):
とある敵が何時の間にか持っていた、以上
…ごめん、これ以上の説明は_
果てしなき蒼(ウィスタリアス):
とある敵に砕かれた碧の賢帝を刀匠が主人公立ち会いの下打ち直したもの
何かしらのパワーアップをしたっぽいが、ぶっちゃけステータス上では碧の賢帝と変わらない
不滅の炎(フォイアルディア):
どのような経緯を経たかは知らんが、成長した生徒が最後の最後に振るった
なお、魔剣に選ばれた存在を「適格者」と呼称し(?)、作中では主人公・生徒を含め四人登場する
まあ、ぶっちゃけた話核金みたいな個人専用グッズでも汎用型になったんだし、魔剣を特別扱いするのもアレだろ
>>428 引き抜くための条件とか有る? 勇者だとか気高い精神とか。
そういうのがあれば共通条件によって抜ける事にしても良いと思う。
完全に個人専用な設定なら……どうしたものか。
割と個人専用武器も緩い条件で出てるロワだし、条件緩めて出しても有りっちゃ有りだと思うけど。
そういえばスカーレット姉妹のスペルカードはどうなってるんだろうな。
登場話ではぼかされたけど持ってるんだろうか、アイテムとして没収されて支給品行きなんだろうか。
>>430 その条件なら、未契約状態で出しちゃえば?
>>431 >スペルカード
そういう類のアイテムは全部没収済みかと。
支給品に入ってるかは別として(書き手の選択によっては誰にも支給されない可能性もあるから)。
>>433 能力(がカードの形を取っている)なのかアイテムなのかがよく判らないだ。
原作者曰く『ぶっちゃけ必殺技』、『受け継ぐ物も自分で作る物も様々』という物だったはず。
没収されてるって事なら誰かの支給品で出そうと思うけど……どうしたものか。
>>431 抜剣するための条件は、
「力が欲しいか? ならば我を継承せよ」(by魔剣)みたいな台詞があるので、
魔剣を制御する精神力(素質)にすぐれ、なおかつ力を渇望していること……が条件かな。
あと、剣を振るえる程度の腕力(根性?)は最低限必要かと思われ。結構長めの立派な剣だし
ちなみに、『抜剣』すると外見が大きく変化(髪が長く伸び、全体的にアルビノ化。瞳が魔剣と同じ色に染まる)するのに加え、
ステータス上昇・召喚術全属性使用可能・致命傷を負っても一度だけ全回復で復活できたりする。
と、何だか凄い強かったりするが
使いすぎると精神を病んで「死ね死ね死ね死(ry」とか叫びながら大虐殺したり、剣を破壊される=精神崩壊フラグになったりするので
心身ともに発達途上のロリショタには危ない武器かもしれん。
>>434 よくわかんない設定だなぁ。
必殺技で、自分で作れるってことは能力なのかな?
わかんねw
>>426 ありがとうございます。
スペック的には十分可能だけど技術や性格面からまず使わないって感じですか。
とりあえず目には見えないエネルギー波を叩き付けてるって感じで書いてみます。
>>434 とりあえず、事前にちゃんと決めなかったわけだからなぁ。
アイテムとも能力ともとれる力みたいだから、最初に書いた人に任せてもいいかもしれない。
個人の能力に近い核鉄だってアイテム扱いになってるわけだし。
>>434 「物」っていうくらいだからアイテムじゃないかな? 作るにも材料が必要かもわからないしw
説明文からは「奥義の継承」とか「新技開発」っぽく思えるけど、没収はされていると思う。
原作を知らないんで適当な事を言ってみた
あっぶねええええええええ!!
今から投下です。
僅かな日の光が差し込む森林の中、辺りを凍り付かせるほど純白を纏った少女は舞い降りた。
呼吸を整え、落ち着いて先ほど出来事を思い出す――――。
気がつけば知らぬ所へ送られ、周りは他人だらけ。
殺し合えと言われ、人一人がいとも容易く血祭りに上げられ。
森林より少し明るい碧を持つ少女は、自身の何倍もある木の陰にうずくまっていた。
更にランドセルに入って板のは妙な服と奇妙な形をした金属の糸が張ってあるよく分からない物。
引きずり出してみたは良いがとてもじゃないか持てる重さではない。
となると残るのはこの服だけ、抵抗する手段が魔法しかない。
それに加え最初の血祭りで飛び散った血の赤が、あのミストの火事の恐怖の赤と重なる。
とどめに今度は守ってくれる人間もいない、どう足掻いても絶望。
唯一の選択肢は隠れる事。
「おーい、大丈夫かい?」
急に後ろから声がする。極限状態でまともな思考など出来るわけもなく。
「あ……い、いや。いやあああぁぁぁっ!!」
悲鳴と共に、一本の雷が迸る。声の正体が慌てて後ろへ飛び退く。
「ちょっ、ちょっと待った待った待った!降参降参!!」
謎の声が急に弱ったような声に変わる。涙目を擦りながらあけてみる、帽子を被った一人の少年が苦笑いで両手を上げて立っていた。
「……信用、してくれないかなぁ?」
その一言が、合図。少女は大声で喚き散らしながら彼の元へと走っていった。
森林の中に嘆きの声は木霊する。
「願いが何でも叶う、か」
白い少女は呟く、何かを確かめるように。
――――――あっちは好いていた。
私に足りないものを、あっちは好いていた。
私は、どこに居ようと彼を我が物にしたい。
あっちの好きには……もうさせない。
「なら決まってるじゃない。やる事は、一つ。」
ほぼ同時、一つの甲高い声が彼女の耳へと入り込む。
その場で声のほうへと振り向き、顔に笑みを浮かべる。
「さぁ、始めましょう?楽しませてくださることを願うわ」
彼女の歩いた後に、氷の欠片が微かに舞う。
「そうだ、まだ名前聞いてなかったな。オレ、マサラタウンのレッド。えーと……?」
なんと呼べばいいか分からずレッドは頭を掻く。
少女は小さな笑みを浮かべてから一礼し、名乗った。
「リディア。あたし、リディア」
「そっか、宜しくなリディア!ところで、さっきの雷どうやって出したんだ?
ポケモンなら分かるけど見かけ的には人間っぽいっていうかそのものっていうか……」
表現の仕方が分からなくなったレッドは何故か苦悶の表情を浮かべる。
すぐに、その表情は驚きに変わることになるが。
「アレはね、魔法。黒魔法」
瞬間的にレッドの表情が固まる。
魔法だなんてそんなファンタジーやアニメの話だけの存在だと思っていた。
でも彼女は魔法が使えるといったし、現にあの雷はそうとしか言いようが無い。
……なんだかよく分からなくなってきた。
「とにかく纏めると、リディアはポケモンの技みたいな魔法が使えるって事か。
スッゲェなぁ、他にはどんなことができるんだい?」
一方的に褒められ、少し照れを隠せないリディア。
その顔は赤く染まっており、下を向いている。
「……ねぇ、そのポケモンって何?」
今度は、リディアの質問。
レッドと完全に違う世界の住人、それならばポケモンと言っても通じる訳が無い。
「ああ、ポケモンって言うのは――――」
彼のポケモンに関する話は、ハッキリ言えば少し長ったらしい物だった。
「――――っていう感じなんだけど、わかったかな?」
理解に難色を示していたリディアだったが、大体の筋は飲み込んだらしい。
要するに幻獣のような者、そういうカタチで理解することにした。
「そーいや、これ中身まだ見てなかったな。リディアはもう見たのかい?」
首を縦に振り、ランドセルを差し出すリディア。
中から出てきた妙な服は使えないと考え、もう一つの支給品、リディアにとってよく分からない物を引き出す。
「……ギターかぁ、振り回せば武器にはなるかな」
弾く物真似を少ししてから持ち方を変える。
両手で素振りをしてみるレッド、多少重量を感じるが持ち上げられない重さではない。
「これ、貰ってもいいかな?代わりといったらナンだけど、これとこれ……いらないかな?」
レッドから差し出されたのは棒の突いたアミと奇妙な灰色の珠。
自分では使えない代物である上、片方の灰色の珠は――――。
「召喚の…珠!」
「…は?」
「いいから!貸して!」
呆気に取られるレッドから半ば奪い去るように灰色の珠を取り、その珠を持って何かを詠唱し始めた。
それこそファンタジーモノの映画のように、意味不明の言語を並べ始めた。
「LI⇔SU※※SORINAKOω≠√\RE∂(BU§^〃oβ^)迭A/π……」
珠は宙に舞い、光を放つ。それに呼応するようにリディアの身体も光る。
やがて珠は少しづつ削れて行き、リディアの身体の中へ吸い込まれていく。
「あの……今何が起こったんですか?」
つい敬語になってしまうほど、想像を絶する出来事。
100万ボルトやポケモンの人工クローンだとかそんなチャチな話ではなく。
もっと幻想的な何かが、目の前で繰り広げられていた。
「これは、召喚の珠って言って。封印された召喚獣が秘められた珠なの。
それを解き放つことで新しい幻獣が」
そこで、リディアの目の前にレッドの手が現れる。
「……誰か来る、後ろに下がってて」
レッドの手が半ば押し退けるようにリディアを木の影に追いやる。
何も言わずに隠れたのは彼女もうすうす感じていたから。少し、濁った「何か」を。
「ずいぶんなお迎えね」
白い少女は木の陰から姿を現す。
ゆっくりと一歩ずつ踏み出し、二、三歩歩いたところで止まる。
「それともレディの前で怪しい物を持ちながら礼一つしないのがあなたなりの礼儀なのかしら?」
小さな手を添え、少女は微かに嘲笑う。
レッドの視線はずっと少女に向いたまま。
攻撃を仕掛ける訳でもなく、警戒をするわけでもなく。何かを見極めるようにまっすぐと見つめていた。
「……こっちにやる気が無いって言ったら、どうする?」
レッドがゆっくりと口を開く。その問いには笑い声で返って来た。
声を上げて笑う少女、凝視の姿勢を崩さないレッド。
「可笑しい事を言う人ね……でも、好都合だわ。私の為に」
同時に飛び出す一本の鋭い氷刃。
「死んで」
しかしそれを予測していたかのように軽々と避けるレッド。
二発、三発と飛び出るが、間一髪のところで避けていく。
「電気の次は氷かよッ!一体全体どーなってんだよ!!」
焦っているのはレッドだけではない、少女のほうもだった。
氷刃が、何時もより小さく。そして出る速度が遅い。
攻撃を当てることすら出来ないことにイラつきすら感じていた。
レッドもただ避けているだけではなく、探しているのだ。
人間にもポケモンにもどんな生物にも「弱点」は存在する。
草は火により燃やされ、火は水により消され、水は地面に染み込み、地面からは草が生えやがて覆い尽くされる。
人間にだってそう、どこかに弱点がある。一点かもしれないし多く存在するかもしれない。
ただ、無いということだけはない。あり得ない。落ち着けば…弱点はどこかに現れるはず。
少女の技はそれだけではない、次の瞬間4,5人へと少女が姿を増やしたのだ。
一人ずつレッドに蹴りを仕掛け、消えていく。最後の少女だけが蹴りの後に氷刃を突き出してきた。
右腕から血がでる、少しだけ避けられなかったようだ。その上傷口が凍りついている。
一度で二度痛めつける万能技と言った所だろうか、ギャラにそんな技を覚えさせたいな。
氷付けにされた事はあったが幻影も出すわ氷もだすわの人間なんかは見たことも無かった。
「人間にしては……なかなか楽しませてくれるじゃない」
上から見下ろすように少女は言い放つ、レッドは少し苦い表情を浮かべて返事を返す。
「そりゃどうも。生憎只の人間じゃなくってね……」
その言葉が気にいらなかったのか、間髪居れずに攻撃を加えてくる。
流石に少し鈍ってきたがそれでもレッドの避けは冴えている。
分かりやすいように目の前の少女について纏める。
氷とエスパー、さらに格闘の知識まで備わった人型ポケモン。
いや、人間だと考えれば超能力者のようなもの。ナツメの何倍もの使い手だ。
技は氷の刃に攻撃してくる影分身。パンチにキックもできる万能型。
そして会話からするに相当自分の力に自信があるようだ、ひょっとしたら焦ってるんじゃないのか?
オレも、アイツも。畜生――でもな。
オレは見つけた、アイツの弱点……いや隙を生み出すチャンスを「一つ」。
辺りを確認する、最初リディアが身を隠していたのに似たような木が右手方向に聳え立っている。
距離も走れば間に合う距離、相手との間合いは十分。
ならば……あとは成功を神に祈るしかない。
ギターを片手にレッドは一直線に駆けた。
少女もレッドの動きに合わせ、氷刃を放つ。
速度を重視し始めたレッドの回避行動にムラが出る。
手や足や横っ腹や所々を氷刃が掠めていくが、気にしている余裕は無い。
ようやく辿り着いたレッドは、木のほうに背を向けた。
そして表情が一変させる、狼に怯える羊のように。
「……参った、降参だ。そのご自慢の氷の刃で貫いてくれよ」
両手の力を抜きギターを杖のようにに使い、体力の限界が来た人間のように立つレッド。
少女は少し疑いの眼を向けるが、すぐに笑顔へと変える。
獲物を確実に捕らえた狼のような眼でレッドを見つめる。
「そうね、せめて苦しまないように一瞬で終わらせてあげるわ。さようなら、生きている貴方」
二つの幻影とともに、少女の手が動き、氷刃が姿を現し始める。
――ほぼ同時、レッドの顔が笑顔に変わる。
「……な〜んちゃって」
レッドは、翔んだ。
「下がってて」
その後の物音から小さくアタマを出してレッドの戦闘の様子を見つめていたリディア。
相手は氷を使うらしい、ならば火の黒魔法で攻撃すれば効果的だと考えたができなかった。
彼女の中、こびり付いていまだ取り払われない記憶。ミストを襲い、母を奪った大火事。
火を扱うこと考えるたびにその記憶がいらだつぐらい鮮明に蘇る。
それなら召喚魔法や他の黒魔法で援護しようとも考えたが距離が遠すぎる。
かといって態々姿を現しに行けば氷刃の餌食になるのは確実。
どうしようも出来ない苦しみが彼女を締め付けていたそのとき。
「―――――――さようなら、生きている貴方」
その声が聞こえたときに、既に足は動いていた。
助けなきゃいけない、レッドを。
こんな所で振えている場合じゃない。
勢い良く飛び出た彼女がすぐに見たものは高く翔びあがるレッド。
「……な〜んちゃって」
その声は聞こえなかった、聞く必要も無いし聞こえたとしても全く意味が無かったからだ。
しかし、現に氷刃はレッドを貫いていない、彼は飛んだのだ。
彼はギターを支えにし勢い良く木を蹴り上げ身体を宙へと押し上げた。
ギターを両手持ちへと切り替えて振り上げる。そのまま私の脳天に落とそうとした。
間違いなく落とされれば死ぬとは行かなくてもダメージを受けるのは必須。
しかも相当重いダメージになる、その間に殺されても可笑しくはない。
……使いたくなかった奥の手を早々に使う羽目になるとは全く考えていなかった。
「――――――――アン、ドゥ」
ギターが頭へと迫ってくる、もう1秒。あと1秒。
「トロワ」
ギターが叩き付けられる寸前。少女の身体を中心に、海栗みたいな氷刃の殻が現れた。
「防御だけ、でなく攻、撃まで……見事だ、よ。
勝てると、思ったんだけど、なぁ……」
全身が切り裂かれ、地に伏したレッドが口を動かす。
天国のドアが段々と見えてきた、もうここに留まっていられる時間も少ないだろう。
ああ、うちのポケモンたちと戦わせたらいい勝負になっただろうなー。
ってももう意味ないか、ピカ達はイエローが面倒見てくれるだろうし。
ブルーはまぁ、俺がいなくて何とかやるだろ。アイツなら……大丈夫。
でも、もう一度だけ。もう一度だけグリーンとポケモンバトルがしたかったな……。
「今度こそ、さようならね」
少女の手に現れた氷刃が、レッドを刺し貫……かなかった。
「嫌あああああああああああ!!」
張り裂けそうな悲鳴、声の方を振り向くとそこには――――――。
レッドがあの氷刃の大軍に貫かれ、倒れた。
誰が見てももう助からない重傷、それでもレッドが生きていることを願った。
走る、走る、ただ走る。
誰でもいい、なんでもいい、レッドを助けて欲しい。
頭の中はそれで一杯。その中少女が氷の刃を出す。
彼女の恐怖は限界へと達する。
「嫌あああああああああああ!!」
レッドに向かって叫んだ、もう何も考えられなくなった――――――――目の前には。
「――釣りはいらねぇ」
荒鷲、降臨。
「取っときなッッ!!」
凝縮された空気が、拳によって打ち出される。
何が起こったのか、その場に居る誰もが理解できなかった。
分かることは、男は現れ、拳を振るい、少女を吹き飛ばして、消えた。
正体は、灰色の召喚の珠。
封印されていた幻獣(?)は――彼らは知ることは無いだろう、とあるボクサー、ヘビィ・D!
ともかく幻獣ではない事は確かなのだが、ジェダほどの魔力があれば幻獣でないものでも幻獣にすることができるのか?
それとも良くそれに似た幻獣なのか?確かなことはそれが呼び出されたこと。
彼が出てきた理由を考えるより先に、リディアはレッドの元へと駆け寄った。
予想外中の予想外、強力な第三者の介入。
技を使いすぎた所為でろく防御も出来なかった上にあの攻撃が腹部に直撃した。
地面をサッカーボールのように転げまわった後に血の混じった胃液を相当吐き出してしまった。
お陰で白い衣服に緑と黄色と赤の汚れが所々についている。
忌々しいが……あの力は得体が知れない。ここは退くべきだ。
衝撃の残る腹部を抑え、少女は逃げた。
「……あ、あ、あ」
レッドのそばに着いて、分かった。
その身体は数多の切り傷に覆われ、急所も確実に貫いている。
触ったとき、氷の冷たさではなく肌の冷たさを感じる。
薄く開かれたレッドの目がリディアを見つめる。
「……ごめ、まもっ、つも、りが……おれっ、まもっ、れちゃっな」
酔っ払いのような、何を言っているのか分からない声。
でも今は分かる、何が言いたいのか、何を伝えたいのか。
「……ほっんと、ごめ――」
弾けるように、切れた。
レッドの炎とリディアの何かが。
「うあ、あ…あ、あっああ、ああああああああああああ!!!!!」
レッドに寄り添って泣き崩れることしか出来なかった。
自分にもう少しの勇気があれば、もう少し速ければ。
ああ、そうだった。ここは殺し合いの場所なんだ。
皆、私の命を狙いに来る。ボーッとしてたら死ぬのは私のほうなんだ。
嫌、絶対に嫌。生きて皆の元に帰る。
ここに居るのは皆殺し屋なんだ。
信じる必要なんてこれっぽっちも無い。
……誰も、信じない。私だけ、私だけが頼り。
リディアの目の色が、変わる。少しの狂気と、多くの憎しみを持ち。段々と手当たり次第混ざった色のように濁り始めていく。
修羅の道は、開かれようとしているのかー―――?
【現在位置(D-2南部 森林) 1日目 午前】
【リディア@FINAL FANTASY 4】
[状態]:右手に切り傷、恐怖、深い悲しみMP残り5/7
[装備]:虫取りアミ@ゼルダの伝説
[道具]:基本支給品、メイド服(ミニサイズ、詳しくは調べてない)
[思考・状況]
基本行動方針:とにかく生き残る
第一行動方針:誰も信用しない
[備考]:召喚獣「ヘビィ・D!」を習得。
【現在位置(D-3北部 森林) 1日目 午前】
【白レン@MELTY BLOOD】
[状態]:腹部に大きなダメージ、重度の疲労
[装備]:なし
[道具]:支給品(1〜3、未確認)
[思考・状況]
基本行動方針:優勝して志貴を手に入れる。
第一行動方針:戦略的撤退
【レッド@ポケットモンスタースペシャル 死亡確認】
・変形ギター(JACKSON/Custom Shop Vintage Rhoads Snow White 少し破損)
・レッドの基本支給品
はレッドの死体の傍にあります。
・【召喚アイテム(召喚の珠)@FF4】
敵が落とすアイテムで使うとリディアが召喚魔法を覚える。
原作では「ゴブリン、コカトリス、ボム、マインドフレア」の四つでS級のレアアイテム。
アイテム画面での形が灰色の珠(召喚魔法アイコン)なのでその表記を利用させていただきました。
・【メイド服(ミニサイズ)】
只のメイド服、小さい。それ以上でもそれ以下でもない。
しかし詳しくは調べていないのでひょっとすると……?
・【変形ギター(JACKSON/Custom Shop Vintage Rhoads Snow White)】
変形とあるが別にギターが変形してひとりでに動いて「ヤッパッパー!」などと声を発しながら攻撃して戦ってくれるわけではない。
通常のギターの形からは変わっているので「変形ギター」である。ようするに形の変わった只のギター。
形の参考までに↓
http://www.soundhouse.co.jp/shop/ProductDetail.asp?Item=1393^0282^^ ・【虫取りアミ@ゼルダの伝説】
ハチや妖精とかを捕まえる只の虫取り網……のように見えるが原作では魔法が跳ね返せたりする。
扱いに困るしバグ(だった気がする)のでその設定はなくていいと思う。
投下完了ですー。
オリ要素が少し炸裂してるので問題が御座いましたらどうぞ。
投下乙。
ヘビィ・Dwwwwwwwwwwwww
あとサトシといいレッドといい二人揃って序盤で死亡とは……呪い?
ヘビィ・D!キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!!!
濃厚な戦闘シーンも、全部こいつに持ってかれた感が否めないですw
リディアはヤバイ方に行っちゃうのか!?
ポケモン勢主人公2人が死亡とは……
まぁ、これぞバトロワというものですな
ちょwww
へビィ・Dwww
笑わせてもらいました。
乙です
ああ…レッド死んだ…
ヘビィ・D!ってなんだよとググってみて大爆笑w
いいのかこれww
レッド死亡もリディアの狂気フラグも完全に持ってかれとる
乙!
ここで出たかヘビィ・D!
レッドも見事な散りざまで…白レンはレンの予想通りマーダーになってたな〜
ところで72時間たってる大量キャラの予約は荒らしでOK?
問題ないならエヴァを追加予約入れたいんだが…
>>455 勢いを殺したくない、早めに書けるなら、予約入れて欲しいが……
72時間30秒とかなら、まってやれよ。
>>455 日が変わるぐらいまでは待ってもいいと思う。
>>455 荒らしは言いすぎだろ。大量ってほどでもないし。
もちろん期限が切れたなら予約してもいいだろうけど、24時くらいまでは待ってあげたら?
ヘビィ・Dは外しておくべきだろ。
なんてことはいうまでもなく分かっているだろうけど、あえて言う。
そのネタ自体が寒い。
後発参加者に意味が分からないということも問題。
投下乙!
予約入った時から覚悟はしていたが、嗚呼レッド……
しかしヘビィ・D!になんもかんも持ってかれてしまった。GJ
と思ったが異端は俺の方なのか。
信じられんがしょうがないな。
>>459 一発ネタくらい大目に見ても。
さすがに二回目とか三回目があるとアレだけど
ごめん、荒らしかって意見もあったものだから…
日付変更までおとなしく待ってます
>>454 ヘビィ・D!はこのスレにおけるある種のネタなのです。
詳しいことは忘れたけど。
一部の人は彼の登場を期待していました。
でもまさか召喚獣として登場するとはw
ヘビィ・Dばっかり目立ってるけど…
メルブラプレーヤーの俺は戦闘の白レンににやけが止まらなかったぜw
兎に角GJ
>>462 次回からは「ゴブリンパンチ」に変更とかね。
ヘヴィD!って下手するとふみこの代わりにOPに登場する可能性すらあったんだよなw
ヘヴィDワロスwwwww
ごめ、色々感想あったけど全部忘れたwww
レッドォォォォォォォォ!!!!
そうか、これはポケモン勢に必要以上に殺し合いをさせない小学館の呪いだ!
ヘヴィD!にハゲワラタw
ただほんと一つ限りのネタだよな。
後続ネタが続いたら色々とまずい。
ともあれ色々とGJでした。
死者スレでサトシとレッドがご対面か……
次の放送でレッドの名前が呼ばれたら、グリーンやブルーはどんな反応するんだろうか
レッドはリディアのダシとして死にましたか
次がちゃんと続けばいいけどね
三人方が来るまで二時間待つか
1月20日(土)
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
1月23日(火)
◆gMrrx6WqIM ニケ 高町なのは
◆yK2BsvjQLw 三宮紫穂
◆uOOKVmx.oM 明石薫 ベルカナ
◆0e1.qJAPw2 ニア
◆1sC7CjNPu2 アリサ・バニングス
◆yTYdrbGblI ヴィータ
◆/D0HAk633. ネギ・スプリングフィールド
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ 鈴木みか ベルフラウ
乙!
レッド・・・・・・なんてお前らしい・・・・・・
一作品一名で出てるキャラは同一作品内の知り合いもいないし、
ロワ内で出来た知り合いもいないような段階で死んでしまったら
フラグも遺せないわけで、もうただ合掌するしかないな
>>473 正直、コナンと灰原(同一作品)の予約はどうかと思うんだ。
>>473 あー、20日組が期限来るのか
投下を期待しつつ、ちょっと考え始めよう
>>475 同じエリアじゃなく、別々のエリアで書いてる可能性もある。
ヴィータ投下行きます。
「魂の選定だかなんだかしらねーが、あの野郎、はやてを巻き込みやがって」
魂の選定、というのは良く分からないが自分達がやっていたリンカーコアの蒐集と似たようなものだろう。
違うのは───向こうはこっちが死のうが死ぬまいがお構いなしって所か。それにしてはまどろっこしいやり方をしてるのが気になるけど。
本来、魔力を集めようとするのなら、相手が死ぬまで魔力を吸い取るのが一番効率が良い。
自分達がそれをしなかったのは、はやての為、はやての未来を血で汚したくないから。だから偽善と言われようとも決して相手を殺すことだけはしなかった。
じゃあ、なんであの冥王とやらはこんなめんどくせーやり方をしてんだ?殺し合いをさせてんだから今更こっちの生き死ににこだわってるわけでもねーだろうし、首輪を爆発させれば直にでも全員分の魔力を蒐集できるだろうに。
・
・
・
「ああもう!わけ、わかんねー!!」
そんなわけわかんねーこと、考えるよりはやてだ、はやて!
とりあえず細かいことははやてと合流してから考えよう。
「なんかいいもん入ってねーかな…」
そう呟きつつランドセルの中に入っていたのは、
「おいおい、大当たりじゃねーか」
剣の騎士シグナムの剣、レヴァンティン
湖の騎士シャマルの指輪、クラールヴィント
盾の守護獣ザフィーラの手甲。
「ベルカの騎士勢ぞろい、ってか。とりあえずよろしくな、レヴァンティン」
『Yes, me to.(はい、こちらこそ)』
どうせならグラーフアイゼンも返せ、と思わないでもなかったが、ここには居ない他の騎士の思いが伝わってくるようで、悪い気分はしない。
はやてを守るための武器は揃った。
あとははやてを見つけ出すだけだ───っても、それが一番問題なんだけど。
どうやって見つけ出そう?急がねーとはやてが危ない、とはいえ探す当ても無い。
『Most important thing is Hayate's safety(最も優先すべきははやての安全です)』
レヴァンティンの声
「それは分かってるけどどうやって───」
見つけるかが問題───そう続けようとしたヴィータの脳裏にリリスの声が再生される
『みんなー、他の子3人に勝ったら『ご褒美』をあげちゃうよ! 自分の首輪に向かって
『ご褒美を頂戴』って言うか、次の放送になったらQB達が届けに行くから、頑張って
ゲットしようね! 怪我を治したり、新しいランドセルとかお友達の情報とか貰えちゃうよ!」』
「まさかお前、『ご褒美』とやらを当てにしろってのか!?」
『Yes,may be it is the most efficient way(はい、恐らくそれが最も効率の良い方法です)』
「ふざけんな!んなことしてもはやては喜ばねえ!」
『I see.But most important thing is Hayate's safety(分かっています。しかし、最も優先すべきははやての安全です) 』
はやての未来を血で汚したくない、それはヴィータが言い出したことだ。
今でもその気持ちに嘘は無い。
でも───あの時と違って今は時間の猶予が全く無い。
いまこの瞬間にもはやてが危機に陥ってるかもしれないのだ。
そして、この魂の選定、とやらから脱出できる保証も無い。
はやては絶対に殺し合いに乗らない、ならもしこの魂の選定が止められなければはやては───
はやての未来を血で汚したくない、その気持ちは今でも変わらない。
でも、なによりも───はやてに死んで欲しくない。
「これは、私の我侭だ。」
誰にとも無くヴィータは呟く。
そう、ただ自分の我侭ではやてに死んで欲しくないだけ。
「だから、はやては関係無い」
───だから、血に汚れるのは私の手だけだ。
もし、シグナム達がここに居たらどうするだろう。
自分と同じ選択をするだろうか?
それとも自分とは違う方法ではやてを守ろうとするだろうか?
それは分からない。
だけど一つだけ確かなことがある。
方法は違えど、みんなはやてのために行動するだろう。
幸か不幸かこの『魂の選定』に参加させられたのは自分だけだ。
(はやてを守れるのはあたしだけ───いや、違う。みんなではやてを守るんだ!)
自分に託された、三人の武器の感触を確かめる。シグナム達はここに居ない、でも確かにここに居る。
「行くぞ、レヴァンティン」
『Yes,sir』
【C-5/山/1日目/朝】
【ヴィータ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:健康
[装備]: レヴァンティン、クラールヴィント、ザフィーラの手甲(お子様サイズ)@魔法少女リリカルなのは
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:はやてを探す(手段は選ばない?)
基本行動方針:はやてを見つけ出して守る
※ザフィーラの手甲は本ロワイアル用にジェダが子供用に改造したので誰でも装備できます。
アイテム解説
レヴァンティン
バルディッシュやレイジングハートと同じ魔法用のデバイス。
カートリッジシステムを搭載している。
片刃の長剣≪シュベルトフォルム≫から連結刃≪れんけつじん≫と呼ばれる刃の生えた鞭≪シュランゲフォルム≫へ、また鞘と剣を一体化した弓矢状の≪ボーゲンフォルム≫へと変形できる。
クラールヴィント
魔法用のデバイス。
指輪状の≪リンゲフォルム≫と振り子状の≪ペンダルフォルム≫に変形する。
主に治療や通信、さらに転送などの支援用途で本領を発揮する。
投下完了。デバイスの英語は間違ってるかも。その他指摘よろしくお願いします。
ヴィータまでマーダー化か……やべぇwwww
投下乙。
ヴィータ、こっちではマーダーになるのか……ベルカ騎士って奴は不器用だぜ……
えええ、そう来たかw
本来愛用の武器こそ出てないがやたら近しい武器が揃ったなあ。
ともあれ投下乙。
乙
だが、レヴァンティンはドイツ語…
投下乙
ヴィータ、こっちではお前か…ホントに、ベルカの騎士ってヤツは…( ´Д`)=3
しかし、こうもキャラと同じ作品のアイテムが大量に出てくると流石に首を傾げてしまうな
まあ、前例がないわけじゃないけど…
乙!まさにシグナム状態だなwww
>>487 Ω ΩΩ<な、なんだってー
独逸語なんて書けませんorz
お手数ですがwikiに乗せる時は英語部分削除でお願いします。
投下乙です。
ああ……こっちではお前がそうなるのか、ヴィータ
そしてC-5ということは目の前にもうすぐブルーが……
イエローは丈の死亡フラグに巻き込まれそうだし、ポケモン勢もうリーチ寸前www
しかし、アルルゥ、リルル、ヘンゼル&グレーテルといい、マーダー勢はやたら武装に恵まれてるなあ。
>>488 同意
ルール的には問題無くても……な?
>>490 普通に和訳でいいと思う。
ただ確かレヴァンティンって割とテンション高い人格のはずだから、
レイジングハートみたいに冷静に敬語で喋るのは少し違和感あるかも?
支給品についてはレヴァンティン以外は大筋に影響ないので、反論が多いようなら修正します。
議論が終わったら投下します。
レヴァンティンの方にも問題があるようなので一時撤回して修正します。
投下どうぞ。
彼、と呼称しておく。
彼、アームドデバイス『グラーフアイゼン』は自身のスキャン、エラーチェックの全工程を終了した。
この殺し合いの場に連れてこられる直前の記録を調べなおしたが、センサーが反応した形跡は見られず、どのような手段で転移させられたのかを判断することはできなかった。
自身の機能を強制停止させられたのか、あるいはジャミングをかけられたのか、それすらも分からない。
もともと自分の本分は殴りあいであり、インテリジェントデバイスと比べて策敵は苦手である。
事実としてあるのは主ヴィータとともに、むざむざ拉致されたということだけだ。
ベルカの騎士のデバイスとして屈辱的なことこの上ない。
だが、嘆いていても始まらないので思考を切り替え、自分なりに現状の分析に務めることにする。
主催者――ジェダと名乗っていたか。彼が何者なのかは見当もつかないが、これだけの事態を引き起こしたのである。
SSSクラスの魔導師、もしくは何らかのロストロギアの介入があるのだろう。
周囲は不可思議な空間であり、自らが保有する機能でそれを解析することは不可能であった。
恐らく、自分は主催者の言うところの支給品であり、ここはランドセルの中だと推測する。
その考えを後押しする材料として、この空間のある一方向から空のようなものが見える。
あれが外の世界か?
早く主と合流しなければならない、と思う。
主ヴィータが拉致されたということは、真の主である八神はやてや、その親友であるなのはやフェイトもいるのかもしれない。
誰かに危害が及ぶ前に何とかしなければならない。
そこまで考えたところで彼はランドセルの中から外の世界へと引っ張り出された――。
投下乙ー、なんという……全く不器用な奴等だぜ。
ヘビィ・D!に関して少し問題があるようなので上位召喚獣(=MPの消費が激しい)としたほうが良いでしょうか?
プレセアは手に取った銀色の金槌のようなものをじっくり観察してみた。
工事現場で使うような無骨なものではなく、ある種の芸術のようなフォルム。
柄が異様に長く、大掛かりなものを破壊するのに使われていたのではないかと推測する。
他にも何か秘密がありそうだが、自分に分かりそうなものではなかった。
魔法や召還術を行使できれば話は違ったのだろうか。
「…おもちゃみたいに軽いですね」
グラーフアイゼンもまた、目の前の少女を見ていた。
年齢は主の主、八神はやて達と同じか若干上のようで、服装は長めの黒いワンピース。
ピンク色の髪を左右で纏めていて、高町なのはより少々長い髪をしている。
右手だけで自分を持ち上げ、左手はなぜかハサミを握っていた。
魔力の源『リンカーコア』の存在を確認することができないことから、魔法を行使することができない一般人であると判断する。
グラーフアイゼンは、自分が元来無口であることを自覚している。
デバイスには無口なものが多いが、その中でも自分は群を抜いている。
そのことを主の主である、八神はやてが気にかけたこともあった。
だが、これでいいのだと彼は思うし、主ヴィータもそう思っているだろう。
自分は主ヴィータの為に作られ、長い時を共にしてきた。
言葉など交わさずとも状況に応じた魔法を選択し、補助演算を行い、主が危機の時には自動で防御魔法を発動しその身を守る。
自分は不言実行のデバイスなのである。
……が、彼のそんな美学はこの場においては何の役にも立たないし、合理的な彼はそのことに気がついている。
ゆえに、彼は目の前の少女にヴィータと合流するための協力を仰ごうと言葉を発する。
「Guten Tag, Mein Na…」
ヒュッ――
―――ズドン!
しかし、彼の声は突然の風斬り音と、鈍い銃声のような音にかき消された。
平時は沈着冷静な彼らしくなく、状況を把握するのに数秒を要した。
自身の先端部――金槌の頭部の片側が直径1メートルほどの木の幹に完全に埋もれていた。
「…剛性、取り回しは良好ですね」
グラーフアイゼンは戦慄する。今、この少女は何を行った?
肉体強化の魔法が使用された形跡はない、そもそもこの少女にはリンカーコアがない。
それにも関わらず、人間の常識を超えた速度と力で自分を木に叩きつけたのか?
「本当は、斧が良かったんですけど…」
グラーフアイゼンはこの少女に対しての警戒レベルを引き上げ始める。
そして、次の一言でそれは早くも臨界に達した。
「…これなら、敵を……殺せます」
彼女は年相応の無垢な少女のように微笑む。
遡ること10分。
プレセアはどことも知れない森の中にいた。
主催者は武器の類は没収すると言っていたが、自分の時間を奪ったエクスフィアは相変わらず首の付け根にあった。
長年自分を蝕んだ半身である赤い宝石を嫌悪すると同時に、これがなければ何もできない自分の無力さを呪った。
以前、ロイドにこう尋ねたことがある。
「死ぬことが怖いですか? 怖いなら、エクスフィアで成長が止まるのはいいことなのではないですか」
と。
それに対してロイドが答えた言葉。そして、その答えを訊いて自分がどう思ったのかを昨日までは鮮明に記憶していた。
しかし、ジェダが告げた褒美がプレセアの心を大きく揺さぶる。
「…どんな願いも叶える? 本当なら、私は…。……アリシア」
アリシアとはプレセアの妹の名だ。幼い頃に生き別れ、再会を果たせずに死んでしまった妹。
その妹に会えるかもしれない。
今までも、生き残るために数多のモンスターを屠ってきた。
人を殺したことだってある。今さら80人くらい――
彼女はハッとして首を左右に振る。
そうすることで、際限なく悪い方向へと向かっていく自分の考えを必死で振り払う。
今この場にロイドや仲間たちが居て欲しかった。
どうしようもないことを考える自分を叱咤し、諭して欲しかった。
結局、プレセアはこれからどうするのかを決めあぐねていた。
どの道、むざむざと殺されるつもりはない。
自衛のためにも武器は必要だと思い、支給されたランドセルの蓋を開ける。
まず出てきたのはハサミだった。
本当に物を切れるのかどうか怪しい代物で、身を守る手段としては心細かった。
とりあえず、足元にあった落ち葉をハサミで切ってみる。
チョキン。
――プレセアはランドセルの中に、そのハサミの説明書があることに気がつかなかった。
ハサミの名は『思い切りはさみ』。
22世紀の科学が産み出したひみつ道具であり、そのハサミの音を聴いた人間の迷いを断ち切り、思い切った行動をとらせるものである。
1か0、白か黒、そして――善か悪。
このハサミによって彼女の心が傾く方向は――。
プレセアは自分の思考がどんどん透明になっていくのを感じた。
先ほどまで、いったい何を悩んでいたのだろうか?
これから自分が取るべき行動。
人を殺す。願いを叶える。アリシアに会う。以上。
簡単だ、実に簡単だ。
プレセアは改めて手に持ったハサミを見る。
このハサミの音は気に入った。
――チョキン、チョキン。
聞く度に、自分がなすべきことを教えてくれる気がした。
しかし、これでは他の参加者を殺せない。
プレセアは得物を求めてランドセルを覗く。
食料、飲料水、地図、名簿…違う、こんなものを探しているのではない。
地図など、今すぐに見る必要はない。禁止エリアが発表されるまでは。
名簿など、地図以上に不要だ。どうせ全員殺すのだから見る必要はない。
更にランドセルの中を探し続けた結果、10発の弾丸を発見する。
銃など使ったこともないが、ないよりはましか――とも思った。
だが、肝心の銃が見当たらない。
そのことを不可解に思いつつも彼女はついに武器を見つけだし、右手でランドセルの中から引き上げた。
―――長い柄を持つ金槌を。
時間は現在に戻る。
プレセアは左手にハサミ、右手に金槌を携えて歩きだした。
歩いている最中であっても、それが癖であるかのようにハサミの音を鳴らし続ける。
チョキン、チョキン、チョキン……。
ずっと聴いていたい甘美な音色だ、と思う。
「でも、戦闘になったら邪魔だからしまわないといけないですよね」
残念だが、それも仕方がない。
戦闘を行うということは自分の望みが近づく瞬間だ。
ハサミの音がないのなら、望みを糧に戦えばいいのだから問題はない。
チョキン、チョキン、チョキン……。
「早く…アリシアに会いたいな」
グラーフアイゼンはこの少女を、主に仇なす危険人物だと断定した。
ならば、自分のとるべき道は1つ。こちらの持つ情報は決してもらさない。
このまま、あくまで『ただの金槌』として振る舞い、状況の推移を観察していくべきだと判断する。
魔法に精通するものなら、自分の正体を看破される可能性はある。
自由意志があるとはいえ、自分はあくまでただのデバイスだ。
手順を踏んで魔法を発動しろ、と命令されれば拒否権などない。
だが、不幸中の幸いか、この少女にはリンカーコアがない。
魔法を駆使して自分を無理矢理従わせることもできないだろう。
ゆえに、黙秘し続ける。
自分は誇り高きベルカの騎士のアームドデバイス。
不言実行は自分の得意とするところなのだから。
【4-E/森の中(4-E右下)/1日目/朝】
【プレセア@テイルズオブシンフォニア】
[状態]:健康。軽い興奮状態。思いきりはさみの効果持続中
[装備]:グラーフアイゼン(ハンマーフォルム)@魔法少女リリカルなのはA’s、エクスフィア@テイルズオブシンフォニア
[道具]:思いきりハサミ@ドラえもん、カートリッジ×10@魔法少女リリカルなのはA’s
支給品一式
[思考]
第一行動方針:出会った人間は殺す
第二行動方針:できれば大斧が欲しい
基本行動方針:優勝してアリシアを生き返らせる
※プレセアはアリシアの死を知った以降から参戦。名簿を見ていないのでジーニアスがいることに気が付いていません
※グラーフアイゼンはプレセアを警戒しています
【グラーフアイゼン@魔法少女リリカルなのはA’s】
ヴィータのハンマー型デバイス。打撃武器として有用であり、魔法のサポートもこなす。
カートリッジシステムを搭載し、専用の弾丸を使用することで変形を行ったり、強力な魔法を使用したりする。
内部にカートリッジ3発装填済み。
カートリッジシステムの弾丸は他のデバイスと共用可能。
【エクスフィア@テイルズオブシンフォニア】
身に着けたものの身体能力を上昇させる宝石。
テイルズオブシンフォニアのキャラは最終的にほぼ全員これを身に着ける。
プレセアのエクスフィアは力の上昇に特化し、これによりプレセアは大斧を振り回す怪力を得ている。
【思いきりはさみ@ドラえもん】
はさみの音を聴いた人間の迷いを断ち切る道具。原作では自分にも他人にも使用している。
持続時間はその悩みが解決するまで。制限必須。
投下終了です。何か問題点、指摘等ありましたらどうぞ。
それと思いきりはさみ制限案として
最後に音を聴いてから30分有効
対象は
1.使用者のみ
2.音の効果範囲を半径2メートルほどにして他者にも作用
のどちらか
こんな感じを考えています。何か意見提案などありましたら
お願いします。
……タイミング悪すぎ俺。
割り込んで申し訳なかった、投下乙です。
思い切り鋏は聞けば効果が現れるのかな?
他にも迷いを断ち切ることのできる人間が現れそうだwwwww
>>401 了解しました、修正します。
>>419-420 しかし、予約時に使うトリを間違えたとは今更言えん。
キャラに関しては書きやすいだけだ、他意はない。
次からは気をつけよう。さらばだ。
投下乙です!
グラーフアイゼン、寡黙な男前(?)で格好いいな。
あと、思い切りハサミがものすごく恐ろしいアイテムに見えた……
クロックタワーばりの恐怖展開を演出する道具になってくれそうだ。
制限案は2のほうが面白そうだが、どうだろうか。
>>496 同作品アイテム三種が勢ぞろい、というのは面白いと思いました。
ヴィータの決意を後押しする重要なファクターにもなっているようですし、修正は正直惜しく感じます。
ただ、せっかくのクロスオーバーなのに自作品のアイテムばかりでは勿体無いかと。
>>498 他の人が言っていたように、二回目以降は別の召喚獣にした方がよいのでは。
ヘビィ・D!も、二度目三度目と登場を重ねると、せっかくのインパクトが薄れてしまうように思います。
23時になったところで投下します。
プレセアもマーダー化か……
なんかどんどんマーダー増えてくな。ひょっとしたら全員登場した時点でアニロワを越えるんじゃね?
最初が少ない少ない言われていたからな。
丁度良い位になるんじゃないか?
最近の数話で一気に増えてはいるけど、そう多くないと思う。
>>509 召喚アイテムの場合、習得になるからその後も使えてしまうので、もう一つの代替案のほうに変更しようと思います。
皆さんご指摘有難うございます。
投下始めます。
とある、海に近い一軒の民家の中。
魔法少女……の友人であるアリサ・バニングスはそこにいた。
「……大丈夫よ、なのはとフェイトがいるんだから。
二人ならあの時みたいに助けてくれる。私は足を引っ張らないようにしないと」
そう呟くアリサの表情に不安は無い。むしろすずかがいなくて安心したくらいだ。
なのは達は大丈夫。自分の知らないところで戦い続けていた親友ならきっとなんとかしてくれる。
なんとか合流して、足を引っ張らないように注意すればいいだけだ。
そう信じて、ランドセルの中の物を探っていた。自分の身くらいは自分で守るために。
最初に出てきたのは。
「……刀」
おもちゃではない、本物の刃物。おもわずアリサは息を呑んでいた。
綺麗な刃は、ここが殺し合いの場だという事を思い出させるのには十分だ。
だが、小学三年生のアリサが振り回すには大きすぎるし重過ぎる。護身用にさえなるかどうか。
説明書も見てみたが、自在法だのフレイムヘイズだのアリサには分からない言葉ばかり。
なのはなら知ってるかな、と考えて次を探る。
次に出てきたのは、袋。
「魔法少女マジカルアンバー特製マジカルアンバーミサイル」と可愛らしい文字で書いてある。
「もしかして……これで私も魔法少女に!?」
どこか間違った期待と共に袋を開けたアリサの目に飛び込んだのは、袋一杯の瓶。
首を傾げながら説明書を取り出して、絶句した。
……この瓶、全てが火炎瓶。
「あ、危ないわね……
下手したら今ここで死んでたかも……」
背筋に冷や汗が走る。取り扱いを間違って着火してしまっていたら……
というかこれのどこが魔法だなどとツッコミを入れながら慎重にしまい込んだ。
そして、最後に取り出したのは……
『これはこれは、可愛らしいお嬢さんですね〜』
割烹着が似合いそうな声で喋る、ファンシーな意匠の杖だった。
□□□□□□□□
アリサの顔は喜びに染まっていた。
彼女の三つ目の支給品、その名前はカレイドステッキ。
人工精霊マジカルルビーが宿る、正真正銘の魔法の杖である。
これで私も晴れて魔法少女、なのは達の足を引っ張りはしない。彼女はそう考えたのだ。
……最初こそは。
「よくわかんないわよ……もっと分かりやすく」
頭を抱えながら唸るアリサ。表情は苦々しいにも程がある顔だ。
全く魔法を知らないアリサに、カレイドステッキからの説明は難解すぎた。
……もっとも、「第二魔法」だの「魔術礼装」だの専門用語を連発されれば例えなのはでも理解できないだろう。
『うーん、ではもっと簡単に。
並行世界のアリサさんができることと同じことを今ここにいるアリサさんができるようにする。
それが私の能力です』
「だから、その並行世界ってのがよく分かんないのよ」
『そこからですか。
単純に言えば、ちょっとした違いからその後のことが大きく変わってしまった世界ですね。
例えばアリサさんがこの殺し合いに巻き込まれず、普通に暮らす世界もあるわけです』
「……運のいい私ね、それ」
『世の中には、選択肢がいっぱいあるわけです。
そしてその数によって生み出される分岐の数だけ、並行世界もあるんですよ。それこそ無限に。
言うならば、「イフ」の世界ですね』
「ふーん」
カレイドステッキからの解説に、納得したような納得しないような顔で頷くアリサ。
そのまま考え込むこと、数秒。突如彼女は閃いた。
「ちょっと、私が魔法少女になった世界って無いの!?」
『あると思いますけど』
「ってことは、その世界の私と同じ能力が得られれば!」
『はい、魔法少女になれますね〜』
その言葉に、思わずアリサはガッツポーズをしていた。満面の笑みを浮かべて。
彼女にだって、魔法少女に憧れる気持ちはあるのだ。
いきなり現れて、目の前でバリアを展開するなのはとフェイトの姿はしっかりと覚えている。
それになにより、もし彼女達のようなことが自分にもできるのなら……
なのはが隠さず自分に相談してくれるように、頼りがいのある友人になれたなら。
そう、本気で願っていたこともあるのだから。
「乗った、契約してやろうじゃない! なるのはもちろん、魔法少女!」
『お話が早い。では早速行きますよ〜。
Ja, meine Meisterin……!
Offnunug des Kaleidoscops gatter――!』
「きゃ!?」
周辺が、光に包まれる。思わずアリサは目を瞑っていた。
しばらくして発光が収まり、アリサは目を開いたが……同時に、呟いていた。
「どうも……実感沸かないわね」
『そのうち分かります。あ、服装もお付けしましたよ〜』
「え、ほんと!? どれどれ……」
そう言われて、慌てて洗面所へ走るアリサ。自分の姿を確認するためだ。
魔法少女としてのコスチュームに、期待を込めながらアリサが鏡の中に見たものは。
「な、なにこれ」
紺色のフードを目深に羽織った、凄く不審人物な格好だった。
「これ、魔法少女って言うより魔女なんだけど」
『何を言ってるんですか。これは魔法少女マジカルアンバーが着る由緒正しい姿です』
「誰よそれ?」
『合言葉はケミカル!マジカル!メディカル!
愛とか夢とか白い粉で周りの人々に笑顔を振りまく魔法少女マジカルアンバーですよ〜?』
「それのどこが魔法少女よ!? ……って、まさかあの火炎瓶は!」
『アンバーミサイルですか? それもあったんですか、ちょうどいいですね〜。
是非二代目マジカルアンバーを襲名しましょう、アリs』
期待を裏切られてご機嫌斜めなアリサは問題無用でカレイドステッキを壁に投げ付けた、が。
無駄に頑丈なステッキには傷一つない。
「じゃあこの服いらないわ! 服だけ元に戻してよ!」
『多元転身した場合にはそれに相応しい服装になる、というのが決まりです』
「……その世界の私はこんな服を着てるわけ?」
『いいえ、私の趣味ですよ〜』
「……あんたねえ!」
今度はアリサにぐりぐりと踏みつけられるカレイドステッキ。
言うまでもなく、アリサが思い描く魔法少女の姿はなのはもしくはフェイトの様なである。
こんな格好なんて少しも思いつかないし、したくもない。
それゆえの攻撃だが、カレイドステッキに堪えた様子はやはり無い。
盛大に目尻を吊り上げながらも、アリサはランドセルから最初に取り出した刀を掴み取った。
「……じゃあ魔法少女じゃなくていいわよ。
この刀を使いこなせるようにして」
別に自棄になったわけではない。ちゃんと考えてある。
刀なら着せ替えられるのは多分着物だろう、そっちの方がまだマシだ……そう踏んだのだ。
だが、それを聞いたカレイドステッキは急に黙り込んでしまっていた。
苛立ったアリサは急かすために口を開いて。
「さっさとやりなさいよ」
『じ、実はですね……
この世界においては、私の力は制限されてまして……
私に関係ある能力しかダウンロードできないんです』
「……は?」
その口はあんぐりと開いたまま止まった。
そんなアリサを知ってか知らずか、カレイドステッキは続ける。
救いはあると言わんばかりに。
『でも安心して下さいな。私は仕込み箒も使っていました。
刀を扱う能力は仕込み箒を扱う能力で代用できますよ〜』
「……その時は、どんな格好をさせられるのよ」
『和風メイd』
カレイドステッキの言葉が紡がれる前に、アリサが振り下ろした贄殿遮那がカレイドステッキに直撃した。
【H-4 民家 1日目 朝】
【アリサ・バニングス@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:支給品をクーリング・オフしたい衝動
[装備]:贄殿遮那@灼眼のシャナ カレイドステッキ(無傷)@Fate/stay night
[道具]:支給品一式、マジカルアンバーミサイル×10@メルティブラッド
[思考・状況] カレイドステッキぶっ壊す
【贄殿遮那@灼眼のシャナ】
シャナが持つ大太刀。
大太刀そのものに加えられる力や敵意による干渉、自在法を無効化する能力を持つ。
魔法やそれに類するものなら全て無効化できるか?
【カレイドステッキ@Fate/stay night(Fate/hollow ataraxia)+メルティブラッド】
女性限定の愉快型魔術礼装で、契約した術者に莫大な魔力を供給するマジックブースターのようなもの。
能力は多元転身(プリズムトランス)で、使用者に並行世界の使用者のスキルをダウンロードすることができる。
例えば紅茶を上手く淹れたいなら、どこかの並行世界にいる「紅茶を淹れるのが上手いアリサ」と同じ能力を得ることができる。
だが決まりごとがあり、多元転身した場合にはそれに相応しい服装になる。例えば、紅茶を淹れるならメイド服。
制限で、メルティブラッドの琥珀さんが関わりを持たないスキルはダウンロードできない。
できることも琥珀さんと同レベルまでが限界。
割烹着が似合いそうな人工天然精霊マジカルルビーが人工知能として搭載されている。
根底に刻まれた命令は『愛と正義(ラブアンドパワー)』。
マジカルルビーにとっての正義とは世の中を等しく、
(自分にとって)面白おかしくすることで、悪とは彼女に逆らうもの。
某ロワで大活躍中のカレイドルビーを作り出した張本人。
本来これと契約すると洗脳されるが、制限により無効。
これとの契約は呪いとまで言われており、契約解除は死ぬまでできない。
【マジカルアンバーミサイル@メルティブラッド】
ケミカル!マジカル!メディカル!が合言葉な、
愛とか夢とか白い粉で周りの人々に笑顔を振りまく魔法少女マジカルアンバーが振りまく火炎瓶。
投下終了です。
マジカルアンバーwww
GJ。
悪魔の杖が来たかw
GJです
一つ確認
和風メイドになった場合でも仕込み箒が手に入るわけでは無い、でおk?
522 :
sage:2007/01/23(火) 23:07:32 ID:lQjK/Mux
全体的に感じたんだが、強キャラに他作品の強武器ばかり支給してて
どこが「公平さの為のランダム支給品」なんだか分かんないな。
むしろ格差が開いてるだけに思える。
>>521 はい。
刀を仕込み箒のように上手く扱うだけで、仕込み箒は手に入りません。
>>522 ランダムだからな。それも起きる。
ただ弱キャラでも使える強武器とチャンスが有れば、強武器の強キャラも殺せうる。
弱キャラが弱武器を引いたらあれだ。不運でしたね、イキロ
あとsageはメール欄。
>>522 贔屓のキャラには生き残ってほしいから、できるだけ強化してあげたいって心理がはたらくんだろうなあ。
まあ、空気を読んでマーダー同士で潰し合わせたり、頭脳戦方面のキャラに期待するしかあるめい
てか、各作品の汎用性の高い強力武器はほとんど出揃ってしまった気もするから、残りのキャラへの配分が難しくなるな……
>>522 一般人が強力な武器を持っても振り回されて自滅すると思うけどよ。
あと強い組み合わせほど、引っ繰り返すのが楽しくないかい?
ハズレが少ないという意味なら同意するけどね
予約されてないキャラを書こうと思ったが知らない作品が多すぎるな。
半分以上書ける奴がほとんどいない予感
すみません、話がうまく繋がらなくなってしまったので
「野原しんのすけ、鈴木みか、ベルフラウ」の三名予約を
「野原しんのすけ」一人の予約に変更したいのですが、これって大丈夫でしょうか?
問題ないと思います
それにしてもこのロワ、日が変わりそうになる辺りから唐突に過疎りだすなあ…
そこまでロリショタ連中に合わせんでもよかろうにw
もう20日予約の期限が来るな…
えっと…今予約入ってない手付かずのキャラってどのくらいいるんでしょう…
混乱してしまって分からなくなりましたorz
>>409の予約解除を踏まえて未予約キャラ
【ローゼン】雛苺、金糸雀
【グルグル】ククリ、ジュジュ
【デジモン】ミミ
【忍玉】乱太郎、しんべヱ
【CCさくら】桜、小狼
【ガーゴイル】双葉
【ヴァンパイア】リリス
【GGG】トリエラ
【ドラゴンクエストX】レックス(仮)(主人公の息子)
予約きれ待ち?
◆D04V/hGKfE イリヤ イヴ ヴィクトリア イシドロ 磯野カツオ 才賀勝
◆C.geno/ymU エヴァ、コナン、灰原、メロ、のび太
◆i4Da5Xc3MY キルア グリーン 藤木 弥彦 ひまわり 太一 ビュティ ジャイアン
素早い対応感謝です
いや、丁度自分自身のためにまとめてた最中だったんでw
こうしてみると、やっぱ多人数で予約した人が遅れてるな……
ちなみに24時を過ぎた時点で予約切れということになるのでしょうかね?
20日の予約は切れたということでいいんでしょうか?
では、20日予約の予約切れメンバーの中から、
【予約】 ジャイアン、 メロ
でお願いします。
予約を入れていた方々、9時ごろには荒らし呼ばわりしてすみませんでした。
同じ書き手として、人として最低のことだったと思っています。
0時を回りましたので予約は破棄、ということでよろしいでしょうか。
よろしければ、改めてエヴァの追加予約を入れたいと思います。
予約切れらしいので…
予約はネギだけでしたがコナンを追加します
予約切れらしいので、カツオ、のび太、弥彦予約
>>537 一応昨日の21時周辺で切れてる。
ただ、切れたからいきなり無効するのも問題だってわけで待機。
できれば遅れるなら、ちゃんと釈明する書き手の人は待ってあげてもいいと思うが、
誰も来てないしな……
イリヤと金糸雀予約。
>カツオ、のび太、弥彦
ジャリンコチームktkr?
ちなみにエリアはC-4を使わせていただきます
現在の予約状況
1月22日(月)
◆IEYD9V7.46 プレセア・コンバティール
1月23日(火)
◆gMrrx6WqIM ニケ 高町なのは
◆yK2BsvjQLw 三宮紫穂、エヴァ
◆uOOKVmx.oM 明石薫 ベルカナ
◆0e1.qJAPw2 ニア
◆1sC7CjNPu2 アリサ・バニングス
◆yTYdrbGblI ヴィータ
◆/D0HAk633. ネギ・スプリングフィールド、コナン
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ 鈴木みか ベルフ
1月24日(水)
◆3k3x1UI5IA ジャイアン、 メロ
◆yK2BsvjQLw (エヴァ追加)
◆/D0HAk633. (コナン追加)
◆nhqbjDwFas カツオ、のび太、弥彦予約
◆2kGkudiwr6 イリヤ、金糸雀
◆yK2BsvjQLwさん、◆/D0HAk633.さんは昨日の予約ということで期限切るんですかね?
ま、遅れないとは思いますけど、念のため。
未予約・未登場キャラ
【ローゼン】雛苺
【グルグル】ククリ、ジュジュ
【ポケモンSPECIAL】グリーン
【デジモン】太一、ミミ
【忍玉】乱太郎、しんべヱ
【名探偵コナン】灰原
【クレヨンしんちゃん】ひまわり
【ドラゴンクエストX】レックス(仮)(主人公の息子)
【ちびまる子ちゃん】藤木
【CCさくら】桜、小狼
【HUNTER×HUNTER】キルア
【ガーゴイル】双葉
【ヴァンパイア】リリス
【武装錬金】ヴィクトリア
【BLACKCAT】イヴ
【からくりサーカス】才賀勝
【ベルセルク】イシドロ
【ボボボーボ・ボーボボ】ビュティ
【GGG】トリエラ
見落としや間違いがあったら指摘ヨロ。
灰原、キルア予約
取り忘れ
では、エヴァンジェリンと三宮紫穂 投下行きます
エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルは暗闇の中で笑っていた。
◇◇◇◇◇
エヴァンジェリンが跳ばされた場所はどこかの建物の中だった。
そこは年季が入っている、と言うよりも朽ち果てているようだった。
「けほけほ。
なんなんだここは、埃だらけじゃないか。
はぁ……まったく、どうやら病院のようだがずいぶん朽ちているな。
なにもこんなところに送らなくてもいいだろうに。あの男め 」
このような場所に跳ばされた事を恨みがましく思っていたが、先ほどのことを思い出し溜息を吐いた。
「それにしても、殺し合いをしろだと……まったく、何を考えているのだか」
あの時あの場にいたのは、見る限りでは女子供ばかり――殺された女や私のように見た目だけ幼い者も含めて――だった。
私たちに「殺し合いをしろ」と言い放ったあの男は魂の選定とか何とか言っていたが……。
「気に入らんな」
思わず口にしてしまっていたその言葉に、エヴァンジェリンはさらに思う。
そう、
こんなものに呼ばれたことも。
あの場にネギがいたことも。
この私にランドセルなんかを配ったことも。
そのすべてが気に入らない。
その上、あのような手合いに付き合う必要はまったくないのだが。
自分の状態も、魔帆良の外にいるだろうに本調子でもない。
己の内にある魔力量から現在の状態を見るに、ここでの封印も学祭程度だと類推できる。
この状態でもし、この催し物に乗った者と出会ってしまったら。
自分だけではどうしようもない。
それに……この首輪。
これもはずさねば、あの男を殺る前に自分が殺られる。
これもどうにかせねば。
そのためにどうするか……
いや、答えは出ている。
だが、この私が?
考えは延々と回り続ける。
しばらく考えた後、忌々しいがあの男の言う支給品を確認することにした。
支給品しだいで今後の方針も変わるだろうと見当違いのことをつぶやきながら。
食料や水などはあることを確認。
取り出す必要は特になかったが一応眺めてみる。
次に名簿。
ぼうやがいることは知っていた。
だが、やはりその名前を見たくはなかった。
地図。
内装から廃病院だろうとあたりを付けてはいたから多分B-3と推測。
それと、これがランダムの支給品。
指輪か。それにカードが三枚と……十字架。
と、この紙は……説明書か
説明書にはそれぞれ、フェアリィリング:精神力の消耗を通常の半分に抑えてくれる指輪
クロウカード:名前を唱えれば効果を発揮する魔法のカード
歩く教会:強すぎる気配を抑えるというもの とあった。
皮肉なものだ。
エヴァは一人思う
吸血鬼の私が十字架だと? 身に着けたくもない……そもそも今の私では意味がない。
指輪も意味がないとは言い切れないが……もう少し魔力があればよかったのだがな。
あとはカードだが……この程度のものなら今の魔力でも指輪を嵌めればいけるか?
しかし、それにしてもこのカードは……だが、まぁ一枚なら試してみてもいいか。
そう思い、エヴァは――
「FLY!」
◇◇◇◇◇
もはや笑うしかなかった。
まさか自分の背に鳥の羽――見様によっては天使の羽に見えなくもない――が生えてしまっては。
そもそも他の支給品も。
残る二枚のカード――「光」と「希望」――もあてつけとしか思えなかった。
最後の一枚くらいはと思って使ってみたらこのざまだった。
「フッフッフッフッフ、あーっはっはっはっはっは!
この私を、闇の福音たるこの私を! ここまでコケにするとはな!
そんなに死にたいか。いいだろう。
ならば、首洗って待っていろ、ジェダ! 」
方針は決まった。
あの男、ジェダを殺す。
「とは言ったものの、それでヤツの選定にのるのもごめんだな。
こんなものに乗ったと知られたら……ぼうやに……ナギに合わす顔がなくなる」
ならばやはり、答えは一つしかなかった。
そもそも支給品を見たところで変わる様なものなどなかった。
ただ、少し時間が欲しかった。
たとえ逆の道を選んだとしても、この考えにたどり着くだろう。
そう思った。
そしてこの道を選んだからにはなりふりなど構っていられなかった。
この首輪を外せる者を、ともに脱出を目指しジェダを殺るものを。
自分のプライドなどかなぐり捨てて志を同じくするものを探し出す。
そう決めた。
だが、その一方で、ぼうやのことも心配だった。
あいつの息子を死なせるわけにも行かない……と
しかし、あいつの息子なら……と
葛藤はしかし数瞬のことだった。
あいつの息子なら……いや、ぼうやならこんな物に乗るはずがないと祈って。
同じ目的で動いているはずだ、と信じて。
同じ目的なら無理に探す必要はない、とを言い聞かせて。
そして、エヴァは生やした羽を操り羽ばたかせ、
「けほ、けほ、ごほ!」
埃を舞い上がらせ、少し涙目になりながら病院から飛び立った。
◇◇◇◇◇
飛び立ったその姿を見ていた少女がいた。
少女の名前は三宮紫穂。
紫穂は廃病院の外に跳ばされたが、中から音がしたため、あたりの木の陰に隠れて様子を伺っていたのだった。
ただ、あまりにも出てこないので、注意を払いつつもランドセルの確認をすることにしたのだった。
そして、声が聞こえてきたため確認を中断し観察を始めると、病院から飛び立つ少女の姿をばっちりと目撃したわけだった。
「羽の生えてる少女……あんなのもいるのね、それにしてもずいぶん怒ってたけど……
あれには会わないほうが賢明ね。
・・・・・
さて、薫ちゃんと葵ちゃんに合流する前に支給品のつかいかたを確認しておかなくちゃね」
そう言うと紫穂は、手に持っていた黒いノートと剣に力を使った。
紫穂は超能力支援研究局バベルに所属するサイコメトラー ――それも最高ランクであるLv.7の。
その能力は触れたもののすべてを読み取ることができる。
対象が人ならば過去すらも、物ならばその使い方さえも。
「……ようするにただのノートね、これ。本物なら良かったのだけど。
でも、うまく使えれば交渉の道具として使えそうね。」
苦笑しつつ思った。
それにしても、これを一晩でやるなんて、人間技じゃないわね と。
もうひとつは、はやぶさの剣、と言うらしかった。
確かに軽く、二回振ることもできそうだが、肉体は普通の小学生である自分には一回が限度だった。
それでも、普通の剣だったら振ることすらできないだろう長さのこの剣は当たりと言えそうだった。
「さてと、これで支給品は全部かしら。
ん……他には無さそうね。
これからどうしよう……二人に合流するのは当たり前として」
これからの行動を決める段階になって紫穂には迷いが生じていた。
皆本の所に帰るには最後の一人になる必要がある。しかし、それは薫と葵も殺すということを意味していた。
他の人は殺すとしても、あのふたりはどうしようか。
その悩みは深刻だった。
あの二人も皆本についてはライバルかもしれなかったが、大切な友達なのだ。
だから迷っていた。
「……考えてもしょうがないわね。他の人に殺される可能性だってあるんだから、その前に合流しなくちゃ駄目じゃない。
でも、もしそうなら私ひとりで皆本さんを……って、また何を考えてるのよ私は!
こんなこと考えたら駄目だわ……今は合流すると決めたんだから考えるのは終わり」
そう言って、紫穂はランドセルを背負い歩き出そうとしたとき、何かが地面に落ちているのに気付いた。
「あら……なにかしら。カード? いつの間に落としてたのかしら。
気付けてよかったわ。
さてと……ちゃっちゃと使い方でも調べましょうか」
そして紫穂が力を使ったとき、異変は起きた。
紫穂の手にどこからともなく剣が握られ、
目からは光が消えた。
◇◇◇◇◇
やられた……まさかカードなんかに私の身体を乗っ取られるなんて
こんなこと失態、普段の私からしたら考えられないわね。
でも……わかったわ。
私の力も制限されてる。
でも、これでも私はLv.7のサイコメトラー。
なら、この状態からでもカードの意思を読み取ってみせる。
―――――――――――――――――
だが、決意とは裏腹に簡単に読むことができてしまった。
自分の身体だからなのか、カードの意思が単純だったからか。
それは解らなかった。
だが、その単純な、あまりにも単純すぎる意思――目に付くものを殺す――を見たとき。
この状態を利用すれば二人を襲っても問題ない。と言う思考が生まれてしまった。
もともと悩んでいたのだから、生まれるのも早かった。
二人を積極的に殺すことにためらいがあっただけだった。
そのためらいを消すものが生まれた今、
殺すことに抵抗はなかった。
たとえ剣の支配が解けた場合でも、剣に支配されていたといえば言い逃れはできる、と。
そう思ってしまった。
◇◇◇◇◇
思ったことは、剣のカードに多少の変化をもたらした。
だが、それを紫穂は知らない……
そして、紫穂の身体はどこへ行くともなく、進み始めた。
【B-3/森(廃病院周辺)/1日目/朝】
【空】
【エヴァンジェリン・A・K・マクダウェル@魔法先生ネギま! 】
[状態]:健康、埃まみれ、少し潤んでる、翔の羽が生えている、翔の発動により魔力小消費(使用中により微消費中)
[装備]:フェアリィリング@テイルズオブシンフォニア、クロウカード(翔)@カードキャプターさくら
[道具]:基本支給品 歩く教会@とある魔術の禁書目録、クロウカード ×2(光、希望)@カードキャプターさくら
[思考]
第一行動方針:同じ目的の者を探す
第二行動方針:その過程でネギと会う
基本行動方針:ロワからの脱出のための仲間集め
最終行動方針:ジェダを殺す
参戦時期:学園祭の最中、チャオ戦前
[備考]
・エヴァの制限は学祭のレベルで、服装も学祭のです。決してねこm(ry
【陸】
【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】
[状態]:健康、
[装備]:クロウカード(剣)実体化中
[道具]:基本支給品、はやぶさの剣@ドラクエ、デスノート@DEATH NOTE
[思考] 剣 基本行動方針:薫、葵は確実に殺す
目に付くものに襲い掛かる(殺せなくても良い)
紫穂 第一行動方針:被支配状態を利用して殺しを行う
第二行動方針:支配がとけたらステルス or ……
基本行動方針:元の世界に帰るために最後の一人になる
[備考]紫穂は剣のカードの行動方針の変化を知りません。
カードは正しく魔法として使えば、乗っ取るようなことはありません。
アイテム解説
【歩く教会の十字架】
禁書目録の姫神秋沙が自身の超能力「吸血殺し」を抑えるためにつけているイギリス清教の十字架
「吸血殺し」は、自身から発する微弱な力場で吸血鬼を引き寄せ、自分の血を吸うと吸血鬼を滅ぼしてしまうと言うもの。
作中では歩く教会の力の副次的な効果に、超能力者が発する微弱な力場を押さえる効果があるらしく
その機能を主軸に歩く教会の一部をつけたと思われる。
そのため、インデックスの修道服のような防御力はない。
このロワではちょっと機能を変更して強力な気配を抑えるものとしてみた
【剣のカード】
作中で佐々木利佳に取り憑いてさくらを襲った。最後は封印。
使用者を剣術の達人にした上、破壊力は任意。
その気になれば非物質でも斬れるし、特定のものだけ斬らないようにもできる。
というむちゃくちゃな代物の一つ。
今回は紫穂がサイコメトリーしたから乗っ取られましたが、カードを持ってるだけでは安全です。
普通の使用には他のカード同様、魔法が使えるものが使う必要があります。
本来は剣が手から離れた場合、支配されている人物は気絶し、剣がその場に残ります。
が、紫穂の場合、意思が残っているため剣が手から落ちた瞬間に意識が戻ります。
紫穂が乗っ取られるわけないだろと言う意見もありそうですが、
剣の支配がカウンター気味に決まった感じで肉体の支配権だけ奪ったと言うことでひとつ。
【デスノート】
DEATH NOTEの重要アイテム。
相手の名前を書くことで、殺すことができるというトンデモアイテム。
条件は相手の顔を知ってることと、本名を書くこと。
作中では月の策によりノートがいろんな人の手を渡るため正直どの死神のノートが誰に行ったか解りにくい。
このノートは月が魅上のもとに送ったジェラスノート(初めのミサのノート)を
ニア曰く「ジェバンニが一晩でやってくれました」
とのことで筆跡を真似てかなりのページ数を一晩で書き写し、表紙等も完璧に写したもの。
要するにダミーです。
投下終了です
デスノは支給禁止のはずだが
>>558 >要するにダミーです。
志村ー!注釈、注釈ー!
>>557 投下乙。
対主催としてはこれ以上無く頼りになるキャラ来たな。
>>558 ジェバンニが一晩でやってくれました。
投下乙。
歩く教会の十字架?何だっけ?と思ってしまうくらい
姫神の存在を忘れていたぜww
ダミーデスノートがどう活かされるのか書き手の皆さんに期待!
投下乙です。
まあデスノート(ダミー)って表記した方がいいかもね。
投下乙。
クロウカードって、さくらの杖や小狼の剣が無いと使えないんじゃなかったっけ。
もしロワルールで使えるようになっているなら、リルルとあと誰かに渡されていたのもそのままで使用可能ってことなのか?
今回のオリキャラ化は絶チルか
持ち物名の所で(偽者)とでも書いておくべきだったかと
でもデスノ禁止の中でコレは上手い。ニアやメロが知れば、ですが。
紫穂以外なら意味が分からず、ハッタリにも使えなかったろうしなぁ。
それより気になったのは人格改変アイテム……。いいのかな、これ?
まあ、完全禁止ではなかったですけど。紫穂がどこか自己欺瞞的なのも上手いですけど。
>>565 明言されてなかったと思います。
希望のカードはエヴァに対するあてつけなので出したので…
>>566 ありがとうございます。
その部分にダミーとひと言入れるべきでした。入れて修正スレに投下しておきます。
>>567 以前の話し合いの中で、クロウカードは魔法が使えればOK、と言うことになっていたので
使用させました。
ちょ、いつも夜は過疎るから油断してたら投下きてるwww
エヴァ様ガンガレ超ガンガレ
予約したかったキャラが一緒に予約したかったキャラとセットで予約されてて吹いた
しかし予約多くて順調だな
投下乙。
紫穂、そこはかとなく黒い程度だったが……そう転ぶか。
素直なマーダーになるのは予想外w
>>567 小狼でも使える以上、魔法使いなら使えるんじゃないか?
あと一応、エヴァは本来なら杖の必要な魔法発動を杖無しで行う能力がある。
573 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/24(水) 00:56:04 ID:OHgdpVk2
そういえば感想を忘れていました、すみませんorz
デスノート・フェイクは先を越されたw
でも、うまく使ってくれそうな人間に渡ったのでGJ。
>>565 修正乙です!
支給品は、自分は問題ないと思います
(チラシ裏)
未登場キャラへの配慮は好ましいことなのだけど
すでに書かれたキャラの話をリレーするのも、忘れないでね……
>>569 もともとそういう思考があるようにしたので
剣はただのきっかけ……のような感じで出したかったのですが
したらばに修正スレってなかったんですね
ここに修正箇所だけ投下
【三宮紫穂@絶対可憐チルドレン】
[状態]:健康、
[装備]:クロウカード(剣)実体化中
[道具]:基本支給品、はやぶさの剣@ドラクエ、デスノート(ダミー)@DEATH NOTE
[思考] 剣 基本行動方針:薫、葵は確実に殺す
目に付くものに襲い掛かる(殺せなくても良い)
です
紫穂 第一行動方針:被支配状態を利用して殺しを行う
第二行動方針:支配がとけたらステルス or ……
基本行動方針:元の世界に帰るために最後の一人になる
[備考]紫穂は剣のカードの行動方針の変化を知りません。
カードは正しく魔法として使えば、乗っ取るようなことはありません。
うわ……途中に「です」が入った
気にしないでください
太刀川ミミ、リリスを予約します。
……直接的な描写を極力省けば、エログロも多少おk?
エログロですよね
おkです
結構時間がかかってしまった…
短いですが投下します
「イタタ…ここは?」
地面に打ち付けたお尻を擦りながらネギは立ち上がり、辺りを見回してみる。
どうやらここは神社のようだ。
京都のものとは比べようも無いくらい小さいが、鳥居もお堂もちゃんとある。
ふとその視界になんとなく見慣れたような建造物が飛び込んでくる。
規模も外観も麻帆良学園のそれより遥かに小さいがそれは確かに学校の校舎だった。
麻帆良学園を見慣れてしまっていたが、それは日本の資料に書いてあった一般的な学校そのものだ。
「学校…皆はどうしてるんだろう?木乃香さん、びっくりしてるんだろうな…」
そっと空を見上げ、ネギは少しだけ考える。
昨日の夜、エヴァンジェリンとの修行を終えてて帰宅してみると既に明日菜はパジャマに着替えていた。
少し遅い夕食を取りながら、明日菜に「おやすみなさい」と挨拶をした。
ネギもそれから少しして眠りに付いた。
最後に時間を確認したのは9時過ぎだったはずだ。
それが気付けばあの奇妙な空間に立っていた。
一緒に寝たカモがいないくせにエヴァンジェリンと小太郎が隣にいた。
やがて現れたジェダという男。
一悶着起こした少女は痛めつけられた後、散っていった。
ネギは10歳の少年、石化の瞬間は見たことがあっても人が死ぬ、それも首が弾ける瞬間など見たことがあるはずも無い。
実はネギ自身ジェダの横暴な言動には耐えかねていた。
あの凄まじい魔力を持つ少女が攻撃された瞬間。
隣にいたエヴァンジェリンが止めてくれていなければ小太郎共々転がっていたかも知れない。
その事を考えると背筋が寒くなると同時に、あの少女に対して一種の罪悪感までも抱いてしまう。
とにかく、こんなゲームは間違っている。
その一心でネギはランドセルの中を探しまくっていた。
いつの間にか無くなっていた杖か指輪、パクティオーカードがあればなんとかなると思っていた。
開いたランドセル、その一番上にあったのは品の良い桐の箱だった。
紐を解いてみれば中に入っているのは長方形の黒い物体。
『七夜』と刻まれているのが気になるが、魔力も感じられないし何に使うのかも分からない。
しかしずっしりと重く、握ってみれば妙にしっくり来る感じだ。
首を傾げながらもネギはそれを箱から出してポケットにしまっておく。
次に出てきたのは箒。
これで魔法が使える――そんな期待を打ち砕いたのはメモ用紙をセロテープで貼り付けただけの説明書だった。
箒の名前は『秘密の業物』。
どうやら魔法などとは縁の無い普通の箒だということだった。
ネギはため息を付きながら箒をランドセルに戻す。
名前は気になるが魔法媒体になり得ないのだったら持っていても意味が無い、そう判断した結果だった。
その下には食料、地図など説明されたとおりの物が入っている。
はっきり言って、これでは困る。
このゲームを終わらせるためには、あのジェダという男を倒すしか無いだろう。
だが魔法が使えない今、この装備であれだけ強い相手を倒すのは不可能だ。
ジェダは恐らく魔族だろう。
こんな事をして何の得になるのかは分からないが、以前のヘルマンと同じ様なものだろう。
しかもヘルマンと同等か、それ以上の力を持っていることはまず間違いない。
そんな強敵に素手で挑めというのか、箒で殴りつけろというのか。
恨みを込めてランドセルを覗き込む。
すると食料とペットボトルの間から何かが顔を覗かせている。
「何だろう…?」
やけくそ半分、諦め半分でネギは再びランドセルに手を突っ込んだ。
引きずり出したのは『イトー○ーカドー』と印刷の入った紙袋。
ネギは少し嬉しくなってその中に手だけを潜らせる。
中身は取り出してからのお楽しみにしようと思っていた。
指先にさわっとした感触が伝わってくる。
(あれ?似たような感じをどこかで……?)
中身を軽く揉みしだいてみる。
さわさわさわさわさわ………
(何だろうやっぱりどこかで…まぁ、見れば思い出すかも)
小気味良いその感触を少しだけ楽しみながらネギは中身を覗き込む。
覗き込んで――絶句した。
(くそっ、一体何だってんだ!)
江戸川コナン、もとい工藤新一は足元の小石を思い切り蹴飛ばす。
石は右脇の木に当たってコン、と音を立てる。
釣られて目を上げるとその先で鬱蒼と樹木の茂った獣道が終わり、そこから先は陽光が降り注いでいる。
それはつまり森が終わりであることを告げていた。
コナンはポケットから地図を出すと一旦足を止めて、それを開く。
目の前の情景と歩いてきた方向から自分の現在地を確認するつもりだった。
しかしそんな計算は必要が無かった。
地図と目の前とを見比べるだけでC-4だという事は瞭然だ。
「森ん中よりは外の方は襲われにくいだろ」
なんとなく独り言を呟いて地図から目を離すと、そこに一人の少年が座り込んでいる。
コナンは地図を無理矢理ポケットに捻じ込むと様子を伺うようにゆっくりと近づいていく。
どうやら少年はただ突っ立っているだけのようで、ひたすらボーっとしている。
(状況が状況がだしな、下手に怖がらせてもマズイか…)
「ねぇねぇ、君」
「え?…ってうわぁ!?な、何ですかいきなり!?」
少し前から使う事に抵抗が無くなって来た猫撫で声で話しかけたにもかかわらず、少年の反応はまるでコントのようだ。
「…ねぇ君、名前は?」(おぃおぃ…挙動不審にも程があんだろ……)
「ぼ、ボクはネギ・スプリングフィールドってい、言います」
と、微妙にたじろぎながら自己紹介するネギが咄嗟に右手を後ろに隠したのをコナンは見逃さなかった。
「あれれー、あそこになにかあるよー?」
「え?ど、どこですか?」
コナンが指したほうにネギが振り向く。
その隙にコナンはネギの右手に握られていたものを掠め取った。
「ん?って…あーっ!だ、ダメです返してください!」
さわさわさわさわさわ………
「……ってうわぁ!?」
その予想ハズレの感触と見た目に、コナンは思わずそれを投げ捨てる。
―――「江戸川コナン、探偵さ」
数分後、互いにしっかりとした自己紹介を終えた後。
二人の傍。
地面に一枚のスクール水着が落ちていた。
その中央、胸の部分には――
――『えう゛ぁ』
【C-4?/神社の境内/一日目/朝】
【ネギ・スプリングフィールド@魔法先生ネギま!】
[状態]:健康
[装備]:七夜の短刀@MELTY BLOOD、仕込み箒(秘密の業物)@MELTY BLOOD
[道具]:スクール水着@魔法先生ネギま!、紙袋×1、支給品一式
[思考]:ロワから脱出、エヴァンジェリン、小太郎と合流
参戦時期:単行本17巻終了時点
[備考]
・七夜の短刀の使い方には気付いていません(説明書無し)
・秘密の業物はただの箒だと思っています
・服装は学祭時のローブです
・状況の変化による混乱か少々ボケています(落ち着けば元通り)
【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:追跡メガネ@名探偵コナン、キック力増強シューズ@名探偵コナン
[思考]:1ロワから脱出する、2元の体に戻る
参戦時期:最新版でお楽しみ下さい(週刊少年サンデー2007年7号現在)
[備考]
アイテム解説
【七夜の短刀@MELTY BLOOD】
普段は黒い長方形の柄のみですが、手元のボタン(?)で刃が飛び出して短刀になります。
自分は原作やってないので収納の仕方なんかはよく分かりません。すみません。
柄に『七夜』と彫ってあります。切れ味は相当に良いです。
【仕込み箒(秘密の業物)@MELTY BLOOD】
普通の竹箒に見えますが、実は刀が仕込んであります。
持ち手のある部分(上の方、正確な位置は不明)を引き抜くと刀です。
切れ味は良い模様。
【スクール水着@魔法先生ネギま!】
原作ではアルの想像上の物でしたが出してみました。
「ヴ」のひらがなが出なくて試行錯誤した結果こんな事に…
見づらくてすみません。
【キック力増強シューズ@名探偵コナン】
コナンが履いてる靴。人体のツボをどうのこうのでキック力増加。
具体例が思いつかないんですが制限かかってます。
少なくともサッカーボール蹴って当てても気絶はしません。
【追跡メガネ@名探偵コナン】
コナンのメガネ。探偵バッジが発信機代わりになります。
探偵バッジが支給されているかどうかは後の書き手さんに任せます。
[発信機の効果範囲の制限]として
1.エリア一マス分しか追跡できない
2.半径1kmの円の内なら可能
のどちらかを考えてます
身に付けてるものは没収されない、との事なので…
時計は外されてる様なのでベルトも通常仕様となってます。
まずかったら指摘お願いします。
ちなみにタイトルの2は2乗を表したかった物です
見づらくてホントすいません
でも、なのはやフェイトのデバイスもアクセサリーとして普段から身に着けてるのに没収されてるし、眼鏡はともかくキック力増強シューズは微妙じゃない?
テンプレではこうなってるけど
体と一体化してる装備ってのは義手とかそういうのを指すわけで
靴とか眼鏡は違うと思う、義手なんかでも特別な機能があったりすれば見た目同じの偽者に差し替えられるわけだし
眼鏡もキック力増強シューズも没収対象かと
・参加者が元々所持していた装備品、所持品は全て没収される。
・ただし体と一体化している装備等はその限りではない。
・また衣服のポケットに入る程度の雑貨(武器は除く)は持ち込みを許される物もある。
投下乙です!
頭脳派×天才魔法使いか、強力な脱出&対主催候補になりそうだ。
女っ気のない二人組にスクール水着……脱げキャラ三人衆の誰かに渡ってくれないかなw
コナンのメガネはキャラの特徴のひとつだから仕方が無いとして、キック力増強シューズはどうなんだろう。
達人〜超人レベルの脚力付与程度だから、取り上げられなくてもいいとは思うがどうか。
【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:追跡メガネ@名探偵コナン、殺虫剤@現実×1
[思考]:1ロワから脱出する、2元の体に戻る
参戦時期:最新版でお楽しみ下さい(週刊少年サンデー2007年7号現在)
[備考]
メガネはキャラの特徴の一つ、という意見に私も同意なのでメガネはそのままでいきたいと思ってます。
まずかったら指摘お願いします。
とりあえず修正しました
アイテム解説の【キック力増強シューズ】の欄も削除でお願いします
修正乙です。
殺虫剤か――昨日おととい話題になった「氷結バルサン」思い出した。
就寝前に現在の予約状況再まとめ。
1月23日(火)
◆gMrrx6WqIM ニケ 高町なのは
◆uOOKVmx.oM 明石薫 ベルカナ
◆0e1.qJAPw2 ニア
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ
1月24日(水)
◆3k3x1UI5IA ジャイアン、 メロ
◆nhqbjDwFas カツオ、のび太、弥彦
◆2kGkudiwr6 イリヤ、金糸雀
◆k6uVH6GCRI 灰原、キルア
◆M42qaoJlNA 太刀川ミミ、リリス
みんな投下ペース速いなあ。
既に登場したキャラの予約もぼちぼち来るころかな?
>>590 あまりあせらずに修正されたらどうでしょうか?
コナンの支給品がどうなっているのか分からないですし、状態表だけで殺虫剤
を出すのもどうかと思います。
投下と予約まとめ乙です。
度々すみませんが、野原しんのすけの予約にグリーン・野原ひまわりを追加します。
>>590 ただのメガネに取り替えられるでFA。
特徴っつったって、何かしらの機能があったらアウトだろ、常識的に考えて……w
なんで持ち物を没収してるのかくらいは考えてくれないか?
投下乙。
流石にもうちょっと他人を疑っても良い気がするが……
あれか、スク水に混乱喰らったかw
ネギはアイテムの確認は怠らないくらいの分別はあると思うぜ。
全体的なプロットはともかく、もう少し練ってみてはいかがでしょうか。
ついで。
・死亡者の推移に関係しそうな事
登場キャラ割合:47/86(雑に数えた。誤差有るかも)
死亡キャラ割合:2名(除く見せしめ)
マーダー数 :9(12)名
チーム数 :10組(二人組×9、三人組×1)
>確定無差別マーダー
アルルゥ、グレーテル、三宮紫穂、白レン、永沢君男、フランドール、プレセア、ヘンゼル、(リリス)
>半確定マーダー
リルル(人に興味が湧いた)
ヴィータ(状態表によると確定していない)
リディア(かなり不安定だが未定)
>ステルスマーダーなど
無し
マーダーが意外な程に増えました。
安定した能力の特別強くは無いが弱くもない奴が多いようです。
しかし意外な事にステルス系は居りません。
また早々にチーム組んで戦力的に安全を確保した者も多く居ります。
実に両極端に進行している模様。
地点B-6を予約します。
ミミ死ぬんかなあ……
ポケモンどころか○○モン勢とひとくくりしてもすぐリーチかかりそう
ドラえもん勢がきっと頑張ってくれる。
丈……
南にヘンゼル、北にアルルゥ、東から永沢のマーダー包囲網できてるw
西も逃げ場なしでオワタ
ジーニアスがなんとかしてくれるよ!
……たぶん
>>604 どう見ても死亡フラグビンビンです、本当にありがとうございました。
>>604 ここまでやばいと逆に生きる可能性も有るかも!
……拡声器の死亡フラグに打ち勝つのが条件だけど。
608 :
◆GZ0x7XhSAw :2007/01/24(水) 16:32:23 ID:53Sltu2/
グリーンを予約してみようと思います
609 :
◆7kTdl.CDMY :2007/01/24(水) 16:42:27 ID:C8PUs94K
双葉を予約してみます
ところで支給品に生き物を入れてもいいんですか?
>>607 デジモンアニメのレオモン=死亡フラグの伝統を打ち破りそうなヤツだっているんだ!
便乗して質問。
基本的に喋るだけで身動きは出来なくされてるって設定なら自己意志を持つ生物もOK?
何でそうグレーゾーンを出そうとするんだw
まぁ、今までの喋る支給品を見て判断しておくれよ。
616 :
◆GZ0x7XhSAw :2007/01/24(水) 17:04:48 ID:53Sltu2/
ウボァー
予約破棄しますね、こんちくしょー
ニア投下します。
ネイト=リバー、通称ニアは自問する。
何故、自分はこんなことをしているのだろうか?
殺人ゲームに巻き込まれている、という意味ではない。
何故、自分はこんな『得体の知れないもの』と見つめ合っているのだろうか?
* * *
時はゲーム開始直後に遡る。
ニアがいるのはB-7にそびえ立つタワーの上部に位置する展望室。
彼はそこで手早く支給品の確認を始めようとしていた。
そうしているうちにも、今さっき目にした狂ったスプラッタショーの光景が脳裏に蘇る。
あのジェダとか言う男が言っていた「魂の選定」だの「救世主」だのといった言葉が何を意味するかは分からないし、
そもそも何故自分がこのような場所にいるのかすら分からなかったが、ニアはそれを深く考えることはしなかった。
情報がない状態での邪推は、思考停止よりも無意味な行為だ。
分かっているのは自分が殺人ゲームに巻き込まれ、『殺し合い』をさせられようとしていることだけ。
推論は、この段階でするべきことではない。まずは現状への対策が先決だ。
ただ、先ほどの光景を思い出すたびに、ジェダという男への嫌悪感が募る。
ゲームと称して子供たちを集め、果敢にも立ち向かった少女を容易く殺して見せた。
まるで、自分の力を見せ付けるかのように。
自分の絶対性を信じ、まるで神にでもなったかのように「罰」を下す――
――奴のやっていることは、キラと何の変わりもない。
倫理観が希薄で他人に淡白なニアにとってもこの悪趣味なゲームは気分の良いものではないし、
何よりあの自分の力を勘違いした男に好き勝手やらせることはLの後継者としての矜持が許さない。
あの男を玉座から引き摺り下ろし、自らにふさわしい立場というものを教えてやる必要がある。
そしてもう一つニアにとって気がかりなのは、メロの存在だった。
彼もまたこのゲームに巻き込まれている……どう動く?
プライドの高い彼ならジェダに強要されたこの殺人ゲームを厭い、反旗を翻すため行動するとも考えられる。
しかし、彼は目的のためには手段を選ばないところがある。進んで殺し合いに身を投じることもまたあり得ることだった。
分かるのは、この状況に乗じてニアの命を狙うことだけはあり得ない――彼はそんなに安いプライドの持ち主ではない。
彼はニアを超えようともがいている。ニアがゲームを止めようとしていると知れば、彼も動くかもしれない。
なんとかして接触することが出来ればいいのだが。
とにかくこちらの懸案も、これ以上の思考は無駄としか言えなかった。
この馬鹿げたゲームを止める。そのために今すべきことは、自分に何が出来るか把握することだ。
それをしなければ過ちを招く。過ちは死に繋がる。死は敗北だ。Lは負けた。自分は、負ける訳にはいかない。
ニアは、ランドセルの中から注意深く自分の支給品を取り出し始めた。
* * *
一つ目は、火をつけて使用する幻覚剤の類だった。
基礎体力に自信が持てないニアには、直接戦闘用の武器よりもこういった補助的な道具のほうがありがたい。
着火用の道具がやけに時代掛かっているのが気になるが、そこへの考察は後回しだ。
二つ目は、塩化ビニール製の「アクション仮面」とかいう特撮ヒーローの人形だった。
赤・青・緑の鮮やかな配色、今にも高笑いが聞こえてきそうな勇ましいポーズ。
僅かながら心を動かされ、しばらく手で持って空を飛ばしたりして遊んでみたが、これは要するにハズレの類なのだろう。
この馬鹿馬鹿しい殺人ゲームに集められたのが子供ばかりという事を考えれば、ある意味妥当な品かもしれないが。
とにかく、行動の幅が広がるようなものではない以上、こだわらずに次へと思考を切り替える。
そしてランドセルに腕を突っ込み、三番目に出てきたそれは――
* * *
数分の後。
ニアはいつも通りの体育座りで、物言わぬ『それ』と向き合っていた。
視線の先にあるのは赤と白で色分けされた球形のカプセル――では無く。
紫色でプヨプヨとしたアメーバみたいな外観の、謎の生命体。
へんしんポケモン、『メタモン』である。
その生き物(「メタちゃん」という名前らしい。前の飼い主(?)が付けたのだろうか?)は、
点と線だけで構成された妙な愛嬌を感じさせる顔でさっきから自分のほうを見つめている。
こんな生き物が地球上に存在するなど、聞いたことがない。
最初は流石に驚いたものの、慣れてくると可愛く見えてくるから不思議なものだ。
解説書によれば、この「メタちゃん」は自在に他の物体に「へんしん」することが可能らしい。それも命令通りに。
ただ、この無表情と向き合っていると今度は別の懸念が浮かび上がってくる。
――本当にこの生き物と、意思の疎通が可能なのか?
自慢ではないが、自分には他者とのコミュニケーション能力に欠けているという自覚がある。
ただでさえ、この何も考えていなさそうな顔を見ていると妙に不安になるというのに、意思の疎通?
付属の解説書には所有者の指示には従うと記されているが、観察した限りでは人間の言葉が通じるのかさえ確信が持てない。
とはいえ、行動しないで事態が好転する訳でもなく。
やるしかないのなら、やってみる。やって駄目ならその後で考え直せばいい。
とりあえず名前を呼んでみることにする。
「……メタちゃん」
反応した。
説明書通りとはいえ、言葉が通じたことにはやはり驚きを覚える。まずはコミュニケーション第一段階成功だ。
続いて第二段階。ランドセルから、一旦しまったヒーローの人形を引っ張り出す。
「メタちゃん、この人形に『へんしん』してもらえますか?」
今度の変化は劇的だった。全身が一斉に脈動したかと思うと目まぐるしく形と体色が変化し、
数秒後には目の前に全く同じ外見の人形が二つ並んでいた。
比べてみたが、見た目は全く本物と遜色なし。触ると、塩ビ特有の微妙な弾力感が伝わってきた。
完璧だ。ニアは確信する。
メタモンは対象の外観を完璧にトレースする能力を持つ。
つまりこのメタモンの利用価値は、戦闘への使用を除外すれば大きく分けて二つ。
道具に変身させて使用するか――あるいは、他の参加者への『フェイク』。
早い話が、「他人をうまく出し抜いて生き残れ」ということ。実にシンプルだ。
そして権謀術数の限りを尽くし結果を導く、それこそが自分が最も得意とするやり方。
武装の没収? 能力の制限? 何の話だ、自分には「頭脳」という何にも勝る武器がある。
「どうせやるなら、こちらの方を制限するべきでしたね」
そう言って、ニアはにんまりと笑った。
* * *
そして数分後。展望室から下界を見下ろす、胡乱げな眼光が二つ。
自分の支給品、そしてこのタワーの設備について全て把握し終えたニアは、
自分自身の安全を最大限確保した上でこの馬鹿げたゲームを止める、その為の策を練り終えていた。
この展望室に出入りするには、常時2機稼動の高速エレベーターを使うしかない。
つまり、エレベーターが動けば、それは人が動くということ。
誰かが上がってくるのが前もって分かるのはありがたいが、逆に自分が降りるときに待ち伏せされる可能性もある。
経路が限定されているために入りにくく、また出るのも難しい。
そういう意味では、この展望室はどこより危険で、それ故にどこよりも安全な場所と言える。
幸いこのタワーは、この島全体のランドマークとでも言うべき威容を持っている。
高いところから状況を把握したい、そう思う参加者が展望室を目指してやってくることも大いに考えられる。
自分はこのフロアに留まり、そういう参加者に接触すればいい。
手元にはマイクが一つ。先ほどタワー内の放送室で拝借してきたものだ。
少し設定をいじり施設内放送の回線をこのマイクと直結したので、これを使えば施設内どこにいても自分の声が聞こえる。
一階フロアからタワー内に入ってきた参加者には、これを使って接触する。
勿論向こうの声は聞こえないので会話は成立しないが、それくらい大したことはない。
言葉を弄した心理戦なら、あのキラが相手でも出し抜ける自信がある。
最悪なのはこのB-7が禁止エリアに指定されることだが……その時はその時だ。最悪を恐れては今できることもできなくなる。
ニアは片手でアクション仮面を弄びながら、もう片方の手で双眼鏡を持ち地上を眺めた。
この双眼鏡は展望室の備え付けのものにメタちゃんをへんしんさせ、持ち運び可能にしたものだ。
待ちの一手である以上、事が起こったときには機先を制する必要がある。地上から目を離すべきではない。
とはいえ――
「焦っても始まりません。のんびり知恵比べといきましょうか」
そう呟き、ニアはまた笑みを浮かべる。
無邪気なのに底の知れない、そんな笑みを。
【B-7/タワー内展望室/1日目/朝】
【ニア@DEATH NOTE】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:基本支給品、双眼鏡(メタちゃん)、モンスターボール@ポケットモンスターSPECIAL、
眠り火×10@落第忍者乱太郎、アクション仮面人形@クレヨンしんちゃん、タワー内放送用マイク
[思考]
第一行動方針:タワーへの来訪者を待つ
第二行動方針:メロと接触したい
基本行動方針:自分では動かず、タワーを訪れる参加者と接触して情報や協力者を集める
最終行動方針:殺人ゲームを阻止する
参戦時期:メロ死亡以前
【眠り火@落第忍者乱太郎】
モグラの血、イモリの血、ヘビの血、その他秘伝の薬を調合し、紙で包んでこよりにしたもの。
一種の幻覚剤で、こよりの端に火をつけてから投擲して使用する。
煙が広がるのに少し時間が掛かるが効果は絶大で、煙を少量吸い込んだだけで判断力の低下や幻覚作用を伴い、
さらに大量に吸引してしまうとあっという間に眠って(というか昏睡して)しまう。
応用的な使い方として、煙を吸って朦朧状態の相手に暗示をかけることによって相手に錯覚を与えることが出来る。
屋外では煙が拡散してしまうので屋内での使用が望ましい。ただし自身の煙対策は必須。
なお、火付け道具一式(火打石や点火用の火縄など)がセットになっている。
【アクション仮面人形@クレヨンしんちゃん】
みんなのヒーロー、アクション仮面の人形。それ以上でも以下でもない。
【モンスターボール(メタちゃん)@ポケットモンスターSPECIAL】
メタモンの「メタちゃん」が入ったモンスターボール。本来の所有者はブルー。
基本的な設定は
>>295のウツドンに準ずる。
メタモン独自の設定は以下の通り。
・使えるわざは「へんしん(細胞を組み替えて有機物・無機物を問わず姿をコピーする)」のみ。
・へんしんの対象は「(参加者以外の)使用者の視界に存在するもの」に限る。
・ポケモンや召喚獣など、参加者以外の生命体にへんしんする場合に限りPP(最大10回)を消費する。
その場合は対象の持つ固有の能力もコピーできる。なお無生物にへんしんする場合は、回数は無制限。
・一度へんしんしたものなら、対象が近くに無くても後で再び変身しなおすことが可能(前述の参加者以外の生命体を除く)。
・時間制限は、他の生命体にへんしんした場合は1時間。無生物の場合は無制限。
・支給品にへんしんすることは可能だが、それの特殊能力まではコピーできない。また、銃にへんしんしても弾は撃てない。
・参加者には変身できないが、使用者の体表に張り付いて他の人間をトレースし、使用者の容姿を対象そっくりにすることは可能。
・首輪にはへんしんできない。
投下完了しました。
ちなみにメタモンの出展がポケスペなのは、ゲームやアニメでは無生物への設定の描写が明確でなかったからです。
……というかニアが歩く姿が想像できなかったせいで気付いたら行動方針がこんなことに……
>>623 投下GJです。
まぁニアは消極的と言うかあまり行動を
起こさないタイプなんでこういう立て篭もりも
ちょうどいいかと
>>623 投下乙。GJ!
ロリショタか疑問だったが……やっぱりニアはショタに見えてきたw
良いな、知性派。
ニア投下乙です。
メタモンとはまた…戦闘向きでないところを。
ニアのような頭脳派には向いてるかもしれないけど。
それにしてもニアにアクション仮面人形はお似合いw
さて、ほぼ真下にいるちよちゃんたちは登ってくるだろうか?
メタモンのPP(9/10)も、状態表に書いたほうがいいかも
あのさ、バカヤロwのメガネってそのままで良いのか?
機能だけ排除だったはず。
グリーンなんかにポケモン図鑑が支給されたらメタモン見破られそうだな。GJ
>>629 眼鏡の機能がいらないんだったらいっそのこと無しでもよさそう、あれ伊達眼鏡だし。
靴を取り上げる場合は代わりのスニーカーがいるかな?
でもメガネはバーローの特徴だし
格好はいつも通りだけど眼鏡も靴も普通のそれ
これでいいじゃない
>>614>>615 サンクス
なのは見てないから喋る支給品がどの程度か分からなかったんだ。
なんか人型っぽいのもいたんで、動かなきゃ良いのかと。
ジャンロワの飛刀とかいう例もあるからいいんじゃねえの?
コナンとネギ書いた者ですが、コナンの描写を追加する感じで修正を考えてます
今は外から携帯なのですが修正したものが出来た場合、投下はしたらばでよろしいのでしょうか?
なのはのデバイスやらを見て判断する限りでは、
むしろ
>>613だけ駄目な理由が分からん。
むしろ、意志を封じたポケモン出しちゃったからなあ。
良いんじゃないか?
例を出してもらわないと判らないが。
>>638 大きさや形状を自在に変えられる魔獣を身動き出来ない最小状態に固定して会話と
特殊能力だけのアドバイザーっぽくにしたかったんだ。
ポケモンは作品を代表する存在だから何となく分かるが、そうでない場合はな…
ただの魔獣まで出されちゃうとキリがなくなるって言うか。
基本的に喋るだけで『身動きは出来なくされてる』
これが微妙、出来るようになるかも知れないからなぁ
と思っていたけど、なったら叩かれて終わるだろうし
>>639なら別に良いんじゃね?
意思のある支給品を出す=参加者をひとり増やす
とほぼ同義。
なのはのデバイスとか、作品の代表アイテムで且つ参加者のメイン武器だから
さすがに外せないってのを除いて、意志あり支給品は出すべきではない。
投票でメロンパンナちゃんやアグモンが入れなかったことや、落選者の追加投票が行われなかったこと、
その意味を思い出すべき。
メロンパンナちゃんやアグモンは違うだろ……
まぁ、普通のアイテムにしとこうよ。
正直、意志あり支給品ってあまり好ましくないんだよな。
参加者でもない存在と相談できてしまう。勇気づけられてしまう。
本来その役目は、敵か味方かも分からない他の参加者の役目なのに。
流れに乗り遅れていえなかったけれどウツドンの時点でどうかと思った。
召還獣の類もできれば控えめにして欲しいなあと思う。
一つや二つならともかく乱発は避けた方が結局は面白くなる気がする。
>>642 支給品について議論してるときにその話題を振らなかったお前らが悪い
こうなった以上後は書き手に空気を読んでもらうしかない
まだ出てないアイテムがいっぱいあるし、そっちから出した方が賢明な気もする。
天空シリーズ一つも出てないぞ。
皆さん、ご意見ありがとう。作品主要キャラの相棒だけど参加者自体にはあまり縁のない
魔界獣だから止めておきます。お騒がせしてすいませんでした
>>647はあらゆる意味で正しいな。
>>648 議論にもなっていたけど、
特定の人あるいは一定の人しか充分に有効に使えないというのは、
支給品として好ましくない(禁止ではない)。
でもその辺の能力削ると天空シリーズである意味が薄れるということで出しにくいんだと思う。
今カシオペアを有効活用する案を練っているんだけど、なかなか難しい。
>>650 本来なら時空間系アイテムは禁止なワケだから、そりゃ難しいでしょうな。
活用した時点でルール違反になる可能性が極めて高いと思うんだが…。
後からルール変更なんて、廃れるロワの常套パターンじゃん
議論の段階で俎上に乗らなかったってことは、話し合うべきだと考える住人が少なかったってことだから
今更どうのこうの言う位なら最初に言っとけって
ストーリー開始後にルール追加なんて前例は作るべきじゃない
「空気読め」の一言でいいだろ
なのは見てない俺からすれば、意思のあるデバイスなんて参加者増やしてるだけなのに
何で特例にしてまで出したいのか良く分からん。ポケモンみたいに意識取っちゃえば良かったのに。
ルール変更じゃなくて、追加ね。
まぁ、これだけ話題になってりゃ空気読めでも変わらないと思うけど
どうせなら追加した方が良いと思ったわけよ。
ま、「禁止はしないけど白い目で見られるだろう事は覚悟してね」でいいでしょ
変更も追加も一緒だろ、一度決まったことに後から手を加えるわけだから
もっとゆるやかにやろうぜ。
ククリ予約します
>>657 それならさ、スタートした後から「空気読め」と言い出すのも同じだろうw
ルールで縛る必要はないが、周りの空気を読むことは必要だと思うな。
あることに対してダメ出しな流れになってたら、それと似たことは素直にやめておくのが吉。
うう、この流れでは投下しにくい。
午後のうちにこんなに空気が変わってしまってるとは予想だにしなかった。無理しても午前中に投下しとくんだった。
今までそんなところに批難は無かったのに、なぜ急に……。今まで散々言われてきたことならともかく。
ルール改定の話までされてるし。そんな風にルールをコロコロ変えられたら、書き手はたまらないですよ……。
というか、ボーダーライン上の話は、予め「○○やっていいかな?」と尋ねるより、
「こういう話書いたけどどう思います?」とやった方がいいと思いますよ、
>>609さん、
>>613さん。
(露骨に違反な話はそれやっちゃダメでしょうけれど)
と、いうわけで、ジャイアン・メロを投下します。
空気を読めって、明文化しなかったときの言い訳だよな
「おっれはジャイア〜ン、ガキ大将〜♪」
木々の隙間から朝の日差し差し込む森の中、調子外れの歌が響き渡る。
……いや、普段の彼の歌声を知る者なら、ちょっと首を傾げただろう。
音程が狂っているのは相変わらず。ただ、なんだか妙に声量が小さい。
いつもの溢れるような自信が、無い。
「……ふぅ。しかしなんでこのオレ様が『殺し合い』なんてしなきゃならんのだ。
それも、あんな奴に無理やり押し付けられて。あとでぶん殴ってやるぞ!」
剛田武。通称ジャイアン。言わずと知れたガキ大将である。
彼は黒いランドセルを左手に、装飾のついた杖を右手に持って振り回しながら、森の中を歩いていたが……
歌声が途絶えると共に、その歩みもまた、止まってしまっていた。
ケンカは強く、ご町内では好き放題していた彼だったが……はっきり言って今は、ビビっている。
(実の母親を除けば)怖いもの知らずの彼が、どうしようもなく怯えている。
無理もない。
何しろ彼は、永遠に平和な日常が繰り返される世界の住人である。
彼らの日常に、まず人の生き死には起こらない。概念として知っていても、実感することは無い。
たまに――ドラえもんとのび太の影響で、非日常的な冒険に巻き込まれることはあった。
命に関わるような危険を冒したこともある。命を賭けて戦ったこともある。
けれど、それだって常に幸せな結末が待っていたわけで。優しい日常に戻ってこれたわけで。
だから。
あの、ジェダによる公開殺人は、彼の心に大きな衝撃を与えていた。
殺された女の子(いや、大人の女性?)が使った魔法そのものは、大した驚きではない。
ジェダの使った技そのものも、大した驚きではない。
その程度の現実からの飛躍は、ひみつ道具で慣れっこになっている。
多少は驚きはしても、現実感覚が揺らぐほどの驚きではない。
けれど、すぐ目の前での人の死は。
爆破され頭が吹き飛ぶ光景のリアリティは。
比較的近くに居た彼の頬にも降りかかった、数滴の血の暖かさは。
……こんな状況の中で、町内ケンカチャンピオン、程度の暴力が何になるだろう?
むしろ、なまじ腕っ節に自信があるだけに、彼我の戦力差が否応なしに分かってしまう。
あのバケモノたちが、彼の母親並みに勝ち目のない存在であることを、直感させられてしまう。
ジャイアンは頭を振る。ブンブンと頭を振る。
弱気になってはダメだ。彼はガキ大将なのだ。草野球の技術と腕力しか取りえのない人間なのだ。
万が一にもこんな所を見られたら、のび太やスネ雄に笑われかねない。
それに、このランドセルに入っていた彼の支給品。これさえあれば。
「ふ、ふんだ! オレ様には、この杖があるんだ!
オレ様とケンカしようってなら、『天罰』を与えてやるぞ!」
それが強がりに過ぎないことを意識の片隅で自覚しつつも、ジャイアンは自分に言い聞かせる。
不思議な道具。その原理など皆目見当もつかないが、しかし使い方と効果さえ知っていればそれで十分。
他の連中にどんな道具が渡されているかは知らないけれど、これは比較的『アタリ』の部類に入るはずだ。
ジャイアンは杖を掲げ、1人でウンウンと頷く。
と――そんな折。
風に乗って遠くから、人の声が聞こえるような気がした。
はッとして、耳を澄ませる。
誰かが遠くで叫んでいる。拡声器かスピーカーを通したような、電子ノイズ交じりの声。
『……は、この殺し合いに、断固として乗らないことを……いつの言うことを信じたりしないで……』
あるいはそれは、ちょっと前から流れていたのかもしれない。
歌を歌っていなければ、そして独り言を呟いてなければ、もっと前から聞こえていたのかもしれない。
彼は少し迷ってから、もっとよくその声を聞こうと、その声がする方向に一歩足を踏み出しかけて――
「――おい、そこの音痴」
「うわッ!?」
不意に、横合いの茂みの中から声を掛けられた。
全くの不意打ちだった。
最初は自分で歌っていて、次いで遠くからの声に気を取られて、全く気付かなかった第三の存在。
彼は驚きのあまり、思わず手を挙げつつ飛びのいて――
その手には、存在すら忘れていた、例の杖が握られていて――
頭上に大きく振り上げる、その動作がまさに「どうぐ」として「つかう」発動条件で――
――旋風。
無数の真空の刃に襲われて、その声を掛けてきた人物は、大きく遠くに吹き飛ばされた。
ドサッ、と重いモノが落ちる音。ガッシャア! と持ち物が撒き散らされる音。
「え……? あ……?」
ジャイアンは呆然と、倒れたまま動かない相手と、自分の握った杖を見比べた。
『天罰の杖』。なんとも物騒な名を持つ、ジャイアンの支給品の1つ。
一緒に同封されていた説明書によれば、魔力消費無しに攻撃魔法と同等の効果を発揮できる道具だという。
名前からしても見た目からしても、強力な道具に間違いないだろう、とジャイアンは確信していたのだが……
まさか、一発でやっつけてしまうなんて。まさに「天罰てきめん」、である。
ジャイアンは改めて倒れている相手を見る。
何やら魔法使いが着ているようなゆったりしたローブをまとった、おかっぱ頭の人物。
その人物が倒れている今、この角度からは顔が見えない。性別や年齢は見当もつかない。
その手にはランドセル。色は青――いわゆる「カラーランドセル」という奴だ。やっぱり性別は分からない。
『天罰の杖』の攻撃を受けた衝撃か、その蓋は外れ中身が飛び出し、地図やら食料やらが散乱し……
そして倒れた人物は、未だにピクリとも動かない。
今の攻撃で気絶でもしたのだろうか? それとも、まさか――!
ゴクリ、と生唾を飲み込んだジャイアンは、脂汗を流しながら呟いた。
「お……お前が悪いんだからな! お前がオレを驚かしたりするからだぞ!
オレはこんなことするつもりなんて、なかったんだからな! お前のせいだぞ!」
思わず語気が荒くなる。言い訳がましいと感じながらも、それでも言わずにはいられない。
本当に、こんなことになるなんて思っても無かったのだ。
戦いそのものは覚悟しつつ、けれど自分から殺し合いに乗るほど剛田武は邪悪ではない。
「……おい、何とか言えよ!
ま、まさか、し、死んだりとか、してないよな……?」
そして何を言っても倒れた人物が反応しないので、彼は次第に不安になってきた。
恐る恐る、一歩だけ相手に近づく。反応はない。
さらに一歩近づく。やっぱり反応がない。
手の届く距離まで近づく。やっぱり全然反応がない。
意を決して、身体を曲げ、動かない相手の肩に、手を伸ばそうとして。
「――ケケケケッ!」
「うわぁッ!」
突如上がった耳障りな笑い声に、ジャイアンは思わずその場に尻餅をついた。
一瞬、倒れている人間が声を挙げたのか? とも思ったが、しかし相手は相変わらず動かないままで。
腰の抜けた格好で、首だけをキョロキョロ回して声の主を探す。
「ビックリサセチマッタカ? キャハハッ! ココダヨ、ココ!」
「な――なんだよ、お前はぁッ!」
散々探したその末に、振り返ってようやく声の主を見つけたジャイアンは涙目で叫ぶ。
それは人形だった。周囲に撒き散らされた荷物に混じって転がっていた、人形だった。
小さな、三頭身ほどの人形。女の子を模った操り人形。
それが転がり出した拍子にか、地面に座るような格好になってそこに居た。
緑色の髪は持ち主同様おかっぱ頭に切りそろえられ、耳に当たる部分には妙な突起物が生え。
背中からは黒い小さな翼が生えているあたりは、まるで小悪魔のようだ。
そんな人形が、目を大きく見開き、口を四角く開いて、不気味な笑い声を上げている。
「オレカ? オレハ『チャチャゼロ』。
『支給品』ノ1ツサ。ソコニ倒レテル『メロ』ニ与エラレタ、ナ」
「し……支給品だとぉ?!」
「マ、今ハ喋ル以外ハ何モデキネーガナ。御主人ノ魔力ガ封ジラレテル時ト同ジデナ。ケケケッ!」
……どういうことなのだろう? 与えられるのは武器や道具、のようなものでは無かったのだろうか?
まさか、こんな存在が「支給」されているなんて……
じゃあひょっとして、「あなたの支給品はドラえもんよ」なんてことも有り得るのか?
勝手に想像を膨らませ混乱するジャイアンをよそに、その『チャチャゼロ』と名乗った人形はなおも喋る。
「トコロデ――オ前、『悪人』ダナ?」
「は、はぁッ!? お、おいお前! オレ様のどこが……!」
「己ノ目的・欲望ノタメニ、他人ノ犠牲ヲ厭ワヌ者。ソレガ『悪人』ダ」
「……!!」
淡々と語る人形に、ジャイアンは圧倒されて押し黙る。
決して頭がいい方とは言えない彼には、この人形が言わんとしていることの半分も理解できない。
けれど、この人形の定義に則れば――確かに彼は、『悪人』だった。
子供らしい些細な欲望のために、のび太を泣かせ、スネ雄からおもちゃを取り上げる。そんな毎日。
迫力に呑まれ絶句する彼に、チャチャゼロはなおも語る。
「ダガ、誇リアル『悪』ナラバ、イツカ自ラモ同ジ『悪』ニ滅ボサレルコトヲ覚悟スルモノダ。
オ前ニ、ソノ覚悟ハアルカ? オ前ニ、ソノ誇リハアルカ?」
「か、覚悟、だとぉ……ッ!?」
「少ナクトモ――『メロ』ハ筋金入リノ『悪』ダゼ。誇リアル、正真正銘ノ『悪党』ダ。
ソンナ『悪』ニ『トドメ』モ刺サズ、オレナンカヲ気ニシテチャァ、イケナイナ! ケケケケッ!」
ドスッ――。
人形の哄笑に重なるように、身体の芯に響くような重い音。
一瞬、痛みすら感じず、何が起こったのか理解もできず。震える首を回して、ジャイアンは見た。
自分の背中に深々と突き立てられた、一本の包丁。
そしてそれを握っている、ローブ姿の青年。おかっぱ頭の下の顔には、酷い傷痕。
いったいいつの間に起き上がっていたというのか。包丁はローブの下にでも隠していたのだろうか。
その服には小さな切り傷がいくつも刻まれていたけれど、受けたダメージは皮膚を少し裂いた程度で――
死んだフリ。
それはあまりに下らない策ではあったが、しかしこのビビリまくっていたジャイアンには十分効果的だった。
『天罰の杖』。名前こそ大仰な「どうぐ」だが、その効果は実に『バギ』一回分の効果に過ぎない。
効果範囲こそ広いが、バギ系の中では最弱の呪文。その威力など高が知れている。
ましてや、メロが身に纏っていた服は、ただの服ではない。これも支給品の1つ、『賢者のローブ』だ。
バギ系を始めとする、いくつもの魔法の威力を大幅に軽減する効果を秘めた、魔法の防具だ。
見た目は派手だが弱い攻撃と、その系統のダメージを軽減する服。
メロ自身も大爆発の中、傷を負いながらも生き延びた人物である。タフネスだけなら結構なものだ。
スライムベスではないのだ。この程度の攻撃で死ぬはずもない。
そしてジャイアンが『チャチャゼロ』に気を取られた隙を見計らって、第三の支給品、『包丁』の使用。
武器。防具。そしてパートナー。
それぞれ単独ではそう強力な存在ではないが、バランスのいい組み合わせ。そして制限いっぱいの3個。
見掛け倒しな『天罰の杖』1本だけ、なんてランドセルより、こっちの方がよほど『当たり』だったろう。
「お前が『悪』かどうかなんて俺は興味もないが――俺の目的のために、ここで死ね」
「あ……! い、いやだッ……! か、母ちゃ……!」
ズブッ。ズブズブッ。
少年の嘆願にも顔色ひとつ変えることなく、メロはさらに深く深く包丁を押し込んで――
身体の中で、何かが断ち切られる感触。
ジャイアン、本名・剛田武はその場に崩れ落ち、永遠に目覚めぬ闇の中に追いやられた。
* * *
ゲーム開始直後、森の中でジャイアンに声をかける前。
メロはすぐに荷物を調べ始め、そしてその中に『チャチャゼロ』を見つけ出した。
もちろん最初は大いに驚かされたメロだったが……互いの中に潜む『悪』に共鳴したのだろうか。
すぐにチャチャゼロに質問を投げかけたメロは、そしてその会話の中で『魔法』の存在を知った。
現実感を揺るがしかねない、超常の力――
しかし、既に『死神』や『デスノート』の存在を受け入れたメロにとって、その説明を拒む理由は最早なかった。
むしろ、『魔法』の実在よりも気になったのは、チャチャゼロの分析。
チャチャゼロには、ジェダが使った数々の力も、『賢者のローブ』に施された魔法も、理解不能なものだという。
全く違う系統の『魔法』の存在。そしてジェダの言った「幾多の次元から君達を集めた」というセリフ。
そしてチャチャゼロは、世界を揺るがしたあの『キラ事件』のことを何も知らないらしい――。
仮にもLの後継者候補だったメロだ。曖昧にではあるが、すぐに大体の事情は分かってしまった。
自分たちは、そしてこの『ゲーム』の参加者は、複数の全く違う世界から集められている!
そしてその中には、チャチャゼロたちの世界を含め、超常能力を持つ者が多数含まれている!
「キラ事件も片付いてないのに、何だってあんな奴の勝手に付き合わされなきゃならない?
……いやしかし、この状況だからこそ出来ることがある、と考えるべきか」
さて現状が分かったところで、メロがまず考えたのは、「ニアはどうするのだろうか?」という疑問だった。
素早く調べた参加者名簿の中には、ニアの名前がある。そしてメロはニアにだけは負けたくない。
あのニアの性格なら……「もしLがここに居たらどうするか」を考え、それに従って行動を起こすだろう。
では、もしもLが参加していたら、どうしていたのだろうか?
決まっている。ジェダと戦うはずだ。完全には倒しきれずとも、ジェダを出し抜く方法に頭を捻るはずだ。
未知の能力を持つ殺人者『キラ』に対しても、その知力を尽くして戦いを挑んだ彼だ。
ジェダがいかに強大な存在であれ、怯むはずがない。
いや力こそ強いが、あのジェダの様子では、ジェダ自身も何らかのルールに縛られていると見た。
その足元を掬うことは、不可能ではないはず。少なくともLなら、そう信じて調査と推理を開始するだろう。
――かくして、メロの基本方針は決まった。
ジェダと戦う。ジェダを出し抜く。ニアやLがそうするように、ジェダに挑み、ジェダの思惑を壊してやる。
そしてこれは、ジェダ本人との戦いよりも大事なことなのだが……「ニアよりも早く」ジェダを倒さねばならない。
ジェダを倒すこと自体よりも、ニアに勝つことこそが大事なのだ。ニアと手を組むのも論外だ。
もっとも、だからといってニアの妨害もしない。ニアを殺しもしない。
結果的にニアの邪魔になることがあっても構わないが、意識的にニアの足を引っ張ることはしない。
この戦いは、「本当はメロがニアよりも優れている」、そのことを証明するための手段に過ぎないからだ。
しかし、ジェダに関する手掛かりは実に少ない。いや、ほとんど無いと言ってもいい。
今のところ、見せしめの1人が殺されたあの空間で見聞きしたことが全てだ。
何かそれ以上の情報は得られないものか? それ以上の接点は作れないものか?
そこでメロが思い出したのが、『ご褒美』の存在だった。
あの厚かましい少年が交渉によって引き出した、『3人殺すごとに願いを1つ聞く』というあのルール。
確か、『ご褒美』の項目の中に、『ジェダに直接質問できる』という一項があったはず。
主催者側についての質問が認められるかどうか分からないし、そんな質問をすること自体、危険も伴う。
どういう質問をすれば最大限の情報を引き出せるのか、今から考えておく必要があるだろう。
けれどこれは数少ない、いやほぼ唯一の主催者との直接接触のチャンスだ。
いや、情報でなくとも、アイテムや治療を要求してもQBとかいうジェダの手下?との接触ができる。
このQBとの会話からも、あるいはジェダの側の裏事情が垣間見えるかもしれない。
ともかく、試す価値はある。
何と言っても、この『3人抜きボーナス』は、ジェダが最初から用意していたものではないのだ。
あの少年との掛け合いの中で、その場で考え出した代物だ。
ジェダの力は絶大で、その計画は綿密かもしれないが――この即興部分には、綻びが生まれる余地がある。
そこを突くのが、一番手っ取り早い。
最大のライバルであるニアも、『3人殺す』という方法は思いついても実行しないだろう。
つまりこの方法ならニアを出し抜ける。ニアよりも早く、ニアよりも深い情報を獲得できる。
――以上のメロの考えを聞いたチャチャゼロは、大いに笑った。実に楽しそうに笑った。
笑って、笑って、そしてチャチャゼロは、メロに協力することを決めた。
筋金入りの『悪』。自分の目的・欲望のために、他者の犠牲を厭わぬ存在。
最近妙に丸くなってしまった主人のエヴァンジェリンと一緒に居るより、よっぽど面白いものが見れるはずだ。
あのエヴァンジェリンのことだ、そう簡単に他人に殺されるとは思えないし――!
こうして2人は歩き出し、ジャイアンと出会い。
いきなり攻撃されたのはメロにも予想外だったが、しかしその状況すらも咄嗟に利用して――
* * *
「ソレニシテモ、最初ニ当タッタノガ弱イ奴デ、良カッタナ」
「ああ。悔しいが、オレには魔法とやらは使えないしな。コイツがタダのガキで本当に良かった。
まずは1人。あと2人殺せば、ジェダが呼び出せる」
森の中。
散らばった自分の荷物をあらかた拾い集めたメロは、チャチャゼロを頭に載せたまま頷いた。
メロ自身には、実はロクな戦闘力がない。
銃の扱いは知っているし、修羅場もいくつも潜って来ているけれど、戦闘のプロとは言い難い。
ましてや、魔法やら気やらといった超常能力はない。
チャチャゼロが大雑把に教えてくれた、エヴァやネギ、小太郎のような能力は持っていない。
支給品に入っていた武器は何の変哲もない包丁だし、奪った『天罰の杖』も効果はイマイチだ。
そんなメロの「強み」は、その鋭い頭脳と苛烈な性格。
いつもニアには一歩及ばなかったとはいえ、Lの後継者候補のNo.2だった彼。
また、ニアやLにも無かった邪悪で容赦ない性格。必要とあれば躊躇無しに何人でも殺すことができる。
他の参加者のことは良く知らないが、こういうメンタリティの持ち主はそう多くないはず。
そしてメロは、そんな自分の欠点と長所をよく理解していた。
こんな彼が3人抜きを達成するためには、『騙し討ち』しかない。
死んだフリも、チャチャゼロを囮に使うのも、何でもアリだ。
もしも必要なら、誰かと同盟を結んでも構わない。むしろ他人の力は積極的に利用したい。
あらゆる手を使い、その場その場で知力の限りを尽くして殺害数を稼ぐのだ。
そのためには、冷静に、慎重に、そして大胆に行動せねばならない。
「オイ、セッカクノ包丁ハ回収シナイノカヨ?」
「必要ない。というか、むしろ邪魔だ。
血のついた包丁なんぞ持っていたら、『俺は殺し合いに乗っています』と大声で言って回るようなものだ。
それに今その包丁を抜けば、全身に返り血を浴びることになる。それはマズい」
見たところ、うつ伏せに倒れたジャイアンの身体からはほとんど出血していない。僅かに血が滲むだけ。
しかしそれは見た目だけのこと。
メロが全体重を乗せて突き入れた包丁は、ジャイアンの背筋群を貫き、腹腔内にまで到達している。
腹部の太い動脈――場所から言って脾動脈あたりか?――を切り裂き、大量の腹腔内出血を起こしている。
ジャイアンが意識を失い、絶命したのも、内出血による血圧低下、及びそれによるショックによるもの。
今頃、腹の中は血の海になっているはず。栓になっている包丁を抜けば、途端に噴き出してくるに違いない。
「だが手ぶらというのも困る。代わりに、こいつの持っていた杖を貰っていく」
「デモ、ソイツ使エネーゼ? 無詠唱呪文ガ使エルノハ嬉シイケド、威力ガ低過ギダ」
「何、さっきの竜巻を期待しなければいい。おまけ機能つきの鈍器と考えれば悪くない」
「鈍器カヨ。オレハ刃物ノ方ガ好キナンダケドナ〜」
メロは『天罰の杖』をバットのように持って、数回素振りをしてみる。
ジャイアンは、その名前と説明書の内容から、この杖の本質を勘違いしたようだが……
あくまで本命は「ぶき」としての使用。「どうぐ」としての効果は、牽制やハッタリに限ると考えた方がいい。
「それに、あまり支給品を沢山持っていると言い訳が効かなくなる。
ヌルい平和主義者どもの群れに潜り込む展開も、視野に入れておく必要があるからな。
分かってるとは思うが、その時はくれぐれも迂闊なことを言うんじゃないぞ」
「ケケケッ。分カッテルヨ。オレモオ前ノコトハ気ニ入ッテルシナ〜♪」
念を押すメロに、チャチャゼロは笑う。
メロは考える。この『チャチャゼロ』という人形、本当に「当たり」の支給品だ。3つの中でも最高の一品だ。
喋る以外に能は無いが、『魔法』に関する知識を持ち、他の参加者3名の情報を教えてくれて。
何より、同じ人外の仲間としても、死神シドウよりよほど頭が回る。性格や発想の相性もいい。
先ほどチャチャゼロがジャイアンの気を引いたのだって、予め打ち合わせをしてあったわけではない。
メロが「死んだフリ」をしている、と見て取ったチャチャゼロが、自分の判断で声を上げたのだ。
実に使える。本当に、コイツは「当たり」の存在だ――
「デ……『アレ』ハ、ドウスンダ?」
「さて、どうするかな。放っておいても、あの呼びかけている奴は死ぬな。誰かに殺される。
あの調子じゃ、ジェダをなんとかするのもまず無理だ。
ただ、お人よしのカモも集まるはずだし……難しいところだな」
『何とかして、この世界を脱出して、もとの世界に帰る方法を……』
チャチャゼロが『アレ』と言ったのは、ジャイアンとの戦いの前から聞こえていた拡声器越しの声。
今も森の向こうから聞こえてくる、この声だ。
善意さえあれば何とかなる、と素直に考えている『善人』の典型例――
その最終目的はほぼ同じであろうが、思想的にメロの対極に位置するような存在だ。
彼はしばし考える。
あの声に惹かれて動き出す者は絶対にいる。
それが善人か悪人かは分からないが、それによって生じる状況は使えるかもしれない。
臨機応変を心がけつつ、様子を見に行くのは悪い考えではない。
「行こう。いつまでもココに居ても、仕方ない」
メロはジャイアンの荷物から見つけた『ドラ焼き』を一口齧り、すぐに不味そうに吐き捨てる。
大好物の板チョコが無いのが、少し苛立たしい。こんな歯ごたえのない甘味では、代用にもならない。
ジェダとの戦いや殺害数稼ぎとは無関係に、どこかで手に入れておきたいものだ。
* * *
しばらく森の中を歩きとおし、やがてメロとチャチャゼロは湖畔に出た。
人の気配のない、静かな湖畔。少し開けた広場。
そこにあったのは――
「……素っ裸で動き回っている馬鹿が居るのか?」
「ケケケッ。イロンナ奴ガ居ルミタイダナー。
若イノニ露出狂カヨ。スゲーナ。見ツケタラ、構ワナイカラ、ヤッチマエヨ。ケケケッ!」
「何を『やる』と言うんだ」
チャチャゼロの悪趣味な発言に呆れつつも、流石のメロもこれは予想すらしていなかった。
そこにあったのは、脱ぎ捨てられ、干し掛けられた女の子の服。
あとは無秩序に散乱した、大量の濡れた紙切れ。
下着まで残して、この服の持ち主はいったいどこに行ったのか?
いや、だがこれは、「考えの足りない」「無防備な格好をしているであろう人物」の存在を示唆してもいる。
メロはしばし思案する。これからどう立ち回るべきか、考え込む――
【E-5/森の湖畔(イエローが服を干していた現場)/1日目/朝】
【メロ@DEATH NOTE】
[状態]:健康。『天罰の杖』のダメージはほんのかすり傷程度。
[装備]:天罰の杖@ドラゴンクエストX、賢者のローブ@ドラゴンクエストX
[道具]:基本支給品(ランドセルは青)、チャチャゼロ@魔法先生ネギま!
[思考]
1) ニアよりも先にジェダを倒す。あるいはジェダを出し抜く。
2) そのために『3人抜き』を達成し、『ご褒美』を貰う過程で主催側の情報を手に入れる。
(ただし自分の非力さを考慮し、策略を尽くして安全確実な殺害を心掛ける)
3) 拡声器で呼びかけている人物(城戸丈@デジモン)への対処、
および湖畔に脱ぎ捨ててある服の主(イエロー@ポケモン)への対処を考え中。
4) どうでもいいが、ドラ焼きでなく板チョコが食べたい。どこかで手に入れたい。
参戦時期:終盤、高田を誘拐する直前。顔には大きな傷痕がある。
【E-5/森の中央付近/1日目/朝】
【ジャイアン@ドラえもん 死亡確認】
[備考]:メロの支給品の1つ、「包丁@サザエさん」はジャイアンの死体の背中に突き刺さったままです。
ジャイアンの支給品の1つ、「ドラ焼き@ドラえもん」は、一口齧られて死体の傍に捨てられています。
ジャイアンの共通支給品は、一通り漁られた上にジャイアンの死体の近くに捨てられています。
[備考]:このロワでは、「あなたの支給品はドラえもんよ」という事態はありえません。念のため。
【天罰の杖@ドラゴンクエストX】
「どうぐ」として使用することで、『バギ』の効果を発揮する杖。
範囲は広めだが、なにせ威力はバギ系最弱魔法の『バギ』相当。大したダメージは与えられない。
ただ純粋な「武器」としてはそこそこの威力。「はがねの剣」よりは強い。
【チャチャゼロ@魔法先生ネギま!】
同作品のエヴァンジェリンの従者の1人。小柄な「生きた人形」。
主人であるエヴァや、エヴァの従者である茶々丸の頭の上に乗っかっていることが多いマスコット的存在。
毒舌家。『悪』が好き。
エヴァの魔力が高い状態なら、多様なナイフを使いこなし、相当な戦闘力を発揮するはずなのだが……
このロワ中では、エヴァの魔力量とは無関係に「エヴァの魔力が最低の時」の状態で固定されている。
パクティオーカードも無いため、エヴァの従者としての能力(召喚されるとか)も無い。
すなわち、喋る以外の行動は事実上不可能。まともに歩行することもできない。
誰かの頭の上に掴まっている、あるいはその場に座っているのが精一杯、といった所だろう。
【賢者のローブ@ドラゴンクエストX】
防具。魔法使い系の防具としては中堅レベルの防御力を持つ。
またメラ系、ギラ系、バギ系、ヒャド系の魔法からのダメージを軽減する。
他世界の魔法でも、それが魔法であれば同じように軽減できる……のかもしれない。
【包丁@サザエさん】
お魚咥えた野良猫追いかけて……って、まあ普通の包丁です。
【ドラ焼き@ドラえもん】
言わずと知れたドラえもんの大好物。何の変哲もないドラ焼き。ジャイアンの2つめの支給品。
追加の食料としてそこそこ腹持ちする品物でしたが、どうやらメロのお口には合わなかった模様。
というわけで、ジャイアン死亡。
メロは『対主催』でありながら『積極マーダー』。
それも『ステルスマーダーorアサシンマーダー志向』、という複雑な存在に。
チャチャゼロとはおかっぱ頭同士の……いや、『悪人』同士のコンビ?としました。
チャチャゼロはちょうど問題になっていた「意思ある支給品」で、この投下も悩みました。
実質、今まで出てきた喋る支給品と同レベルの存在だと思い、この話を組み始めたのですが。
そんなことはないと思いたいですが、もしも存在自体がNGという意見が多数なら、話全体を没にしたいです。
(タイトルにも繋がる話のキモですので)
乙!!
ジャ、ジャイアン・・・・・・嫌な予感はしたんだけど
包丁ってサザエさんからの出典だったのかw
そして
>>662に同意
デバイスはありで他の意思在り支給品は禁止とか、事前に決めていたわけでもないのに書き手を馬鹿にしすぎ
書き手のことなんかちっとも考えてないから、そういう自分勝手な発言が出てくるんだろうな
>>660なんて、言ってることの意味がわからん
乙ー
「空気嫁」と「使ったら没」は別モンだから問題ないと思うよ
強いてあげるならチャチャゼロや意思あり支給品があっさり殺される可能性があがるだけだし
メロ面白い役回りだな。ラジオ実況で言ってたところの『ステルス対主催』ってやつか?
流石にジャイアンとメロじゃ役者が違ったなという感じ。ジャイアン、根はいい奴だからな。
アニロワと一緒に参加してるキャラは本当に違う道を辿るぜ……。合掌。乙でした。
それにしても、どこかで見たことのある文体をしておられる。
もう喋るだけしかできないなら有りで良いだろ
乙
この状況で渦中の支給品を平然と出せる度胸に驚いた
でも内容も凄く良かった、メロのスタンスがすげー面白い。
ところで杖は祝福の杖で回数制限があったと思うので、天罰もあったほうがいいのでは?
回復と攻撃という違いはあれど、同じDQ杖だし。
意思あり支給品については、書き手が構わないっていうなら問題ないと思う。
他ロワで「意思あり支給品を出しすぎた結果、物凄い数のキャラが一同に介して、難易度が上がりまくった」
なんて前例があったのを交流スレで聞いたことがあるので不安だが、きっと何とかなるんだろうし。
別に全面禁止にするか否かを話し合う必要はなくね?
極端なのやったらアニロワのハクオロみたいなことになるだけの話だろ?
今更投下しにくい空気にしてまで話し合うことか?
>>681 確かに、天罰の杖の扱いは悩みました。
ただ祝福の杖はDQアイテムだから制限、ではなく、
「回復系全般に対する制限」の一環としての回数制限、だと思ったので、このような書き方になりました。
もし、天罰の杖も回数制限アリがいい、との意見が多ければ、そのように修正します。
本文いじる必要はないですしね。ステータス欄とアイテム紹介の欄を弄ればいいだけの話ですし。
GJ、面白かった。
ルール変えろとまで言う人は殆どいないだろ。
ただ、意思あり支給品は首輪がないから安全で、しかも裏切れる。
書き手が把握しなければならない性格やエピも増える。
>>642 >>645 あたりも
>>647ほどではないが正論。
リレー小説として面白く展開することを考えていったときにこの一連の流れは飽くまで参考として、「空気読め」でいいんじゃないかと。
なあ、勘違いかもしれないがバギって一般人のHPなら即死しないか?
乙。ジャイアンじゃ力不足がすぎたね、合掌。
イエローの服はどうなってしまうのか!?ワクテカw
天罰の杖は弱いから、回数制限つけるとしても緩くていいと思う。
意志あり支給品に関しては、もうこれ以上何も言わないことにする。
今までの意見を参考程度にしてくれれば、後は書き手任せで。
ジャイアンが小物でティウンティウンティウンしちまった……合掌。
>>685 そういえばそこに触れておくのを忘れました。
それは……クロスオーバーでは逃れられない呪いのようなものですね。
ドラクエ世界のレベル1キャラは死ぬかもしれませんが、
果たしてそれが「ほかの世界の一般人」にも適用できるかどうかというと……。
今回、ダメージ軽減の賢者のローブを着ていたことでダメージが減ったのが1つ。
メロ自身、激しい爆発の中を怪我を負いつつも生き延びた人間である(=HPが高い)、というのが1つ。
(あの爆発はドラクエに換算するとどの程度なんでしょう? これも意見が分かれそうですが)
この2つで、大したダメージにはならないだろう、と自分は理解しました。
ただ、今後「他の世界の一般人」に使ったときの威力のほどは、次の書き手さんに委ねる部分ですね。
メロが使えない、と判断してるだけで、あっさり死ぬのかもしれません。
制限があるからバギも弱体化してる、でいいんじゃないの?
それ+賢者のローブ+メロの体力でほぼダメージナシってことで。
無装備の一般人だったら普通にダメージくらいで。
「ポケモンの世界では六匹以上所持しているトレーナーは敬遠される」
つまり、そのう、なんていうか、俺も何言ってるかわかんないや
投下乙。
チャチャゼロ、魔力を注げば動き出す位の制限かと思ったら喋るだけが限界か。
それでも使いこなすメロGJ。
あと「あなたの支給品はドラえもんよ」カオスワロタw
>>681 まあ渦中の支給品だったのはたまたまなんだろうけど。
話の根底に有るしね。
>>685 それはもう仕方ないだろう。
原作のパラメータで当てはめると不意を打って必殺武器直撃でも一撃では殺せない、
広範囲への弱攻撃が掠っただけで一般人死亡ってなっちゃうしな。
数値じゃなくて設定引っ張ってくるだけでもそのままだと強すぎる奴は居る。
つまるところ制限。
結局、散々言ってたくせに書いたもん勝ちってことか?
空気読んで止めた二人乙w
自分の意志で動ける物は支給不可→じゃあ動けなくすれば支給OKじゃね?
普通こんな方法まで考えてテンプレ組まないしな。
まあ一休さんにしてやられたってことで。
ところで丈の周りにまたマーダーが一人増えてますます丈\(^o^)/オワタ
一休さん「あわてない、あわてない」
丈近くのマーダー
プレセア・アルルゥ・メロ・永沢・ヘンゼル
助けてくれそうな人
イエロー・ジーニアス・ベッキー・はやて・レン
おーっと大乱戦!
あまりにも周囲に人が多くなりすぎて、ガンガンロワのキタキタ親父みたいに
書きにくくなったりしなければいいのだが……
死者スレがムサいことになってきたので、そろそろ女の子ひとりくらい欲しいところですな
まあ、チャチャゼロなんかは原作でも動けないからな。
(特殊な魔力有る空間に居る時しか動けない。実はエヴァが近くに居なくても条件を満たせば動ける)
しかし、助けてくれそうな奴等のチームの方が弱いな……
あと、みか先生とベルフラウ
マップだと視界開けてるし、橋での一部始終を見ることができるだろうから助けに来てくれるかもな
>>697 マーダーはとんでもないのが三人、狡猾な奴が二人もいるのに助けてくれそうな人は……
>>692 別にゲームを適用しろってんじゃない。見えない刃物を飛ばすような呪文なんだから
最弱呪文と決め付けて制限しないのは変だろって話だ。メラとかと違って切れるんだよ?
>>702 制限されて弱体化してるって話じゃないのか?
丈逃げて逃げてー!!
…むう、2200時を回った辺りから急速に失速するのか、このロワは
把握した
にせんにひゃくじ……
>>707 FFDQみたいに適当でいいんじゃないの?
10分の1とか明確に決めることもないだろう
ゲーム=ナイフ振り回しがかする程度の切り傷
ロワ=紙で手を切る〜砂利道で自転車で転ぶ程度の切り傷
くらいの認識だった、バギ。
>>707 具体的には威力じゃなくて回数。最初にレスした時は「最弱呪文だから回数制限ナシ」って
読めたから、最弱でも人を殺せる武器だと言いたかっただけなんだ
ビュティ、イヴ予約します。
どうでもいいがまた死人は『○○もん』ってタイトルの作品からだったなw
>>712 それが続くと次はサモンナイトかデジモンアドベンチャー…………ああw
次の犠牲者はデジモン勢が濃厚だな……
言わずもがなの丈と、危険キャラと一緒に予約されたミミ。
一気に二人減るやもしれん
ぶっちゃけそれだけは勘弁してくれ、土下座するから
レックスを予約。
てst
>>715ストップ。
気持ちは分かるがそれ以上言うとアニロワの二の舞。
キャプテンが変なこと言ったから、二人も参加者が逝ったし。
ところでリリスとミミが一緒に予約されてエロ話ということは
濃厚な百合が見られるということなのだろうか?
…あんまり作者さんに期待を押し付けちゃまずいか。
てst
昨日したらばのテスト投下スレに修正版投下したんですが、問題ないようならこっちに本投下した方が良いですかね?
それともwikiには登録されてるようなんで、もうこっちに投下する必要ないですかね?
個人的にはこっちに投下してほしいかな。
俺は試験投下スレはあくまで試験投下だしって考え方だから。
同意。
したらばとかwikiとかはあくまで支援用だろうし
了解、投下します。
「魂の選定だかなんだかしらねーが、あの野郎、はやてを巻き込みやがって」
魂の選定、というのは良く分からないが自分達がやっていたリンカーコアの蒐集と似たようなものだろう。
違うのは───向こうはこっちが死のうが死ぬまいがお構いなしって所か。それにしてはまどろっこしいやり方をしてるのが気になるけど。
本来、魔力を集めようとするのなら、相手が死ぬまで魔力を吸い取るのが一番効率が良い。
自分達がそれをしなかったのは、はやての為、はやての未来を血で汚したくないから。だから偽善と言われようとも決して相手を殺すことだけはしなかった。
じゃあ、なんであの冥王とやらはこんなめんどくせーやり方をしてんだ?殺し合いをさせてんだから今更こっちの生き死ににこだわってるわけでもねーだろうし、首輪を爆発させれば直にでも全員分の魔力を蒐集できるだろうに。
・
・
・
「ああもう!わけ、わかんねー!!」
そんなわけわかんねーこと、考えるよりはやてだ、はやて!
とりあえず細かいことははやてと合流してから考えよう。
「なんかいいもん入ってねーかな…」
そう呟きつつランドセルの中に入っていたのは、
「剣に盾に…指輪?」
一つ目の支給品はフランヴェルジュとかいう炎の剣。
そして、次に出てきたのは勇気ある者の盾、という名の盾。なんでもこの盾は炎や冷気の魔法攻撃を逸らす効果がある代わりに相手の攻撃を引き付けてしまうらしい。
相手の攻撃を自分ひとりに引き付けるそれは呪われているといっても過言ではないくらいに忌むべき効果だ。
だが、誇り高きベルカの騎士たるヴィータにとっては───
「大当たりだ」
様はこの盾を持っていれば自分に敵の攻撃が集中する、と言う事だ。
ならばこの盾をもってはやてと合流できれば、はやての分も相手の攻撃を受けられる。
ま、はやてにはこの効果を黙っとかないと取り上げられそうだけど。
…そもそもはやてと合流できないと話にもならないか。
「で、この指輪は…」
最後に出てきた指輪は祈りの指輪、と言うらしい。なんでも魔力を回復する効果があるらしい。
「っても、デバイス無しじゃそもそもそんなに魔力使わねーしな」
まあ、無いよりはましだろうということで一応指輪も嵌めて置く。
「にしても、出来すぎじゃねーか?」
自分に支給された道具が全て他の仲間を象徴するかのような物だったことに奇妙な縁を感じる。
炎の剣は自分達のリーダーでもあり、勇猛果敢な剣士の烈火の騎士シグナムを
勇気の盾は、幾度と無く身を挺して守ってくれた盾の守護獣ザフィーラを
癒しの指輪は、優しき癒し手で、いつも怪我を治してくれた湖の騎士シャマルを
それぞれ連想させる。
「ほんっと、出来すぎだぜ」
ま、ここにはいないあいつらの分もあたしがはやての事を守らないとな。
問題は何とかしてはやてと合流しないと守りようが無いってことか。
どうしたものか…と悩んでいるところに、ふと始めの場所のルール説明を思い出した。
『みんなー、他の子3人に勝ったら『ご褒美』をあげちゃうよ! 自分の首輪に向かって
『ご褒美を頂戴』って言うか、次の放送になったらQB達が届けに行くから、頑張って
ゲットしようね! 怪我を治したり、新しいランドセルとかお友達の情報とか貰えちゃうよ!」』
「って馬鹿か!んなことしてもはやては喜ばねえ!」
そんな方法ではやてに会えてもはやては喜んでくれない。
それどころか自分の行動に本気で怒り、そして悲しむだろう。
だから、それは絶対にしちゃいけない。
はやての未来を血で汚したくない、それはヴィータが言い出したことだ。
今でもその気持ちに嘘は無い。
でも───もしそのせいではやてが死んだら?
自分が合流できていればはやては死ななかったのに───後になってそう後悔するのか?
いまこの瞬間にもはやてが危機に陥ってるかもしれないのに、悠長に構えてていいのか
それに、この魂の選定、とやらから脱出できる保証も無い。
はやては絶対に殺し合いに乗らない、ならもしこの魂の選定が止められなければはやては───
考えれば考えるほど不安が押し寄せてくる。
はやての未来を血で汚したくない、その気持ちは今でも変わらない。
でも、なによりも───はやてに死んで欲しくない。
「これは、私の我侭だ。」
誰にとも無くヴィータは呟く。
そう、ただ自分の我侭ではやてに死んで欲しくないだけ。
「だから、はやては関係無い」
───だから、血に汚れるのは私の手だけだ。
もし、シグナム達がここに居たらどうするだろう。
自分と同じ選択をするだろうか?
それとも自分とは違う方法ではやてを守ろうとするだろうか?
それは分からない。
だけど一つだけ確かなことがある。
方法は違えど、みんなはやてのために行動するだろう。
剣も、盾も、指輪も何も答えてはくれない。
でも、それでも『はやてを守るのはお前の役目だ』そう語りかけるシグナム達の声が聞こえた気がした。
【C-5/山/1日目/朝】
【ヴィータ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:健康
[装備]:フランヴェルジュ@TOS、勇気ある者の盾@SW、祈りの指輪@DQ
[道具]:基本支給品
[思考]
第一行動方針:はやてを探す(手段は選ばない?)
※もし誰かを殺した場合ははやてにはばれないようにする。
基本行動方針:はやてを見つけ出して守る
アイテム解説
勇気ある者の盾
中央にエメラルドのはめ込まれたラージシールド。
炎や冷気のブレスを逸らす効果のある魔法の盾。
隠された効果として相手の攻撃を惹き付ける。
祈りの指輪
MPを回復する指輪。
原作でのMP回復量が25なので本ロワでも一度の回復で使用できる量は少量。
何回でも使えるが、ランダムで壊れる。
投下完了しました。問題などありましたらよろしくお願いします。
乙。ゲボコは悲痛なマーダーだなぁ。
投下乙
ただ、したらばに修正スレ立ってるんだけど後続の修正作はどうするんだ?
せっかく立ってるんだし俺的には向こうがいいと思うんだけど
かそ
もうすぐ――明日にも容量いっぱいになるかな
太一、乱太郎、しんべエ予約します。
ヘビィ・D!の修正はまだだよね?
あとからルールを弄るのは不味いって言っても、修正の期限は決めとく必要があるんじゃないのかな。
【現在の予約状況】
1月23日(火)
◆gMrrx6WqIM ニケ 高町なのは
◆uOOKVmx.oM 明石薫 ベルカナ
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ、グリーン、野原ひまわり
01/24(水)
◆nhqbjDwFas カツオ、のび太、弥彦
◆2kGkudiwr6 イリヤ、金糸雀
◆k6uVH6GCRI 灰原、キルア
◆M42qaoJlNA 太刀川ミミ、リリス
◆7kTdl.CDMY 双葉
◆yfyrQYUUA. ククリ
◆BRxsUzTn5A ビュティ、イヴ
◆tREAB2h/3w レックス
01/25(木)
◆JSpiGuMFLI 太一、乱太郎、しんべエ
【現時点での未登場・未予約キャラ】
【ローゼン】雛苺
【グルグル】ジュジュ
【ちびまる子ちゃん】藤木
【CCさくら】桜、小狼
【武装錬金】ヴィクトリア
【からくりサーカス】才賀勝
【GGG】トリエラ
計8名
まとめてみた。間違ってたら訂正ヨロ。
未登場・未予約キャラにネスが抜けてませんか?
>>737サンクス
【現時点での未登場・未予約キャラ】
【ローゼン】雛苺
【グルグル】ジュジュ
【ちびまる子ちゃん】藤木
【CCさくら】桜、小狼
【MOTHER】ネス
【武装錬金】ヴィクトリア
【からくりサーカス】才賀勝
【GGG】トリエラ
計8名
CCサクラが予約0なのはなんか意外
計8名じゃなくて9名だ……吊ってくる
まとめ乙
ここの最大容量いくらだっけ? 今日中に新スレ必要になるかな
>>740 どうせなら投下スレもほしいいかな?
サブラノという残骸があるからそれ使う?
>>740 とりあえずwikiにテンプレ用意したー
改編したほうがいいとこご自由に
んで容量は500KBまでで今437KB
投下いきまっせー
しえん
「しっかしまぁ、悪趣味なラスボスもいたもんだなあ」
ちょうど、山へ続く道と舗装された道路を歩きながら、バンダナの少年が空を仰いで呟いた。
この少年、名をニケと言う。職業は盗賊で、それでいて勇者。
こう見えてかつて全宇宙マッハ武闘界で三十連続優勝の記録を残している猛者なのだ。オメガウソだ。
暫く歩き、街に入りかけたと言うところで建物を背にどっかと腰を降ろす。それから背負っていたランドセルを調べ始めた。
勇者たるもの、背後の安全確保と身辺整理はなくてはならない行動なのである(本人談)。
「えーっと……まず、ククリは早く見つけて守ってやらないとだな。ジュジュは度胸も力も一応あるだろうけど
一応探しといた方がいいな。トマは……地味パワーで気付かれないとかで生き残るだろ。まあ一応捜索の範囲内っと」
名簿を調べたのち、主婦もびっくりの手際よさでランドセル内の品を次々と調べていく。
ジェダが言った通りの基本支給品を確認し、そして最後に登場したのはいわゆるランダム支給品というやつだ。
ゆうしゃはランドセルをしらべた!
ジャン! スペクタルズ .をみつけた!
うにゅー をみつけた!
ぬのハンカチ をみつけた!
ゆうしゃはかたまってしまった!
「なんじゃこりゃあああああああああああああ!!!!」
余りにアレな支給品連中に、思わず状況を忘れて大音響ツッコミをかましてしまう勇者なのであった。次回に続く。
*
前回から続いた。
「フェイトちゃん、はやてちゃん、アリサちゃん、ヴィータちゃん」
高いところでまとめた、ぴょこぴょこ動く触角……じゃなくてツインテールが特徴的な少女なこの少女。
名を高町なのはという。日本人小学生、それでいて魔砲使い……じゃなくて魔法使い。正確には魔導師らしいが。
悪夢の始まった部屋で見た衝撃が今でも頭から離れない。こちらに着いた時から動悸も治まる気配はなさそうだ。
足がどことなくがくがくと震えている。詰まるところ、恐怖に怯えていたというところだ。
「……待ってて……今、行くからね…………」
それでも、その言葉と意志だけは固い。まさに友情が最大の武器ということか。
建物の間を抜け、道が見えてきた所で「あ」と呟いた。
どうやら背負っていたランドセル、つまり自分に配られたモノを確認することを忘れていたようである。
あの部屋で気が付いた時には既にレイジングハードの姿は確認できなかった。
となれば、せめて自衛できるだけの何かは欲しい。なのはの本心としては、余り凶器などは携帯したくなかったのだが。
まほーつかいはランドセルをしらべた!
ジャン! コエカタマリン をみつけた!
ケン! 時限爆弾 をみつけた!
ポン! じゃんけん札 . をみつけた!
まほーつかいはかたまってしまった!
「え……えーっと…………」
我に返ったなのはは三つの謎の支給品を前に困惑した。
謎の薬。時限爆弾。グーチョキパーの絵が描いてあるアレ。一体これを手にどう戦えといのだろう。
「なんじゃこりゃあああああああああああああ!!!!」
我に返った。大音声で誰かが叫んでいる。実の所、これはツッコミボイスというものであるのだが
もちろんなのはは瞬時に警戒する。手に持っているのが箱型時限爆弾なのはツッコまないでさしあげてくれ。
ひょっとしたら、自分みたいに理不尽な支給品に驚いた人かもしれない。
おそるおそる時限爆弾を片手に声の方へ近づく。大丈夫、簡単な魔法ならデバイスなしでも……
「………お」
「あっ……」
やがて少年の姿が見えたと同時。
目が合った。合ってしまった。
こうして盗賊勇者少年と九歳魔法少女は運命の出会いを果たすのだった。来週に続かない。
*
来週に続かなかった。
「ふむふむ、それじゃ俺とあんたの方針はほぼ同じってことなんだな」
運命の遭遇のあと、先に動いたのはニケだった。
怖がらせないように、それでいてしつこくないように協力を申し入れたというわけである。
勇者とて、一人で魔王は倒せない。そういう時はパーティを組むのがスジというわけなのである。
それに、ひょっとしたらこっちの子にはたくさん使えるモノが支給されてるかもしれないという願望も含まれていたが。
「よし! それじゃ、その友達っていう四人の娘も一緒に探したるよ!」
どんと胸を張る。こういう時だけは頼りになる、勇者の目をしていた。
「……ありがとう、ニケくん」
少しうさんくさいけど、何となく頼りがいがあるこの少年になのはも自然を笑顔を見せていた。
お互い多少の疑念は抱いているものの、とにかく勇者と魔法使いのパーティがここに誕生したのだった。
(その四人の娘も美人だといいなあ)
でも勇者はいつも通りだった。
二人がお互いの支給品を確認し、嘆くのはもう数分先の話だけどね。
「こんなのってないよぉ……あれ? ニケくん……何やってるの?」
つかう>スペクタルズ
「ふむ……やはりチチはAってとこだな。成長制度は頼りないがスタイルには期待できる……
あとそれでいて美しい形をなしそうな成長もまた……えーっとスリーサイズは」
バキ! ボキベキ! デュクシ! メメタァ! ジャキガン! ティウンティウンティウン! グギュグバァ!!
バーバラパッパパー♪ 【なのはは『ひんにゅー』の称号を手に入れました】
バーバラパッパパー♪ 【ニケは『すけべ大魔神』の称号を手に入れました】
ぴょん。 ちゅうだんしますか?
にア はい
いいえ
にげる
ちゅうだんのしょ1にきろくしました。つぎのカエルによろしくね。
【B-6 街入り口】
【ニケ@魔法陣グルグル】
[状態]:すけべ大魔神
[装備]:スペクタルズx9@TOS
[道具]:基本支給品 うにゅー@ローゼンメイデン ぬのハンカチx20@ボボボーボ・ボーボボ
[思考]
1:あ、アイムソーリー……
2:水の剣、地の剣が使えるか試す。ってか武器くれ
3:なのはと同行し、自分の仲間となのはの友人を探す。
4:とりあえずラスボスを倒す。
参戦時期:逆さまになってた塔攻略後、ギリ復活前
基本行動方針:女の子の仲間が出来ればいいッスねぐへへ
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:ひんにゅー
[装備]:なし
[道具]:基本支給品 コエカタマリン@ドラえもん 時限爆弾@ぱにぽに じゃんけん札@サザエさん
[思考]
1:ぷんすかぷんすか
2:ニケと同行し、友人とニケの仲間を探す。
3:ゲームからの脱出。できれば主催者打倒
参戦時期:二期終了後
【スペクタルズ@テイルズオブシンフォニア】
10個セット、使い捨て。
相手の名前と大まかな力量と知ることができる(なんとなく分かる程度)。
応用すれば作中のように使えますが良い子は真似しないでネ。
【うにゅー@ローゼンンメイデン】
しろくて、あまくて、うにゅーっとしてる苺大福。
うまいよ。
【ぬのハンカチ@ボボボーボ・ボーボボ】
ぬの文字がびっしりと書かれた水色のハンカチ。
1000枚重ねても盾につかえない。
【コエカタマリン@ドラえもん】
五回分ある、薬のようなモノ。
飲むと喋った言葉を実体化することができる。
サイズは1m四方で20kgくらい、一回につき五文字まで。文字は二時間すると消滅する。
【時限爆弾@ぱにぽに】
箱状の時限爆弾。まだスイッチは入っていない。
それなりに破壊活動ができそうな気がする。
【じゃんけん札@サザエさん】
次回もまた見てくださいね!
じゃん・けん・ポン(グー) フィーバー!
投下終わりました。
試しに二人にハズレばっか配ったらコントになった。今は反省している。
舗装された道路を→舗装された道路の間を
成長制度→成長精度
でした。
コエカタマリンぐらいしか役立つもんがねー!!
コントGJ
とりあえず、ククリが悪魔にならないといいけど。
そういえば「時限爆弾@ぱにぽに」ってどれぐらいの規模の破壊できたっけ?
なんか不発だった記憶がするんだけど。
ベホイミとメディアが解体したのと警察の方が解体したのがあって
作中では爆発しなかったはず。
とりあえず手榴弾強くらい?
あ、ちなみにうにゅーは三個あります
カエルとかツッコミどころが多すぎるぞw
明石薫とベルカナ投下します
森の中、生い茂る木々の間を縫うようにして高速飛行する二つの物体があった。
「まったく何て執念深い『悪魔』ですの? いい加減に諦めなさい!」
「それはこっちの台詞だ! 待ちやがれコラ――!」
前を行く一つは魔法で飛ぶベルカナ。後ろの一つは念動力で飛ぶ明石薫だ。彼女達の
空中戦、というか逃走と追撃は数分前から続いている。空気抵抗を無視するベルカナが
距離を稼げば、薫が念動力で木の枝を投げつける。
「だからそれは効かないと――!」
ジャァァァァン!!
振り向き様にベルカナが大きな銅鑼を叩いた。その轟音とともに音波の壁が生み出され
飛来する木片を綺麗に方向転換させて跳ね返す。
「それもこっちの台詞だ――!!」
薫は跳ね返された木片を念動力のバリアで叩き落しつつ、銅鑼を叩く為に速度を緩めた
ベルカナとの距離を詰めてゆく。そんな攻防が繰り返されていた。
――――――――――――――――――――――
時間は十数分ほど遡る。
「この私がこんな剣闘士奴隷のような事をしなければならないなんて、納得いきませんわ!」
森の片隅でベルカナ=ライザナーザは愚痴を零しつつ支給品の確認をしている。彼女も
冒険者である以上、日常的とは言わないが命のやり取りは行ってきた。だがいつだって行動の
選択権は自分達にあったはず。殺し合いを強制される現状は奴隷として扱われるも同然だ。
ベルカナはふと思った。古代魔術王国期には無数の蛮族(魔術師以外のこと)や魔獣などを
集めて殺し合わせ、それを娯楽としたと言う。今、自分に起っている事も同様なのだろうか?
そう思うと大勢に遠視されているような嫌な感じがして、彼女は身を震わせた。
「と、とにかくヘンテコ悪魔は後で弱みを握って、哀れなぐらいに服従させて見せますわ」
言うだけならタダだ。本当に悪魔が相手なら、まず不可能。それはベルカナだって良く
分かっている。それでも普段頼りにしている仲間達がいない今、自分を奮い立たせる目的を
作らねばならなかった。まずは仲間に出来る人間を探すこと。敵対するであろう人間から
身を隠すこと。そしてそんな事よりも支給品の確認が先だと思う。
「これはワンドとラージシールド……でしょうか? それに安っぽい硬貨が一枚きり―――」
ランドセルから出てきた支給品に、ベルカナは落胆の溜息を吐いた。そして説明書を読んで
今度は感嘆の溜息を吐いた。ワンドとシールドは撥と銅鑼で、攻撃を跳ね返せる特殊な音波を
出す『返響器』という魔法の道具らしい。硬貨の方は『おみやげのコイン』という情けない
名前だったが一応、身に着けると防御力と運気を上げる効果を持つ魔法の品らしかった。
本当に土産物屋あたりで売っていそうで、いまいち信頼できないが。
「幸運を呼ぶコイン……と言うと凄く胡散臭いですけど、無いよりましですわね」
ベルカナはコインをあまり膨らんでいない胸のポケットへ仕舞い込む。銅鑼は愛用の盾の
代わりに背負い、撥はワンドの代わりに手に持った。杖を没収されてしまった為、手が空いて
しまい落ち着かないのだ。
そんな事をしている内に、近くで多くの木々が砕き倒れる轟音が聞こえた。
「……どうしましょう?!」
少し悩んだ末、音のした方へ向かう事に決めた。仲間の重要性は痛いほどわかっているし、
もし危険人物であっても情報を知るだけで価値があるからだ。ベルカナは飛行魔法を唱えると
木々を縫うように低空で飛んでいった。いざという時、確実に逃げ切る為に。
――――――――――――――――――――――――――
時間は更に数分ほど遡る。
諸君は福袋を知っているだろうか? あの例外を除けば間違いなく売れ残りを詰めただけの
運試し袋。どうせろくな物が入っていない、そう考えてると結構いいものが入っていたりと
安上がりにドキドキ感が楽しめるもんだ。今、未開封のランドセルを前にした明石薫の心境は
まさにそれだった。殺し合いとかには腹が立ったが、それはそれとして置いておいて置く。
なぜなら彼女は最初に見たスプラッタシーンを忘れる為、全力でランダム支給品へと意識を
収束させているからなのだ。
「やっぱり、あたしに相応しい武器って言えば伝説の魔剣とか波動銃とか神通棍とかだよな。
こーゆーのってワクワクするぜ。さーて何が出るかな? 何が出るかな? ご開帳――!」
薫の多大なる期待を裏切り、ランドセルの中に入っていたのは赤頭巾の格好をした人形が
一つだけ。その人形には、ご丁寧に『は・ず・れ』と書かれた紙が張ってあった。全力で
収束された期待が音を立てて崩れてゆく。
「ふ・ざ・け・ん・な―――っ!!!!」
怒声と共に開放された念動力が周囲の木々を薙ぎ倒してゆく。制限をされていなければ
森の一角が吹き飛んでいただろう。まあ怒るのも無理は無い。ジェダも決して悪気があった
わけじゃないだろう。どこかで良い物が出れば、どこかで悪い物が出る。ランダムだから
運試しに負けたと思ってもらうしかない。だがそんな理屈の通じない薫は、木々を薙ぎ倒し
人形を叩きつけている。シャレが通じない。ル・マルタがいたら泣き出していることだろう。
「ハァハァハァ……あのジェダとかいう変態ロリコン野郎、乙女の純情を弄びやがって!
絶対にぶっ殺してやる」
流石に念動力を使いすぎたのか、普段に比べ多大な疲労感が薫を襲う。薫は少し気分を
落ち着かせると人形をランドセルへと仕舞い込んだ。あれだけやって傷一つ付かない人形に
興味を示したわけではない。疲れが取れたら後でまた殴るつもりなのだ。もはやゲームに
強制参加された事など忘れていそうな激怒っぷりだった。
「あん、なんだありゃ? ゲームのザコキャラか?!」
木々の隙間から丸太を組み合わせたような木人形が現れ、薫の方へトコトコと歩いてきた。
その素朴で愛らしい外見は、まるで森の妖精のようだった。しかし残念な事にメルヘンに
興味ない薫にはどうでもよく、むしろ「人形=はずれ」としか連想できなかったのだ。
ノソノソと歩いている木人形を見ていると、落ち着けたはずの怒りが込み上げてきた。
「はずれで悪かったな―――っ! って、あれ?!」
念動力で木人形を跳ね飛ばす。人間相手じゃないからって遠慮なしだ。勢いよく飛んで行く
木人形の先に人影を見つけた。隠れて様子を伺っていたベルカナだ。彼女が返響器を叩くと
音波に当たった木人形はまるで鏡に反射される光のように、薫を目掛けて跳ね返る。
「うわ!!」
咄嗟にバリアを張ったが木人形はそれを貫通した。勢いは殺せたので大した事は無いが、
右足を強く打ったらしく赤く腫れている。薫が涙目でベルカナを睨むと、彼女はクスっと
笑ったように見えた。かなり前から観察されていたと思うと、薫の頭に血が上ってゆく。
「ぶち殺す!!」
薫が飛ぶと同時にベルカナは逃げ出した。ベルカナからすれば感知魔法に反応しない薫は
異端であり、彼女の見せた超能力の数々は『悪魔』呼ばれるものたちの特徴と酷似していた。
だからベルカナの結論は『少女に化けた悪魔、もしくは少女に見える悪魔』だ。考えてみれば
最初のリリスも悪魔ならジェダも悪魔(冥王)だ。勘違いするのも無理は無い。
――――――――――――――――――――――――――
時間は現在に戻る。
数分間のドッグファイトも終わりに近づいていた。森がそろそろ終わってしまうのだ。
身を隠す木々が無くなればどちらが勝つにしても目立ちすぎる。散々木々を破壊し、
銅鑼の音を鳴り響かせておいて今更という気もするが、これ以上は目立ちたくない。
「こうなったら、あの手で行くしか!」
ベルカナは決心した。成功率は低いが運がよければ逃げ切れる策を思いついたのだ。
さっさと使えばいいよかったじゃないか思うが、二度目は通じないので使いどころが難しい。
それほど暗闇魔法は使いどころを選ぶものなのだ。
「待ちやがれ――!!」
「――――――湧き出でる深遠なる闇よ、彼の地を覆い全ての光を奪え!!」
魔法発動と同時にベルカナの後方、直径10m程が暗闇に包まれた。一切の光の存在を許さず
そして通さない真実の闇。偉そうな解説だが、たんに周囲を暗くして視界を奪う魔法である。
ドゴン!!
「ぐぎゃ!」
高速飛行中に突然目隠しをするようなものなので薫が実践した通り、障害物にぶつかって
しまう。速度が速いほど大怪我をする非常に姑息、いや危険な魔法なのだ。
「さてフライト効果があるうちに姿を隠さないといけませんわね」
そう思った時、誰かの声が聞こえた。それは声は不自然に拡大された子供の声だった。
精霊魔法か? いや先日、声を拡大する魔法のアイテムで痛い目を見たばかりではないか。
『……殺し合いなんて、絶対にしちゃいけない! 何とかして、この世界を脱出して、
もとの世界に帰る方法を……』
子供だ。人を疑う事を知らない子供だ。自らを危険に晒している事に気が付いていない、
もしくは承知した上で無謀な行動を取っている。ベルカナは少し躊躇した。行くべきか
見捨てるべきか。弱い者は強い者の糧となるのが世の定めだ。しかし自分を弱いと知る者は
必ず強くなれる。あまりの弱さに『ぺらぺらーず』と呼ばれた自分達がこうして生き残って
いるのも弱さを自覚していたからだ。だからこそ思う。あの子を見捨てて良いのかと。
いつもの面子ならどうする? マロウなら有無を言わさず飛び出すだろう。クレスポだって
可愛い女の子が来ると理由をつけて行くだろう。シャイアラは? ブックは? そして私は?
ベルカナは低く飛びあがると、声のする方へ森沿いに進路を取った。
「面倒ですから理由は後で考えましょう」
理由の内容が何であれ、結論は彼女達が冒険者になった時に決まっていたのだ。
【F-5/道路と森の境(中央付近)/1日目/朝】
【ベルカナ=ライザナーザ@新ソードワールドリプレイ集NEXT】
[状態]:健康、精神力を割りと消耗、飛行魔法効果持続中
[装備]:返響器@ヴァンタイアセイヴァー、おみやげのコイン@MOTHER2
[道具]:基本支給品、木の枝
[思考]
第一行動方針:声の主を確認し、接触する。
第二行動方針:仲間集め(ただし簡単に信用はしない)
第三行動方針:参加者に混じっている悪魔に警戒する
基本行動方針:ジェダを倒してミッションクリア
参戦時期:原作7巻終了後
備考:制限に加え魔法発動体が無い為、攻撃魔法の威力は激減しています。
E-5(北部)からF-5(北西部)の森で銅鑼の音が何度も響きました。
周囲に音が聞こえている可能性があります。
【F-5/森の北側(魔法の闇の中)/1日目/朝】
【明石薫@絶対可憐チルドレン】
[状態]:頭を木に強く打って昏倒寸前。右足打撲。機嫌最悪。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、バレッタ人形@ヴァンパイアセイヴァー
[思考]
第一行動方針:とりあえず、あの女(ベルカナ)は絶対殺す
第二行動方針:葵や紫穂と合流する
第三行動方針:葵や紫穂には負けたくない
最終行動方針:ジェダをぶっ飛ばす
[参戦時期]:葵&紫穂と同じ
備考:F-5の北西部の森に魔法の闇「ダークネス」の効果が残っています。
範囲は直径10m程で、12時間持続。範囲内は完全な暗闇で光は存在できません。
火を点けるなどは出来ますが明るくはなりません。照明魔法の「ライト」や「レミーラ」で
打ち消す事が出来ます。
【バレッタ人形@ヴァンパイアセイヴァー】
バレッタがジェラシー&フェイク(身代わりの術)使用時に、身代わりとして用いる人形。
赤頭巾の形をした30cm程の起き上がりこぼしで「はずれ」と書かれた紙が張ってある。
恐ろしく頑丈な一品。ただの人形だが、もしかしたら身代わりになってくれるかも(笑)。
【おみやげのコイン@MOTHER2】
土産屋で売っているような記念コイン。身に着けると防御力と幸運が飛躍的に上昇する。
頼りない名前だがネスの最強装備の一つだったりする。
【返響器@ヴァンパイアセイヴァー】
キョンシーのレイレイが使用していた銅鑼(撥もセット)で直径は1.5m程度。
叩くと前方数mに大気を震わす音波を放てる。この音波は物理的な攻撃力を持ち、僅かながら
滞留する。この音波は射出攻撃ならばミサイルだろうと光弾だろうと実体非実体に関わらず、
そっくり跳ね返す効果を併せ持つ(ヒラリマントの射撃系攻撃専用版みたいなもの)。
音波攻撃の有効射程が短い為、先読みで音波を置いたり防御状態からのカウンター攻撃として
活用される事が多い。精神力を消耗することで全般が強化された音波(ES版)を出せる
明石薫とベルカナ投下完了しました。
ハズレアイテムが少ないと思ったのでハズレ(と書かれたアイテム)を
出してみましたが、先を越されていたようです。トホホ
お、助けてくれそうな人組に光が見えてきたぞ
……ってか次丈書く人大変だなwwwwwwwww
【現在の予約状況】
1月23日(火)
◆3WUQYMLsJY 真紅 摂津のきり丸
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ、グリーン、野原ひまわり
01/24(水)
◆nhqbjDwFas カツオ、のび太、弥彦
◆2kGkudiwr6 イリヤ、金糸雀
◆k6uVH6GCRI 灰原、キルア
◆M42qaoJlNA 太刀川ミミ、リリス
◆7kTdl.CDMY 双葉
◆yfyrQYUUA. ククリ
◆BRxsUzTn5A ビュティ、イヴ
◆tREAB2h/3w レックス
01/25(木)
◆JSpiGuMFLI 太一、乱太郎、しんべエ
【現時点での未登場・未予約キャラ】
【ローゼン】雛苺
【グルグル】ジュジュ
【ちびまる子ちゃん】藤木
【CCさくら】桜、小狼
【MOTHER】ネス
【武装錬金】ヴィクトリア
【からくりサーカス】才賀勝
【GGG】トリエラ
計9名
序盤から人が固まってるからな
下手したら5人くらい一気に死ぬかもしれん
予約したいけど半日立たないとだめなんだっけ……
登場初回は無理にバトルとかさせないで配置だけで十分だと思う俺がいる。
そろそろ次スレか?
まだ480になるまで大丈夫かな?
誰か投下するのならついでに次スレ建ててもらったほうが無難かもしれない。
ところで質問なんですが救いの塔ってどんな形ですか?屋上とかあります?
20KB超えるSSなんてそうは来ないよ。
まして40KB超なんて。
480超えるまではマターリしてていい。
救いの塔?
……C-3の謎の建造物のこと?
過去ログのMAP作成者さんの言葉によると、
・B3C3にまたがってる物は何?
塔らしきなにか。中身などは一切不明。書き手任せ。
らしいので、好きに決めてよいでのは。
というか、なぜ「救いの塔」なのか元ネタkwsk
ごめん、自己解決した。
救いの塔ってテイルズオブシンフォニアか
ティルズオブシンフォニアにそう言うダンジョンがあるらしいです。
ググっても地下のマップしか出てきませんでしたが。
>>770 元ネタが星と星を繋ぐクソ高い塔なので屋上の有無は不明。
とりあえずご自由に。
外観は、窓がなくてサイバーかつスマートな感じ……と言ってもわかりにくいかな。
あーでも窓から宇宙が見えるみたいなこと言ってたからあるのか、すまん
>>763 はずれアイテムを出すのは良いが、はずれ一個だけって酷じゃないか?
他みたいにフル装備じゃなくてもせめてハズレをもう一個や二個くらいは・・・
>>781 つ「ころしてでも うばいとる」
つ「現地調達」
物資の現地調達がどこまで可能か決めてたっけ?
釣竿とかあるから、魚釣って調達するキャラとか結構いそうだけど。
>>784 食料や日用品は見つかって良いんじゃないか、位じゃなかったっけ?
銃器とかはまず×だろう。
>>785 だいたいアニロワ準拠か。決まってるならいいや。
ここのロワはご褒美で追加の食料も貰えそうだから少し気になったんだ。
したらばに修正スレが立っていたのでそっちに修正したものを投下しました
お騒がせして申し訳ありませんでした
修正乙です。
黒タイツww確かに作品の特徴といえば特徴だけどwww
あ、帰ったら誤字指摘するつもりだったのに忘れてた。
『レイジングハード』
大艦巨砲をこよなく愛する高町なのはのインテリジェントデバイス。
しかしそれは巧妙に仕組まれt(ry
ハードじゃなくてハートですぜ。
>>750
ベルカナがSW枠で出てるんだが、支給品はルールブックから出してOK?
それとも、ぺらぺらで出てきた範囲内?
個人的には解説をしっかりしてくれれば大丈夫だと思う。
まあ微妙かもね。
>>790 ぺらぺらーずの範囲がいいと思う。デジモンが出てるから他のデジモン作品からも
出しいて良いかって事に近いし。
ニケとなのははどこまで清涼剤を保てるか。
ある意味ラッキーマン補正(わずかながら原作設定あり)があるニケには頑張って欲しいけど、
ククリの悪魔化マーダーフラグになりうるからハラハラだぜ。
>>762 拡声器はガンガンロワの二の轍を避けることができるか!?
こっちは別の意味でハラハラだw
> 返響器@ヴァンタイアセイヴァー
ヴァンパイアだね。
投下します
名も無き島 魔王ジェダの創造し島である。
その島の中央南部、島唯一の城を遙か北東に望む位置にC−7はあった。
そのC−7には二人の少年が立っていたのである。
では、片方の少年の話を聞いてみよう。
おれは呆然とたちつくしていた。
なぜかというと目の前にはクロゴマのような粒が浮いており、
手には正体不明の棒をにぎっているからだ。
なぜこんなことになったのだろう、
まずは棒のことを話すために時間を開始直後に戻ろうと思う。
おれは苛立っていた「殺し合いをしろ」冗談じゃない、
ともに冒険をした友達がいるんだできるわけがない。
これからどうするか考えながら歩いていると少年を見かけた、
どうやら何か考え事をしているようだ。
このまま見ていても仕方が無いのでとにかく話しかけることにした、
「おい、そこのお前」
すると、少年は振り向いた……反対側に、
「逆だ、逆。」
「警戒しなくて良い、おれは殺し合いに乗っていないお前はどうだ」
「……ぼくも乗っていません」
自己紹介をしたところ少年は乱太朗というらしい
おれたちはまず互いのことを話し……
(長くなるのと今回のことに関係ないと思われるので棒のところまで省略させてもらいます。)
……結局二人とも武器になりそうなものは支給されていなかった。
辛うじて使えそうなのはおれに支給されたマンホールの蓋ぐらいだ。
困っていたところ乱太郎は何か思いついたようだ。
「そうだ、太一さんなんかひとこといってください。」
「ひとことって」「あ」「とか」「い」「とか」「う」「とか?」「え」
「そうそうこのひとことを…」
「ひっぱってのばす」
むにょら〜
「よし、これで棒ができた。」
何だろうあの物体は、乱太郎君が何かを伸ばすようなしぐさをしたと思うと、
手の先には棒のようなものを持っていた。
どうやらそれを武器にするらしく、もう一つ作って渡してくれた。
渡された物体は軽く、適度の硬さを持っていた。
この物体について聞こうとしたところでさきほどの状態になったのだ。
目の前には浮かぶクロゴマ、手には謎の棒、
横でなぜだか知らないがほっとしている乱太郎
状況についていけずにおれはただ立ち尽くすしかなかった。
こうして少年太一と、忍たま乱太郎はたちつくしていたのである。
果たして二人を待ち受けているのはいかなる困難なのか。
こんな二人が本当に生き残れるのか?
不安いっぱいの出会いであった。
NEXT POINT
???
【C−7/建物と山の間の茂みの近く/1日目/朝】
【八神太一@デジモンアドベンチャー】
[状態]:健康、混乱中
[装備]:「い」の棒@落第忍者乱太
[道具]:基本支給品 、我学の結晶エクセレント7930〜7932@灼眼のシャナ+説明書、
不明支給品×0〜2(太一、乱太郎両人確認済み)
[思考]
1、落ち着く
2、この棒はなんだ
3、このクロゴマはなんだ
【猪名寺乱太郎@落第忍者乱太郎】
[状態]:健康
[装備]:「あ」の棒@落第忍者乱太
[道具]:基本支給品 、不明支給品×1〜3(、乱太郎両人確認済み)
[思考]
1、きり丸、しんべヱを探す
2、?
※ふたりともマンホールのことは理解できていません
※二人の支給品は武器になるようなものはありませんもしくは
武器になるということがわからないようなものです
【?/?/1日目/朝】
【福富しんべヱ@落第忍者乱太郎 生存確認】
[備考]:しんべヱはわからないことがあると目が離れます
※このクロゴマはしんべヱの目です
アイテム解説
「あ」の棒、「い」の棒
乱太郎が「あ」と「い」のふきだしをのばして作った棒
原作ではきり丸が剣豪と戦うため乱太郎のふきだしを延ばして四個作成
ちなみに、棒で叩いた時の音は、カンカンカン
我学の結晶エクセレント7930〜7932+説明書
長いので縮めたが、正式には我学の結晶エクセレント7930―阿吽の伝令・
我学の結晶エクセレント7931―阿の伝令・
我学の結晶エクセレント7932―吽の伝令の三つのセット
ネジを埋め込み、文様を刻んだマンホールの蓋で、
音声だけでなく立体映像も送れる通信機
阿、吽どちらかが壊されると「阿吽の伝令」に強制転送される
またその説明書は教授の説明をそのまま書き起こしたものなので
ハイテンションのうえ専門用語ばかりなので読み解くのに時間がかります。
灼眼のシャナSの教授の質問箱のようなくどく見にくいもので更に数百ページあり……きついな
原作では教授が使用
投下終了
お手柔らかにお願いします
・・・ボツ。
投下乙、と言いたい所だけど
……ごめん、話の状況とかキャラ同士のやり取りの経緯とか、そういうのがわかりにくい。
これは…正直、納得できない部分が多々あるな
描写が足りないとでも言えばいいのか…うまく言葉に出来んが、なんかひっかかる
多分、大事な所を省略したりしなければもっといい作品になったはず
何の脈絡もなく互いを信用するようになるのはちょっと…
太一から見ても乱太郎から見ても、相手は互いに異邦人なわけだから少しくらい警戒するだろうし
しんべヱの目も面白いとは思ったけどぶっちゃけあえてここで出す必要も感じられない、というか後続の書き手がキツいことこの上ないと思う
長々と書いたが、詰まる所修正要求を提出させていただきたい
失礼、途中送信
まだ予約した翌日だし、期限の残り二日を使って
じっくり推敲し、描写を加えて全体を練り直してみてはどうだろうか
ツッコみたい所はいっぱいあるが、とりあえず省略はないわ・・・
投下乙です。
う〜ん、たしかにちょっとわかりづらいね。
描写があっさりとしすぎで、情景が全然浮かばない。
あっさりしているというか、描写がないっていうレベルかな……。
作者さん、この話はちゃんと推敲したのかな?
もう一度自分で投下したものをよく読み返して、今までのほかの作品と何が違うか考えて欲しい。
序盤は極力NGなしでいきたいから、俺はこのまま通しでもいいと思うんだけど、……何とも言えない。
何やってんのかサッパリ分からん
通してもいいけど後続ついてこれんのかな? それが問題
省略はひとつの技法だし、全てを書くばかりが芸じゃないけれど……
個人的には、省略します、と言われた部分より、しんべヱの扱いが納得いかないわ
本気で現時点での生存以外の情報がわからない。
あと、ギャグ度の高い世界の住人と、ギャグ度の低い世界の住人の温度差を表現、って発想だったなら、
その発想自体は面白いけど、それにしては太一が馴染みすぎというか、忍者世界に呑まれ過ぎというか
シュールすぎて何がなんだか。
2人…じゃなくて3人か?3人ともあまり知らないキャラなのに
いきなりゴマ、マンホール、あの棒と言われても何が起こっているのか
さっぱり…
文章レベルは良く推敲して出直せとしかいえないが、
プロットの問題として二つ。
仲間同士がいきなり出会うのは捻りなりフラグなり複線なり意図がない状態では避けるべき。
得意武器が支給されるようなもの。
あの棒いの棒は原作の雰囲気が出てはいるが禁止にしたほうが良い。
作者召還や枠抜き移動を使われたら話しにならない。
言葉(発言か?)を伸ばして作った棒、てことは製作が無限に可能になっちゃうからな…
後、しんべヱの状況
体がどこか他にあるのか
それともここから先を次の作者に繋いでもらおうとしてるのかが分かりにくい
↓
どうしていいか分からなくなって放置(?)
そんな流れを考えてしまった
長文スマソ
鳥消し忘れたorzorzorzorz
これが通ったら正直あとの書き手さんのモチベーションに影響しないか心配……
無いと思うけど
>>811>>812 作った当人が使える、ってとこまでは、攻撃魔法が使えるキャラみたいなものでアリかもしれないけど。
確かに他人に渡しちゃダメかもね。
(能力強化系の魔法を他人にかけるようなモンかもしれないけど、ねェ……)
原作で可能だったとしても、制限対象かと。
制限の仕方にも色々あるけどね。完全封殺だけでなく、時間制限とか、本数制限とか。
モチベーション云々以前にしんべヱをどうしたらいいのかが全く分からない。
雛苺、ジュジュ予約です
まさかこんなものの威力制限について議論することになろうとは
そもそもSSにマンガ的表現を使うこと自体がナンセンスだろ、常識的に考えて……
>>795-799は作者の再降臨を待った上で破棄、ってことでいいんじゃないか?
【審議中】
∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u'
俺は原作で『あの棒、いの棒』が登場した場面を知らないから
耐久力とか持続時間とかが全く分からないんだ
とりあえず、『あの棒』ってのは『あ』の形をしてるのか?
>>821 俺もどういうのかは知らんが、
文脈と説明から苦心して察するに、文字を解体して一本の線にした物じゃないかと。
>>821 「あの棒」とかは吹き出し(セリフが入ってるアレな)を引っ張って伸ばしたもの。
とりあえずその話の中ではずっと棒のままだった。結局戦闘ではあんまり使ってないけど。
ただあれはワク線めくりと同じでギャグ漫画補正以外の何者でもない。
原作でも一回限りのギャグって扱いだった。
当然、乱太郎たちの能力でもなんでもないし、事実としてそのとき以外は一度も使ってない。
824 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/26(金) 09:31:33 ID:Rq7Ikdiq
さて、スレストぶりが素晴らしいな…
修整要望が出てからの対応がテンプレに明記されていないが、24h返答がなかったら没って事でいいんかねえ?
24hは早いんではなかろうか
1〜2日見れないこともあると思うし
うーん普通は投下してしばらくはスレの反応をみるために少しはROMると思うんだけど……
>>825 普通は一日あれば投下後の反応くらい確認するだろうから24時間でいいと思うよ
しばらく2chを見れない書き手さんなら投下時に宣言してもらえば待つしさ。
どの道、ある程度の基準は決めなきゃいけないしね。当然、今回は気長に待つけど。
藤木を予約します。
>>793 ご指摘ありがとうございます。後で修正しておきます。
召喚獣の修正はどうなったんだろう。
あれ、もう2〜3日経ってない?
真紅のところがどうしても破綻するので予約を破棄します
72時間も拘束してしまい申し訳ありません。
きり丸は予約継続です。
いまから修正かけるので少し投下は遅れるかもしれません。
>>829 自分も気になった。
「もう一つの案で〜」と仰っていたが、具体的な修正案がまだ提示されていないので
せめて作者さんにひと言もらいたいところ。
Wiki編集も、その辺りが問題で停滞してしまっているし、何とかして欲しい。
お疲れ様です……共にがんばろうぜ
今日こそ新スレがいりそうだな。結局テンプレは
>>783で問題なし?
きり丸投下します。
気がつくと、目の前は海であった。
岸に腰掛けた状態で、きり丸は転送されていた。
「うぉとと」
訂正する。
気がつくと、目の前には白い棒が迫っていた。
ガツン。
わざわざ、鉄で柵をつくるとは。
あまつさえ、白い色まで塗って。
この世界は、なんと豊かなんだろう。
そのせいで、痛かったじゃねぇか。
というか、もっとまともなとこに送りやがれってんだ。
そっと脚を抜いて、立ち上がる。
振り返ると、一面の黒の道。
しっかり整備された街道。
やはり、ここは太平の世なんだろう。
世界を救うために、殺し合いをしてもらう?
なんだかなぁ。
忍者のたまごではある。が、命あってのゼニ稼ぎである。
願い事とやらで億万長者にしてもらう?
何十人もの屍の上の金。さぞや悪銭なんだろうな。
まぁ、だからといって、その手段を否定する気もない。
ゼニがもうかりゃ、損するヤツもいる。弱肉強食の、戦国の世だ。
その意味では金は屍の上のものなのかもしれない。
が、直接、それもあの人数を手にかけていかなきゃいけないこれとは、話が違う。
そういう意味で、積極的に殺して回る気にはなれなかった。
そもそも、世界を救う、救世主、魂の選定?
なんのこっちゃ。
そもそも、おれがあんな嫌なヤツに従うのは、雇い主と客だけだ
ただ働きも、あんな不安定で危険な労働条件も願い下げだ。
とはいえ、生き残らないとなにも始まらない、それはは確かなんだろう。
と、武装は完全に解除されてるらしい。
身を守るものもなしで、手裏剣ひとつなしで、殺し合いの中に飛び込め、と。
そうだ、ランドセル、なるものの中を確認していない。
皮製の、高くて丈夫そうなかばんを開ける。
まず出てきたのは食料?これはなんだ。南蛮の食べ物だろうか。
と、水……水筒みたいなものか。上のフタを回せば、空くらしい。
これは、時計……小さいし、正確……すげぇ。いかにも高そう。
この筒は、えーと何?懐中電灯?
このつまみを上げると、おお!光る。
なんだこれ、すんげぇ〜
どんな魔法だ?
次は、ええと名簿か。
総勢86名。結構多いな。
やっぱりか。さっきの大広間で見たのは。
猪名寺乱太郎、福富しんべヱ。あいつらもここに、とばされたのか。
あいつらは多分、こんな殺し合いには、のらないんじゃあないか?
少なくとも、俺をみて、殺しにかかったりはしないだろう。
いや、ちょっと乾いて見過ぎか。
見知らぬ地で、知ってる人間、それもあいつらと一緒にいられるならば、それほど心強いことはない。
お、ランダムアイテム、ってのはこれか。武器か?
緑の柄の先に、木の板。その板からは、固い毛が何本も生えている。
あ、分かった。これは掃除道具だろ。ハズレか。
でも、ぶん回せば立派な鈍器だな。ちょうど木の角が当たる。まだましか。
そして次は。
黄玉に似た、澄んだ石――魅入られるような、青白い光を発する宝石。
こんな石、見たことない。
魔晶石、というものらしい。
さぞや、高いのだろう。
これだ!
そうだ。
こいつをもって脱出できたなら?
これだけじゃあない。
そのランドセルだって、懐中電灯だって時計だってそうだ。
それに、他の全員にも支給品は配られているはずだ。
それだけか?彼らは、南蛮?かどうかはしらないが、別々の、奇妙な身なりをしていた。
彼らの私物は?服はどうだ?
いや、モノじゃなくてもいい。文化や知識や情報でいい。
情報を早くつかんだものだけがゼニもうけができる。忍者を選んだ理由のひとつでもある。
それだけじゃない。飛ばされたここは、異色の世界。
固く整備された街道、鉄の柵。高い文化が花咲く世界なんじゃないか?
金目のもの、貴重なもの、珍しいもの。ここにはいろいろあるんじゃないか?
そいつを全部もって脱出できたなら?
どれだけのゼニを、手に入れることができるのだろう。
なら地図だ。
北行ったって、森ん中にあるもんなんて、どこでもも変わらんだろう。
こっから向かって南は、なにやら建物がたくさん書かれてる。
町なんだろう。それならば、どんなもんでも手に入る。
太陽の向きは、ええとあっちが東なら南はこっちだ。
とすると、こいつは方位磁針なんだな。
NSEWてのが、東西南北にあたるわけか。南蛮の文字なんだな。
まだ角度のない日を左に受け、歩き出す。目指すは市街地、探すは宝。と、あの2人。
こいつは生き残らなきゃいけない。最後に残ろうが、途中で抜けようが。
一攫千金。実に夢のある響きじゃないか。
【A-5/路上岸より/1日目/朝】
【摂津のきり丸@落第忍者乱太郎】
[状態]:健康
[装備]:デッキブラシ@テイルズオブシンフォニア
[道具]:支給品一式 魔晶石(15点分)
[思考]
1、生き残り脱出する。
2、ゼニにつながるものを集める
3、乱太郎、しんべヱを探す
4、2・3のために、南の市街地に向かう。
アイテム解説
デッキブラシ@テイルズオブシンフォニア
テイルズ名物武器の、デッキブラシ。シンフォニアだと、物理面だと結構強い。
風属性で、攻撃力では杖系3位、杖系で唯一命中回避幸運があがる。
ただし知力はあがらない。
魔晶石@新ソード・ワールドRPGリプレイ集NEXT
一見するとトパーズに似ているが、よくみると内側から青白い光を発している。
魔法使いは自らの精神力を消費することなく、この石の精神点を代用に消費して魔法を使うことが出来る。
ただし、一度に使える石はひとつだけで、術者自身の精神点とは一緒に使用することが出来ない。
こめられている精神点を使い切ると、砕けてしまう。
どこかの小説に、魔法装置の動力となっている描写あり。
投下終了です。
遅れて申し訳ありません。
投下乙。
きり丸らしさはよく出てる。
ただ、なんか台詞だけで構築されてるような話だな。
投下乙です!
なんというか、彼らしいなあw
書き方が独特だけど、原作の漫画がこんな感じ?
>>837 そのまんまなきり丸ですね。GJ。
>>839一人称な独白だったら他ロワでもよくある。
この作品は独特な部類に入るのは同意だけど。
なんか「、」が多くないか?
>>837 投下乙。面白かったです。
一応、気になったことを
>なんだこれ、すんげぇ〜
>どんな魔法だ?
忍者だから「妖術」の方がいいかなと思ったw
あと魔晶石は厳密な点数はいらないと思う。ベルカナ以外は数字の基準が違うしね。
(平均的な人間の大人が精神力14点、ベルカナは18点。SWではレベルでは増加しない)
投下乙です
ところで、もうそろそろ次スレの用意しなくていいのかな?
投下は次スレ立ってからの方がいいですか?
>>844 ついでに次スレ建ててくれるとありがたい。
私――ローゼンメイデン第二ドール、金糸雀は動かずにいた。
誰も居ないと確信した状態でのみ動き、気配がしたら動かない。それが私の作戦。
こんな作戦を立てたのは、支給品が原因だった。
……私の支給品は、5m先にいる相手をくすぐることができるという手袋だけ。
愛用のバイオリンがないとか武器がないとかそんなチャチなものじゃ断じてない、
もっとすさまじい何かを味わった……
だから、選択した。誰か来たら木の幹によりかかって動かずにいよう。
そうやってただの人形の振りをして、姉妹達に会えるまで大人しくしようという作戦だ。
その作戦が正しかったという事は、今近くで歩いている女の子が実証している。
一瞬視線を送られて最初こそ不安だったものの、その後気にした様子は無い。
そろそろ私の真正面に来るけど、女の子はこっちを見ないでそのまま歩いている。
(ふ、ふふふ。完璧な作戦……
このゲームもやっぱり、この金糸雀が楽してズルして頂きかしら〜)
そんな事を思った瞬間、突然女の子がカードを取り出した。
不思議に思った瞬間……カードは杖となって、光りだす。
そうして女の子は振り向いて、言った。
「やっちゃえ、S2U」
『Stinger Ray』
「かしらー!?」
バレていた。
慌てて飛びのくのと、光の雨が後ろの木に突き刺さるのはほぼ同時。
……冗談抜きでぞっとした。まともにくらったらただじゃ済まない。
本来ならすぐ逃げ出すべきなんだろうけど……恐る恐る、私は口を開いていた。
「な、なんで参加者だと気付いたのかしら?」
「バカじゃないの? 首輪とランドセルがあるじゃない」
「はっ!?」
呆れた声で返された答えに絶句。ああ、なんてミスを……
だけど後悔する時間さえ相手は与えてくれないらしい。
『Stinger Ray』
再び光の雨が降り注ぐ。避けきれずに切り裂かれて、服の一部が裂ける。
……こっちに武器はない。防具もない。なら取るべき手段はただ一つ。
「せ、戦略的撤退かしら!」
すぐに後ろに振り向いて全力疾走。ここは森。
障害物はたくさんあるから、飛び道具ならある程度は防げる。そう思ったのだ。
……飛び道具だけなら、私の予想は当たりだった。
「諦めが悪いなぁ……拘束して」
『Struggle Bind』
「いっ!?」
今度は無数の縄。しかもただ直進するのではなく、木々の間を縫うように伸びてくる。
私に思いついた行動、残り一つ。
「キャアアアア!」
余計なこと考えないで、全力疾走する。以上。
■
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……」
あれから走ること、数分。私は肩で息をしながら立ち止まっていた。
行き着いた先は……湖。視界一杯に綺麗な水が広がっていた。逃げ場、無し。
「鬼ごっこは、もうおしまい?」
悪魔のような笑みを浮かべて、女の子は歩いてきた。杖を突きつけながら。
理由は一つ……確実に当てるために、だろう。至近距離から撃たれればどうしようも……
(……あれ)
ふと気付いた。
相手は近づいて来てる。そう……5m位に。
それに気付くと同時に、一応手袋を付けてあった手を素早く動かしていた。
「きゃ、きゃはははは!?」
効果は絶大。いきなりのくすぐりに女の子は盛大に笑い出す。
当然、杖なんて地面に落ちてしまう。思わず私はにやりとした。
(ふ、ローゼンメイデン一の頭脳派の名は伊達じゃないのかしら)
くすぐるのをやめると同時に、素早く相手の足元へ走る。杖を拾い上げるためだ。
杖さえ奪えばもう攻撃はできはず、相手を拾い上げるのよりは明らかにこっちの方が早い!
……「相手が杖を拾うのなら」これは正しかった。
「はぁ……別に杖が無くても、攻撃できるんだから」
聞こえたのは、そんな言葉。見たのは、光る手のひら。
強い衝撃と共に私は宙を舞い、そのまま湖に落下した。
■
支援。
ついでに、参加作品が多いからこの話を読めば大体はキャラがつかめるって話でもしない?
とある魔術の禁書目録だと、1、6、7巻でインデックスの能力や性格が分かる。
あと、作中の基本的な扱いは4巻をみればいい。彼女がワンピースの水着を着ている。
綺麗な着水音。それになびいたかのように、私――イリヤスフィールの白い髪が揺れる。
多少手間取ったものの、無傷。ここだけ見れば成功だろう。だけど。
「これでひとつ……じゃないか」
湖で起こっている波音を聞いて、私は溜め息を吐いた。
どうやらまだ暴れているみたいだ。あの様子だと、どこかの岸に流れ着くかもしれない。
……バーサーカーと一緒なら、こんな用心なんかしないだろう。
だって、私のバーサーカーは最強だ。シロウ達に負けた今だって、そう言える。
だけど、ここにはバーサーカーもシロウもリンもいはしない。
私は一人で、乗り越えなくてはいけない。この聖杯戦争じみた殺し合いの場を。
だから、警戒する。ここは寂しくて、怖いから。だから。
「絶対に、帰らなきゃいけない」
そう、言葉に出して呟いた。決意そのものを形にするかのように。
もっとも、帰るだけなら別に優勝する必要なんてない。あの偉そうな男の鼻をあかしてやればいいだけ。
それでも敢えて優勝を目指すことにしたのは、願いがあるから。
とは言っても失われた家族を再び取り戻すとか、そんな願いじゃない。
シロウはきっと怒る。彼はやり直しなんて望まない。だから、こんな願いはすぐに廃棄した。
だけど、違う願いが、私にはある。その願いは、私の創られた目的に起因している。
私は聖杯戦争用に創られたホムンクルス。その戦争に勝つために生み出されたモノ。
だから……長い寿命は必要とされなかったんだろう。
見立てでは長くてあと半年。それで私は死ぬ。シロウ達とは、それでお別れになる。
そんなことは嫌だった。だから、願う。もっと、長く生きられるように、と。
前は、死ぬのなんて怖くなかった。だけど今は、やっと手に入れられた家族と別れるのが、怖い。
「……シロウには、きっと怒られちゃうね」
思わず、私は表情を曇らせていた。思い浮かんだのは、正義の味方を目指すその姿。
……それでも、これしかないんだ。罪に償えと言うならば一生かけて償う。
例え苦しくても、嫌われても――ずっとずっと、家族と一緒にいられるなら、それで。
だから。
「シロウ、私を守ってね」
首にかけたペンダントを握り締めて……私は呟いた。
【D-7 森の湖畔 1日目 朝】
【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】
[状態]:魔力小消費
[装備]:S2U@魔法少女リリカルなのは、凛のペンダント@Fate/stay night
[道具]:支給品一式
[思考・状況]優勝して、自分の寿命を延ばす
※セイバールートの半年後から参戦。
【E-6 湖 1日目 朝】
【金糸雀@ローゼンメイデン】
[状態]:疲労、全身打撲(行動にやや支障あり)
[装備]:コチョコチョ手袋@ドラえもん
[道具]:支給品一式
[思考・状況]お、溺れるのかしらー!?
【S2U@魔法少女リリカルなのは】
魔法少女リリカルなのはA'sまでクロノが使用していたストレージデバイス(意志が無い魔法の杖)。
色んな魔法が標されている辞書のようなものだと思えばだいたい間違いない。
最終的にデュランダルに世代交代した。
※前のSSに従い、自身が原作でやったことに近い性質を持つ魔法なら使える、習得できるとしました。
イリヤの特性は「単純な魔力放出による攻撃」と「拘束」、「遠見」の三つとしています。
単純に魔弾を放つ魔法であるスティンガーレイは完全再現できていますが、
ストラグルバインドは誘導性等が低下している可能性があります。
【凛のペンダント@Fate/stay night】
凛が士郎を蘇生させるのに使ったペンダント。
蘇生に大半の魔力を消費したものの、まだ魔力は残っている。
士郎はその後ずっと大事にこれを持っていた。
そのためイリヤは士郎のものだと勘違いしている、ということにしてある。
【コチョコチョ手袋@ドラえもん】
この手袋をはめると、5mくらい離れている所からでも相手をくすぐることができる。
投下終了しました。
スレ立てと投下乙&GJ!
原作未見だけど、金糸雀がマヌケで笑えたw
しかもコチョコチョ手袋だけとはついてないw
あと7KBか。AA埋めでもやるか。
>>853投下乙。
ごめん、癖で新スレに投下するものばかりだと思っていた。
どっちもそれぞれ出来ることを全力でしているのもよかったし、
イリヤの決意に悲壮感をかんじました。
投下乙です!
イリヤ、そう来たか……その健気さに、優勝狙いのマーダーとは言え思わず応援したくなった。GJ
D-7の湖を漂流となると、その後の展開が幾通りかあるな。
まだ喋る支給品がでるのか?
, --一ー-.、
ヽ___,,__/
| .ィ i゙"1从l
l id |゚ ー゚ノ,!
ノ⊂ヽ^ムy⊃
´ "く /: :l|´
゙tッ-t_i
>>858あんまり喋らない武器。
自由意志を持たないから比較的ましな部類。
>>831 申し訳ない、もうちょっとで仕上がります。
具体案としては召喚アイテム→奥義の書という一発アイテムに変更して一発ネタにすりかえるつもりです。
遅れて申し訳ない…
【FINAL FANTASY4】からの出典
【パタリロ!】からの出典
【一休さん】からの出典
【BLACKCAT】からの出典
【みなみけ】からの出典
【HUNTER×HUNTER】からの出典
【東方Project】からの出典
【ちびまる子ちゃん】からの出典
【絶対可憐チルドレン】からの出典
【デジモンアドベンチャー】からの出典
未登場作品アイテムで埋めてみる。
>>862頑張れ
【現在の予約状況】
1月23日(火)
◆aAwQuafMA2 野原しんのすけ、グリーン、野原ひまわり
01/24(水)
◆nhqbjDwFas カツオ、のび太、弥彦
◆2kGkudiwr6 イリヤ、金糸雀
◆k6uVH6GCRI 灰原、キルア
◆M42qaoJlNA 太刀川ミミ、リリス
◆7kTdl.CDMY 双葉
◆yfyrQYUUA. ククリ
◆BRxsUzTn5A ビュティ、イヴ
◆tREAB2h/3w レックス
01/26(金)
◆gMrrx6WqIM 雛苺、ジュジュ
◆uOOKVmx.oM 藤木
【現時点での未登場・未予約キャラ】
【ローゼン】真紅
【CCさくら】桜、小狼
【MOTHER】ネス
【武装錬金】ヴィクトリア
【からくりサーカス】才賀勝
【GGG】トリエラ
計7名
【修正中】リディア、白レン、レッド(SLUM No.5〜そして狂を生きる ◆RW6PC/GPu.)
【審議中(?)】八神太一、猪名寺乱太郎、福富しんべヱ(ゴマと台詞とマンホール ◆JSpiGuMFLI)
>>442の
>「これ、貰ってもいいかな?代わりといったらナンだけど、これとこれ……いらないかな?」
以下の部分を以下の文章に。
レッドから差し出されたのは棒の付いたアミと分厚い本が一冊。
この使えないギターというものと交換、と言われれば彼女は喜んで「イエス」と答えるだろう。
そう、分厚く少し綻びたその本は――――。
「奥義の……書!」
本に食いつくリディア。魔法の次は本に目を輝かせている。
良く分からないので聞いてみると、何かしらの強力な「幻獣」というのを一回だけ呼び出せるらしい。
自分が持っていてもしょうがないので、使い方の分かる彼女に譲る事にした。
そこで、背後に気配を感じる。
野生のポケモンに良く似た、すこし殺意の篭った気配を。
本を抱きしめているリディアの前に手を差し伸べる。
「……誰か来る、後ろに下がってて」
レッドの手が半ば押し退けるようにリディアを木の影に追いやる。
何も言わずに隠れたのは彼女もうすうす感じていたから。少し、濁った「何か」を。
>>444の
>それなら召喚魔法や他の黒魔法で援護しようとも考えたが距離が遠すぎる。
の次に以下の一文を追加。
この本に遠距離からでも攻撃が当たる大きな幻獣が居ればここからでも当たるだろうが確率は低い。
>>445の
>レッドに向かって叫んだ、もう何も考えられなくなった――――――――目の前には。
を
レッドに向かって叫んだ、ただ夢中で本を開いて、何も考えずに叫んだ――――――――目の前には。
に。
>>446冒頭の最初の四行を
奥義の書に封印されていた幻獣(?)は――彼らは知ることは無いだろう、とあるボクサー、ヘビィ・D!
ともかく幻獣ではない事は確かなのだが、ジェダほどの魔力があれば幻獣でないものでも幻獣にすることができるのか?
それとも良くそれに似た幻獣なのか?確かなことはそれが呼び出されたこと。
彼が出てきた理由を考えるより先に、リディアはレッドの元へと駆け寄った。
>>447のリディアの状態欄を
【リディア@FINAL FANTASY 4】
[状態]:右手に切り傷、恐怖、深い悲しみ
[装備]:虫取りアミ@ゼルダの伝説、奥義の書@FINAL FANTASY4(ただの本と化しました)
[道具]:基本支給品、メイド服(ミニサイズ、詳しくは調べてない)
[思考・状況]
基本行動方針:とにかく生き残る
第一行動方針:誰も信用しない
に変更いたします。
ご迷惑をお掛けいたしました。