大阪大学超美少女コテ されたん王国スレ

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656されるよ ◆MGRdyQUQ1A
>>53
東京島はほぼスルーであらすじしか知らないので、なんとも言えないんですが
デカメロンと東京島が「極限の環境、生と死、エロスのタブー」というテーマを共有する似たような話なのは
そのテーマが時代をいくつもこえてまだ現代で再現できるほど、普遍的なテーマだからです。

音楽に不協和音が使われたからといって、音楽の主流が不協和音に置き換わったかといえばそうではありません。
未だ音楽の大部分は和音で出来てます。
それは、いくら小手先の理論が新たに現れても、人間が本能的に心地いいと感じる普遍的な音のありかたそのものは変わっていないためです。
それと同じで、昔の名作のよく似た話が何度も書かれる、というのは全然おかしなことではありません。
時代が変わっても、世の多くの人間が読みたいと思う物語の形、多くの人間の心を動かす普遍的な物語の形って、実はそんなに変わらないんです。

そうなると、同じ普遍的なテーマをどのように新たな視点で書きなおすか、どのように目新しいポイントを付加するか、
ってのが作家の腕の見せ所になってきます。(まあ音楽も美術もだいたい同じです。)
「極限の環境、生と死、エロスのタブー」というテーマを、
デカメロンのように貴族のイケナイお遊びオホホホみたいな感じで描くのか、
東京島のように実際の事件に取材したクリミナルノベル調にして緊迫感あるサスペンスにするのか。
今ぱっと思いついたんですが、前田司郎「恋愛の解体と北区の滅亡」という短編でも
極限状態とエロスのミスマッチが描かれていて、これは一見するとコントのような、人を馬鹿にしたような滑稽な話でした。
つまり、同じ一つのテーマでも、書き方次第で無数の小説ができるということです。

また、あなたのレスからは小説は進歩してないんじゃないかというような疑念が読み取れますが
小説も、宗教神話、恋愛小説、私小説、ファンタジー、推理小説、ホラー小説、児童小説とバリエーションを増やしてきました。
かつて宗教画や宗教音楽しか存在しなかった芸術が、今や村上隆ありヘビメタありの百花繚乱状態にまでバリエーションを増やしたのと全く一緒です。
この点が進歩といえば言えるかもしれません。

だらだらと長文になってしまいましたが答になってたら幸いです(´・ω・`)