この物語は完全なるフィクションであり、実在する人物・団体には一切関係ありません
(第三章) 仮想空間的現実〜獣たちのお祭り〜
俺の名前は窪田彰浩、世間で言うFラン大学の3回生だ。
風呂から上がって、自室のベッドの上からリモコンでテレビをつけると、
ぬらりひょんという妖怪に似た爺がインタビューに答えていた。
いつの間にかまた総理大臣が変わってたみたいだ。
でも、そんなことは俺にとっては全くの無関係ない話で、
俺の生活は相変わらず、友人とのたわいのない会話と快楽の探求とギャンブルで埋め尽くされていた。
どこかの国の悲しいニュースも右から左に抜けていく。
なし崩しにヤってしまったアメフトの後輩クニとは、引き続き爛れた関係が続いていたし、
磯川の持ってきた合コンでお気に入りの女の子もできた。
魚群リーチが頭の中を駆け巡るような恋愛もしてみたいとは思う。
だけど、苦しい思いをするのは嫌だ。