神奈川大学142号館

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823学籍番号:774 氏名:_____
日曜日の遅い朝に…、エステルちゃんの為にブランチを用意して
あげて、階段をすたすたと昇ってエステルちゃんを起こしに行くんだ。
ベッドの傍らによると、布団にこもったエステルちゃんの、干し草のような
体臭が鼻をくすぐる。俺はそれをなんとも快いものと感じるのである。
エステルちゃんは少々布団をはだけながらも、すやすやとまだ気持ちよさ
そうに寝ていた。エステルちゃんの寝顔があまりに安らかで愛らしいので、
俺は思わずじっと眺めてしまい、また出来れば一緒に布団にもぐりこんで
同じ夢をみることを望むのだけれども、それでも意を決してカーテンを勢いよく
開けるのだ。日差しがぷわっと射し込んできて、エステルちゃんが瞼をキューッと
強く閉じるのがわかる。ああそんな仕草のエステルちゃんも可愛らしい。
そうしてエステルちゃんの少々丸い肩をゆっくりと揺らして「エステルちゃん、朝だよ」
と囁いてあげるんだ。エステルちゃんは半身をおこす。エステルちゃんはとろんとした
寝ぼけ眼で俺の方をみる。俺であることを認識して、少々狼狽するエステル
ちゃん。そんなエステルちゃんに微笑んであげて、じゃあ、とあっさり部屋を
出るんだ。エステルちゃんが二度寝に突入してしまわないかちょっと心配しながらね!
エステルちゃんのためにコーヒーを淹れていると、パタンパタンとスリッパの音がする。
エステルちゃんは大きな欠伸をしている。俺は「おはよう」とエステルちゃんに
挨拶をし、エステルちゃんはそれに笑顔で応えてくれた。それでエステルちゃんは
コーヒーの香りと、そしてなによりも、テーブルの上のエステルちゃんの好物に、
スイッチが入ったかのように瞳をパチッ開けて、パタパタと食卓へ足を速めるのだ。