1 :
学籍番号:774 氏名:_____:2005/06/05(日) 02:36:44 ID:8/CeNi7F
語る
日産のカルロス・ゴーン社長は二つのグランゼコールを卒業していることで有名。
3 :
学籍番号:774 氏名:_____:2005/06/05(日) 02:40:12 ID:8/CeNi7F
INSTN(国立原子力科学技術学院)は、
大学やグランゼコールを出てから行くところであり、
大学院に相当する。
日本では、技術的な分野に属し、
何年かすると知らないうちにEngineerになるが、
フランスではEngineerは資格であり、特別なところを終了しないともらえない。
4 :
学籍番号:774 氏名:_____:2005/06/05(日) 02:41:34 ID:8/CeNi7F
主にINSTNのシステムに関しての紹介を行った。
原子力関係の先生やエンジニアはどういう風に教育されるのか?
との質問に答える形で、以下の説明が行われた。
1956年にCEA(フランス原子力庁)がINSTNを創立した。
現在でもCEAの組織の中に入っている。管轄は、文部省と工業省になっている。
初等教育中等教育では原子力の教育は無い。
高校の2年3年はフランスでは、文科系と理科系は分かれる。
義務教育のカリキュラムの中には原子力の教育は無いが、
先生が任意に教育をすることが出来る。
フランスのほとんどのエンジニアは、大学ではなくGrande Ecoleを出てから訓練される。
大学は基本的に入試が無く誰でもいけるが、Grande Ecoleは競争率が非常に高い。
大学には、理学部はあっても、工学は無い。
高校までは、特殊なところを除いて、原子力に関して教育しているところは無い。
原子力の場合、アメリカで言うマスターになってから、初めて原子力の教育を受ける。
ただし教育システムは、2+3年となっている。2年は教養、3年が専門。
グルノーブル(ENSPG)、パリ(ENSTA, EPF)のGrande Ecoleで一部原子力の教育をしている。
マスターコースの後に研究に進む人は、DESS(postgraduate university diploma)の資格を得る。
この資格は、アメリカや日本のマスターとドクターの間になる。
医療関係者のためには、放射線薬学、放射線医学の分野も用意されている。
さらに、CEAと協力してPh.Dを養成している。一時期1000人程度いたが、現在200から300人程度になっている。
幅の広いテーマがDr.コースの中で行われている。学生の国籍も様々である。
INSTNのサイトは、サクレーの他、
マルクール、グルノーブル、カダラシュ、ラ・アーグにもある。
スタッフは全部で107人
(82人:サクレー、10人:カダラシュ、残り15人は、グルノーブルとラ・アーグのスタッフ)。
原子力、生物、物理材料、化学、マネジメント経済の5分野に分かれている。
原子力工学:1年のコースであり、500時間の教育を行う。
フランスではINSTNだけが原子力のコースを持っている。
原子力工学には、大学の4年生を出てから、一年間数学などの勉強をして、その後に原子力の勉強をすることになる。
Grande Ecoleの場合には、元の所で2年勉強し、3年目をINSTNで勉強することができ、2つの資格を得ることになる。
大学を出た人は、エンジニアとはならない。
INSTNやグランゼコールを出ると、すぐ管理職として仕事を始めることになる。
ポリテクなどを出た場合には、始めは大学卒業の人と給料などが同じだが、だんだん差が出てくる。
INSTNを出るとEDFなどの企業での仕事が待っている。
INSTNは、トレーニング用の原子炉「Ulusse」を持っている。
また、事故のシュミュレータも持っている。
フランスにおける原子力工学の学生の採用は60人程度であり、
卒業は50人弱であるため、売り手市場になっている。
延べ9.5日間の小中学校などの先生に対する教育のコースがある。
この教育は、先生方の個人の希望によって行われる。
学費は、実質的に無料。他の分野ではINSTNのようなものは、無いとのこと。
9 :
学籍番号:774 氏名:_____:2005/06/05(日) 02:50:29 ID:8/CeNi7F
Q :生涯教育の中で、小中学校の先生の何割くらいがINSTNで教育を受けているか。
また、何か資格が得られるのか。
A :135万人が文部省で働いている。
先生は100万人、市町村3万6千がある。
この中で、原子力施設に関係するのは300程度。
この施設の周りのコミュニティーの先生の多くがINSTNで教育を受けている。資格はない。
じつは、今から38年前に、私はこのサクレー研究所の中のINSTNという原子炉学校、
日本には必ずしもこれに該当するものがないが、フランスでは大学やグランゼコールを出てから行くので、
さしずめ大学院に相当する機関であるが、そこの学生であったのである。
当然のことであるが、講義は全てフランス語であった。
原子炉理論、自動制御など多少とも日本で勉強したことのあるものは理解できたが、
法医学などはさっぱりわからず、2時間の講義で耳に残った音(単語ではない!)はコモゾムだけで、
それとても意味が分からず、帰国後に結婚した女房に染色体ということを知らされて、初めて知ったしまつである。
要するに、自分の知らない未経験の概念を外国語で学ぶことがいかに難しいかということを、連日体験していたことになる。
従って下宿での予習、復習は大変であった。
さて、このINSTNのカリキュラムの中に実習があり、
CEAの研究の中から予め決められたコースを選択することができた。
私は南フランスのエクサン・プロバンス近郊のカダラーシュ研究所、
そしてそこでの高速増殖実験炉のラプソデイの実習を選んだのであった。
後に、計らずも、動燃改革のために当時の動燃に移り、動力炉開発本部長、そしてサイクル機構の初代敦賀本部長として、
わが国の高速増殖炉開発にかかわったことをも考えると、まさに運命的にすら思えるのである。
今回38年ぶりにカダラーシュを訪れ、懐かしいラプソディに立ち寄り、しばし車を降りてみた。
かつては世界の各地からの学究者を集め、また私自身も夢と希望に満ちて滞在したこの施設は、
今や全くの無人と化し、廃墟となっていたのには驚いた。
また、同時になんとも言えない寂しさに一瞬襲われた。
現在のフランスは高速炉の研究は続けるがガス冷却炉とすること、
つまりナトリウム冷却炉の新規の開発を行わないことなどの政策変更をしている。
これはナトリウムを冷却材として否定しているのではなく、
フランスはナトリウム冷却炉の知見を既に十分有しており、
高速炉の実用化時期が遅れ気味であることから、この際将来の高速炉の選択肢を広げておこうというものである。
このようにナトリウムの取り扱い施設をふくめ、ナトリウム冷却の研究は縮小気味であることは情報として知っていた。
しかし、今回フランスの高速炉開発は完全にナトリウムから離れていることを、
カダラーシュ、ラプソディの現場で目の当たりとしたのは寂しいかぎりであった。
カダラーシュの研究所に隣接して、ITERの候補地が道ひとつ隔てて計画されている。
もう時代は確実に次に向けて動いているのである。
フランスに留学していた時、フランスの仲間達は「原子炉はフランス国の特許である」と意気軒昂であった。
今回の一連の施設訪問でかつて私が学んだ跡を尋ねたが,
国際情勢の変化、技術進歩,その国の社会・政治、そして結果として原子力政策も変わってきている。
それらの推移を見せられ考えさせられたセンチメンタル・ジャーニーでもあった。
フランスの政策として、一日も早くナトリウム冷却の研究に戻って欲しい、
そして真の意味で「もんじゅ」を一緒にやって欲しいというのが、私の今の正直な気持ちである。
フランス原子力関連の視察が特に印象的であった。
まずフランス電力公社(EDF)続いて国立原子力科学技術高等学院(INSTN)を視察し、
フランスと日本の原子力に対しての国の考え方、また国民の考え方の違いを考えさせられた。
INSTNはフランスの世界に誇る原子力工学の高等教育を目的として設立され、通常はグランゼコール
または総合大学から進学する。
在籍期間は入学経路などによって異なるが、グランゼコールからの進学者は1年間、
総合大学からの進学者は2年間である。原子力工学の研究がなされているのはフランスではINSTNのみであり、
卒業者(特にグランゼコールからの入学者)は完全に就職が確保され、しかも管理職として採用されている。
INSTNの校内を見学したが、小型の原子力発電所が教室に組み込まれ、学生は自由に教材として発電設備を実験でき、
実習もするようである。現在200〜300名が在籍しているとのことであった。
フランスでは、小中学校では原子力教育を行わない。
高校の理数科のみ3年時に放射線と原子炉について教えるが、メインは物理と熱力学である。
高等教育は、総合大学(理学部)とグランゼコール(工学部)の二本立てであり、
グランゼコールの3年目で原子力教育を行う。
一方でINSTNは、生涯教育機関としての立場から小中学校教師に原子力発電に関する勉強会を実施している。(年間9.5日)
原子力発電の情報というと、「危険」「秘密」「不明になりがち」といったイメージがあるが、
フランスでは大学研究室を開放し研究者からの「信頼性が付与された情報」として国民に伝達を行い、
研究者と国民のコンタクト促進を図っている。
また、地域のオピニオンリーダーである医師、学者等を通して安全性の広報を行っている。
※グランゼコール…フランス独自の高等教育システム。
工業技術教育を目的としてナポレオンが設立した。
日本の旧制大学に似ており、準備級2年、本科3年の計5年制である。
フランスの高等教育機関は、3つのタイプに分けられます
1. 大学 (Université)
大学の9割以上が国立です。
フランス中等教育を修了した学生を受け入れ、一般教養などの基礎教育や技能・職業教育を行います。
また大学の専門課程に進むと多数の分野に分かれて研究が行われ、研究者の育成にも力が注がれています。
課程修了後は国家免状、あるいは大学独自の免状を取得することができます。
大学は3課程に分かれています。
第1課程
分野別の基礎知識を得ることが出来ます。
2年間でDEUG ( Diplôme d’Etudes Universitaires Générales:大学一般教育免状 )を取得します。
第2課程
1年目でLicence ( 学士 )を、2年目で Maitrise ( 修士 )を取得します。
第3課程
職業上必要な免状の取得を目指し、または研究者になるための準備をしつつ、学習の総仕上げをします。
1年でDESS (Diplôme d’Etudes Supérieures Spécialisées :高等専門教育免状、最低3ヶ月の実習を含む、就職希望者向け)、
またはDEA(Diplôme d’Etudes Approfondies :高等研究免状、博士課程への準備課程、研究者志望向け)を取得します。
DEA取得後博士課程に入りDoctorat ( 博士 )を取得します。
13 :
学籍番号:774 氏名:_____:2005/06/05(日) 03:20:40 ID:8/CeNi7F
2. グランゼコール(Grandes Ecoles)
グランゼコールには国立、私立が存在し、フランス独自の教育機関として名高く、
入学するには難易度の高い選抜試験に合格しなければなりません。
官僚のみに限らず、高いレベルの技術者や経営者など産業界を担う人材や、
芸術、文学、人文科学の専門家を養成しています。
グランゼコールの卒業生は、就職において需要も高く、世界的な評価を得ています。
2年間のリセ準備学級(または予備校)の後、厳しい選抜試験を経て3
年制課程に入学するのが典型的な入学スタイルですが、バカロレア(大学入学資格)取得者を直接募集し、
準備期間を含む5年間の教育課程を行う工学系グランゼコールもあります。
今日では、留学生のために試験と書類審査による特別入学制度があり、
入学時の留学生のレベルに応じて2〜5年の課程へ入学できます。
また経歴次第では書類審査のみで受け入れる事があります。
3. 高等専門学校 (Ecoles spécialisées)
専門学校には、国立と私立が存在し、学生は専門的な職業教育を受講できます。
この職業教育は美術、デザイン、映画、写真、音楽、舞踊、料理、看護、福祉、
建築やジャーナリスムなど様々な分野にわたっており、各分野で活躍できる人材の養成を目指しています。
希望者を多数募り受け入れ枠を広く設けている学校から、難易度の高い試験に合格しなければ
入学許可されない学校などレベルも様々です。
◆ フランス高等教育機関への入学
フランスの高等教育機関の入学には、原則的にバカロレア(大学入学資格)、またはそれと同等の資格が必要です。
例えば、大学の第一課程入学希望の場合、高校卒業証書と大学合格証明書(日本の)が必要です。
語学学校やいくつかの高等専門学校には特にバカロレア取得レベルを問わない教育機関もあります。
このように入学条件は各機関によって大きく異なりますので、あらかじめ調べておく必要があります。
日本の高等教育機関で既に勉強していたり、修了している学生は、
各機関が個々に入学資格を満たしているかを審査します。
◆ 免状の対等性について
日本で取得した免状と、フランスの免状との間に公式に定められた対等性はありません。
受け入れ機関のみが学生の入学を許可し、修学課程を決定する事が出来ます。
その大前提となるフランスの高等教育自体,実は日本とはだいぶ異なったシステムを採っています。
フランスの大学を日本の大学と同じように考えてしまうとちょっと誤解が生じそうなので,そこら辺を今日は紹介しましょう。
フランスの高等教育を考える場合,最初の1, 2年とそれ以降を分ける必要があります。
まず,高等教育1, 2年目を簡単に紹介しましょう。
1, 2年目にも色々な選択肢があります。
一般的なのは大学のDEUG,IUTと高校に附設しているプレパ(classe preparatoire), BTSです
(これ以外にも医学部系,専門学校系もあります)。よしのすけさんも書いているので,何となくわかるでしょう。
IUTとは大学の管轄で,高等技術短期大学(Institut Universitaire de Technologie) と呼ばれるものです。
そこで取得できる資格(diplome)はDUTと呼ばれます。これは2年間の課程で実践的なことを学びます。
多くが2年目の終わりに実際に研修があり,実践に備えます。しかし,この資格取得後は簡単に就職できるのかとなると,
そうでもなく(もちろん専門による),多くが大学の3年次(licence)やエンジニア養成学校に入るようです。
例えば,グルノーブルでは,UJF (Grenoble 1)に附設している理科系のIUT 1,
UPMF (Grenoble 2)の経済・社会系のIUT 2があります。
Grenoble 3にあるかどうかは知りません。
次に,プレパと呼ばれる2年間の課程は,グランゼコールなどの高等専門学校受験準備クラスです。
これは高校の管轄で,大変レベルが高く優秀な学生の集まるところです。
実際,プレパに入るには競争試験(concours)があり,バカロレアを優秀な成績で取得しなければなりません。
そして,入ったあとも常に競争精神がつきまとい, 2年目になるのにももちろんconcoursがあります。
この課程は,グランゼコール受験準備クラスですから,その後グランゼコールの入試に合格しなければ意味ありません。
と言っても,この2年間の課程ののちlicenceに入れることもあります。
ここは大変微妙なところで,大学によるようです。
つまり,管轄が大学と高校とで別れてしまっているのでそう簡単にいかないこともあるようです。
私の友人では,プレパのあとlicenceに入ったひともいれば, DEUGからやり直したひともいます。
そして次に,BTSですが,正式には高等技術者免状(brevet technique superieur)と呼ばれるもので,
プレパ同様,高校の管轄です。この課程についてはあまりよく知りませんが,
この免状取得後,就職することが多いらしく,
大学のlicenceに入ったり,エンジニア養成学校を受験したりはできないそうです。
とまあ,このように高等教育の1, 2年次でもこれだけの選択があります。
つまり,「フランスの高等教育」と言った場合,大学はその一つの選択肢でしかありません。
1, 2年次であればIUT, BTSが実践的なのに比べ,DEUG,プレパなど日本同様教養課程,
それ以降のベースとなる知識を獲得することを念頭に置いています。
プレパでは実践的なことはまったくやらず,
受験で必要とされる基礎科目(理系であれば,数学・物理)を徹底的に勉強します。
はっきり言って,DEUG・プレパの雰囲気は高校の延長です。
つまり,高校・大学の垣根が低いのです(このことについてはまた今度)。
この段階で日本とだいぶ異なるのは,やはり,優秀な学生が大学にいくのではなく,プレパにいくってことですね。
雰囲気,日本では大学,しかも有名大学に行くことがbien payeの職に就く条件になるでしょう。
しかし,フランスでは大学なんて行ったって金にはなりません。
これらの学習内容の差は高等教育3年次移行で大変顕著になります。
よしのすけさんが授業で「大学はlicenceから」と先生に言われたと書いてましたが,
確かにその通りなところがあります(専門にもよりますが)。
高等教育の3年次以降を紹介しましょう。
はっきり言って,高等教育の1, 2年次と3年次以降は,日本の中学・高校程度に 区分されたものです。
そのため,この段階で横に移動するひと,つまり 大学を変えたり別の高等機関に移るひとは多く,
学生のひとつの選択肢として当然のものとして考えられます。
日本では短大から大学に編入したり,学士入学したりすることも ありますが,一般的とはいえないだろうし,
誰もが考える選択肢では ないでしょう。
しかし,フランスでは一般的なことで,
いってみれば,我々が高校入試の際に私立に行こうか公立に行こうか程度の 選択肢なのかもしれません。
しかし, フランスには腐るほどの国立・私立の専門学校があるのです。
その専門学校は,日本でイメージするものとは少し異なります。
もちろん日本の専門学校のように実践的なことを学ぶのですが, その社会的位置づけが大きく異なるのです。
例えば, グランゼコール注1と 呼ばれる専門学校は競争試験も難しくエリート学校で,その社会的地位は 大変高いです。
有名どころなら,日本の東大などに匹敵し, 就職も引っ張りだこです。
これらのグランゼコールと呼ばれる難関校以外にも あらゆるレベルの専門学校があるので,すべての専門学校の
社会的地位が高いわけではありませんが,一般に就職はいいようです。
つまり,一般企業に就職したいのであれば,大学より 専門学校に行った方がいいのです
(企業の研究職はこの限りではありません)。
では,グランゼコールなど専門学校では何を学ぶのでしょう?
僕は大学のほうの世界にいるのでよく知りませんが, 知っている範囲で簡単に紹介しましょう。
専門学校というだけあって,もちろん実学です(高等師範学校:ecole normale superieureは別です)。
特にグランゼコールの場合であれば,将来会社に就職し, 幹部職に就くわけですから,
幹部職に求められる能力を養成することになります。
多くが3年程度の養成期間をもち,実地研修(スタージュ)が多くおこなわれるようです。
グルノーブルにも多くの専門学校がありますが,
例えば,INPGが一応,エンジニア養成の専門学校(ecole d'ingenieur)という形を 取っています
(でも,INPGはちょっと微妙。専門学校でもあるけど,大学でもある)。
まあ,グランゼコールとは言い難いでしょうけど, 就職は相当いいようです。
確か(記憶が確かなら),3年間に少なくとも2回は スタージュをしなければならないと思います。
これらと反対に,大学ではご存じのように学問をするのです。
したがって,実学とは離れてしまうので,就職には不利です。
では,みんなどうしてるんだ?ということになりますが,
もっとも一般的なのは教員を目指すことだと思います。
例えば,大学4年次修了後,Agrege(高校・大学教授資格)を受験したり,
日本の中学校教員試験に相当するCAPES (高校でも教えられる)注2,
小学校教員用のCAPEを受験したり,受験用の教員養成大学院(IUFM)に いったりします。
特に,Agregeを取っていれば,大学のDEUGなどでも 教えることができ,
ある意味,研究者のエリートコースとも 言えます。
よくあるパターンに,Agregeを取ったあと 博士号を取る,と言うのがあります。
その他,もちろん最初から研究者になる道もあります。
それは4年次修了後, DEA(5年次,日本の修士課程)を取り,博士論文を書きます。
確かに,AgregeやCAPESは受験倍率も大変高い国家試験で難しく, 希望者も多いのですが,
大学にいく人間がすべて教員志望になるわけでもありません。
しかし,実学を学んでいないのですから,就職はない。
どうしましょう?
そこで,大学は一般の企業に就職するためのコースを5年次に用意しているのです。
DESSと呼ばれるやつです。ここでは,専門学校のようにスタージュも おこなわれ,
いままで学んだ学問をもとにして 実学を学ぶことになります。
まあ,しかし,1年間のみの課程なので 専門学校より就職は良くないかもしれません。
これ以外にも,大学では役人試験対策用の課程も用意されている ようですが,
私はあまりよく知りません。すんません。
とまあ,高等教育3年次以降はだいたいこのようになっています。
日本やアメリカとだいぶ違うのがわかるのではないでしょうか。
注1: フランス語でgrandes ecolesなんですが,なんで日本語ではグランゼコールって 言うのでしょう?
注2:CAPES, CAPEは 大学3年次(licence)修了で受験可能。
大学在学中に横の移動(大学間の移動,他の教育機関への移動)は簡単です。
その大きな理由は大学の制度にも起因します。前回にDEUGとそれ以降が別れており
横の移動が頻繁におこなわれることを書きましたが,実は,
大学のDEUG以外を含めた各学年が明確に別れていることが横の移動を簡単にしていると言えます。
大学の各学年はそれぞれ資格(diplome)を取ることを目的としており,
毎学年ひとつの資格を取っていきます(DEUG, Doctoratは別)。
そのため,どの学年の資格まで取るかはひとそれぞれの人生設計により,
DEUG取得後やめるひともいれば, LicenceでやめてCAPESを受ける人もいれば,
MaitriseまでとってAgregeを受験するひともいます
そして,この際,大学には入るのではなく,「登録」します。
つまり,資格試験を受ける権利を得るために毎年「登録」するのです。
おかげで(?),フランスの大学は日本やアメリカと異なり,
入学・卒業という概念がありません。
入学式や,涙の卒業式もないのです!
また,大学は資格を取ることを最大かつ最小の目的とするため,
登録して資格が取れなかった場合,その大学にいたという保証はしてもらえません。
仮に保証があったとしても意味をなしません。日本の場合であれば,退学しても履歴書にも「〜大学退学」と書け,
大学も取得した単位に対しては成績証明書も出してくれるでしょう。
でも,フランスではなにももらえません。空白の一年です。
次に特筆すべきことは,資格の性質,大学名(!)間格差についてです。
日本であれば,東大の学士とバカ田大学の学士では,「学士」という意味では同じですが,
一般社会の評価は必ずしも同じとは言えないのではないでしょうか。
日本では学閥というものがあったりするほどで, 1年程度の受験勉強で入学し,
学士を取ったあとも大学名が一生つきまといます。
そして,その社会的格差は歴然で就職などにも大きく影響を与えます。
しかし,フランスでは大学名間格差はほとんどありません。
特に低学年になればなるほど大学名は関係ありません。
例えば,グルノーブル大学でDEUGをとってもリヨン大学でDEUGをとっても
同じDEUGであれば基本的には同じです。
そのため,特にDEUGの学生なら実家から近い大学にいくのが一般的です。
しかし,このため一年ずつに別れているとも言えます。
例えば,日本のように4年間の課程で4年間在学してなにも残らなかったら悲しいこときわまりないですもん。
ここで,資格を持っていれば基本的にどこの大学でも資格相当の学年に登録できます。
例えば,グルノーブル大学で歴史のDEUGを取っていれば,
パリ大学やリヨン大学の歴史のlicenceに登録することができます。
つまり,パリ大学だからって威張れることはあまりないのです。
このように,フランスの大学で取得可能な資格は,
純粋な意味で「資格」なのです。
そのため,各学年の試験は資格試験とも言え,
勉強をしっかりしなければ合格はできません
年次 資格
1-2 DEUG
3 Licence
4 Maitrise
5 DEA DESS
6以上 Doctorat
http://www.essec-japan.com/qa.htm フランスの高等教育は大学(UNIVERSITES)とグランゼコール(GRANDE ECOLES)に大別されます。
UNIVERSITEと名のつく学校はすべて国立で、基本的には大学入学資格(バカロレア)を取得した者は誰でも入学出来ます。
それに対し、グランゼコールは、大学と平行しながらも独立している制度で、
入学にはバカロレア取得後2年間(最長3年間)予備学校でグランゼコール入試に備えた勉強を重ねた後、
競争率の高い試験に合格しなくてはなりません。
大学教育の途中あるいは終了後グランゼコールに挑む学生もいます。
概ね、フランスのグランゼコールは防衛大学校、防衛医科大学校、
海上保安大学校、気象大学校など日本の大学校に相当する高等教育機関と言える。
また、国立行政学院(ENA)や原子力技術者を養成する教育機関やESSECは
大学卒業者を入学資格として教育する高等教育機関であることから、
アメリカの大学院教育に相当する高等教育機関と位置づけてもいいだろう。
現在のフランスのグランゼコールを概観すると、大学院教育に近い教育機関といってもいい。
フランスのグランゼコールに留学する際には、日本の4年制大学を卒業していることが前提条件となることは言うまでも無い。
高度なフランス語の技能だけでなく、TOEFL、GMATなど英語のテストでも高い得点が取れないとフランスのグランゼコールは最近では留学が不可能。
TOEFLやGMATなどといった英語のテストは英語圏以外でも世界の主要先進国では試験の評価として重要視しているのは言うまでも無い。
フランス留学でも単にフランス語が堪能であれば良いだけではなく、高度な英語の技能や知識も重要だからだ。
まあ、日本で言えば、大学校では
防衛大学校、防衛医科大学校、気象大学校、海上保安大学校、職業能力総合大学校(職業訓練大学校)、水産大学校
が相当する。
大学院教育で相当するのは
大学の独立大学院研究科や筑波大の大学院、総合研究大学院大学がフランスのグランゼコールに相当するだろうな。
大学の独立大学院研究科は東大は新領域研究科があるし、阪大は国際公共政策研究科が相当する。
平成16年から日本でも法科大学院・ロースクールが出来たが、これらもフランスのグランゼコールに
相当しうる高等教育機関と言える。
グランゼコールはフランス国内、主要都市に訳200校ほどあり、
商業系(ECOLE DE GESTION)と理科系(ECOLE D’INGENIEURES)とに大別されます。
運営には地元の商工会議所が深く関係しており、卒業後、即企業戦力となる人材の養成を目的としています。
学業期間は3年間で(ESSECの場合は、最低18ヶ月間の企業研修が必修のため、
卒業までの平均所要年数は4年)、実務を重視したカリキュラムが組まれています。
政治、行政に携わるのであればグランゼコール卒業後さらにENA(国立行政学院)を卒業しなければ、
高級官僚をはじめとした重要ポストにつくことは難しいとされます。
大学(UNIVERSITES)にはグランゼコールにない学問分野があり、学問水準も決して低くありません。
グランゼコールの1学年の定員は約350名と非常に少なく、入学試験に合格するのが大変なのに対し、
大学はバカロレアさへ取れば誰でも入学できる反面、
資格(3年、4年、修士、博士)をとるのが難しいという違いがります。
そもそもは教育者、医者、弁護士を養成することを目的としていました。
23 :
学籍番号:774 氏名:_____:2005/06/05(日) 23:46:28 ID:uqO9K6/s
東大・京大以上の教育機関から千差万別だよな。
hos
【事故】波にさらわれ児童と教師死亡 長崎
http://news2.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1057849098/ 長崎県五島の三井楽町にある高浜海水浴場で、修学旅行に来ていた長崎市の私立精道三川台小学校の
6年生の児童数人が波にさらわれ、このうち、村田寛容君と助けようとした教師の栗野浩二郎さん(31)の
2人が死亡しました。
精道三川台小が全校集会 三井楽町水難事故で
六年生が修学旅行先の五島三井楽町で水難事故に遭い、教諭、児童の二人が犠牲となった
長崎市三川町、カトリック系の精道三川台小(白根聖矢校長)は十一日、
全校集会を開き児童に事故を報告、追悼の祈りをささげた。
無事だった六年生は十日夕に長崎に戻ったが、この日は自宅待機。
集会には一―五年生と、併設の系列中学の生徒計二百六十人が参加した。
橋本准一同小教頭が事故の状況を説明し、
亡くなった六年の村田寛容君(12)=長崎市西坂町=について
「百人一首に興味を持ち、校外の大会で優勝したこともあった」、
栗野浩二郎教諭(31)=西彼長与町高田郷=については
「サッカーが好きで、よく児童とサッカーをしていた」と回顧。
児童、生徒が祈りをささげた。
この後、校内の御堂でミサを開き、あらためて二人のめい福を祈った。
二人の遺族は、事故後遺体が搬送された福江市から十一日午前、ひつぎとともに帰宅。
同日夜、それぞれの所属教会で通夜を営んだ。告別式は十二日に行われる。
http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kako/200307/12.html#06 水難事故:
児童と教諭計2人が死亡 長崎・五島
--------------------------------------------------------------------------------
10日午後0時50分ごろ、長崎県三井楽町(五島)の高浜海水浴場で、
海水浴をしていた長崎市三川町の私立精道三川台小学校(白根聖矢校長)の6年生13人が沖に流された。
引率の教諭2人が救助に向かい、一人ずつ近くの岩場に押し上げたが、
児童の村田寛容(ともひろ)君(12)=長崎市西坂町=と、教諭の栗野浩二郎さん(31)=同県長与町高田郷=
が行方不明になった。2人は45〜70分後に海面に浮いているのを発見され、病院に搬送されたが、
午後6時半過ぎに相次いで死亡した。
長崎県警などによると、同校は男子校で6年の1クラス34人は同日から教諭2人に引率され修学旅行(2泊3日)で
五島を訪れていた。この日は同県富江町のキャンプ場に泊まる予定で、昼前から高浜海岸で泳いでいた。
地元消防団などによると、村田君ら13人は浅瀬で泳いでいたが、潮で沖に流されたらしい。
異変に気づいた栗野さんらが海に飛び込み、一人ずつ助け上げた。栗野さんは連絡のため同僚を海岸に戻した後、
1人で救助を続け、村田君を助け上げる途中で力尽き、2人とも海に沈んだという。
長崎海洋気象台によると、現場付近の波の高さは同日12時現在で2・44メートル。波浪注意報が出ていた。
高浜海水浴場は五島を代表する景勝地で、砂浜を取り囲むように山々が背後に連なる。日本最西端に位置し、
国内で一番最後に沈む夕日を眺められる場所として知られ、県内外から多くの行楽客が訪れている。
[毎日新聞7月11日] ( 2003-07-11-01:30 )
栗野浩二郎は広大学校教育学部のOB
栗野は巨人ファンだったニダ・・・
エリート養成校ですよね?