Dr ストレッチ

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146貴司
>>133
無資格無免許連中にとっては少し難しい話かも知れないけれどね、
例えば股関節の伸展というのは内旋と同じで必ずどこかで止まり、
それ以上動かなくなる。筋肉のストレッチというのはもちろん伸展。
先日もテコンドーを行っている方が我が治療院にお見えになられた。
テコンドーの選手達は稽古前に念入りにストレッチして筋肉の弛緩を
させてから稽古する。開脚(股裂き)ストレッチをさせても非常に
柔らかく胸をべったりと床につくことができる。
しかし相撲の力士が昔からやってきた股割りのようには股関節が
動いていない。そしてテコンドーの選手達はそれほど柔らかいのに
ケガをして治療にやってくる。特に肘や膝などの関節の箇所が多い。
どのような状態でケガをするのかと聞くと、倒れた時に肘を伸ばして
逆関節なっただの膝が内側にはいって捻れてしまった等々。
伸ばすストレッチばかりしていると、どんな時でも伸ばすように
入力されてしまう。足を床に着いたときに膝を伸ばしてしまうから
余計に膝が入ってしまい、それ以上動かないところまで力がかかって
しまってケガをするとのこと。
伸展・内転・内旋のパターンを強めるため、そのパターンでのケガが
多くなり捻挫が典型的。また、伸展で力を入れることは非常に難しい。
筋力の出力においては収縮が必要。ゆえに伸展で伸ばしてしまうと
収縮して動くという関節の本来のあり方で動かすことができなくなってしまう。
伸ばしてしまってるから、それ以上動けず、それでケガをしてしまう。
筋肉は伸ばすと縮みます(伸張反射stretch reflex)。競技動作に
おいて、この筋肉の特性は脊髄反射として無意識の瞬発的な動作として
活躍する(連動伸張反射phasic stretch reflex)。

>>147に続く
147貴司:2014/09/15(月) 09:49:33.61 ID:dpPMbSRq
>>146続き

しかしストレッチにより筋肉が縮むことを押さえ込み筋肉を伸ばしきって
しまうと神経系の反応が鈍くなり瞬発的な動作が鈍ってしまう。それで
最近はストレッチでもスタティックストレッチより
バリスティックストレッチ、ダイナミックストレッチを取り入れる
スポーツ現場も多い。骨格筋が上手く収縮せず「力が弱いから
筋トレしています」「ポージングの時に脚に力が入りません」と
選手やダンサーたちは訴えるスタティックストレッチの弊害ね。
選手たちは筋肉を伸ばせば柔らかくなり股関節がスムーズに
動くようになると誤解している。各関節がスムーズに動くように
するためには、関節・筋肉が存分に働く骨格のポジションを
築かねばならない。運動に際し、神経系の鈍くなった力ない下半身では
もはや激しい競技に耐えられるだけの術がない。そして今度は
「力が弱い」と誤解してしまった選手たちはウエイトトレーニングに
走り筋肉を縮ませ(収縮muscle contraction)続ける。これは
「人間の運動」を「筋肉運動」と誤解したものだな。筋肉は疲労しやすく
ケガをしやすく、またパフォーマンスを低下させて悪循環を作り
出してしまう。昔の戦国武将たちは準備運動なんかせずに、いきなり
合戦にのぞんだし、今でも日本の古武道なんか準備体操せずにいきなり
稽古を始める。
相撲の力士にしても構造動作における股関節トレーニングとしての
「股割り」は、開脚ストレッチ(股裂き)ではない。「股割り」という
「運動」を通じて骨格バランスを整えて重心を取り、連動伸張反射を養い、
ケガをしない、スムーズな重心移動で無駄なく動ける身体を作り
上げていくことに主眼を置く構造動作理論である。

>>148に続く
148貴司:2014/09/15(月) 09:50:55.63 ID:dpPMbSRq
>>147続き

また日本人に筋トレも良くない。プロ野球選手をみていると、しょっちゅう
身体を壊している。肉離れを起こしたり、肘や肩を傷めたり「現役生活は
ケガとの闘いの連続だった」という選手も少なくない。こうした故障は
身体の一部分を集中的に酷使したり鍛えたりすることから起こる。
大相撲の力士でも股割り四股踏み、てっぽうで構造動作理論でやりゃ
良いのに千代大海などはケビン山崎のウエイトトレーニングを
取り入れてからケガに泣かされた。清原もPL学園からプロ10年くらいは
良かったがウエイトトレーニングで筋肉を太らせることに熱心になり
肉離れを起こすようになった。大リーグに渡った松坂も向こうの
ベースボールに対応すべく筋力アップのトレーニングに熱心になったあまり
絶えないケガの原因になっている。マー君も同じ。筋肉をつけすぎると
身体は硬くなる。硬くなれば身体はバランスを崩す。それがケガに繋がる。
身体というのは部分ではなく、全体で考えるべき。
私は関西の醫療専門學校で身軆操法研究會に学んでいますが、
武田惣角先生から学んだ植芝盛平先生は身長わずか156cmの短躯ながら
神がかり的な強さのエピソードがあり190cm近くもある大相撲力士を
腕一本で投げ飛ばしたり、道にはえていた黒松が通行の邪魔だからと
大人が7人ががりでやっても抜けなかったのをたった一人で抜いて
しまったり、はたまた30人近くの人間に不意に襲われた時も、相手を
片っ端から投げ飛ばしたりと、嘘か本当かわからん超人的エピソードが
山ほどあるが、そんな天下無敵の武道家が生涯で一度だけかなわなかった
相手がいたらしい。東北地方の、と或る漁村に行った時、そこの
漁師と力比べをしたら、どうやぅても相手を投げることすらできずに
負けてしまったらしい。自然を相手にしている漁師は、おそらく身体の
恵みをフルに生かすことができたのか、その強さとは自然そのものの
強さなのか。話を戻すがバーベルやパートナーストレッチに無駄に大金を
払うくらいなら。まあ漁師は無理でもバックジョイでも買って骨盤を
立てることから始めた方が良い。