【SAVE MIKU】初音ミク動画 削除対策スレ 【救難本部】part19

このエントリーをはてなブックマークに追加
494名無しさん@お腹いっぱい。
>>170
《笹のYoutubeに対する著作権侵害の申し立て行為が私文書偽造罪にあたるかどうかの検討》
結論としては私文書偽造罪は成立しない可能性が高いということを以下の通り論じる。

(1)有形偽造と無形偽造の違いについて

  有形偽造:権限なく、他人名義の文書を作成すること。
言い換えれば、文書の名義人と作成者との間の人格の同一性を偽ること。
その結果作成された文書を偽造文書という。
公文書の場合は公文書偽造罪となり、私文書の場合は私文書偽造罪となる。
有形偽造が犯罪と定められた理由の一つは、文書の受取人が文書に示された名義人に対して文書の責任を追及しようとする際に、
名義人が作成者と異なっていると名義人に文書の責任の追及ができなくなってしまうから。

  無形偽造:名義人が、内容虚偽の文書を作成すること。
その結果作成された文書を虚偽文書という。
公文書の場合は犯罪(公文書偽造罪)だが、私文書の場合は基本的には犯罪ではない。
私文書の無形偽造が犯罪とされなかった理由の一つは、文書の内容が虚偽であったとしても文書に示された名義人と作成者の人格の同一性に偽りがなければ、
文書の受取人は文書に示された名義人=作成者に対して民事的に責任を追及(損害賠償請求など)することが十分に可能であるから。

参考URL
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E6%9B%B8%E5%81%BD%E9%80%A0%E7%BD%AA
http://ja.wikiversity.org/wiki/%E6%96%87%E6%9B%B8%E5%81%BD%E9%80%A0%E7%BD%AA
http://park.geocities.jp/funotch/keiho/kakuron/shakaihoueki2/koukyonoshinyo/17/0.html
その他に >>123 >>154 >>158 >>160 も参照。

(2)笹の行為は有形偽造か無形偽造か?
以下の著作権侵害申し立てを例に考える。
 Youtube動画URL:http://youtu.be/B4aam-nMVdg
 Youtube動画タイトル:【鏡音リン】 雨音 【オリジナル曲&PV】
 Youtube動画投稿者:kumikuniP
 著作権侵害の申し立て者:笹家 純一
 転載元(ニコニコ動画オリジナル作品):http://nico.ms/sm13286106
 著作権者(ニコニコ動画オリジナル投稿者):107
この著作権侵害の申し立てを行なった者を『笹』と呼ぶことにする。
Youtubeに対する著作権侵害の申し立ての送信文が私文書であるとすると、
この私文書の作成者と名義人は誰か?
作成者については『笹』である。
名義人についてはどうか? 名義人は文書において示されたものだから、
名義人は「笹家 純一」であると解するのが一般的であろう。
「107」氏の名前は文書内に全く書かれていないだろうし、
文書内で著作権者であると主張していても著作権者「107」氏の名義を使ったことにはならない。
「笹家 純一」は仮名・偽名の類で本名ではないと思われるが、本名ではない名義を使用することは有形偽造であるかどうかの判断に直接は影響しない。
作成者『笹』=名義人「笹家 純一」と認められる以上、有形偽造ではないことになる。
もっとも「笹家 純一」は著作権者ではないと思われるので内容は虚偽であり、無形偽造であると言える。
よって、『笹』のYoutubeに対する著作権侵害の申し立ては無形偽造(虚偽文書)ではあるが有形偽造(偽造文書)ではないため、
私文書偽造罪は成立しない。
495名無しさん@お腹いっぱい。:2012/07/03(火) 03:32:32.21 ID:jdDKPL2x0
>>494 の続き
(3)笹の私文書偽造罪は成立するという(∩´∀`)∩ 氏の主張について
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1337577345/854
> 854 (∩´∀`)∩ ◆9NQBepEvz6 sage 2012/06/16(土) 11:01:23.51 ID:/xg/r3lFO
> 特定の資格を有する者だけが作成すると見られる文書は、その有資格者に文書内容について問い合わせることで責任を追求することができる
> 今井猛嘉「文書偽造の一考察-(4)」『法学協会雑誌』P.1345
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1337577345/856
> 856 (∩´∀`)∩ ◆9NQBepEvz6 sage 2012/06/16(土) 11:14:46.17 ID:/xg/r3lFO
> 抜けました。
> 『法学協会雑誌』116巻 法学協会 1999年

「文書偽造罪の一考察(4)」http://ci.nii.ac.jp/naid/110000332683
116巻P.948〜P.1020(6号P.78〜P.150)でP.1345は含まれない。
P.1345の方が正しいとすると、116巻P.1297〜P.1381(8号P.87〜P.171)の
「文書偽造罪の一考察(6・完)」http://ci.nii.ac.jp/naid/110000332688 か?
これのP.1345は第五款「資格を冒用して作成された文書の名義人」の一部。
P.1345には、「特定の資格を有する者だけが作成すると見られる文書」については
「この有資格者を、当該文書の名義人と理解すべきである」と書いてある。
つまり、(∩´∀`)∩氏の主張はYoutubeに対する著作権侵害申し立て文書は
「特定の資格を有する者だけが作成すると見られる文書」であるから、
特定の資格=著作権者が名義人と理解され、作成者『笹』は著作権を持っていないから資格を冒用したことになり、
名義人と作成者に齟齬が生じるから有形偽造が認められ、私文書偽造罪が成立するとの論理構成であると推測する。
しかしながら、果たしてYoutubeに対する著作権侵害申し立て文書を
「特定の資格を有する者だけが作成すると見られる文書」であると言えるであろうか?
著者は同じP.1345において「特定の資格を有する者だけが作成すると見られる文書」と見なせるためには
「有資格者だけがこの種の文書を作成するのが通常だという高度の状況的保証がある場合」であると説明している。
そして「この状況は客観的に明確でなければならない」とし、著者は次の3類型のみを示している。
 第一類型:「文書の作成状況が物理的に限定されている場合」
 第二類型:「文書の作成者に、法律上、一定の資格が要求されている場合」
 第三類型:「同姓同名の他人が実在する場合」
第一類型としては、警察の取調べの状況下で作成される供述書や試験会場内で解答される大学入試答案などが挙げられている。
ネット経由で提出されるYoutubeへの著作権侵害申し立ては明らかにこの類型に該当しない。
第二類型としては、運転免許申請書などが挙げられている。
運転免許申請書は法律によって名義人は運転免許試験合格者であることが要求されている。
このため運転免許試験合格者ではない者が本人名義で運転免許申請書を作成・提出すれば有形偽造とみなせると解説されている。
Youtubeへの著作権侵害申し立てはYoutubeが申立者は著作権者に限るという規則を設けているだけで、申立者を著作権者に限るとする法律は存在しない。
よってこの類型にも該当しない。
第三類型としては、同姓同名の弁護士が存在するケースが挙げられている。
作成者が本人名義で弁護士を騙っていた場合は通常は無形虚偽と評価されて犯罪とならないが、
作成者本人と同姓同名の弁護士が実在する場合は名義人は弁護士資格を有する同姓同名の人物であると考えて、
弁護士が業務で作成ような文書に限って有形偽造を肯定できるとしている。
『笹』の使用した名義の一部は同姓同名の人物が存在することが知られているが、
その人物は著作権者ではないので資格を冒用したことにならない。
よってこの類型にも該当しない。
以上により、Youtubeへの著作権侵害申し立てを「特定の資格を有する者だけが作成すると見られる文書」とみなす(∩´∀`)∩ 氏の主張は誤りであると考える。
496名無しさん@お腹いっぱい。:2012/07/03(火) 03:33:32.34 ID:jdDKPL2x0
>>495 の続き
(4)まとめ
以上、笹の私文書偽造罪が成立する可能性は低いと結論付ける。
とはいえ、このレスは私文書偽造罪が成立しないことを保証するものではない。
また、私文書偽造罪以外の犯罪となる可能性を否定するものでもない。
Youtubeが「損害賠償責任を問われる場合があります」(>>124 >>156)と
警告するように、笹の行為は場合によっては民事上の責任を負う可能性がある。
なお、以上の議論は全て日本国内を想定しており、他国においてこれらの行為がどう評価されるかまでは考慮していない。