http://www.patentjp.com/19/D/D100323/DA10003.html 【0011】
また、図4で示す高域周波数における単色に対する波形変換には、彩度を波の回数、色相を波の高低(強弱)として生成し、
さらに波形高さの最初の部分には明度に応じて強弱の変化をさらに有することで行うが、特定の彩度、又は色相だけでも生成可能であり、
さらには波形変換のための3つの要素は、色情報や色空間を特定すべきではなく、人間工学的に決定されるべきであり、また、色空間に
関しては完成された研究段階にあるとは言えないためである。この波形変換は、シンセサイザーにおいてオシレーターによる波形合成とそのフィルター、又はピアノのペダル部分に相当する。
【0012】
なお、中域周波数が音程としての変化を有する帯域である理由は、色情報(特に変換範囲における横軸位置)を特徴づけて知覚しやすくするための
工夫であり、また、低域周波数は単なる更新間隔であるから、本発明の核心的部分は高域周波数において色情報を波形に変換する波形変換方法にあると言える。
【実施例2】
【0013】
図1は、人工視覚装置の想像図であり、左右の小型カメラと、左右の小型スピーカーと、ポインティングデバイスを備えた頭部装着型である。
」この時の波形変換には2通りがあり、左右別々のカメラで捕らえた映像を比較することによって距離値を算出した立体化画面において、変換範囲を
有する方法と、もうひとつは、立体化を行わずに左右別々の画面内で、それぞれ同じ変換範囲位置を有するが左右別々に変換出力する方法である。
後者は立体であるか否かを利用者は能力的に分析する必要があり、訓練を要すると思われる。
【0014】
また、映像画面が1つである場合の変換範囲については、中央をゼロ位置としてその両端を左右にした場合、その決定は正負の2極に基づいて行われ
ることが望ましい。中央と両端の位置と比例して左右の音量を決定することは望ましくなく、音量の差異により図4に示された色相と波長高さとの関係に
混乱が生じてしまう恐れがあるためである。
【0015】
また、ポインティングデバイスは、変換範囲の位置を入力するものであり、視点として上下することによりカメラの角度を動かすことなく、物体の特徴を効率的に
調べることができる。魚眼レンズのようなカメラであれば、視界が広範囲となるため便利である。変換範囲は、映像画面が大きすぎるために第二の映像画面を
特定するためのものであるから、例えばカメラではなく複数方向の距離センサーを用いる程度であれば、ポインティングデバイスや変換範囲の指定は不要である。
【実施例3】
【0016】
図2は人工視覚装置におけるハンディータイプの想像図であり、手に持ったカメラを自由に動かすことができる。また、ポインティングデバイスはトラックボールであり、
縦軸に加えて横軸にも動かすことができるが、利便性を考慮し、例えば横軸は拡大縮小することが望ましい。
また、色情報の配置間隔を中央部には小さく、外側部には大きくすることで、変換範囲は広いままで細かい物を判別することができると思われる。
【実施例4】
【0017】
人工視覚装置における波形変換は、例えば色情報が左右ともに12個とすれば、中域の周波数は12階調となる。このときの偏移差を2倍とすれば、
ちょうど鍵盤のように1オクターブ分の12音階になる。