◆京都父親殺人事件とアニメ番組との関連について
京都父親殺人事件とゲーム・アニメ番組との関連を情報番組で取り上げたため、アニメ番組が放送中止
となったと多数の視聴者意見が寄せられていたことについて、前回委員会で申し合わせたとおり、
内容確認のため同番組のVTRを視聴したうえで、審議した。各委員の意見は次のとおり。
▽番組で取り上げているのは同名のゲームのことであって、放送されているアニメのことは言っていない。
放送中止になったことと、同番組が取り上げたこととは関係ないと思われるので、問題ないのではないか。
▽番組の中で取り上げられたのが同名のアニメでなく、マンガやゲームであっても、
視聴者にとっては同名のものが取り上げられたこと自体が問題なのではないか。
▽因果関係が分からないにもかかわらず、インターネットにあったからと固有名詞を使って取り上げれば、
そのゲームやマンガに対するマイナス効果が発生することは予測できるわけだから、
番組の作り方には注意すべきだ。単に視聴者の勘違いとするのは疑問がある。
▽凶器を使ったアニメやドラマのシーンは、直接的な模倣が出てくることもあり得る。
今回の事件の状況を考えると番組内で議論するために取り上げたことはやむを得ないのではないか。
また、アニメ番組を放送休止または中止した局からその理由について、
「社会通念上好ましくないと判断した」「遺族や関係者の感情を配慮した」等の回答があり、
それについて委員から次のとおり発言があった。
▽アニメ番組を放送していた局の休止または中止理由にも情報番組との関連を示唆するところは見当たらず、
それぞれ自主的に休止または中止しているので問題はないと考えていいのではないか。
▽休止または中止理由として「遺族や関係者の感情」「社会通念上好ましくない」となっているが、
放送局自らが自主規制をして簡単に中止していいものだろうか疑問が残る。
▽放送した場合の反響を考えると、中止したことは局として妥当な判断だったのではないか。
http://www.bpo.gr.jp/youth/f-giji.html