過激なファンタジーに癒される女たち
男同士の恋愛を描いた「ボーイズラブ」、略して「BL」にハマる大人の女性が増えている。
もともとライトノベルから生まれたBLは、今ではコミック、ゲームソフト、ドラマCDへと発展している。
腐女子が集まる池袋・乙女ロードのお店をのぞくと、BLものの同人誌やコミック、イラストなどが花盛り。
BL処女がまず驚くのは、BLものの過激さ。おじさんたちがこっそりひらく週刊誌の袋とじもかすんでしまいそうな勢いだ。
男同士が激しく愛し合うお約束のシーンは、多くの作品で丹念に描き込まれている。
現実にはありえないほど美しい男たちの妖しい性愛の世界。
そんなBLが好きな女性は現実の男に興味がない人か、リアルな現実に一歩踏み出せない人が多いのではと考えてしまうが、実際はそうでもないらしい。
BLに詳しい都内の会社員潤子さん(26歳・仮名)はBL好きの女性についてこう語る。
「30代のBL好きの女性は、彼氏や夫がいる人も多い。自分自身の恋愛とはまったく別のものとして、架空の世界を楽しんでいるんです」
BLで最も多いパターンは「大人の男×美少年」の恋愛。美少年を女性に置き換えて読むこともできなくはないが、
美しい男×男の恋愛には女である自分の入る余地がないため、完全にファンタジーとして楽しめるのだという。
ライトノベルやコミックの次に大人の女性が手に取るのが、ドラマCDやゲーム。
特にパソコン専用ゲームソフトが人気があるという。「30代女性の場合、ゲーム機を持ってない人が多く、パソコンで楽しめるBLゲームのソフトを買う場合が多いですね。
パソコンならパスワードをかけてしまえば、他人が自分のパソコンを開いても、BLゲームと気づかれずにすみますしね」と話す。
リアルな彼氏のわがままや、職場での人間関係、仕事での負担……顔を上げれば、女たちを疲れさせる原因がいくつも転がっている。
独女たちがキタナイ現実を忘れ、日々の疲れから自分を解放するには、過激なまでのファンタジーが必要なのかもしれない。
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2577253/detail