銘柄診断してあげましょう part16

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775長文さん ◆QGGd88fmKU
>>771 デイトレもスイングも、基本は一緒です。
ここで言う「基本」と言うのは、支持線抵抗線、ボリバンや一目均衡、
トレンドの把握やトレンドライン、ダウやグランビルなどの基本的な切り口についてです。
それにデイトレでも良い勢いで上昇した場合は、そのままスイングに持ち込むこともあるし。なので基本は一緒です。

違いといえば、参考にする時間軸や、判断のスピードが違うという点はあるかも。
デイトレの場合は、日足がトレンド把握になり60分足が作戦を決める地図になり、
5分足や1分足がインするタイミングを誘導する指標になります。基本は5分足ですね。
1分足は節目となる高値安値や、トレンドラインを使うのに適していて、ボリバンは使えません。

デイトレとスイングの顕著な違いを一つだけあげるとすればATRの意識化の有無です。
スイングだと、日足のうねりを意識しますが、デイトレだと、それに近いのがATR。
1日の上下運動の限界をあらかじめ把握する数値です。
おそらくあなたがうまくいっていないのは、これ(ATR)を意識していないからでしょう。

●使い方
とりあえず、ATR5の0.85と、ATR20の0.8を試してみると良いかも。

たとえば銘柄が2000円でATR20日平均が100円だったとすると、
ATR20日平均の0.8倍である80円を2000円に足して2080円になったらそろそろ手仕舞っても良いかな、と考える、という使い方です。

前者は5日平均のATRの数値を0.85倍して、前日の終値に足して、それをこえた時に新値だったら飛び乗るというやり方。(売りはこの逆)
これはラリーウイリアムズの手法らしいです。
後者は、20日平均のATRの数値を0.8倍して、前日の終値に足して、それをこえたあたりで手仕舞いのメドにするというやり方。(売りはこの逆)
これはマーセルリンクの方法。ちなみにATRは、書籍で調べてみると、5日、10日、20日のケースがありました。
また、上記0.8を0.9375(→15/16の計算)でやっていケースもあります。
いずれ、ATRを出処進退の潮時として使うという点では一致しています。

どの期間のどの数値を使えば良いのかは、各人の研究課題ですが、上記事例は基本としては参考になるはず。

●計算方法
計算方法はエクセルに4本値を貼り付ければ簡単に計算できます。
そういう風に作りこめば良い。関数は拍子抜けするほど簡単です。
4本値はヤフーファイナンスからもってきてコピペ。
計算はワンタッチ一発。テキストを貼り付けるだけの簡単なお仕事です。

その計算プログラムですが、ATRは3つの数字を計算して最大のものをその日のATRにします。
3つの数値とは、 ・高値−安値 ・前日終値−安値 ・高値−前日終値の3通り。
それぞれを四則計算して、maxをかけるだけ。3つの数値のうち、最大値をその日の数値とします。

その意味するところですが、基本は高値引く安値なんだけど、前日終値に対して高安が窓を開けている場合があるので、
その場合は前日の終値からの距離を使います。これを使えば、おそらくぼこられる可能性はものすごく減るはず。

●事例
自分は、ATR5,10,20,49(いずれも平均日数)の4つを計算させています。
場が荒れてきたら5を、そうでないときは20を使うなど、臨機応変するのもいいでしょう。
何日平均を使うのがいいのかは、日足チャートと相談です。
掛け率もいくつかあります。でも、どの平均値で、どう言う掛け率がベストなのかは、まだまだ研究中です。

平均日数と、何パーセント掛けが良いのかは、鵜呑みにせず、監視と検証をした上で、自分なりの数値を使うと良いでしょう。
どういう掛け率が良いのかは自分で試行錯誤で見つけてください。
ただ、最初のスタートのたたき台としては、ATR5の0.85と、ATR20の0.8は結構優秀に機能するはずです。


●おまけ:使い方のコツ
使い方のコツ。ATR単体を過信するのではなく他のツールと組み合わせることで、効果が飛躍します。
たとえば場中足でのボリバンやトレンドラインとの組み合わせなど。

それから、ATRの数値がその日のその銘柄の株価の何パーセントかを把握することで、銘柄のボラ率を取ることができる。
この数値を銘柄同士比較させることで、元気の良い銘柄を絞り込むときに役に立ちます。