1 :
218 ◆sSMETOzuG2 :
2010/03/13(土) 01:13:22 ID:VvbKaEUZ 「1よ。俺は強制ロスカットを喰らってしまったのか?」
2 :
山師さん :2010/03/13(土) 02:22:17 ID:pwu11dLl
「2よ。。。」
3 :
山師さん :2010/03/13(土) 07:00:10 ID:McbR6nT1
おお、復活待ってたよ
>>1 >この頃が、どんな時代背景だったかを説明しよう
のところまで読んでたよ
4 :
218 ◆sSMETOzuG2 :2010/03/13(土) 18:37:09 ID:VvbKaEUZ
【再送】 1989年 大納会にて日経平均38915をつける。 1990年 大発会より日経平均暴落を続け、20000円近くにまで下げる。 1991年 中東湾岸戦争勃発。 1992年 週休二日制、国家公務員から始まる。 1993年 欧州連合発足。 1994年 関西国際空港開港。 1995年 阪神大震災 1ドル79円を付ける。WIN95発売。 1996年 東京三菱銀行誕生。銀行のメガバンク化進む。 1997年 タイバーツ暴落。韓国IMF管理下に。 1998年 金融ビックバン始まる。 1999年 ITバブル始まる。 2000年 ITバブル崩壊 1よ。俺はお前のスレッドを読んだ時、止まっていた時間が動き出す のを覚えたワ。 記憶が解凍されるにしたがって蘇るのは、あの頃に泊まり歩いた ホテルや女たち、非現実的な金持ちのための空間や怪しい紳士・・・だ。 ほんの十数年前の出来事で、俺自身の記憶なのに、何だかすごい 昔の話で、人ごとみたいな気がする。伯父さんがよく70年代の学 生運動や70年代から80年代にかけてのバックパック旅行の話をし てくれたが、それらの中にあったような錯覚さえする。でも、あれは 90年代の話で、俺の記憶だ。 もう二度と繰り返されることはない。 だからだろうか?人に聞いてもらいたいんだ。 1よ。おっさんの思い出話につき合ってくれないか?
5 :
218 ◆sSMETOzuG2 :2010/03/13(土) 18:42:15 ID:VvbKaEUZ
「1よ。日経平均がもう少しで四万円を超えそうになったことがある のを知ってるか?実は俺も話でしか知らない。俺が株を始めた時 は1万五千円だった・・・」 【再送】 バブルが終って、数年がたちもう誰も日本の事を「経済超大国」なんて 言わなくなっていた。アメリカ人が日本のゴルフ場と旅館を二束三文で 買っている。ひどい話だ。 日本がテメェんとこのビルや映画屋を買った時はギャーギャー喚いた くせしやがって・・・。 俺はあることをきっかけに、セコセコためた預金を半分下ろし、種銭 五百万で株を始めた。手法は、素人そのもの。雑誌で紹介されている銘 柄を一応、チャートだけ確認して買ってみる。損切りは早めにやって、 リカクは自分で作った「5パーセントルール」を固守した。 ところがこんなやり方で、日経平均は下がり続けている中、なぜか俺 は利益をあげ続けた。最初の月が三十万くらいの利益があったと思う。 俺の本業の手取りは十五万円強で、その倍を稼いで興奮した事を覚えている。 株を初めて四ヶ月目かな?その月は日経平均も高騰し八十万を稼いだ。 そして俺は預金を全部下ろした。1パーセントそこそこの利息しかつか ない銀行に金を預けておくなんて、機会の損失にしか思えなかったからだ。 俺はついていた。八十万を稼ぎ、俺の全資産である約一千四百万弱を株 で運用し始めた月から、日経平均自体が上げ続けた。ロスカットする機 会がなくなり、売るのはリカクの場合だけといって良かった。俺の口座 の総資産が五千万になったのは、株を初めて一年もかからなかった。 そして、俺はようやく自分に贅沢を許した。
「1よ。俺は金の使い方を知らなかった・・・。」 【再送】 五千万の威力は凄まじかった。鉄板の銘柄を買っても、一パーセント 上がれば五十万だ。俺の本業の手取りの三カ月分だ。しかも、その年は 日経平均自体が上がり続けてくれた。いや、日経平均採用銘柄よりも、 中小のハイテク株の上昇が目に付いた。 俺は自分に「世の中は甘くない。なめているといると痛い目に会う」 と必死に言い聞かせた。ところが、俺のポートフェリオは、そんな俺を あざ笑うかのように膨張し続けた。 俺の最初の贅沢は寿司屋に入って、値段を気にせずに注文したことだ った。たぶん、アワビ一貫で持ち帰り寿司一人前の値段だろう。高価な 焼酎を頼み、一万円強の会計をした。ウチの課長のひと月分の昼食代だ。 帰りはタクシーで帰った。タクシー代は約八千円だった。俺はその時、 イイ気分というより後ろめたかった。何だか途方もなく非道徳的なこと 、例えば千円札を焼いてみたり、をしでかしてしまったような気がした。 愛車のデミオにカーナビを入れた。当時は四十万くらいして、結構な 高級アイテムだった。この消費のために俺は一カ月悩んだ。 さっそくその週末の連休に長野まで飛ばし、善光寺にお参りしてホテル に泊まった。ビジネスホテルみたいな寝るだけのホテルではなく、ホテル 内でくつろげるホテルだ。広い窓から善光寺平が見渡せた。明らかに高 級と分かるベッドに横になりながら、俺はしみじみと贅沢の喜びを体感 していた。 パソコンも買い替えた。ペンティアムの入った五十万もするヤツだ。 ついでに同じ電機屋でオーディオセットを購入した。 ところが、ここで俺の消費欲は打ち止めになった。 もう、欲しいものがなくなったのだ。 社会人にもなれば、先輩や同僚に誘われていろんな遊びを覚えて行く のだろうが、俺はそういうものを避けてきた。同僚たちはまだバブルの 余韻が抜け切れておらず、あまりに人生に楽観的過ぎた。俺は敗北でし かなかった青春期の“オトシマエ”をつけるため、ひたすら金をため続 けた。 結果、人生にとって最も有意義な二十代の半分を、友情や思い出とい う無形の財産を全く蓄積せずにきた。 だから、小金をつかんでも、使い方が分からなかった。 当時はそれを悲劇だったのではないかと恐れた。
【再送】 「1よ。俺のことをケンブリッジのビジネススクールでMBAを 取得したエリートだと思っていないか?」 SASのサバイバル教練は修了しているが、ケンブリッジはでていない(笑) 俺は、『秀才とヤンキーといじめられっ子のカースト制度』が今も残る 愛知県で育った。 両親は公務員だった。二人とも地元の進学校をでていてバリバリ教育家庭 だった。俺にもその進学校合格を期待していたが、まず高校受験で親の期 待を裏切った。 大学受験の時も、日東駒専レベルを目指したが、入れたのはその下のレ ベルの私立大学の法学部だった。(えっ?司法試験?何それ?って所だ) 高校時代、何かに夢中になっていたり、グレたりしてそうなった訳ではな い。それなりに受験勉強を頑張った結果が、それだった。俺は、自分の将 来がだいたい想像がついた。 大学四年の時は、バブルの真っただ中だった。いい大学の連中は、会社 の『内定者囲い込み』で接待を受けたり、研修と称して海外旅行にまで行 っていた。俺は自分もその『時代のおすそ分け』を少しは貰えるものと信 じていた。 まず、あわよくばとマスコミを受けたが一次試験落ち。都市銀行は、資 料さえ送られて来ず。大手メーカーは、工場見学までしたが不採用だった。 仕方なかった。採用試験を受ける前に、履歴書の“大学名”が「コイツは馬鹿 ですよ」と太鼓判を押してくれていた。 結局、叔父さんのコネで一流企業の“名前のついた”販売会社に就職した。 もちろん一流企業なんかじゃない。よくあるNTT○○とか、パナソニック○○ みたいな一流企業の『子会社』だった。 つまり、これが俺のオトシマエをつけなきゃいけないと言った青春期の履歴だ。
【再送】 「1よ。俺はチャンスのつかみ方は知らなかった。だが、つかみ損なう 理由は知っていた」 「小学生でも不動産屋が勤まる」と言われたバブルの頃、こんな話を 聞いた。俺の人生観の柱となる話だ。 再開発が進みそうな地域に空地Aがあった。それをあるリーマンが地 主に「一億で売ってくれ」と言った。地主は“承諾”した。そして、手 付金一千万円で契約した。だが、実はリーマンはこの一千万しか持って いなかった。 次にリーマンは都心部の新興不動産屋巡りを始めた。 「立地の良い空地Aがあります。十億で買ってくれなませんか?」と セールスして回ったのだ。 そしてついに五億で買う不動産業者Iを見つけた。差し引き四億円の 利益だ。だが、そう甘くはない。不動産業者]はリーマンが地主に手付 金一千万しか払えないことを知ると、直接、地主と交渉し始めた。 「わが社なら二億で買います。(リーマンとの契約は)残りの九千万が 期日までに払えなければ無効になります」 だが、不動産業者Iは地主から買い取ることはできなかった。一千万し か資本がなかったはずのリーマンが、契約書の通り払い込み期限までに 残りの九千万を払ってしまったからだ。 リーマンはどうやって九千万を調達したか? 一億の空き地Aだが不動産業者]が五億で買うと言った時点で、その 土地の価値は五億に膨れ上がっていたのだ。そしてリーマンは、その五 億の価値のある土地を一億で買い取る権利を持っていた。 ここでリーマンに金を貸さない馬鹿がいると思うか? 株取引をやってる奴なら理解しやすいと思う。有望な銘柄を見つけた リーマンは、十倍のレバレッジを効かせて、一億円の株を買った。その うちその銘柄の価値は広く知られ、株価は五倍に膨れ上がった。それを リーマンは売り抜けただけだ。 結局、業者は逆にリーマンから足元を見られ、七億で買い取るはめに なった。 面白い話だが、俺がここで言いたいのはリーマンの頭の良さや行動力 ではない。彼が持っていた“一千万の現金”だ。その見せ金があったか らこそ、地主はリーマンの話に乗り、契約書を取り交わすに至った。 もし、契約書もなく口先だけで立ちまわっていれば、トンビに油げを さらわれていただけだ。 元手がない。これがほとんどの人間にチャンスをつかみ損なわせる。 「金で何でも買える」と言ったホリエモンは失笑されたが、金がなけれ ば何も買えないのが事実だ。 俺は次にチャンスが巡って来た時は、手放すつもりはなかった。 そしてその当時俺に出来たことは、ひたすら資本を貯めることだった。
【再送】 「1よ。俺はあの頃、ただあがくしかなかった」 俺は叔父のコネで入った会社でひたすら働いた。だが、同期たちは三カ月ご とに数人ずつ辞めて行き、一年後は半分になっていた。 辞めて行く一人が俺に言ってくれた。 「この会社にいて将来があると思うか?上がりのポストは課長職、それ以上は 親会社からの天下りのポストだ。そもそもこの会社自体、親会社から見たら多 角経営の失敗部門なんだぜ」 そんなことは言われなくても分かっていた。だが俺は辞めれば状況はもっと ひどくなることも知っていた。日本の労働市場が転職者に“新卒”の時以上の 職場を与えるなんてことはあり得ない。日本の労働市場でチャンスは一度だけ、 大学現役中の就職活動、新卒時のみだ。そのために日本人は青春期を過酷な受 験勉強に費やすのだ。そして俺はそのチャンスを逃した。 俺は次にチャンスが巡ってきた時は、もう逃すつもりはなかった。そのため にひたすら金をためた。時代はバブルで、入社後、毎週、同期会があった。 俺は一度も出なかった。ひんしゅくを買っていたらしいが、同期が辞めて行き、 半年で同期会自体が開かれなくなった。俺は人付き合いを極力限定していた。 五時に会社が終わると、俺は毎日、スポーツクラブに行き二時間ジムで汗を 流し、一時間ゴルフの打ちっぱなしでゴルフボールを打ち続けた。 そんな生活を五年間続けた。 年収三百万弱の俺が、いつの間にか一千万を貯蓄していた。あの土地転がし で六億を稼いだリーマンに預金だけは追いついた。だが、だからといって俺の 人生に何らかの展望が見えたわけではない。 俺は自分の将来をまだ直視できないでいた。
【再送】 「1よ。俺はルビコン川を渡った」 いつの間にか、バブルは終わった。 しばらくして、知らない誰かがツケを取り立てに来た。 わけが分からないまま数年がたった。 あの年、ブラウン管の中で“新卒”たちが悲鳴を上げていた。 いい大学を出ているのに、職がない。内定が直前になって取り消された。 “バブルの崩壊”なんて言葉を、もはや誰も使おうとしなかった。泡の部分だ けじゃない。日本にとって必要不可欠の真水の部分までが、大きく開いた隙間 から漏れ出し続けていた。 ウチの会社も人ごとではなかった。もう自分から辞める人間なんていなくな った。代わりにリストラという言葉が流行した。 あの日、俺はいつものようにスポーツクラブの打ちっぱなしでクラブを振っ ていた。 「インターネットやってるなら、株やってみィ。人生が変わるよ」 今どき“本間ゴルフ”の成金クラブを振り回すオッサンが俺に教えてくれた。 当時、まだインターネット自体が、高価なアイテムで、一部の人間のものであ った。俺はひたすらゴルフボールを打ちながら、こんなオッサンがインターネ ットを駆使して株取引までやっていることに少し驚きながらも、話し半分に聞 いていた。 オッサンはベンチに座ると、一人で株についてしゃべり続けた。ネット取引 がいかに有利であるか。『指値』というものをしておけば仕事をしている間に 売買が可能なこと。チャートを見れば魔法みたいに株の動きが見えること。 いろんなことをしゃべっていたが、初め俺にはほとんど分からなかった。 だが、俺は次第に引き込まれていった。 俺の持つ株の売買のイメージとは、どうも違う。俺のイメージは新聞の株式 欄を見ながら、無数にある銘柄の中から上がりそうなものを選び証券会社に売 り買いを電話で指示する。上がれば儲かるし、下げれば損をする。丁半博打の ようなものだと思っていた。 ところが、そうじゃない。いや、博打には違いないが、株は『有利な状況を 待って』賭けることができる。 ここに1から100までのルーレットがある。イカサマはない。ただし、大・小 を選ぶときの条件が「1から51が小」つまり51パーセントが小だ。そして「52か ら100が大」で49パーセントが大だ。確率51パーセン 当然、小を選ぶであろう。 逆に条件が「1から49が小」、「50から100が大」に変わった時は、大を選ぶべ きだろう。博打なら成立しない。 しかし株の世界ではそんな賭けが普通に行われていることが、オッサンの話か ら見えてきたのだ。 俺はオッサンに紹介してもらった証券会社で口座を作った。資金は五百万。 爪に火を灯す思いでためた金だ。しかし、それが株でなくなってもいいと 思った。今、やらなかったら俺は、とても五百万では買えないものを失うよ うな気がしたからだ。 俺は賽を投げた。(I threw a die.) 結果、俺は、その時、死んだ(die)ような人生を投げ捨てていた。
【まだまだ再送】 「1よ。お前のスレッドは『高級ホテル』にでも泊まろうだったな? 名古屋には三万円くらいのホテルしかないんだが、高級と言っていいのか?」 週末、俺はありったけの投資関係の資料をスーツケースに詰め込み、 それをデミオのトランクに放り込むと、土日を過ごすホテルへと向かう。 ホテルの玄関でデミオの薄っぺらいキー(リモコンですらない)を渡す。 ポーターが重いトランクを運んでくれる。同世代の人間に荷物を運ば せるのは、最初は抵抗があった。クルマも初めのうちは、自分で地下の 駐車場に入れてた。それがいつの間にか人を使うことの便利さに慣れて しまっていた。 シティホテルのロビーは雑多な人間であふれている。待ち合わせ。 営業。出迎えだろうか、とてもこのホテルに似つかわしくないような 安っぽいスーツのリーマンもいる。 だが、フロアーを吹き抜けの二階に上がると、最初の“スクリーニング” が終了する。カフェ、レストラン、バー、このフロアーにいる人間は少 なくともこのホテルに金を落とす人種だ。味は街の喫茶店と変わらないが、 ブレンドコーヒー一杯千円、青山の格安スーツを着た人間はここにはい ない。 さらに客室フロアーにまで上がると、まるで“異空間”に入り込んだ ような気になる。ロビーの喧騒が嘘のような静寂の中、俺はボーイに案 内されながらいつもの部屋へと向かう。部屋は十五坪はあるだろうか、 巨大なベッドの前に豪華なソファーセットが置いてある。上質の木材を 使ったデスクは広く、紙ベースの資料も広げ易かった。 俺は贅沢を覚えて行く中で、いつも贅沢の度合いが上がるごとに後ろ めたさを感じた。こんな部屋に泊まるようになった時も、初め罪悪感が あった。 それが今では補助デスクとリクライニングチェアーまでリクエストす るようになっていた。 俺はノートパソコンを開いて、監視銘柄のチャートを見ながら、次の 週の売買計画をたてる。疲れると、プールで泳いだり、カフェで人込み を眺めた。知り合いと顔を合わすことはまずなかった。ここにいる人種 は、まさに異空間で普段、俺とニアミスすることのない連中ばかりだった。
【再送】 「1よ。俺は若い二人が必死で金を貯めようとしないことが理解できなかった。 傲慢だと思うか?」 俺はあの頃よく思った。一千万を一年で五千万なんだから、次は二億 五千万だろうか? 「そんなことは絶対にありえない!調子に乗るな。俺!」 俺は自分に言い聞かせた。世の中は甘くない。人生を舐めるな。苦労 した人間が最後の勝利者だ。それなのに半年後、ファンダメンタルが読 めずチャート一本やりの舐めた投資を繰り返す俺の口座は一億を超えて いた。 この頃になると、変な言い方だが、贅沢の仕方もだんだん板について きた。週末はほぼホテルで過ごすようになった。当たり前だが、ホテル は金持ちだけのものではない。あまり参考にならないが、俺の学生時代 なんか、クリスマスをシティホテルで過ごすため、授業にもでないでバ イトに励む馬鹿が何人もいた。まあ、あの頃は、世の中が狂っていたバ ブル期だからあまり参考にはならないかもしれない。 しかし、ホテルのレストランで食事をしていると、若いカップルのテ ーブルと隣あわせになることがある。基本的にボンボンやお嬢様なのだ ろうが、全員と言うわけではない。 その夜の若いカップルが、たぶんその例外だ。女が、ややはしゃぎ過 ぎていた。どうやら普通のリーマンとOLが何かの記念日で、たまの贅沢 を楽しんでいるのらしい。俺は普通の若いサラリーマンの給与を知ってい る。このホテルに泊まれば、少なくとも五万の支出、彼らの月給の三分の 一だろう。 なぜ、その金を二人の“資産”を回そうとしないのだろうか? 俺は大きなお世話かもしれないが、考えてしまう。自分の部屋、 二千円のワイン、チーズとビスケット、そしてレンタルビデオ、好きな 相手と過ごす週末ならそれで充分じゃないのか? もっと馬鹿馬鹿しいのは結婚式だ。年収400万円程度の庶民が、 このホテルで披露宴を開く。費用は親持ちだろうが、一千万ちかくに なる。何が得られるのだ?その金をなんで投資に向けないんだ?俺は その同額の金を一年で五千万にした。 なぜ、低所得の人間はそこから抜け出そうとしない?なぜ、低所得の まま身分不相応な生活をしようとするんだ。 金はある程度ためれば、金が勝手に仕事をして増殖くれる。 俺はその時、自分の余裕資金でホテルの高層階から名古屋の街を 見下ろしていた。 もちろんこんなところで立ち止まるつもりはなかった。
「1よ。ダメだ。俺の言いたいことが全く伝わっていない。」 この時代がどんな感じだったかを説明しよう。 【バブル期】 どんな株を買っても儲かったらしい。ダメ企業でも事業内容に“開発” と書いとけば、人と金が集まった。 雑誌の人気特集は、“二十代の企業家たち”。 空前の人手不足で、大企業が人材確保のため“内定者囲い込み”で接待 したり、旅行に連れて行ったりしていた。 【バブル期 不動産業】 素人が買った一億の土地を七億でプロが買い取る。あり得ないことが、 普通に行われていた。そしてプロはその土地に三億ほどでビルを建て、 二十億で街の繁盛している八百屋や旅館に売りつけていた。もちろんい くら“バブル”とは言え、八百屋にそんな金はない。資産はせいぜい数 千万程度の現金と店舗の土地だろう。しかしそれを頭金に銀行が融資し てくれるのだ。 (ここで問題です。) 二十億円を十パーセントの利息で銀行から借りました。年間、 利子は幾らでしょうか? それをペイするために八百屋さんは、ビルの家賃収入を含め、 月々幾ら稼がなくてはいけないでしょうか? 【株(インターネット登場前)】 チャート無し、出来高不明、スクリーニングなどあり得ない。もし チャートが欲しければ、自分で原稿用紙にロウソク足を作成するしかな かった。参考資料は、下手すると数か月前の四季報。 株は金持ちのオッサンが新聞の株式欄を見ながら、「おっ海運株、 上がってるな。俺も買っとくか」と“感覚”で投資するものだった。 ※最近知ったのだが、「週間チャート集」みたいなものが売ってい たそうだ。 【株(インターネット登場後)】 本来情弱のはずの若造がいきなり情報エリートに。全ての銘柄のチャ ートをはじめあらゆる指数を証券会社が提供してくれる。前夜の内にダ ウと為替情報が取得。英語が読めればロイターが大統領他、アメリカ高 官の発言も新聞より早く取得。なお、ロイターはやがて日本語版も配信 開始。 【インターネット流行】 95年のWIN95発売により爆発的に普及する。しかし、当初は定量 制と言って、1カ月10000円くらいのプロバイダ料金で30時間接 続可能が相場だった。 超過すると1分、数十円を取られ、超過料金だけで月数万円になるこ ともあった。しかも、通信速度は極めて遅く、大きな写真があるとロ ードに10分くらいかかったりもした。だから自動的にホームページを 保存してくれる“インターネット保存ソフト”や次のクリック先を予想 してロードしておいてくれる“先読みソフト”がいい値段で売られていた。 俺は二つのプロバイダを使い、さらにチャートを紙ベースでプリント アウトして使っていた。 なお、料金は半年ごとに安いプランがでて、知らないと高くて遅いま まという状態に放置された。
あっ「sage」のスペルを間違ってた。
19:00から20:00くらいまで株式板を使っていた人申し訳ない。
>>3 この辺までだね。
と言ってもまだ、「1」のスレに書きこんだ内容の域をでていない。
この後「1」スレの時は、CAとの赤裸々な性生活の話がでてくるんだが、
まだ書きなおしていない。
と言うか、「1」のスレで本当に書きたかったことに当分、届きそうにない。
興味を持った人、のんびりと付き合ってください。
「1よ。あの夏、俺は蘭の花に恋をした」 俺のポートフェリオはついに一億という数字を俺に見せてくれていた。 ウィークデイの底辺サラリーマンと、週末の高級ホテル暮らしの二重生活も安定してきている。 贅沢への気後れもなくなった。 俺は、学生時代、バックパック旅行が好きだった。俺に職を紹介してくれた叔父さんの影響だと思う。時間が売るほどあった学生時代、時期外れに往復 4万円ほどの格安航空券を買って、タイやベトナム、時にはまだポルポト派が抵抗していたカンボ ジアなんかを一月くらい旅した。もちろん使った航空会社はインド航空や中華航空、エバーグリー ン航空で、JALはおろかタイ航空やキャセイパシフィック航空さえ、当時の俺には贅沢過ぎた。 俺はタイのソンクーラン(水かけ祭り)を見るため、四月中旬、早めのゴールデンウィークを取 っていた。航空会社は『ナショナル フラッグメント キャリア』、座るシートはもはや俺にとっ て当たり前になっていたビジネスクラスだった。 経済的にはファーストでも良かったのだが、アジア路線には設定がなかった。 バンコクまで約六時間、ハルシオンを使うほどの時間ではない。バブルの頃にあったタイブーム は去り、また不況で社用の利用客がエコノミーに移ったせいか、ビジネスクラスは三分の一も埋ま っていなかった。 突然、頼んでもいないワインのグラスが置かれた。そしてそのままCAは俺の隣に腰を下ろした。 何かトラブルでもあったのかと思ったら、CAはサッと名刺を差し出した。 『今夜、お食事でもいかがですか?』 「!」。ナンパだった。俺は驚いて彼女を見た。彼女は二コリと笑った。 俺は面食らいながらも肯くと、彼女はイヤフォンの機械を調整するふりをして隣に座ったアリバイ を作り、席を立った。 名刺は、テーブルに置いたままだった。名前は西嶋美和、裏にはバンコクの有名なホテルの中にあ るレストランの名前と時間が記してあった。 俺はいつもならドンムアン空港からカオサンの安宿に直行するのだが、今回はその有名なホテルに 宿泊した。豪華でクラシックなロビーに入り服装が心配だったが、ドレスコードはなかった。良く見 るとファラン(白人旅行者)なんかはもっとひどいのもいた。たぶんオージーだろう。 市街からみてチャオプラヤー川の対岸で市街に出るには橋を迂回する必要があり、「交通の便は悪 いな」、と思っていたのだが、部屋からの眺めはチャオプラヤー川と王宮が一望できる最高のロケー ションだった。ただし東向きのため、夕日は見えなかった。 俺はテラスでボーとしながら、約束の時間を待った。あまりのことで本当に彼女は来るか心配だった。 正直、来なければ来ないでいい、と思っていた。 しかし、俺がレストランで待っていると、彼女は時間どおりにやって来た。髪をほどき、コロニアル調 のワンピースに着替えていた。ハンサムなボーイがかしこまって彼女を案内してくる。 彼女はまるで映画の主演女優のように、厚い絨毯の中央を颯爽と歩き近づいてきた。 俺たちは食事の後、そのままプールバーで酒を飲み、そして当たり前のように一夜を共にした。 求め合った後、一息付いていると、彼女は俺の荷物がバックパック一つでしかないことに気付いた。 「すごい遊び人ね。荷物がバックパック一つでCクラス(ビジネスクラス)なんて。仕事、何やってるの?」 俺は、ただのリーマンだと言ったが、信用してくれなかった。 経営コンサルタント事務所のパートナーだ、とふざけて言った。まあ、確かに多くの銘柄、 つまり“企業名”は知っている。財務状況も分かる。 「胡散臭い仕事だよ。でも金は持っている」 俺が悪ぶって言うと、彼女はそれ以上は問おうとしなかった。やがて俺を見つめる彼女の 視線が強くなり、再び彼女の方から求めてきた。まるでマーキングするかのように俺の背に 爪を立てた。 翌朝、俺は部屋の窓から、世界の始まりのような朝日を見た。 ベッドには軽く寝息を立てる彼女がいる。 今日からソンクラーン(水かけ祭り)、タイが最も暑くなる日だ。
16 :
山師さん :2010/03/14(日) 11:52:21 ID:qDRmi6wa
文章も上手いし、携帯小説でもやれば良いのに。 ただ、妄想の中では飛びっきりのイイ女でも CAってやつは、制服を着ててナンボだと。 もうホテルと女から離れても、良いんじゃないか。 どうしても、そこんとこ云いたいのか。
17 :
山師さん :2010/03/14(日) 12:11:16 ID:PZN0xLxV
その上手な小説っぽい文体のせいなのかな。 第三者が具体的にからんでくると 生々しさがなくなってネタ感が漂いだすのは この手のものにいつも感じること。
18 :
山師さん :2010/03/14(日) 13:27:00 ID:SImrJF1X
飛行機の通路側に座ってると CAのヒップが ヒャッハ〜 (^o^)/
>>16 ,17
反感を持たれたら申し訳ない。文章がうまいとは驚いた。
リアルな生活では上司から「日本語になってない」って言われる文章力
なんだが・・・。その点はありがとう。
前のスレでも言ったんだが、フィクションは入れてる。若い独身男が贅沢
するとまっとうなことばかりじゃないんで、ありのままだと手が後ろに回る
かもしれん。
でも、ここまではそれほど登場する人に迷惑もかけてないんだが、今後は仮名
やフェイクも使う。
ありのまま詳細を書いてたら、そのことだけでとんでもなく長くなりそうなら、
ご都合主義でまとめてしまおうと思う。
ホテルと女からは、離れられない。逆にそこしか書けない。
そこだと無責任に他人事として切り捨てることができるからだ。
第三者絡んでくるな。金を貯めてる間は一人でやれたんだが、記憶に焼き
つくような使い方は、人が絡んできた時だからだ。
まあ、楽しく書いていこうかと思うんで、生温かく見守ってくれ。
しかし、文章長いな。俺。
>>18 その点に関しては、JALのエコノミーが最高だった。すれ違う時にヒップ
とか太ももがサラッと触れるのもいいが、作業中の“ももチラ”が良かった。
正直、俺は紳士のせいか“パンチラ”まで行くと引いてしまうんだな。
それとあのキリッとしたスカーフの制服とパッツンパッツンのスカートの制服
もいいんだな。
それとお前がケツフェチなら良いことを教えてやろう。
タイの北行き一等列車に乗ってこい。一車両に一人アテンダントがつくんだが、
ほぼ98パーセントがスタイルの良い美女で、採用基準がケツの形じゃないか、と
思うぐらい良いケツしている。で、ほぼ100パーセントが柔らかそうな布地で
できた制服のパンツをパッツンパッツンの状態ではいている。
やっぱり俺は紳士のせいか、“バドガール”とかだと引いてしまうんだな。
しかし、やっぱり文章長いな。俺。
21 :
山師さん :2010/03/14(日) 16:56:30 ID:PoP896l4
読んでて結構面白い。不動産の一千万もってることが重要っていうのは響いたね。 株板の住人なら当たり前かもしれないけど。 この物語がどこまで続くのか。 現代まで続くですかね? 2ちゃんだからちゃちゃ入るだろうけど、俺は楽しみにしてるよ
22 :
山師さん :2010/03/14(日) 19:38:54 ID:Jv1UntPn
お、復活したのか! 個人的には儲けると後ろめたくて非道徳的に感じる という所に非常に共感を覚えたので、続きを待っていますよ。
23 :
山師さん :2010/03/14(日) 20:24:19 ID:PZN0xLxV
>>17 だけど反感じゃないよ。
たとえば、
「ひゃっはー、スッチーにナンパされちゃったよ!オレてばっ!!1やまとなでしこかよ!オマエ菜々子かよ!」
みたいな心情描写とか
>そして当たり前のように一夜を共にした
を、童貞にも分かるように書けや!当たり前て何だよ!!!
いや、自分は違うけどな…
という感じのことが言いたかっただよ。
24 :
山師さん :2010/03/14(日) 22:05:35 ID:JLADA+Um
女の話は適当でいいよ。 それより株で儲けた軌跡をじっくり読みたい。
25 :
山師さん :2010/03/15(月) 11:20:06 ID:oFnz6WOp
やっと復活したか
26 :
山師さん :2010/03/15(月) 14:44:17 ID:hlbBix6r
218さん探したぞ こんなトコで書いてたのか 画面をいくらスクロールしても読み切れないくらい書いてくれ おれはあんたの物語が読みたい
「1よ。株で稼いだ金だが、どうやって使ってる?」 まだ金を使い慣れていない頃の話だ。 旅先で俺はとあるバーに入った。ロックを何杯か頼んだ後、軽いものが飲み たくなり、生まれて初めて“カクテル”なるものを頼んだ。学生時代がバブル の真っただ中で、カクテルブームもあったが、俺の生活圏には“カクテル”は なかった。 俺は“カクテル”とは、小さな三角形のグラスに入った色つきの酒くらいに思 っていた。俺が適当にメニューを指すと、バーテンは酒を作らずに、細い包丁を 取り出して果物を切り始めた。何だか花まで準備している。 俺は早くも嫌な予感がしていた。 少し離れたカウンター席のカップルが気になった。 バーテンが砕いた氷とともにいくつかの液体をシェーカーに入れて、シャカシ ャカとやり始めた。そして金魚鉢くらいの巨大な丸いグラスを取り出し、砕氷の 混じったそのシェーカーの赤い液体を流しこんだ。 カップルの女が金魚鉢グラスに気付いた。奇妙な目で見ている。 次にバーテンはグラスに花をいけ始めた。カップルの女がクスクスと笑いなが ら、隣の男に何か言った。男が慌てて俺の方を見た後、真面目な顔で女に何か言っ ている。たぶん、「笑うな!」とか「聞こえるだろ!」みたいなことを言っている のだろう。 俺は、次に何が起こるか予想がついた。もう、逃げ出したかった。 無表情のバーテンが、金魚鉢にフルーツと花を挿して俺の前に置いた。ストロー がハート型だった。俺は人目を避けるようにして、花とフルーツを取り外すと、 紙ナプキンで隠した。 女が我慢しきれずにまた笑い出した。シックなバーの雰囲気が台無しにしやがっ たが、悪いのは俺だ。俺は甘いアルコール飲料を一気飲みすると、逃げるように バーを立ち去った。 金を使うにも、経験や知識が必要なんだと知った。 「1よ。あの夏、南の風が俺を包んでくれた。心地よい風だった。」
「1よ。あの夏、南の風が俺を包んでくれた。心地よい風だった。」 俺たちは、美和のCAという仕事柄、毎日は会えなかった。だが数年前に始まった週休 二日制のおかげで、土日のどちらかが彼女のシフトの休みと重なった。 当たり前だが遊びの金は全て俺が出した。高いもの買わされた。何かをねだる時も彼女 はいつもの天真爛漫さを失うことがなかった。尽くされて当たり前の人間がいることを知 った。だから俺は、俺自身に卑屈な気分を感じることがなかった。 彼女は地上に降りると髪をほどいた。都心の風に髪をなびかせ、ちょっと露出の多い、 気ままなお姫様になった。街を歩くと、彼女は周囲を圧倒した。ビジネス街ではリーマン たちが彼女を振り返り、OLたちがため息をついた。電気屋街ではオタクたちが彼女を眩 しそうに見ている。隣を歩く俺は、たまらなく誇らしかった。 夜、ホテルの高層階のバーで彼女がカクテルを注文した。どこかで聞いたような名前の カクテルだった。 バーテンは愛想良くうなづくと、細い包丁でフルーツを切り始めた。隣に花も用意して いる。彼女が何か酒の専門用語でリクエストすると、バーテンは“分かっている客”に出 会ったかのように嬉しそうに肯いた。 俺たちの他に少し離れた席にもカップルがいた。 バーテンが砕いた氷とともにいくつかの酒をシェーカーに入れて、シャカシャカとやり 始めた。そして、丸い大きなクリスタルグラスを取り出し、砕氷の混じった赤い酒を流し こんだ。 カップルの女が、丸い大きなクリスタルグラスに気付いて、興味深そうに見ている。 次にグラスに花をいけ始めた。カップルの女が無邪気な顔で、隣の男に何か言った。男 は首を傾げている。たぶん、「あのお酒なんていうの?」「ごめん。知らないよ」みたいな 会話をしているのだろう。 笑みを浮かべたバーテンが、クリスタルグラスを彼女の前に置いた。ストローが星型だ った。 彼女は俺にも一口飲むようにと勧めてきた。俺は嫌がりながらも結局飲んだ。カップル の女がうらやましそうにこちらを見ている。シックなバーの雰囲気を台無しにしやがった のは、他でもない俺たちだ。悪いのも俺たちだ。俺はこんな酒も悪くないなあ、と思うよ うになっていた。いつの間にかプールバーにも長居していた。
29 :
山師さん :2010/03/15(月) 22:14:52 ID:xAFHNEp+
30 :
山師さん :2010/03/15(月) 23:00:27 ID:hlbBix6r
いや、恋の話も含めておれは読みたいね
株の話で面白いのは最初の一年だけだ。 インターネットという新しい武器で、ネットをやらない個人投資家より優位に 立った、それくらいだろう。 それに一年で資産が五倍になったのは、始めた時期が、バブル崩壊後の自立反 発の時期と重なったという運も大きい。 株で儲けるためのノウハウを期待してるんなら、俺には無理だ。 CAとの話は、少し続く。前のスレで結果は書いているんだが、オノロケでは ない。株取引みたいに、人が評価しない方法で得た経済力の限界を書くつも りだ。
32 :
山師さん :2010/03/16(火) 00:48:23 ID:LV2oZ+r1
株で稼いだ金をどうやって使ったのかというのも興味深い。 彼女とリッチな付き合いを始めた後の株の収支も気になります。 以前のトレードスタイルで資産を増やせたのかな。
33 :
山師さん :2010/03/16(火) 02:00:41 ID:s861eRdW
おおやっとスレが立った 俺も一生懸命立て復旧ようとしたが 俺のホストじゃ立てられなかった 続き楽しみに待っている
34 :
山師さん :2010/03/16(火) 11:55:39 ID:/fgfHeE7
これはいい
35 :
山師さん :2010/03/16(火) 19:34:51 ID:sIMoMSI7
楽しみにしてます、ゆっくり書いて行ってください
「1よ。あの頃はパソコンを買うのにも苦労したよ」 95年から2000年くらいにかけて、パソコンがバカみたいに売れてた。スペックの進歩が早く、二 年ごとに買い替える奴が普通にいた。そしてこの頃はパソコンは電機屋ではなく、専門のパソコンシ ョップで買うものだった。大阪なら“日本橋通り”、京都なら“寺町”、名古屋なら“大須観音通り” などがパソコン通りを形成して、無数のパソコンショップが軒を連ねていた。 急に店舗が増えたため、店員もかなりひどかった。パソコンの知識はあっても、日本語でそれを表 現できていなかったり、そもそもコミュニケーション能力に問題があった。 例えばこんな具合にだ。 客 「このパソコンに一太郎は入ってますか?」 店員「(真顔で)このパソコンのOSはウインドウズです」 客 「えっ?会社のソフトが一太郎なんで、一太郎を使いたいんですけど」 店員「(キリッて感じで)マックOSじゃないかぎり、インストールできますよ」 客 「一太郎のソフトを別に買わないといけないんですか?」 店員「(面倒臭そうに)ええ〜と。ちゃんと書いてるじゃないですか!文章ソフトはワードか一太郎を選べるって」 客 「じゃあ、このパソコンを買う時に、一太郎を選べばいいんですか?」 店員「(呆れながら)さっきから何度も説明してません?」 この会話が特にひどいと言うわけではない。当時、普通にあったやりとりだ。 今ならどんな電機屋と言うより、普通の人でも、 「このパソコンに一太郎は入っていますか?」 「はい、お買い上げの際、ワードか一太郎をお選びいただけます」 と一言で済ませる内容だ。 とにかく当時は、店員から正解を引き出すのに、客が“手間暇”をかけないといけなかった。
37 :
山師さん :2010/03/16(火) 20:11:22 ID:wu4/OmW5
「1よ。あの頃はパソコンを買うのにも苦労したよ」 これって何なの? なんで1よ1よなの???
38 :
山師さん :2010/03/16(火) 22:46:09 ID:wyioKZse
37よ、お約束というものがあるのだ
39 :
山師さん :2010/03/16(火) 23:02:51 ID:LV2oZ+r1
38よ。俺はいま人の優しさに触れた気がする
40 :
山師さん :2010/03/16(火) 23:17:13 ID:YsNEcGsH
39よ、世の中にはアホという人がいるのだ
41 :
山師さん :2010/03/16(火) 23:31:59 ID:exJfUzxC
とりあえず、続き書いてくれ
42 :
山師さん :2010/03/17(水) 01:14:22 ID:VoL340/8
まあそんなに
>>37 をいじめるな。
2chに慣れてないだけかもしれないじゃないか。
43 :
山師さん :2010/03/17(水) 08:46:05 ID:zkBm5u13
なかなかおもろい
「1よ。俺は、自分の不安を誤魔化しきれなくなっていた」 美和について、少し語ろう。 彼女は、浜松の裕福な家庭に生まれた。父親はいくつかのガソリンスタンドを経営している。 高校時代に留学経験もあった。大学は慶応をでている。そして職業はスチュワーデスだ。今と違い 当時はまだ花形職業だった。 両親は、彼女に甘かった。彼女が住む、東山のマンションの家賃は親が出していた。彼女が使う多 額の服飾費はとても給料だけでは追いつくものではなかった。それも親が出しているのだ。 彼女はどんな時も屈託がなかったし、遠慮することもなかった。綺麗なお金持ちのお嬢さんとして、 子どもの頃から、人から愛されることに慣れていた。 その人に尽くしたいと思われる人間はいる。彼女がそうだ。 そんな彼女が俺に何を求めていたのだろうか?
「1よ。俺は、時々孤独を感じた」 美和は大胆な服装が好きだったが、一応、場所はわきまえてくれた。あの日みたいに下町を歩く時 は、地味ではないが抑えた服装で会ってくれた。 彼女はエスニック調とでもいうのだろうか、白いコットンシャツに薄手のベスト、ロングスカートを履き、足元はサンダル、大きめのバンダナ(オタク用の細いアレではない)を巻き、木の飾りのついたネックレスをかけていた。たぶん、バンコクで仕入れたグッズだと思う。 彼女にしてみればカジュアルな格好であるが、やはり目立つ。 俺たちは、大須観音通りのパソコンショップにいた。俺はモバイル通信がしたくて、新しいノート を探していた。 週末のホテル滞在の際には、ノートに保存したデータと紙コピーしたチャートを持ちこんでいたが、 投資プランを煮詰めていくとどうしてもすぐに欲しい情報がでてきたりする。そんな時、インターネ ットに繋げないのは、かなりストレスだった。 さらに職場にもネットのできるノートを持ち込みたかった。どうしてもその日の内に売りたい銘柄 があるのに、欲張りすぎて高値を指して売り損なう時がある。前場の値動きが分かれば、後場に指値 を調整し直す事ができたからだ。 少し髪を染めた縁なしメガネの店員は、分かりやすくモバイル通信の種類を説明してくれた。ちな みに俺は、いつも彼に世話になっている。 モバイル通信には、携帯電話を仲介して接続する方法と、別途契約をし基地局と直接つなぐ方法が あることが分かった。前者はコストがかかるが携帯のつながる範囲なら通信可能で、後者は低コスト だが基地局の周辺しか通信できないとのことであった。 この説明の間に、彼女はいつの間にかいなくなっていた。店内を探すと、ドリンクバーで綺麗な娘 と話をしていた。 「友達?」 俺が尋ねた。 「うん。今日、会ったばかりだけど」 首をかしげたくなる答えだった。 相手の子は、名古屋では“お嬢様大学”とよばれる大学の学生だった。美和は同性にナンパされる ことがよくあるらしい。今も“マッキントッシュ”のコーナーを見ていたら、女の子から今日の服装 を褒められ、そしてお茶に誘われたそうだ。俺がいたから今日は喫茶店までは行かず、ドリンクバー で話していたという。 「誘われたら、ついてくの?」 俺は驚いて尋ねた。 「まあ、さっきみたいな綺麗な子だったら・・・。なんだか、手をつなぎたくならない?」 彼女は不思議そうに問うた。 美和の無邪気に笑う顔を見ながら、俺は“階級”という言葉を意識し始めた。俺は彼女たちに上流の人間同士の無防備さを垣間見たような気がしたのだ。 あくまで小市民に過ぎない俺は、コンプレックス、言い訳のような努力、嫉妬、ずっとそういった ものに苦しみ続けてきた。 今も心の底では、それらから自由ではない。
「1よ。そろそろ夏が終わりそうだ。」 待ち合わせのため、喫茶店にはいった。大資本が経営する大型のヤツだ。壁際が長いソファーで、 その前にテーブルが置いてある。 勝手に座ろうとしたら、無愛想なボーイに止められ、四人掛けのテーブルに挟まれた二人掛けの席 に案内された。両脇の四人掛けには先客がいた。 店内はまだ空いており、空いた席に座りたかったのだが、ボーイも客を埋めるためのマニュアルど おりに案内したのだろうから仕方がない。 俺は壁際のソファーに腰を下ろし、日経を二つに折って読んだ。 両サイドがウルサかった。右隣は女子高生四人組で「マジで?チョー最低ェ!」とか言ってる。 左はリーマン三人組で 「課長、そのコ、ナイスバディですか?」みたいな女の話をしている。その 課長は、俺のすぐ横に座っていて、テーブルから俺の方にはみ出させて足を組んでいる。通路だか ら誰の場所でもないが、あまりいい気分はしない。 やがて、10分ほどして、隣の女子高生が小声で何か騒ぎ始めた。「わー!あの人見て。キレー」、 などと言っている。俺は新聞から顔を上げるまでもなく、美和の登場を悟った。彼女は俺の前に黙 って座った。 女子高生たちがピタリと声をひそめた。うつむき加減に、モジモジとしながら、憧れるような眼で 彼女をチラチラと見ている。いつの間にかリーマン達も女の話を止めている。 彼女は黙ったまま腕を軽く組んでいた。何だか機嫌が悪そうだった。 彼女は眉をひそめて辺りを一瞥した。まず俺の方にはみ出している課長の足を、汚らわしそう横目 で睨んだ。課長は慌てて足を組みなおすふりをして、自分のテーブルに行儀よく足をしまった。今 度は、俺の方のソファーにはみ出していた女子高生のカバンに眼をやる。 女子高生はそそくさとカ バンを膝に置き直す。 可哀そうに女子高生は、仲間たちからまで非難の目で睨まれ、小さくなって いる。 美和は、一言、「出よ」とだけ言った。 彼女は店に対して腹を立てていた。俺のためにだ。だが、彼女の誤解でもある。ヨーロッパの高い レストランでは有色人種なんかが入ってくると、広い席が空いていても狭い席や入口付近の席に案 内される。ちょうど俺が座らされたみたいな席だ。 「ここはお前らの来る所ではない」、そんな意味だろう。 仕事柄、彼女はそういうことに敏感だった。彼女は、店が俺のことを“ナメた”と思ったのだ。 しかし、ココは日本だ。しかも名古屋だ。俺は、一人客だし、扱いやすそうとは思ったかもしれな いが、舐めたわけではない。 俺はその日、精一杯彼女のご機嫌を取り結ぶしかなかった。 そして俺は彼女に本当に愛されていると感じた。 だが、同時に俺は『潮時』を感じ始めていた・・・。
>>37 よ。
前スレを読んでくれと言いたいとこだが、“ネチズン”に潰された。
くそ〜っ。
48 :
山師さん :2010/03/17(水) 21:33:09 ID:FSceC0h0
わっふるわっふる
49 :
山師さん :2010/03/17(水) 22:30:46 ID:G01YeHtN
>>46 美和さん優しいね。
でも、なおさら機内で向こうからナンパして身体まで許すのが腑に落ちないなあ。
ただの尻軽女(失礼を承知で)という訳ではないみたいなのでね。
自分というものをしっかり持った女性のように思えたので。
50 :
山師さん :2010/03/18(木) 15:16:53 ID:IJaoCi9I
美人でスタイル良くて性格も変じゃなくて、しかもお嬢で慶応ってw 218がせめて早稲田とかなら何とかなったのかな・・・
51 :
山師さん :2010/03/18(木) 17:26:23 ID:/cR9R4fO
>>50 男の方が学歴低いとカッコ悪いよな。
昔は男の方が上が当然だったし。(女子の進学率が低かったので)
女が慶応ならば男は最低でも早稲田だよね。
本来は東大かそれに順ずる大学でないとカッコ悪い。
52 :
山師さん :2010/03/18(木) 18:23:05 ID:Egf3rT1C
そろそろ株の方をご教授おねげえすます
53 :
山師さん :2010/03/18(木) 18:50:34 ID:gOImIGHK
そうだね、賽を投げたときの銘柄、価格、枚数、信用か現物か、くらいは知りたいね
「1よ。井上靖の『射程』って小説知ってるか?戦後の焼け跡で、闇屋が貴婦人に身の程知らずな 恋をする話だ。」 伊豆の修善寺から帰る時、新幹線のグリーン車に乗った。連休のため先頭の自由席や指定席はほ ぼ満員だったが、社用族が利用するグリーン車は六割ほどの乗車率だった。グリーン車は近距離の 客が少ない。俺たちは東京駅で清掃された綺麗な座席に座れるものと期待していた。だが、先客が いた。疲れた感じの母親と二人の子供だった。母親の年は、俺たちと同じくらいだと思う。 「すみません。そこ、僕たちの席なんですが・・・。」 俺はチケットを確認し、遠慮気味に言った。母親は顔を上げると、 「あら・・・。ごめんなさい。でも、荷物開いてしまったし・・・。」 確かに弁当を開けてしまっている。母親は他の空いている席を見た。言外に「そちらに座って欲 しい」と訴えている。正直、俺は、面倒だな、と思った。次の静岡で別の客が乗り込んできたら、 俺たちが謝らなくてはいけなくなる。 「失礼ですが、グリーン車のチケットをお持ちですか?」 突然、美和が事務的な声で言った。俺は驚いた。母子がキセルをしている可能性など思いつきも しなかった。確かに母子の様子はグリーン車には不似合いだった。 「静岡を越えたら、改札が来ますよ」 美和が続けた。母親は顔を真っ赤にしながら、黙って荷物を片づけ始めた。俺たちのやり取りを 聞いていた他の客たちも、不快そうに母子を見ている。 「キチンと、片づけて行ってください」 ようやく立ち上がった母親に美和が言った。声にイラ立ちが含まれていた。座席のマガジンラッ クには、弁当の包み紙が突っ込んであった。一瞬、母親が彼女を睨んだが、すぐに目をそらし、包 み紙を片づけた。 母子が満員の自由席へと去って行った。やがて列車が動き始めた。彼女は何もなかったように、 昨夜の宿の女将さんの話をしている。無理をしている訳ではなく、彼女の意識にはもう母子のこと などないのだ。再び“階級”という言葉が俺の頭をよぎった。 俺は母親には同情はしない。俺は底辺リーマン予備軍だった学生時代から、一等車両やファース トクラス、ドレスコードなどの存在を肯定してきた。 ニューヨークまでのファーストクラスのチケット代は往復で約200万だ。同じ飛行機のエコノミー の格安なら十万円もしない。ファーストクラスの客はそれだけの質を求めて、高い金を払う。その 質の中身は、豪華なシートと食事だけではない。彼らにとって最も大切な“質”とは、見えないカー テンで自分たちと異なる階級の人間を排除してもらうことだ。 ここで平等なんてナンセンスだ。金を払えば、誰でもファーストクラスには乗れる。 平等は確保されている。 だから二等車両の人間は一等車両には乗り込んできてはいけなかったのだ。それは無機質な規則 ではない。階級間の平和を維持する境界線なのだ。 だが、俺は本当に一等車両の人間なのだろうか?借り物の衣装を着て貴族席でオペラを見物する 一労働者、それが本当の俺じゃないのか?俺は自前の衣装で貴族席に座る彼女を見ることができな かった。
「1」のスレでもそうだったが、事実かどうかを証明しろ、という話に なると、泊った高級旅館の宿帳に書いた内容まで報告することになる。 「1」は、そうやって反論してたが、俺はそんな気はない。 そんなこと書いてもつまんないから。 腕の立つ漁師だが、これはセンスだと思うな。基本的な漁のノウハウは 習うことができても、実践の中で使えるかどうかは本人のカンとか観察 力とかで決まる。 株取引もそれと似ているんじゃないかな? 人から勝つ方法が教われるものなら、それが既にビジネスにになってい るはずだ。 シンクロニシティというのかな? 一年で巨額の金を得る、などという異常な経験をすると、 次々と異常な経験を繰り返すことになる。 この後の展開も信じがたいことの方が多い。 まあ、おとぎ話だと思って、興味を持った暇人だけ読んでくれ。
56 :
山師さん :2010/03/18(木) 19:35:39 ID:gOImIGHK
いやなに、散歩の途中に考えてたのさ I threw a die. ってあんたは言っただろう? 少なくともオレは自分がいつ賽を投げたか、どのように投げたかは忘れていないつもりだ。 もっとも、忘れようとしても忘れられないが。 で、聞いたわけだ。 どうやって賽を投げたんだい? と。
57 :
山師さん :2010/03/18(木) 19:46:12 ID:M5fTQbVK
野暮なことを思いつく奴だな
58 :
山師さん :2010/03/18(木) 19:59:23 ID:5as48Amj
階級って言うか、単純に育ちの違いだな。 社会を見渡す範囲の違いというか。 箱入り育ちがそんなに良いとは思わん。 「社会」と言うものを勘違いしているだけだと思う。
59 :
山師さん :2010/03/18(木) 22:48:31 ID:cSbNTdgP
_. -─- 、r': : ̄: ;Z.._ ,>: : : : : : : : : : : : : : :< . ∠: : : : : : : : ;、: : : : : : : : : : :ゝ . イ : : : : : : ; : ハ: :i: : : : : : : : :ヽ l: : : : ; : /j:ノ ヽ|ヽト;、 : : : : : | . | : : r'レヘ.\, ,/,.へト、: : :| r'ニiT::::ニ。=:iー─f。=:ニ::::Tiニヽ ._」.f ||.ト:::ニ=:〈. ::〉=ニ::::イ||-j }_, ミ: :ヽコ|.トニ_ 〈 ::〉 _ニィ.|レ': :彡 _/`:ミ: : : :|.l ト、_‐-`ニニ´-‐_,ィl |.| : : 彡"ヽ_ T.「..l::::::l:::` -:_」 l トく.エエエエ.ンィl l l_; イ::::l::::|..「T .|..|..l.ヽ:::ヽ::::::::::l ヽ`<エエエエ>'ノ j::::::l:::::l:::/l..|..| .|..|..|..|..ト、:\ヽ:::ト _`¨.二二¨"´,. イ:::::/:/;イ..|..|..| .|..|..|..|..l./ヽ::::::\ヽ..__>‐-‐<__..ノ::/:::::;イヽ..|..|..| .|..|..|..|./..l..|..`‐、::::-ニ:l:::::f:::::l:::::l‐:ニ::::::::/.l..|..|ヽ,.l..| .|..|..|..|>l..|..|..|..|` ー-|:::::|::::::|:::::|-‐ ''´|.|..|..|..|.<..|..| いいもの見っけ!! やっぱ7550 ゼンショーだな やっと押し目がきて買えるよ〜 空売りがありすぎるからちょっと下がるだけで買戻しがすごいね 底堅い!! 最近踏みあげ祭りだし しかも1年で6000円の優待!! 配当とあわせれば10%近くの利回りじゃん。 なんと今月優待月です!! 権利取らなきゃソンソンだね
60 :
山師さん :2010/03/18(木) 23:00:29 ID:PHagRpsb
>>59 じゃお前が買え全力信用3階建てくらいで買えよ
61 :
山師さん :2010/03/19(金) 22:37:15 ID:KC3ENo2o
おとぎ話 期待してますよ♪ とびきりゴージャスなやつ 希望!
62 :
山師さん :2010/03/20(土) 00:12:27 ID:6AeAnevZ
わっふるわっふる
63 :
山師さん :2010/03/20(土) 13:28:12 ID:7H3eijrS
前から読んでたけど面白い。 218さん好きなように書いてください。
64 :
山師さん :2010/03/20(土) 16:14:20 ID:lRVNK3+1
ふぁんたじぃ
「1よ。俺は、飛び続けることなどできなかった」 足のない鳥がいた。 枝に止まることもできず、ただ飛び続けるしかなかった。 疲れた時は風の中で眠った。 地上に降りる時は、ただ一度、死ぬ時だった。 鳥の名は、“欲望”と言った。 あの頃、一人でぶらりと入った映画館、確か京都の東寺近くにある南会館だったと思う。 その中でリバイバル上映されていた『欲望の翼』という映画の中のセリフだ。 俺にとって、美和と付き合うことは欲望の翼そのものだった。 休むことができない。株取引と言う不安定な中を飛び続けるしかない。 だから、 俺は、美和と、別れた。
66 :
山師さん :2010/03/20(土) 23:59:18 ID:ctIVeusx
えぇぇー もう別れたの? いきなりだなぁー 心の準備ができてないよ・・・ まーいいか んでんで?
67 :
山師さん :2010/03/21(日) 00:03:11 ID:DllFzSsM
218よ俺は今すごく共感している。しかし株で勝つことが出来ない。
68 :
山師さん :2010/03/21(日) 09:33:16 ID:TVKeaxtE
218の言い回しを真似ると、「俺は都会に紛れ込んだ野猿だった。」 いや今でもこの都会の片隅で、相場から小銭を拾い集め生きている猿だ。 同じ名古屋、同じような時系列上で、底辺中最底辺生活の中 這い上がる術さえ思い浮かばず、ただただ足掻きながら生きてきた。 株もpcもすべて独学、ネットカフェがこの世に誕生してなければ 間違いなく野タレ死か派遣村か若宮大通りの住人だったろう。 種が1千万超えたあたりから、食・住の心配が消え 念願であった、沖縄離島めぐりができるようになった。 学生時代に1度だけ行った石垣・西表島に、ずっと魅せれていた。 俺はその時そこで、野性の猿として自我に目覚めたのだろう。
69 :
山師さん :2010/03/21(日) 09:42:27 ID:HqCTsKVk
70 :
山師さん :2010/03/21(日) 10:54:30 ID:TVKeaxtE
218よ。I threw a die. 俺は覚えている。4年前3月、俺はトヨタ期間工として契約期間終了間際だった。 当時トヨタは国内では言うに及ばず、確実にGMも射程圏ながら株価はまだ2千円台 諸費用込みカローラが買える程の金で1千株買えたのだ。 トヨタ期間工というのは、基本的に半年契約で寮に2人1部屋で入れられる。 組み立てラインは、連2直といって朝6時から残業込午後4時までが1直 午後4時から同じく深夜2時までが2直。工場までは専用バスで送迎される。 マイカー持込禁止、平日外出禁止、寮費光熱費ごっそり引かれてまさしくタコ部屋だ。 幸い、俺は野猿ゆえ酒タバコはやらない。食も1日2食で十分。 性欲は強い。が、それを抑えて我慢することでいつもギラギラしてる。 野性と本能でいつもギラギラしてる。いつ自分の人生の終焉が来ても良いと覚悟もしてる。 ワンセグ携帯と週末のネカフェしか楽しみが無かった毎日の中で 全財産、7203@1千株買うのに何の躊躇も無かった。
71 :
山師さん :2010/03/21(日) 11:08:05 ID:HqCTsKVk
72 :
山師さん :2010/03/21(日) 14:10:28 ID:y+YsljvS
このスレ見て週末ホテルで過ごしたのはオレだけではあるまい 「「1よ。俺は、飛び続けるために女を誘った」
73 :
山師さん :2010/03/21(日) 16:24:54 ID:V+ssueyK
>>70 I threw a die
これの意味を教えてくれ
まさかとは思うがまさかな
74 :
山師さん :2010/03/21(日) 16:38:01 ID:xWCv0KI9
まずは世界史の勉強から始めようか。
75 :
山師さん :2010/03/21(日) 23:55:14 ID:mZYspdzQ
まずは英語の勉強から始めようか。
76 :
山師さん :2010/03/22(月) 09:12:59 ID:jJrYZ067
77 :
山師さん :2010/03/22(月) 10:46:51 ID:jJrYZ067
78 :
山師さん :2010/03/22(月) 22:50:34 ID:Z4tmdk3+
んじゃ暇だからコピペ メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。 メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、 「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。 すると漁師は 「そんなに長い時間じゃないよ」 と答えた。旅行者が 「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」 と言うと、漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。 「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」 と旅行者が聞くと、漁師は、 「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」 すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。 「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、 もっと長い時間、漁をするべきだ。 それであまった魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。 その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。そうしたら仲介人に 魚を売るのはやめだ。自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。その頃にはきみはこのちっぽけな 村を出てメキソコシティに引っ越し、ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンの オフィスビルから企業の指揮をとるんだ」 漁師は尋ねた。 「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」 「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」 「それからどうなるの」 「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」 と旅行者はにんまりと笑い、 「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」 「それで?」 「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」
79 :
山師さん :2010/03/22(月) 22:55:29 ID:cy9GCCon
世の中には飛べない鳥もいる。やり直しの利かない人生で自分が鶏やペンギンだと思い知る人間もいる。 218よ、そんな俺にも空を飛ぶ話をもっと聞かせてくれ。
80 :
山師さん :2010/03/22(月) 23:00:28 ID:vOLFzv8o
日本のトップが鳩ぽっぽだしな
81 :
山師さん :2010/03/23(火) 01:48:27 ID:vPhOgQUU
押し目くるぅ〜! 下がったと思ったから【7550 ゼンショー】買ったら騰がったよ。 やっぱ底堅いね もっと下で買いたかったのに・・・ 680円台で空売りが大量に入っているから踏み上げで底堅くなるのはしかたないか ちょっと下がると買戻しがものすごいからね☆ やっぱり【空売りした人の売り煽り】もすごいな!!! あれ!!今月って優待月じゃんラッキー ここの優待って3000円分の食事券でいろいろなレストランで使えるんだよなぁ〜 利回り的には10年でもと取れるからお得すぎぃぃ〜
底辺リーマンとして過ごすウィークデイでの生活が、俺を狂気から正気へと引き戻してくれる。 単調な業務、わずか手取り二十万の月給、五百円の昼食、同僚の愚痴、会社の新聞を持って帰るセ コい上司、会社が終わってからアルバイトする女子社員、俺の月曜日から金曜日は全くもって健全な 世界だ。 美和と付き合ったのは、約五か月間だった。毎月、三十万は使っていたと思う。おそらく超一流 企 業のサラリーマンでも そんな生活を続ければ破綻する金額だろう。だが、俺のポートフェリオ はそ の間に三千万近くの利益を得ている。 収入の約5パーセント、手取り二十万のリーマンなら月1万円を遊びに使ったようなものだ。収入と の比較では、大したことはない。ニコライ・モロゾフ(前のスレで命名したゴルフ練習場のオッサン の名前)との出会いと、たまたま巡って来た株式の上昇期をつかんだことが俺にそんな生活を可能に させた。 もちろん、俺は知っていた。こんな奇跡みたいな状況は“今だけ”だと。高校受験の時から、俺は ずっと負け続けた。今さら自分を見失う訳はない。 俺のポートフェリオは一億五千万に届こうとしているが、彼女との“将来”までは約束してくれない。 二年で得られたのは本当に奇跡だったが、親からそれくらいの資産を受け継ぐ若者は幾らでもいる。 何よりも俺は実業でその金を得たわけではない。三年目も同じだと思ったら、それは破滅の扉に手を かけているのも同じだ。 だが、美和と将来を共にしたければ、俺は株を続けるしかない。 株をやめればどうなるだろう? 美和に底辺リーマンの妻になってもらえるのか?親に遠慮しながら築二十年の五十坪に同居し、 スーパーの特売に並び、近くの蟹工船、もとい“自動車工場”にパートに出かける。彼女にそんな 生活をさせられる訳がない。 俺一人なら、まだまだゲリラ戦を続けることができる。俺自身の判断で、俺自身のために、戦い 続けることができる。 俺はまだまだ戦いたかった。お姫様を連れて戦場には行けない。 俺は彼女よりも俺の将来を選んだ。 俺は彼女と別れた週末、ホテルのバーにいた。高いウイスキーを何杯も飲んだ。今、どこかの商 売女が声をかけてきたら、いくら吹っかけられても、応じたに違いない。俺はバーで一人で飲む寂 しさに耐えきれなくなった。 俺はバーテンにルームサービスを頼むと、バーの心地良いざわめきを後にして、部屋へと引き上 げた。 しばらくして、ドアがノックされ、俺より少し年上のホテルの制服を着た女が、酒と氷を持って 立っていた。知的な美女だ。彼女は俺のふらつく足取りを見て、テーブルまで酒と氷を運んでくれ た。女がいなくなってから、俺はグラスに氷をぶち込み、酒を注いだ。 窓からは名古屋の繁華街、栄のネオンが見下ろせた。たまらなくさみしかった。俺は、美和が俺 の奥深くに入り込んでいたことを嫌というほど知った。
83 :
山師さん :2010/03/23(火) 22:25:23 ID:sA5k2MQK
>>218 さん
差支えなければ教えてください。
・美和さんと別れた後、現在のポートフォリオはどれくらいになりましたか?
・結婚されていますか?もしくは彼女はいますか?
・最も高い買い物はなんですか?(美和さんへのプレゼント、他)
84 :
山師さん :2010/03/23(火) 23:55:22 ID:vPhOgQUU
こらこらこらこら!! 【7550 ゼンショー】 めっちゃ底堅いやん。 せっかく空売りの損切りができるかと思ったのに〜 空売りが多すぎて全然株価が下がらないよぉ〜 【680円台で空売りが大量に入っているから】 踏み上げで底堅くなってるのか〜・・・ ちょっと下がると買戻しがものすごいよ もうやめてぇぇ! あれ!!しかも今月って優待月じゃん・・・ ここの優待って3000円分の食事券でいろいろなレストランで使えるんだよなぁ〜 利回り的には10年で元取れちゃうのか おれも最初から買いで入ればよかったよ・・・ 【空売ってる人が頑張って売り煽りをしてるのに】何で下がんないのぉぉ・・・
85 :
山師さん :2010/03/23(火) 23:56:42 ID:oph506aP
・最も高い買い物はなんですか? これ俺も聞きたい
86 :
山師さん :2010/03/24(水) 02:43:30 ID:U5J1h0WB
名古屋のテレビ塔からバラ撒いた1億円じゃないのか?
87 :
山師さん :2010/03/24(水) 04:54:01 ID:LtABSDnf
初めて読んだけど凄くおもしろいね! 最後まで読みたいわ
「1よ。俺は再び人に出会った」 俺は出会いに関しても、恐ろしいほどの強運を持っていた。俺が底辺リーマンとして鬱積した思 いで将来を見るしかなかった時期に株のネット取引を教えてくれたニコライ・モロゾフ(ゴルフ練 習場のオッサン)。つかんだ小金を浪費するしか使い道を知らなかった俺に、上質の快楽を教えてく れるとともに、今の俺の限界を気づかせてくれた美和。そして今度は『ジャグジーのジイサン』だ った。 その日、俺は有給を取り、ホテルのプールで泳いでいた。俺と外人夫婦の貸し切り状態だった。 やがて泳ぎ疲れて、ジャグジーでくつろいでいると、白髪をオールバックしたジイサンが入って来 た。右翼の大物みたいな雰囲気だった。ジイサンはチラリと俺を見て言った。 「株ですか?」 ジイサンはいきなり俺の正体を言い当てやがった。平日、若い男がこんな場所で遊んでいられる 理由を、株で儲けたものと見抜いたのだ。くどいようだがまだこの頃、ネット取引なんて一般的に は知られていない。大した勘だと思った。 「場違いに見えますか?」 俺は否定も肯定もせずに、逆に問うた。 「いえ。逆にくつろいでいらっしゃる姿に違和感がなかったから、それを条件にスクリーニングを して見たのです。『若い男性』、『カタギの方』、『平日の昼間』、すると今の日本なら株しか思 いつきませんでした。ジジイの戯言でしたらすみません」 右翼の大物みたいなジイサンが、照れたように笑った。 「本業は会社員です。でも、それを忘れる収入を株で得てしまいました」 俺はようやくジイサンの最初の質問に答えた。ジイサンは不躾に声をかけたことを詫びて、俺を 夕食に誘った。俺もジイサンに興味があったため応じた。 夜の七時、ジイサンはハイヤーで迎えに来てくれた。行く先は、“鉄板焼き” の店だと言う。俺 はちょっと拍子抜けした。もう少しリッチなディナーを期待していた。 だが、鉄板焼き屋に着いた時、俺の想像力の貧弱さを思い知った。贅沢には底がなかった。鉄板 焼き屋というより、京都の料亭だった。小さな門があり、その奥を石畳が続く。感じのいい日本家 屋が建ち、玄関では美人女将が三つ指をついて出迎えてくれた。 個室で俺たちのためだけに、板前が作ってくれる鉄板焼きは、再び俺の常識を打ち破った。まず トマトが丸焼きで出された。驚くほど甘い。熱い汁が口の中に広がった。車海老の塩焼きが出され たが、味が驚くほど濃い。アワビ、霜降り、それぞれの食材の質が違うのだ。 最後は、女将を交えた三人で談笑して食事を終えた。目元がきついかな、と思っていた女将だが、 話がはずむと取り繕うのを忘れたような笑顔も見せてくれた。 ジイサンの名前は木下誠一と言った。仕事はアーバンローンという名の消費者金融会社を経営し ていた。
>>83 その質問は全て今後の展開のネタバレになるので、答えられない。
最後の質問だが、俺はウィークディは贅沢をしないようにしてた。
週末用のスーツは、すべて二十万円オーバーだったけど、
仕事用は作業着と割り切っていたので常に“青山”だった。
俺の贅沢は、消えてなくなるものが対象だった。
まあ、いつでも株をやめて普通の生活に戻れるようにだ。
美和も高価なものはねだらなかったし、センスにうるさいから、俺がこっそ
り買っておいて驚かせるという気にもならなかった。
プレゼントをするとしても、せいぜい十万円程度の小物類だったと思う。
オペラとか小旅行とか、イベントに金を使った。
90 :
山師さん :2010/03/24(水) 23:54:11 ID:dpvdq1jG
おおお驚きの展開 ワクワク 続き期待
91 :
山師さん :2010/03/25(木) 00:27:00 ID:ZYLYFsMW
小説にしたら売れるんでない?
92 :
山師さん :2010/03/25(木) 00:39:43 ID:4UzCn5iI
おれどうなっちゃうの〜!! 【7550 ゼンショー】 すごいことになってるぅ。 逆日歩がえげつないことになってるやん 最初下がったからいけると思ったのにめっちゃ底堅いやん・・ そして結局はアゲアゲで終わったし。 【680円台で空売りが大量に入っているからかなぁ】 なか卯の売り煽りがあったから安心してたのに 結局無駄だったじゃ〜ん・・・ あれ!!しかも今月って優待月とかじゃね・・・ ここの優待って3000円分の食事券でいろいろなレストランで使えるんだよなぁ〜 利回り的には10%あるし おれも最初から買いで入ればよかったよ・・・ 【空売ってる人が頑張って売り煽りをしてるのに】もっと頑張れよぉぉ・・・
93 :
山師さん :2010/03/25(木) 00:55:13 ID:rYulfq6K
>>俺のポートフェリオは一億五千万に届こうとしているが・・・ リーマンのため平日は売買できる環境にないので、ポジショントレードを していたと思ってたけど、この認識であってますかな。 でも、上昇トレンドにおいて中期保有したとしてもこのパフォーマンスは、20〜30年戦士 だと思うのだけど、この時点では若いという設定なのですね。 資産の形成経緯が詳しく分からないけど、毎日ザラ場に張り付いてデイ&スイング&ポジション を駆使してる人でなおかつ運と才能がある人のみが到達できる極みに上記の方法で到達できる ものなのでしょうか。 非常に違和感を感じています。
94 :
83 :2010/03/25(木) 01:31:41 ID:l5w2zkRB
>>89 有難うございます。
未回答の項目は、今後の展開の楽しみとして、取っておきます。
95 :
山師さん :2010/03/25(木) 01:37:02 ID:3sdNruHM
>>93 元手1000万以上あれば地合次第で余裕でしょ
96 :
山師さん :2010/03/25(木) 02:06:12 ID:qllTNW5t
>>95 元手1000万以上なんて話、どこから出てきた?
底辺リーマン手取り20万だろ?
>>93 違和感は他にも何点かあるけど
とりあえず「物語」を最後まで進めてから抽出すれば良いんじゃないか。
97 :
山師さん :2010/03/25(木) 02:37:55 ID:cnH7ToZB
98 :
山師さん :2010/03/25(木) 02:58:00 ID:qllTNW5t
>>97 種500とあるな
1年で10倍か
その途中で、元手と呼ぶのか。
妙な表現だな、まったく。
まぁいいや、とりあえず最後まで進めてくれ。
99 :
山師さん :2010/03/25(木) 05:05:50 ID:w3FRkokP
イヤな奴が湧いたな 純粋に楽しめないなら来なけりゃいいのに
100 :
山師さん :2010/03/25(木) 09:16:50 ID:ulPwjj7S
人の楽しみなんて千差万別だからな
101 :
山師さん :2010/03/25(木) 09:31:33 ID:Vx02GCBG
思い出話につきあっておけばスレチでもないしな
102 :
山師さん :2010/03/25(木) 10:16:26 ID:R5QjII0l
1億5千万だろ 専業で2千万程度の種銭で妻子を養ってるのはゴロゴロいる いわんや1億5千万をや、だわ 物語の進め方がプロなんだよな、プロットがしっかりしてるというか
103 :
山師さん :2010/03/25(木) 10:38:34 ID:ulPwjj7S
ま 当然exampleがあるんだろ
104 :
山師さん :2010/03/25(木) 11:11:28 ID:3fql6VpW
話の展開が上手いよな・・・。 二回くらい最初から読み直しちゃったよ。
105 :
山師さん :2010/03/25(木) 11:29:12 ID:NeGVYTf4
都合によって微妙にスルーとか たしかに上手い さすが海千山千のおっさんだ
106 :
山師さん :2010/03/25(木) 13:14:43 ID:Gjn0uMdK
つまり、上を目指して夢見てる連中はwktkで ある程度まで達した人から見ると、違和感アリアリといことか なるほどね
107 :
山師さん :2010/03/25(木) 17:11:24 ID:swyIRkpQ
108 :
山師さん :2010/03/25(木) 18:50:42 ID:rYulfq6K
>>106 証券会社や仕手筋の書き込み屋という可能性が出てきたね。
市場が細ると困る人たちはあの手この手で夢をみさせるようなことを並べたてる。
109 :
山師さん :2010/03/25(木) 19:32:34 ID:R5QjII0l
初恋が将来のロマンスにとって重要なのと同じほど、 初めて買った株というのは将来の投資の土台になる。 これはピーター・リンチの言葉だけど、この辺を書いて欲しいね
110 :
山師さん :2010/03/25(木) 22:37:05 ID:4UzCn5iI
このままじゃマジやばい〜!! 【7550 ゼンショー】 権利日前日にやっと押し目くる〜。 逆日歩がまたまたえげつないことになってるぅ。 【680円台で空売りが大量に入っているからだな!】間違いない!! なか卯の売り煽りってなんだったんだよ 結局無駄だったじゃ〜ん・・・ 売り煽りって使えねーな あれ!!しかも明日って権利確定日とかじゃね・・・ ここの優待って3000円分の食事券でいろいろなレストランで使えるんだよなぁ〜 利回り的には10%あるし おれも最初から買いで入ればよかったよ・・・ 今から買いで入っても全然間に合うのか〜 権利日過ぎてもここ下がらないっぽいしね☆ 【空売ってる人が頑張って売り煽りをしてるのに】もっと頑張れよぉぉ・・・
111 :
山師さん :2010/03/26(金) 00:09:47 ID:6WhAONAI
>>88 面白い!
こりゃぁー期待できるよ
恋の話はもういいよw
112 :
山師さん :2010/03/26(金) 02:28:06 ID:MZ06f/3c
113 :
山師さん :2010/03/26(金) 02:38:41 ID:MZ06f/3c
114 :
山師さん :2010/03/26(金) 04:52:01 ID:VyXHdGtu
消費者金融なんてのはパトロンみたいのがいて 実質経営者は駒だよ バブルの頃は知らないけどさ・・・ホテルのプールで水泳か
115 :
山師さん :2010/03/27(土) 00:54:04 ID:4SsXFvHh
おれは本当かどうかなんてどうでもいいんだ。 読んでておもしろいんだからケチつけないでくれ。
116 :
山師さん :2010/03/27(土) 01:01:20 ID:L25LhUt8
俺もネットの与太話がほんとがどうかなんてどっちでもいい。 検証なら、話が全部終わってからにして。 あと、特定銘柄を推奨している奴もうざい。
117 :
山師さん :2010/03/27(土) 02:55:55 ID:2+EOZT2Y
続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
118 :
山師さん :2010/03/27(土) 17:24:50 ID:MJE5iihb
粗探しとか銘柄や手法を書けって言ってるヤツ、アホじゃねえの? そんなんだから勝てねえんだよ、こんな良スレにくだらねえ水を差すな 銘柄や手法なら他の買い煽りスレ見て来い 種がどうこう言ってる奴は初めからちゃんと読め、1000万で合ってるだろが
119 :
山師さん :2010/03/27(土) 17:59:11 ID:QwW26eE4
逆だろ、
相場で勝ってる人間は、利益率とリスク、相場の張り方とかがだいたい見える。
たとえば年利20%で勝つには月に2%も勝てば十分で、
そのためにはどのくらいリスクを取ればいいとか見える、というか見えてくる。
で、今回は二年で+1400%
だから
>>93 みたいな違和感をおぼえる人間が出てくるわけだ。
一方、ロクに株を知らない人間や相場で負けてる奴からすれば、ほうほうと鵜呑みにしちゃう。
なぜって、このストーリーにはロマンがあるからな。
おれはただ、是銀が言ってるように、
「うまい物語を聞いて相場に手を出して大損こく個人」
が出ないようにと願うだけだよ、証券関係の人間なら逆だろうがな。
120 :
山師さん :2010/03/27(土) 18:51:07 ID:/lxcdWBw
>「うまい物語を聞いて相場に手を出して大損こく個人」 >が出ないようにと願うだけだよ、証券関係の人間なら逆だろうがな。 「1よ。俺は強制ロスカットを喰らってしまったのか?」 タイトルで頭から否定してるだろ、馬鹿か?
121 :
山師さん :2010/03/27(土) 19:49:16 ID:ND1RSIfi
>>120 結末は大損して退場するということか。
でも「?」だから分からんか。
122 :
山師さん :2010/03/27(土) 20:03:36 ID:JnzTImDu
>>121 無粋な推測すんな
というか、218さん、更新まだ?
>>122 空気読め!思い出話語れるような雰囲気じゃねぇだろうが!
木下さんのエピソード書き終えちまったよ。
124 :
山師さん :2010/03/27(土) 20:52:20 ID:ND1RSIfi
>>123 え!?
木下さんが主人公だったんですか。
125 :
山師さん :2010/03/27(土) 21:31:18 ID:JnzTImDu
126 :
山師さん :2010/03/27(土) 21:47:02 ID:COSMRQQI
朴さんだろ
127 :
山師さん :2010/03/28(日) 09:36:00 ID:qGXN+NzD
早く続きを書いてほしいぜ。 書くのは大変だろうけど、続きを知りたい。
128 :
山師さん :2010/03/28(日) 10:22:13 ID:V2dBc4MJ
129 :
山師さん :2010/03/28(日) 10:37:26 ID:ldg/8KBR
バーチャって本当にいるんだな てか擁護派オールバーチャ?
130 :
山師さん :2010/03/28(日) 11:30:20 ID:rRVtGUv/
リーマンがシステムトレードだけで 1〜2年で5000とか1億5000とか 粗捜し以前だろ もう笑うしか
131 :
山師さん :2010/03/28(日) 11:51:47 ID:mYhOAq7W
事実かフィクションか以前に、純粋に読み物として面白い 218よ、雑音が多くなってきたが気にせず続きを書いてくれないか
132 :
山師さん :2010/03/28(日) 11:58:14 ID:S2nMXvPt
フェイクの数だけ騒ぎが起きる 自然なことだ
133 :
山師さん :2010/03/28(日) 12:01:34 ID:pU0uubEy
おばあさんが川で洗濯してて桃が流れてきた件で 「どこの桃?」「なんの桃?」みたいにケチつけても仕方ないだろ。 鬼退治するまでゆっくり聞きましょうや。
134 :
山師さん :2010/03/28(日) 12:12:20 ID:V2dBc4MJ
それ「ケチ」と違うよ そこで純粋な疑問を持てる子供こそが伸びる子 上手く説明できるのが伸ばせる親
135 :
山師さん :2010/03/28(日) 13:23:53 ID:aktoxWTK
追加資金を考慮するとトータルでは1500万を2年で1億5000万に 増やしたことになる。3.2倍の利益率を2年間行えばこの数字が達成できるので あながち不可能でもない。ただ売買年数が長くなるにつれて利益率もアベレージ化されるので この利益率を維持することは難しくなる。1億5千万円到達後の資産推移を 知りたいところです。
136 :
山師さん :2010/03/28(日) 18:11:14 ID:QA0KGmzF
とりあえず最後までと思ってたけど そうやって擁護派がこじつけるなら 細かいこと言うけど 種500が4ヶ月目追加500で1400 前月+80で最初の月は+30 なら中間の月は+290な 種530で+290 ←なぜこれは書かないの? +290の次月+80なんて普通どーでもええやん
137 :
山師さん :2010/03/28(日) 18:53:04 ID:GNhJeKvG
>>136 それは本人の意識の問題だからね・・・
確かに 530 で +290 は半端ないパフォーマンスだから、特筆すべきところではあるんだけど・・・
218 さんの場合、株そのもののパフォーマンスよりも、株を通して何を得て失ったかに
焦点を当ててるみたいだから、売買成績そのものに突っ込まない方がいいかもしれない。
138 :
山師さん :2010/03/28(日) 19:05:29 ID:R3eN9sZw
別に株の成績に興味あって読んでる訳じゃないしな
139 :
山師さん :2010/03/28(日) 19:09:39 ID:mlxwhMuz
あれ、どっかに5%ルールとか書いて無かったっけ
140 :
山師さん :2010/03/28(日) 20:15:41 ID:qGXN+NzD
俺も株の成績云々っていうよりも、何を得て何を失ったかっていうのが 興味あるわけであって、ひとつの読み物として早く読みたい
金額に関して、十五年以上前なんで自信ないが・・・。
>>5 >セコセコためた預金を半分下ろし、種銭 五百万で株を始めた
>>9 >年収三百万弱の俺が、いつの間にか一千万を貯蓄していた。あの土地転がし
>で六億を稼いだリーマンに預金だけは追いついた。だが、だからといって俺の
>人生に何らかの展望が見えたわけではない。
預金だが「9」の段階で一千万突破。さらに時間が経って「5」の段階で、
1100万強だった。五百万をその半分と書いて別に問題ないかと。
俺は「セコセコ貯めた預金の約46パーセントを下し」、などと書くつもりはない。
>>株を初めて四ヶ月目かな?その月は日経平均も高騰し八十万を稼いだ。
一ヶ月目30万、俺の手取りの倍だからはっきり覚えている。
二ヶ月目〜三ヶ月目だいたい20〜40万、この間は日経平均が下がり続ける。
四ヶ月目80万強、日経平均が高騰していた。
この四ヶ月間で当然、ボーナスや給与で預金は増える。
預金から当座の金を残して700万入金、で、千四百万弱かな。
何度か「一千万が五千万に増えた」と書いたが、「一千二百万が五千万に増えた」
と書くべきなのだろうか?面倒臭いなあ・・・。
>>141 みたいなのは今回で最後にする。
大体予想はできたが、この手の話になると、最後はポートフェリオを張り付け
ても、納得してくれなくなる。
このスレは手法自慢のスレではない。
今までは健全な話ばかりだったが、そろそろ法に触れる経験もし始める。
たぶん十年経ってるからほとんど時効だろうが、通報されると面倒なこともある。
だから、はっきり言おう。この話は、“フィクション”だと。
騙されたがっている馬鹿と暇人だけ、読んでくれ。
利口な君、これフィクションです。
「1よ。俺の贅沢の質が、別次元に飛んじまったよ」 俺は木下さんに、よく週末を誘われるようになった。週末は株取引をシミュレイトする大切な時間 だったのだが、それをつぶしてもいいほど木下さんの話は魅力的だった。また、最近では俺の資産も 巨大化し、前ほどこまめに売り買いができなくなり、まあ、時間もあった。 ある夜、俺たちを会員制クラブから送るハイヤーには三人が乗っていた。俺と木下さんと、小柄な 女性だ。途中、俺はホテルで下りたのだが、女性まで下りてきた。俺は彼女の事を、てっきり木下さ んが持ち帰るものと思っていた。 「もう少し飲みましょ」 女の人はそう言って、俺に腕をからめてきた。俺は、この“費用”がどの段階で支払われたのだろ うかと考えていた。 そしてこれがデフォルトになった。それ以後、木下さんと隠れ家的な高い店で食事をした後は、 高級クラブで飲み、時には女性がついてきていた。彼女らに屈託はなかった。形を変えたエリート意 識みたいなものさえ感じられた。その根拠を俺は想像したくない。楽しませてくれる相手に野暮だか らだ。 木下さんがなぜ俺にそこまで入れ込むのか分からなかった。金持ちの老人が若者に投資したがるよ うな話は聞く。だが、その若者は俺のような人間ではない。高学歴の秀才であったり、夢にひたむき な若者だ。 高価な食事や酒を奢って貰ったり、もっと“高いもの”を買って貰っておきながら、俺は卑屈な気 分にはならなかった。なぜなら、それらを全て俺の余裕資金でトレースすることができたからだ。ま るで料亭や酒の銘柄、そして女の遊び方をレクチャーしてもらっている気分だった。 木下さんは、あらゆることに精通していた。政治、経済などは言うに及ばず、株式のトレードにつ いても俺よりはるかにテクニカル的で、緻密なノウハウを知っていた。 俺は木下さんから、社会の仕組みだけでなく、もっと複雑で不可解な人間という生き物そのものま で教えてもらった。
144 :
山師さん :2010/03/28(日) 21:30:54 ID:GNhJeKvG
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
>>144 騙されたがっている馬鹿か?、騙されたがっている暇人か?
どっちだ?
146 :
山師さん :2010/03/28(日) 21:42:05 ID:ow/Yp1H1
フィッークション 花粉症の季節だからね 以下 ツマンネ禁止
147 :
山師さん :2010/03/28(日) 21:44:12 ID:ow/Yp1H1
ウンウン 良いねー はやく続きを!
148 :
山師さん :2010/03/28(日) 21:54:43 ID:GNhJeKvG
>>145 どちらでもいいじゃないのかな、純粋に面白い。
わっふるわっふる
149 :
山師さん :2010/03/28(日) 22:02:49 ID:HFx8b++d
ざわ・・・ざわ・・・なんか福本伸行の作品のような雰囲気 が・・・
>>148 よしっ、決まった!馬鹿な暇人だ。
俺もそうだから、分かる。
ちょうど、六甲のおいしい水が沸いた頃だ。
山崎のお湯割りでも付き合わないか?
「148よ。木下さんの昔話につきあってやってくれないか?」 木下さんの話をしよう。少し長くなるかもしれない。 木下さんは、大阪の生野区に生まれた。その地名と名字から、彼のルーツが連想できたが、結局そ のことには触れることはなかった。 極貧の中、中学を出てすぐ、港湾事務所の使い走りになった。彼にとって“成り上がる”とは、人 並みの生活をすることだった。こき使われ、空いた時間に仕事を覚え、さらに夜遅くまでかけて上の 仕事を目指した。五時間眠れば、贅沢だった。 そしてなけなしの給金の中から苦学を必要な資格を取り、二十代の半ばで港湾の機械オペレーター の職を得た。高卒のサラリーマン並みの給与が得られ、家族が持てる仕事だ。彼は、学歴にこそコン プレックスがあるが、幸せな家庭を築くはずであった。 だが、時代は政治の季節だった。六十年安保って奴だ。ノンポリの彼も“組合”を通じデモに狩り だされた。そこで悲劇が起きた。いつものように機動隊とのセレモニーのような“おしくらマンジュ ウ”を終え、湾岸労働者の組合仲間とともに京橋の屋台で飲んでいた。突然、ヘルメットと鉄パイプ で武装した連中の襲撃を受けた。湾岸労働者だけに喧嘩は強い。すぐに応戦したが、無勢だし、何人 かは最初の奇襲でダメージを負い過ぎていた。そして反撃したことが災いした。逆に恐怖にかられた 襲撃者たちは、木下さんたちに過剰なほどの暴力を加えた。 木下さんは、両手の平を粉砕骨折し、さらに仕事の上で致命的だったのは目をやられ視力が低下し たことだった。 「ウチに“メクラ”はいらんデ。おまけにハンドルも握れんのやろ?」 会社は解雇を言い渡した。組合は守ってくれなかった。 証拠はなかったが、襲ったのは京都の一流大学の学生たちだった。学生運動の組織が、対立してい る大阪の大学の組織に制裁を加えるため、大阪に乗り込んできていたそうだ。 「私の職を奪った連中は、卒業前には“運動”も卒業し、一流企業に勤めたはずです」 木下さんはマッカランのグラスを傾けて言った。
152 :
山師さん :2010/03/28(日) 22:15:52 ID:ow/Yp1H1
□\( ̄∀ ̄*) 酒だー! 竹鶴21年じゃなくて 山崎なんだね なかまっ♪(゚◇゚人゚◇゚) って感じ?
153 :
山師さん :2010/03/28(日) 22:20:46 ID:GNhJeKvG
>>150 確かに馬鹿な暇人だ・・・フィクションと分かっていながら「木下誠一」でググってしまった・・・
飲みますか!
154 :
山師さん :2010/03/28(日) 22:26:33 ID:ow/Yp1H1
なるほど キャラ立ちしてきたね いいよ 木下さん♪
155 :
山師さん :2010/03/28(日) 22:40:59 ID:3dtVJZ9U
俺はただ話が聞きたい暇人だ 是非話続けてくれ だたの小説に文句つけるような人は無視して是非続きをお願いしたい とても面白いと思う
「148よ、まだ起きてるか?木下さんは愛知県とともに60〜70年代を過ごした」 人違いの襲撃、そんなやりきれない理由で木下さんは機械オペレーターの仕事を失った。失意の中、 職を転々とした。日雇い、パチンコ店、植木屋、百科事典のセールス、時には犯罪の片棒までかつい た。 生きることで精いっぱいだった。“中卒の無職”、結婚などかなわぬ夢だった。 三十代の半ばで東大阪の機械会社でセールスマンを始めた。使い捨ての消耗兵、歩合のセールスマ ンだった。だが、彼はここで人生を切り開くこととなる。 彼は愛知県の三河地区を担当した。十数年前は“ガチャマン景気”などと呼ばれ、天然繊維で潤っ た地域だが、そこ頃は見る影もなかった。あちこちに残る中小の繊維工場は終わりを待つばかりで、 か細い消え入りそうな機械音をたてていた。 新型機械の導入などあり得ない。木下さんは細々と、消耗部品の点検と納入を続けるばかりだった。 しかし、この地域には次の時代の産業が力強く鼓動を脈打っていた。“自動車”だ。当時は、自動車 部品のほとんどは、町工場で作る時代だった。三菱やトヨタが、傾いた繊維工場を自社の部品工場に 取り込み始めた。 木下さんは、その時代の移り変わりを見逃さなかった。 繊維用機械の営業に見切りをつけると、自動車用の機械を売って回った。繊維工場のオーナーが商 売替えの資金に困っているようなら、自動車メーカーの担当と話をつけ、有利な条件で融資までさせ た。 俺は感動した!あの“トヨタ銀行”の原型の一つがそこにいた。 繊維工場からの転身だけに、慣れない機械をよく壊された。また勤勉な三河人たちは、遅くまで仕 事を続ける。 夜の十時、「工場の機械が止まってしまった」と、商人宿に電報が入る。 彼は飛び起き、急いで駆け付け、機械のメンテナンスを行った。そんな木下さんの真面目な仕事ぶ りは評判になり、いつの間にか岡崎市伝馬通り(岡崎の一流ビジネス街)に自前の事務所を持つよう になっていた。 木下さんは、高卒のサラリーマンを使う立場になった。
157 :
山師さん :2010/03/29(月) 00:04:47 ID:ePXdwZ4O
泣く話でないのに涙が・・
158 :
山師さん :2010/03/29(月) 00:22:22 ID:6Ilou6yv
株でいくら買ったとか、負けたとか・・・そんな話はよく聞くが、 株がもたらした物語は、滅多に聞かない。 だから、俺は今日も書き込む。 わっふるわっふる。
159 :
山師さん :2010/03/29(月) 00:28:27 ID:aM9bAs/C
>>158 そう言われてみれればそうだな
株板でこういうのも珍しい
わっふるわっふる。
160 :
山師さん :2010/03/29(月) 02:32:18 ID:93HIvO5l
いーねぇ 木下さん 心の葛藤をプラスのほうに もっていけてるよな 普通の人は被害者意識の 塊になって潰れちゃうだろ わっふるわっふる(言わなきゃいけないのかこれ?)
161 :
山師さん :2010/03/29(月) 08:35:40 ID:uDyj0Fry
そうかフィクションな 子供の頃見た「西遊記」は強烈に面白かったけど 今見ると何だか陳腐すぎて逆にハマる ・・・みたいな Shalom ・・・みたいな
162 :
山師さん :2010/03/29(月) 21:12:27 ID:JxLuzAE5
どんどん書いてくれ。 わっふるわっふる
「1よ。やがて王国が成立する」 順風かと思われた木下さんの事業だったが、また挫折を味わうことになる。社員の裏切りだった。 地元の有力者に強く懇願されて雇った男が、他の社員と示し合わせて会社が最も忙しい時期に独立し てしまったのだ。急に人手など補充はできない。しかし、既に請け負った仕事は仕上げなくてはいけ ない。裏切った社員は木下さんに、「助けてやるから、自分のところに仕事を回してくれ」と申し出て 来た。古典的な乗っ取りの手口であった。木下さんはいくつかの得意先を失うしかなかった。 そして得意先を巡る不毛な消耗戦が続いた。しばらくして裏切った社員を紹介した有力者が、「こん なことになって申し訳ない」、などと言いながら手打ちの仲介を買って出てきた。木下さんは、有力者 が裏で絵を描いていたのだと悟った。 木下さんは、事業から身を引いた。会社を一千万(また一千万だ・・・、千二百万だったらゴメン な。笑)円で、裏切った元社員に譲渡したのだ。たぶんその金は有力者が用意したものだった。 だが、木下さんも素直にはフェードアウトしなかった。今で言う“クラウン・ジュエル”を仕掛け て置いたのだ。事業の引き継ぎが済むと同時に、経理の一切を任されていた女子社員と、ベテランの エンジニアが辞表を提出した。中小企業である。木下さんが抜け、その二人まで抜けたら、もう会社 は存続しえない。 エンジニアは自動車修理工場を始めた。開業資金は木下さんが融資した。女子社員は、木下さんの 嫁になった。 見事なロスカットだった。彼は今の仕事の将来に見切りをつけていた。やがてメーカーは部品工場 を囲い込んでいくだろう。そして部品工場は大規模化・専門化し、自分たちのような中間業者は不要 なものとなる。実際、木下さんの同業者たちは間もなく淘汰の時代を迎えることになる。 木下さんは、名古屋でサラ金会社を始めた。さすが時代を見る目は抜群だった。時は七十年代、急 激な都市への人口流入の結果、借金を親子・親戚といった人間関係に頼れない層が急増していた。 サラ金を始めて、今までとは比較にならないほど稼げたが、精神的にキツい仕事だった。借りる時 は土下座までしかねなかった債務者も、返す時は不当な利息を払う被害者の気分になる。当たり前だ が、必要経費の大部分は回収のために使われた。 やがて木下さんは、個人よりも事業主を中心に融資するようになった。優良な顧客には、銀行並み の利息で融資した。個人はサラリーマンに限定した。今のクレジット会社の審査条件と同じだ。この ビジネスモデルのおかげで、その後、八十年代のサラ金規制に始まるサラ金弾圧の荒波を乗り切るこ とができた。 そして、二十年後、不屈の男は、名古屋の一角に自分の王国を築くにいたった。
164 :
山師さん :2010/03/30(火) 00:34:35 ID:rhGl4rnI
木下さんへの心酔っぷり、いいねぇ
165 :
山師さん :2010/03/30(火) 16:26:23 ID:Wins/TMH
>>142 >これフィクションです。
最初に書けよ
166 :
山師さん :2010/03/30(火) 17:16:35 ID:EGqEqCaH
>>165 >>19 でフィクション入ってるって書いてあるだろ
どこがフィクションかは読み手がそれぞれ判断すればいいこと
167 :
山師さん :2010/03/30(火) 19:37:48 ID:Wins/TMH
フィクションを入れてあるのと、プロット(物語の枠組み)がフィクションなのは違うから。 ノンフィクションでも創話を入れるのはよくあること。
168 :
山師さん :2010/03/30(火) 21:25:03 ID:felu93FF
いいねー
続き希望!
>>167 おまえのIDって
なんか・・・
169 :
山師さん :2010/03/31(水) 12:15:55 ID:C+ROdd34
Itsumo 218 san no hanasi wo tanoshimini siteimasu. dakara kakimasu. waffle waffle.
「1よ。ちょっと九十年代のおさらいだ」 【スチュワーデス】 今でも人気のある職業かもしれない。80年代は間違いなく高根の花。90年代もまだブランド力強は強かった。女子の人気ナンバーワンだっただろう。 【会員制クラブ】 基本、高級クラブだが、別に会員カードが必要なわけではない。一見さんでも入れる。ただ、雰囲気の悪い客や、安っぽいスーツの客を断るために会員制と表示している。 【消費者金融】 80年代のサラ金規制を生き延びたサラ金が、名前を代えてイメチェンする。90年代後半に、絶 頂期を迎える。その利益率の高さに、バブルの崩壊後の“失われた十年”でビジネスモデルを見出せ なかった銀行が触手を伸ばす。非合法の街金などの暗躍により、再び世論の批判が高まる。 【ベトナム】 90年代、ドイモイ政策の影響で、観光ブームもあったが、投資バブルもあった。開発済みのタイ と違い、アメリカに勝った国ということで途方もないポテンシャル幻想があった。 【1997年】 タイバーツ危機。韓国IMF管理下に。そして、日本政府が腐った大企業を見捨てた年。 【安室・小室】 投資とは関係がない。 【銀行】 バブルのつけを最も長く、最も悲惨に支払わされる。 他に何かあったら教えてくれ。
171 :
山師さん :2010/03/31(水) 23:48:24 ID:KvsH9COs
80年代〜90年代で 覚えてるのは テレビのCMで 武富士のCM(みんなで踊ってるやつ) はよく覚えてるよ フロムA のCMもしつこかったね じゅわいよくちゅーるマキだっけ? 深夜にしつこいの多かったなぁー 90年代を政治家でみれば 橋本龍太郎が一番印象がある バブルの弾けた原因の総量規制を 行ったときの大蔵大臣だったし その後消費税UPさせて 失われた10年を演出した 功労者だよね 車では87年にシーマが売りだされて シーマ現象をもたらしてセルシオ とかの高級車が売れて BMWの3シリーズが 六本木のカローラって言われてタネw
172 :
山師さん :2010/04/01(木) 02:54:06 ID:cbzVJY0U
もう秋田 興ざめ
173 :
山師さん :2010/04/01(木) 07:17:15 ID:zxECHb3B
>>170 スチュワーデスって、単なる飲み屋の姉ちゃんなのにな。
海外に出るってだけで一気にイメージアップか。
日本人の海外信仰は強すぎる。
「1よ。俺は真面目に働いてるよ。」 当然だが、俺の会社をそのまま晒すことなんてできない。だから、仮名と、フェイクを入れて話す。 “東紡”という会社がある。設立は明治の国策企業「東海紡績」、名前の通り紡績業が始まりだった が、戦前には食品業界にも進出した。終戦間際、南方戦線に送る缶詰箱に石ころを入れて送った、と いう中傷もあるが、どうやら事実らしい。単純に横流ししたという説と、確実にアメリカ軍に沈めら れるのが分かっている貨物船に貴重な食料を載せたくなかったという説の二つに分かれる。そのエピ ソードからも、東紡の毀誉褒貶の激しさが分かる。 現在、東紡は百以上のグループ企業を傘下に収めている。テレビの特番をスポンサードした時なん かは、そのグループ企業全てがテロップに流れる。東紡マンたちの最も誇らしい瞬間だ。 俺の会社は東紡エンタープライズ、グループ企業とういうより、下請けの一つだ。東紡の製品開発 と販売促進のため、八十年代初期に設立された。しかし、東紡本体にも同じような部署があり、さら にグループ企業にも同じような趣旨の会社がある。だから、存在意義は極めて薄く、毎年、統廃合の 噂が流れる。 給与水準は、東紡が三十歳で八百万に達するのに対して、俺はその半分以下だ。出世は、生え抜き は課長職までと言われる。それ以上の役職は東紡本体で肩を叩かれた管理職の左遷先として存在する。 俺の会社への世間の評価は“間違って”高い。東紡は本体の素材を中心に、三つの兄弟会社が存在 する。東紡食品、東紡化学、東紡薬品だ。この四会社までが栄光ある東紡グループといえる。ウチも、 名前に東紡がついているため、世間はウチまで兄弟会社の一つと誤解してしまうが、東紡の連中は、 俺たちの事を「エンタープライズさん」としか呼ばない。決して俺たちに“東紡”をつけることはな い。 だが、実際の会社としてのレベルは、俺は底辺リーマンと呼んでいるが、そう悪くないのかもしれ ない。同僚には東京で言う“MARCH”レベルの大学の者もわずかだがいる。俺も、叔父のコネがなけ れば入れなかっただろう。ただ・・・、俺は少なくとも高校生の頃は、“カタカナのつかない”東紡 レベルの会社への就職を当たり前くらいに思っていた。 だが、この会社への期待のなさ、愛着のなさが俺に十年近くの勤務を可能にさせたのかもしれない。
175 :
山師さん :2010/04/01(木) 22:38:56 ID:bLHztb/l
東レエンタープライズ?
176 :
山師さん :2010/04/01(木) 23:32:06 ID:0IZTkEXc
ふむふむ んでんで えーっと わっふるわっふる
177 :
山師さん :2010/04/09(金) 21:45:32 ID:9O0tAa0H
もしかして規制中かな・・・
解けたのか?
「1よ。俺はセリエAのスター選手に憧れるより、ギャングスターに憧れていたはずだった。」 一度、二十万の仕立ての服を知ってしまうと、どうしても“A山”のニッキュッパスーツでは縫製 の甘さが目についてしまう。素材もウールとあるが、天然素材を着ている気はしない。まるでビジネ ススーツの形をした作業着だ。 靴は、ピカピカのリーガルだったが、それは通勤にしか使っていないからで、三年は履いている。 職場ではスリッパに履き替えているから、劣化しないのだ。 俺はめずらしく職場の仲間と居酒屋にいた。いつの間にか年長組になっていた。 「さっすが、慶応ボーイ、俺たち早稲田にはありない発想ッ!」 隣のグループに声の大きい男がいて、さっきから“慶応ボーイ”と“俺たち早稲田”を繰り返して いる。何だがあらゆる話題をその二つに結び付けて話しているようにさえ聞こえる。慶応ボーイもま んざらでもなさそうだ。早稲田は俺と同じくらいの年に見えた。俺が馬鹿大学出身のせいか、いつま でも大学を自分の属性として引きずることが理解できなかった。 隣のグループは一流企業の若手で皆高学歴のようだが、俺は不遜なことに彼らを見下していた。話 している内容があまりに稚拙だったからだ。例えば「戦争で景気がよくなる」などと平気で断言して いる。一体いつの時代の話だ?高度資本主義経済の現在、レアメタルが一種類調達できないだけで、 経済は止まる。 そもそもここ十年、戦争のたびに経済はダメージを受けているだろうが! 隣のグループの正体が分かった。銀行員だった。彼らの場をわきまえないはしゃぎ方に、俺は『ス トレス溜まってるんだろうなぁ』、と同情した。ところが、俺の同僚たちの反応は違う。男たちは委縮 してるし、女たちの視線はうらやましそうなのだ。 何なのだ?この違和感は?俺は焦った。自分の軸足を見失っていた。俺はまだ東紡エンタープライ ズの一社員の域を超えていない。俺は銀行員たちを羨まねばならなかったはずだった。俺は、将来ま で保証する絶対的な資産を得ていない。株取引で得た不安定なキャピタルゲインなど、幻想に過ぎな い。 俺にとって株式を資産として考えていいのは、最後の利確、つまり引退する時だけだ。 それはいつなのだろうか?案外、近いような気がした。俺はウィークデイとウィークエンドの二重 生活を、贅沢の歯止めとして始めた。俺はウィークデイは徹底して、贅沢を排除してきた。ところが、 その境界があいまいになりつつある。本当の俺は月給二十万そこそこのサラリーマンに過ぎない。俺 はその大切な部分を時々忘れる。 昼間は気のいい肉屋の主人、夜は町の仕切り屋ギャングスター、そんな生活を気取っていたのに、い つの間にか昼間のトラブルにピストルを持ちだそうとしていた。 俺は三次会へ行く同僚たちを見送った。行きつけのバーにでもタクシーを飛ばそうかと思ったが、 まだウィークデイだと思いだした。俺は、適当なジャズバーに入り、銘柄も指定せずにウィスキーの ロックをたのんだ。
180 :
山師さん :2010/04/09(金) 22:54:13 ID:jP8v/RjI
待ってました。
181 :
山師さん :2010/04/10(土) 01:04:29 ID:DZ6CkIgH
同じくまっていました
182 :
山師さん :2010/04/10(土) 08:48:46 ID:kZo3cSBD
183 :
山師さん :2010/04/10(土) 09:35:41 ID:N7AsCnaf
いいからわっふるわっふる
184 :
山師さん :2010/04/10(土) 18:31:25 ID:Jn9y6Vhm
いいよ いいよ わっふるわっふる あっ、ひょっとして生活レベル上げると もう元には戻れないってこと言いたかったのかな
「1よ。俺は、何になりたかったんだ?」 『あすなろの木は、あすこそはヒノキになろう、と毎日願っていた』 俺はガキの頃から“あすなろの話”を好きになれなかった。 明日はヒノキ(檜)になろう、だからあすなろ(翌檜)。 何となくひたむきな感じがして、学習塾なんかがよくこの名前をつける。 だが、考えてみろ。あすなろは、大木や名木になろうとかじゃない、ヒノキになりたいそうだ。 とても俺は、ひたむきとは思えなかった。むしろ卑屈に感じた。 そう言えば俺が、興味本位で紛れ込んだ百パーセント、インチキの投資セミナーも、【あすなろ会】 だった。高級ホテルに不似合いな雰囲気の連中が、ロビーにたむろしていた。顔なじみのボーイに尋 ねると、「ネズミ講の連中ですよ」と顔をしかめた。ホテルの営業が下手を打って、会場貸しを受け付 けてしまったそうだ。俺はボーイに頼んだ。「紛れ込ませてくれ」、と。 「初めの受付が終了したら、簡単に入れますよ」 ボーイが耳打ちをしてくれた。 会場の雰囲気は異様だった。サクラ丸出しのオバサンが、「儲かって、儲かって、しょうがないのぉ ー」と叫んでいた。その言葉がしばらく耳から離れなかった。途中で、剥き出しの欲に触れて気分が 悪くなった。 だが俺は、【あすなろ会】の連中を笑えない。 俺は、先の見えた人生から逃げ出そうと株を始めた。それは社会のためでも、人のためでもない。 俺が一人で利益を得るためにだ。 『あすなろに木は結局、ヒノキにはなれなかった・・・』 俺は、株取引で今とは違う自分になろうとした。 そして、始めてすぐに自分は違う自分になれると確信した。 一年目、株取引は、俺の入社以来約五年間の節約の苦労を数カ月で否定した。水が溢れるように増 えて行くポートフェリオを見ながら、俺は自分に羽根でも生えたかのような、全能感を持った。二年目も そうだった。 だが四年目の今、俺は株の素人だと気付いている。知識が増えれば増えるほど、株の動きが見えな くなっている。今では、俺の売買はフィフティ・フィフティの半丁博打だ。メッキがはげようとして いるのだ。 そして、 俺は何者にもなれていない。
186 :
山師さん :2010/04/11(日) 01:38:18 ID:tk8TaNmH
規制されてた 支援
187 :
山師さん :2010/04/11(日) 02:04:51 ID:e4WEvEAY
複数回線も持たないセコい奴ばっかしw 株やってることさえ嘘くさく思えてきたよ
188 :
山師さん :2010/04/11(日) 15:43:40 ID:e8uG8tjx
複数回線のメリットが理解できない俺に3行で説明してくれ。
189 :
山師さん :2010/04/11(日) 17:08:43 ID:cbjiVt+Q
万が一の障害で売買不能の可能性除去
「1よ。引退だ。俺のトレード手法は、もう完全に限界だった」 チャートがある時期から急に難しくなり始めた。 チャートでは上がり終えたはずなのに上がり続けたり、下げ止まるはずなのに下げ続けたり、まる ですべての銘柄で仕手戦が行われているみたいだった。 「外人が本格的に参加してきたんでしょうね。彼らに調和の思想なんてないですから」 木下さんは言った。ゴルフ場やリゾートホテルを買い漁っていた外資が、今度はいよいよ株式市場 に触手を伸ばし始めたのだ。彼らの猟場は、俺たち個人投資家と同じ“利ザヤ稼ぎ”で、それを大規 模にやるつもりなのだ。 俺は売買は、まずチャートで銘柄を選び、その後でファンダメンタルを確認する。だからチャート を人工的に歪められたら、俺の投資は丁半博打になってしまう。 さらに競争相手となる個人、つまりネット取引をする個人投資家も爆発的に増えている。ある高校 教師が脱税で摘発された、という記事があった。教師は株のネット取引で稼いだ数億円を申告してい なかったのだ。俺と同じような連中が他にもいるのだ。ネット取引を誰もがするようになれば、俺に アドバンテージはなくなる。 俺の資産も、取引を始めて3年目に一億六千万に届いたが、今では一億三千万前後をウロウロして いる。一億を切ったこともあった。 俺は、そろそろ株取引も終わりかな、と思った。 本当なら二十代の若者など指を咥えて見ているだけのはずの経験を数多くした。うまい酒を飲んだ し、ホテル暮らしもした。イイ女も飽きるくらい抱いた。 そして、俺はいつの間にか三十を超えていた。 いい夢だったと思う。 俺は名古屋の街をトボトボと地下鉄に向かって歩いた。 引退を考えていた。 外資系高層ホテルが、俺を冷たい目で見下ろしていた。
>>189 いいことを教えてやろう。ネット専業証券会社であっても、手数料は取られるが
電話売買は可能だ。今は違ってたらスマン。
1995年頃なんかは、いくら愛知県と言っても、俺のアパート周辺はときどき
プロバイダにさえ、一晩中繋がらないことがあり、会社から電話したことを覚え
ている。
複数回線というのは、プロバイダを複数持っていることをいうのか?
俺は、かなり長い間、複数プロバイダと契約していた。経済的理由からだ。
だいたい、同じく95年から数年間は、定量制と言って月一万円くらいで、約30
時間ほどの接続が可能だった。それを超えると、一分間80円くらいの超過料金が取
られた。だから、複数のプロバイダで最長の契約をし、時間を超えるとプロバイダを
切り替えて使ってた。
たぶん、何を言っているのか分からねーと思う。ポルナレフさん、登場。
192 :
山師さん :2010/04/11(日) 19:18:35 ID:FOt6eTQc
,. -‐'''''""¨¨¨ヽ (.___,,,... -ァァフ| あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! |i i| }! }} //| |l、{ j} /,,ィ//| 『おれは奴インターネットを i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ 使ってたと思ってたら回線が途切れたぜ』 |リ u' } ,ノ _,!V,ハ | /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人 な… 何を言ってるのか わからねーと思うが /' ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ おれも何をされたのかわからなかった… ,゙ / )ヽ iLレ u' | | ヾlトハ〉 |/_/ ハ !ニ⊇ '/:} V:::::ヽ 頭がどうにかなりそうだった… // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐ \ 催眠術だとか超スピードだとか / // 广¨´ /' /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ ノ ' / ノ:::::`ー-、___/:::::// ヽ } _/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::... イ もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…
193 :
山師さん :2010/04/11(日) 22:46:18 ID:H0G7I+YK
救済銘柄【6898】トミタ電機
194 :
山師さん :2010/04/12(月) 21:18:56 ID:dlGjrXyS
上げ
195 :
山師さん :2010/04/12(月) 22:36:36 ID:jES4BEQn
親、兄弟はそのころ投資に対してどんな態度とっていたの
「1よ。あの運命の年、俺は死神の列が見えた。そして俺は奴らに魂を売った」 「外人は単純だから、行動が読みやすいでしょ?」 木下さんが言った。俺はその外人に翻弄されっぱなしだった。 「仕手株なんかもそうです」 木下さんが続ける。 「もちろん、どの株が仕手株かは素人には分かりません。でも仕手株は、熱が冷めたら、確実に下が るじゃないですか?」 木下さんの言っている意味がようやく分かった。仕手株を見つけたら、売りで入る方法もあると言 っているのだ。 九州のクズ建設会社の株が急速に上がり続けていた。200円前後だった株が、わずか一カ月と少し で1000円近くになっていた。材料は、ベトナムでODA絡みの開発を受注した、と言うものだった。俺 は一度、そのベトナムの街へ行っている。その話は怪しいと思った。そしてその銘柄は、信用売りが 可能だった。俺はその銘柄に狙いをつけた。 俺は適当なところで、約二千万円分の信用売りを行った。株価は少し下がったが、後場にストップ 高で跳ね返された。早すぎた。数日後、次は一千万、また上がった。次の日も一千万、また暴騰を食 らった。次の日も二千万、また上がった。 凄まじい含み損になり、俺の総資産は一億を切った。だが恐怖はなかった。俺は、この新しい手法 に賭けていた。今まで蓄えた中途半端な資産なんてなくなってもいい、と思った。 再び俺は二千万を空売りした、上がったが、チャートにためらいがある。俺は確信を持った。次の 日、三千万を空売りした、低めの指値なのにその日の内に売り切れなかった。その日、長い上ヒゲが ついた。 翌日、連続ストップ安が始まった。 数日間下げ続け、ようやく最高値の五分の一ほどでとりあえずの底を打った。俺が全てを買い戻し た時、俺のポートフェリオは二億円近くになっていた。六千万以上の利益だ。 俺は新しい方法論を手に入れてしまった。もちろん仕手株はそうは見つからない。代わりに俺は企 業のスキャンダルを探した。チャートの検証などどうでもよくなり、ひたすら不祥事や事件を探した。 売りは、俺に背徳の資産を与えてくれた。 さらにその年、俺はまた悪運の中にいた。俺の空売りを支援するかのように日経平均は下降トレン ドにあった。予想が外れても、地合いが傷を癒してくれた。 再び、俺の荒稼ぎが始まった。 引退は・・・、遠ざかった。
197 :
山師さん :2010/04/14(水) 00:51:03 ID:MoBy2MDX
その時々によって地合いが変わっても上がるか下がるかしかない。って誰かが言ってた。 218さん続きを楽しみに待っています。 わっふるわっふる
198 :
山師さん :2010/04/14(水) 02:36:23 ID:3p+QX6Pg
続きを楽しみにしてる
199 :
山師さん :2010/04/14(水) 02:37:05 ID:3p+QX6Pg
なので、どんどん書いてほしい。というか、空売りできるところがすごい。 踏み上げられてやられる人もいるのに。
200 :
山師さん :2010/04/14(水) 19:46:59 ID:f1XxcNkX
やっぱ資金あると違うな〜
201 :
山師さん :2010/04/14(水) 20:07:55 ID:GfqyWLQs
2chでも今まで何度も空売りで樹海行った人いたよなあ。 ああいう人達も資金があれば勝てたんだよね。 いずれは下がるわけで。しかし下がるまで持ちこたえる資金がない。
202 :
山師さん :2010/04/14(水) 22:49:36 ID:Xwwt2YPu
別に空売りでも適当なところでロスカットすればいいだけ。218さ んがやったやり方はそうとうやばいけど。
「1よ。死神だけではない。俺は悪魔とまで付き合うようになった」 俺は十年たってもヒラ社員のままだったが、さすがに仕事を集約する立場になっていた。 「218さん、これまずくないですか?」 後輩が俺に一枚のコピーを見せながら相談を持ちかけて来た。コピーは東紡からの指示書で、なぜ か欄外にあり得ないはずの【http//tobo○○○】の印字があった。 俺の会社は“あの東紡”の下請けだ。だから一応、東紡のコンピュータシステムともインターネッ トで結ばれていて、色んな情報を共有していた。もちろん大企業だけにセキュリティーは厳しく、俺 たちが見られるのは末端情報だけで、さらにシステムのページには“アドレスは表示されない”はず だった。 ところがこの時代、インターネットへの接続は、時間単位で有料であった。俺の会社は、経費節減 のため、東紡からの指示書などを一つ一つプリントアウトしながら読んでいた。ところが、後輩がそ の中のバグを見つけた。画面上では表示されない東紡のアドレスが、プリントアウトすると数十枚に 一枚の割合で印刷されていたのだ。 俺は後輩には、「じゃあ、報告しておくよ」、とだけ答えた。 そして、帰宅後、自分のパソコンにメモしておいたアドレスを入力した。 東紡のシステムに入れてしまった。 社外に文書を発信できることから、管理者の権限のレベルは東紡の課長級以上だ。俺はフォルダを 片っ端から探った。やはりあった。取引先の都市銀行から、東紡資材管理部の管理職に送られる顧客 の信用情報だ。同じようなものは、俺の会社の商品管理部にも来ている。しかし『made in Japanを 影で支える』と言われた、東紡の顧客の信用情報である。次元が違った。 そこには、“取引注意勧告企業”の一覧が記されてあった。都市銀行が見捨てる予定、つまり潰れる 予定の企業名簿だ。決して公表されることのない【死の名簿】だ。普通の人間なら、今後の取引に注意 する企業、としか考えないだろう。 だが、俺は違う。財宝の地図を手に入れたようなものだ。俺はそれらの企業を注意深く見守りなが ら、タイミングを見計らいその企業の株を売りに回った。いくつかの会社は、追加融資が受けられず、 本当に潰れてくれた。 完全な、インサイダー取引、違法行為だ。 株の売買をバクチと言う人もいるが、俺はインチキ賭博の胴元になった。 俺は悪魔の羽根を生やすことになった。
204 :
山師さん :2010/04/14(水) 23:26:13 ID:AKBVWety
オヌシもワルよのー つーか 一年後に映画化決定だな 面白すぎるw
205 :
山師さん :2010/04/14(水) 23:26:23 ID:Xwwt2YPu
なるほど。218さんがちょっと前にやばいと言ってたことはそうい うことね。
206 :
山師さん :2010/04/14(水) 23:38:52 ID:AKBVWety
207 :
山師さん :2010/04/14(水) 23:48:49 ID:ZyZo1gsx
うおおおお おもしれー 全力支援
208 :
山師さん :2010/04/14(水) 23:56:03 ID:Gs0q9OvX
うわー、面白くなってきたね。その時代だからこそそういうことがあったんだろうな。 今でもあるのかもしれんが、そういうアンテナを張り巡らしてたっていのもあるんだろうね。 株やってなければ、金につながらないあまり意味のない情報だろうし。 このエンディングはどこへむかうのか、すごく興味がある。 218が飽きずに最後まで書いてくれることを期待。
209 :
山師さん :2010/04/15(木) 00:14:44 ID:Mcfc6ahI
面白くなってきた わっふるわっふる
210 :
山師さん :2010/04/15(木) 00:38:13 ID:k8ucuUAD
ついに一線を越えてしまったのですね。 正気の沙汰ではない、破滅への階段を上ってるようにしか思えません。
211 :
山師さん :2010/04/15(木) 01:15:57 ID:n2PpatQb
続きまだー(´∀`)?? わっふるわっふる
212 :
山師さん :2010/04/15(木) 09:34:49 ID:+cvR8Wcm
いきなり犯罪者かよww
213 :
山師さん :2010/04/15(木) 10:12:09 ID:OcLAJPii
頭の悪い愚か者は現実とフィクションをすぐ混同してしまうのですね わっふるわっふる
214 :
山師さん :2010/04/15(木) 11:32:08 ID:byHR1pv/
これなんの脚本?
215 :
山師さん :2010/04/15(木) 18:24:10 ID:XmQsD2u/
わっふるわっふる わっふるわっふる
216 :
山師さん :2010/04/15(木) 23:47:45 ID:CoguHNZB
今日も読みたいね わっふるわっふる
217 :
山師さん :2010/04/16(金) 00:06:52 ID:faJb99Zk
狂気の沙汰ほど面白いとはこの事だな わっふるわっふる
218 :
山師さん :2010/04/16(金) 13:16:24 ID:cO3DpHG2
なんのためらいもなく犯罪者ルートを選択してしまった主人公の運命は・・ わっふる
「1よ。俺は悪魔の力を借りながら、死神とともに日本経済を追い立てていた」 あの年は、日本中に死神がいた。 バブル崩壊後、誤魔化しに誤魔化しを重ねて生き延びてきた多くの企業が、ついに耐えきれなくな ってしまった。国家が、戦後を代表する企業を見捨てた。 ハゲタカと呼ばれた外資が企業を整理する。外資のやり方は、株を集めるばかりではない。銀行や 取引先が持つその企業の債務を買い取って、腐りかけた企業を支配した。外資は、企業を支配すると、 “クラウン・ジュエル”だけ抜き取り、後はゴミのように捨てた。だからハゲタカたちが旋回を始め ると、その企業の死を予感したかのように株価は下がり始めた。 法的整理、自主再建、いずれの場合も株主の優先順位は低い。株主たちは、下がりきった持ち株を さらに八十や九十パーセントという途方もない減資を提示されても、「わずかでも取れるだけまし」、 と受け入れた。 容赦のない死神、多くの日本人が寒空の中へと放り出される中、ハゲタカたちはわが世の春を謳歌した。 だから、外資は忌み嫌われていた。この時代の日本人が持っていた義憤、妬み、愛国心、不安、それ らの批判を外資は一身に受けていた。 だが、俺もまた外資の影に隠れて、巨額の利益を得ていた。 『リストラ』、『バブル期に急成長』、『リゾート』、『業界順位四位』、これらをキーワードにスクリーニ ングをかける。そして、あの東紡の【死の名簿】が、神の目となりピンポイント爆撃を可能にした。 俺は、黄色信号の点灯した企業を見つけると、売りに回った。日経平均が下がり続けているのだ。 ほとんどの銘柄が利益を生んでくれた。 株主が最も恐れる法的整理などは、俺にとってジャックポットだった。数千万で売っておいた銘柄 を、数十万で買い戻すことさえできた。 そしてそのジャックポットがあちこちで起きていた。これまで日本的な慣れ合いの中で生き延びて きた企業を、外資は容赦なく切り捨てたからである。 株を初めてから約四年、この二年近くは一億円そこそこで伸び悩んでいた俺のポートフェリオは、 建設会社の仕手戦の後、数か月で三億にまで膨れ上がった。そして、株を始めて五度目の桜の季節が 近づく頃には四億に届こうとしていた。 日本経済が壊滅していく中、俺は一人、同朋たちを裏切り、悪魔と契約したかのように莫大な利益 をあげた。 これから話す、いくかのエピソードは、その狂ったような一年間に起きた出来事だ。 正直、エグい話も多い。 1よ。嫌なら、席を立ってくれ・・・。
220 :
山師さん :2010/04/16(金) 20:06:49 ID:rh66EZOp
えげつないえぐい大歓迎
221 :
山師さん :2010/04/16(金) 20:49:43 ID:v8m6rAn5
こ、腰抜かしてもーた だから立てなーいw わっふるわっふる
222 :
山師さん :2010/04/16(金) 21:05:59 ID:yrGuBRFp
>>数千万で売っておいた銘柄 >>を、数十万で買い戻すことさえできた。 細かい部分だけど、買戻し→利益分を乗せて売り直したんだよね。 売り玉増やして売り直したほうがより利益享受できるからね。
「1よ。いやな奴に出会ったよ」 九州のボロ建設会社で初めて信用売りをして、六千万を儲けた直後の頃の話だ。 木下さんと食事を約束した日、“そいつ”はいた。 蓮見という俺より若いデイトレーダーだった。東北大をでている秀才で、そのまま就職をせずにデ イトレーダーになったのだと、木下さんは紹介した。 彼は、俺が木下さんと話をしようとすると、すぐに割り込んで来た。まるで木下さんの話相手を、 俺と競うようにだ。しかし、強引に割り込んでは来るが、話はつまらなかった。ただひたすら木下さ んを褒めたたえている。何だか、会社の部下が上司にゴマをすってるみたいだった。俺は正直、白け ていた。 木下さんが苦い顔をしているのが救いだった。 酒が入ると、俺に絡み始めた。俺のトレードの手法や知識を試すようなことを尋ね、俺が稚拙な答 えをすると、あざけるように彼の知識を披露してくれた。彼の話す専門用語を俺が知らないと、大げ さにため息をついた。 木下さんから聞いていたのであろう、俺が六千万を儲けた話も、下手なやり口だと言った。「仕手グ ループに迷惑をかけた」、とまで言われた。 「あの銘柄は僕も監視してたんですけどね。まだまだ上がるはずでしたよ。それを中途半端なタイミ ングで“売り”に入ってくるのがいて、『この世界の仁義が分かっていない素人さんがいるなあ』、 って呆れてたんですよ。」 彼は解説してくれた。素人さんとは、俺の事だ。しかし、俺が売りに入った時は、売買自体が大き くなっていた時だ。当然、俺以外にも大量の売りがいるから成立していたわけである。その中で、誰 が素人とか分かるのだろうか、と俺は不思議だった。 「蓮見さんは、どれくらい運用されているんですか?」 俺は別に悪意なく尋ねてみた。彼の年は二十四、五といった所だろう。株を始めて二三年か。俺は 自分の経験と、彼の自身に満ちた口ぶりから、数億くらいかと予想していた。 蓮見は、急に黙り込んだ。 「生意気なことをいうコですが、せいぜい1千万程度でしょう。まだ越えてないのかな?食べていけ ないから、夜はバイトもしているそうです。それでも学生時代にためた三百万ほどの元手を三年で増 やしたのですから、まあ、そこそこ才能はあるのかもしれません」 ずっと黙っていた木下さんが、ばらした。蓮見は真っ赤になって何か言おうとしたが、木下さんに 睨まれて黙った。 その夜、俺たちは食事をしただけで別れた。蓮見は木下さんについて行った。 「今夜はすみませんでした。あんなのでも、慕ってくると可愛いもので・・・」 夜、木下さんから詫びの電話が入った。俺は少し、木下さんにも失望した。自分の周りに取り巻き をはべらすような人とは思ってなかったからだ。木下さんも老いたのかな、と思った。 しかし、老いや惰性は俺自身にも降りかかることだ。
224 :
山師さん :2010/04/16(金) 22:30:28 ID:yrGuBRFp
>>「仕手グループに迷惑をかけた」 名言ですねwww
225 :
山師さん :2010/04/16(金) 22:50:05 ID:TPm+tfNN
蓮見みたいなのは、この板にもいっぱいいるよねw 余裕がなくて、したり顔で書き込んでるのが。
226 :
山師さん :2010/04/17(土) 00:53:47 ID:my0cIQi9
俺は専業で何千万か運用しているトレーダーだが、蓮見モドキか俺も出会った。お前は投資のこんなことも知らないのか 俺の知り合いの中国人投資家のAさんは伝伝・・とか・・そいつ自身はサラ金から借金があり貯金する能力が欠落していたことが後で判明した。 何なんだあの手のくそばかは。貯金も出来ない奴に資産運用でバカにされたあの時あのときの不快感がよみがえる。 俺、投資じゃなくってトレーダーだといっても相手は理解せず勝ち誇った顔してたもんなあ・・イライラ
227 :
山師さん :2010/04/17(土) 14:39:35 ID:n2qLQtBN
蓮見みたいのは2chにたくさんいるよなあ。 やたらと自慢するやつ。 リアル世界で自慢できない連中がいかに多いかという話だな。
228 :
山師さん :2010/04/17(土) 16:33:04 ID:ajSnUQR1
>>「仕手グ ループに迷惑をかけた」、とまで言われた。 デイトレーダーにはいっぱい会ったことあるけど そこまでの馬鹿には会ったことがねえわ・・
229 :
山師さん :2010/04/17(土) 20:00:57 ID:3HgVWsm+
なんか、いいたがりはいるんだろうけど、そういう人って大したことない。 自分からアピールしないと尊敬を得られないと思ってる愚かな人だから。 確かにアピールしないとだめかもしれないけど、滲み出る人になりたいよね・・・・・
「1よ。鉄板焼屋を覚えているか?@」 マカオ、カジノホテル。 俺はカジノの花形であるルーレットやバカラを避け、片隅にある『大小(ダーシャオ)』で遊んでい た。大小とは、三つのサイコロを振り、名前の通り合計の「大・小」や、数字の組み合わせを当てる ゲームだ。日本の半丁博打に、穴狙いの“数字当て”が追加されたと思えば良い。 あぶく銭なら嫌という程持っている俺は、ここで儲けるつもりなどサラサラなかった。 俺はこの大小のインチキにつきあうのがが好きだった。 腕のいいディーラーが客をあおる。そしてまんべんなく客たちを勝たせ、場を熱くしていく。客た ちは熱に当てられ一回ごとの勝負が大きくなり、テーブルにチップが溢れた頃、お決まりのように“ゾ ロ目”を出す。ゾロ目とは【2.2.2】のように三つの数字がそろうことを言う。ゾロ目がそろうと、大 が出ようが、小が出ようが、合計数が当っていようが、親の総取りとなる。そして、このゾロ目こそ、 胴元が最も効率よく稼ぐ出目である。 ただし、ゾロ目に賭けた客がいれば、その客は二十四倍のチップを得る。さらに、ゾロ目の数まで 当てれば150倍となる。 俺がついたテーブルは、美人ディーラーが親をつとめていた。中国人どもが、何か卑猥そうな手振 りをしながら叫んでいる。ディーラーも指を突き立ててそれに応じる。 「おい、ネエちゃん、負けが込んでんじゃねえか?カラダで払う気かい?」 「ハッ、余計な心配しないでかかってきな」 おそらくこんな会話だろう。 テーブルには参加者が増え、場が熱くなっていく。賭金も大きくなっている。 『そろそろ、来るな・・・』、俺は、ディーラーがゾロ目を出したくなるようなタイミングで、株で言 えば天井で明星が見えた時、参戦した。ゾロ目に100パカタのチップを十枚置いた。穴狙いにしては 大金だ。小さな歓声が上がった。美人ディーラーが俺を挑発するかのように何か言った。 「へぇ〜。一人前におっ立てたね。見てるだけのインポ野郎かと思ったよ」 と、でも言っているのだろう。中国人たちが俺を冷やかす。 サイコロの蓋が開かれた。「1・2・4」、平凡な小だった。中国人どもが馬鹿にして笑った。 「生憎だったな。日本人、さっ、もう帰りな」 俺は無視した。サイコロが振られた。俺はまたゾロ目に十枚置いた。再び歓声が沸いた。 「おい、日本人がもう一発、お願いするみたいだぜ」。 中国語は分からないが、下品なヤジを飛ばしていることは分かる。 ディーラーが呆れたように首を振った。はたして、ゾロ目ではなかった。 しかし俺はポーカーフェイスのまま、何度でもゾロ目に十枚を置く。大、大、小・・・。 俺は外し続ける。しかし、もう誰も俺の事を笑わない。ますます場は熱くなっていく。 突然、歓声が沸いた。出目は【2.5.6】、合計数【13】に1000パカタの大金をかけていた客が、取 ったのだ。八倍だ。俺もだが、ディーラーの負けもかなり大きくなってきている。おまけに俺を見て、 ゾロ目に保険をかける連中も出て来た。たとえ俺を勝たすことになっても、そろそろゾロ目を出さな いと、ディーラーの損が大きくなり過ぎる。 サイコロが振られた。俺は傷ついたヌーを追うハイエナのように、九回目のチップ十枚をゾロ目に 置いた。 「しつこい男だよ」 美人ディーラーが唇を歪めて、俺に何か悪態をついた。セクシーだった。 蓋が開いた。ついにゾロ目が来た。チップは二十四倍になって返って来た。 「ついに、アバズレをイカせやがったぜ。この日本人」 中国人たちが俺を褒めたたえた。二万四千パカタだ。俺は、勝ちを手にするとさっさとテーブル から離れた。 「ニゲル・ノ・カヨ?」 ディーラーが日本語で挑発した。俺は文字通り“チップ”を五枚ほど投げてやった。 ディーラーが投げ返した。 小気味よい仕草だ。また歓声が沸く。 1よ。すまん。鉄板焼き屋が間に合わなかった。
231 :
山師さん :2010/04/17(土) 20:26:19 ID:CNyhV9xQ
>>鉄板焼き屋が間に合わなかった ワロスww
232 :
山師さん :2010/04/18(日) 00:54:51 ID:2vOfWKc/
このスレは面白い、小説にして欲しい ほんと有難うとおもう
233 :
山師さん :2010/04/18(日) 01:41:18 ID:d8m2OCpb
支援
234 :
山師さん :2010/04/18(日) 09:46:31 ID:yIyH/Pan
ホント 小説になりそうなぐらい面白いわ なぜか「ウォール街」って映画を思い出させるね
235 :
山師さん :2010/04/18(日) 14:00:19 ID:5E5rURZ2
ウォール街おもろかったヨネ 女優がいまいちだったのだけが 難点だったけど ちなみに某証券会社では 新入社員がみることになってますw >美人ディーラーが唇を歪めて、俺に何か悪態をついた。セクシーだった。 218は表現がうまくなったね 美人ディラーの指の動きとか 美人であることを連想させる表現が 織り込んであるともっとよくなる わふるわっふる
「1よ。鉄板焼屋を覚えているか?A」 テーブルを離れた俺は、ボーイに酒を持ってこさせた。さすが500パカタもするだけあって、上等 の酒だった。美人ディーラーはゾロ目が出て、冷めてしまった客を煽る。俺はじっとディーラーの負 けをカウントする。獲物が弱るのを待つハゲワシになったような気分だ。やがて場が徐々に過熱する。 小が五回連続し、多くの客が小にかけた。【2・2・4】、また小だ。歓声が沸く。合計数【8】を取っ た客もいる。 『頃あいだ』、と思った。俺は再び参戦した。ディーラーがあからさまに、「ファック」、と言っ た。俺は彼女にとってハゲワシのようなものだ。 しかし、今度はうまくいかなかった。ディーラーはゾロ目で大きく取り返すことを諦めたのだ。彼 女は、倍率の高い“合計数を当てる客”やダブルの客を狙い撃ちにして、負けを取り返し始めた。さ らに常にゾロ目に1000パカタを張り続けるカモ(俺)もいる。 凄い“読み”だ。 “大小(ダ―シャオ)”は、まずサイコロを振る。胴元にイカサマができるのはここだけだ。その後、 数分間、止まった機械の前で客たちが、チップを賭ける。単純な機械だから、この段階でのイカサマ は不可能だ。 つまり、サイコロを振る段階で、客の動向を読んで利益を上げているのだ。 大、小、小・・・。ゾロ目一点張りの俺と関係のないところで勝負は進んでいく。さっきの勝ちは とっくにすってしまった。 「ネエさん、股を閉じちまいやがった。しつこい日本人のせいだ」 中国人どもが流れを悪くした俺に悪態をつく。ディーラーが俺を見て鼻で笑った。 俺は“降り”ようと思った。恥ずかしくはない。ただのロスカットだ。しかし、最後にイタズラ心 が起きた。俺は日本で“死神”と組んでマネーゲームをやっている。あえて縁起の悪い数字に賭けて みようと思ったのだ。 【死・死・死】、俺はセレモニーのつもりで“4の数字を指定しての”ゾロ目に賭けた。 「はっ。スタイルを変えやがった。もうこの日本人は終わりだ」 中国人たちが、大声で俺を馬鹿にしている。彼らの言う通りだ。これが株取引なら、俺は絶対こん な真似はしない。美人ディーラーが、やれやれ、と両手を広げた。 機械の蓋が開いた。 魔女が俺にウインクをした。 【4・4・4】だった。150倍だ。 一瞬、場が凍りついた後、異様などよめきが湧いた。ディーラーは青くなっている。彼女にしても、 きっと何かの間違いだったのだ。十五万パカタ。彼女の二〜三年分の年収のはずだ。 俺はテーブルを離れると、ボーイを呼んだ。 「チップを小切手に換えてくれ。一万パカタづつで頼む」 ボーイは小声で、「香港の女優が来ている。一万パカタで話をつける」と言った。どうせ高級娼婦で も連れてくるのだろう、と思った。俺は少し悩んだ。「あの生意気な女ディーラーも、一万パカタでい い」、ボーイは続けた。俺は彼女の口元や腰つきを見て、少し心が動いた。だが、やはり悪趣味過ぎる し、現実を考えると面倒そうでもあった。俺は、「女優を頼む」、と言った。 俺は小切手を待つ間、カジノを見下ろせる二階のバーに入った。 1よ。スマン。また、鉄板焼屋が間に合わなかった。
237 :
山師さん :2010/04/18(日) 22:00:23 ID:yIyH/Pan
218よ 女が絡んでくると文章に輝きが出てくるね そういう所が好きだ
238 :
山師さん :2010/04/18(日) 22:25:49 ID:fT86T5P8
すごく面白い。書くのすごく大変だとおもいますが気長でいいので完結してほしいです。
239 :
山師さん :2010/04/18(日) 22:45:31 ID:uPYt6Ttn
続き待ってます 頑張って書いてください
240 :
山師さん :2010/04/18(日) 23:41:27 ID:5RghQygq
218よ、かっこよすぎるぜ。 村上春樹っぽい気怠い文章も相まって218の話から目が離せない。 出版したらもう一財産作れそうだ。
241 :
山師さん :2010/04/19(月) 04:59:02 ID:p6auYrEc
マカオのカジノでパタカって相当前じゃん。 ネタだと思って、ずっと読んでたんだけど、マジっぽいww
242 :
山師さん :2010/04/19(月) 21:21:43 ID:nBm+I53Y
おれは阿佐田哲也みたいに思った とにかく楽しみだ! わっふるわっふる
243 :
山師さん :2010/04/19(月) 23:46:05 ID:stC3K9Ym
おーい いつの間にか 主人公は外国語ペラペラになったんだw 三流私大卒って言う設定じゃなかったのか ギャンブルの小説では森博嗣が面白い小説書いてたような気がするけど 218もなかなかよろしい とにかく楽しみだ! わっふるわっふる
244 :
sage :2010/04/19(月) 23:52:49 ID:6labvM+u
深夜特急みたいな わっふるわっふる
245 :
山師さん :2010/04/20(火) 00:17:04 ID:iS4OLjWC
マカオのカジノ・・・なつかしいな。 20年程前だろ、多分。俺も仕事で2年ほど居て大小にはまったよ。 日本の手本引きと親のやり口や倍率がそっくりで結構深い。 客の意識を一方にどんどん持っていって最後の最後にストンと逆に落とす。 親の総取りだな。 青みがかったグレーのワンピースのディーラーおねいちゃんがチップ10% シレッとして要求するのにはあきれたが・・・・ 218はひょっとしたらホンコン・マカオはヘリで通ったのかな。 だとしたら俺の客だったな。
246 :
山師さん :2010/04/20(火) 00:22:45 ID:eSceVx/O
>243 森巣博じゃね ジコクラクは読んだが自慢話小説という感じだった
247 :
山師さん :2010/04/20(火) 20:28:27 ID:+N5nCp0h
「1よ。マカオ最後の夜だ」 ウィスキーをロックで頼む。俺は酒で神経を弛緩させる。 「ギャンブルもお強いんですね」 日本語?しばらくして、隣に女性が立っていた。これが“女優”か、と思った。しかし、見覚えが ある。驚いた。木下さんに最初に連れて行って貰った鉄板焼屋の女将だ。 俺が、女将に何かを言おうとした時、入り口で「マスター・・・」とボーイが呼んだ。両替が済ん だのだ。俺が入り口まで行くと、気の強そうな美人が、ドアの影でふてくされていた。これが“女優” だろう。ボーイは俺の隣の女将を見て、気を利かせてくれたのだ。 俺は、ボーイに「最上階のラウンジで待っているよう言ってくれ」と通訳を頼んだ。当たり前だが、 三流私大出の俺に広東語は無理だ。ただ意外と英語は話せるが・・・。そして一万パタカの小切手を 女優に渡した。女優は不機嫌なまま、小切手を中指と人差し指の間に挟んだ。 「ずいぶんと、気前のいいチップですわね」 戻ると女将に冷やかされた。ボーイたちとのやり取りがガラスに映っていたようだ。俺は苦笑いす るしかなかった。 俺たちは異国での再会に乾杯をした。女将の名前は琴脇初枝。“取引先”のお伴をしてマカオに来て いる、と言った。パトロンの愛人だろうな、と俺は思った。今夜は、その“取引先”が、急用で香港 に帰ってしまい、残された彼女は一人でカジノを見学していたという。 俺たちはカジノのリムジンをチャーターし、マカオの夜を楽しんだ。酒がすすむにつれて、初枝さ んの不満を聞かされた。前から思っていたことだが、やはりあの鉄板焼屋は、ビジネスモデルとして は成立していなかったようだ。文化人を気取りたがるパトロンが、儲け抜きでやらせていると言う。 多くの企業が潰れているご時世なのに、景気の良い話だと思った。 「どうせ捨てるお金なら、私に別の事業をやらせて欲しいの」 初枝さんは、美容業界について話してくれた。品質を落とさないままで値下げの余地がまだまだあ ること。そして景気の悪化で、ディスカウントした美容サービスの潜在需要は高まっていること。 彼女は、その分野の事業をやってみたい、と言った。 それが正しいのかどうかは俺には分からなかった。 ただ、初枝さんの悩みは理解できた。彼女は籠の中の鳥だ。彼女のパトロンは、高価なものは与え てくれるが、自由に羽ばたく機会は与えてくれない。経験も積ませてくれない。利益は上がらないが、 プライドは満たされる豪華な店を任され、ただ時間だけが過ぎて行く。不安だろうと思う。いつまで も若くはいられないのだ・・・。 二時間が過ぎた。いつの間にか男と女の会話にかわっていた。リムジンの中は初枝さんの甘い香水 の香りで満ちている。俺は彼女を部屋に誘った。彼女は少し考えてから言った。 「ごめんなさい。ホテルに“お目付け役”が残っているの」 たぶん、嘘だろう。俺は、体よく彼女に振られた。 初枝さんを先にホテルに下ろしたが、俺は美女と狭い車の中にいたのだ。男として当然の生理現象 が起きた。カジノに置いてきた“女優”を思い出したが、さすがにもう帰っただろう。俺はとりあえ ずホテルに帰ることにした。 フロントでカードキーを受け取り、エレベータに向かうと“女優”がいた。そう言えばカジノに入 る時、宿泊先を記帳した。律儀に待っていてくれたのだ。 彼女は口角に笑みを浮かべながら、俺に近づいてきた。抜群のスタイルだ。ポルトガル人の血が混 じっているのか、東洋人にしてはエキゾチックな顔立ちをしている。 俺はいきなりキスでもされるのかと思ったが、いきなり張り倒された。たぶん、ボーイが初枝さん と消えたことを、告げ口しやがったのだ。そして、プライドを傷つけられた彼女は、俺を待ち伏せし ていた・・・。 彼女はカツカツとハイヒールの音を響かせながら去って行った。ホテルの従業員たちは心配そうに 俺を見ている。ロビーの男どもは、ニヤニヤしながら俺に親指をつき立てた。「良くやった。色男」、 そんな意味だろう。 大金を得、美女に囲まれ、何もできずにひっぱたかれる。 俺は、こんな夜もあるのか、と思った。
やっと、規制が解けた。 しかし、四月以降、何回、規制喰らったら気が済む?>>ニフティ
250 :
山師さん :2010/04/21(水) 09:22:42 ID:dkFRtDuz
パタカってマカオの通貨か・・
251 :
山師さん :2010/04/21(水) 11:17:04 ID:Z1MiVZ5y
またか...何度も出てるだろ
252 :
山師さん :2010/04/21(水) 18:28:14 ID:2IZzNS1v
・・・・女優の腕をつかみ・・・いきなりベットに押し倒し・・・俺は理性を失った獣のように・・・・って流れじゃ無いのか? 218よ 今回も俺の予想を見事に裏切ってくれてアリガトウ。
「1よ。また例の嫌なのにであっちまったよ」 山一がつぶれた年の、年末だったと思う。俺は休暇を東北巡りで過ごした。俺のバケーションは南 国が多いのだが、その年は、いろいろあって無性に冬の東北を旅したかった。仙台の街で、俺はアー ケード街を歩いていた。夜の九時を過ぎたせいか、閉まっている店も多かった。 そこで声をかけて来たのが、あの蓮見だった。得意げに「東北大の同窓会に来ている」と言いやが った。そうだ。コイツは東北大学出身だった。 俺は適当に挨拶をして別れようとしたが、彼が放してくれなかった。 この頃、誰が始めたのか分からないが“言葉売り”の連中がいた。街角で少女たちの話を聞いて、 彼女たちに“相田みつを”の詩のような言葉を売る連中だ。『誰かがほめてくれなくても、頑張ってい る君のことは、君が知っているはずだ』みたいな言葉だ。このアーケードにも何人かいた。 蓮見は一人の“言葉売り”を見つけると、「賭けをしませんか?」、などと誘ってきた。 俺は、『また、つまらないことをいいだしなあ・・・』と憂鬱になった。 俺が返事をする前に、彼はにやりと笑って、その言葉売りの若者に何か話しかけた。ニット帽の若 者は困惑していた。やがて蓮見が戻って来た。 ちょうど、言葉売りにも客がついた。二人組の高校生くらいの少女だ。 蓮見はニヤニヤ笑いながら、賭けのルールを説明しだした。 「次の客を傷つけてやれ。泣かせたら、十万円をやる、って言ったんです。アイツ、やりますかね? どっちに賭けます?」 俺は、「すぐにやめさせろ」、と言った。いや、俺自身がもう言葉売りの方に歩きだしていた。 蓮見が俺の腕をつかんだ。 「やらないかもしれないでしょう?アイツ。だったら野暮じゃないですか?今、出て行くの」 俺は言葉売りを見た。俺は人のプライドというものを信じたかった。やがて一人の少女はうなだれ、 連れの少女は言葉売りを睨みつけて去って行った。 「やっぱ、泣かせるっつうのは無理ですよ」 言葉売りは、俺たちの方に歩み寄りながら卑屈に笑った。 「何て書いたんだ?」 若者は、少女に受け取ってもらえなかった色紙を見せた。 『人に期待し過ぎのめんどくさい奴。ともだちは笑っているよ。わざわざ優しい言葉をお金で買って いるって。』 「うまいこと言うなあ。お前、それ日ごろの本心だろ?」 蓮見は大笑いしながら、十万円を差し出した。若者は頭をかきながら受け取った。 俺は腹が立った。蓮見は俺を不快にさせるためにこんなことをわざわざやっているのだ。
254 :
山師さん :2010/04/21(水) 21:44:29 ID:j2tZbsf+
『誰かがほめてくれなくても、頑張ってい る君のことは、君が知っているはずだ』 wwwwwwwwwww オナニーだなwww ワロタ
今、気付いたたんだが、
>>245 のマカオでの生活、凄い面白い話が聞けそうだぞ。
職業はヘリのパイロットか?
なんで、マカオで就職?
なんで、日本に帰ってくることになったんだ?
256 :
山師さん :2010/04/22(木) 16:44:29 ID:k1uZoR7p
俺の中で東北大学のイメージが凄く悪くなった。 俺は九州だが。 実物は東北弁?
257 :
山師さん :2010/04/22(木) 17:36:16 ID:dJ+8qIzX
山一が潰れた年の話だろw 東北はもう許してやれよ
258 :
山師さん :2010/04/22(木) 19:44:38 ID:5v5f8MfY
5歳以上年下だから嫌な奴になっちゃったけど、もしも、218さんよりも5歳以上 年上だったら、面白い奴だったかもね。
259 :
山師さん :2010/04/22(木) 23:53:46 ID:fmVUgaqE
蓮見の話 ツマンネ
260 :
山師さん :2010/04/23(金) 00:07:15 ID:4aKMDEQp
このスレに蓮見がいる
261 :
山師さん :2010/04/23(金) 01:07:02 ID:CGvkM8Kw
オレかな?
262 :
山師さん :2010/04/23(金) 11:35:45 ID:9IBnjj6J
山一がつぶれる前にデイトレ・・って無理だろ 1997年だし
263 :
山師さん :2010/04/23(金) 12:21:17 ID:9IBnjj6J
まあでもわっふる
264 :
山師さん :2010/04/23(金) 14:37:16 ID:yLTbEovb
1997年は金融危機があったな。 ITバブルまで資金を温存した人が勝ちだったが 株の鉄則、 1年でも2年でも待て。
「1よ。凄く後味が悪いが、聞いてくれ・・・。」 どこかでパイプオルガンの音がする。悪くないアーケード街だ。それを一人の馬鹿が台無しにしてくれた。 「笑えますよね?アイツら。日頃は、“俺たち”の事も批判的だと思いますよ。『お金じゃ買えないも のもある』みたいなこと言ってね。それが、たった十万円でコロびましたよ。」 蓮見は楽しそうに笑った。俺は驚いた。コイツは、俺を不快にするつもりなどなかった。逆に、気 の利いたことをしでかした、くらいに思っている。 『何が“俺たち”だ。一緒にするな』。言葉売りのことはどうでもいい。お前に女子高生を傷つける権 利なんてあるわけないだろ!俺は蓮見を許せなかった。 「恥ずかしくなかったか?」 俺が問うた。 「別に。言葉売りが言った通りです。あの高校生も金で優しさや誠意を買おうとしてたんですよ。ち ょっと世間の厳しさを教えてやっただけですよ」 相変わらずヘラヘラ笑っている。 「いや。そこじゃない。同窓会だよ」 蓮見は不思議そうな顔をした。 「東北大なら、同級生はみんな官僚とか、一流企業で働いているんだろ?フリーターやってて、よく 同窓会なんてでられたなぁ。いま、夜にバイトして暮らしてるそうじゃないか?さっきの十万、二十 日分のバイト代じゃないのか?」 「今は相場だけだ。運用資金も二千万近くある」 蓮見は唇を震えさせ、ムキになった。 「二千万か。俺、下手だからこの前、一日でそんだけ損したわ」 俺はわざとらしく自嘲するかのように言った。 「始めた時期が良かっただけだろ!俺もその頃から始めてたら、一億くらいすぐに利益を上げてたよ」 「株に“もしも”があると思ってるのか?お前、向いてないぞ。銀行とかに就職してた方が良かったんじゃないのか?たぶん、三十歳で一千万は貰えるぞ。」 蓮見は怒りで真っ青だった。本当にコイツは投資に向いてなかったんじゃないのか、と思った。 「アンタ、木下さんに、俺がイジメないように言ってくれって泣きついたらしいな?」 俺は何のことか良く分からなかった。木下さんには、蓮見に初めて会った日に、もう会いたくない 相手だ、と言った。そのことだろうか? 「アンタ、自分の都合のいい所でしかケンカしないんだな?」 俺は、いい加減、面倒臭くなってきた。黙って蓮見に背を向けた。 「逃げるのかよ」 蓮見は俺の肩をつかんだ。殴りかからんばかりだった。 もう・・・、仕方なかった・・・・。俺の“耳”を見て、気付かないってことは、蓮見は全く格闘 技に興味なんてないんだろうな・・・。俺の耳は餃子みたいに潰れている。つまり、俺は、柔道の有 段者だった・・・。素人に足払いをかけるなんて、ダンスをするようなものだった。 蓮見の細長い体が、地面に伸びた。反撃はしてこない。おびえきった目で俺を見ている。実を言う と、綺麗に決まった柔道の技なんてほとんど痛くない。しかし素人は、格闘技をかじった人間の“技” を見せ付けられると無限の恐怖心を感じる。これで十分だ。蓮見はもう何も言わなかったし、追って も来なかった。 分かっている。最悪の解決手段だ。 もう、この頃から、俺の精神状態は普通ではなかったのだろう。 俺は、もう少し仙台の街を歩きたかったのだが、ホテルへ帰ることにした。 後味の悪さだけが残った。そしてこの一件が後で悲劇を生むことになると、この時は想像さえでき なかった。 今は、無性に誰かに会いたかった。初枝さんの顔が思い浮かんだ。
266 :
山師さん :2010/04/24(土) 00:53:35 ID:dAkwSFUY
蓮見は変な奴だけど、218さんも蓮見の痛いところを突き杉だよw 性格が偏っているから、就職は上手く行かなかったんだろうね。
267 :
山師さん :2010/04/24(土) 00:57:46 ID:HOCgATrg
東北大に限らず宮城県、特に仙台出身の人は他の人を見下す傾向にあると思う。 俺自身の劣等感からくる事かもしれないけど、恥ずかしくなってしまった。 >>どこかでパイプオルガンの音がする。 当時丸光というデパートが駅前にあって、そこから時報の代わりに荒城の月が流れるんだった。 子供の頃から馴染みの音だったけど218さんが話の直後辺りに閉店。街からパイプオルガンの音が消えた。 読んでいて懐かしくなりました。 わっふるわっふる。
268 :
山師さん :2010/04/24(土) 11:31:22 ID:IA1EzVuc
わっふる教 キモ杉
269 :
山師さん :2010/04/24(土) 15:42:55 ID:B0BRumxF
蓮見はカイジに出てくる、会長の息子のカズヤを彷彿させる
「1よ。あの日、空は晴れてたんだけどなあ・・・」 一月にしては、暖か過ぎる日だった。初枝さんは、和服を普段着のように着こなす。街を歩くと、 どういう女性なのか謎めいて見える。水商売の女にはあまり見えない。崩れた所や、険みたいな部分 がないからだ。習い事でもしている人妻という感じでもない。やはり、行き着くところは“愛妾”っ てヤツなんだろうが、明治じゃあるまいしサンプルもないんで俺の想像だ。 俺は栄のデパートで、彼女の買い物に付き合っていた。店員たちは、初枝さんの姿を認めると、一 礼し、応接室のような場所に案内した。噂の“外商”ってやつだ。 飲み物が出された。“しばらくして”俺たちくらいの年頃の、スーツ姿の女性が入室してきた。 初枝さんとは顔なじみのようで親しげに話をしている。時々、友人のようにタメ口になる時もある。 やがて、初枝さんは春物の着ものの生地を選び終え、俺たちはスーツの女性に見送られて応接室を 後にした。 「ああいう話し方が、喜ばれるとでも思っているのかしら」 初枝さんは、外商員のタメ口を批判した。 「十年ほど前、売り子から転属されたばかりの頃は、鯱ホコばって応対していたわ。彼女」 十年前から初枝さんは、外商が応対するような生活をしていたのだ。俺の十年前は、東紡エンター プライズに入ったばかりだ。 そして、外商員の彼女はキャリアを積み重ねた。十年間、エリート部門の外商を勤めたのだ。彼女 はある程度の地位にいるに違いない。 初枝さんが口にした彼女への軽い不満は、嫉妬であろうか。たぶん初枝さんは十年間、同じ籠の中 から出てはいないのであろう。そして、外商員はおそらく初枝さんの全てを知っている。それは初枝 さんが買い物をして、クレジットカードすら出さなかったことからも想像できる。伝票は、パトロン の元へと行くのだ。 “外商員は、初枝さんの全て知っている”、そう思った時、一つの疑念というか空想が刺激された。 『初枝さんのパトロンの経済力は低下しているのではないだろうか?』 マカオで彼女が泊まっていたホテルは、五つ星ホテルではあったが、ワンランク格下とでも言お うか、よく日本の団体ツアーがよく利用するホテルだった。帰りの飛行機もJALではなく、キャ セイパシフィックだった。 そして今日、俺たちは、アポイントを取って来店したにも関わらず、わずかだが待たされること となった。さらに外商員の丁寧な態度の中に、俺の考え過ぎかもしれないが、優越感のようなもの を感じた。 そもそも初枝さんはなぜ、俺を外商なんかに連れて来たのだ? 喫茶店の窓から、栄通りを見つめる初枝さんの横顔に、俺ははかなげなものを感じた。
「1よ。悲しい色やね」 大阪のある会社が潰れた。東紡の【死のリスト】にも、ずっと名前があった。だが、俺はその会社 だけは空売りできなかった。俺が学生時代バイトしていた会社だった。 俺は、久しぶり大阪を訪ねた。 大阪の街が、青いビニールシートで埋まっていた。 大坂城公園なんか、まるで難民キャンプだった。名古屋にもホームレスはいたが、こんな圧倒的な 光景はなかった。 俺は、大阪の街が好きだった。 コンプレックスの連続だった十代の最後を、大阪で過ごした。 三流大学に通い、憂鬱な四年間を消費する予定だった。 大阪芸術大学、あの坂本龍一の東京芸大と名前は似ているが、中身はまるで違う。俺はバイト先で そこに通う男と知り合った。知り合ったその日、俺はそいつの家に招かれ、そいつの家族と食事をし、 一晩中、語り明かした。 何日かして、芸大生は俺のアパートに転がり込んできた。「オカン、とケンカした」と言う。一週間 ほど置いてやった後、俺はオカンに引き取りに来てもらった。 関西大学、関西では有力大学だ。同じくバイト先で知り合った関大生は、俺にアジア旅行を教えて くれた。インターネットのない時代だ。格安航空券なんて、どこで買うのか分からなかった。そいつ は俺に「十万円を用意せえ」、と言った。俺がそれだけ貯めると、関大生は俺を梅田の雑居ビルの三階 の旅行代理店に連れて行ってくれた。そこで四万円でバンコクへの往復券を買った。 「六万円あったら、二か月は余裕で過ごせる」 バンコクのドンムアン空港で彼は言った。野宿でもするのかと思った。 二十日後、俺たちはタイとマレーシアの国境にいた。旅の間、外観はボロボロだが、中は割と快適 なゲストハウスに泊まった。値段は、一泊四百円ほど。確かに二万円しか使っていなかった。 「もう、一人で、エエやろ?俺はマレーシアを抜けるから、お前は後一ヶ月間、タイをブラついて こい」 そう言って彼は去って行った。英語も分からない俺は、再びタイのイミグレをくぐった。 アパートの隣の部屋のトラック運転手のオッサン、とにかく兄貴風を吹かしたがり、銭湯帰りに奢 ってくれたりもした。 食堂のオバサン、よくおまけをしてくれた。 喫茶店のオヤジ、俺が漫画を読みたがっているのにひっきりなしに話しかけてきた。バックパック 旅行から帰った直後などは、俺を放してはくれなかった。 俺の大学の自信過剰の馬鹿学生たち、俺に悩むことをバカバカしく思わせてくれた。 俺は大阪で宝石のような時間を過ごした。 俺は、愛知で就職した後も、自分を見失いそうな時、この街に帰ってきた。 だが、大阪の街にあの十年前の姿はなかった。
272 :
山師さん :2010/04/25(日) 13:26:34 ID:1AZGGqCW
毎日楽しみに拝読させてもらっています 20代大阪で過ごしたのでフラッシュバックしますね ミナミの街こととかも読んでみたいです 続きおながいすます
273 :
山師さん :2010/04/25(日) 16:37:44 ID:cLPXHSrd
大宝あたりは昔と変わってないですね 面白いんで続けてください
「1よ。恋に狂ったんじゃない。初めから狂った恋だったんだ」 馴染みにしていたホテルのバーで、一人の女と出会った。彼女は、憂鬱そうに、氷が解けるのを待 ちながら、洋酒をロックで飲んでいた。一瞬、彼女に違和感を持ったのだが、酔っていた俺はてっき り“気のきいた種類の女”だと思い、隣に座った。そして何杯か飲んだ後、部屋に誘った。 ベッドでの反応は素人くさかったが、俺との相性は良かった。終わった後、財布の中にあった万札 を全て渡した。七万円はあった。女はじっと見て、黙って受け取った。少なかったのかもしれないが、 愛想のない女だと思った。 次の土曜日、なんとなく先週の女の余韻みたいなものを期待して同じホテルのバーに向かった。驚 いたことにまた彼女がいた。俺は彼女を期待しておきながら、彼女がそこにいたことで、逆に不快に なった。“営業”なら、厚かまし過ぎる。だが、彼女が再びやってきたのは意外な理由だった。 「これ返します」 彼女は冷たい目で封筒を差し出した。彼女の服装は先週と同じだった。リクルートスーツにも使え そうな、地味な白いスーツだった。よく考えれば、こんな商売女がいるわけはない。封筒の中身はや はり先週渡した現金だった。俺は彼女と話をしたかったが、彼女は態度でそれを拒絶した。彼女の事 は強く心に残ったが、これで終わるはずだった。 ウィークデイ、俺は会社の上司と岐阜の得意先に届け物をした後、ファミレスに寄った。そこに“彼 女”がいた。ウェートレスをしていた。俺は、会社に帰ってからも、帰宅してからも、彼女の事ばか り考えていた。 次の日、俺は一人でそのファミレスに行った。無性に彼女と話がしたかったからだ。仕事が終わる のを待って、彼女を誘った。冷たく拒絶された。俺は、「携帯番号だけでも受け取ってくれ」、と彼女 に名刺を渡した。彼女はその名刺を、俺の目の前で破ってから、ポケットに入れた。 「ゴミを捨てたくないから」 と、言った。 完全に、終わった。
275 :
山師さん :2010/04/25(日) 22:58:42 ID:nED9ozS/
恋に狂ったんじゃない。初めから狂った恋だったんだ いい言葉だ わっふるわっふる
「1よ。落し物が届いた。届けられない方が良かった・・・」 バーの女との出来事から、数か月が過ぎた。その間、俺は信用売りで異常な利益を上げていた。正 直、売りは精神的に疲れる。当たり前だが、どの雑誌を見ても、“この銘柄は下がる”なんて情報は載 っていない。おまけに株取引で儲けること自体後ろめたいのに、下がって喜ぶのである。ますます孤 独感や罪悪感が募っていく。 夜、部屋で木下さんに貰ったグレンリベットをロックで飲みながら、明日の指値をしていた。携帯 が鳴った。知らない番号だった。“彼女”だった。彼女は俺の携帯番号の書いた名刺を捨ててなかった のだ。彼女は、一度逢って欲しい、と言った。俺は、心が弾むのを覚えた。どこかの喫茶店で会おう としたら、彼女は、「最初に会ったホテルでいい」、と言った。 一度身体を許しているとはいえ、またホテルに誘う女。 俺の心は急速に冷え、嫌な予感がした。 ホテルの部屋で彼女は、「お金がいる」、と言った。金額は五十万だった。貸してくれ、とは言わな かった。 「この前みたいに、私を・・・、買って。何度でも、貴方の都合の良い時でいいわ」 恥ずかしそうに絞り出すような声で言った。なぜ、素直に貸してくれと言ってくれないんだ。俺は、 窮地に陥っている彼女にすら、拒絶されたような気分になった。 冷静なら彼女の本音は想像できた。施しを受けたくない、というプライドが、彼女に身体を売らせ ようとしているのだ。しかし、この頃の俺の精神状態では、彼女の気持ちなど分からなかった。好意 を持った相手から、再び理不尽な侮辱を受けたようなものだった。彼女の意志の強そうな、きゅっと 結ばれた口元までが、俺はみじめにさせた。 愛情が憎しみに変わった。 「この前、俺、いくら渡した?」 俺は、冷たく尋ねた。彼女は答えにくそうにうつむいた。 「買って欲しいんだろ?金額決めないとな」 俺はバカにしたように言う。彼女を傷つけたかった。ようやく彼女は、七万円だった、と言った。 「じゃあ、七回だな」 俺は、彼女に銀行のカードを出させた。そして、その場で俺のノートパソコンから、百万円を振り 込んだ。 「百万、お前の口座に入れといたよ」 彼女は黙って俺を見た。冷たい目なのに、視線が強い。 「十・・四回ね・・・。私が買われるの」 彼女は、自嘲気味に言った。ついに俺の理性が飛んだ。俺は、彼女の肩をつかむと、ホテルの分厚 いカーペットに引きずり倒した。 初め彼女は軽く抵抗をしたが、やがて小さく声を上げた。 俺たちの複雑な関係が、始まった。
277 :
山師さん :2010/04/26(月) 21:48:47 ID:bo/LP+OC
いいよ、いいよー。 次期待しています。 わっふる、わっふる。
278 :
山師さん :2010/04/26(月) 21:59:06 ID:UwQe22nC
>ついに俺の理性が飛んだ。俺は、彼女の肩をつかむと、ホテルの分厚 >いカーペットに引きずり倒した・・・ ・・・218よ 毎回、俺の予想を良い意味で裏切ってくれてアリガトウ
279 :
山師さん :2010/04/26(月) 22:23:06 ID:xgaTrtw5
オティンティン硬くなっちゃった
280 :
山師さん :2010/04/26(月) 22:25:30 ID:bP2M3qiF
いいよ〜いいよ〜 エロあり犯罪もどきあり株で大もうけ 面白い
281 :
山師さん :2010/04/26(月) 23:37:02 ID:7YWvCaiw
・・・218よ 毎回、俺の予想を良い意味で裏切ってくれてアリガトウ 278よ そんなお前がおれは好きだ
282 :
山師さん :2010/04/26(月) 23:41:58 ID:Sld20UKX
218 オヌシ ホントニ ワルヨノォー
283 :
山師さん :2010/04/27(火) 01:22:31 ID:DemQ+E1v
米国アムジェンといえば創薬ベンチャーとして、上場から10年間に新薬の承認を得て、時価総額が40数億円から1兆円に、さらにその10年後には10兆円へと大きく成長した企業であるが、その米国アムジェンの成功を彷彿とさせる企業がある。
それは、欧米で日本発の医薬品候補の開発、販売を行っている、創薬ベンチャー メディシノバ・インク(大証ヘラクレス:4875、及び米国NASDAQ上場)である。外国株として取り扱われているため、あまり知られていない。
(途中省略)
実際、メディシノバの岩城社長は、脳の萎縮を抑える効果があることから、「アルツハイマー型認知症やパーキンソン病にも応用できる」と、両疾患への開発も視野に入れているという。
今後、多発性硬化症の治療薬以外の新薬としても可能性が出てきている。
そして、MN-166以上に期待されるMN-211は自社開発を目指しており2012年にも上市される予定である。
MN-211は気管支喘息急性発作治療薬以外に2020年には死亡率が 虚血性心疾患、脳血管障害に続いて第3位となると予想されている慢性閉塞性肺疾患(COPD)にも効果があるとされ既に治験も開始されている。
その他 固形癌や気管支喘息治療薬の開発も再開する予定で今後期待されるメディシノバであるが、野村證券もメディシノバを高く評価していて レーティング(1) 株価1,100円目標としている。
現在、株価は600円台で推移しており、売買単位は100株のため、6万円台で購入できる。近い将来、第二のYahooなどとメディシノバが紙面を賑わすことも決して夢物語ではないと思える。
メディシノバ:日本の創薬技術を世界へ−事業進捗及び今後の戦略
http://www.youtube.com/user/Morningstarjapan#p/u/43/MNdrAsoTMkQ
284 :
山師さん :2010/04/27(火) 02:43:55 ID:eg/dzwk6
218さん、勿体無かったね。 せっかく上手く行きそうだったのに。
285 :
山師さん :2010/04/27(火) 06:51:51 ID:5muPJ5b+
ゴムをつけたのかつけてなかったのか、そこが問題だ
286 :
山師さん :2010/04/27(火) 09:15:34 ID:8DlWZZ+u
エロ展開キタ・・
287 :
山師さん :2010/04/27(火) 12:01:39 ID:3aYcKL/m
いやもうずっとエロ路線だし・・・
288 :
山師さん :2010/04/27(火) 15:00:15 ID:8MOL+mUY
そんなことよりお前をベッドにひきずりぃこみぃぃ 素っ裸のお前の胸にっしゃぶりぃつくぅ
289 :
山師さん :2010/04/27(火) 17:14:48 ID:DMjXrzUm
288×218ですねわかります
「1よ。彼女が俺に電話をかけるまでだ。」 彼女の名前は榊原敦子、名字は知っていた。ファミレスの制服の名札に書いてあった。 彼女は俺の問いかけに、隠すことなく全てを話した。それが“買われた”自分の義務であるかのよ うにだ。それでも、これから話す事を全て俺が知るようになったのは、何度か会ってからようやくの ことだ。 身分は、国立大学の学生だった。出身は和歌山。風呂なしアパートで一人暮らしをしている。両親 は健在だが仕送りは受けていない。父親が、彼女が高校二年の時に、急に仕事を止めてしまったそう だ。だから彼女は経済的にひどく困窮していた。もっともそうじゃなきゃ、プライドの高い彼女があ んなことを言いだしたりはしない。 五十万の使い道は、授業料だった。今まで許可されていた授業料の全額免除が、突然、許可されな かったのだ。理由は、奨学金が既に高額に上っていたためだ。つまり、“貧し過ぎる”ことが理由だっ た。彼女はパニックになった。前期と後期で授業料を分割できることさえ忘れていた。 父親が、仕事を辞めたのは五年前、まともな学用品さえ買ってもらえない中、死に物狂いで勉強し、 国立大学に合格した。大学入学後も、必死の思いで生きて来た。今、授業料を用意できなければその 苦労の全てが無駄となる。 頼れる人間などいない。絶望が彼女を動揺させた。 藁をもすがりたい気分の時、本棚の引き出しには、一枚の破られた名刺があった。 【 東紡エンタープライズ 商品管理部 218 】 羞恥心、罪悪感、後ろめたさ、あらゆる感情に責められながらも、彼女は自分の携帯に手を伸ばし ていた。
291 :
山師さん :2010/04/27(火) 22:29:46 ID:NdIEZLH7
今後の展開予想 売春契約は公序良俗違反で無効なので100万は年1000%の利子つけて返せよ 風俗で働いて返せやボケェ じゃないと生命保険掛けて沈めんぞゴルァ
292 :
山師さん :2010/04/28(水) 11:20:55 ID:HnFGQCJG
・・・218よ 無事であれ わかっているとは思うが この手の女はあまりに危険すぎる・・・
293 :
山師さん :2010/04/28(水) 11:42:37 ID:Ke7WUnXq
危険もなにもフィクションだから 国立でファミレスのアルバイター、金なしの人間がバーに足を運ばねーだろ普通 1997-98年に金なくて休学して働いてた人間から見るとすごい違和感
294 :
山師さん :2010/04/28(水) 14:36:38 ID:3DuqVu5Y
空売り=普通、 疲れんよ。
「1よ。何でこうなっちまったんだ・・・。」 榊原敦子は、抱かれる相手が俺であっても、感じている。その間だけ、俺は彼女の恋人になれたよ うな気分を味わえた・・・。だから、いつも後味の悪い結果になることは分かっていながら、逢い続 けた。 俺がファミレスまで行って、電話番号を渡したのは彼女に好意以上のものを持ったからだ。それな のに・・・、今では彼女を傷つけるために逢っている。 この頃、俺の神経は過敏に張りつめていた。日本中が不幸になっている。それなのに俺は、その不 幸によって利益を得ている。 彼女は、五十万で俺を受け入れた。五十万は普通に生活する人間にとって、決してわずかではない。 俺はその金を一日で稼ぐ。だが、誰も俺を褒めたりはしない。誰とも喜びを分かち合えない稼ぎなん て、何の意味があるんだ? 俺は彼女と会うたびに、そのフラストレーションぶつけた。彼女は何を言われても反論しなかった。 ただ冷たい目で見返してきた。そして俺に話す時は、妥協のない“敬語”しか使わない。それらが俺 への報復だとすれば、十分に効果的だった。 彼女はファミレスでのアルバイトがあるため、俺たちが会えるのは夜の十二時を過ぎてからだ。俺 は仕事、彼女は大学を抱え、睡眠時間を削りながら逢っている。彼女の眼の下にクマができているこ とさえある。きっと俺も似たようなものだったと思う。それでも彼女は俺に抱かれた後、ホテルに泊 まることはなかった。コトを終えると、それが午前三時であってもタクシーで帰った。 彼女は、俺を嫌っていながら、抱かれると声を上げる。抱かれた後、シャツのボタンを留めている 彼女に、俺がそのことを揶揄すると、 「お金で身体を許すような女ですから。どんな相手とでも、感じますし、声もでます・・・」 と、無表情に答えた。 彼女は、俺のことを憎悪する価値さえない相手だと思っている。 俺は彼女の胸倉をつかんだ。また、彼女は冷たい目で見返す。俺たちは、しばらく睨みあった。し かし俺は“いつも”それ以上の暴力を振るうことはない。二人に信頼関係があるとすれば、それくら いだ。 俺は彼女をベッドに突き倒すと、再び彼女を求めた。 彼女は、途中まで止めたボタンを、自分ではずした。俺が一瞬手を止めると、 「ボタンを千切られると、困るからです」 と、冷たく言った。また俺は、怒りに任せて彼女を抱いた。 そして・・・、彼女は、さっきのことを当てつけるように、高い声をあげた。
296 :
山師さん :2010/04/28(水) 22:07:16 ID:FF7u6S+v
わたしもこの女の子みたいなことしてたからすごく気持ちがよく分かる・・・憎いんだよね相手が。
297 :
山師さん :2010/04/28(水) 22:37:06 ID:B4JPaNFy
298 :
山師さん :2010/04/28(水) 23:47:50 ID:FF7u6S+v
>>297 誤解しないでください。
欲しかったんじゃなくて必要だったんです。
銀行にやっと内定もらえたのにカードの支払いができなくなりそうになって
そういうブラックリストにのると銀行の内定取り消されると聞いたので・・・
好きでもない男に抱かれるのはホントに悔しくて・・・気持ち悪いし・・・
体の生理として異物(男性器)がはいってくれば濡れるんです。
気持ちいいとか気持ち悪いとか関係なく。
相手の人が動けばお腹が圧迫されて声がでるんです。
そういう体の仕組みなんです。
それなのに相手の人はあたかも私がセックスを悦んでるかのように勘違いして
私のことをそういう人間扱いする・・・
ホントに悔しくて憎くて包丁で刺そうかと何度思ったことか。
私はたしかに金で体を売った女だからしょうがない。
でも私の恋人のことまで馬鹿にする権利はないはずです。
いまは無事恋人と結婚して幸せな家庭生活をおくっていますが
しかし思い出すといまだに憎い。悔しいです。
299 :
山師さん :2010/04/29(木) 00:12:18 ID:4JRRII37
>>298 そんなこと
忘れてしまえー
エイッ
ア〜ブラカタブラ(`・ω・´)/・゜+.゜*。・゜+.*チチンプイプイノプイッ
思い出しそうになったら
頬っぺたをつねりなさい
そして毎日、一生懸命生きることだけを考えよ!
300 :
山師さん :2010/04/29(木) 00:23:58 ID:mAQyE9hx
大切な時期にカードの支払いを疎かにしかけた自分を棚に上げて、 援助してくれた男性を憎むってどういう心境よ? 今の人生があるのは、その男性のおかげだろ? もしタイムマシンがあるとして、おめぇはその時期に戻れたとしても、 再び体売って銀行の内定を失わないようにするだろ?
301 :
山師さん :2010/04/29(木) 00:31:47 ID:NDorbV0u
302 :
山師さん :2010/04/29(木) 01:18:12 ID:tzbkneGV
303 :
山師さん :2010/04/29(木) 07:35:55 ID:7vcu6rRP
304 :
山師さん :2010/04/29(木) 09:06:06 ID:/3uLYFYO
あはは、お前らもうちょっと他人の気持ち考えろよw
俺も旦那はアレだと思うけど。
>>298 私は男でいまいち榊原敦子さんの心が読めないのですが、218さんはどこで
失敗したと思いますか?
やはり最初に金を払ったことが大失敗でしょうか。
その後、挽回のチャンスはありませんか。
305 :
山師さん :2010/04/29(木) 09:41:21 ID:6+rqJbGL
別に体売る事自体をどうこう言ってるんではなくて 自分が悪いのにそれを人のせいにしてるような言い方がアホかと
306 :
山師さん :2010/04/29(木) 10:24:59 ID:lE53tm3l
・・・218よ 教えてくれないか?・・・ 軽く体を売ってしまう今の世の中を悲しんでいる俺が なぜ、今日も「純情そうなAV女優」のエロ動画 を労力を惜しまず収集して喜んでいるのかを・・・
307 :
山師さん :2010/04/29(木) 10:33:49 ID:QEuE98s5
「1よ。あの時、お粥の塩味がした」 夜の十二時過ぎ、いつものようにバイトを終えた榊原敦子はやってきた。しかし、目に力がない。 俺は近づき、彼女の額に手をやった。熱があった! 「身体の具合が悪いんじゃないかっ!?」 彼女は、俺をじっと見て、しばらくして頭を下げた。 「すみません。この埋め合わせは必ずします」 本当に苦しそうだった。 俺は、今日だけはホテルに泊まるように言った。彼女は断ったが、身体が限界だった。彼女はその 場にへたりこんだ。俺はホテルのドクターを呼んだ。そしてフロントに電話をして、着替えのパジャ マを持ってこさせた。 ドクターは、過労と風邪が原因だろう、と言った。そして、点滴を打ってくれた。 点滴の途中で、彼女は寝息をたてていた。穏やかな顔をしていた。 俺はその夜、ずっと彼女の顔を見ていた。彼女は、一度、細い目を開けて俺の方を見た。そして何 も言わず目を閉じ、再び、静かに寝息を立て始めた。俺は一晩中、眠らなかった。 俺は、やはりこのコが好きなんだ、と悟った。改めて、俺は間違っていた、と痛感した。彼女を解 放しようと思った。彼女はそれを“施し”と受け取り、拒否するかもしれない。その時は、彼女の気 が済む形で、別の方法を考えればよい。金を返したいのなら、何年かかっても良い。 翌朝、彼女は目を覚ました。申し訳なさそうにしたまま、何も言わない。 ドクターを再び呼ぶと、熱は下がっていたが、「今日はこのまま、この部屋で安静にしていた方が 良い」、と言った。 ルームサービスで俺はサンドイッチとコーヒーを、彼女にはお粥とみそ汁を持ってきてもらった。 二人は無言で食べた。 「私たちって・・・、本当に馬鹿ね・・・。」 突然、彼女がポツリと言った。“敬語”ではなかった。彼女を見ると、力なく笑っていた。 「どこからやり直せばいいのかしら・・・。無理ね。取り返しがつかないことしたもの・・・。」 彼女の目に、涙が溢れていた。 俺は本当に馬鹿だ。今になって彼女の気持ちに気付いた。 「やり直しはできない。」 それは株取引を始める前からの俺のルールだ。 「やり直しではなく、俺たちのやった取り返しのつかないことを背負ったまま、新しく始められない か?」 俺は、テーブルに置かれた彼女の手を握った。 彼女は、俺に初めての表情を見せた。戸惑い、だった。 俺は、同じ過ちを何度も繰り返さない。 俺は、彼女に口づけをしていた。塩味がした。 あれが、お粥だったのか、涙だったのか、よく分からない。
>>296 >欲しかったんじゃなくて必要だったんです。
悲痛だな。この298の中のセリフ。
まあ、今日何も反論しなかったのは、ナイス・ロスカットだ。
298の内容に関して、言い足りないこととか、本来伝えたいのに伝わっていないこととか、
いろいろあるだろうけど、それを言えば損失が拡大するだけだ。
今後の展開だけど、296にとって嫌なことのフラッシュバックになるかもしれない。
だからこそ、この榊原敦子の話は最後まで付き合って欲しい。
俺は、ただのスレ主に過ぎない。
どちらの側にもつく気はないが、リクエストできるなら298みたいなレスが欲しい。
その方が、話が広がるし、俺にもいいインスピレーションになる。
310 :
山師さん :2010/04/30(金) 08:39:14 ID:+MWmeC8N
このまま甘々な展開きぼん・・・だけどそうはならないんだろうなぁw
311 :
山師さん :2010/04/30(金) 14:39:00 ID:YQ2zdpVq
鬱展開の予感・・
「1よ。あれは、株取引をやっている間で、唯一安らかな日々だった・・・。」 俺たちはもう、ホテルで逢うことはなかった。どちらかの部屋で過ごした。俺はその頃、1LDK のマンションに引っ越していた。 日曜日は敦子の唯一の休みだった。俺たちは一日中、俺の部屋のリビングで過ごした。ビデオを見 たり、他愛もない話をしたり、別々に読書をしたり、とにかく二人でいるだけで良かった。失われた 時間を取り戻すかのように、お互いをいたわり合った。 たまに贅沢をしようと言っても、彼女は応じてくれなかった。 「何もしないで、まったりとビデオを見て、夕方からビールを飲んで、好きな女の子が部屋に泊まっ ていく。218にとって、それは贅沢じゃないの?」 昔、俺が考えていたことと同じことを言った。 俺は、彼女の風呂なしの部屋も好きだった。何もない殺風景な部屋だが、書籍だけは多い。先輩か らもらったという本棚にギッシリと詰まっている。そんな彼女の部屋で本を読んでいると、憧れては いたが結局夢で終わった頭の良い大学生になったような気がした。 春、俺たちは銭湯から彼女の部屋に帰る。街灯が咲き始めていた桜を照らしていた。 俺は、遅れてきた青春を感じていた。
313 :
山師さん :2010/04/30(金) 21:56:11 ID:2266fQLS
買うから本にしてくれ!
314 :
山師さん :2010/04/30(金) 22:42:10 ID:b5S+cgCE
いいよーいいよー
315 :
山師さん :2010/05/01(土) 00:31:35 ID:SgSin7gv
どーでもいいことなんだけど
国立大学でも私立大学でも冬から春にかけては
受験シーズンで大学は休みになっちゃうと思う
資格とかを取るために勉強しているならともかく
春はかなり楽なはずだけど
時期を秋から冬にかけてのほうがいいんじゃないか?
>>293 この人も言及しているとおり
榊原敦子さんが何故ホテルのバーにいたかの理由は
今後明らかになると思ってる
期待してます
わっふるわっふる
315よ。 確かに、276の段階でもう春だったわ。 桜は、この前見た桜が綺麗だったんで、つい・・・。笑 バーにいた理由、この話の山場だ。
317 :
山師さん :2010/05/01(土) 08:37:49 ID:AF/MJXBT
彼女はバイトで忙しいんだろ
「1よ。再び闇が忍び寄って来た・・・」 敦子と日帰りの小旅行に行った。 行く先は近鉄で行ける奈良だ。俺たちは初夏の日射しの中、奈良の街を歩けるだけ歩き回った。 彼女がそばにいるだけで、心が弾んだ。彼女が柄にもなくはしゃいだりするのが、たまらなく可愛 らしく見えた。 彼女は、博物館の展示物の説明を食い入るように読んでいる。真面目で意志の強い勉強好き。 “パートナー”という言葉が、俺の心の中をよぎった。俺は今だけではなく、人生を敦子と歩いて 行きたいと思った。 夕刻、俺たちは小高い丘の上にいた。奈良の街がオレンジ色に染まっている。 「敦子・・・。」 俺は前を歩いていた彼女を呼んだ。彼女は微笑みながら振り返った。 俺は彼女にプロポーズをした。一瞬の時間があった。やがて、夕日で逆光になった彼女の顔が、歪 むのが分かった。彼女の目に泪が溢れた。
319 :
山師さん :2010/05/01(土) 19:04:22 ID:YYe817uE
>>316 さんへ、
彼女がバーにいた理由は、彼女は、218さんのほかにも、関係を持っている男がいた、ということではないですか。
「1よ。俺は一人、マッカランをあおるしかなかった。」 夕暮れの丘の上で見せた敦子の顔は、悲しい顔だった・・・。 厄介なことに俺の勘は研ぎ澄まされている。 悲しい顔の意味はすぐに分かった・・・。 しかし、何もできなかった。 初めから、狂った恋だったんだ。
「1よ。あの日、アパートの外は雨が降っていた。」 敦子が泣いていた。負けず嫌いの彼女がだ。 「やっぱり、無理だったのよ。私たち」 彼女は別れを切り出した。 俺は、また繰り返すしかなかった。“あんなこと”、俺には関係ない、と。 「私は、お金で身体を売る女よ」 彼女は、またあんなことに触れた。 「あれは普通の精神状態じゃなかったからだろ!」 その言葉は俺の中ですら、空虚に上滑りした。彼女も、俺が“気付いたことに”気付いた。 俺は、誤魔化す事のできない“そこ”には触れさせたくなかった。 「その話じゃないわ。ホテルで初めて貴方に誘われた日よ」 彼女はためらわなかった。 ホテルのバーで敦子と初めて会った夜のことについに触れてしまった。 「あの時の事は、何の言い訳もできないわ・・・。」 俺の心の中で、何かがひび割れる音がした。 「私は、貴方が差し出したお金を受け取った・・・」 俺の心の中で、何かは粉々に砕き散った。
319よ。 まあ、もう少し待て。敦子の話は、何とか今夜中に終わらせる。 そして、明日からしばらくここにこない。
323 :
山師さん :2010/05/01(土) 20:28:58 ID:8VrDq8kE
>敦子の話は、何とか今夜中に終わらせる。 ・・・218よ 無理に終わらせなくても良いと俺は思うよ 長くても連休を鋏んでもかまわないので 218 の書きたい様に書いてくれ
「1よ。あの夜、敦子はホテルのバーにいた」 敦子の元に友人から結婚式の招待状が届いたのは、式の“一カ月前”の話だった。常識的に言えば、 彼女は誰か突然の欠席者の“代理”なのだが、社会経験のない彼女はその“一カ月前”の意味さえ知 らなかった。 「○月○日って空いてる?」 久しぶりに電話をしてきた友人は、結婚式の話はせずに、そんな風に尋ねた。敦子は、空いている、 と答えた。これで彼女は断る理由を失ってしまった。友人は、自分は結婚することになった、と言っ た。そして、式にはぜひ出て欲しい、と畳みかけた。 バイト代と奨学金で暮らす敦子にとって、結婚式と言う大人の付き合いは途方もなく大きな出費で あった。祝儀の相場である、三万円、大げさでなく彼女の一カ月分の食費だ。 敦子はあの“白いスーツ”で式に出た。みじめだった。新婦の他の友人たちは全員パーティドレス で揃えていたからだ。確かに招待状には、「パーティドレスで決めてきてね」みたいなことが書かれて あったが、そこまで強いドレスコードだとは思わなかった。新婦は、地味なスーツで来た敦子に腹を 立てていた。敦子は二次会への出席を拒絶された。 「敦子も来てくれる?二次会。」 その言葉の本当の意味くらい理解できた。 敦子は一人ホテルに残された。新婦たちはパーティドレスの友人たちが企画した二次会へと繰り出 している。式への出席を断れなかった自分に呆れた。バカバカしくなった。悔しさが彼女にさらなる 浪費をさせた。彼女はホテルのバーへと向かった。一人で、高い酒をワンショットだけ頼んでみた。 苦い酒だった。それを飲み終えれば、帰るつもりだった。 しかし、そんな時、高そうなスーツを着た男が声をかけてきた。 男は慣れていた。当たり前のように隣に座り、何杯かの酒を頼んだ。もちろん敦子の分もだ。話も 面白かった。やがて、部屋へと誘った。男にためらいはなかった。断るきっかけを与えなかった。 敦子は過去には恋人もいた。男を知らないわけではない。魔が差した夜だった、などと言い訳する つもりもない。アルコールが彼女の思考を鈍らせていた。 男は遠慮なく彼女を抱いた。男が自分をどう思っているか、など分からなかった。後悔はなかった。 軽率ではあったが、このまま続く新しい出会いのようにさえ、思えた。 しかし、・・・。 終わった後、男は金を差し出した。男は自分を“売春婦”だと思っていたのだ。羞恥心と怒りが体 中を駆け巡った。相手の頬を張り倒して帰るべきであった。 だが、彼女は受け取っていた。結婚式のための急な出費、今月の家賃、食費、そんなことを考えた 時、彼女は手を伸ばしていた。 アパートにたどり着いた時、自分は取り返しのつかないことをしたと悟った。 しかし、あまりにも遅過ぎた・・・。
「1よ。あれは俺たちの悲しい結論だった」 敦子は俺を愛すれば愛するほど、俺を許せなくなった。 いや、自分を許せなくなった。 「二人の馴れ初めを、子どもたちにどうやって話せるの?」 二人は愛し合うべきではなかったのだ、と彼女は言った。 俺は認めなかった。 彼女はもう涙を流さなかった。 優しいまなざしで俺を見ながら、首を振った。 俺は、敦子の全てを受け入れるつもりだった。 しかし、俺の存在こそが、彼女の苦しみそのものだった。 彼女は言った。 「夢を見たわ。男の人たちに買われる夢よ」 彼女は、許して欲しい、別れて欲しい、と言った。 俺は、もう諦めるしかなかった。 苦しむ彼女をこれ以上、見ていられなかった。 俺は、何日も苦しんだ後、彼女に電話をかけた。 「逢おう。そして別れよう」
326 :
山師さん :2010/05/01(土) 22:26:23 ID:icC0HRLu
彼女は苦しんで学費を捻出して、一体何を専攻していたの。 と気になってたけど、ただ大卒で優良企業に入って人が羨む結婚を望んでいた だけなのかな。世間体も気にするし、人生のレールから逸れるのを怖がるごく 普通の女の子のように感じた。
「1よ。今夜はつきあってくれてありがとう。敦子との最後の話だ」 夜明け前の青い光が、俺の部屋に入ってきている。 俺たちは前の晩、最後の食事をとった。近くのリカーショップでワインとパスタを買い、 敦子がパスタをゆでてくれた。 今夜で最後なのに、二人はいつもと同じように過ごした。 二人で風呂に入り、お互いの身体を洗い合った。 ベッドでは、俺は敦子の全身を愛撫した。 耳を、うなじを、指を、乳房を、 俺は必死で記憶の中に焼きつけようとしていた。 やがて、俺は強く彼女を抱いた。彼女も激しく応えた。 夜明け前の青い光の中、彼女は静かにベッドから抜け出した。俺も目を覚ましていた。 サラサラと衣擦れの音が聞こえている。やがて服装を整えた彼女は、俺の元に近づいてきた。 耳元で彼女が小さな声でささやいた。 足音だけが遠ざかって行き、やがて玄関の扉が開き、閉まる音がした。 足音は、もう、聞こえなかった。 「サヨナラ。アリガトウ。」 彼女が最後に残した言葉だった。
328 :
山師さん :2010/05/01(土) 23:43:31 ID:DDV5Qxg4
水割りをくださ〜い 涙の数だ〜け〜 俺も結婚を意識した相手にフラれた事がある。218よ、まあ飲もうぜ。
329 :
山師さん :2010/05/02(日) 01:17:38 ID:LNoGj53i
男と女って難しいね 童貞@42であるおいらには さっぱりワカラナイけどね (´_`。)グスン
330 :
山師さん :2010/05/02(日) 03:00:54 ID:/XlI/TzD
切ない恋だな・・・
331 :
山師さん :2010/05/02(日) 12:29:45 ID:xdxvrcRQ
お金はあるんだから、出会い系で女子高生と3P
332 :
山師さん :2010/05/02(日) 22:52:41 ID:8hA9Arm4
218の話を読んでまた相場と向き合う気力が湧いてきたよ。
333 :
山師さん :2010/05/03(月) 09:07:07 ID:BPVflAmD
疑問点をすこし。 1結婚式に女性友人達が揃って白のパーティードレスで出席、敦子は白のスーツで出席というが、 それはありえない。 結婚式で白は花嫁の色というのは常識。 出席者は他の色の服を選ぶはずだ。 2敦子が別れ話を言い出したのは、218さんがプロポーズしたのがきっかけらしい。 敦子が出会い時の金銭関係を別れ話、プロポーズ拒否の理由にあげたのは、男を傷つけたくなかったからではないか。 敦子にとって、遊び相手だが、結婚相手ではなかったということではないのか。 3男が敦子を愛していると感じたのは、SEXがよかったからではないのか。 ベッドであえぎ声を出す女性は、風俗には100%いないし、一般でも90%いない。 花柳界でも、あえぎ声を出す芸者は天国さんと呼ばれ、評判になるほど珍しい存在だった。 おれはこの話を最後まで聞きたい。 特に卑劣な蓮見とのかかわりがどうなるのか、知りたい。 また、強制ロスカットされた、とはどういう意味なのか知りたい。
334 :
山師さん :2010/05/03(月) 09:29:32 ID:7bJLJSML
>>333 ベッドであえぎ声を出す女性は、風俗には100%いないし、一般でも90%いない。
そんなことはない。おれの相手する風俗嬢・素人女・あえぎ声出さなかった女は一割いない
それともあえぎ声の意味が違うのか?
335 :
山師さん :2010/05/03(月) 12:24:41 ID:dV+SdBNB
久々に覗いてみたらエロトーク満載かよ どおりでスレが進んでるハズだなw
336 :
山師さん :2010/05/03(月) 19:35:49 ID:Ppyqx1Iz
333 友人のパーティドレスは白とは書いてないよ。 色とりどりの中で、榊原敦子さんの野暮ったい白が目だったんじゃないの。
337 :
山師さん :2010/05/04(火) 01:41:08 ID:XnctZo0u
おいおいフィクションだろ 整合性は問題にするなよw
338 :
山師さん :2010/05/04(火) 09:00:20 ID:kfqFHK/u
えwwwあえぎ声を出さない女なんているのかよwww
339 :
218 :2010/05/04(火) 10:49:08 ID:9LY8MiU+
今日で終了です。 株板のみなさんありがとうございました。 今から、アルバイトに行ってきます。
340 :
山師さん :2010/05/04(火) 10:52:14 ID:t5gzkIJk
>>339 こんな分かりやすい偽者も珍しいなぁ・・・。
俺は恋愛を諦めた。 お金はあった。 当時、六本木にある交際倶楽部に入会した。 アルバムを見ながら女の子を選ぶというクラブだ。 店側に5万、女の子に5万、そういうシステムだった。 俺は知り合いの不動産会社の紹介で、初めからVIP待遇だった。 俺の好みは容姿8、スタイル7ぐらいが好みだった。 10人ぐらい会えば、1人ぐらいは感じやすい体の女の子がいるのは事実だった。 今までの経験から、だいたい感度の良い女の顔つき、体つきはわかっていた。
342 :
山師さん :2010/05/04(火) 12:36:54 ID:T3UNLVaR
>>329 このスレではじめて笑えた、サヨナラ。アリガトウ。
343 :
山師さん :2010/05/04(火) 16:01:46 ID:lsKvPN0o
>>341 残念ながら偽者クンは文才がないなぁ。
ぜんぜん、わっふるこないよ。
344 :
山師さん :2010/05/04(火) 20:35:09 ID:xqy6k2Mc
>今までの経験から、だいたい感度の良い女の顔つき、体つきはわかっていた。 ・・・341よ 上記の件 詳細 ヨロピク
345 :
296 :2010/05/04(火) 22:15:02 ID:K5fYfSI9
気になってまた見に来てしまいました。 それは切ない恋でしたね。 て同情されたかったんですか? ひとりよがりな思い込みで勝手に自分だけで盛り上がって ホント馬鹿なんじゃないの?
週2回交際倶楽部を使って、2人ぐらい会うようにした。 モデル系の女はみかけはよいが、夜のほうは良くない女ばかりだった。 25歳ぐらいのOLぐらいが俺の好みだった。 やせ型で、物静かな女のほうが乱れるタイプが多かった。 気に入った女は月50万で愛人にした。 ピルを飲ませて生のプレイだけが、週末の楽しみだった。 中でも楽しみは外でのプレイだった。 観覧車のなかで、女にFさせるのが好きだった。 週末、高い観覧車の上で家族連れを見下ろしながらするプレイは最高だった。
97年末、俺は山一證券の空売りで儲けたお金をアメリカ株、インテルとマイクロソフトに 全力投資することに決めた。 お金は2億、俺の財産の半分ぐらいだった。 3年も投資すれば5倍も夢ではなかった。 当時、アメリカ株に投資する一般投資家は少なかった。 俺は長い投資経験で、パフェット型投資と月単位型投資の2つを使いわけたほうが いいと気づいていた。 今の生活を維持するには20億は必要だった。
348 :
山師さん :2010/05/05(水) 23:33:17 ID:BSXGhwfF
つまんねぇ
349 :
山師さん :2010/05/05(水) 23:38:28 ID:uEO+tBYU
350 :
山師さん :2010/05/06(木) 02:01:10 ID:abK7ZmFk
偽218は 自分が書き込んだ文章を 100回声を出して読むべし 知能がないということは ホントーに哀れなんだな
351 :
山師さん :2010/05/06(木) 09:52:18 ID:SMStpqKy
架空の世界で偽もクソもねえよ
97年から携帯電話は飛ぶように売れ始めていた。 それと同じようにハイテク系の株 や情報系の株も上昇していった。 マイクロソフト株はWIN98の登場でまたも上昇していった。 パフェット型投資が一番安全なことはわかっていた。 頻繁に売り、買いすると負ける。 大きな資産を作った人間は長期投資型で財産を作っていた。
しばらく、嵐はやめます。 本物の218さん 迷惑かけてすいません。
354 :
山師さん :2010/05/06(木) 21:31:16 ID:XU9v3aSA
いたって無風だったが
355 :
山師さん :2010/05/06(木) 23:30:12 ID:plaMVU1S
迷惑じゃねーから 続けろ
218さん来ないね。 買い放置の含み益が減って、それどころではないかな?
357 :
山師さん :2010/05/07(金) 14:19:08 ID:UnudYR9P
218さんは312番からすると、今は株をやっていないようだが。 奈良にでもいるのでは? 小高い丘の上で、彼女の面影に語りかけているのかも知れないね。 あと最初に書いている、強制ロスカットを喰らってしまったのか、って何だろ。 単に前スレが飛んだことを言っているのか。
358 :
山師さん :2010/05/07(金) 23:21:50 ID:SF2t20YS
| | | 'A`) ダレモイナイ... |⊂ バルタン スルナラ イマノウチ... | | | (V) (V) | ´ー`)し ヽ( 'A`)ノ フォッフォッフォッ |o / / | ノ ̄ゝ | | (V) (V) (V) (V) | ヽJ( )しノ ヽ ( )ノ フォッフォッフォッフォッフォッ | / / / / | ノ ̄ゝ ノ ̄ゝ
359 :
山師さん :2010/05/08(土) 12:26:19 ID:gb/fhgim
>>356 たぶん規制中だろ
いいからエロトークプリーズ
360 :
山師さん :2010/05/09(日) 20:01:37 ID:8DhMrGrG
218さん来ないね。 ネットカフェのパソコンからでも投稿してください。
「1よ。俺たちは無数の屍の上で、食事を楽しんでいた。」 ほとんどの日本人にとって悪夢のような一年は、終わった・・・。 いつも無言で大鎌を振るっていた死神たちは、いつの間にが姿を消していた。 俺にダンスを教えてくれた悪魔も、去って行った。ただ・・・、意味ありげな笑いを残したのが気 になった。 多くの見知らぬ人間の破滅と引き換えに、俺には膨大な金額のポートフェリオが残った。 俺は、ひさしぶり木下さんの誘いに応じていた。「珍しいものをごちそうしよう」、と言われていた。 俺は食事をしながら、信用売りから足を洗った話をした。 「信用売りにも立派な存在価値はありますよ。そもそも存在価値のないものなんてないんです。腐敗 菌を思い出してください。本来、消滅すべきものの淘汰に、手を貸すわけです。そこで強いものが残 り、自然界の新陳代謝が起きるわけです。産業界も同じです」 木下さんは、そんな風に言ったが、それ以上は何も言わなかった。信用売りは腐敗菌か・・・、俺 は苦笑いするしかなかった。しかし、ハイエナやハゲワシが自然界には必要なように、産業界にも必 要な嫌われ者は存在するわけだ。 木下さんは蓮見の事を教えてくれた。凄まじいレバレッジを利かせたトレードを続け、結局、破綻 してしまった、と。 「昨年の年末あたりからおかしくなっていました。無理をして損を重ね、それを取り返すためにギャ ンブルのような投資をして、損を拡大させて・・・。」 蓮見は典型的な破たん型の投資を続けたようだ。 年末あたり・・・。あの仙台の夜が原因なのだろうか。 「もう立ち直れないでしょうね。自己破産をした人間は、まともな経済活動はできませんから」 俺は、嬉しくも悲しくもなかった。 たった一年だ。この一年、多くの人間の人生が狂った。大手企業までが次々と潰れ、多くの失業者 が街に溢れた。会社は残っても突然のリストラで路頭に迷った人もいる。蓮見はその一人に過ぎない。 日本中に、男たちの屍がさらされている中、俺たちは皇帝のそれの様な食卓についていた。テーブ ルには、今夜のメインディシュであるシロナガスクジラの肉が置かれている。超A級のワシントン条 約違反のはずだ。バブルの頃は、東京と大阪にしか流通していなかったものが、両都市の経済的地盤 沈下により名古屋にまで持ち込まれるようになっていた。値段は百グラムで数万円はするはずだ。ワ ンショットで数万円のブラックボウモアも、何杯もあおっている。 わずか数百万で、首をくくる経営者がいる。 わずか数十万の住宅ローンが払えずに、住み家を手放す家族がいる。 その一方で、一晩で、数十万の食事をする人間がいる。 何も間違ってはいない。 だが、俺にはリセットが必要だった。
362 :
山師さん :2010/05/11(火) 00:18:40 ID:YfOfP/7a
218さん ありがとう もう戻ってこないかと思って 心配したよ 蓮見が自己破産という知らせを聞いた主人公が 嬉しくも悲しくもなかったって言ってるけど 勝ち組になると他人の不幸なんてどうでも良くなるのかな? 俺みたいな底辺にいる人間にとっては 他人の不幸は、自分にとって幸せを実感できる瞬間なんだよね つまり、他人が自分より不幸であることが あの人より自分はより良い状況であるってことを確認できるんだ どんな人間だって、自分だけが一番不幸であるって状況は 耐えられないからね また期待してるよ わっふるわっふる
363 :
山師さん :2010/05/11(火) 01:37:17 ID:yM+9PK05
218さんは過去の傷を事細かに思い出して、しばらく書く気力が無かったのでは。 しばらく書かないと予告していたし。 勝ち組になると他人の不幸の美味みたいなのは薄くなるだろうね。 俺も形は違うけど、蓮見みたいに栄光から転落したから分かる。 嫌いな蓮見が破綻したのは、平常心のときは少し嬉しかったんだろうけど、 大失恋で茫然自失状態だろうし、株での罪悪感にも悩まされていたみたいだから、 それどころではなかったのでは。 何となく終わりが近付いてきたような気がするけど、読むの楽しみにしているので 出来るだけ長めに引っ張って下さい。 わっふるわっふる
「1よ。国境が、俺たちに何をくれた?」 スマン。ちょっと言ってみたかっただけだ。 学生時代、俺は東南アジアを、バックパックを担いでよく歩いた。関大生にバックパック旅行の面 白さを教わった後、ほとんど夢中になっていた。滞在費用は三十日間で10万もかからなかったと思 う。500円から千円のゲストハウスに泊まり、メシは屋台に行けば百円程度で腹いっぱい食えた。 ゲストハウスで知り合う他のバックパッカーの知的水準は高かったような気がする。ゲストハウス のパブリックスペースで、屋台の焼き鳥や“虫の幼虫”を肴にして、地元のビールで酔いながら一晩 中、話しこんでも飽きることはなかった。 文化人類学者の卵、ジャーナリスト志望、ライター、芸術家、本来なら三流大学生の俺など、一生 ニアミスしそうにない憧れの職業に就く人たちが、俺相手に真面目に話してくれた。 東南アジアの中でも、俺は赤土だらけのカンボジアが好きだった。 プノンペンからボートでトレンサップ湖を北上して、タイに入るルートがあった。ボートの中は無 法地帯だった。まず船頭からして、酒を飲んでいる。護衛の国軍兵士の前で、マリファナを吸ってる 奴もいる。灼熱の太陽が、俺たちから気力を奪う。 「五十ドルでカラシニコフを撃ってみないか」、と十代の兵士に誘われた。俺が「五ドルなら払う」と 言うと、いきなりディスカウントしてくれた。タタタッと意外に軽い音だが、震動は強かった。同時 に、対岸に着弾の土煙が舞った。野良水牛たちが一斉に逃げ出した。「俺にもやらせろ」、などと続く 人間なんていない。つまらなそうに俺を見ている。 乾いた大地の乾いた光景だった。 この頃は、日本語しか話せないまま、国境をウロウロしている人間なんていなかった。 猿岩石がブレークして、バックパック旅行が何度めかのブームを迎えた。そして彼らをコピーする 若者たちがゲストハウスにあふれた。 「俺も貧乏旅行だけどよぉ、スコータイでお供えモン食ってるコイツ見た時はマジで笑ったよ」 高い航空券代を払って遊びに来た日本人が、お供え物を盗んでいるのだ。それを旅の面白いエピソ ードだと思っている。タイ人には理解できないだろうが、俺にも理解できない。 「プノンペンからトレンサップルートでシェムリアップに抜けたんだけどさあ、もう地獄だったわ」 ピカピカのバックパックを枕に、大学生が国境を語っている。あのカラシニコフのルートだが、も うこの頃には、アスファルトの広い道路が開通し、VIPバスまで出ていた。 格安の短期チケットでやって来た、せいぜい十日で帰国するバックパッカーたちが、どっかで聞い たような冒険談を繰り返している。得意げに「クサ(マリファナ)ある?」なんて聞いてくる奴もい る。 ・・・もう俺にとってゲストハウスは、輝きを失っていた。 フォングーラオもカオサンロードも、もはやただの観光地だった。 俺の特技はロスカットだ。 俺はバックパックを担いでゲストハウスに泊まる旅に見切りをつけた。
>>363 よくわかったね。>終わりが近づいている。
しばらく、旅行の思い出を書いた後、俺にとってのクライマックスと
エンディング・・・、いや、エンディングこそが本当はクライマックス
なのかもしれない・・・、を話すつもりだ。
366 :
山師さん :2010/05/11(火) 18:28:11 ID:SLDXxCib
旅の話すき〜。
「1よ。熱帯の熱い夜を楽しもうぜ」 ゲストハウスに見切りをつけた俺は五つ星のホテルを泊まり歩くようになっていた。 たとえば、サイゴンではマジェッスティックホテルを根城にした。ピューリツッア賞の沢田教一が 泊まったホテルだ。そのホテルのバーで、高級官僚のバカ息子と知り合った。まあ、俺の金目当てに 近づいてきたバカ息子に、引っ掛かってやったのだ。 俺たちは、夜な夜なディスコを回り、舞台女優とか駆け出しの映画女優とかを漁った。彼女たちは 金持ちの外国人にナンパされるためにそこにいる。楽勝だった。しかし、彼女たちはプライドが高く 露骨に金の要求はなかったが、かえって高くついたかもしれない。 俺たちはマジェスティックホテルの前のトンドクタン通りを、肩を組んでかっ歩した。客待ちのシ クロのオッサンたちに冷やかされる。安物の“ホンダガール”を物色中の日本人の中年男どもが、俺 たちが連れている飛びっきりの美女たちをうらやましそうに眺める。俺たちは地元のビールを、回し ながらラッパ飲みした。 サイゴン川を渡る風が、俺たちの頬をなでた。 酔っ払った俺たちは、夜中のプールに飛び込んだ。水の中で、女が俺にジャレついてくる。顔を上 げると、マジエッティックホテルの重厚な植民地スタイルの石造りの壁がプールを囲む。その上には 星空が広がる。植民地で暮らす19世紀のヨーロッパの金持ちにでもなったような気分だった。 女たちの中には、バカ息子が連れてきた高級官僚のバカ娘もいた。バカ娘は金よりも、「マジェステ ックのスイートに泊まった」、を友達に自慢したかったみたいだった。もちろん高価なプレゼントも受 け取りやがった。バカ息子は日本語が話せたが、バカ娘は日本語も英語もだめだった。しかし、テン ションの高さで一日中、付きまといやがった。ただ、どうでもいいかもしれないが、俺にとっては女 優達より、バカ娘のカラダが一番良かった。 何日かすると、バカ息子たちに変化が起きた。「たまには俺に奢らせろ」などと言って、ヤギ肉を食 べに連れて行ってくれた。40万ドン、日本円にしてせいぜい2000円程度だが、彼らにとっては 大金だ。いつの間にか、彼らは俺に友情を感じ、俺に奢ってやろう、などと思ったのだ。 バカ娘は、俺にプレゼントをくれた。木の実のネックレスだ。彼女の買い物をする時も、俺の財布 に遠慮するようになった。俺の買いものをする時は、賢い買い方を教えてくれた。そして俺の代わり に店主と丁々発止の交渉をし、500万ドンの魚の置物を450万ドンに値切ってくれたりした。五 十万ドン・・・、彼女には悪いが、俺にとってはどうでもいい金額だったが・・・。 それでもやはりベトナム人の純情さとプライドの高さが、いじましく思えた。 バカ息子とバカ娘は、俺を空港まで送ってくれた。バカ娘は映画のワンシーンみたいに、俺にキス をしてくれた。 「また来る」、俺は約束して飛行機に乗った。
「1よ。何でもやってくれるっていうのも、つまんないもんだぜ」
バカ息子と知り合った年の年末休暇に、俺は再びベトナムを訪れる。バカ息子が帰国間際に、富裕
者向けの“旅行コーディネーター”を紹介してくれたからだ。俺は学生時代、ベトナムでは千円ほど
で一泊二日のツアーを組んでくれる『シンカフェ』に世話になった。だが最近のベトナムブームでシ
ンカフェも日本語ガイドコースを始め“お上りさん”ツアーになり下がっていた。
バカ息子の紹介するコーディネーターは、発展途上国ならではの無茶をする。例えばメコン川観光
の目玉に『数千匹のホタルが見られる』というものがあるが、これに出会うには運の要素も強い。し
かし、コーディネーターは偶然を必然に変える。前日に地元のガキどもを使い、ホタルを買い集めて
おくのだ。そして、それを一本のマングローブの巨木に放つ。あたかも聖なる木に、ホタルが吸い寄
せたような幻想的な光景が現れる、という具合だ。
ホテルのカフェで身なりの良い中年男と若い女が、俺にいくつかの旅行プランを説明してくれた。
その若い女が終日ガイドをするという。長い手足に、知的な瞳を持つ典型的なベトナム美人だ。身体
にピッタリとしたスーツから、彼女のウエストのくびれや腰の張りが良く分かる。
美女と二人っきりの旅行、『またかよ・・・』、俺は心の中でため息をついた。バカ息子のニヤけた
顔が思い浮かんだ。
俺たちはフエというベトナム中部の街まで飛行機で飛んだ。女の名はレン。最初は俺の方も気疲れ
したが、次第に慣れた。フエでは運転手つきのカムリで移動し、時にバイクや小舟を使いながら色ん
な観光地を効率よく回った。全てレンに任せておけば良かった。
夜、俺の部屋で酒を飲みながら、翌日の打ち合わせをした。隣に座るレンからは香水の香りがした。
バカ息子のニヤけた顔が思い浮かんだ。レンの顔が次第に近づいてきた。夜も、レンに全て任せてお
けば良かった。
(18禁および女人禁制
>>369 へ)
その後、三日間、レンは添乗員ではなく愛人として振る舞った。
三泊四日のツアーは終わった。贅沢な食事をし、快適に色んな場所を見られたが、感動はなかった。
俺はほとんど自分の財布さえ開かなかった。レンが全て先回りして『処理』してくれた。フエやホイ
アンがどんな地図をしていたかも分からない。
結局、俺は美女とのセックスを楽しんだだけだった・・・。
そして、気付いた。俺は、二十代後半をささげた非現実的な株取引の中で、感動という感情を失ってし
まっていた。
『【エロ有】1よ。番外編だ。ガキと女がいたら、つまみだしてやれ。』 ・・・夜、俺の部屋で酒を飲みながら、翌日の打ち合わせをした。隣に座るレンからは香水の香り がした。 バカ息子のニヤけた顔が思い浮かんだ。レンの顔が次第に近づいてきた。やはりか・・・。俺はこの ままレンのペースに乗せられる気はなかった。 普通の日本人なら、ベトナム美女と一夜を過ごすだけで満足かもしれない。しかし、俺は金の力を 借りてだが、日本でもさんざんいい女を抱いている。 それにレンから感じる女としての自信が気に入らなかった。 「レン、頼みがある」 また、俺は悪だくみを始めてしまった。 「何を?」 レンが艶っぽい笑みを浮かべた。 「チェックインした時、フロントにいたショートカットの娘に話をつけてきてくれないか?」 俺はレンの余裕を裏切ってやった。 少し話を遡る。ホテルにチェックインする時のことだ。レンが俺から離れた。その隙に、フロント にいた小柄で引き締った身体の女が、俺に誘いをかけて来た。「夜はお暇?」、と英語だった。 俺が答える前にレンが、気付いた。鋭くベトナム語で叱りつける。一瞬、二人の女が睨みあったが、 フロントの娘が引き下がるしかなかった。 ショートカットの娘とはその娘のことだ。 「金は向こうの言い値でいい」 俺はつづけた。 レンの眉が、吊りあがった。必死で怒りをこらえている。しかし、彼女は俺が旅行会社に途方もない 金を払うVIP客だとわきまえている。 「分かりました・・・」、レンはすくっと立ち上がった。そしてドアに向かって歩き出した。ピッタリ としたジーンズをはいている。昼間から確認済みだが形のいい腰付きだ。足は長い。 「あの娘、そんなに魅力的でした?」 レンが一度だけ振り返った。怒りは鎮まり、悲しそうな目をしていた。 「いいや。レンの方が綺麗だし、スタイルもいいよ」 俺は答えた。 「じゃあ、どうして・・・?」 レンは、疑問と不安が入り混じったような表情で俺を見る。 「君には、パッション(情熱)がない」 俺は何気ない調子で言った。 レンの瞳が、たちまち青く燃え上がった。髪の毛が逆立ったかと思った。彼女はドアから手を放し た。 身体をこちらに向けると、ゆっくりと歩きながら、シャツのボタンをはずし始めた。そして俺の隣 のソファーに脱いだシャツを投げつけた。俺は彼女が熱くなっていくのを見守った。レンは俺のソフ ァーに片足をかけた。さっきより香水の香りが強くなっている。 「嫌な客はいくらでもいたわ。でも、こんなに腹を立てたのは初めて」 彼女は、瞳を爛々と輝かせながら、口元を歪めて笑った。 「フロントの子、呼びに行ってくれないのか?」 俺は、なおもとぼけようとしたが、最後までは言えなかった。レンの唇が俺の口を塞いでいた。 俺は首筋に歯を立てられながら、レンのぴっちりしたジーンズを脱がすのは大変だろうなあ、と悩 んでいた。
370 :
山師さん :2010/05/13(木) 21:57:07 ID:T/vpmbJQ
いいよいいよ。 続きを期待しています。 わっふるわっふる
371 :
山師さん :2010/05/13(木) 22:26:14 ID:WndgH0X6
ドレミファ ドン
372 :
山師さん :2010/05/14(金) 00:07:21 ID:+MFkWTjR
相手に見える自信や、自分が相手の指図どおりになっていると感じる 無力感に腹が立つというのまではわかるんだけど、その反応は 相手の自尊心を傷つけ、煽っているだけのような気もする。 若気の至りなのか。それともそういうプレイスタイルなのか。。。
「1よ。俺は何もなかった大学時代、ユーラシアのコロン(粒子)を全身に感じていた」 俺はいつの間にか旅にすら感動できなくなっていたことに愕然とした。 俺たちはツアーの日程を終え、サイゴンに戻った。 チャーターしたヘリの中で、レンがいろいろ話しかけてくれているのに、俺はほとんど聞いていな かった。マジェステックホテルの部屋でキスをし、再会を約束したが、俺にそのつもりはなかった。 俺は一人、マジェステックのスイートに残された。 部屋の窓からサイゴン川を見下ろし、初めて海外を旅した時の事を思い出す。 あの頃、俺は東南アジアの片隅で無限の可能性を感じていた。 「もう、一人で大丈夫やろ?お前はタイに戻って一月ほどブラついて来い」 そう言い残して、関大生はペナンへと向かった。俺は、タイのイミグレをもう一度通過し、ひたすら 北へと向かった。有名なスコータイ遺跡を見たかったからだ。 途中、名前も知らない田舎町で長距離バスに乗り損ね、ターミナルで五時間も過ごすことになった。 しかし、俺はこの頃、待つことが楽しみの一つになっていた。 炎天下、タライに入れた魚を売る親子がいた。俺は、鮮魚というものは氷と一緒に保管するものだ と思っていたから、案外と持つものだと感心した。俺はアイスクリームを二個買って、池にかかる橋 の上で魚売りの子どもと食った。母親がお礼に売り物の魚を分けくれた。足元の池には、売り物と同 じ魚がウジャウジャ泳いでいた。一体、この親子の魚は誰が買うのかと思った。 地元のジイさんたちが、将棋盤みたいなのを囲んで賭けをしている。それを後ろから覗いていたら、 マッサージの婆さんが声をかけてきた。時間があったので頼んだら、ベンチの上でマッサージをされ た。人目が多くて、恥ずかしかったし、・・・かなりの手抜きだった。まあ、こんなものだ。 屋台でライギョが焼かれていた。いい香りが立ち込めていた。ライギョと一緒に、親子に貰った魚 を焼いてもらい、ビールを飲みながらベンチで時間をつぶした。 暖かい風が頬をなでた。遠くで鳥の声が聞こえる。 酔いが、身体を回り始めた。 少し、眠くなった。 青い空、白い雲、熱帯の植物、俺は楽園にいると感じた。
「1よ。結局、俺は悲しみから逃げることができなかった」 まだベトナムの旅は、五日間残っている。俺は例のコーディネーターに大型バイクを手配して貰 った。再び「レンをつけようか」、と言われたが断った。身の回りの世話をする別の女はどうだ、 とも言たれたが、それも断った。 俺は一人、大型バイクにまたがり、海へと向かった。バイクに乗るのは大学時代以来だった。俺は 岬で、いい感じの古びた二階建てのゲストハウスを見つけた。たぶん、もともとは南ベトナム時代の 金持ちの別荘だろう。一泊27ドル、割と高めだが部屋からの眺めは最高だった。 「よく来たな、日本人。ここは海と酒と夕日しかない所だ」 若いころの千葉真一に似た主人が自信満々に断言した。それで十分だった。 俺は毎朝、ゲストハウスのカフェで読書し、昼は海で泳いだ。そしてひと眠りした後、夜はバーで 白人たちに混ざって遊んだり、浜辺で星を眺めて過ごした。 打ち寄せる波の音が聞こえる。俺はベトナム最後の夜、星を見ながら、レンのことを思い出してい た。 ベトナム中部、フエの街。中華系の古い商家を改造した宿屋。窓からは中庭が見下ろせた。 なんだか、ひどくノスタルジックな気分になる。 ベトナムにはシエスタの習慣がある。ベッドには情事の後、裸のままのレンが眠っている。 俺たちは昼下がりまで午睡するつもりだった。優雅に眠っているレンを見ていると、まるでこの古い 商家の女主人のように思えた。だが、俺はこの商家の主人ではないし、レンは妻ではない。 「生きることに疲れているのか?日本人」 いつの間にか隣のチェアーに千葉真一が座っていた。彼はビールを一缶差し出してくれた。 「日本はいい国だ。国民は勤勉で頭がいい。ソニーやホンダを一杯作って儲けている。お前だって金 持ちだ。それなのに何で悲しそうに海を見ている?」 悲しそうと言われて驚いた。株取引を通じ、あらゆる感情が摩耗していく中、悲しみだけは残ってい たようだ。 「さっきのオーナーで正解だよ。生きることに飽きて来た」 俺は力なく答えた。 「ハハ。それは残念だな。平和な日本じゃ、中々死ねないだろ?」 千葉ちゃんは声を上げて笑った。そして、缶ビールをグイッと仰いだ。 「俺が生まれた時、この国はフランスと戦っていたよ。終わったと思ったら、次はアメリカさ。俺は、 十五の年にベトコンに入った。それしか仕事がなかったからな。ベトナム戦争が終わったら、今度は カンボジアに出兵だ。俺に手に職はなかったから、戦い続けるしかなかった。女は抱くもので、恋す るものじゃなかった」 千葉ちゃんは立ち上り、ゲストハウスに戻った。俺に、甘い、とでも言いたかったのだろうか? 俺は再びレンのことを考え始めた。今夜もどこかの街で金持ちに抱かれているのだろうか? レンはベトナム語以外に日本語と英語とフランス語が話せる才女だ。もし日本に生まれていたら、 きっと男たちを相手にすることなどなかっただろう。 だからと言って、俺に彼女に罪悪感や感傷はなかった。全ては巡りあわせだ。 俺は、貧困やセックスを覚めた目で見るようになっていた。 星の輝く海の潮騒が、俺を眠りに誘っていた。 いつの間にか、ビール缶が手から落ちていた。
>>若いころの千葉真一 間違えた。二十年くらい前の千葉真一だ。
376 :
山師さん :2010/05/15(土) 17:11:49 ID:iixFRlmG
保守
「1よ。死神が俺に言った。 〜また、世話になるぜ、相棒〜。」 初夏の爽やかな日差しの中だと言うのに、死神が帰って来た。 相変わらず重々しい黒い冬服のままだ。 日本のあちこちで、新しい産業が芽吹き、景気の回復を皆が感じている。 俺は、今さら何しに来たのかと思った。 日本経済が急な斜面を転がり落ちて行った94年から95年にかけて、放漫な経営を続けた新興企 業や、過剰投資を行った企業が潰れて行った。しかし、この頃はまだ多くの日本人にとって人ごとだ ったはずだ。バブルという異常な時期がおさまり、社会が平常に戻りつつあるような安心感のような ものさえあった。だが、その安心は絶望へと変わる。 96年から97年にかけて、日本中に絶望しかなかった。金融が機能しなくなり、銀行は徹底的な 貸しはがしを行い、真面目な黒字経営の中小企業までが倒産に追いやられた。国の保護をあてにして いた大企業も、国は見捨てた。倒産やリストラは人ごとではなかった。 そして、98年から2000年。日本経済は蘇ろうとしていた。バブルの頃みたいに、若き企業家 たちがもてはやされるようになった。経済紙の表紙も、二枚目の実業家の写真が飾っている。 だが・・・、俺たちの知らないところで、国家はこの回復の時期に最後のオペレーションを敢行し ようとしていた。今まで、他の企業への影響力を大きさから、つぶすにつぶせなかったゾンビ企業の 解体である。 「悪いな。今度は俺抜きでやってくれ」 俺は時期外れにやってきた死神に同情しながら言った。 「まあ、今回はしょうがないだろうな」 死神は大げさに手を広げた。 「しかし、大変だなあ、お前も。今度はどこをやるつもりだ?」 俺は何の気なしに尋ねた。 「おいおい。何を言ってるんだ?相棒・・・。お前の所じゃないか!」 死神は呆れたように言った。
378 :
山師さん :2010/05/15(土) 23:11:06 ID:XXfsv0mW
お、そういう流れか・・ 続き期待
379 :
山師さん :2010/05/16(日) 10:43:06 ID:jO+9cpD/
○ネ○ウですか
380 :
山師さん :2010/05/17(月) 02:12:55 ID:7vCDIKH5
鳥肌立った。
381 :
363 :2010/05/17(月) 13:01:31 ID:Qn1GsCY9
あの燃えつき感から終わりが近いのかと。 旅の思い出というから蔵前さんとか下川さんみたいなのかと思ったけど、 そういうのもあったけど、一味違うのね。 エンディングはバッド・エンディングの予感がして、どんな展開になるのか 読むのが怖いです。 株じゃないけど、218さんに対抗してユーロを空売りしますた。 ユーロ崩壊の死神に魂を売った? わっふるわっふる
「1よ。俺のギャングスター生活がバレた・・・。」 俺は、総務に呼び出された。 俺の会社で総務に呼び出されるのは、余程のことである。 「218君。アルバイトでもやってるのですか?」 切れ者と評判の細田課長が、丁寧に尋ねて来た。 俺は、すぐに何のことか気付いた。税理士が、下手をうったのだろう。俺は、「やっていません」、 とぼけた。嘘ではない。貯金で利子がついてもアルバイトとは言わないだろう。 そして、俺は逆にアルバイトをしていると疑われた理由を問うた。 細田課長は、税務署から俺の給与に関する問い合わせがあった、とだけ教えてくれた。俺は下手な ことは言わず、黙秘でやり過ごすことにした。細田課長の質問をのらりくらりとかわした。 課長はやがてサジを投げた。 「微妙なんですよね。わが社はアルバイトを禁止しています。でも、明確な罰則規定はない。だから、 一つの処分を下すのに、前例、公平性、遡及効、色んな要素の最大公約数をとらなくてはいけません」 課長は苦笑いをした。 「でも、218君が、アルバイトをしてないんなら、関係ないですね」 課長はあっさりと追求を諦めてくれた。さすが、切れ者だ。本質を見抜いたようだ。仮にアルバイ トをしていたとしても、税務署が絡んでいるなら逆に合法だ。それに、俺の会社でアルバイトをして いる連中は昔から多い。 俺はうまく切り抜けたと思った。 だが、俺は甘かった。 しばらくして、俺を取り巻く社内の空気が変わった。総務は許してくれたが、まわりは“ウマくや っている奴”を許してはくれなかった。やがて、それは形として現れた。部署の違う、ほとんど面識 のない社員が俺を屋上に呼び出し、頭を下げた。「金を貸してほしい」と。俺が断ると、「どうせ、人 に言えない金、稼いでるんだろッ!?」と凄まれた。 仲のいい同僚が社内の空気ってヤツを教えてくれた。バイトは黙認されているが、夜の仕事など高 額のものになると、総務は何らかの形で情報を得ると言う。そして俺がされたように、総務に呼び出 され内容次第では警告が発せられるのだ。俺には警告はなかった。ただ、『総務に呼び出された=高額 のバイトをしている』、という噂が広がった。 そして、その噂が引き金となった・・・。 「高級ホテルに、派手な女と入るのを見た」 「高そうなバーから、出てきた」 「頻繁に海外旅行をしているらしい」 全て事実だ・・・。だが、今までは目撃者たちは、他人の空似か、たまの贅沢くらいに思ってくれ ていた。自分たちの給与ではあり得ない話だからだ。 しかし俺が総務に呼び出されたことと、改めて人から聞く別の目撃談に、目撃者たちは自分が見た ことの確証を深め、それを人に話した。それがまた別のところでさらなる確証を生んだ。 「どうやら、アイツは“マネーゲーム”で数千万を稼いだらしい」 ウチの会社の連中が、導き出した結論だ。額は一ケタ違うが大したものだ。東紡エンタープライズ なんかより、KGBに就職した方が良かったんじゃないかと思う。 「事実なのか?」 同僚は俺に尋ねた。 「まさか、俺の学歴知ってるだろ?」 俺はとぼけたが、噂は消えてくれなかった。 以後、 俺の事をバブル期採用の低学歴先輩と思っていた若い連中は、俺を憧れの目で見るようになった。 しかし・・・、上の世代の眼は冷たかった・・・。 同じ頃、東紡グループにリストラの嵐が近付きつつあった・・・。
>>381 おい、俺のカンが鈍ってなければ、今のユーロは
>>196 の逆のような気がするぞ。
つまり二週間前くらいから、青い目の仕手集団が売りまくってたと思うから、
そろそろ、買い戻しの津波が来そうな気がするんだが・・・。
384 :
山師さん :2010/05/18(火) 07:26:58 ID:BPUG1sg+
>おい、俺のカンが鈍ってなければ、今のユーロは
>>196 の逆のような気がするぞ。
・・・218よ やっとアクセス禁止が解けたよ
俺もマスコミの騒ぎ具合からユーロは底に近い様な・・・俺の意見は参考にならんだろうけど・・・
385 :
山師さん :2010/05/18(火) 13:16:26 ID:WsUvYpdD
>>383 さすがですね。自分もそう思います。早ければ今週中にも。
386 :
363 :2010/05/18(火) 15:03:38 ID:Obx/8SDu
>>383-385 さすがですね。
謙遜されているようですが、分析は鋭そう。
たしかに底のような気もしたので、浅めに置いていたストップロス
(損切りの逆指値の買い注文)に引っかかって大損は免れました。
「218よ。俺は強制ロスカットを喰らってしまったのか?」
お話は、いよいよ佳境ですね。
会社が危なくなって、自らの立場も微妙で。でも、会社の人たちと
もともと距離を置いていたのが幸いだったような。
わっふるわっふる
「1よ。俺は、初めて煙草を吸う女とつきあった」 屋上で畑中由紀は煙草を吸っていた。俺と同じ“総務呼び出され組”の一人だ。ただし、俺と違っ て、税務署ルートではなく、スナックでバイトしている所を密告されたそうだ。だから、彼女に大し た稼ぎはなかった。彼女も、俺が総務に呼び出された噂は聞いていたみたいで、俺を見ると苦笑いを した。 「“配送”でも、やってたの?」 彼女は言った。“配送”とは、夜の街で働く女たちを送り届ける仕事のことだろう。やはり、彼女も 社内情報からスポイルされているのだろう、俺の“マネーゲーム”の方の噂は知らなかったようだ。 俺は否定しなかった。だから、彼女は俺のバイトを水商売と思い込んだみたいだ。 以後、俺と畑中由紀は、社内の鼻つまみ者同士、よくつるむようになった。ただ、社員食堂や屋上 で彼女と話をしていると、誰かからの視線を感じる時がある。決して好意的ではない。これが、後ろ 指をさされる、ってヤツなんだろうなあ、と俺は思った。 似た者同士の俺と由紀は、やがて男と女の関係になっていた。 「五百万あったらなあ・・・」 ベッドの中で、由紀はため息交じりによく言った。『会社を辞めてリスボンに旅行に行きたい』、そ れが彼女の夢だった。よくリスボンの話をしてくれた。しかし、まだ彼女も行ったことがない。 この頃、東紡エンタープライズ、いや東紡グループ全てが凄まじいリストラの中にあった。 もうすぐ、九十年代が終わろうとしている。多くの企業が“失われた十年”から、ようやく立ち直 りつつあるのに、東紡は最後のふるいにかけられようとしていた。だから、総務に呼び出されるよう な“札付き”の俺たちは、格好のリストラ要員だった。俺の上司も、俺に対してつらくあたるように なった。 『五百万があれば・・・』、俺は由紀の言葉を反芻する。俺のポートフォリオは二年前の不況のどん 底の時に、四億に拡大していた。東紡の【死のリスト】を使った信用売りで稼いだ金だ。今は現物買 いだけをやっているが、それでももう五億を超えている。何かの事業を始めるだけの資金は貯まった はずだ。俺は、会社を辞めて、由紀と二人でリスボンにでも行こうかと本気で考えていた。 だが、畑中由紀には、彼女自身の問題があった・・・。 彼女は少し前まで、“大村”由紀と言った。
388 :
山師さん :2010/05/19(水) 01:02:17 ID:z2Re5lLR
おおむらだけに、 ムラムラ・・・!?
「1よ。十年前、東紡エンタープライズに入社した俺は、本当に希望がなかったのだろうか?」 十年前、バブルの中、東紡エンタープライズに入社した俺は、ただひたすら金を貯めていた。今の 自分と違う何かになりたい、それを実現するのは金だ、と信じていたからだ。だから、浪費好きの同 期たちとはあまり交流がなかったが、一人だけ親友と呼べる男がいた。佐々木という男だ。 佐々木の父親は、定職に就かない人で収入は少なく、さらに下に兄弟が何人かいて、安月給の彼が 家族の収入源だった。だから佐々木もバブルの中、贅沢とは無縁だった。俺と同じように、月一開か れていた同期会には出席せず、また手当のために喜んで残業をする男だった。 俺たちは休日、よく俺のデミオで渥美半島まで行き、投げ釣りを楽しんだ。砂浜にはトヨタに出稼 ぎ中のブラジル人たちがよく遊びに来ていた。俺たちは彼らと仲良くなり、安い素材でバーベキュー を楽しんだりした。 俺たちはその後、彼らの溜まり場の店で飲んだりもした。金のない日本人として扱われていたため、 値段は安くしてもらえた。外国人ネットワークでもあるのか、トヨタで働くネパール人たちも紹介し てもらった。その頃、愛知県だけで六百人ほどの出稼ぎのネパール人がいたそうだ。彼らから、普通 なら入らないような場末のインド(ネパール)料理屋を教えてもらった。気の好い自称王族のネパー ル人の店で、俺と佐々木はチャイ一杯で遅くまで語り明かしたりした。 思えば悪くない時間だった。 何年かして、佐々木は岐阜の営業所に転属になり、俺も株取引を知り、夢中になった。以来、関係 は疎遠になっていた。 その佐々木から、最近よく連絡が来るようになった。上司からリストラを勧告されているという。 彼の家庭の暮らし向きは相変わらず悪いままだった。弟たちは、彼の苦労を受け止めてはくれなかっ たようだ。皆、大学までは進むが、途中で退学するという最悪の選択をし、その後就いた仕事を転々 とする生活を続けている。時々、彼に金の無心に来ると言う。 「お前、なんか、凄い噂、聞いたぞ。副業で儲けてるって、本当か?」 佐々木は俺の“アルバイト”の話を聞いてきた。 俺は佐々木が金を借りたいのかと思った。だが、彼はそれを言いださなかった。 俺は彼とつるんでいた十年前を思い出す。飾り気のないいい奴だった。 「218は、金を貯めてどうするんだ?夢でもあるのか?」 「夢はないよ。でも、何か本気でやりたいって思った時、先立つものがないとな。佐々木は?」 「俺の夢はマークUに乗ることだな。ガキの頃、親父が中古の軽しか乗ってなくて、恥ずかしかった んだよな・・・。」 彼の返事はいつも微妙に面白かった。 電話の後、俺はいつも思うことがある。佐々木と何か事業を始められないものだろうか。俺自身も、 会社からはお荷物と見られ始めている。 実は不況時の方が、事業は始めやすい。国が雇用対策のため、助成金をくれる事業がいくつかある。 ITは俺たちじゃ無理だろうが、育児支援や介護なら俺たちでも始められそうだ。 それに俺には、普通の脱サラ組とは比較にならない資金もある。 いよいよ。俺は東紡エンタープライズからの逃走を視野に入れ始めた。
390 :
山師さん :2010/05/19(水) 23:32:10 ID:/qZxTJGk
まっこりまっこり
391 :
山師さん :2010/05/19(水) 23:52:47 ID:ZWpAYZ0i
いよいよ佳境ですね。「株で成功した話」なのに毎回目が離せない。 映画や小説よりも218さんの人生の一部に心奪われました。 終わりに近づくにつれ寂しい感じがします。 大した社会経験も無く今では微妙な専業生活の俺には人に語れる事って少ないんだと思いました。
392 :
363 :2010/05/20(木) 02:16:09 ID:m248ErVO
すれた感じの女、 五百万。 昔の親友、 リストラ勧告と兄弟の無心、 “アルバイト”についての質問。 木下さんあたりに相談したほうがいい希ガス。 わっふるわっふる
393 :
山師さん :2010/05/20(木) 10:43:29 ID:5wpEhi1n
>>363 お前黙ってろよ
218さんの文章の後のお前の書き込みが
迷惑に感じてるのわかんないの?
394 :
山師さん :2010/05/20(木) 11:39:46 ID:+anb+xR/
スルーしろよーん
395 :
山師さん :2010/05/20(木) 12:46:33 ID:BphIOTob
>>363 お前ホンマニ書くな このスレが乱れる
お前の講釈なんか読みたくない
396 :
山師さん :2010/05/20(木) 15:13:44 ID:v15vTQUF
「1よ。ユーロで俺に夢を見させてくれ。」 ユーロ買いのタイミング見計らっているがなかなか難しい。 来週中に急反発を開始する可能性が非常に高いと思われるが。
397 :
山師さん :2010/05/20(木) 19:10:46 ID:v15vTQUF
不必要に人を刺激しているといけないので、今後しばらく不安定な急騰急落を 繰り返した後、レンジから放たれて上げるのではないかという予想に訂正します。 スレ汚し失礼しました。
398 :
山師さん :2010/05/20(木) 19:39:05 ID:kbuOqXsp
規制解除されたぜ。 がんばって書いてくれ。面白いね。読み物としても十分面白い
「1よ。やはり時代が変わったみたいだ」 俺はひさしぶりに木下さんと会っていた。俺は東紡エンタープライズを辞めようとを考えているこ とを話した。 「そうですか。そろそろ218さんの素敵な二重生活も終わりですか。」 木下さんは楽しそうに言った。 「実は、私の商い(消費者金融)もそろそろ潮時かと、思っています」 木下さんは意外なことを言った。テレビをつければ、ほとんどの時間で消費者金融のコマーシャル が流れている。“失われた十年”で、ビジネスモデルを構築できなかった都市銀行も、消費者金融への 参入を狙っている。 「もったとしても、後三年でしょう・・・。二十年前と同じように、やがて粗悪な業者が乱立し、過 当競争の挙句に共倒れします。国も、強力な規制を始めるはずです。そうなったら、私は引退です」 木下さんは預言者のように言った。 「しかし、今の若い人たちは大変ですね。私たちの若い頃は、貧しいなりに希望だけはありました」 そうだ。木下さんは時代の流れに乗って何度も復活している。昭和、日本の経済は拡大を続けてい た。今はどうだ?俺たちが人生の途中でドロップアウトした時、一体どんな道があるのだ? 「資金はあります。だから、会社の友人と何か自営業でもやれないかと思っているんですが・・・。」 俺は木下さんの意見が聞きたかった。 「起業ですか。日本は衰退期にあるのかもしれません。しかし、衰退期には、衰退期の産業がありま す。これからの産業は、派遣業、介護でしょうね・・・」 俺たちバブル世代には、この“派遣”の今の立場が理解できない。俺が入社した頃は、派遣とは女 性の事務スペシャリストのことだった。正社員の倍以上の給与と長い休暇が与えられ、派遣先で女性 正社員から嫉妬によるイジメを受ける、なんて話をよく聞いた。 ところが今の“派遣”はどうだ。その人間に昨日まで会ったことのない雇い主が、明日の生活まで 考えてくれない雇い主が、わずかな賃金でその人間の一日を支配することができる。 「デフレとともに人間が安くなるでしょうね」 木下さんは、アワビを口に運びながら、白ワインのグラスを傾けた。一本で、派遣として働く“人 間”の一月分の値段がするワインだ。 人間が安くなる。つまり、搾取しろ、ということだ。 大きな利益を得るということは、誰かのパイを横取りすることだ。 株取引では見えなかった生々しい現実の中に、俺は踏み込むことになる。 俺は気が重くなった。 だが、このためらいが、俺からまた大切なものを奪い取ることになる・・・。
「1よ。たとえ世界の果てであっても、航空券なら何枚でも買えるはずだった・・・。」 俺は、由紀を抱いていた。愛知県岡崎市のインター近くのラブホテル、そこが俺たちの逢瀬の場所 だった。一泊、二人で一万円。東南アジアの中級ホテル並み値段なのに、意外と清潔なのに驚いた。 「由紀、最近リスボンの話をしなくなったな。」 「十分、聞いてもらったからね。気が済んだわ・・・。」 「会社を辞めて、二人でリスボンに行ってみないか?今、蓄えが二千万ほどある。退職金も割増で出 るはずだ。」 株取引で稼いだ五億のことは、まだ黙っていた。そして二千万と言う数字は、控えめに言ったつも りだった。それでも、彼女は驚いた。 「よほどギャラのいいバイトをしてたのね」 と、早合点している。 俺は、もう一度、会社を辞めてリスボンに行く話をした。 彼女は、「子持ち女でいいのか?」と言った。彼女には亜紀という七歳の娘がいた。 俺は、「三人で行こう」、と言った。 「会社、そんなに辛いの?」 由紀は心配そうに尋ねた。 確かに俺は今、直属の上司である大川課長から露骨なパワハラを受けていた。あらゆる書面を通し てもられないのだ。どこが悪いかは教えてもらえず、書類を出すたびに否認された。由紀は俺が会社 から逃げ出したくて、そんなことを言いだしていると思っていた。 「私、大川の奴に口説かれたことがあるわ。総務に呼び出されて、しばらくした頃・・・。ホステス するようなバツイチ女だから、チョロいとでも思ったのね」 由紀は忌々しそうに煙草を吐き出した。 「リスボンから帰ってどうするの?」 彼女は現実を見ていた。 事務所を借りて福祉関係の事業でもやらないか、と俺は言った。 「実業家になるのね!貴方といると楽しくなるわ」 彼女は喜んだが、本気にはしていなかった。 「じゃあ、私、保育師の資格を持ってるから、どこかのマンションで託児所でもやろうか?」 と、彼女は笑った。 岡崎から高速で名古屋に帰る。俺たちの逢瀬は短い。 「娘を寄越せって言ってきてるのよ。」 車の中で、由紀は煙草を吸いながら、深刻な顔で言った。 まだ籍を抜いていない元夫が、ヨリを戻したい、と言いだしたという。そして亜紀の親権を主張し 始めたそうだ。別居して以来、一度も養育費も払わなかった男がだ。 「俺と逢って大丈夫なのか?」 夫婦関係が破綻し、調停を申し立てているから大丈夫だという。逆に新しいパートナーがいる方が 有利だそうだ。 「じゃあ、俺たちはのん気に失業なんてしていられないな」 俺は会社を辞めた後の事を考えていた。一人ならなんとかなる。俺は、由紀、そして不器用な佐々 木、三人でやれる事業はないかと思っていた。どこか住宅地の一角に土地を買う。撤退したスーパー の跡地なんかが手頃だろう。そこに二階建ての“ショップ長屋”を作る。一階にショップや飲食店に 入って貰い、二階を貸事務所にする。その一つに国から助成金が貰えるような事業、たとえば介護サ ービスや育児サービスの事務所を作り、佐々木と二人で経営する。由紀が保育師の資格を持っている のなら、託児所もいいかもしれない。 幸い俺の両親は、公務員だ。行政関係のコネクションなら期待できるだろう。事業が軌道に乗るま では家賃収入も期待できる。 “ショップ長屋”、六億近いポートフォリオがそれを力強い現実に変えてくれる。
401 :
山師さん :2010/05/21(金) 22:23:47 ID:F9Hj1BNu
読んでいてなぜか切なくなる・・・・ハッピーエンドでないような気がしてならない。 どこか心がざわざわしてしまう・・・・
「1よ。俺は倉庫で汗をかきながら、充実した日々を楽しんでいた」
俺は上司の大川課長から、本社から離れた西尾市にある倉庫勤務を命じられた。正式な辞令ではな
い。一時的に、倉庫作業を手伝うように、というものだった。だが、そのまま倉庫勤務で放置される
ことになる。
俺は、学生やフリーターに混ざって毎日荷物を運んだ。これが嫌がらせだとすれば、大川の思惑は
外れていた。俺は大川に否認されることが分かっている書面作りよりも、むしろココの方が楽しかっ
た。
定時に始まり、定時に終わる。一日中身体を動かしているため、体調はいい。俺は七時という早い
時間に風呂に入り、ビデオを見たり読書をするという優雅な時間を過ごせた。
給料日にはみんなと安い居酒屋へ行き、安い焼酎を飲んだ。俺が多めに一万円を払うと、「ごちそう
さまです」、なんて大声で言ってもらえた。一万円・・・、年代物のマッカランのワンショットと同じ
値段だ。フリーターが俺に、「フォークリフトの資格を取っておくと、“日雇い”になった時、楽だ」、
と教えてくれた。「ボイラーはもう駄目だ」、と言うヤツもいる。やはり彼らの目からも、俺の立場は
リストラ要員だったが、彼らの思いやりみたいなものが嬉しかった。
由紀は、俺の倉庫勤務を組合に抗議して貰うべきだ、と言った。課長の一存なのだから、すぐに撤
回させられる、と。
俺は彼女をなだめた。倉庫勤務は定時に帰れる。俺は事業を始めるため、様々な準備を始めていた。
今さらながら、勉強しなくてはいけないことも多い。事業を行うにはどんな行政手続きが必要なのか、
名古屋市やその周辺の自治体の中小企業補助がどのようなものがあるのか、給与とはどのようにして
決めればよいのか、全て事前に知っておかなくてはいけないことだ。不動産屋にも足を運び、土地も
探している。
その日、俺と由紀は名古屋のデパートにいた。由紀の娘、亜紀の晴れ着を買うためだ。もうすぐピ
アノの発表会がある。由紀は、「育ち盛りの娘は、どうせ一度しか着られない」、と安物で済まそうと
していたようだが、俺が説き伏せた。
その日の俺の服装は、週末用の高いスーツと靴だった。デパートの店員は、客の服装で態度が露骨
に変わるのを知っていたからだ。だが、ハッタリの必要はなかった。
「お久しぶりです。」
俺と由紀が、婦人服のフロアーを歩いていると、俺と同じくらいの年の店員が深々と挨拶をした。
一瞬悩んだが、すぐに思い出した。
前に琴脇初枝さんと来た時に応対してくれた外商員だ。(
>>270 参照)
彼女は二年も前に一度会っただけの俺を覚えていた。名札にはフロアマネージャーとあった。たぶ
ん、昇進したのだろう。彼女は当たり前のように、俺たちをとりわけ高級そうなエリアに連れて来た。
バーバーリーみたいな大衆ブランドのエリアではない。聞いた事のない英国名が書かれている。
「○○さんを呼んできてくれる?」
彼女は、かしこまっている店員に命じだ。しばらくして、細身の綺麗な店員がやって来て、由紀に
いろいろ質問しながら、コーディネートしてくれた。
そして落ち着いたデザインの黒いボレロを中心に揃えてくれた。
「そう言えば、本当にイイ所の子はこんな服着てたわ」
店員たちから解放され、エスカレーターを降りる時、由紀はため息をついた。
そして、ひどく改まって俺に礼を言った。
「ありがとう。亜紀、喜ぶとおもうわ」
何かを決意したような表情だった。
気になる態度だった。
そして俺の嫌な予感は外れたことがなかった。
403 :
山師さん :2010/05/22(土) 00:39:24 ID:uFJ1m5j3
おお期待わっふるわっふる
404 :
山師さん :2010/05/22(土) 00:50:40 ID:ENHmKjuA
早く修羅場にならないかな。 続きが楽しみだ。
「1よ。俺たちは隙間風が寒いと言って、壁板をはがして暖をとっていた。」 ダメになった会社について少し話そう。 まず、論功行賞がおかしくなった。 明らかに会社にとって有益な方法論を開発した人間がいた。しかし、その人間に得点を稼がせたく ない周囲は、その成果を認めようとはしなかった。いくらでも修正できる小さな欠点を大げさに指摘 し、方法論ごと否定したのだ。一度、否定された新しい方法論は、二度と日の目をみることがなかっ た。さらにその方法論を開発した有能な人間まで、ダメな開発を行った無能な人間とされた。 そして、そのいきさつを知る周囲の人間たちは、自分たちが何をすればいいのか戸惑い、何もしな いことを選ぶようになった。 会社は新しい利益を得るチャンスを逃し、新しい可能性まで失った。そして会社はますます競争力 を失い、より深刻なリストラが必要となる。 次に事業体質に大ナタを振るうことができなくなる。 “営業”という仕事がある。健全な会社は、「お客様は神様です」などとは言わない。WIN・WINの 関係とは、利益を得るという一点に置いて、ある意味対等な関係なのだ。 だから、時には顧客である取引先を切る場合もある。有力な取引先には、便宜を図るものだが、そ れを長く続けるうちに有力な取引先はますます増長するし、他の取引先の不公平感が強まる。この場 合、たとえ有力な取引先を失っても、その便宜を修正する必要があるのだが、ダメになってしまった 企業はそれができない。目先の利益欲しさに、ズルズルと有力な取引先の言いなり、利益を圧迫して しまうのだ。JALと大手旅行会社の関係を思い出してもらえれば良く分かると思う。 やがて会社への不信感がモラルハザードを起し始めた。上下関係が乱れ、同僚たちは不信で結ばれ るようになった。 この時期の東紡エンタープライズは、ダメになった企業が陥るあらゆる過ちを見事にたどった・・・。 俺はある意味幸せだった。職場に指揮官がいなく、何をすれば良いのか分からない時、俺は倉庫作 業員として、黙々と仕事をこなしていれば良かった。
406 :
山師さん :2010/05/22(土) 14:51:38 ID:zPG+nqEs
実はいま子持ちの女性で気になる人が居るのだが、主人公の考え方や紳士的な対応が 大変興味深く参考になる。 それにしても主人公の知識や洞察力があれば、会社の中で普通に出世できそうなものだけど・・・ 学閥の壁などあったのかな。
407 :
山師さん :2010/05/22(土) 14:54:27 ID:zPG+nqEs
なるほど、足を引っ張る人間が多くて正当な評価が成されない会社だったのね。
408 :
山師さん :2010/05/22(土) 15:38:32 ID:dmFdxxde
>>406 でも下手に出世するとこんどは引きずり降ろそうとするやつが出てくるしな
給料だってそんなに上がるわけじゃないのに面倒なことばかし増えるし
だったら好きなことをやりながら会社でのらりくらりしてた方がいいんじゃね
409 :
山師さん :2010/05/22(土) 16:50:26 ID:fa7hgCQd
いやぁ 元サラリーマンの転職組なんだが 相場じゃないが 自宅兼店舗の飲食店をしてるのだが サラリーマンは考えられんほどきついよ もう二度とサラリーはしたくないね
「1よ。悲しいボタンの掛け違いだ。すべて俺のせいだ」 由紀に、すべて話しておけば良かった。俺の資産は彼女に話した二千万程度ではない。 俺の資産は、株価の急上昇によって、もはや六億を超えている。 会社にしがみつく必要なんて“本当に”なかったのだ。 だが、由紀はそうは思わなかった。俺が事業の話をするのは、今のパワハラに耐えきれなくなって 逃げようとしているだけだ、としか思っていなかった。 俺が由紀に話す事業計画は、俺の中では資金面では十分すぎる裏付けのある計画だった。 二千万程度の規模での起業なら、俺にとっては何度でもリセットのできる練習のようなものだった。 それに俺は、二千万程度で始められる脱サラのような事業をやるつもりはなかった。事業を行う上で 大切な要素は、強い財務基盤だ。俺は初期投資に三億ほど使うつもりだった。もちろん初めから無借 金経営である。住宅地でもいいし、幹線道路沿いでもいい。まず一億ほどで土地を買い、同じ金額で ショップ長屋を建設するつもりだった。2000年前後、愛知の経済は上り坂にあり、それまで他の 大都市に後れを取っていた“消費”への関心が、増加しつつあった。食にかんしても、質素な愛知県 民も、そろそろ“すがき屋”では満足できなくなっていた。 アジアングッズ、エスニック料理、携帯ショップ、パソコンショップ・・・、テナントの需要はい くらでもあった。テナントを吟味し、一度、いいイメージが定着すれば、客が客を呼んでくれる。ビ レッジバンガードみたいなショップを、旗艦ショップに据えても良い。おしゃれな連中が集まる注目 の空間、そうなれば俺は、愛知の若者文化をリードする青年実業家だ(笑)。中日新聞が取材に来てく れるかもしれない。 俺は、まあうまくいくだろうと思った。思ったほど客がつかなければ、さっさと消費者金融と水商 売の店舗でも入れて、自分たちだけ逃げだせば良い。 しかし、俺の本当の全資産である六億を知らない由紀は、俺が無理をしていると思っていた。 なけなしの二千万で賭けをしようとしている、と思い込んでいた。わずか二千万では、何をやる にしても開店資金として、ギリギリだろう。早い時期に事業が軌道に乗らなければ、あっという間 に運転資金は底を尽きる。 普通の会社員が、その部分を不安に思うのは当たり前だ。 俺の話す二千万の資金での独立、普通のサラリーマンなら自分の一生を賭けて行う決断だ。由紀の 感覚でも当然そうなるだろう。 迂闊にも俺は、その意識のズレに気付かなかった。 由紀は、俺が今の会社での苦しみから逃げ出したがっているだけだと結論づけた。 そして、彼女は俺を愛するようになっていた。 俺に早まった決断をさせたくない、と思っていた。 だから、彼女は、あんな行動をとってしまった・・・。
411 :
山師さん :2010/05/22(土) 20:41:39 ID:l0ltHMA+
破滅の原因は女だな。 真面目な普通のOLと結婚していればよかったな。
412 :
山師さん :2010/05/22(土) 21:26:54 ID:cVKNghPw
なんか、ざわざわするぜ・・・本当に小説家になってみてはいいかもしれん。 こんな上質なものがよめるなんて、ラッキーだよ
413 :
山師さん :2010/05/22(土) 22:21:01 ID:6djFIlkc
これこのままだと落ちちゃうよね まとめの場所でも作らないともったいないな
414 :
山師さん :2010/05/22(土) 22:46:00 ID:4FmCpVSo
は・・・・・・・・はやく続きを・・・・・・・・・
415 :
山師さん :2010/05/23(日) 01:01:40 ID:kWyGME8b
上司と寝たんかな
416 :
山師さん :2010/05/23(日) 02:57:07 ID:pvAOcYmd
今話題の富士通やセイコーHDの社内ってこんな感じなんだろうな。
417 :
山師さん :2010/05/23(日) 14:48:01 ID:KGaP9KbS
監査してる側の業界もこんな状態だよん。
418 :
山師さん :2010/05/23(日) 15:04:52 ID:avvxWvo2
オレがいた会社も減点主義だったな 新たなアイデアを出しても評価はされず失敗をしたときだけマイナスになる仕組みだった
419 :
山師さん :2010/05/23(日) 17:58:22 ID:SQVaI4Hw
>>質素な愛知県民も、そろそろ“すがき屋”では満足できなくなっていた。 すがきやは学生の頃よく食べてたなあ。 かつおだしスープとフォーク型スプーンが印象的だった。 当時を思い出して食べたくなった・・・。
「1よ。俺は守ろうとした相手から、守られていた・・・」 俺は、倉庫勤務から再び商品管理部のオフィスに戻った。 「組合から指摘を受けて初めて知ったよ。もっと早く相談してくれれば良かったのに・・・」 部長が、ぎこちない笑みを浮かべながら俺に詫びた。そして、俺の背中をポンポンと叩いた。 見え透いた嘘だ。部長が知らないわけはない。 始まりは由紀の元旦那が、会社に乗り込んできたことにある。彼は、由紀と大川課長がホテルで食 事をしている写真を持っていた。課長が由紀の肩に手をかけている写真もあったそうだ。 同時に大川課長のいくつかの不正が内部告発された。不正と言っても大したことではない。プライ ベートで使った食事代やホテル代の請求や、出張旅費の水増し請求など、管理職なら誰でもやってい るようなことだ。しかし今はリストラの時期であった。会社は、社員を解雇する理由を必死に探して いた。 そして俺へのパワハラも組合を通じて抗議を受けた。リストラが進まずに、会社が頭を痛めている 時期に、組合に不要なポイントを稼がせてしまったのだ。 おまけに会社は、“厄介なこと”を思い出した。十年前、俺が入社した時のバックボーン、つまり コネだ。日本労働組合同盟、通称“同盟”、中央委員、それが俺を東紡エンタープライズに押し込ん だ叔父の身分だった。 東紡からの出向だった大川課長は、嘱託に格下げされて別会社に飛ばされた。 本社から離れた倉庫勤務をしていた俺は、一月遅れでそれらの話を聞いた。 なぜ、由紀と課長が?俺はその話を聞いた時、何のことか理解できなかった。 大川の事はどうでも良かった。 由紀の元旦那が乗り込んで来た話を聞いた時、俺が案じたのは、由紀だ。 彼女と携帯がつながらなくなっていた。 彼女は、会社にも出てきていない。俺は社内情報に疎い。 彼女がどうなったのか分からないまま時間だけが過ぎた。 そしてようやく彼女から連絡がきた。 「大切な話がある・・・・。」
421 :
山師さん :2010/05/23(日) 22:37:33 ID:FFoYc++O
>>「大切な話がある・・・・。」 このじらし方がたまらん・・・
422 :
山師さん :2010/05/23(日) 23:35:57 ID:0wrgYwdS
別スレの初期から見てるけど、まさか株板の中で1番面白くなるとは・・・
423 :
山師さん :2010/05/23(日) 23:50:31 ID:B0Vi1LDp
面白すぎだろ! 早く書いてくれ!! ときどき2chでこういう面白い話が読めるからたまらんよな。
424 :
山師さん :2010/05/24(月) 20:19:29 ID:KabmKxLO
も・・・もっと続きを・・・
425 :
山師さん :2010/05/24(月) 20:41:11 ID:BmKzCFL+
☆ チン マチクタビレタ〜 マチクタビレタ〜 ☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ ___\(\・∀・) < 続きまだ〜? \_/⊂ ⊂_ ) \_____________ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 夕張メロン |/
「1よ。俺は一度、由紀にロスカットについて話したことがあった」 由紀から、友人が同じアパートの主婦に借金を無心されて困っている、という話しを聞いた。友人 はその主婦に何度もお金を貸していて、もう貸さなくていい方法はないものか、というものだった。 俺は単純に、「貸し続ける理由は人間関係を維持するためか?」と尋ねた。 「それもあるけど、今まで貸したお金が返ってこなくなるのが心配みたい」 俺は笑った。返ってくる訳がないだろう、と。 そして、ロスカットについて説明した。 喫茶店を始めた人間がいる。始めるにあたって初期投資に数百万を使った。ところが思ったほど客 が入らず、一年間たっても、赤字が続いた。貯金を取り崩して生活している。どうやら場所が悪いみ たいで、好転の見込みもない。 この場合、その人間が取るべき最も適切な正解は一つだ。廃業することである。確かに、始めるに あたって数百万の投資を行った。その後も多くの運転資金を使ったであろう。しかし、今ならまだ余 力がある。ここで廃業しないと、ロスはますます拡大するばかりだ。 『さらなるロスを防ぐために、今までのロスを諦める』、これがロスカットだ。理屈では分かっている が、これを自分の意志でやれる人間は1パーセントにすぎない、と言われている。99パーセントの 人間は、手持ちの資金がなくなり、家賃が払えなくなるなど強制的に廃業させられるまで、流行らな い喫茶店を続けることになる。 俺は、そんな風に俺はロスカットを説明した。 「たぶん、その主婦は金を返さないだろうな。そして友達も、いずれ『もう貸せない』って時がくる と思うよ。だったら、その時期はなるべく早めた方がいい。次はもう貸すべきじゃない。今まで貸し た金が返ってこなくなってもだ」 俺は言った。 「でも、状況が変わって返せるようになるかもしれないじゃない!」 由紀は口を尖らせた。 「ふっ。99パーセントの人間が、そう思いたがるんだよ。喫茶店だって、状況が変わるかもしれな い、って思って続けてしまうのさ。手持ちの資金がなくなるまでな。だから友達なら、由紀が言って やるべきだな。貸した金は返ってこない。これ以上ロスを拡大するなって」 俺は恋人に褒めてもらうつもりだった。ちょっと尊敬の目で見られるくらいに思っていた。 「サイ・テキなアドバイスありがとう」 由紀は面白くなさそうに言った。そして煙草の煙を俺の顔に吐きかけた。ケンカを売る時の合図だ った。ケンカと言ってもじゃれあいだが。 俺は、由紀を抑えつけながら思った。『ロスカットができることは、長所なのだろうか?』 人間は群れるようにプログラミングされている。まれに例外的に群れられない人間もいる。 人間は人を愛するようにプログラミングされている。まれに例外的に愛せない人間もいる。 人間は喜びや悲しみを共有できるようにプログラミングされている。まれに例外的にそれを共有で きない人間もいる。 人間にプログラミングされた行動パターンを考える時、例外的な人間には、どこか不幸な影がちら つく。 迷う。期待する。執着する。幻想する。それこそ人間である。ロスカットとは、今までの積み重ね とともに、それらの思いを無感情に切り捨てることだ。ロスカットできる一パーセントの人間とは、 決定的な絶望もない代わりに、本当の幸せもつかめない人間なんじゃないのか? 俺は由紀の下着をはぎ取りながら、そんな風に思っていた。
427 :
山師さん :2010/05/24(月) 22:30:48 ID:BmKzCFL+
たのむここのスレッドは損切りしないでくれ
428 :
山師さん :2010/05/24(月) 22:59:24 ID:893J41gr
> ロスカットできる一パーセントの人間とは、 > 決定的な絶望もない代わりに、本当の幸せもつかめない人間なん じゃないのか? 相場で勝つには、人間の本能をそのまま持ち込んだらダメなんだよ ね。 それにしても、この台詞は悲しくなるからつらいな・・・
429 :
山師さん :2010/05/24(月) 23:04:38 ID:gj4KM6BA
いい文章を書くね。そしてどきりとさせられる。 鳥肌がたつよ。
430 :
山師さん :2010/05/25(火) 04:57:46 ID:Vhm6tVu8
なかなかの文章力だ フィクションだとしても上質だ
431 :
山師さん :2010/05/25(火) 10:07:59 ID:ySX2+4Fg
種本はあるんだよな、
432 :
山師さん :2010/05/25(火) 20:55:12 ID:AS8SPgzz
<(`・∀・´)>ハッ!
433 :
山師さん :2010/05/25(火) 21:47:59 ID:qBqoMbrX
なるほどねーそこに話の展開を持っていくか。 一般受けしない株やってる人間じゃないと分からない表現が そこかしこに使われてるところが非常によい。
434 :
山師さん :2010/05/26(水) 02:41:06 ID:+GnO8+4L
ロスカット、大事な事忘れてた。
「1よ。俺たちは大きな渦に巻き込まれていた。」 いつもの岡崎のラブホテル。俺と由紀はようやく逢えた。由紀は俺に、「今は何も聞かないでほしい」、 と言って求めて来た。 激しい情事の後、彼女は俺に話してくれた。 「東紡エンタープライズは、今、考えられないような状態なっているわ。今回のことは、“生え抜き” たちのグループが仕組んだのよ」 前から東紡エンタープライズは、東紡からの“出向組”と、最初から東紡エンタープライズに入社 した“生え抜き”の間には気分的な対立があった。それが今では生き残るための暗闘に変わっている という。 攻勢をかけているのは、生え抜きたちのグループだ。 「最初に私に話が持ち込まれたのは、218と一緒に由紀の晴れ着を買いに行った少し前よ」 「218さんだけど、このままでは大川に潰されますよ。218さんを守りたければ、大川を先に潰 すしかないです」 俺が倉庫勤務に回されて間もない頃、ある“生え抜き”の社員が、由紀に接近してこう言った。 彼は俺と由紀の関係も知っていた。 「畑中さん、前に大川に誘われたことがあるんですよね?今度は、畑中さんの方から誘ってもらえま せんか?寝ろ、とまでは言いません。」 謀略の“絵”は、その社員が描いた。「今の部にいるのが辛い。大川課長の商品管理部に移してもら いたい。相談に乗ってもらえないか」、由紀はそんな風に大川を誘った。大川はあっけなく乗って来た。 由紀は、ことさら女として振る舞った。大川は酔って、由紀の手を握り、肩を抱いた。何台ものカメ ラが、それを狙っていた。ファインダーを覗きこんでいるのは、東紡エンタープライズの“生え抜 き”グループの社員たちだ。 一度、きわどい写真が撮れればそれでいい。後は、由紀は組合の幹部に連れ添われ、総務に泣きつ くだけで良かった。「大川課長に、仕事の相談をしたら、女として扱われ、身体にまで触れられた」、 と。 ここで、想定外のことが起きた。由紀が、その写真を元旦那に見せたのだ。 「会社に抗議する前に、別れてくれないダンナに、『男がいる』、って大川と写ってる写真を見せてやっ たのよ。そしたらダンナが勝手に大川の事調べて、『妻子持ちじゃないか!お前、遊ばれてるのが分か らないのか!?』なんて、変なところで怒りだしてね」 そしてダンナは会社に乗り込んで来た。 これは“生え抜き”たちのグループにとって、うれしい誤算だった。 もし、セクハラだけで訴えたとしても、水かけ論で終わったかもしれない。そもそも由紀と大川が 写った証拠写真だが、由紀自身が会社に提出すれば出所が疑われる。なぜ、誰が、写真を撮ったのだ? 手際が良過ぎるのではないか?と。ただですら、由紀はホステスのアルバイトをしていたという前科 がある。下手をすると由紀のヤラセ疑惑となるかもしれない。ところが、元ダンナというファクター を仲介することで、写真の出所への疑惑はカムフラージュされた。由紀の不倫を疑った元ダンナが興 信所でも使い手に入れたと思うのが普通だ。そして、写真の内容のみが問題となった。 そして、“生え抜き”たちのグループは一斉に攻撃を始めた。大川の一連の不正を内部告発し始めた のだ。こうして、大川は墜ちた。大川を東紡から引っ張って来た出向組の部長も、発言力を失った。 大川と部長のラインは、東紡出向組のちょっとした“武闘派”の実力者で、かなりうるさい存在だ った。そのラインが消滅したのだ。生え抜きたちの大金星だった。 だが、最大の功労者のはずの由紀はどうなる? 俺のその思いは言葉に出す前に由紀に伝わった。 由紀は、黙って肯いた。 「これから話す、私の勝手な願いを受け入れて欲しい」
分かっていると思うが、話の時系列は、 420→435が現在の流れで、426のロスカットの話は過去のエピソードね。 420「大切な話がある・・・・。」→「426友人が同じアパートの主婦に借金を無心されて困っている」 と繋がるわけではないよ。
437 :
山師さん :2010/05/27(木) 00:39:48 ID:qWRpeiLS
ゆきー 女がこう切り出す時は大抵別れ話だろうけど・・・気になる。
438 :
山師さん :2010/05/27(木) 02:16:28 ID:khgpyxCd
☆ チン マチクタビレタ〜 マチクタビレタ〜 ☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヽ ___\(\・∀・) < 続きまだ〜? \_/⊂ ⊂_ ) \_____________ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /| | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | 損切りメロン |/
439 :
山師さん :2010/05/27(木) 03:25:54 ID:+YVRfz/L
なんかさ、もう株の話じゃなくなってるのに話に引き込まれてるのはどういうことだw 下手な小説よりも面白い。とても上手く描写されてる。 なまじ、このクオリティー対して何も対価が発生しないものだからこそ、 祈るような気持ちで続きを書いてほしいと強く願う。 いつ、突然、218が気が変わって書かなくなってもだれも止められないのだから・・・・。
440 :
山師さん :2010/05/27(木) 09:20:01 ID:izF1xaSF
>>439 おもしろいな これは
普段 本とかも読まないが呼んでしまうよ
441 :
山師さん :2010/05/27(木) 20:49:03 ID:nz1NNqHO
どっかで読んだ事ある文体なんだよなぁ。どこだろう?
442 :
山師さん :2010/05/27(木) 23:15:03 ID:iMzq1Snm
小説が面白いのかな 普段全く読まないから それとも218の作品が面白いのかな どっちなんだろ どっちでもいいか
「1よ。由紀は、今度こそ幸せつつかむ、と言った」 「もう会社には籍がない」 由紀は言った。俺は驚いて彼女を見た。 「俺のためにそうなったのか?」 俺は絶望的な気分になった。 「まあ、218に会社に残って貰いたかったのは事実ね。事業を始める何て言うけど、貴方がよく使 う言葉を借りるなら、今の日本の“労働市場”で、技術も資本もない人間の独立に希望なんてあるの?」 拍手したいくらい論理的だ。由紀はいつの間にか俺の考え方を身に着けていた。しかし、その分析 は勘違い、いや情報不足だった。俺には技術や経験を買い取るだけの“巨額の資本”があったんだ。 「でも、私が会社を辞めたことは、気にしないで。前から早期退職には応じるつもりだったわ。さす がにホステスやってた女じゃ、居づらいからね」 彼女は煙草をふかしながら言った。 「ひとつだけヘマをした・・・」、と彼女は言った。彼女は娘の亜紀の親権を巡って元夫と調停の最中 であった。独身の俺が、新しいパートーナーなら親権を巡る調停は有利になるが、妻子ある大川との 不倫関係では不利になってしまったと言う。 俺は、「一緒になろう」、と言った。本気だった。 「218との生活、何度も考えてみたわ」 彼女は寂しく笑って、そして首を振った。 由紀は、意外なことを話し始めた。いや、いつものことだが俺にとって悲しいことに意外ではなか った。 「ヘマが、ヘマでもなくなったのよね・・・。」 元夫とヨリを戻すことにした、と言う。既に夫婦関係も再開しているそうだ。俺と、逢うのは今日 が最後だと言う。 「それも、俺のためなのか?」 俺は由紀が俺に迷惑をかけないために、元夫とヨリを戻すことにしたのかと思った。 「まさか・・・。これは218のためじゃないわ。亜紀のことも考えたのよ」 俺は言葉がでなかった。「一緒になろう」、などと言っておきながら、娘の事を忘れていた。 「私の前では我慢してたけど、やっぱり、父親とは別れたくなかったのね。嬉しそうなのよ。ダンナ がちょくちょく照れくさそうに訪ねてくるようになってから」 由紀は、俺に申し訳なさそうに言った。亜紀のため?俺は釈然としなかった。俺は由紀の目を見た。 彼女は目をそらした。 「ふふ。ダメね。私。亜紀のせいにしている。本当は、ダメな女がダメな男をまた選んだのよ」 由紀が自嘲するように言った。 「マザコンのくせに、ダンナが会社に乗り込んでくるなんて思わなかったわ。」 「やめろ。俺のためなら、そんな風に言うな」 夫や自分を悪く言うことが、俺への慰めのつもりなら不要だ。 「それよッ!」 由紀は声を強めた。どこか恨みがこもっていた。 「218って、強過ぎるのよ。一度も泣きごとを言わなかったじゃないの。ダンナが218みたいな 立場になったら、毎日愚痴ってたに違いないわ。荒れて、騒いで。でも、それは私にとって苦痛じゃ ない。私の女の部分は、私の胸で218が泣いてくれることを求めてたわ。」 由紀は泣いていた。俺は黙って聞いていた。 「前に“ロスカット”の話、してくれたよね?私たちは、ロスカットできない99パーセントの人間 なの。このまま先細りになると分かっていても、“今”にしがみついてしまう人間なの。でもね、私た ちって、弱いから求め合うのよ。だから、亜紀のためだけじゃない。私自身が、弱いダンナがふさわ しいと思ったのよ」 感情が高ぶり、由紀は両手で顔を覆って泣いた。俺は彼女の背中を抱いた。『俺だって強くなんかな いよ』、そう言いたかった。そしてそれが言えない俺は、優しいだけの男だった。 やがて、由紀はそっと俺の腕をほどいた。 「私たち、今度こそ幸せをつかむわ」 由紀は決然と宣言した。それは俺との別れの言葉でもあった。 俺たちの別れる時間が迫って来た。彼女は、俺の車から降り、ホテルの近くのスーパー銭湯に止め てあった彼女の車に乗り換えた。 「亜紀、本当に喜んでいたわ。あのボレロ。周りのママ連中も、羨ましそうだった。私じゃ、あのコ ーディネートは無理」 別れ際、由紀は俺に優しい顔を見せてくれた。
444 :
山師さん :2010/05/27(木) 23:43:18 ID:n30fdWYT
おおなんと衝撃の展開
これを言うと、また荒れるかもしれないが、ネタ本は俺の経験だ。
もちろん、時代や名前、業種は変えてある。
文体だが、ざわついたバーで「1」に語りかけてるつもりだ。
しかし、最近、ほめてくれるスレばかりになったが、本当は数人くらいしかいない聞いてくれる相手は、
毎日、書き込んでいるんじゃないだろうか?と思ったりもする。
女性の読者はもういないだろうし。笑
俺自身、ひさしぶり最初から読み返してみたが、プロの作家なら美和とかをもっと引っ張るというか、
最後までヒロインとして出すんだろうな・・・。やっぱり魅力的だもん。でも、俺は素人だから、
自分の経験をベースにしないと書けん。脚色くらいはできるが。
ちなみに俺のスタンスは、
>>19 、
>>55 、
>>142
446 :
山師さん :2010/05/28(金) 00:28:16 ID:Vb9Udedy
447 :
山師さん :2010/05/28(金) 01:02:05 ID:RQ/75B+L
昔人妻に恋したことがある。 人の女と付き合うのは切なくて儚いんだよな。
448 :
山師さん :2010/05/28(金) 01:23:09 ID:VMdPRngG
218さん 突然止めるのだけはかんべんしてくれ。 本当に読んでておもしろい。 最後まで読みきったら218さんの書いた部分だけ抜き出して本みたいにしようと思ってる。 何ページくらいになるのかはわからんが。
「1よ。会社に進駐軍がやってきたよ」 大川課長が左遷され、由紀が会社を退職した。一時、社内では俺と由紀の関係も噂されたが、すぐ に沈静化した。会社がそれどころではなくなったからだ。 『東紡、会社更生法適用へ』 その日、新聞各社のトップはこの見出しだった。東紡グループの社員でさえ、新聞で初めてその事 実を知った者がほとんどだった。前日まで皆、国家が明治からの名門企業“東紡”を潰すなどと思わ なかった。必ず公的資金が注入されるものと信じていた。 東紡グループは解体された。食品、薬品、化学は、それぞれの業界大手に合併された。もっとも悲 惨だったのは東紡本体だった。部門ごとにバラ売りされ、それまで格下と見ていた同業他社の軒先を 借りることになった。 東紡エンタープライズは外資の手に渡ることになった。東紡から出向していた管理職たちの多くが、 一度東紡に引き戻され、そしてほとんどが戻ってこなかった。代わりに俺たちトレーダーが良く聞く 名前の会社、G.S.(グロリアス・スイス)日本社の連中がやって来た。一斉に乗り込んで来た時の その姿は、まるで進駐軍だった。 皮肉なことだが、東紡が潰れてからの方が仕事はやりやすくなった。GSのパワーエリートたちが、 司令塔になり、組織が機能的に動き始めた。責任が明確になり、それまで複数部署の管理職を経由し なくてはいけなかったりん議書が、担当部門の管理職のみの承認で決裁が下りるようになった。何を するにも、早くて明快だった。最初、俺たちはGSの連中を恐る恐る迎え入れたが、次第に彼らを信 奉する同僚たちが増えて行った。 しかし、リストラは断固たるものがあった。今までの東紡のように、会社に居辛くしむける、など と言う甘いものではなくなった。外部から招へいされた労務担当者は、法律に定められたあらゆる犠 牲を払ってでも、解雇予定者にリストアップされた人間を解雇した。そして、その際は淡々とした口 調で、解雇の理由が言い渡された。 俺は、アルバイトに不倫疑惑、ますますリストラ要員化していたはずなのに、一向に総務からお呼 びがかからなかった。 ただ、俺はいい加減学習すべきだった。俺が台風の目の中で安穏としている時、回りは嵐なのだ。 そして仲間たちは、その嵐の中にいた・・・。
450 :
山師さん :2010/05/29(土) 08:30:02 ID:pdtVv4CE
資産の桁を1つ落とせば、まぁありきたりな話だと思う たぶんオレのほうが、倍くらいエキセントリックな人生だな だけど、類は類をで 周りにもっともっとみたいなのいる そのうちの1人が「マネーの虎」のあの人。同じ愛知人、すぐ近所だった。 だけど、いちいち書かないよ。アホくさい。
451 :
山師さん :2010/05/29(土) 12:41:35 ID:oXfNL6n7
>>450 とりあえず お前が流れを読めないアホだということはわかった
452 :
450 :2010/05/29(土) 15:53:04 ID:T8XTATYP
あースマンすまん 今朝飛行機乗る前に、テストのつもりで書いたら書けちゃったんだ 中部空港なかなかサービス良くなってきたなぁ まぁ気にせず続けてちょ
453 :
山師さん :2010/05/29(土) 19:29:54 ID:QK9GKC7Z
>>450 お前の妄想も空港まで到着できるようになったか
あともうチョットで空を飛べるはず
ガンバレw
454 :
山師さん :2010/05/29(土) 19:41:09 ID:9uvIB3ML
>>450 悔しかったらそのエキセントリックな体験をこのスレに書いてみろ。
それをしないんだったら黙ってろ。
「1よ。また、俺は一人になった。」 会社が大変動を迎える中、俺はただ惰性で会社に居続けた。由紀を失って、事業への意欲も薄れて いた。いや、自信がなくなったともいえる。俺はなんだかんだと言って、彼女をパートナーとして頼 りにしてたのだ。 俺の起業へのモチベーションは、もう一人、親友の佐々木の存在もあった。新人の頃みたいに、彼 とつるんで何かをやることは、俺にとって魅力的な空想だった。 しかし、今では彼と二人で事業を始めることに、ためらいが俺の中で生まれていた。佐々木だけな らいい。しかし彼と事業を始めれば彼の怠惰な弟たちが彼を頼って、会社に入りこんで来るのが目に 見えていた。 俺は正直、まだ顔も見ない弟たちのことが嫌いだった。しかし、今だに弟たちに援助を行っている 佐々木に弟たちを切ることはできないだろう。 『悪貨は良貨を駆逐する(トーマス・グレシャム)』 俺は自分の事業の中に、あえて悪貨を取り入れなくてはいけない危険に、憂鬱な気分になった。俺 の本業である物品管理にせよ、株取引にせよ、データだけで成立する。営業や労務管理のような、人 間を相手にする必要がなかった。だから、ダメな人間をなだめたり、おだてたりしながら、モチベー ションの高い事業を遂行していくなど、俺には自信どころか、その可能性さえ見出せなかった。 それが、ますます俺の行動を鈍らせた。 俺は、そんな風に考えた時点でもう無償の友情というものを失っているのだ、と自分を戒めるべき なのだろうか?いや、違う。俺はまた悲しいことに“正しい行動”を取ろうとしているのだ。資産を 守ろうとする俺の本能が、間違った感情や判断を修正しようとしている。 だが、その“正しい行動”は、誰を幸せにするのだ? そんな風に、俺が立ち往生していた時、“あの知らせ”を受けることになった。 ある夜、俺の携帯が鳴った。数少ない同期からだ。「佐々木が自殺した」、遠くでそんな声が聞こえ た気がする。 俺は悲しむよりも信じられなかった。 やがて、詳細な情報が俺にも伝わってきた。 自殺の理由は、職場でのパワハラだった。前から彼はリストラを勧告されていたが、東紡の解体後、 凄まじいイジメに変わった。東紡が解体し、営業所は異常事態に陥っていた。所長の独裁状態にあっ たという。毎日、飛び込みの営業に回され、夜は月百時間ほどのサービス残業を課せられていたと言 う。 俺と違い、佐々木には六億の資産もなければ、支えてくれる由紀のような同僚もいなかった。 『また、後手に回った・・・』 初め俺はそんな風に思った。だが、自分の中にそれを納得しない自分がいた。 『違う。後手ではない。俺の本音は、もう佐々木と事業などやるつもりはなかったはずだ。はっきり と佐々木をロスカットしていたじゃないか』 俺の中で、また何かが壊れる音がした。 由紀が去り、佐々木が死んだ後、俺のマンションの部屋には無数の資料が残った。いずれ由紀や佐々 木と一緒に事業を始める時の資料だ。それは俺にとって希望に満ちた計画だった。 一体、俺は何をやってたんだ・・・。 俺は、会社に辞表を書いた・・・。
456 :
山師さん :2010/05/29(土) 22:12:54 ID:h6Ur5CbN
通知age 218 ◆sSMETOzuG2さんの会社はカ○ボウ・・・?
457 :
山師さん :2010/05/29(土) 22:14:34 ID:VD9dkzLN
俺はそのつもりで読んでる。
458 :
山師さん :2010/05/29(土) 22:28:25 ID:/fl2B/Qe
辛いね。
459 :
山師さん :2010/05/30(日) 09:16:26 ID:r067hfuC
佐々木氏に黙祷。 家族にお金をせびる人間がいるのは不幸だった。 家族を損切ることは出来ない。
「1よ。俺は、東紡エンタープライズに別れを告げた」 会社に辞表を提出した日、俺は総務に呼び出された。あの切れ者課長の細田は、東紡解体後、逆に 次長に昇進していた。 「今、会社は相当厳しいリストラ策を余儀なくされているが、218君は残って欲しい人間のリスト に入っています」 俺は信じられなかった。 「それは、叔父のおかげですか?」 叔父は、“同盟”(日本労働組合同盟)の幹部だった。 「いや。叔父様は関係ないです。残さないとマズイではなく、残って欲しい、です」 細田次長の言葉には、親しみがこもっていた。 「私は問題社員じゃないんですか?」 「今までの国策企業“東紡”とグローバル企業のG.S.の人事評価は違うよ」 細田次長は言った。“滅私奉公”、“女工との色恋はご法度”、明治以来東紡に残っていた伝統のもと では、俺への評価は“不忠義者”であり、“不届き者”であった。ところが、G.S.は成果だけしか見 ないようだ。 「もともと、218君の物品管理は評価されていたんだよ。だから異動もなかった」 評価が高過ぎる。会社に期待をしない俺は何もしなかった。だからミスがなかっただけだと思って いる。 「君が今までに提出したレポートも読み返してみた。さすが、株で年間、億を稼ぐだけあって、視野 が広いし、斬新だね。端末を使った商品管理の方法、G.S.の連中も驚いていたよ」 次長は俺の正確な年収を知っていたようだ。たぶん、税務署が伝えていたのだろう。だが、秘密に してくれていたようだ。同僚たちは、俺の“マネーゲーム”の収入を年間数百万程度だと思っている。 普段の仕事を褒められたことも、正直うれしかった。 だが、会社を辞めるという決意は変わらなかった。 「すみません。お言葉は痛み入ります。しかし、この数カ月、多くのことがあり過ぎました。私には モラトリアムが必要です。辞意は変わりません。」 俺は頭を下げた。 「君を引き止められないと、俺の人事評価が下がるな」 細田次長は首を振った。切れ者だけにあっさりとロスカットしてくれた。俺は一礼して退出した。 「ところで、投資家の目で見てウチの企業価値はどうなんだ?」 俺が、ドアを開けようとすると、細田次長がくだけた調子で尋ねた。 「投資家って、私は素人ですよ。」 俺は苦笑いした。しかし、次長の質問は東紡エンタープライズの全ての社員が気にしているところ だろう。 「素人の意見ですが、株式用語で言う“売られ過ぎ”と言えます。つまり、悪くないと思います。こ こ十年、中国に過剰投資をしたと言われていますが、次の十年で必ず生きてくるはずです。岡崎の分 子研究所と進めている素材開発もこれからのテーマです」 「さすがだね。中国に関してはG.S.の判断と同じだ。分子研の方も注意しておくよ」 細田は笑った。 俺は十一年間働いた東紡エンタープライズ、いや今ではGSエンタープライズに別れを告げた。 晴れ晴れとした気分だった。俺が意外に会社に貢献できていた、という事実が嬉しかった。 送別会もない。同期も数人しか残っていない。 俺は空っぽのカバン一つで、会社を後にした。
「1よ。死神が、俺に別れを告げに来た。」 「よおっ!待ちかねたぜ。相棒」 GSエンタープライズの正門近くで、死神の奴が出迎えてくれた。高そうなアロハシャツに、麻の スラックス、おまけにパナマ帽なんか被ってやがる。 「粋な格好してるじゃないか?」 俺は死神を冷やかした。 「まあな、相棒、俺はしばらくこの国ですることがなくなった。これからどこか南国にでも行って、 ゆっくり骨休めさ」 そう言って、四角い旅行鞄を持ち上げた。革製のクリーム色の洒落たヤツだ。 『良かった』、GSエンタープライズは彼の仕事のリストには入っていなかったみたいだ。 「で、相棒、お前はどうするつもりだ?」 死神は俺に問うた。 「最高の贅沢をするさ」 「何だ、それは?」 「何もしないことさ」 俺は彼とのすれ違いざま、本心からそう言ってやった。本気でそう思っていた。 死神は笑い声が聞こえた。 「あばよ、相棒。お前とはもう会うことがないかもしれないな」 後ろからそんな声が聞こえた。俺が後ろを振り返ると、そこに死神の姿は、もうなかった。 俺は、本当に一人になった。
462 :
山師さん :2010/05/30(日) 21:45:00 ID:lHRsQZMb
死神って実在の誰かでしょうか?それとも比喩ですか?
463 :
山師さん :2010/05/30(日) 22:25:10 ID:9gsgbr1w
464 :
山師さん :2010/05/30(日) 22:33:18 ID:2DpYF8Aq
かっこいいー
465 :
山師さん :2010/05/30(日) 22:44:54 ID:fOLi0IfD
非常に面白い。 株をやっていない人が読んでも楽しめる内容なのかな。
466 :
山師さん :2010/05/31(月) 16:01:53 ID:O9rioakw
死のリストを入手して空売りするという悪魔的奇手を実行した 暗黒面の主人公、それが死神。
467 :
山師さん :2010/05/31(月) 18:10:28 ID:zMJ2g1Xh
正直に言って 株で6億→事業開始→うまくいかず6億あぼーん→1よ。今夜も思い出話(ry って流れだと思ってました。
468 :
山師さん :2010/06/02(水) 01:09:32 ID:xLCMwori
前スレみたいけどサーバーごととんじゃったんだっけ
469 :
山師さん :2010/06/02(水) 01:12:56 ID:V03MvoAS
>>460 すまん昔お前さんの本体の会社倒産した時に大儲けした
470 :
山師さん :2010/06/02(水) 07:58:19 ID:7P2l9BBI
471 :
山師さん :2010/06/04(金) 00:03:44 ID:0y52umB2
今夜も思い出話はないのか?
472 :
山師さん :2010/06/04(金) 03:21:37 ID:EFUb1cyc
>>426 ロスカットがうまくて人付き合いもうまくて人望のある人もいるよ。
株に成功した人への妬みだね。
473 :
山師さん :2010/06/04(金) 19:33:13 ID:ahGXuDxs
会社名が出たら、止まった。 個人名が特定されるのを怖れたんじゃないのか。 あくまでフィクション、ということにしないと、 続きが読めないじゃないか。
474 :
山師さん :2010/06/04(金) 20:44:55 ID:ayCo+Bk3
475 :
山師さん :2010/06/04(金) 21:04:25 ID:PVhZYlw0
>>474 ありがと。ログ飛んでて(●持ちだけど)専ブラでは見られなかったが
ぐぐってたぶん全部読めた。
476 :
山師さん :2010/06/04(金) 21:53:18 ID:vUUFnFzJ
一人になった所で終わりかも。会社も株取引も辞めて何もしない選択って事だろうか? 続きも補足も無くこのまま終わるのもまた・・・
「1よ。俺は一人で大西洋を見ていた」 会社を辞めて二カ月後、俺はリスボンの街にいた。広々とした大西洋に面した港街を想像していた のだが、意外にも河口に沿った内陸の街だった。しばらく美しいリスボンの街で過ごした。 やがて、俺はどうしても、ユーラシア大陸最西の地に立ちたくなり、リスボン北西の町に移動した。 夕刻過ぎにようやく最果ての町のバス停に着いた俺は、屋敷を改造したようなゲストハウスを宿に決 めた。 親切な若い夫婦が世話を焼いてくれた。 翌朝、俺は自転車を走らせ、岬へと向かった。絶壁から大西洋が見渡せた。 【ここに地終わり、海始まる。(ルイス・デ・カモンイス)】 「リスボンに行ってみたい」 由紀の言葉が思い出された。いや、俺はその言葉を思い出すために、ここに立ったのかもしれない。 ふと、由紀が娘の亜紀と一緒に岩陰から現れそうな気がした。ありえなかった。俺は一人ぼっちだっ た。 穏やかな海が憎らしかった。 一週間ほど西の果ての町で過ごした後、ポルトガルを後にした。 シエラレオネ、ガーナ、南アフリカ共和国・・・、と俺は大航海時代のポルトガル人たちが通った 道を回った。シエラレオネ・ガーナ間は、たまたまシエラレオネの港で、まもなく出発時間を迎えよ うとしていた豪華客船に乗った。珍しい船だった。なぜなら、いわゆる世界一周旅行の船旅は、地中 海を横断し、アフリカを南に回ることはない。 俺は船で四十代半ばの日本人と知り合いになった。船のジャズピアニストだった。彼は初めニュー ヨークでブルーノートを目指し、二十代の頃は評価もされ、期待もされた。だが、それはルーキーと しての評価だ。結局彼は、一流への壁を超えることができなかった。平凡な中年ジャズマンは、表舞 台から忘れられ、流れに流れてこの船に乗ったと言う。 俺は彼のピアノを聞いた。ジャズとはそういうものなのだろうが、よく聞く曲なのに、まるでアレ ンジが違う。何よりも心が震えた。これほどの才能が、通用しない世界なのか、と驚いた。 ウイスキーのロックが、胃を焼いてくれる。ジャズの旋律が心に沁みた。アフリカ西岸大西洋航路、 いろいろな意味で日本から最も遠い場所ではないだろうか?そこでピアノを弾き続ける孤独な日本人。 俺の中で悲しみが溢れ始めた。俺はこの六年間でどれだけ多くのものを失ったのだ。 「この航海が終わったら、船を降ります。そろそろプレイヤーとして限界がきました」 と、彼は言った。俺はガーナで船を下り、彼と別れた。 俺は南アフリカのケープタウンで、日本人ジャズマンの事を思い出していた。 彼は自分の才能に賭け、全力で闘い、そして四十半ばを過ぎ何も残せなかった。彼は敗北者である。 だが、決してみじめではない。戦い抜いて力尽きた人間を、どれだけの日本人が笑えるというのだ? 俺は、嵐の喜望峰を見ながら、大西洋に別れを告げた。
478 :
山師さん :2010/06/04(金) 22:47:11 ID:g16oEM6z
>>477 ちょwwwお前だったのかwww
久しぶりだなあ・・・
じつは今新宿でジャズバーやってんだわ。
まあ趣味みたいな店だけどさ。
こんど来てくれよ。
なんか弾いてやるよ。
479 :
山師さん :2010/06/05(土) 02:39:35 ID:sV0wAr6Z
ハゲタカ?
480 :
山師さん :2010/06/05(土) 08:15:52 ID:kNEuKqCn
>>477 「世の中に男は三種類しかおらぬ」
「形は何であれ勝負に挑む勇敢なもの。その勝者と敗者」
「そして一生勝負に出ない腰抜けだが...」
「三つ目は論外だ。語るに値せん。」
481 :
山師さん :2010/06/05(土) 10:05:27 ID:ySC7PO4C
さて今週もフライト前に落書きしとくか
>>454 何に対して悔しがればいいのか?おまえあほ?
街禁に出資してた俺が体験書いたら臭い飯食わなあかんだろがw
株は良いよなぁ
人間関係全部ロスカットしても稼げるし
こんな楽なもん無いな
人間関係切るのに1500万ほど消えたけど、まあしゃーない
命がありゃすぐ取り戻せるだろ
482 :
山師さん :2010/06/05(土) 12:17:59 ID:nEfZP9Jy
荒れてきたな…
>>478 にしろ
>>480-481 にしろ突っ込みどころがありすぎてw
あくまで此処は
>>1 のスレだということを忘れないようにしようぜ
ロムっている側としては、あまり気持ちいいものではない
「218よ。ゆっくりでいい。存分に発酵させた極上のワインのような語り口でもっと酔わせてくれ」
483 :
山師さん :2010/06/06(日) 04:13:49 ID:Op8OlQRZ
>>482 そうだね
218の文章を読んだあとで自分もその空気に触れたいのだろうが、
文才が違いすぎる、
恥を書き込むようなものだよ
陳腐すぎて話にならないな
484 :
山師さん :2010/06/06(日) 17:15:03 ID:pVGkYhpq
>>481 だから おまえは書くなw
フライト前ww 小学生かww
485 :
山師さん :2010/06/06(日) 17:45:01 ID:WnNf0ntK
>>218 の話は、あきた。
金をうまく儲けた話、女にもてた話、にはオレは共感できない。
>>481 街金に出資した話、してくれよ。
街金って、どんな悪いことをしてるのかな。
486 :
山師さん :2010/06/06(日) 18:12:04 ID:pVGkYhpq
>>485 よそのスレでしろ なww
わかるかね 空気の読めなさ具合が
それに218の話が飽きたらくるなw
487 :
山師さん :2010/06/06(日) 23:35:26 ID:SJqhtSmM
空気とかどうでもいい 「じゃあ木下さんの出番だな」 とか名無しのカキコがあって、その次の218の書き込みに木下さん登場とかの流れとか気持ち悪い
488 :
山師さん :2010/06/07(月) 00:46:03 ID:YXcGg1Vf
いやなら読まなきゃいいのに 人気に対する嫉妬かな?
489 :
山師さん :2010/06/07(月) 06:33:05 ID:6+Ldyrx3
218に対する評価を自分にもしてほしいのだろうね 人に相手にされないからって、なんとか自分のほうを見てもらいたい まるっきり子供ですね
「1よ。死もまた人生だと言うのなら、俺は受け入れてもいいと思った」 物悲しさの残る喜望峰を後にした俺は、モザンビークへと飛んだ。 そして、俺はモザンビークでマラリアを発病した。何日も高熱が続き、俺は“死”を意識した。 日本から遠く離れた異郷の病院、褐色の肌を持つ看護師たちが心配そうに俺を見守ってくれた。俺 は、死を覚悟したが、恐怖はなかった。人は必ず死ぬ、俺はそれを知るために旅を続けているのだ、 そんな風に思えた。 やがて、病魔は俺を解放してくれた。しかし、俺はしばらくその病院で過ごした。 小高い丘の上にある高級ホテルの様な外国人向けの病院、窓からは植民地時代に作られたポルトガ ル様式の街並みが見下ろせる。しかし、街を取り囲む自然はアフリカである。何年か前に見た【イン グリッシュ・ペイシェント】を思い出した。俺は病院の個室に入院しながら、第二次大戦中のアフリ カ戦線の傷痍軍人にでもなったような気分だった。 俺は穏やかな環境の中で、“死”を想いつづけていた。 病気の再発への不安と、体力に自信をなくしていた俺は、アフリカ東海岸の大部分をショートカッ トし、ナイロビに到着した。このアフリカにしては先進的な地で数週間を過ごすうち、再びバックパ ックを担いで歩けるような気になった。だが、これが間違いだった。 エチオピアのアジスアベバを過ぎたあたりの街だった。俺は陸路をスーダンに抜けるつもりだった。 駅でチケットを買おうとしていたら、数人に黒人に取り囲まれ、袋叩きにされた。数分間の暴力が、 永遠に続くかと思った。口の中で、鉄の味がした。男たちは、バックパックと時計を奪うと風のよう に立ち去った。だがこれで終わらなかった。駆け寄って来た老婆が、俺の上着を奪おうとした。ガキ どもが俺の靴を奪って行った。身体が動かなかった。俺は圧倒的に無力だった。こぶし大の石が、俺 の顔のすぐそばに落ちた。誰かが投げたのだ。百万もあれば、アジスアベバのギャングを雇い、こい つ等を皆殺しにできる。だがその時の俺は、ただひたすら蹂躙されるに任すしかなかった。 ようやく白人のグループが俺を救い出してくれた。 不幸中の幸いだった。白人たちが助けてくれたおかげで、胸にぶら下げて置いた安全袋の中のトラ ベラーズチェックとパスポートは無事だった。 銀行やカード会社に連絡し、盗まれた方のトラベラーズチェックとカードの停止と再発行依頼した。 すべてエジプトのカイロでしか受け取れないとのことだった。 それらの手続きを済ませると、俺はホテルのベットに倒れこんだ。 その夜、再び、発病した。 モザンビーグと違い、劣悪な設備の病院でHIVなどの院内感染に怯えながら俺は治療をつづけた。 深夜、誰かが俺の胸をまさぐっていた。病院のスタッフが、俺のトラベラーズチェックを狙ってい るのだ。俺は大声をあげた。俺は病院で安らかに眠ることさえできなかった。入院しているのも関わ らず、体調はますますひどい状態になって行った。トラベラーズチェックも日に日に減って行く。ま るで命が縮んでゆくように感じた。しかし、この時も恐怖はなかった。 やがてトラベラーズチェックは、残りわずかとなった。俺は熱に苦しみながら、エアチケットを買 い、タクシーで空港に運んでもらった。モウロウとした意識の中、エコノミーに転がり込んだ。 異臭の漂う俺を、CAたちは汚物を見るような目で見た。それでも俺は、ようやく安眠を得ること ができた。
491 :
山師さん :2010/06/08(火) 12:02:08 ID:2W0TTg3N
エチオピアかあ、昔憧れたな。 持病のせいでひよったが、色々と本やネットで読んだもんだ。 田舎だと「はだしのゲン」みたいにでっかい石が飛んでくると読んだことがあったが。 当たらなくて良かったですね。一瞬当たったようにも読めました。 病院はアジスアベバの病院ですかね。あの国だと首都でも劣悪なのかな。
「1よ。フォーチューンテイラーが俺に教えてくれた」 俺はエジプトのカイロで、“サハラホテル”という薄汚れた日本人宿に宿泊していた。カイロに着い た日、トラベラーズチェックとクレジットカードの再発行にはまだ一週間必要だった。大使館で相談 すると、職員がプライベートで金を貸してくれた。わずか五百ドルだったが、ありがたかった。 一週間を五百ドルで過ごさなくてはいけない俺は、安宿を探し、この“サハラホテル”にたどり着 いた。日本人旅行者が集まるいわゆる日本人宿だった。日本社会に居場所を見つけられず、海外の安 宿に長期滞在する日本人を、“外こもり”と言うそうだ。夜になると宿のパブリックスペースでは、そ んな日本で闘えなかった弱い連中が、身勝手な政治論や愛国論を披露していた。この時、俺は情けな いくらい人が恋しかった。俺は彼らの輪に入れてもらうことと引き換えに、彼らの下らないゴタクに 追従笑いを浮かべていた。 多くのダメな日本人長期旅行者と同じように、安宿とバザーを往復する生活を続けた。バザーで買 った食物を食べ散らかし、安宿の天井を一日中ぼんやり見ながら、虚無に浸った。 世界最大の観光地にいながら観光もせず、俺は宿のパブリックスペースの常連になっていた。そこ で誰かが話しかけてくれるのを待っていた。 俺は、エチオピアからずっと何かに支配されていたとしか言えなかった。 何もする気がおきない。考えることさえ億劫だった。 ある日、バザーで占い師につかまった。俺は、「占ってもらう程、自分の将来に期待などしていない」、 と自嘲した。 「死を想うことは、悪いことではない。だが、お前は死に酔っているだけだ」 占い師は、鼻で笑うように言った。『なぜ、俺が死を想う、と?』、占い師とは初めて出会ったとい うのに、俺の心を見透かされたような気になった。俺は彼に百ドル紙幣を差し出し、「続けてくれ」、 と頼んだ。 「もう、この国を出ろ。堕落は十分に楽しんだだろ?そして、旅の間中、死を見つめ続けよ」 彼は優しく諭すように言った。占い師ということで胡散臭く思ったが、よく見ると顔には気品があ る。まるで王族のように見えた。 「お前の一生はまだ長い。そういう時期も必要なはずだ」 エジプトの皇子が、笑った。 「忘れるな。死は忌み嫌うだけのものじゃないぜ。日本人」 俺は、身体が軽くなったような感覚を覚えた。 サハラホテルに戻った俺は部屋を片付け、バックパックに荷物を詰め込んだ。 「218さん、出て行くんですか?」 仲の良くなったバックパッカーが、部屋を訪ねて来た。彼は三日ほど前からカップルで滞在してい る。 「ああ。ようやく歩き出す気になったよ」 「それがいいです。このホテルは旅行者にとって麻薬みたいなものですから。僕たちも、そろそろ南 に向かって発とうかと思っています」 彼の恋人は、このホテルの長期滞在者を嫌っているみたいだった。 俺は金を貸してくれた大使館の職員をお礼の食事に誘った。 「で、次はどこにいくの?」 食事をしながら、若い大使館員は尋ねた。俺はまだ決めていなかった。日本を出て半年以上が経つ。 そろそろ帰国を念頭にバンコクにでも飛ぼうかと考えていた。 「イスタンブルなんかどう?」 大使館員は言った。 イスタンブル! 文明の交差点、イスタンブル。日本への望郷の念は遠ざかり、イスタンブルという言葉が輝き 始めた。 「お前の一生はまだ長い。そういう時期も必要なはずだ。」 バザーのフォーチュンテイラーの言葉が、耳の中でこだました。
493 :
山師さん :2010/06/09(水) 15:56:29 ID:ZNnXuChD
どんどんつまらなくなってきたな
494 :
山師さん :2010/06/09(水) 22:54:12 ID:n6DFeXq2
確かに。
495 :
山師さん :2010/06/09(水) 23:02:42 ID:y6tTBFT9
俺は楽しんで読んでるよ。 タダの読み物でこれなら充分だ
496 :
山師さん :2010/06/09(水) 23:20:51 ID:SD3P49Gj
小説や映画のラストシーンて得てしてそういう物でしょ。 もうエンドロールが流れてるよ。
497 :
山師さん :2010/06/10(木) 09:05:46 ID:g1KiIybb
き
498 :
山師さん :2010/06/10(木) 12:47:53 ID:9+xU+V+r
俺は旅行記好きだからか、面白いけどな。 イスタンブルも結局行けなかったところだ。次回も期待。
499 :
山師さん :2010/06/10(木) 23:39:45 ID:PEfEqktH
>>499 うおーっ!凄い!!ありがとうございます。感激しました。
>>もし何か修正する部分など意見がありましたらご指摘ください
お言葉に甘えていいのかな・・・?
できればでいいんですが、過去スレのものが混じると、読みにくくなるので、
過去スレは削除か、参照扱いレベルで、このスレの4の年表で始まる部分を
最初にしてもらえると読みやすいというか、入りやすそうです。
それと、時々書いた俺のスタンスみたいなのも入れておいてもらいたいです。
最後に、改行幅が大きすぎたみたいで、改行のごとに二三文字はみ出して
いるのを、きれいにしてもらえるといいかな。
ところで、今夜、トルコ編を話そうかと思ったんですが、こんないいサイトに
残るかと思うと、ちょっと仕事が荒くて恥ずかしいんで書きなおします。
おやすみなさい。
501 :
山師さん :2010/06/11(金) 00:31:18 ID:ECWEakAO
>>500 いえいえ
素晴らしいお話を聞かせていただいたお礼です
喜んでいただいてよかった
とりあえず大雑把に作ってみたので
修正部分は了解しました
だた少しずつ作業していくのでちょっと時間がかかるかも知れませんがご了承ください
何かありましたらここに書き込みしていただければと思います
502 :
山師さん :2010/06/12(土) 14:53:59 ID:+waTLzSa
まぁただでこれだけ読めるなら満足やな
503 :
山師さん :2010/06/13(日) 00:02:43 ID:tzcq5abA
歩
「1よ。人間って、どの一瞬で輝けばいいんだ?@」 風が冷たかった。いつの間にか季節は冬に変わっていた。俺はコートを買った。 イスタンブルは大きな街ではあるが、一通りの観光地を回るのに、一週間もかからなかった。もっ とも俺にとって観光地は普段から旅の主目的ではない。どの国に行った時も、俺を惹きつけたのはゲ ストハウスのパブリックスペースであり、屋台、バーなど、人がとりとめもなく集まる場所だった。 だが、イスタンブルでは調子が狂った。どこの国に行っても、パブリックスペースにたむろする欧 米人は、人懐っこい連中が多く、俺が話しかける前に話しかけてくれた。ところが、この街では、ほ とんど会話が弾まなかった。時には、話しかけても面倒くさそうに短く返事をされるだけの場合もあ った。バルという酒場に行っても、地元の連中は“よそ者”という目で俺をジロっと見るだけだった。 ゲストハウスにしばらく逗留し、スタッフと懇意になった、と思った。ところが、そのスタッフが 俺に絨毯を買うように営業してきた。俺が、やんわりと断ると、次の日からそのスタッフの態度はそ っけなくなった。 イスタンブルは、俺を受け入れてはくれなかった。 俺はトルコを出ることも考えたが、ふと思いとどまり、黒海に面したトラブゾンという街へ移動し た。 トラブゾンで俺は、路地裏にある小型のホテルを宿にした。 イスタンブルより少し暖かい。夜になると路地裏はロシアやルーマニアからの売春婦たちで溢れた。 こんな可憐な子が不幸になっていいのか、と思わせるくらいの美少女もいる。NHKのドキュメンタ リーなんかで、よく映し出される東欧の売春婦は、頬の赤い大柄の女性ばかりだが、NHKも適当な 仕事をするものだと呆れた。 ショールームの光や街灯に浮かび上がる彼女たちは、幻想的だった。 珍しく俺は、彼女たちを買うことがなかった。昔見たヨーロッパの古典映画の様な風景を楽しんで いた。
「1よ。人間ってどの一瞬で輝けばいいんだ?A」 たいていのカフェやバル(酒場)には暖炉があり、赤々と燃えていた。 俺はこの街では受け入れられたようだ。一人、バルで飲んでいると、シシケバブが回ってくる。周 りを見回すと、トルコ人のオッサンやジイサンが俺に手招きをしている。俺は言葉も分からないまま、 彼らの近くに座らされる。時には彼らの歌の輪に加えられたりもした。 「お客さん、いつもあの子たちを見てるね。やらしい」 俺がホテルのカフェから路地裏の売春婦たちを見ていると、親しくなったホテルの女の子に冷やか された。彼女はこのホテルで唯一英語が話せる。褐色の肌、金髪と緑の瞳、彼女はトルコ系だが、ギ リシアの血が混じっているそうだ。 俺は彼女にチャイを奢った。仕事中だが、他に客はいなく、隣に座ってくれた。 「なぜ、旅を続けているの?」 彼女は一度もトラブゾンの街から出たことがない。 「伝言を届けるためさ」 俺はとっさにそんなことが口に次いだ。女の子は、つまらない冗談だと思ったみたいだ。 俺は由紀の伝言を届けるようなつもりでリスボンに向かった。だが、当然だが俺に届けるべき伝言 も、相手もいなかった。だが、ユーラシア最西の地で届け先のヒントを教えてもらえた気がする。 『ここに地終わり、海始まる』 俺はその言葉に従い、海伝いに南を目指した。 アフリカ・大西洋航路で俺は孤独なジャズマンに出会った。彼は伝言の一部を教えてくれた。しか し過酷なアフリカ東海岸で、俺は死の床につきながら、また伝言を忘れてしまった。思い出されてく れたのは、カイロのフォーチュンテイラーだ。 ところで、俺はトルコには何をしに来たのだ? 「あの子たちも、そのうちいなくなるわ。ここの冬は、もうすぐ厳しくなるの。とても路地裏には立 てないわ。でも、一体どこに行くのかしら?」 鳥みたいに南に渡って行くんだろうな、俺は思った。バンコクや香港の娼館で、東欧の女をよく見 かけた。金髪と白い肌が、中国人たちに重宝されていた。 「俺も、そろそろ出発しようかと思っている。次はインドに行く予定だ」 「伝言を届けるため?」 俺は笑って肯いた。 その夜、俺は旅の中でただ一人の女性と過ごした。褐色の肌、金髪と緑の瞳、ギリシアの血が強く 混じった利発な少女だ。 「私は、この街で生まれ、この街しか知らない平凡な男と結ばれ、子どもを作る。そして、この街で 家族に看取られるはず。でも、一度だけ、生きることに疲れている旅人に抱かれた。それが私の一生。」
506 :
山師さん :2010/06/13(日) 10:35:35 ID:zstzyVjo
もうダメだよ。今日会社休んじゃったよ。もう耐えられないよ。 秋に買ったんだよね。貯金はたいてさ。メルシャン絶対まだまだあがるって。いろんな記事よんでさ。 株で失ったのは金だけじゃないよ。そんなんじゃないんだよ。 隣の総務部に好きな女の子がいてさ。地味な子だったんだけどね。 この前何人かでグアム行こうって話になって、俺だけいかなったんだよ。 金も借りて日産に金ほとんど入れてるから。その子の前でも、いいかっこしたかったオレが バカなんですよね。株やってるんだって言ってさ。 グアムに行ったやつらですごく盛りあがったらしんんだよ。その子も実はすごく 美人でグラマーだったみたいで。おとなしい子だったんだけど、最近それからすごく輝いてて、 オレの後輩とつきあいはじめたみたいで。 オレも彼女も高校で卓球やってたって、共通の話題があってさ。好きだったんだよ。 でももうオレなんか眼中にないんだよ。グアムに行ったらよかったんだよ。 こんな株さっさと売ってさ。 修行とか冗談ですまないよ。オレなにやってるんだよ。3000万円以上つぎこんでるんだよ。 どれだけ失ってるか想像してよ。言うのいやだから。 こんなのいまさら売れないじゃない。でも下がる一方じゃない。 最近彼女が胸のふくらみがよくわかるセーター着てたりお尻見てたりしてたら 気が狂いそうだよ。なんでこんな株が上がるなんて記事書いたんだよ。 おれを10月に戻してくれよ。そんな記事書くんだから偉いんだろ?なんとかしてくれよ。 仕事も毎日簡単な作業をするのがせいいっぱいでさ、案件なんかたまる一方遅れてばかりで 怒鳴られてばかりだよ。なんとかしてくれよ。上がるんだろ?いつ上がるんだよ。下がるばっかりじゃないか。
507 :
山師さん :2010/06/13(日) 12:55:14 ID:IIaPJXjC
わっふるわっふる
508 :
山師さん :2010/06/13(日) 12:57:28 ID:2nB6o95p
509 :
山師さん :2010/06/13(日) 14:41:28 ID:8QVZbbkY
通りすがりのペットショップを覗いて 1番ボスっぽい犬に、ちょっと睨んでやったら小動物どもが一斉に喚きだす。 このスレってそんな感じだなwww
510 :
山師さん :2010/06/13(日) 14:54:02 ID:8QVZbbkY
小動物がよく使うフレーズ 「消えろ」「黙ってろ」www 「書くんじゃねえよ」ってのも加えとくかwww
511 :
山師さん :2010/06/13(日) 15:02:21 ID:v4vmBM1S
株の才能はあるは、文章の才能はあるはで、すごい奴が居たもんだ。
512 :
山師さん :2010/06/13(日) 15:19:06 ID:nB91Ksj8
506はコピペだぞ
513 :
山師さん :2010/06/13(日) 15:19:17 ID:8eoLRIkt
パクリの才能じゃねえの? いまだにチラシの裏とかいう奴いるんだな 2chがチラ裏そのものだってえのw
514 :
山師さん :2010/06/14(月) 21:03:55 ID:j/3wEAnX
>>511 全くその通りだ。
これほどの才能の持ち主なら、妬んだりする下衆のようなのが沸いてきそうなもんだが…
515 :
山師さん :2010/06/14(月) 22:28:16 ID:iM+cxOqP
つかまぁ株の才能があるから金稼げて、色々な経験するから文章も書けるんだろうけど
516 :
山師さん :2010/06/14(月) 22:37:47 ID:SHgg1xoE
才能じゃないよ、努力の賜物だ
517 :
山師さん :2010/06/15(火) 11:26:17 ID:vKsNmGe3
「努力できる」 ことも才能のひとつ いや、すべての才能の根っこは、苦もなく努力できるってとこにある気がする
518 :
山師さん :2010/06/15(火) 18:18:06 ID:GwPs+8wF
もし株に才能が必要だとしたら リスクコントロールだけだ
「1よ。長い旅だったが、旅の相棒がいてくれた時期もあった」 デリーについた俺は、「どこに伝言を届ければいいのか」、と考えていた。 金も時間も、いくらでもある。 俺は、空港で小一時間ほどぼんやりとしていた。 「市内に行くんでしたら、タクシー、シェアしませんか?」 大きめのバックパックにジーンズ、旅慣れた感じの女性が、声をかけて来た。 「いいですよ。でも、俺、面倒な値引き交渉するより、払ってしまう方ですが、いいですか?」 俺は一応、条件をつけた。貧乏旅行自慢のバックパッカーの中には、値引き交渉が旅の目的に変わ ってしまっている者がいる。 「私が、交渉するから大丈夫です」 と、彼女は言った。確かに彼女は強気に交渉し、言い値で乗せようとするタクシーに、メーターを 使わせた。目的地に着くと、俺の宿まで決めてくれた。安宿だが、まず清潔と言えた。個室にトイレ はついているし、温水のシャワーもでる。 そして、彼女と同じ部屋でもあった。まあ、タクシーの中で、気の合った俺たちは部屋までシェア することに決めたのだ。バックパック旅行に慣れている連中なら、この話に違和感はないかと思う。 こういうことがたまにあるのだ。 俺は旅の相棒を得ることになった。 俺たちは、昼間は別々に行動をした。彼女はオーソドックスに観光地巡りをしていたし、俺は路地 裏を徘徊していた。二・三日、彼女が部屋に戻って来なかった。映画を見て部屋に帰ったら、彼女が 眠っていた。俺の気配で、彼女は目を覚ました。タージマハルを見に、アグラに行っていたと言う。 夜は、いつも彼女と二人でインドには数少ないバーに飲みに行った。部屋で飲みたい時は、リキシ ャマンに頼んで、酒だけ調達して貰うこともあった。遅くまで飲みながら、俺たちは遠慮がちに互い の事を尋ね、話をした。 彼女は、横浜の会社で十年間働いていたそうだ。驚いた。二十代だと思っていたら、俺とあまりか わらない年みたいだ。 旅の動機は、互いに聞かなかった。 俺たちは、暗黙の合意で男女の関係になることは避けていた。 どちらからともなく、南に行こうか、という話になった。俺たちは一等個室寝台で、ムンバイへと 向かった。個室寝台は四人用のため、インド人夫婦の旅行者が同室だった。夫婦は、南インドでプラ ンテーションを経営していると言う。夫婦は、俺のアフリカでの話を興味深く聞いてくれた。ダンナ の一族が、印僑として、アフリカ東海岸一帯で手広く商売してためアフリカの知識があり、会話も、う まくつながった。 俺たちは、上等のブランデーをごちそうして貰った。 俺たちはデリーでは昼間は別々に行動したが、ムンバイでは昼間もつるんだ。ムンバイの観光地の 多くが俺好みでもあったのと、彼女と一緒に行動することが楽しくなっていたからだ。 夜は相変わらず二人で飲んだ。カフェで、バーで、浜辺で、宿の部屋で、俺たちは二人で飲んだ。 宿の部屋の窓からは、港が見えた。 ただ、彼女との親密さが増すと同時に、二人で眠る夜がぎこちなくなっていた。 俺たちは一線を踏み越えるべきだったのだろうか?だが、俺は理由もなくそれを恐れていた。 プラトニックなままの関係を続けた。 やがて、ムンバイの街でもすることがなくなった。 俺たちは、オープンカフェでアラビア海に沈む夕日を見ていた。 「俺は、北に向かい、コルカタに行こうかと思っている」 俺は、この時、“俺は”と言う言い方をした。彼女もその意味に気付いたみたいだ。 「じゃあ、私は南に向かう。寝台列車で出会った夫婦の農場に行こうかと思う」 彼女は怒っていたのかもしれない。俺の方を見ずに言った。 俺たちは、デリーのガンジー国際空港で出会い、約一ヶ月間を二人で過ごした。相性は良かったと 思う。しかし、俺たちは夕日を見ながら別れることにした。 彼女は南へ、俺は北へ向かった。 彼女の名前は、結局知らない。“ヒロ”としか呼ばなかった。
520 :
山師さん :2010/06/16(水) 20:33:07 ID:HyIqPpd3
え、別に行きずりの女なんだから何を恐れることがあったんだ? 相性いいなら結婚視野に入れてもいいじゃん 恋愛恐怖症になったんかな
521 :
山師さん :2010/06/16(水) 20:59:48 ID:GN1gcyGi
おまえ馬鹿だな 二人とも失恋の旅なんだよ どんなに傷つくことに慣れてても 躊躇するときもあるんだよ 218は腕を上げたな 楽しみにしてる わっふるわっふる
522 :
山師さん :2010/06/16(水) 21:08:15 ID:HyIqPpd3
今まで何遍もやりまくっては失恋してを繰り返してたやつが今更躊躇と言われてもなぁ。 今までになかった大恋愛だったとか初恋だったとかなら分かるが。 急な心境の変化がよくわからん。
523 :
山師さん :2010/06/17(木) 00:19:30 ID:M0nVMpaG
また別れる事になっても悲しいんだよきっと
524 :
山師さん :2010/06/17(木) 02:17:58 ID:4pm/NvZP
いやマジでつまらなくなったな。ただの自分語りじゃん。恋愛板でやれ。
525 :
山師さん :2010/06/17(木) 11:33:42 ID:1vlpdL4r
いや主旨は恋愛かもしれんが内容は株板の人にしかわからんだろ。 書くのはここで良いと思われ。
526 :
山師さん :2010/06/17(木) 23:52:04 ID:XVhcvvby
>>519 初めて見ましたが、最初から食い入るように拝見させて頂きました。
感動です!!
527 :
山師さん :2010/06/18(金) 02:07:07 ID:d0MQn7Gf
>>524 お前を面白くさせる為の思い出じゃないだろ。
528 :
山師さん :2010/06/18(金) 10:07:01 ID:cA+aCCoT
>>524 面白くないと思うなら見なきゃいいだろ。
それにいちいちそんなレスすんな。
恋愛板にカエレwww
「1よ。誰かが俺に、もう笑えるじゃないか、と言った」
コルカタ。イギリス人は、「宇宙で最も邪悪な都市」と言った。
大通りは排ガスと騒音がひどく、路地裏は狭く不潔だった。人も欲深く、厚かましく、しつこかっ
た。だが、俺はコルカタでの自分の立場を定義づけておいた。
『他国の貧困を、興味本位にのぞきに来た無責任な外国人』
俺がコルカタの街に存在する意味は、それ以外に何があるのだ?そんな風に考えると、よくインド
旅行記にあるような“被害者意識”を持つことがなかった。いや、“被害者意識”から解放された、と
言っても良かった。強引な物乞いも勧誘も、またインチキだらけの値段交渉も、このインドに根ざし
て生きているのだ。そして俺たちは旅行者に過ぎない。
俺は自由な気分でコルカタの不潔な路地裏を歩いた。すえたような匂いもする。無数のコンドーム
も捨ててある。悪ガキが腐った果物を俺の足元に投げつけた。スラムの女たちが胡散臭そうな目で俺
を見ている。俺は、この街や彼らに力強い“生命”を感じた。意味もなくうれしくなった。
いつの間にか俺は口元に笑みを浮かべていたのかもしれない。悪ガキの二発目が飛んできた。近く
の壁に当り、弾けた果肉が服についた。三発目はなかった。女たちが、悪ガキを叱りつけてくれてい
る。そして、俺をすまなそうに見ている。
「あれ? 服に何かついてますよ」
ゲストハウスに戻ると、顔見知りの長期滞在者が、間の抜けた声で話しかけて来た。たぶん、今起
きて来たばかりなのだろう。たいして親しくはないが、いつもやたら干渉してくる。
俺は、路地裏の出来事を適当に話した。
「あはは、俺も、あのゴミに、ゴミをぶつけられたことありますよ」
男は、マリファナでもやっていたのか、少しラリってるみたいだ。
「それは違うよ。ゴミ“が”、ゴミをぶつけられたんだよ」
俺は真実を教えてやった。男はトロンとした目で、俺を見ていた。
コルカタは、旅人によっては破滅の魔都でもある。しかし俺はその混とんの中で、再生を続けていた。
この街を旅の始まりに訪れなくて良かったと思った。長い旅の経験が、俺にこの街の魔性を静かに受
け入れさせてくれた。
やがて俺は、何かに誘われるようにガンジスのほとりの街へと移動した。
死が、街中に溢れていた。ガンジスで、人は焼かれ、流される。
カイロのフォーチュンテイラーの言葉が思い出された。
死は破滅ではなかった。生きている営みの一つが、死であるのだ。
俺は、ここで仏教というものに少しだけ触れた。
「全ての行為は、常に変わり続ける。
全ての存在は、永遠ではない。
真実とは、苦痛に満ちた人生を生きる中にある。
静けさと安らぎの中で、眠ることができるであろう。」
俺は、そろそろ日本に帰る潮時のように思えた。
(理解者によるこのスレのまとめサイト
http://wiki.livedoor.jp/kabu218/ )
530 :
山師さん :2010/06/20(日) 15:21:07 ID:oEM/TWKs
age
531 :
山師さん :2010/06/20(日) 21:38:25 ID:7S/rakEI
わっふるわっふる
「1よ。長い旅の最後の夜、俺はジャズに酔った」 香港に到着した時、旅を始めてから一年が経過していた。日本の近くに来ていると言うのに、帰る 踏ん切りがつかなかった。 街に雨が降っていた。中国に返還され数年が経過した香港は、どこか昔と違った。 俺は本当に香港にいるのか?と思った。 ネイザンロード、廟街、ヘネシーロード、この数日、通 りや路地を歩いたが、どうも沸き立つような感じがしない。路地裏には、人影さえなかった。 朝から雨が強くなった。どこかへ行くというあてもなかった。宿の女性スタッフをつかまえて話で もしようかと思ったら、面倒臭そうに追い払われた。 俺は、一人で雨の港にいた。ぼんやりと濁った海を見る。 『まさか!?』 港に見覚えのある船が泊まっていた。“エバーグリーン・マグノリア”、アフリカ西海岸で乗った豪 華客船だ。一年かけて俺に追いついたみたいだ。あの、ジャズマンも乗っているはずだ。 俺は、素晴らしい奇跡に狂喜し、下りていたタラップを駆け上がった。俺は、見覚えのある会計士 をつかまえた。彼も俺の事を覚えていてくれた。俺はあのジャズマンに、連絡をつけてくれるよう頼 んだ。俺はジャズマンに、最高の食事と酒を奢ってやろうと思っていた。そして、ピアノのあるバー に連れて行き、彼にピアノをリクエストする。間違いなく、彼は喝采に包まれるはずだ。 だが、ジャズマンは船にはもういなかった。 俺は勘違いしていた。船はずっと旅を続けていたわけではなく、アフリカを一周し、一度、マルセ イユに戻ったそうだ。アフリカ一周は、イベント的には成功しなかったらしい。確かに、乗客は少な かった。 そして、今度はオーソドックスに世界一周の旅の船として使われた。 ジャズマンは、彼の言葉通り、アフリカ一周の後、船を下りたそうだ。 ジャズマンがどうなったかは、会計士も知らなかった。 「俺も長く船に乗っているが、彼は最高のアーチストの一人だった。今のピアノはドイツ人のデブが 弾いているが、クソみたいなもんだ」 会計士は、そんな風に吐き捨てた。 その夜、俺は荷物を安宿に置いたまま、ジャズバーのありそうな高級ホテルに泊まった。 高層階のバー、白いピアノの前で、トニー・レオンみたいな若い男が、ジャズのナンバーを奏でてく れた。 『I remember Clifford』、『left alone』、『ジブラルタルの風』・・・、悲しい曲ばかりだった。 俺はグレンリベットをロックで飲みながら、雨にかすんだ香港の夜景を見ていた。 日本に帰る時期が来たと確信した。
「1よ。俺は日本に帰って来た。そしてもう一度、ゆっくりと歩き始めた」 会社を辞める前、俺は叔父を訪ねていた。紹介して貰った東紡エンタープライズを辞めることを詫 び、辞めた後、しばらく海外を旅しようかと思っている話をした。 そして、今後についてだが、金の心配はないことを話し、証券会社の口座から移し替えておいた一 億円の入金された銀行預金の通帳を見せた。叔父は一億円が記入された通帳を見ても、それほど驚か なかった。 「やはり、株か?姉さん、心配してたぞ。息子の生活が派手過ぎるって」 俺は、株を始めてからは一人暮らしをしていた。だから、親に気付かれているとは思わなかったの で、驚いた。 「日本に帰ってからはどうする?いくら金があっても、どこかに“所属”していないと、日本で暮ら すのは不便だぞ」 さすが叔父だ。視点が見落としがちな真理をついている。いくら稼いでも、日本人にリタイアはな い。カード、賃貸住宅の入居、ローン、どこかに所属していないと、契約さえおぼつかない。 俺は、「貸しビルの大家でもしながら、そのテナントの一つでショップでもやろうかと思っている」、 と話した。 「そうか。じゃあ、大家をしながらサラリーマンをやれ。その方が世間の受けがいい。嫁も欲しい だろ?金があっても、無職じゃ相手にされんぞ」 叔父は、そうは言ったが、会社を辞めることや旅に出ることに関して、俺の両親の説得は引き受け てくれた。 そして、俺は海外放浪の旅に出た。三十の歳は、何年か前に過ぎていた。 帰国後、俺はもう、株取引をするつもりはなかった。と言うよりできなくなっていた。 証券会社の口座には一千万だけを残し、全ていくつかの銀行口座に移した。三億程入金したメイン バンクの支店長から、「挨拶に伺いたい」、と電話があった。俺は断り、プライバシーを守って貰 いたい旨を強く要請した。 一億五千万で京都の土地を買い、一億でマンションをたてた。関西の大手不動産会社に運用して貰 い、月に百五十万円ほどが、俺の銀行口座に入金される。7年で建物の減価償却はできるはずだ。 木下さんに一応相談したが、マンション経営など昭和以前の資産投資法だ、と笑われた。やっぱり、 ショップ長屋にすれば良かったかもしれない。 日本に帰ってしばらくは、俺は親のコネで役所の嘱託なんかをして時間をつぶした。週休二日、一 日八時間ほど働いて、月に十五万円貰えた。 やがて、顔の広い叔父が再び、勤め先を探してきてくれた。 俺の新しい職場は、“愛知殖産協会事務所”と言う公益法人だ。
534 :
山師さん :2010/06/21(月) 22:55:36 ID:USfelD+X
事業仕分けキター
535 :
山師さん :2010/06/22(火) 00:16:28 ID:asp8Umr4
いいなー親戚のコネが沢山あって 羨ましい わっふる
536 :
山師さん :2010/06/22(火) 01:58:05 ID:7eHg0WSk
いい叔父さんだあ。 現物は怖いから、俺なら内外のリートかな。 218さんの頃は国内のリートが天井に近かったのかも知れないけど。 それにしても、勝ち逃げできるところがすごい。 何億も稼いで結局スッテンテンになったヤシばっかなのに。
537 :
山師さん :2010/06/22(火) 08:52:43 ID:KdPsCemZ
だいたい株で大儲けした人は中毒みたいになるんだか、すぱっと勝ち逃げできるのはホントにすごい。
538 :
山師さん :2010/06/22(火) 14:21:26 ID:+xiQvSiU
/  ̄  ̄ \ / _ノ ヽ、_. \ / o゚|⌒| |⌒|゚o. \. .. _ノ ̄,/ _ノ ̄,/ /'''7'''7 __/ ̄./ /__7 ./''7 / ̄ ̄ ̄.//''7''7 __/ ̄./ | | (__人__). | | . / ̄ ,/ / ̄ ,/ / /i | /___.  ̄/ /__7 / ./ ./ ./二/ ./ ー'ー' /___.  ̄/ ____ \ | `|⌒|´ | . /  ̄/ /  ̄/ / _ノ / i i__. ____/ ./ ̄ ___.ノ / /__,--, ./ ____/ ./ ̄ /____/ / ̄ |川!| ̄|川i| ̄\. .. /__/ /__/ /__,/ ゝ、__|/__,,..ノ . /____,../ /___..ノ /__,,..ノ .
「1よ。俺は二人で人生を歩いて行くことになった」 2010年、冬。 娘がインフルエンザにかかったので、俺は職場から自転車を飛ばしていた。愛車のエクストレイル は、嫁が大阪まで乗って行ってしまっていた。娘をタクシーで病院まで連れて行き、帰りは息子を保 育園に迎えに行った。翌日、息子までインフルエンザにかかりやがった。 嫁とは職場で知り合った。彼女は高卒と同時に“愛知殖産協会事務所”に就職していたため、俺よ り七歳年下だが、職場では八年の先輩だった。 彼女は、有名な進学校を卒業している。しかし、大学進学は経済的理由で諦めた。高校二年の冬に 父親を交通事故で失ったのだ。義母は強く進学を勧めたそうだが、彼女は妹と弟の事を考え、有利な 条件の就職先を選んだ。それは正解と言えたかもしれない。彼女が高校を卒業する時、バブルは弾け てはいたが、まだ深刻な就職難には至っていなかった。 就職後、妹たちを進学させるため、本人はほとんど遊びを知らずに、仕事一筋に十九から二十六歳 までを過ごした。 俺たちは、初めてのデートに劇団四季を見に行った。彼女は一万円というチケット代に驚いていた。 俺たちは半年ほどつき合い、結婚した。 実は、俺の持つ巨額の資産については、嫁には話していなかった。いずれ事業でも始める時に、打 ち明けようかと思う。それまでは、俺の収入だけで暮らそうと思ったからだ。 俺が欲しがっていたのは、平凡な生活の中の幸福だった。 だから、俺は無駄な投資と分かっていながら、結婚直前に4LDKのマンションを買った。約四千 万だった。二憶円を出せば、4LDK・二十室ほどのマンションを建てることができる。ひどく割高 な買い物だ。 しかし、嫁に俺の時価六億の資産を伝えないまま、家計に占める割合の大きい家賃支出だけは、除 外しておきたかった。 家計から、家賃やローン支出さえカットすれば、案外、安月給でも楽にやっていけた。 嫁はマンションを買う話をした時、ローンの心配をした。俺は、「東紡エンタープライズ時代にそれ くらいは預金していた」、と答えた。 「やっぱり、東紡って凄かったんだね」 彼女は素直に感心した。俺が働いていたのは東紡ではなく、“東紡エンタープライズ”だ。 しかし、世間は見分けがつかず、“東紡エンタープライズ”への世間の評価は、“間違って”高い。 そういえばそのことを東紡の連中は、面白くなさそうにしていたのを思い出す。 しかし、しばらくはこれを何かあった時の“打ち出の小づち”に使えそうだ、と思った。 冠婚葬祭に関しては派手好きの愛知県民だが、結婚式は彼女の実家の経済力を考え、質素に終わら せた。世間体にウルさい俺のお袋も、文句は言わなかった。むしろ、いろいろ気を使ってくれていた らしい。後で嫁から聞いた。 すぐに娘が生まれ、翌年息子が生まれた。4LDKにしておいて良かった。両家の母親が競うよう に乗り込んできて、世話を焼いてくれた。4Lは、【俺の書斎】【ベッドルーム兼嫁の部屋】【お袋の部 屋】【義母の部屋】として二年間使われた。 二年後、俺たちの自由と独立のため、両家の母親は協定を結び撤退してくれた。
540 :
山師さん :2010/06/22(火) 19:18:47 ID:lrp8iBIN
ほう。未来小説か。 嫁のキャラクターと馴れ初めをもう少し詳しく描いて欲しいなぁ。 218が嫁を深く愛していると思いたい。 適当にロスカットして適当な嫁を選んで欲しくない。
541 :
山師さん :2010/06/22(火) 20:01:13 ID:zI1Qh6X1
確かに、今までの流れから嫁の記述が少ないような。
542 :
山師さん :2010/06/22(火) 23:16:36 ID:GGgQeymS
正直、退屈な文章
543 :
山師さん :2010/06/22(火) 23:58:47 ID:Cj+16Fnq
ん?2009年の間違い? わっふる
544 :
山師さん :2010/06/23(水) 00:07:55 ID:AEjPJl5v
年度じゃなくて年で数える2010年の1〜3月頃までの季節の話じゃないだろうか?
545 :
山師さん :2010/06/23(水) 00:32:46 ID:NCHaFmFt
嫁とは職場で知り合った。彼女は高卒と同時に“愛知殖産協会事務所”に就職していたため、俺よ り七歳年下だが、職場では八年の先輩だった。 彼女は、有名な進学校を卒業している。しかし、大学進学は経済的理由で諦めた。高校二年の冬に 父親を交通事故で失ったのだ。義母は強く進学を勧めたそうだが、彼女は妹と弟の事を考え、有利な 条件の就職先を選んだ。それは正解と言えたかもしれない。彼女が高校を卒業する時、バブルは弾け てはいたが、まだ深刻な就職難には至っていなかった。 就職後、妹たちを進学させるため、本人はほとんど遊びを知らずに、仕事一筋に十九から二十六歳 までを過ごした。 俺たちは、初めてのデートに劇団四季を見に行った。彼女は一万円というチケット代に驚いていた。 俺たちは半年ほどつき合い、結婚した。 実は、俺の持つ巨額の資産については、嫁には話していなかった。いずれ事業でも始める時に、打 ち明けようかと思う。それまでは、俺の収入だけで暮らそうと思ったからだ。 俺が欲しがっていたのは、平凡な生活の中の幸福だった。 だから、俺は無駄な投資と分かっていながら、結婚直前に4LDKのマンションを買った。約四千 万だった。二憶円を出せば、4LDK・二十室ほどのマンションを建てることができる。ひどく割高 な買い物だ。 しかし、嫁に俺の時価六億の資産を伝えないまま、家計に占める割合の大きい家賃支出だけは、除 外しておきたかった。 家計から、家賃やローン支出さえカットすれば、案外、安月給でも楽にやっていけた。 嫁はマンションを買う話をした時、ローンの心配をした。俺は、「東紡エンタープライズ時代にそれ くらいは預金していた」、と答えた。 「やっぱり、東紡って凄かったんだね」 彼女は素直に感心した。俺が働いていたのは東紡ではなく、“東紡エンタープライズ”だ。 しかし、世間は見分けがつかず、“東紡エンタープライズ”への世間の評価は、“間違って”高い。 そういえばそのことを東紡の連中は、面白くなさそうにしていたのを思い出す。 しかし、しばらくはこれを何かあった時の“打ち出の小づち”に使えそうだ、と思った。 冠婚葬祭に関しては派手好きの愛知県民だが、結婚式は彼女の実家の経済力を考え、質素に終わら せた。世間体にウルさい俺のお袋も、文句は言わなかった。むしろ、いろいろ気を使ってくれていた らしい。後で嫁から聞いた。 すぐに娘が生まれ、翌年息子が生まれた。4LDKにしておいて良かった。両家の母親が競うよう に乗り込んできて、世話を焼いてくれた。4Lは、【俺の書斎】【ベッドルーム兼嫁の部屋】【お袋の部 屋】【義母の部屋】として二年間使われた。 二年後、俺たちの自由と独立のため、両家の母親は協定を結び撤退してくれた。 2010年、冬。 娘がインフルエンザにかかったので、俺は職場から自転車を飛ばしていた。愛車のエクストレイル は、嫁が大阪まで乗って行ってしまっていた。娘をタクシーで病院まで連れて行き、帰りは息子を保 育園に迎えに行った。翌日、息子までインフルエンザにかかりやがった。 時系列とすればこうかな?
546 :
山師さん :2010/06/23(水) 02:28:11 ID:L/ClxxbX
時系列は別に
>>539 のままでも分かるよ。
現在の姿を見せて過去を語るというのは映画や小説でもポピュラーな手法。
私は218さんの文章は読みやすく面白いと思います。
続きを期待しています。
「1よ。京都のマンションについてだが・・・」 京都のマンションだが、運用を不動産会社の“関西ホームズ”に任せて良かったと思う。 木下さんは、「気前の良過ぎる手数料を払っている」と言ったが、仕方がないと思う。むしろ、自分 では絶対に経営などできなかったと思う。 実家に店子から電話がかかって来た。どうやら登記簿を見て、実家の電話番号にたどりついたよう だ。 「実は、大家さんとチョクで話したいことがあるんですが・・・」 若い男の声だった。用件は、駐車場のことで住民同士でもめているそうだ。彼の駐車スペースの隣 の住民が、ランクルを買い、彼のクルマの出し入れがしにくくなったそうだ。 「あのスペースに、ランクルなんて非常識だと思うんですよ」 彼の要求は、不便になった駐車場の料金を安くしてほしい、と言うものだった。 「それは、関西ホームズさんと話をしてください」 俺は、丁重に言った。心の中でため息をついた。 「大家さんも、私に貸している以上、責任ありますよね?」 彼は食い下がった。 「いいえ。私は貴方とは契約していませんよ。私は関西ホームズさんに、土地と建物をお貸しする契 約をしています。それを関西ホームズさんが、運用されています。つまり、私にとってお客さんは関 西ホームズさんなんです。そして、私と店子さんたちの間には契約関係は存在しないんですよ。」 「じゃあ、私は誰に相談すればいいんですか?」 「貴方が、スーパーで買った品物を返品したい時、誰と交渉しますか?土地を貸している地主ではな く、スーパーでしょう?」 ようやく彼は分かってくれた。これでも比較的彼は、物わかりのいい方だと言える。そして、こん なことが定期的に起きた。 隣の部屋の住民と仲が悪くなってしまったから引っ越したい。しかし、自分たちだけが引っ越し費 用を払うのは不公平だから隣の住民や大家にも支払ってほしい、というのもあった。 関西ホームズに持ち込まれる苦情は、もっとひどいものもあると言う。俺のアパートの家賃は、確 か十五万程のはずである。入居者の所得水準は比較的高く、上質の入居者のはずなのに、このありさ まである。低所得者向きのアパート経営がどれほど大変なものなのだろうか、と俺は思いやった。 「218ねえ。マンション経営なんて失敗したんじゃないの?」 いつも電話の応対をさせているお袋に、小言を言われた。 「新築の状態でこれよ。古くなって客層が悪くなると、どんどんゴネたり、家賃を滞納しながら居座 ったりがでてくるわよ」 さすが元福祉課課長、社会の底辺事情に詳しい。だが、それは心配ない。俺は、関西ホームズに通 常以上の手数料を払うかわりに、契約書にはガイシなみの瑕疵条項が盛り込まれている。 俺はマンション経営で利益を上げようなどと思っていない。インフレ対策か、老後の保険、程度に 思っていた。ところが数年前、喜ぶべきであるが面倒でもあることが起きた。京都の地下鉄が延長さ れた。そして俺のマンションが地下鉄の駅前になったのだ。地価が高騰し、一時期は連日、関西ホー ムズや実家に、土地の売却を求める電話があった。俺は売る気などなかった。ここで下手に売却益な どあげてしまえば、また多額の税を払い、それが職場にばれてしまうかもしれない。俺の頭に東紡エ ンタープライズでの嫌な記憶が蘇る。 大手の業者は、関西ホームズが抑えてくれた。だが中小はしつこかった。五億、という金額を提示 する会社もあったそうだ。幸い、サブプライムローンが表面化し、その後の不景気になり、資金繰り が苦しくなった中小の不動産業者では手を出せなくなり、売却を求める電話はかかってこなくなった。 ただ、この時期お袋の機嫌が、極めて悪かったのは言うまでもない。
548 :
山師さん :2010/06/23(水) 22:01:37 ID:jTYZlYal
おいおいマジかよ 風向きがおかしくなってきたぞ・・・もしや218よ・・・
549 :
山師さん :2010/06/24(木) 00:33:26 ID:YBKrXiYC
そうか
550 :
山師さん :2010/06/24(木) 07:26:33 ID:xyZ4PgES
>大手の業者は、関西ホームズが抑えてくれた。だが中小はしつこかった。五億、という金額を提示 >する会社もあったそうだ。 ・・・218よ それは別の意味でも売っておいた方が良かった気が・・・。 ちなみに賃貸の苦情の件からすると地域性かもしれないが住民か管理会社の質が 悪いだけだと思うけど・・・まあ、丸投げ経営ならイタシカナナシカな・・・。
551 :
山師さん :2010/06/25(金) 00:05:23 ID:RVwgiBfE
ワクワクo(^-^)o
「1よ。俺たちは旅に出た。」
息子が四歳になった時、嫁が似合わないことを言いだした。
「タイを旅してみたい」、おずおずと彼女が言った。
それで俺が、どこかのパックツアーを探そうとしたら、「バックパック旅行がしたい」、と言った。
しかも、二人だけで旅したいそうだ。
俺は、「子どもたちは、どうするんだ?」と叱った。
「お義兄さんッ!子どもたちは私たち夫婦が預かるから、大丈夫です!」
義妹が横から口をだした。目が怖いくらい本気だった。以後、この旅の交渉は義妹が代行した。嫁
は恥ずかしそうに、うつむいているばかりだった。
俺は義妹の剣幕に押され、彼女たちの言い分は全て通すしかなかった。年末年始の七日間の休みで
旅することになった。
バックパック旅行の話は、俺たちが付き合い始めた頃によく嫁にした思い出話だ。嫁はそれを覚え
ていたみたいだ。
「お義兄さん、ごめんね。お姉ちゃん、私たちのために、働きづくめだったから、遊んだ思い出がな
いのよ」
嫁のいない時に、義妹は俺の側に腰を下ろして、しんみりと言った。
確かに嫁は大学時代というものを経験していない。たぶん、海外旅行にも行ったことがないはずだ
った。嫁は自分の安い給与を、妹弟の学費援助のために使った。だから、義妹や義弟の嫁を思う気持
ちは痛々しいほどのものがあった。ちなみに二人は、義妹は国立大学の薬学部を出て薬剤師に、義弟
は獣医学部を出て保険所で働いている。
その後、嫁姉妹の珍騒動が始まる。義妹も勉強ばかりしていたため、女性にしては海外旅行に疎い
ようだ。遊びに来た義弟もさらに役に立たない。「狂犬病がどうのこうの・・・」と言っている。
「お義兄さん、マラリアって予防接種がないんですよね・・・。どうします?」
と、保険所の獣医さんは深刻な顔で言った。いや、俺、既に保菌者ですから。(
>>490 参照)
姉妹たちは、まず、ネットでパスポートの取り方を調べ、大騒ぎしながら申請してきた。パスポー
トが片付くと、今度は旅の準備を始めた。「ビザ・・・」とか「トラベラーズチェック・・・」とか「そ
う言えばカーマで一万円くらいのスーツケースが・・・」など、俺を不安にさせる単語が耳に入って
くる。
俺はついにしびれを切らした。
「東南アジアでビザがいるのは、カンボジアとミャンマーくらいだ。タイは必要ない。そして絶対に
トラベラーズチェックなんて作ってくるな。タイなら、どんな地方都市でもVISAとJCBが使える。
服もスラックスが二着あればいい。下着も三日分でいいが、不安なら日数分を真空パックで持って行
け。それをバックパックに詰めれば十分だ。カーマの巨大スーツケースなんか絶対に買ってくるな!
スーツケースで動けるのは、空港とホテルの中だけだ。屋台だらけのタイの歩道でスーツケースなん
て転がせられると思うな!」
俺は必要最小限の事を的確に言ったつもりだった。
「お義兄さん・・・、そこまで旅慣れてるなら、どうして何もやってくれないの?」
義妹が、しばらく口をきいてくれなくなった・・・。
ちなみにチケットはチャイナエアラインのエコノミーだった。義妹がネットで探してきた。
「JALなら20万くらいするのに、十二万で買えた」などと興奮している。
割高だった・・・。
世界放浪から帰ってきたばかりだが、また旅に出る。
と言っても、世界放浪から後の数年が、あまりに現実的で話すことがなかった
からだ。
そしてそろそろ思い出の毛穴までが見えるほど、現在に近づきつつある。
暇で、親切な人たち、もう少し付き合ってくれ。
暇(?)で親切な人が作ってくれたまとめサイト
http://wiki.livedoor.jp/kabu218/
554 :
山師さん :2010/06/26(土) 01:19:48 ID:b6n74dKl
>>553 今日も読ませていただいた
ありがとう
あと今更新しておいた
それとそんなに暇じゃないよwww
ま続き楽しみにしてます
555 :
山師さん :2010/06/26(土) 06:42:41 ID:kLLY7OaA
あ、なんだ最後どんでん返しがあるわけじゃないんだ。
556 :
山師さん :2010/06/26(土) 09:24:57 ID:ZQQXEOF1
大どんでん返しがあるような生活が嫌になり平凡な暮らしを望んだのではなかろうか。
557 :
山師さん :2010/06/26(土) 23:32:35 ID:OmVCP1ee
いやマジで単なる旅行記じゃん・・・ なんで株板でやってんの? 海外板とかでやれば???
「1よ。熱帯の風が彼女を解放した」 バンコクに着いた時、彼女は不安げだった。初めての海外旅行なんだから仕方がない。 俺も初めて下りるスワンナブーム国際空港に少し戸惑った。ドンムアン空港と違い、人工的過ぎて 好きになれなかった。何よりもこの新空港はカオサンロードやチャイナタウンまで遠い。 それでも、空港を出ると、熱気が俺たちを包んだ。俺は、またあの“始まり”のような気分に胸が 高まった。 俺たちは、カオサンロードの程度の良いゲストハウスに泊まった。 夜、チャイナタウンで食事をし、路地を歩いた。BTSが交通の動脈を変えたのだろう。ファラン ポーン駅の周りは十年前より、さびれたように思えた。ジュライロータリー付近の裏路地で、年寄り の売春婦が話しかけて来た。どぎつい化粧がホラーだった。恐怖に駆られた彼女が俺の腕にしがみつ いた。その様子を見て、老婆がケケケと笑った。俺たちは、トゥクトゥクで宿に帰った。ようやく落 ち着いた彼女が、「本当に怖かった」、と興奮していた。 シャワーを浴びた後、宿のカフェで俺たちは遅くまで酒を飲んだ。前の通りでは白人たちが、踊っ ている。 翌日、俺たちはバンコクからカンチャナブリーへと向かった。 カンチャナブリーで、“国境に架ける橋”を見た後、川下りを楽しんだ。大都市バンコクを離れ、郊 外に出た頃から、彼女は積極的になり始めた。 イカダを、わざと転覆させるという“サプライズ“”サービスがある。俺は彼女のイカダの船頭に それを頼んだ。安全な浅瀬で、船頭はわざとらしくイカダを転覆させた。彼女はびしょ濡れになった。 岸の登ると、カンカンになって俺を怒った。船頭と俺の会話から、何かあることは察していたようだ。 彼女の英語力を甘く見ていた。そう言えば、彼女は進学校を出ていたのだ。 お約束のように“着替え”を売る女たちが現れ、彼女を取り囲んだ。若い子が好む、細いタイ・ス カートも用意している。彼女はピンクのスカートとカーキーのTシャツを買い、店の奥で着替えをし た。細身で背の高い彼女に、シルクのタイ・スカートは良く似合った。本人も少し得意げだった。 スニーカーを脱ぎ、サンダルにはき換えた時、彼女は完全に熱帯の空気に解放された。 彼女は変わった。日本ではゴキブリに大騒ぎしているのに、川沿いのゲストハウスに泊まった時は、 大きなヤモリが部屋に入ってきても平気だった。 翌日、俺たちは“ドアのない”列車で遺跡都市のアユタヤに向かった。 アユタヤでバイクを一台借りた。初め俺が運転していたが、途中で彼女が「代わって欲しい」、と言 った。アユタヤ郊外の田舎道で俺は彼女の後ろのシートにまたがった。彼女は時速三十キロほどでト ロトロとバイクを走らせている。俺は面倒くさくなって、「代われ」、と言ったが彼女は代わらなかっ た。「いやっ!」、と子どものように叫んで、走り続けた。 アユタヤで一番高い仏塔の天辺まで登り、のどが渇き切った。俺たちはペットボトルを回し飲みし た。付き合って以来、日本では、そんなことをしたことがない。彼女の胸元が汗ばんでいた。俺たち はしばらく田園の向こうに広がるアユタヤの街を見下ろしていた。 乾季になったばかりの風が、優しかった。 夜、食事の後、ゲストハウス街を歩いた。オープンカフェで彼女を一人にしておいたら、白人にナ ンパされていた。その時の彼女は、スリムなジーンズにタンクトップ、日本では見せない開放的な姿 だ。正直、魅力的だった。 俺は彼女を酔わせ、ホテルで抱いた。 熱帯の植物の大きな葉が、窓の外で揺れていた。
「1よ。あの夜、俺は彼女に“おとぎ話”をした」 俺は、旅の最後をパタヤかバンコクどちらで締めくくるか、迷った。パタヤは娯楽のためにあ る夢のような世界だ。しかし、そこには現実は何もない。一方、バンコクには現実があり、毒もある。 彼女は、「もう一度バンコクを見たい」と言った。年老いた売春婦のいる風景に会いたいと言う。 俺たちはバンコクに向かった。 宿は高級ホテルであるスコータイホテルを選んだ。彼女に旅の疲れが出ていたこともあるが、俺は 彼女にバンコクの現実と非現実の狭間をプロデュースしてやろうと思ったのだ。 夜のルンピニーパーク、公園の東隣にあるナイトバザールは深夜を過ぎても明かりが消えることは ない。フードコートのステージでは、若い芸能人たちが歌を唄い、タイ人の若者たちが踊っている。 タイの国技、ムエタイの闘技場もある。外国人向けのハーゲンダッツもあればスタバもある。俺たち はジョールイスシアターで、精巧な人形劇を見た。入場料は1900バーツ。日本円でも6000円 だ。 しかし、ルンピニーパークの北の通りは、景色が一変する。バンコクで最も陰惨な通りだ。街灯の 側には女たちが立つ。ほとんど人は通らないのに、女たちの数は多すぎる。俺たちは安全のためタク シーに少し離れて並走して貰いながら、北の通りを歩いた。女たちは、やはり年を取り過ぎたり、顔 に大きなアザがあったりで、安全な店では働けない女たちだった。彼女が、「もう帰りたい」、と言っ た。豊かな日本から来た恵まれた女。たぶん、俺以上に女たちの敵意を集めたに違いない。俺はタク シーに合図をした。 タクシーはパッポン裏手の路地を走った。そこで俺たちはまた見てはいけないものを見てしまった。 ゴミ捨て場に何かが動いていた。近づくとボロボロの服を着た女性がゴミをあさっていた。三十代後 半くらいだろうか?突然のライトに照らし出された女は、口に生ごみを頬張ったまま、こちらを見て いた。感情のない目だった。動物にしか見えなかった。 彼女は震えていた。俺はやり過ぎたかと思った。 だが、俺はホテルの近くで“あるもの”を見つけた。「ここでいい」、俺はタクシーを止めた。少数 民族の子どもが四人、何か土産物を売っていたのだ。中学生くらいの姉がリーダーで、三人の妹弟が 手伝っていた。俺が、カエルの置物を五つ買うと、妹と弟の二人がホテルまで届けについてきてくれた。 俺はホテルのフロントにジュースを二本、持ってこさせた。二人に渡すと、彼らは飲まずに持って 帰った。 「あいつら、家まで持って帰ると思う。家族で分けるんだ」 沈んでいた彼女の顔が、パッと明るくなった。 「そのカエル、それを見せたくて買ったの?」 彼女は、笑った。 夜、俺たちはスコータイホテルのベンチで、幻想的な庭を見ていた。 「貴方は、こんな豪華な庭にいても違和感がない。まるで実家でくつろいでいるみたい」 彼女が言った。 「私、貴方の事なら何でも受け入れられる。私と出会う前の事も、将来の事も」 彼女は優しく落ち着いた目で俺を見ている。さすが妻だ。まだ話していない俺の資産について、何 かを感じているのだろう。 俺は、彼女に“おとぎ話”をしようと思った。 おとぎ話は、日本でバブルが崩壊した直後、パソコン通信と貯金しか趣味のない一人のさえない会 社員が、ニコライ・モロゾフという日本人に出会う話だ。
「1よ。欲望の翼が折れた時、俺は・・・。」 足のない鳥がいた。 鳥は枝に止まることもできず、ただ飛び続けるしかなかった。 疲れた時は、風の中で眠った。 地上に降りる時は、ただ一度、死ぬ時だった。 鳥の名は、“欲望”と言った。 (ウォン・カーウェイ『欲望の翼』) 俺がもう飛び続けることができず、地上に落ちた時、 俺を受け止めてくれる人がいた。 俺は、彼女の腕の中で眠り、安らぎを覚えた。 俺に、もう、欲望の翼は必要なかった。 GOOD BYE ウォン・カーウェイ!
561 :
山師さん :2010/06/27(日) 20:59:39 ID:Rys+zV40
いや6億の資産とかうらやましいねーとかまぁどうでもいいんですけど なんつーか別の意味で殺意がメラメラと
562 :
山師さん :2010/06/28(月) 00:15:22 ID:G/JjN9Ph
これで終わり?
563 :
山師さん :2010/06/28(月) 11:56:35 ID:fV7Cbu47
まさかこれで終わりじゃないよね? なんだこの残尿感
564 :
山師さん :2010/06/28(月) 15:07:22 ID:r5E2jK1k
だからずっと言ってたじゃん。 途中から面白くなくなったって。 ただのキモいナルシスティックな紀行文になってた。 おまえら信者が持ち上げすぎて天狗になったんだよ。
565 :
山師さん :2010/06/28(月) 15:54:33 ID:2nxxPBNY
いや、俺は今でも楽しんでるぞ。 人生山あり谷あり この件に関しては谷はあまり見られんが…
566 :
山師さん :2010/06/28(月) 18:39:23 ID:3NAf5wLB
旅行記はつまらん
567 :
山師さん :2010/06/28(月) 19:45:48 ID:iydL7aAF
なんか伏線張りまくった後に収集つかなくなって打ち切りになった漫画みたいだな。 要約すると元々社会の糞の役にも立たなかった男が株で大儲けして、札束で股開く 高学歴の美人と付き合ったは良いが、人間の格の違いが劣等感にあり結婚は無理でした。 身の程を知って低学歴のブサイクと結婚してよろしくやってるが、 今度金持ってること教えて地に這い蹲らせて楽しむぜ! ってこと?
568 :
山師さん :2010/06/28(月) 20:19:30 ID:ZTFvKoLA
お前らそんなこと言うなよ
>>218 さん、今まで十分おもしろかったぜ。
569 :
山師さん :2010/06/28(月) 21:05:25 ID:2nxxPBNY
文才がねぇ奴が吠えてるだけだw 218 いいよー!!
570 :
山師さん :2010/06/28(月) 21:08:04 ID:kb0QPBQO
やっと自分の全てを受け止めてくれる女にたどり着いたという主人公の安らぎが 俺にはジーンと来たよ。 長い心の旅が終わったんだね。
「前略。1よ。それぞれのその後だ。@」 【ニコライ・モロゾフ(日本人)】 俺に株を教えてくれたオッサンは、俺が株を始めて三年目くらいにスポーツクラブにも来なくなっ た。顔なじみの会員に尋ねてみたら、株で大損をしてしまったそうだ。 【西嶋美和】 実は俺は、彼女に再会している。東紡エンタープライズを辞めて世界を放浪していた時、ナイロビ で出会った。俺がホテルのカフェでコーヒーを飲んでいたら、彼女の方から声をかけて来た。髪は短 く切っていた。CAを辞め、外交官夫人におさまっていた。幸せそうだった。俺たちは一時間ほど話 して別れた。 もう会うことはないだろう。 【琴脇初枝】 彼女がどうなったか分からない。海外放浪から帰国後、鉄板焼屋の前を通ったが、普通の高級日本 料亭になっていた。外資が、銀行のバルクセールで買収したことは分かっている。彼女のパトロンは、 バブル後の失われた十年を乗り越えられなかった可能性が高い。 【蓮見】 自己破産した後の事は知らない。 【榊原敦子】 別れて二年ほどたった時、俺の口座に誰かから百万円が振り込まれていた。 そして、手紙が来た。大学を無事卒業し、高校の教員になったとあった。自分なんかが、教師にふ さわしいか、それは今の自分をもって生徒に判断して貰うつもりだ、との決意が書かれてあった。 最後に、俺に出会えてよかった、と記されていた。 彼女の住所は、書かれていなかった。 【畑中(大村)由紀】 今は大村“せんせい”だ。世間は狭い。俺の息子の担任保育師をやってくれていた。ヨリを戻した 亭主とも、うまくやっているようだ。たまに職員室の陰で煙草を吸っている。やはり元カノだけに、 ジャージの胸や腰のふくらみを見ていると、鼓動が高まったりした。俺の嫁とは、仲がいい。 【レン&馬鹿息子&千葉真一】 レンについてだが、ベトナムブームが去った後、ツアーコンダクターの会社自体がなくなったよう だ。結婚前にベトナムを訪れ、事務所に電話をしたがつながらなかった。 馬鹿息子については、社会主義国だからそれなりの地位を世襲しただろう。 結婚前に訪越した際、千葉ちゃんのゲストハウスにも寄った。結婚する話をした。帰国後、ポスト カードを送ってきてくれた。『深い悲しみを知った者が、真の喜びを知る』、みたいなことが書かれて あった。
「前略。1よ。それぞれのその後だ。A」 【木下誠一】 2000年の貸金業規制法の成立の後、しばらくして会社を整理した。最後も時代を見誤らなかっ た。大阪に帰って余生を送っている。連絡先は教えてもらっているが、高級クラブでやった送別会以 降、会っていない。 【俺の両親】 二人とも、公務員を退職。俺の事が心配でひたすら貯蓄をし、退職金を合わせると二億近くになっ てたみたいだ。しかし、俺の資産について叔父から聞き、使うあてがなくなったそうだ。「旅行にでも 行って来い」と言ったら、よりによってピースボートを申し込みやがった。楽しかったそうだ。 【叔父】 長年、日本労働組合同盟、通称“同盟”の専従組合員をやっていたが引退する。大企業の総務に顔 が利くから、いくつかの会社で役員待遇の嘱託を兼務している。生涯独身だったが、俺の嫁の母親を 狙っているみたいで、時々遊びに来るそうだ。 【嫁】 三人目が生まれそうだ。俺としてはマンションを5LDKにしておけば良かったと後悔している。 しかし、嫁は「俺と同室がいい」、なんて言っている。 彼女は、タイ、スコータイホテルの夜の“おとぎ話”を信じないことを選んでくれた。 俺の給料だけでやってゆくみたいだ。 【俺】 いいダメオヤジだ。娘があまり言うことを聞いてくれない。ウチのマンションの住民の中で、俺の 給与が一番少ないことを知ってるみたいだ。両親が出会った職場だというのに、どもならん娘だ。 息子は「歯医者になりたい」と言っている。同じマンションの友達の父親が歯医者で高額所得者だ からだ。息子は金を稼いで、俺にクルマを買ってくれるそうだ。泣かせる息子だ。だが、息子よ。一 つ言っておく。あのエクストレイルは、母さんのものではない。オ・レ・の・だ。 バーには行っていないどころか、一人でホテルに泊まることもない。この前、部屋でジャズを聴い ていたら、嫁に「こんな趣味があったの?」と驚かれた。 しかし、年四百万の給料だけでは、ちょっと生活がキツくなってきた。京都のマンションからの収 入には手をつけていない。三人目が生まれたら、嫁にサイドビジネスでもやらせようかと思う。“シ ョップ長屋”の管理人?やってくれないだろうな・・・。 結婚後、競馬をやってみたが、面白くなかった。やはり大小(ダーシャオ)みたいに人間相手でな いと熱くなれなかった。とはいえ、パチンコにはハマった。毎月、二十万位稼いで、仕事の後、タク シーでパチンコ屋に乗りつけたこともある。しかし、機種が替って、損が続いたので止めた。 株の研究は、ほとんどやっていない。それなのに、証券会社の口座に残しておいた一千万は、今一 千二百万にまで増えている。やはり、才能があるんだろうな、などとうぬぼれて見たりする。ただし、 JAL株は九十円くらいで三千株買って、七円くらいで売った。狼狽売りというよる投げ売りだ。ど うやら、愛する者ができて、ロスカットを忘れてしまったようだ。
「1よ。俺の長い思い出に付き合ってくれて、ありがとう」 2010年、冬。 加湿器が「コー」という心地よい音をたてている。 息子のインフルエンザは嫁にまでうつった。俺だけ仲間外れだ。 俺は構ってもらう相手もいず、“山崎”のお湯割りを飲みながら、 2ちゃんねる、を見ていた。 一つのスレッドが目に入った。 『どうせ土日は暇だし、高級ホテルにでも泊まろうぜ』 半年以上も前から続く、過疎スレだった。 アルコールが俺の脳を刺激した。 高級ホテル。バー。美しい女たち。怪しい男たち・・・。 俺の頭の中で、様々な思い出が解凍され始めた。 俺はキーボードを打ち始めていた。 『もう十年以上前になるなあ。 当時の貯金の半額、500万円で株を始めたの。 そしたら、・・・・・・。 』 END
574 :
山師さん :2010/06/28(月) 21:31:20 ID:xFCRxKmv
お疲れさん プライバシーを守るためか後半話が飛び飛びになり、人となりが いまいち掴めなかったのが少し残念か。
575 :
山師さん :2010/06/28(月) 21:47:29 ID:2nxxPBNY
お疲れ様でした また、いつの日か戻ってきて下さい。
576 :
山師さん :2010/06/28(月) 21:47:58 ID:Mw0uOtrs
つき合いも今夜でおしまいか。美味い酒飲ませてもらったぜ。 俺は今でも飛べない鳥だけど、なんとかやってるよ。 約半年かけて自分の半生を振り返ってインターネットに書き込んだ 奇特な218氏に親近感を感じた。顔も名前も知らないが・・・。 たまには名無しで本当にヤバい話でも聞かせてなw 半年間おつかれ^−^ノシ
577 :
山師さん :2010/06/28(月) 21:52:48 ID:Z81xBFHr
乙です。 218さんの話を毎日楽しみにしてました。 俺も金持ちになりたい
578 :
山師さん :2010/06/28(月) 22:03:23 ID:iydL7aAF
とにかくお疲れさま。毎日楽しみにしていたことは否めない。 急いで雑に終わらせないでゆっくりでもきちんと完成させて欲しかったな。 途中惹きつけられるところも多かったのに残念だ。 まぁこれが現実に忠実に書いてるのかも知れんが物語としては今ひとつと言うのが率直な感想。 教訓めいたことも爽快感も何も感じられない。 リアリティに徹するなら株で儲けた時の手法くらい晒して欲しいものだ。
579 :
山師さん :2010/06/28(月) 22:04:58 ID:kOIbyKSi
>>573 面白かった
ちょうど今年の1月末から半年間お疲れ様でした
でもやっぱり運が良い人なんだろうな
人との縁も含めて
家族と末永く幸せに
580 :
山師さん :2010/06/28(月) 23:03:41 ID:dUNjH46+
218へ ご苦労様でした。 おれは最初からずっと楽しく読ませてもらったよ 途中外野がうるさい時もあったけど、よく最後まで書いてくれました。 ありがとうございました。 実話かどうかは関係ない。本当に読み物として楽しく読ませてもらいました。 お疲れ様でした。
581 :
山師さん :2010/06/28(月) 23:27:31 ID:vbVLLGXw
ありがとございますた 株板で一番おもしろく読ませていただきました
582 :
山師さん :2010/06/30(水) 10:00:54 ID:0YjYf3Bk
株で億の資産を作り、豪遊した話もいれてください。
583 :
山師さん :2010/06/30(水) 21:14:19 ID:F69LFZEm
一つだけ愚痴を言っていいかい? 「よし、僕も株で大儲けして218みたいなスリルに満ちた人生歩んでやる!」 と鼻息荒くしたのが3ヶ月前…。 結果はマイルールを厳守できずに大損ぶっこいたw あーもー 凡人に夢見させるんじゃねぇよw
584 :
山師さん :2010/06/30(水) 21:49:56 ID:hasW0NP9
乙です。 強制ロスカットなんて食らってない件 あと、空売りの死神は実在の人物?それともただの比喩?
585 :
山師さん :2010/06/30(水) 22:13:14 ID:UcTMChgR
>>583 自己ルール破ってヤマノでも買ってみたら?
586 :
山師さん :2010/06/30(水) 22:52:42 ID:F69LFZEm
>584 強制ロスカットってのは、前スレが鯖ごとあぼんされたことを指してると思うよん。 死神はすでに指摘されてたと思う。暗黒面の自分自身だっけ?
587 :
山師さん :2010/07/03(土) 20:16:01 ID:DcVOzqf7
ためになった 218に出会えて良かった 乙
588 :
山師さん :2010/07/03(土) 21:50:01 ID:JioCiLkW
来ないと寂しいから番外編としてQ&Aセッションでも始めてくれよ。
589 :
山師さん :2010/07/03(土) 22:00:58 ID:+AZPmiUY
賛成 ノシ
590 :
山師さん :2010/07/03(土) 23:22:49 ID:NQSw9M30
株で億るのって、始める時期が全てなのかな。
591 :
sage :2010/07/04(日) 15:59:13 ID:Xgondxj1
218さん 今迄ありがとう とても良かったです でもJALで損してるとは思わなかったよw
592 :
山師さん :2010/07/04(日) 18:27:41 ID:YwreruSV
あらゆるスレでヤマノの買い煽りが見られるなw
593 :
山師さん :2010/07/05(月) 21:14:47 ID:4qPb5/tm
594 :
山師さん :2010/07/09(金) 22:12:57 ID:kj7lgJ0y
一応あげ
595 :
山師さん :2010/07/12(月) 08:34:59 ID:gM/qMrt9
どこが面白いか、さっぱりわからん 最初の「土日ホテル」スレのが全然ましだった。
596 :
山師さん :2010/07/12(月) 12:10:32 ID:M9sj7rTS
最初からとか 自慢かよwww
597 :
山師さん :2010/07/16(金) 02:45:25 ID:dbFZ21Hd
さて キモくてウザい信者どもも来なくなったし そろそろジックリと、冒頭の爆発的に資産が増える部分を検証してみるか オレの興味も、そこ1点だしな まずは過去ログを掘り起こすとこからだな まーオレ自身も週末ホテルってのは好きだし、大事なガス抜きでもあるし ホテルに泊まらない週末ごとにジワジワと逝くか フフフ
598 :
山師さん :2010/07/16(金) 06:42:53 ID:SPGRKrST
うわキモっ
599 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:25:15 ID:x93h0a04
1 名前:218 ◆sSMETOzuG2 [] 投稿日:2010/02/25(木) 21:14:23 ID:HXdE97X7 1989年 大納会にて日経平均38915をつける。 1990年 大発会より日経平均暴落を続け、20000円近くにまで下げる。 1991年 中東湾岸戦争勃発。 1992年 週休二日制、国家公務員から始まる。 1993年 欧州連合発足。 1994年 関西国際空港開港。 1995年 阪神大震災 1ドル79円を付ける。WIN95発売。 1996年 東京三菱銀行誕生。銀行のメガバンク化進む。 1997年 タイバーツ暴落。韓国IMF管理下に。 1998年 金融ビックバン始まる。 1999年 ITバブル始まる。 2000年 ITバブル崩壊 1よ。俺はお前のスレッドを読んだ時、止まっていた時間が動き出す のを覚えたワ。 記憶が解凍されるにしたがって蘇るのは、あの頃に泊まり歩いた ホテルや女たち、非現実的な金持ちのための空間や怪しい紳士・・・だ。 ほんの十数年前の出来事で、俺自身の記憶なのに、何だかすごい 昔の話で、人ごとみたいな気がする。伯父さんがよく70年代の学 生運動や70年代から80年代にかけてのバックパック旅行の話をし てくれたが、それらの中にあったような錯覚さえする。でも、あれは 90年代の話で、俺の記憶だ。 もう二度と繰り返されることはない。 だからだろうか?人に聞いてもらいたいんだ。 1よ。おっさんの思い出話につき合ってくれないか?
600 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:25:57 ID:x93h0a04
2 名前:218 ◆sSMETOzuG2 [sage] 投稿日:2010/02/25(木) 21:20:17 ID:HXdE97X7 「1よ。日経平均がもう少しで四万円を超えそうになったことがあるの を知ってるか?実は俺も話でしか知らない。俺が株を始めた時は1万 五千円だった・・・」 バブルが終って、数年がたちもう誰も日本の事を「経済超大国」なんて 言わなくなっていた。アメリカ人が日本のゴルフ場と旅館を二束三文で買 っている。ひどい話だ。日本がテメェんとこのビルや映画屋を買った時は ギャーギャー喚いたくせしやがって・・・。 俺は『あること』をきっかけに、セコセコためた預金を半分下ろし、 種銭五百万で株を始めた。 手法は、素人そのもの。雑誌で紹介されている銘柄を一応、チャート だけ確認して買ってみる。損切りは早めにやって、リカクは自分で作 った「5パーセントルール」を固守した。 ところがこんなやり方なのに、日経平均は下がり続けている中、なぜ か俺は利益をあげ続けた。最初の月が三十万くらいの利益があったと 思う。俺の本業の手取りは十五万円強で、その倍を稼いで興奮した事 を覚えている。 株を初めて四ヶ月目かな?その月は日経平均も高騰し八十万を稼いだ。 そして俺は残りの預金を全部下ろした。1パーセントそこそこの利息し かつかない銀行に金を預けておくなんて、機会の損失にしか思えなかっ たからだ。 俺はついていた。八十万を稼ぎ、俺の全資産である約一千四百万弱を株 で運用し始めた月から、日経平均自体が上げ続けた。ロスカットする機 会がなくなり、売るのはリカクの場合だけといって良かった。俺の口座 の総資産が五千万になったのは、株を初めて一年もかからなかった。 そして、俺はようやく自分に贅沢を許した。
601 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:26:40 ID:x93h0a04
3 名前:218 ◆sSMETOzuG2 [sage] 投稿日:2010/02/25(木) 21:53:18 ID:HXdE97X7 「1よ。俺は金の使い方を知らなかった・・・。」 五千万の威力は凄まじかった。鉄板の銘柄を買っても、一パーセント上がれ ば五十万だ。俺の本業の手取りの三カ月分だ。しかも、その年は日経平均自体 が上がり続けてくれた。いや、日経平均採用銘柄よりも、中小のハイテク株の 上昇が目に付いた。 俺は自分に「世の中は甘くない。なめているといると痛い目に会う」と必死 に言い聞かせた。ところが、俺のポートフェリオは、そんな俺をあざ笑うかの ように膨張し続けた。 俺の最初の贅沢は寿司屋に入って、値段を気にせずに注文したことだった。 たぶん、アワビ一貫で持ち帰り寿司一人前の値段だろう。高価な焼酎を頼み、 一万円強の会計をした。ウチの課長のひと月分の昼食代だ。帰りはタクシー で帰った。タクシー代は約八千円だった。俺はその時、イイ気分というより後 ろめたかった。何だか途方もなく非道徳的なことをしでかしてしまったような 気がした。 愛車のデミオにカーナビを入れた。この消費のために俺は一カ月悩んだ。だ か、おかげで遠出しても不安がなくなった。 さっそくその週末の連休に長野まで飛ばし、善光寺にお参りしてホテルに泊ま った。ビジネスホテルみたいな寝るだけのホテルではなく、部屋でくつろげるホ テルだ。広い窓から善光寺平が見渡せた。明らかに高級と分かるベッドに横にな りながら、俺はしみじみと贅沢の喜びを体感していた。 パソコンも買い替えた。ペンティアムの入った五十万もするヤツだ。ついでに 同じ電機屋でオーディオセットを購入した。 そして、ここで俺の消費欲は打ち止めになった。 社会人にもなれば、先輩や同僚に誘われていろんな遊びを覚えて行くのだろ うが、俺はそういうものを避けてきた。同僚たちはまだバブルの余韻が抜け切 れておらず、あまりに人生に楽観的過ぎた。俺は敗北でしかなかった青春期の オトシマエをつけるため、ひたすら金をため続けた。結果、人生にとって最も 有意義な二十代の半分を、友情や思い出という財産を全く蓄積せずにきた。 だから、小金をつかんでも、使い方が分からなかった。
602 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:27:43 ID:x93h0a04
5 名前:218 ◆sSMETOzuG2 [sage] 投稿日:2010/02/25(木) 22:29:23 ID:HXdE97X7 「1よ。俺はチャンスのつかみ方は知らなかった。だが、つかみ損なう理由は 知っていた」 「小学生でも不動産屋が勤まる」と言われたバブルの頃、こんな話を聞いた。 俺の人生観の柱となる話だ。 再開発が進みそうな地域に空地Aがあった。それをあるリーマンが地主に 「一億で売ってくれ」と言った。地主は“承諾”したが、実はリーマンは一千 万しか持っていなかった。リーマンは都心部の新興不動産屋巡りを始めた。 「再開発が見込まれる場所に空地があります。十億で買ってくれなませんか?」 とセールスして回ったのだ。そしてついに五億で買う不動産業者Iを見つけた。 差し引き四億円の利益。だが、そう甘くはない。不動産業者]はリーマンが地主 に手付金一千万しか払えないことを知ると、直接、地主と「わが社なら二億で買 います」と交渉したのだ。だが、不動産業者Iは地主から買い取ることはできな かった。一千万しか資本がなかったはずのリーマンが、契約書の通り払い込み期 限までに残りの九千万を払ってしまったからだ。 リーマンはどうやって九千万を調達したか? リーマンが売買契約をした一億の空き地Aだが不動産業者]が五億で買うと言った 時点で、その土地の価値は五億に膨れ上がっていたのだ。そしてリーマンは、その 五億の価値のある土地を一億で買い取る権利を持っていた。ここでリーマンに金を 貸さない馬鹿がいると思うか? 株取引をやってる奴なら理解しやすいと思う。有望な銘柄を見つけたリーマンは、 十倍のレバレッジを効かせて、一億円の株を買った。そのうちその銘柄の価値は広 く知られ、株価は五倍に膨れ上がった。それをリーマンは売り抜けただけだ。 結局、業者は逆にリーマンから足元を見られ、七億で買い取るはめになった。 面白い話だが、俺がここで言いたいのはリーマンの頭の良さや行動力では ない。彼が持っていた一千万の現金だ。その見せ金があったからこそ、地主は リーマンの話に乗り、契約書を取り交わすに至った。もし、契約書もなく口先 だけで立ちまわっていれば、トンビに油げをさらわれていただけだ。 元手がない。これがほとんどの人間にチャンスをつかみ損なわせる。 「金で何でも買える」と言ったホリエモンは失笑されたが、金がなければ何も 買えないのが事実だ。 だから俺は次にチャンスが巡って来た時は、手放すつもりはなかった。
603 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:34:04 ID:x93h0a04
8 名前:218 ◆sSMETOzuG2 [sage] 投稿日:2010/02/25(木) 23:49:23 ID:HXdE97X7 「1よ。お前のスレッドは『高級ホテル』にでも泊まろうだったな? 名古屋には三万円くらいのホテルしかないんだが、高級と言っていいのか?」 週末、俺はありったけの投資関係の資料をスーツケースに詰め込み、それを デミオのトランクに放り込むと、土日を過ごすホテルへと向かう。ホテルの玄 関でデミオの薄っぺらいキー(リモコンですらない)を渡す。 ポーターが重いトランクを運んでくれる。同世代の人間に荷物を運ばせるのは、 最初は抵抗があった。クルマも初めのうちは、自分で地下の駐車場に入れてた。 それがいつの間にか人を使うことの便利さに慣れてしまっていた。 シティホテルのロビーは雑多な人間であふれている。待ち合わせ。営業。 出迎えだろうか、とてもこのホテルに似つかわしくないような安っぽいスーツ のリーマンもいる。 だが、ロビーから吹き抜けの二階に上がると、最初の“スクリーニング”が ある。カフェ、レストラン、バー、このフロアーにいる人間は少なくともこの ホテルに金を落とす。ブレンドコーヒー一杯千円、そういう金額の金だ。だか ら青山の格安スーツを着た人間はこのフロアーにはいない。 さらに客室フロアーにまで上がると、まるで“異空間”に入り込んだような 気になる。ロビーの喧騒が嘘のような静寂の中、俺はボーイに案内されながら いつもの部屋へと向かう。部屋は十五坪はあるだろうか、巨大なベッドの前に 豪華なソファーセットが置いてある。上質の木材を使ったデスクは広く、紙ベ ースの資料も広げ易かった。 俺は贅沢を覚えたつつあった。だが、いつもその贅沢の度合いが上がるごと に後ろめたさを感じた。この部屋に泊まり始めた時も、罪悪感があった。それ が今では補助デスクとリクライニングチェアーまでリクエストするようになっ ていた。 俺はノートパソコンを開いて、監視銘柄のチャートを見ながら、次の週の売 買計画をたてる。疲れると、プールで泳いだり、カフェで人込みを眺めた。 知り合いと顔を合わすことはまずなかった。ここにいる人種は、まさに異空間 の住民で普段、俺とニアミスすることのない連中ばかりだった。 だが、俺も次第にその異空間の住民へとなりつつあった。
604 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:35:51 ID:x93h0a04
218 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 00:50:27 ID:aRh1etnZ もう十年以上前になるなあ。 当時の貯金の半額、500万円で株を始めたの。 そしたら、自分ではほとんど何にも考えてないのに、雑誌の推薦する 銘柄の中からチャートがよさそうな銘柄を勘で選ぶだけで、月々30万 から100万近く利益がでてた。ちなみに当時の本業の給与は手取り二十万弱。 それで、郵便局なんかに預けておくのが機会の損失にしか思えなくなって、 全額投入とそれまでの利益を含めて1500万で運用したら倍以上の利益がでるように なった。多い時は三百万、本業の年収近い収入が一月にあった。 利益が利益を生んで、一年後は、総資産が五千万近くに膨れてた。つまり、 五倍近く。 そして、初めて贅沢を覚えた。1みたいに。 219 名前:218[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 01:15:39 ID:aRh1etnZ 週末になると、資料を詰め込んだスーツケースをデミオの後ろに積んで、 高級ホテル泊まるようになった。 いや、その前にプチ贅沢を始めてた。値段を一切考えずに寿司を注文してみたり、 JALを使ってタイ旅行をしてみたり。。。それまでは中華航空やキャセイの 乗継。 高級ホテルには若いカップルとかも結構泊っている。全部が金持ちのボンという わけではないだろう。きっと何かのささやかな記念なのかもしれない。馬鹿に 見えた。何でその金を投資に回さないんだ?ちょっとの我慢、ちょっとの努力 が信じられない運命を拓いてくれるのに。。。 高層階の窓から名古屋の夜景を眺めながら、自分は勝利者だと思っていた。 ここにいる資格がある、と思ってた。自分は1年で4000万を稼ぐ男だと。 ルームサービスの高い酒を飲みながら、次の週の売買計画を練った。と言っても、 ほとんど雑誌の情報を取捨選択するだけなのだが。。。
605 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:43:00 ID:x93h0a04
2 名前:218 ◆sSMETOzuG2 [sage] 投稿日:2010/02/25(木) 21:20:17 ID:HXdE97X7 「1よ。日経平均がもう少しで四万円を超えそうになったことがあるの を知ってるか?実は俺も話でしか知らない。俺が株を始めた時は1万 五千円だった・・・」 バブルが終って、数年がたちもう誰も日本の事を「経済超大国」なんて 言わなくなっていた。アメリカ人が日本のゴルフ場と旅館を二束三文で買 っている。ひどい話だ。日本がテメェんとこのビルや映画屋を買った時は ギャーギャー喚いたくせしやがって・・・。 俺は『あること』をきっかけに、セコセコためた預金を半分下ろし、 種銭五百万で株を始めた。 手法は、素人そのもの。雑誌で紹介されている銘柄を一応、チャート だけ確認して買ってみる。損切りは早めにやって、リカクは自分で作 った「5パーセントルール」を固守した。 ところがこんなやり方なのに、日経平均は下がり続けている中、なぜ か俺は利益をあげ続けた。最初の月が三十万くらいの利益があったと 思う。俺の本業の手取りは十五万円強で、その倍を稼いで興奮した事 を覚えている。 株を初めて四ヶ月目かな?その月は日経平均も高騰し八十万を稼いだ。 そして俺は残りの預金を全部下ろした。1パーセントそこそこの利息し かつかない銀行に金を預けておくなんて、機会の損失にしか思えなかっ たからだ。 俺はついていた。八十万を稼ぎ、俺の全資産である約一千四百万弱を株 で運用し始めた月から、日経平均自体が上げ続けた。ロスカットする機 会がなくなり、売るのはリカクの場合だけといって良かった。俺の口座 の総資産が五千万になったのは、株を初めて一年もかからなかった。
606 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:58:56 ID:x93h0a04
種500が4ヶ月目追加500で1400 前月+80で最初の月は+30 なら中間の月は+290な 種530で+290
607 :
山師さん :2010/07/18(日) 10:59:37 ID:x93h0a04
もう十年以上前になるなあ。 当時の貯金の半額、500万円で株を始めたの。 そしたら、自分ではほとんど何にも考えてないのに、雑誌の推薦する 銘柄の中からチャートがよさそうな銘柄を勘で選ぶだけで、月々30万 から100万近く利益がでてた。
608 :
山師さん :2010/07/18(日) 11:00:18 ID:x93h0a04
損切りは早めにやって、リカクは自分で作 った「5パーセントルール」を固守した。
609 :
山師さん :2010/07/18(日) 11:01:16 ID:x93h0a04
損切りは早めにやって、リカクは自分で作 った「5パーセントルール」を固守した。
610 :
山師さん :2010/07/18(日) 11:08:54 ID:hzBMxVO+
俺には、2億ある。FXで100万から始めて、先日辿り着いた。もう十分だ。これからは、相場に費やした時間を取り戻したい。ゆっくりした人生を送りたい。人生とは、限られた時間なのだから・・・
611 :
山師さん :2010/07/18(日) 11:15:20 ID:0ZjYcgJE
数字以外、なんの興味も無い
612 :
山師さん :2010/07/18(日) 12:33:18 ID:nSvOp5Qa
おもしれえなあ218 マジで感心したわ。 体験もそうだが、ここまで読ませる 文才もすごい。 一気に読んだ、そのうち出版されそうやね。
613 :
山師さん :2010/07/18(日) 16:18:48 ID:2xVGF/2Z
レスのたびに微妙に数字が変わってる。 給料さえも。 変わらないのは、最初の種500だけ。
614 :
山師さん :2010/07/19(月) 22:07:45 ID:+UTi9Hwf
細かいことを気にすんな! 読んでておもしろいんだから別にいいじゃないか。 フィクションて言ってるんだしね。
615 :
山師さん :2010/07/19(月) 22:15:59 ID:XHC5iFII
616 :
山師さん :2010/07/26(月) 08:43:29 ID:nZjeBfdN
蒼海魚竜住 山林禽獣家 六十六国 無所入小身
617 :
山師さん :2010/07/26(月) 08:50:45 ID:nZjeBfdN
月は露 露は草葉に宿かりて それからこれへ 宮城野の原
618 :
山師さん :2010/07/26(月) 23:04:36 ID:Nz1r5xrp
名古屋で良いホテルてどこ? ヒルトン?マリオット?
619 :
山師さん :2010/07/27(火) 00:02:26 ID:P2ttdnx7
9861 吉野家の信用倍率がすげーな こりゃ優待相場とともに踏みあげ祭りが始まるぜ!!!
620 :
山師さん :2010/07/27(火) 02:22:37 ID:B7cgIeWa
ある人が語るところによると、浅草に住むある人相見はとてもよく当たるのだという。私の友人もその人相見に占わせたところ、果たして占いの結果どおりの出来事が起こったという話である。 麹町で権勢を誇る商家にひとりの手代がいた。幼い頃から召し使われ、商売のことは一から十まで知り尽くして実直に働いていたため、主人は相応の元手を出して近い将来のれんを分けてやろうと見込んでいた。 ある日、その手代が人相見の許を訪れた。人相見は一目見て言った。 「運勢など観るどころではないよ。気の毒だが、来年の六月には命を落とすと出ている」 手代は真っ青になった。人相見はなおもためすがめつ手代の顔を観察した。 「どう見ても死相が浮いているね」 所詮占い師のことばである。男はさして気にもせず、代金を置いてその場を後にした。 だが、やはり気に懸かり、鬱々として心が晴れない。何事にも一途な性格もあって、来年には死ぬのだと思い詰めた手代は親方に暇を願い出た。親方は大いに慌てた。 「理由を言いなさい、理由を」 「理由はこれといってないのですが、出家したいのです。ご迷惑をお掛けして心苦しいのは山々ですが、どうかお暇をいただきとうございます」 「……それほど決心が固いのならば仕方がない。のれん分けのためにと用意して置いたお金がある。これを持ってお行き」 「元より世を捨てる所存ですので、必要になることがあればいただきに上がります」 手代は一銭も受け取らなかった。最小限の身の回りの物を残して残りの衣類などはすべて売り払い、小さな家を買った。毎日托鉢をし、あるいは神社仏閣に詣でて、短い人生の終焉を待つ日々がしばらくの間続いた。 ある日のこと
621 :
山師さん :2010/07/27(火) 22:15:02 ID:9Euw2JKv
>>618 ヒルトン、まり夫、キャッスル、名古屋観光ホテル、東急、全日空・・
リッツカールトンとか帝国ホテルみたいなのは名古屋に無い。
>>218 はどこに泊ったんだろうな。
622 :
山師さん :2010/07/28(水) 02:53:13 ID:tX4wZKSb
飯は何のために喰うものか。腹が減るからやむを得ずに喰うものか。腹が減らずば喰わずに済むものを、うまい添え物がなければ飯など喰えぬと人のいうのは大きな間違い。 ただ腹が減ったから喰うに過ぎぬ。添え物なければ飯が食えぬなどという人は飢えを知らぬ。飢えなければ一生喰う必要などありはせぬ。ひとたび飢えれば、たとえ糠味噌だろうとも喜んで喰う。 飯であればいうまでもない。なぜ添え物がいるなどというのか。 食を受くること、薬を服する如くせよと仏も遺教しておられる。衣類もまた同様。人は衣食住の三つに一生を苦しむ。だが、このことを知っているが故に我は三苦が薄い。 こんなものは落書きに過ぎない。錬金法印が書けというので書いたまで。
623 :
山師さん :2010/07/28(水) 03:32:49 ID:kU7tXMJj
無駄なスペースうざい
624 :
山師さん :2010/07/29(木) 12:36:32 ID:dXmR2FSn
「保守ageコピペ」に何かつぶやいてるキモヲタがいるwww
625 :
山師さん :2010/07/29(木) 16:03:17 ID:TmerqLe6
626 :
山師さん :2010/07/30(金) 00:29:10 ID:8bAlk1fa
627 :
山師さん :2010/08/04(水) 10:32:26 ID:aHBprH8y
あげ
628 :
山師さん :2010/08/10(火) 09:37:41 ID:VrINNVYa
根来衆と雑賀衆は一部には混同される記述も見受けられるが全く異なる点と極めて似通っている点がある 雑賀衆は鈴木重秀や土橋守重を始め石山御坊などに籠城しているところから浄土真宗門徒と考えられるが 根来衆は根来寺を中心とした真言宗の僧徒らの集団を指している 戦国時代には一説によると寺領が50万石とも70万石とも言われている 根来寺の僧は教学や儀式をつかさどる「学侶」と堂塔の管理や寺の防衛をつかさどる「行人」と分けられ 根来衆の大半は行人でしめられている 行人とは僧兵のことで根来衆は僧兵集団と解釈される場合もある 一方雑賀衆には、行人や僧兵と言われる人たちはいなかったと思われている 現在の和歌山市の全域と海南市の一部に沢山いた土豪の集まりで地域と密着した集団が雑賀衆と思われている 似通っている点としては優秀な鉄砲集団傭兵集団で地域も近く人的な交流もさかんであったと思われ根来寺に入信後 後に雑賀衆として活躍したりその逆も多々あったようである
629 :
山師さん :2010/08/10(火) 11:40:05 ID:VrINNVYa
218 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 00:50:27 ID:aRh1etnZ
もう十年以上前になるなあ。
当時の貯金の半額、500万円で株を始めたの。
そしたら、自分ではほとんど何にも考えてないのに、雑誌の推薦する
銘柄の中からチャートがよさそうな銘柄を勘で選ぶだけで、月々30万
から100万近く利益がでてた。ちなみに当時の本業の給与は手取り二十万弱。
それで、郵便局なんかに預けておくのが機会の損失にしか思えなくなって、
全額投入とそれまでの利益を含めて1500万で運用したら倍以上の利益がでるように
なった。多い時は三百万、本業の年収近い収入が一月にあった。
利益が利益を生んで、一年後は、総資産が五千万近くに膨れてた。つまり、
五倍近く。
そして、初めて贅沢を覚えた。1みたいに。
219 名前:218[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 01:15:39 ID:aRh1etnZ
週末になると、資料を詰め込んだスーツケースをデミオの後ろに積んで、
高級ホテル泊まるようになった。
いや、その前にプチ贅沢を始めてた。値段を一切考えずに寿司を注文してみたり、
JALを使ってタイ旅行をしてみたり。。。それまでは中華航空やキャセイの
乗継。
高級ホテルには若いカップルとかも結構泊っている。全部が金持ちのボンという
わけではないだろう。きっと何かのささやかな記念なのかもしれない。馬鹿に
見えた。何でその金を投資に回さないんだ?ちょっとの我慢、ちょっとの努力
が信じられない運命を拓いてくれるのに。。。
高層階の窓から名古屋の夜景を眺めながら、自分は勝利者だと思っていた。
ここにいる資格がある、と思ってた。自分は1年で4000万を稼ぐ男だと。
ルームサービスの高い酒を飲みながら、次の週の売買計画を練った。と言っても、
ほとんど雑誌の情報を取捨選択するだけなのだが。。。
220 名前:山師さん[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 01:16:06 ID:iMwn0XPO
>>218 ITバブル期?
221 名前:218[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 01:19:22 ID:aRh1etnZ
>>220 その少し前、でITバブルが俺の人生と株取り引きのクライマックスになる。
1が迷惑じゃなきゃ、ちょっとおっさんの思い出を書いてみたいのだが。。。。
222 名前:山師さん[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 01:25:51 ID:gqB5UzlI
>>221 失敗で終わる話なら聞きたくない。
何かの始まりに繋がる話なら聞きたい。
223 名前:山師さん[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 06:49:09 ID:8uDuz0zR
>>221 かきたくてウズウズしてる感じだけど
ガマンすると溜まってしまうよ
ガマン汁がどこか変な形で飛び出すかも
224 名前:山師さん[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 06:56:53 ID:8uDuz0zR
俺も一応勝ち組に入れたけど、高級ホテルよりも近所の食堂や喫茶店で豪勢(w)に
注文して地域経済に貢献することにしている
名古屋なんで、そんなに隣近所の評判も気にならないから
630 :
山師さん :2010/08/10(火) 11:41:44 ID:VrINNVYa
225 名前:山師さん[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 10:03:51 ID:8dBDfDSK
>>219 書き始めたのなら最後まで書いてくれないと気になってしょうがないだろ。
226 名前:山師さん[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 10:45:28 ID:pXWh6cM+
>>221 せっかくだから書いてくれよ〜
227 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 13:06:19 ID:SVoNqZ9j
なんか、「高級ホテル」って言葉が安物臭く見える
228 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 16:53:12 ID:QJe3Wd3Q
高級ヒー
229 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 16:54:33 ID:Eq09YPIT
高級ーヒー
230 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 16:59:14 ID:MycTag+M
高級って言い回しが貧乏臭い
231 名前:山師さん[] 投稿日:2010/01/25(月) 17:25:35 ID:wuwdGKnq
>219
続編、超希望。
232 名前:218[sage] 投稿日:2010/01/25(月) 20:09:36 ID:aRh1etnZ
うーん。文章のプロじゃないから、本当に表現したいことがうまく書けない。
あの頃の熱気とか、ホテルの殺気とか、ちょっと馬鹿にされていた名古屋が
伸びていく様子とか、書けたらいいんだが。。。
俺のスペックを書いとく。
学力は日東駒専に落ちたレベル。で、それ以下の大学の法学部卒。資格なし。
まあ、高学歴の多い2chではゴミみたいなものだ。
家柄は両親が公務員。国立志向の強い愛知で、教育家庭だったから、俺の
進学先に対する親の落胆は、まあ、想像してくれ。
大学四年の時、就職活動をしたが、俺の大学なんか「僕は馬鹿です」っていう
看板をぶら下げているようなもので、一部上場企業は鼻もひっかけてくれなかった。
結果、叔父の紹介してくれた一流企業名前がついた販売会社に入るしかなかった。
もちろん一流企業じゃないよ。よくあるでしょ?「NTT○○○」とか「豊田○○○」
みたいな、一流企業の名前のついた一流企業の下請け会社。そういうレベルのところだ。
初任給は二十万近くあった。でも、これは馬鹿な大学生を釣るためで、三十過
ぎてもサラリーはほとんど変わらん。五十代の部長で、五百万強だったと思う。
俺の配属は商品管理部、倉庫番みたいな業務だった。部員は十名ほど。
一応、事務職だったため、外回りの営業に配属された連中からはうらやまし
がられた。
631 :
山師さん :2010/09/07(火) 22:58:37 ID:1Y6Y5Egy
ほしゅ
632 :
山師さん :2010/09/18(土) 14:39:55 ID:zspwLYi6
ほしゅ
633 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:30:44 ID:Hq9lpjs6
1 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/19(金) 20:23:47 ID:U5KqM/6v
土日ぐらい高級ホテルにでも泊まって、気分転換しようぜ。
金ならいくらでもあるんだしさ。
2 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/19(金) 20:26:17 ID:eRMm3YEe
かなしばり
3 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/19(金) 20:42:58 ID:iggUyzcl
>>1 ヒキコモリガナニイッテンダ
4 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/19(金) 20:48:37 ID:U5KqM/6v
>>3 引きこもりだから、土日ぐらい外に出ようと思ったんだよ。
とりあえず、明日のマンダリン予約してみた。
1泊5万なんて泊まったことないから、ちょっとドキドキだよ。
彼女とかいればいいんだろうけど、まあ仕方ない。
一人ぼっちで、スパとか行ってみる。
5 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/19(金) 20:49:15 ID:j7bdtTtl
外出するなんて勇気あるな
6 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/19(金) 20:56:25 ID:U5KqM/6v
>>5 わざわざ5万もかけて泊まるからさ、
貧乏根性丸出しでホテルの中にずっといると思うから、
結局、引きこもりには変わりないかも。
スパ行って、泳いで、疲れたら一人で中華食べて、で、夜はジャズバーで夜景を楽しむ予定。
7 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:14:32 ID:Ov8Ihf9T
1泊5万もかけてマンダリン泊まったのに、
結局、2chしているという現実・・・
俺、痛すぎるわwww
8 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:36:50 ID:gjy5xi+h
一人だったら家に居た方がいいだろw
余ったカネで寿司かガスト宅配でも頼めばw
9 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 22:42:48 ID:/RKThezM
この前パークハイアットのニューヨークグリルで食事した
10 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:47:38 ID:Ov8Ihf9T
>>8 一人で、さっき、日清のカップヌードル食べてたwww
7時ぐらいにコース食べて、その後、ラウンジで飲んでたから(全部一人)、
おなかへってないはずなんだけど、こういうところくると、妙にカップラーメンが食べたくなるんだよな。
しっかし、こんなホテルに泊まって、こんなわびしいことしてるやつっているのかね・・・
カップルタイムに一人もくもくと2ch・・・
634 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:32:41 ID:Hq9lpjs6
11 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:48:58 ID:Ov8Ihf9T
今日だけで8万弱も使っちゃったよ・・・
しっかし、高級ホテルのグラスで飲むコーラって激ウマだな〜!
ちょっとやみつきになりそうだよ。
12 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 22:51:54 ID:6m3TJFHk
>>11 夜景か高級なとこでもうpしてくれよ!
おまい最高だよ
13 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 22:58:31 ID:Ov8Ihf9T
>>12 俺の携帯、昔のデザイン携帯のためか、
性能悪くて、夜景まともに写らないんだよ!
つーか、夜景っていっても、両国?あたりの夜景だしな〜www
来月も高級ホテル、泊まってみようと思うから、そのときまでにデジカメ買っておくよ。
撮りまくってきてやるよ。すげー浮くだろうけどwww
あ〜!氷でももらってくるか・・・
14 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:01:20 ID:fV+moT0h
切ない…
15 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:06:04 ID:6m3TJFHk
>>13 俺、おまいみたいなやつ大好きだよ。
俺もきっと2chするんだろうなw
いいなーなんか。
思いっきり楽しんでくれ!
16 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:08:03 ID:Ov8Ihf9T
>>14 ほんと切ないよ〜。
彼女とかいないし、出会いも無いし・・・
毎日ひきこもって、株やってるだけだもんな・・・
お金は貯まったけど・・・
こうなったら、ホテルで運命的な出会いを期待www
コーラ2本目いっちゃうぜ。ワクワクドキドキだ!
17 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:12:10 ID:LOeUosxP
小学生じゃないんだからせめて酒を飲めw
18 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:12:39 ID:6m3TJFHk
>>16 おまいすごいな
俺リーマンだけど、毎日、相場に向かってたら
神経すり減りそうで、続けれないだろうなって
前に思った。
相場師として生きてることは、凄いことだと思うよ。
19 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:15:48 ID:l7TO9oAM
コ−ラもくそ高そうw
コンビニの7倍くらいかなw
20 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:17:08 ID:bPBMqXER
BNF乙ww
635 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:34:28 ID:Hq9lpjs6
21 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:24:19 ID:Ov8Ihf9T
>>19 コーラ1本630円!高いよ!
けど、なんなんだろうか、これまでに飲んだコーラの中で一番おいしいよ!
さっき、3本目飲もうと思って、2本、ルームサービスで頼んでしまった!
俺、ほんと馬鹿だな〜www
>>18 これでも、超一流大学でてるんだけどな〜。どこで道を踏み外したか、こんなことやってるよ。
最近では都内の高級マンションも買ったし、毎年リーマン並みの配当が入るようにポートフォリオも設定したしで、
結構まともな投資家だと思うんだけど、結局、友達は2chとテレビだけwww
22 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:26:45 ID:Ov8Ihf9T
>>17 酒は高すぎるよ〜!冷蔵庫に入ってるシャンパン、1本2万円だよ!
一応、ビールはちょっと飲んでみたけど、ビールは普通だった。
やっぱり、コーラだよ。きっと特製なんだろうwww
>>20 BNFの足元に及ばないどころか、足跡すら見えないよ。
23 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:30:07 ID:l7TO9oAM
>>22 でも億トレーダ−でしょ?資産5億とか?
24 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:39:57 ID:Ov8Ihf9T
>>23 そんなに無いよ〜。
某都心マンションに、リート簿価9000万円、それと、現金と株で1億ちょっとしかない・・・
好きな人ができたら、好きな人のために使いたかったけど、
どうせ金目当ての人しかこないだろうし、もう諦めた。
だから、こうやって週末ぐらい高級ホテルにでも泊まってみようかなって思ったんだ。
でも、散財は無理だから、部屋のランクは下から数えて2番目という罠・・・
25 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:45:30 ID:6m3TJFHk
>>24 億持ってたらもの凄いよ。
でもお金持てば、それ目当てでくる人か・・・・・
現実、お金を持ってもそうなるから難しい
もんだね。
なんか切ないな・・・・・・
26 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:45:30 ID:bPBMqXER
>>24 超一流ってT大?
ってか高級ホテルの下から2番ってww俺でも泊まれるわww
中卒デイトレだけどww
27 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:50:03 ID:97JwIgNR
>>21 ホテル内だけインフレか。おっかねーとこだ
636 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:35:19 ID:Hq9lpjs6
28 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/20(土) 23:54:06 ID:Ov8Ihf9T
>>26 うん。大学の同級生は、すごい面々だよ〜。
正直、自分なんかが彼らの友人にしてもらってて、ほんとすまん・・・って感じ。
自分も普通に就職でもしておいたほうがよかったのかなって最近後悔してる。
ちょっと実家に帰れ帰れってうるさくて、それで就職活動することすらできなかったってのが真相だけどね。
相場の世界は、学歴関係ないもんね。
自分的には相場の世界にも学歴カーストがあってほしかった。
もったいないことした。
でも、この道進んでなかったら、一生、都心のマンションなんて買えなかっただろうから、結果オーライかな、なんて。
って、どうでもいいこと語っちゃってすみません。
せっかく、きてるのに、何してるんだかね〜www
29 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:54:35 ID:l7TO9oAM
億あれば資産家だね。東京だとそれ聞いただけで
バカ女が寄ってきそうだなwその点,田舎は楽だぞ
30 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/20(土) 23:59:26 ID:l7TO9oAM
>>28 株はじめて何年くらいなの?
31 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 00:04:17 ID:Ov8Ihf9T
>>30 20歳の誕生日に口座作成して、今、28だから、8年かな・・・
でも、途中、1年間ぐらい海外放浪してたから、実質7年ぐらい。
いまだに、デイトレでは全く勝てないよ。
32 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 00:17:02 ID:nzxvzQV8
デリヘルでも呼んだら?
33 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 02:41:55 ID:jiDpcZY4
>>32 マンダリン辺りのレベルだと無理では?
俺も去年彼女と泊まったけど下から2番目のランクだったw
・・・もうとっくに別れて一人だけどorz
34 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 08:11:17 ID:nzxvzQV8
おはよう
やはり高級ホテルは厳しいのか
そしたら気分が高揚して、やることがない…って辛い夜だったね
明日は荒れそうだね
お互いにがんばりまひょ
35 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 09:46:17 ID:qO3ViDXd
世間では不況ででひいひい言ってるなかで
この格差・・・・・・・・・・・
やはり、株やらなきゃだめだな
おれもチと恵まれてるほうポイ
資産2千万・・・・ 5倍 いや3倍でもいいから
あがらんかなw
637 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:36:41 ID:Hq9lpjs6
36 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 09:51:08 ID:UtdRy02+
朝食食べてきたぞ〜。
ビュッフェ形式だったから、好きなもの食べれるけど、
慣れてないから、妙に緊張しちゃってだめだ・・・
でも、普通に、パンもジュースも飲茶も美味しかったよ!
>>32 デリヘルなんか呼べるのって、フロントにまともに人がいないような安ホテルだけでしょ・・・
37 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 09:56:25 ID:mjWnx18c
もうチェックアウトするの?
いっそ一月くらい泊まってそこからトレードすればいいじゃん。
38 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 10:07:42 ID:UtdRy02+
>>37 もうすぐチェックアウトするよ〜。
1ヶ月泊まっても70万ぐらいしかしないから、別に泊まってもいいんだろうけど、
きっとたまに泊まるから、非日常を味わえて楽しめるんだと思うから、今日はこれで終わり。
これから、皇居でも散策して、新居のためにインテリアショップでもみてくる。
今日ぐらいは、非日常を味わいたいし。
来週は、俵屋とか炭屋とか泊まってみたいな〜・・・
39 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 10:28:42 ID:CkGKtoLk
>>38 デイトレで勝てないんだったら、普段は何やってるの?
40 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 10:30:59 ID:qxbRvBp3
面白いスレだw
株の優待とか使ってみるのはどうよ?
藤田観光の優待で椿山荘とか。
41 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 10:33:31 ID:qO3ViDXd
あーーーーー
ホテルの朝食バイキング うらやましす!
42 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 10:33:56 ID:u7NJN1jG
俺はK大の医学部でて デイしてるから気持ちはわかるな
43 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 10:35:12 ID:UtdRy02+
>>39 何してるんだろうね。
数日から数ヶ月程度の取引だから、場が開いてるとき、ずっとPCの前に張り付いてるわけでもないし・・・
でも、勝負時がいつくるかわからないから、携帯トレードっていうのはちょっと難しいんだよね。
で、結局、テレビみながらだらだらしてるだけ・・・
こんな生活、不毛だから、社会進出してみたいとは思ってるけどね。
それで、一応、最近は経営書読んでる。もう300冊読んだよ。
新居の一室を本棚に囲まれた書斎みたいな感じに改造しちゃった。
638 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:38:25 ID:Hq9lpjs6
44 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 10:40:45 ID:CkGKtoLk
>>43 経営書良いね。
リートにウェイトを置きすぎてる気がするんだけど大丈夫なのかな?
平均利回り何%ぐらいなの?
45 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 10:49:45 ID:UtdRy02+
>>44 リートは、普段使ってない証券会社に移管しちゃったから、
現在の総額とかわからないし、実際の分配金がどうなるかとかもわからないけど、
購入時の簿価ベースでの利回りは20%程度だよ。
なので理論的には1800万程度の分配金があるはずだけど、税金とか分配金の減少があることも考えて、
最低でも、年間1000万ちょっとの分配金が入ってくる計算でもってる。
このお金で生活する予定。マンションも即金で買っちゃったし、借金がないのでなんとかなるはず。
それと、リートは、時価評価額ベースでの利回りが3%近辺になるとかそういう状況にならない限り、売るつもりないよ。
46 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 12:10:25 ID:Bri1lJDu
>>45 このレス続けて欲しい。
めっちゃ面白いw
非日常な空間は庶民には分からない世界だし。
47 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 14:00:58 ID:QOyqAnfV
リートは倒産して、元本がゼロになる可能性が結構高いんじゃないだろうか。
実際に能書き垂れてたCISも 5億円→0円 になったしさ。
当然リートの中で何種類も買って分散はしてるだろうけど。
48 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 16:10:19 ID:9QjtKF3M
不景気に株買って配当で暮らせばかなり楽だな
高くなれば売れば良いし、売らなくても配当率は良くなるし
49 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 18:56:08 ID:nSTK0YjS
・・・でも無配続出じゃねーか・・
50 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/21(日) 19:23:56 ID:6nlIx6FZ
>>1 週末が暇なら来週ある投資家オフ行ってみれば?
オフレポして
51 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/21(日) 19:41:05 ID:Y06H5x6z
>>50 お前もだろ!って言われそうだけど、
どこの馬の骨だかわからないような人たちとのオフなんて、絶対行かないよ。
誰かと飲むんだったら、大学時代の同級生と鍋でもつつくよ。
52 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/22(月) 21:40:37 ID:rGpVU0nj
良スレの予感。
>>1 さんは、自分に通ずるところがある気がする。
資金力では断然
>>1 さんのほうが上ですが。
俺もお金があったら高級ホテル泊まってみたいな。
でも、一人ぼっちはサミシイデス。
53 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/23(火) 00:27:36 ID:ZH/siILy
専業トレーダーの世界にも、オフ会ってあるんだ。
行ったことある人いる?
639 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:41:45 ID:Hq9lpjs6
54 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/23(火) 10:02:17 ID:FtUUXCia
不動産で大負け・・・
やっぱ、デイなんてするんじゃなかった。
一眼レフが50個ぐらい吹っ飛んだよ・・・
あ〜あ・・・
55 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/24(水) 18:04:58 ID:lzYEuZ6z
足元に及ばないような雑魚投資家が言うのもなんだが、
金持ち喧嘩せずで、慣れてないことしなければいいのに。
慣れたいなら遊び用の口座つくって小額入れとけばいいし、
スリルがほしいならゲーセンでメダルゲーとかパチンコでもやれば?
正直パチンコなんかお勧めしたくないけどさ
56 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/24(水) 19:54:32 ID:wIejFFkv
今週末も泊まりいくのかな?
57 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/24(水) 20:28:34 ID:vZ1Q/eZQ
1以外に泊まりに行くやついないのか?
58 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/24(水) 20:38:13 ID:1cU9htZI
大金動かす人ってすごい精神力だな…
59 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/25(木) 11:34:28 ID:TvJd/P8L
昨日、ウィキッドのチケットを取ったので、コンラッドに泊まってくることにした!
ウィキッド、2年前ぐらいに1回みたことあるけど、終わる前にもう1回見ておこうかな〜なんて。
1泊の値段で金土って2連泊で泊まってくるぜ!
高級ホテルのくせに50%ディスカウント!すごいおすすめかも!
60 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/25(木) 17:16:43 ID:9IwUMk8b
またレポ頼むねっ
61 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 19:40:26 ID:akUIhBdK
高級ホテルもいいけど、週末暇なら、サーフィンしたり、カヌーしたり、
釣りしたり、登山だったり、テニススクールいったり週末楽しめる
アウトドアは色々あると思うんだけど。きっと出会いもあるだろうし。
高級ホテルよりその方がよくない?
62 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/25(木) 19:58:02 ID:TvJd/P8L
>>61 そっか〜。頭いいね〜。
なんで僕がもてないというか、出会いが全くないかがわかった・・・
テニスは中高大ってやってたから、テニススクールでも行こうかな。
って、どうせマダムばっかりだろうけど。
63 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/26(金) 02:04:03 ID:iGLpQk6n
>>38 の1ヶ月70万でマジ?
マンダリンって1泊5万〜でしょ?
長期滞在の割引みたいのがあるのかな?
64 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/26(金) 13:29:00 ID:pGiTsLq2
>>63 ごめんごめん。
勘違いしてた。そのとき、ちょうどコンラッドの予約みてて・・・
頭悪くてすいません。
では、コーラをスーパーで仕入れてから、ホテル、行ってきます。
数ヶ月ぶりにリートみたら、評価額がとんでもないことになってたのに加え、今からホテルってことでウキウキです。
640 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:43:03 ID:Hq9lpjs6
65 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/27(土) 11:19:07 ID:wK9+ysSy
コーラの飲み比べですか?
66 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/27(土) 11:38:04 ID:hgS09Z01
報告遅れましたー。
コンラッド、景色が最高です。
部屋からは眼下に浜離宮、そして東京湾が一望できちゃいます。
部屋の内容ですが、マンダリンも同様でしたが、バスルームとベッドルームとの間の壁がガラスでお風呂が丸見えです。
マンダリンよりもコンラッドのほうが完全丸見えって感じで、ラブホテルみたい・・・(ラブホ行ったことないけど)
壁紙が見覚えある壁紙で、変だな〜と思ったら、エロサイトの撮影場所がコンラッドだったみたいで・・・
(一体、何を言ってるんだか・・・)
67 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/27(土) 11:48:14 ID:hgS09Z01
で、肝心のプールですが、ものすごいお洒落です。
プールの床のタイルが異彩を放っていて、なんか、別世界って感じ。
エスフォルタ渋谷のプールが好きで、一応会員になっているんですが(といっても、あまり行ってない)、
エスフォルタのプールよりも雰囲気が良くて、驚きました。
が、1回あたり2500円もかかります・・・
宿泊者ぐらい無料にしろよな〜・・・
無料にしろよといえば、LAN・・・なんで1500円もかかるの???って感じ・・・
今時、LANが有料サービスのところなんてあるのかよ・・・
68 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/27(土) 11:55:52 ID:tWt2/fia
今から妹と泊まりにいきます。
69 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/27(土) 12:00:38 ID:MJ8KLR0q
金あるんならジェット使って
どっかのリゾートもレポしろよ、東京なんてどうでもええわ
北海道・沖縄・韓国・台湾片道2〜3時間、参考になるし
70 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/27(土) 12:08:41 ID:hgS09Z01
>>69 んじゃ、リゾートのレポお願いします。
71 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/27(土) 12:10:27 ID:5zrK4u0E
おんなつれこみました
72 名前:山師さん[] 投稿日:2009/06/27(土) 12:32:09 ID:TeQmS9zh
>>71 まず付いてるか付いてないか調べろ!
73 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/27(土) 12:48:21 ID:MJ8KLR0q
>>70 ちょうど来週沖縄なんだよ
でも高級リゾホじゃないからスレチだw
74 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/06/27(土) 13:22:06 ID:MJ8KLR0q
IDがMJだ
マイケルジャクソン記念パピコ
75 名前:山師さん[] 投稿日:2009/07/09(木) 14:50:58 ID:c1WPUA68
こういうホテルって大して面白くもなくない?
ラブホの方が設備とか良かったりするでしょw
641 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:45:14 ID:Hq9lpjs6
76 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/07/09(木) 14:54:14 ID:NbTk9vxq
俺は逆にラブホは嫌いかな
結局AV見るしな
77 名前:山師さん[age] 投稿日:2009/07/15(水) 21:29:39 ID:2lPW++zp
みなさんはリッチなようですが、趣味は何でしょう?
78 名前:山師さん[] 投稿日:2009/07/15(水) 21:54:36 ID:ckH92iBt
俺は地方都市在住だけど、旅行が好きなのでホテル、
とくに高級ホテル泊まるのは結構ウキウキしますね。
リーマンショック以来、外資系のホテルもやたらディスカウントしてる所と
あまり額変わんないところと二極化してますね。
結局、オーナー会社の意向らしいけど・・。
たまに来る一休のVIPメールなんかだと、あり得ないくらいの値段で
売りに出してるホテルあるもんね。
79 名前:山師さん[] 投稿日:2009/07/15(水) 22:22:31 ID:2lPW++zp
>>78 一休のVIPメールとは?
お得ですの?
…趣味は外泊ってこと?
80 名前:山師さん[] 投稿日:2009/07/15(水) 22:28:39 ID:2lPW++zp
…ぁ。
スレ違いすみません。
ここの皆さんは大人で賢い人達だったので興味本位です
81 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/07/16(木) 01:45:33 ID:m9sLgxZ9
>>80 どうせ、ほとんどが脳内だから気にするな
82 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/07/27(月) 22:50:47 ID:yJmGVV+Y
He watches over
Everything we see
Into the water
Into the truth
In your reflection
He lives in you
83 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/08/04(火) 11:42:43 ID:/ClPFsn8
testes
84 名前:山師さん[] 投稿日:2009/08/08(土) 23:12:56 ID:bFuh63H6
age
85 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/08/09(日) 04:24:20 ID:OjKDgkSG
I have a pen
86 名前:山師さん[] 投稿日:2009/08/09(日) 07:51:28 ID:/RYUJ877
うらやましいの〜〜〜!呼吸ホテルで食い放題のバイキング!
今日も、いまから、ジョイフル399円の朝食くいにいってきます・・・。
642 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:45:59 ID:Hq9lpjs6
87 名前:山師さん[] 投稿日:2009/08/09(日) 09:01:16 ID:EMRndjhw
ジョイフルとか九州かよ?
88 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/08/09(日) 09:06:41 ID:1s9Dg0rU
p
89 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/08/09(日) 10:41:14 ID:fax/dVYV
I am a pen
90 名前:山師さん[] 投稿日:2009/08/09(日) 12:18:24 ID:6eCZDFhE
富山にもジョイフルあったな。
91 名前:山師さん[age] 投稿日:2009/08/22(土) 18:42:02 ID:V/4RFguK
その後皆さんはいかがお過ごし?
92 名前:山師さん[] 投稿日:2009/08/22(土) 19:10:12 ID:7+hAxtTL
1人でホテルに泊まるのはイヤ
93 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/08/22(土) 19:49:51 ID:x0w13xiA
吸収ですけど
ホテル ランチバイキングは1200−3000円です
それなりのコックの味が楽しめて ヨカヨカですょ
94 名前:山師さん[] 投稿日:2009/09/15(火) 22:16:32 ID:BKSxdZtD
ラブホに泊まろうよ。
95 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/09/16(水) 00:44:23 ID:PAtyafY+
ラブホに一人なんて寂しすぐる
96 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/14(水) 16:45:46 ID:Ti8p61p1
気分転換がてらヒルトンにでも行くかな…
97 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/14(水) 18:18:36 ID:nfiiN0aR
今時ラブホなんて行く奴いるの?
普通にインターコンチとかハイアットリージェンシーとかに泊まればええやん。
そのほうが女も喜ぶし。
98 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/14(水) 18:35:35 ID:E24YUc52
杯@にコンドーム置いてあんのかよ?
フロントに言ったら持ってきてくれるのかな
99 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/10/14(水) 21:58:32 ID:HlMTcGbV
いまのラブホのいい部屋て結構すごいんだろ
ハイアットとかリッツカールトンだろうが、
グレードの高い部屋じゃないなら、ラブホの高い部屋のほうが豪華だよ
100 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:42:21 ID:dBDarxtC
評判の良いラブホはホント内装とか良いよ。
ラブホだけど。
101 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/14(水) 22:45:09 ID:3lb+CnS4
高級ホテルの優待はあるの?
102 名前:ちきん ◆boczq1J3PY [] 投稿日:2009/10/14(水) 22:58:05 ID:7+OzozJK
>>101 ずばりある!
643 :
山師さん :2010/09/19(日) 08:51:12 ID:UzqXkbcr
103 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/10/14(水) 23:17:36 ID:PVglTLg6
>>67 最近の高級ホテルはLAN有料なんだよ
なんかNTT系の会社がやっているらしいが
おれもなんか知らんうちに5000円近く使ってた・・・
104 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/10/14(水) 23:20:27 ID:HlMTcGbV
>>103 まじで?
なんか公衆無線LANとかもそうだけど、
日本って欧米の先進国に比べてそういうとこすごく遅れてるよな
105 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/10/14(水) 23:30:52 ID:UnATIKlX
ホテルにキモめんトレーダーばかりきたら困るから有料にしてんじゃねw
106 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/10/14(水) 23:37:47 ID:PVglTLg6
>>104 マジなんか高速回線にしただかで今年あたりから有料にしているホテルが多くなってきた
DSLだかのときは無料だったんだが
ただ最大使用量の価格は決まってたはずで万は行かないはず
でもランクの高い客室は高速回線も無料だった
高速インターネット接続料金】 ■1分 42円 ■1日上限(接続開始より最大24時間) 1,575円
こんな感じ
107 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/15(木) 07:06:03 ID:1cPRq3+c
んなこたーねえ!
ほとんどのホテルが普通に無料だぞ。どこのホテルが優良なんだよ!嘘つくな!
108 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/15(木) 10:26:57 ID:OtIjJxbS
>>107 竹芝のインターコンチネンタルは一日千円だぞ…
絶対泊らないわ
109 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/17(土) 20:08:08 ID:7Sy+JEuo
高級ホテルに泊まってる香具師いねえのかよ
1は逃亡したのかよ
110 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/17(土) 21:57:24 ID:0/ERoiAz
ラブホ業界の売上はホテル業界の何倍でしょう?
ラブホなめんなよw
111 名前:山師さん[sage] 投稿日:2009/10/17(土) 22:08:33 ID:5UzyIrcb
1がヴァーチャであることに早く気づけよ
112 名前:山師さん[] 投稿日:2009/10/17(土) 23:08:59 ID:4EcSruTY
名古屋JRセントラルタワーズのスイートルーム泊まってきたぜ
そのホテルの最上階49階だったな。
一泊で七万くらいだったよ。平日だったから安くなってた。
駐車場にはポルシェやレクサスがたくさん停まってた。俺はフェアレディZだったが…
644 :
山師さん :2010/09/19(日) 10:17:21 ID:r05uA/Vz
もう無駄に保守したり、意味なくコピペくり返さないで 綺麗なまんま終わらせてやれよ。 そっちのがいいだろ
645 :
山師さん :2010/09/24(金) 20:11:41 ID:s+CteD3z
>>636 高級ホテルってデリヘル呼べないんですか?
何故?
646 :
山師さん :2010/09/24(金) 22:46:31 ID:2wyv/a7j
647 :
山師さん :2010/09/27(月) 08:43:32 ID:v9vQVoMa
テス
648 :
山師さん :2010/10/06(水) 20:11:04 ID:m7b6R5lN
あ
649 :
山師さん :2010/10/17(日) 23:43:50 ID:XPAmjjHN
い
650 :
山師さん :2010/10/28(木) 20:03:01 ID:ifie5mvT
-──- 、 _________ /_____ \ > | |/⌒ヽ ⌒ヽヽ | ヽ > _______ | | / | ヽ |─| l  ̄ |/⌒ヽ ⌒ヽ\| | / ー ヘ ー ′ ´^V _ | ^| ^ V⌒i l \ / _丿 \ ̄ー ○ ー ′ _丿 . \ ` ー ´ / \ / >ー── く / ____ く / |/\/ \  ̄/ |/\/ \ 同じスレではこのままだけど l l | l l l | l 違うスレにコピペするとスネ夫がドラえもん ヽ、| | ノ ヽ、| | ノ に変わる不思議なコピペ
651 :
山師さん :2010/12/14(火) 22:18:49 ID:Q8ewwMUC
ほす
652 :
山師さん :2011/01/20(木) 22:35:53 ID:nGaFO4So
ほす
653 :
忍法帖【Lv=20,xxxPT】 :2011/04/15(金) 23:40:11.03 ID:PhrgtLYl
ほす
654 :
山師さん :2011/04/23(土) 13:49:00.23 ID:A3yPsaYg
655 :
山師さん :2011/05/06(金) 09:58:09.01 ID:vnVADI7a
656 :
山師さん :2011/05/30(月) 11:02:06.31 ID:mpL0Mx0P
657 :
山師さん :2011/07/29(金) 05:20:54.68 ID:6SL8Sl6x
このスレが立ってから両方試したが、源泉徴収有りでも無しでも 源泉徴収表や翌年度の地方税で、会社には株取引譲度損益全部バレバレ。 妄想虚言癖をこれまた妄想厨房がマンセーしてただけのクソスレ 結局、最初から睨んだ通りの結果だった。
658 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2011/08/29(月) 20:41:22.40 ID:pRcySpMV
ほす
659 :
山師さん :2011/09/08(木) 17:07:27.12 ID:fYvIcjbS
まとめあるんだしもう落とせよ。必死で保守してるの本人?
660 :
山師さん :2011/09/11(日) 23:34:04.88 ID:bMiVYJf1
このスレまだ生きてたのか。
>>657 昔は源泉分離課税の制度があったから、それで払っちゃえば終わりだった。
今だと単なる申告分離だから、ちゃんとやらないとバレる。
普通徴収にしたか?特別徴収だとバレるに決まってるだろ。
661 :
山師さん :2011/09/27(火) 21:09:16.44 ID:hfca7V44
hoshu
662 :
山師さん :2011/10/27(木) 20:43:40.41 ID:kEh3/EiH
kk
663 :
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :
2011/12/03(土) 22:30:09.62 ID:b5C6Sp6X h