983 :
山師さん:
****************************
北浜シナ記事の更新をお知らせします。
****************************
日足チャートで見る三菱商事株(8058)診断=北浜流一郎 2009/03/13(金) 12:38:22 [サーチナ]
三菱商事 8058>株に投資している知り合いの故人投資家にいわせると、
「三菱株は石油株じゃないんですよ。
総合商社と呼ぶように、実際色々なことをやっていて、石油はその一部に過ぎないんです」こういうことなります。
私がよく、「三菱商事株は石油株のようなものだ」と言っているだけに、
大変ご不満なようです。
確かに三菱商事は、総合商社。
原油などのエネルギーは扱い商品のすべてではないどころか、
事業比率22%ほど。
金属の25%に及びません。
しかしそれでも三菱商事株は「石油」関連株になってしまうのです。
市場では昔からそういうことになってしまっているからです。
そんなのは理屈に合わないではないか。
こういうことになるでしょうが、市場の通念は簡単に変えられるものではなく、
今後も三菱商事株は石油関連株として動くことになるでしょう。
それに異を唱えても、なかなり改まらないでしょう。
そんな三菱商事株を日足チャートで検証した場合、
どんなことが分かるか。
トレンドを示す25日移動平均線は昨年12月下旬から上向きに転じ、
2月上旬までそれが続いたのですが、その後はゆるやかな下降トレンドに入ってしまっています。
その間原油先物価格はどうだったか。
昨年12月19日に1バレル33・87ドルまで下げたあと回復に転じ、
いまでは47ドル前後です。
安値からは38%高しています。
それに対して三菱商事株は、約23%高です。
残念ながら原油先物価格ほど上がっていません。
「三菱商事株は原油関連株」という呼び方がふさわしくないような値動きになっています。
その理由として考えられるのは、なんと言っても市場環境のあまりの厳しさです。
そのため三菱商事のような大型株を買い上げるほどの市場エネルギーがないことがあげられます。
原油先物価格の上昇をきっかけに買いあげようとしても、
すぐに腰砕けになってよろめいてしまう。
こんな展開です。
単発の材料としては、スペインで太陽光発電会社の株式34%を所有するなどがあります。
テーマに乗った材料であり、市場でも評価されて良いのですが、いまのところそれらしい動きは見られません。
市場としては、何よりも来期、つまり2010年3月期の業績が気になるところではないでしょうか。
それが果たして上向くものか。
それとも今期よりもさらに悪化してしまうのか。
この点の疑問を解きがたく、答えが見えてくるまで積極的な買いを見送っている。
こんなところのようです。
株価は1100円前後の揉み合いを続け、25日移動平均線も1200円前後にあるため、もうしばらくすると両者は接近、もしくは接触します。
株価の浮上があるとすれば、そのあたりからになり、それまでもう少し待たされそうです。
それでも反発力は弱く、この株にとって大きな節目となり、よほどでないと割り込まない岩盤とされていた1500円大台の奪還はかなり困難。
こう見えます。
(執筆者:北浜流一郎 株式アドバイザー)
【関連記事・情報】
・株儲けの基本。