NY市場概況−大幅下落 金融セクター再編が進むとの懸念を嫌気
1/15 7:09
14日のニューヨーク株式市場は大幅下落。金融業界が縮小するとの観測
や個人消費の支出が低迷していることが嫌気された。ドイツ銀行が第4
四半期で赤字計上する見通しを発表、ティファニーが消費者の支出が低
下していることを警告。さらに小売売上高の結果が予想を下回ったこと
などを嫌気し、ダウ平均は売り優勢で始まった。
その後、シティが決算発表を前倒しすると発表していたことから、
「数十億ドルの赤字を計上する可能性がある」(市場関係者)との観測
が浮上。さらに総合金融企業のシティグループが解体する方向で動いて
いるとの見方が強まり、金融業界が縮小するとの懸念から、S&P金融セ
クターが大幅下落。また、ベージュブックで「米国経済はすべての地区
で一段と悪化」との報告も重なり、ダウ平均は一段安へ。午前中の安値
を抜け307ドル安の8140.72ドルまで下落。結局、ダウ平均は248ドル
安で終了した。
個別では、資産を「グッドバンク」と「バッドバンク」に振り分ける
との観測が浮上したシティは23%急落。赤字決算の可能性を指摘された
バンカメは4%下落。赤字見通しを発表したドイツ銀行は9%下落となった。
終値はダウ平均が前日比248.42ドル安の8200.14ドル、NASDAQ総
合株価指数は同56.82ポイント安の1489.64ポイント、S&P500種株価
指数は29.17ポイント安の842.62ポイント。
セクター別 騰落率上位・下位
<ベスト5>ヘルスケアサービス、空港サービス、代替通信事業会社、カタログ販売、基礎化学品
<ワースト5>農産物、各種金属・鉱業、工業用不動産、不動産サービス、石炭・消耗燃料