デイトレーダーが集うスレ133

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857山師さん
イノシシ退治追いつかない!--農家の狩猟免許取得が急増

イノシシやシカなどによる農作物への被害を防ぐため、自分でわなを仕掛ける「わな猟免許」を
取得する農家が増えている。05年度までの7年間でほぼ倍増している。各地で被害が多発する
一方、猟友会員の高齢化や減少で駆除が追いつかないからだ。

滋賀県竜王町。琵琶湖の南部に位置し、稲作や畜産などが主産業だ。昨年度はイノシシが穂を
食い荒らすなどして稲作は約114万円の被害が出た。05年度の約2倍に上る。だが、町で
駆除を担当する猟友会員は4人(5月現在)しかいない。高齢化が進み、動物を山中まで追う
のが難しくなっているという。

このため、町は農家にわな猟免許を取るよう呼びかけ、昨年9月の試験で20人が合格。
手作りのオリを12台作り、猟友会の協力も得て田んぼなどに設置した。町もわなを仕掛ける
技術やイノシシの習性を学ぶ講習会を開くなど側面支援を続ける。

鳥獣保護法に基づく狩猟免許には網、わな、猟銃(2種類)の四つがあり、各都道府県が実施する
試験に合格しなければならない。

滋賀県猟友会によると、03年度に1234人いた会員は、07年度に1142人に減少。
狩猟免許全体の県内の登録者のうち、01年度は50歳以上が占める割合は約60%だったが、
06年度には約80%と、高齢化が進んでいる。一方、農家らの取得が増え、網・わな猟免許の
登録者数は03年の333人から、06年は442人に増加している。

猟友会の全国組織「大日本猟友会」の調査でも、96年度に18万1023人いた会員は、
06年度には13万1214人まで減少。一方、環境省によると、全国の網・わな猟免許の
登録者数は98年度は約2万5千人だったが、05年度は約4万7千人にほぼ倍増した。

農水省は今年度、獣害対策に新たな補助事業を始めた。予算額は28億円。勉強会の経費や
わなの購入費などに200万円を上限に支給する。同省農産振興課は「これまで狩猟を担ってきた
人たちが高齢化した。農家が駆除に動くのは望ましいことでできる限り協力したい」と話す。

こうした農家の自衛策について、福島県田村市で農業を営むジャーナリスト秋山豊寛さん(66)
は「地域の人が生活維持のために工夫を凝らすのは当然。そもそも『困ったら誰かに頼もう』と
いう姿勢自体がおかしく、行政などの協力がなくても、地元住民で獣害問題の解決を図っていく
べきだ」と評価する。

一方、北大大学院獣医学研究科の坪田敏男教授は「行政側が適正な個体数を把握し農家への指導を
徹底しないと乱獲につながる恐れもある。捕獲だけでは獣害の根本的な解決策にはならない。
行政側は、動物が人里に下りてくる理由を調査し究明する必要がある」と指摘する。