【進化論】黒岩泰氏を語る7【消えた靴】

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825山師さん
機械受注を好感、ほぼ高値引け

 本日の日経平均は191.93円高の15656.59円で取引を終了した。朝方は米国株式相場の下
落を受けて軟調スタートとなったものの、後場に入ってからは徐々に下げ渋る動き。企業
業績に対する安心感や、FOMC通過によるイベントリスク後退などが材料となり、売り
一巡後は押し目買いが優勢となった。また、14時に発表された機械受注が市場予想を大き
く上回ったことで、設備投資関連銘柄を中心に買いが入る展開。その動きが全体相場に波
及する形となり、大引けにかけて一気に上昇幅を拡大させた。昨日決算発表をしたソフト
バンクにも見直し買いが入り、売り方の買い戻しなども交えて大幅高となった。業種別東
証株価指数ではゴム製品を除いて全セクターが上昇。特に海運業、倉庫運輸関連などの上
昇幅が大きかった。
 14時の機械受注発表を受けて、日経平均は大幅高となった。ローソク足では下影陽線が
出現しており、押し目買い意欲の強さを示唆。ほぼ高値引けで終了したことから、先高観
の強いチャート形状となっている。しかし、本日の上昇によって上方の窓(15584.62円−
15617.81円)に到達しており、目標達成感の強いチャート形状。7/4の高値(15710.39
円)が強い抵抗線として機能することも予想され、事実上のダブルトップを形成したと考
えて良さそうだ。基本的に下値を14000円、上値を15700円近辺としたボックス相場を形成
中であり、本日の上昇によって、ほぼその上限に到達したと判断。絶好の戻り売りポイン
トであり、これ以上の上昇は期待しないほうが良さそうだ。
 ついにペンギンは産卵に成功した。何とも“力づく”の産卵ではあったが、達成できた
ことは喜ばしく思う。ただ、所詮はペンギン。空高く大空に羽ばたくことはできない。産
み終えた卵は父親ペンギンに任せ、母親はこれから餌を取りに行かなくてはならないの
だ。これから試練の時代が到来する。冷たい海の水が待ち構えているのだ。
 投資家は念のため持ち株を処分しておいた方が良いだろう。次のチャンスが到来するま
で現金比率を高めておくのだ。みんなが強気になった今日こそ売り場であり、最終終着駅
でもある。上越新幹線の新潟で降りない人はいないし、秋田新幹線の秋田で降りない人も
いない。寝過ごすことはご法度であり、ボ〜っとしていたら再び東京へと舞い戻ってしま
うのだ。決断を迫られる時機であると考えたい。
(黒岩 泰)