1 :
1:
みんなを勇気づけられるような話を物語形式で
コツコツ書いていきたいと思う。
2 :
1:2006/06/16(金) 15:07:17.00 ID:rw6IMnc1
デイトレーダーの日常
朝、鳥の鳴き声で目が覚める。目覚まし時計は7時28分を指していた。
「いけない、もう起きなきゃ」
歯を磨きながらパンを焼き、コーヒーを入れる。それからのんびりとコーヒーを飲む。至福の時間だ。
だがそんな時間も長くは続かない。8時20分から「仕事」が始まるからだ。
今日も8時20分ちょうどに、沢木エリはパソコンの前に座ることができた。
「よし、今日もがんばろう」
松井証券のクイック情報で値上がり率、値下がり率、売買高、そして監視銘柄に一通り目を通すと、
今度はダウやナスダックがどうなっているのかきちんとチェックする。
最後に今日はどんな展開で日経が動いていくか、それによって自分が買った株がどんな影響を受けるのか、
自分なりに予測してみる。残念ながら、こういった読みが当たる事はあまりないが、
感性が鋭くなってくるような気がするのだ。だから半年もの間ずっとこのイメージトレーニングを続けてきた。
3 :
1:2006/06/16(金) 15:09:09.77 ID:rw6IMnc1
9時になった。株取引が始まる時間だ。
急いでランキングをチェックし、どの銘柄が上がり又は下がっているのか、注目されている株は何か調べる。
エリは9時ちょうどに取引することはまずない。自分なりの取引手法があるからだ。
まずレンジ内で移動している株を見つけて、下値で買い、高値で売る。
エリはこれをジグザグ投資法と名づけた。
次に値下がり率ランキングで下がりまくっている株を探し、上がる予兆を見せた所で買っておく。
これは金魚すくい投資法と名づけている。
ランキングに目を通しているとついに一つの銘柄を見つけた。
その株は242円から245円の間を行ったり来たりしている。ジグザグ投資法の出番である。
242円で指値を入れておき、取引が約定するのをじっと待つ。1分、2分、5分と時間が過ぎていく。
こんな時の5分はとても長く感じる。30分くらい待ったような気がするのだ。
だがその我慢の甲斐があり、7分後、遂に約定した。
問題はここからである。うまく買えたからといって、うまく売り抜けるとは限らない。
ヘタをすると損切りしなければならなくなるのだ。
こんなときやれることは唯一つ、祈る事だけだ。
レベルの高い人はこんなとき他の銘柄をチェックしたり、セクターごとの動向などに注目したりと忙しいのだろうが、
エリはそこまでいろんな事に頭は回らない。一つのことだけでいっぱいいっぱいなのだ。
だからエリは祈り続けていた。
(我慢、我慢だわ。1ティックだけでいいの。そうしたらすぐに利確するから…)
エリは必死で祈りながら、パソコン画面をじっと見続けていた。
4 :
山師さん:2006/06/16(金) 15:13:37.81 ID:+8c8R2N3
亀井絵里
5 :
1:2006/06/16(金) 15:13:54.73 ID:rw6IMnc1
つづく
6 :
山師さん:2006/06/16(金) 15:33:25.68 ID:PxtocQ3o
r;ァ'N;:::::::::::::,ィ/ >::::::::::ヽ
. 〃 ヽル1'´ ∠:::::::::::::::::i
i′ ___, - ,. = -一  ̄l:::::::::::::::l
. ! , -==、´r' l::::::/,ニ.ヽ
l _,, -‐''二ゝ l::::l f゙ヽ |、 ここはお前の日記帳じゃねえんだ
レー-- 、ヽヾニ-ァ,ニ;=、_ !:::l ) } ト
ヾ¨'7"ry、` ー゙='ニ,,,` }::ヽ(ノ チラシの裏にでも書いてろ
:ーゝヽ、 !´ " ̄ 'l,;;;;,,,.、 ,i:::::::ミ
::::::::::::::::ヽ.-‐ ト、 r'_{ __)`ニゝ、 ,,iリ::::::::ミ
::::::::::::::::::::Vi/l:::V'´;ッ`ニ´ー-ッ-,、:::::`"::::::::::::::;゙ , な!
:::::::::::::::::::::::::N. ゙、::::ヾ,.`二ニ´∠,,.i::::::::::::::::::::///
:::::::::::::::::::::::::::::l ヽ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /
::::::::::::::::::::::::::::::! :|.\;::::::::::::::::::::::::::::::/ /
7 :
1:2006/06/17(土) 00:48:46.44 ID:4JzUePGT
>>6 そう言わず最後まで見てくれ。
まあ自分で読み直してみてもチラシの裏にしか見えないのが笑えるがw
8 :
山師さん:2006/06/17(土) 00:50:20.86 ID:kyVX+JHI
戸田エリ香
9 :
山師さん:2006/06/17(土) 00:51:34.81 ID:J6gXl1cF
つづく って続きはまた明日?
10 :
山師さん:2006/06/17(土) 00:52:38.28 ID:conshTCb
このスレは面白い。
11 :
山師さん:2006/06/17(土) 01:13:56.69 ID:Qvjy9pJz
きっと「株女」として書籍化・・・・されないかw
12 :
1:2006/06/17(土) 10:54:54.52 ID:4JzUePGT
13 :
1:2006/06/17(土) 10:55:49.33 ID:4JzUePGT
4時10分、エリは喫茶「望楽」でアイスコーヒーを飲んでいた。理由は簡単、負けたのだ。
エリは負けたとき、いつもここに来て気分転換をすることにしていた。
結局エリの祈りは通じず、2ティック下で損切りすることになったのだがその後が酷かった。
得意の金魚すくい投資法も裏目。取り返そうと焦って、上昇率ランキング1位の銘柄に飛び乗ったが高値つかみ。
1日で7万5000円も負けてしまった。(もう株やめようかな…) あまりの大敗にエリの心も折れそうになっていた。
ふと昔の自分を回想した。
エリは大学を出ていない。家があまり裕福でなかったこともあるが、何より勉強に興味が持てなかったからだ。
だから高校を卒業した後、すぐに就職したのだが、上司からのセクハラに耐えられず半年で会社をやめてしまった。
すぐに次の職を探したがなかなか見つからず、半ばヤケクソで株を始めたのだが…
初めの内はうまくいかなかった。103万の資金が75万まで減ってしまい本気で株をやめようと考えたが、
どうせやめるならと一か八かで応募したIPOに当選してしまった。
資金も150万まで増え、それからあっというまに350万まで増やすことができた。
しかし最近負ける事が多くなり、現在280万まで減っている。さすがのエリも途方にくれていた。
14 :
1:2006/06/17(土) 10:56:28.61 ID:4JzUePGT
(帰ろう…)
喫茶店を出て近くの本屋で立ち読みをしていると、ふと一つの本が目に入った。黒くてとても分厚い本だった。
タイトルを見ると「思考は現実化する」と書いてある。どうやら成功哲学書のようだった。
エリは普段こんな本は読まない。絶対途中で挫折してしまうし、値段も高いからだ。
しかし何故か気になり、数ページ目を通して見る。そしてある文章を見つけて感動した。
「失敗は、あきらめない人にとってのみ成功への一里塚となる!」
即座に購入し、そのまま本屋を出た。
(そうだ、諦めちゃいけない。諦めたら負けだ… 明日こそ必ず勝つ!負けてたまるもんですか)
あれから1ヶ月、今日もエリの「日常」が始まる。
おわり
15 :
山師さん:2006/06/17(土) 10:58:32.94 ID:Z6mVBCTE
16 :
山師さん:2006/06/17(土) 11:28:53.88 ID:/8H8p0gH
おわりかよ
17 :
山師さん:2006/06/17(土) 12:00:51.17 ID:conshTCb
終わるな!もっと書いて。
18 :
山師さん:2006/06/17(土) 12:15:00.77 ID:hq1yx9K6
全然勇気づけられませんが?
19 :
1:2006/06/17(土) 23:55:49.89 ID:4JzUePGT
20 :
1:2006/06/17(土) 23:56:39.50 ID:4JzUePGT
株式投資必勝法
高野浩は店でアイスコーヒーを飲んでいた。店の外では雨が降っている。
浩は雨の音を聞きながら、のんびりとするのが昔から好きだった。
もっとも今は昼食の時間なので、1時までには職場に戻らなければならない。
にもかかわらず、ここでコーヒーを啜っているのは、携帯で呼び出されたからだ。
(まだか… いいかげんにしてくれ!仕事が始まってしまうぞ…)
イライラしながら待っていると、カランと店のドアの鳴る音が聞こえた。
「いらっしゃいませーーー」
店員さんの元気いっぱいの声が聞こえた。
それからコツ、コツと浩の座っている場所に近づいてくる足音が聞こえた。
(やっときたか…)
内心ホッとしたが、やはり彼女には一言言わねばならない。
「遅いぞ、呼び出しておいて人を待たせるとはいい身分だな」
「ごめんなさい、友達とちょっと話があったから」
桂木美由紀はひと言謝ると浩と同じアイスコーヒーを注文し、それから浩の前にちょこんと座った。
「わざわざ呼び出さなくても職場で言えばいいじゃないか。隣の席なんだし」
「そうだけど、人前では言いにくい事だったから」
(え?それって、ひょっとして……) ドキドキしながら美由紀の次の言葉を待った。
つづく
21 :
山師さん:2006/06/18(日) 00:02:40.65 ID:EZXOPyXf
いとしのエリ
22 :
1:2006/06/18(日) 00:10:04.65 ID:XrCJsmZQ
タイトル間違えた。株式投資必勝法?だ
?がつく。株に必勝法なんてある訳ないじゃん。 orz
23 :
1:2006/06/18(日) 13:45:28.93 ID:XrCJsmZQ
「実は株のことなんだけど…」
(やっぱりな…)
分かってはいたがちょっとがっかりした。
浩は美由紀の事が好きだった。しかし彼女は未だに浩のことを仲のいい同僚ぐらいにしか思っていない。
浩にもそれは分かっているので、自分の思いを伝える事ができない。
できる事といえば、こんな風に彼女の相談に乗る事くらいだ。それもほとんどの場合株に関する相談である。
たまには別の展開があってもいいのではないだろうかと思うことがあるが、今のところそれはゼロである。
「この前初めて証券口座を開いて入金したんだけど、何を買えばいいのか分からなくて。
高野君なら大学生の時から株やってたんだからどの銘柄がいいのかわかるでしょ?
教えて欲しいのよ。絶対に値上がりする株を!」
浩は心の中で、はぁーっと溜息をついた。いい加減にしてくれと思った。
美由紀が2ヶ月前、株を始めたいと言い出してから、浩はできる限り彼女からの相談に乗った。
証券口座の開き方、どの証券会社がいいのか、それこそ1から10まで懇切丁寧に説明した。
何より株に絶対などないという事、
だからこそ株は、ゆとり資金でやるべきだという事を何度も何度も話したというのに、
どうやら彼女には全く理解しては貰えなかったようだ。
同じ事を言う事に、いい加減うんざりしてきてはいたが、それでも浩は根気強く彼女に説明することにした。
「だから前にも言ったように、株に絶対なんかないんだ。たとえどんなにいい銘柄だとしても、
株価が急落する事はある。負けることが必ずあるのが株なんだよ」
浩としては至極当たり前のことを言ったつもりだったのだが、美由紀は今にも泣き出しそうな顔になっていた。
24 :
山師さん:2006/06/18(日) 13:59:23.85 ID:ykxKc/oG
25 :
山師さん:2006/06/18(日) 14:42:54.59 ID:sl7xVnir
浩は答えた。
「ペイントハウス」
26 :
山師さん:2006/06/18(日) 15:24:00.84 ID:HLebun5e
メリッ!
美由紀の正拳突きが浩の鼻に食い込んでいた。
「ゴルァ!」
27 :
山師さん:2006/06/18(日) 15:54:23.40 ID:cQYOc8rh
続きまだ〜?
28 :
1:2006/06/18(日) 18:36:13.87 ID:XrCJsmZQ
「酷い…」
ついに美由紀はポロポロと涙をながして泣き出してしまった。
(なんで泣くんだろう…訳が分からん。こっちのほうが泣きたい気分だよ)
浩は絶望的な気分になったが、このまま彼女をほおっておくわけにはいかないと思い、
気力を振り絞って彼女を慰めようと試みた。
「と、とにかく落ち着こう。まずはコーヒーでも飲んで」
「これが落ち着いていられますか!高野君は私が負けた方がいいと思ってるんだわ。
だから何も教えてくれないのよ。ずるいわ!高野君ばかり儲けてるなんて。
私知ってるんだから、高野君が株で大儲けした事」
(何も教えないって… あんなにいろいろ教えたのに…)
浩は頭を抱えてしまった。正直このまま帰ってしまおうかとも思ったが、周りの人もこちらに注目している。
このままでは完全に自分が悪役だ。なんとかしなければいけない。
「……絶対じゃないけど、かなりの確率で勝てるやり方ならあるよ……もちろん絶対じゃないけど…」
浩は絶対じゃないという言葉をことさら強調したが、美由紀はそれは聞いていなかった。
目をきらきらさせて先を促した。
「どうすれば勝てるの?」
「もう時間がないから後で話すよ。6時30分にまたここで待ち合わせしよう」
美由紀はうなずきコーヒー代を払って店から出て行った。
浩もホッとして美由紀の後を追った。
29 :
1:2006/06/18(日) 20:55:08.48 ID:XrCJsmZQ
5時30分、浩は仕事を終えると、町を散歩していた。
浩の仕事は速い。なるべく仕事を速くすませれば、それだけ株に時間をかけることができるので、
浩は人より早く出勤していた。そして休み時間を削り、さらにいかに効率よく仕事をするかに頭をくだいていた。
結果、6時までには仕事を終わらせることができるようになったが、周りの人の評判はすこぶる悪かった。
そんな中で美由紀だけが浩をかばってくれていた。
なんだかんだ言いながらも、浩は美由紀に感謝していた。
6時25分、待ち合わせの場所である喫茶店に来たら、すでに美由紀がいた。
正直驚いた。彼女の仕事は物凄く遅い。いつも残業してやっと1日の仕事を終わらせている。
よほど無理したのかもしれなかった。
「すまん、待ったか?」
「今来たところよ。ねえ、早く教えてよ。絶対株で勝てる方法」
「………」
何を言っても無駄だと悟り、浩は今日話したことの続きを話し始めた。
「日経ETFって知ってるか?」
「知らない」
浩は一瞬言葉につまったが、先を続ける事にした。
「……投資信託の1種だよ。日経平均株価と連動してるんだ。日経が下がれば日経ETFも下がるし、
日経が上がれば同じように上がる」
「へー、面白いね。そんなのがあるんだ」
30 :
山師さん:2006/06/18(日) 22:25:05.97 ID:HLebun5e
セクースまだぁ?!
31 :
1:2006/06/19(月) 00:30:36.61 ID:bjQdppiq
日本…もうだめぽ… orz
32 :
山師さん:2006/06/19(月) 08:56:35.74 ID:q9sLogap
7203
33 :
山師さん:2006/06/19(月) 08:56:55.68 ID:/LHD2yqp
こっちは生きてるな
34 :
1:2006/06/19(月) 12:07:41.71 ID:bjQdppiq
「俺が勧めるのはこのETFだよ。下手に銘柄を選択するよりこれを買うのが無難だ。
問題は買ってそれで終わりじゃないということだよ」
浩はそこで始めて頼んでおいたアイスコーヒーを飲んだ。
「それで、次はどうするの?」美由紀は待ちきれないでその先を促した。
「ETFは今なら大体15万円くらいで買える。まずは買っておいて、3ヵ月後にも15万円分買っておくんだ」
「どうして3ヵ月後なの?1ヶ月後でもいいんじゃない?」
「もちろんその方がいいけど、その後もずっと買い続けていくんだ。
桂木さんは毎月15万円も資金を用意できるのかい?」
「そんなの無理よ… 3ヶ月でも厳しいと思うわ」
「もちろん4ヶ月、6ヶ月ごとでもかまわない。ただその場合、それだけ儲けは減るけどね」
美由紀はふんふんと頷きながら、興味しんしんになって浩の話を聞いている。
「じゃあ3ヶ月ごとに買うなら15万円だから1か月に5万円ずつお金を貯めていけばいいのね?」
意外と飲み込みが速いので、浩は嬉しくなった。さらに話を続けた。
「ところが5万じゃない、7万ずつ用意しないといけない」
「何で?そんなにいらないでしょう?」
「いざという時のためだよ。株は何が起こるか分からないからね」
「……?」
「例えば買った株がいきなり暴落したら桂木さんどうする?」
「次は安く買えると思って喜ぶと思うわ」
(へえ……)
浩は驚いた。同時に感心もした。
35 :
山師さん:2006/06/19(月) 12:12:39.52 ID:JMpZKu1q
自分のリアルネタは何%くらい挿入してあるんだ?w
36 :
山師さん:2006/06/19(月) 12:18:51.20 ID:bjQdppiq
>>35 デイトレ以外ゼロw
だからあまりマジに受け取らず、ネタとして楽しんでくれると有難い。
37 :
山師さん:2006/06/19(月) 21:00:55.78 ID:q9sLogap
まだ?
38 :
1:2006/06/20(火) 00:19:20.86 ID:cFMik0aO
「それは凄いな。人は普通、自分の買った株が暴落したらこの世の終わりかの様に考えるものだよ。
でもその考え方は正しい、すごくいいと思うよ」
思いもかけず褒められたことに、美由紀は照れくさそうに頬を赤らめていた。
「でもいくら買いたいと思っても、その時お金がなければ買えないだろ?
だから毎月、投資資金とは別に2万ずつ貯めていかなければならないんだ」
美由紀は首を傾げて疑問を口にした。
「なんで2万なの?」
「毎月2万ずつ貯めれば、半年後には12万になるだろ?
半年後に今の株価より30パーセント以上下落していたら買い足すことができるからだよ。
逆に言えば、30パーセント以上下落していなかったら買い足さない。
また、半年以内に買い足す事もしない」
浩は喉を潤すために、再びコーヒーを口にした。
「そっか…あ、ちょっと待って。もし株価が15万円を超えたらどうするの?
3ヶ月ごとに買えなくなっちゃうんじゃない?」
浩はニンマリと微笑んだ。
「その通りだよ。その場合全部売り払って終わりだね。それでも一応儲けは出たんだから良しとしないと」
39 :
1:2006/06/20(火) 11:28:06.80 ID:cFMik0aO
何か虚しくなってきた…
もうやめようかな…
ここでレスしてるの半分近く俺だしな…orz
これも俺の書き込みに魅力がないからだろう。
今にして思うが王子は一級の釣り師だったな。
あいつブログやめたみたいだが、元気にしてるだろうか?
王子このスレに来いよ、そして盛り上げてくれ。
40 :
餓鬼:2006/06/20(火) 11:33:51.31 ID:axeXPn+f
>>39あなた王子知ってるの?王子どこ行ったんだろ(;_;)
41 :
1:2006/06/20(火) 11:41:00.69 ID:cFMik0aO
王子、別の意味で才能あるよなw
営業向きだな。
42 :
山師さん:2006/06/20(火) 12:25:38.37 ID:Dfmu+mJ1
セクスまだ〜?
43 :
1:2006/06/20(火) 15:08:19.58 ID:cFMik0aO
「なんか勿体無いね。儲け損なったみたい。10年ぐらい下がり続ければいいのに」
「そう思えたらある意味勝ちだね。保有する期間が長ければ長いほどリスクは大きくなるんだから、
リターンはそれだけ大きくならなければいけない。その意味でもこのやり方は悪くないと思う」
「ほんとね。今日はありがとう。私今日からさっそく始めてみるわ」
美由紀はそう言うと楽しそうに店から出て行った。代金も払わずに。
(俺が払うのかよ…まあいいか)
浩はしばらくのんびりしていた。そしてこれから美由紀がどうなるのかを想像してふと笑いを漏らした。
愉快でならないからだ。
確かに理屈でいけば、このやり方ならそれなりに勝てるとは思う。
しかし実際それをやるとなると話は変わってくる。
3ヶ月ごとに株を買っていくためには毎月7万もの貯金が必要になってくる。
最初はなんとかなるかもしれない。しかし2年後、3年後も同じ事ができるだろうか?
確か彼女は、ブランド品を集めるのが趣味だったはずだが、さてどうなるか…
安易に計画が断念するだろうと予想できる。そして再び浩に相談に来るに違いない。
その時は賢い貯金のやり方を話す事になるだろう。
必然彼女にとって自分が必要不可欠の存在になってくるはずだ。
(楽しみだな)
楽しい妄想で胸を膨らませながら、浩は残りのコーヒーを一気に飲み干した。
おわり
44 :
餓鬼:2006/06/20(火) 15:55:25.55 ID:axeXPn+f
45 :
山師さん:2006/06/20(火) 17:13:46.41 ID:31g+/8Lk
え〜〜〜〜〜〜終わっちゃったYO
2年後・・・。とかってのは、ないの?
46 :
山師さん:2006/06/20(火) 23:42:20.26 ID:N36W5jEb
>>44 儲かってたらこんなつまらん妄想しないだろ・・・
47 :
1:2006/06/21(水) 00:40:09.75 ID:x2a+wbrZ
48 :
餓鬼:2006/06/21(水) 00:55:50.48 ID:fmcULHBq
49 :
山師さん:2006/06/21(水) 01:48:55.02 ID:eoLBAlBd
>>1 早く俺を勇気づけてくれよ・・・マジで・・・
50 :
餓鬼:2006/06/21(水) 11:10:11.63 ID:fmcULHBq
負けすぎてマジで自殺願望がでてきた…こんなに悩んだのは生まれて初めて…勇気のある話を下さい…
51 :
さんま:2006/06/21(水) 12:51:41.34 ID:W14mfyyH
>>50 __(^Д^)9m プギャー
_ __┌」_|‐――┐ーーy
.〇) )))二二二二二))___) | ||::: | :::::|\
 ̄ |ヽ'''''''''|||| | |:.| ::::|:::::V
(__lニニニニニニニl_| |: |.....:::::::|::::ヽ
_/ /月/  ̄ / :::::|≡|:二ゞ
____◎ ☆  ̄ /◎ _::::::|__|
∠_∠――――――――∠__/, ():((():ミ
|::::::::::::| 册册册册册册册 ||:::::::::::|():::≡(()ミ
ヽ::::::::::ll >―――――――ヾ::::::::ヾ::::::::::: /
ヽ::::::::\/ ヽ:::::::::\()/
52 :
山師さん:2006/06/21(水) 17:14:17.62 ID:4FwC0NTs
前置きが長くて
本題がしょぼいと想像
53 :
1:2006/06/21(水) 17:37:05.72 ID:x2a+wbrZ
>>49 >>50 悩んだって無駄だよ。悩んで見つけた答えなんてろくなモンじゃないし。
俺も必死に悩んで出した答えがデートレだったが、資金が半分近く減っている。
アルバイトして種を増やしたいが、高齢で心臓病の祖母がいるためそれもままならない。
マジで将来のビジョンが見えない。絶望的すぎて泣けてくる。
勇気付けて欲しいのはこっちのほうだ…
54 :
1:2006/06/21(水) 17:39:11.43 ID:x2a+wbrZ
かえる
蛙はいいなぁ。
ぴょんぴょん跳ねてりゃいいんだし…
おわり
55 :
餓鬼:2006/06/21(水) 18:48:53.93 ID:fmcULHBq
>>53お前も大変なんだな…俺もビジョンがまったく見えんよ。デイトレだってやれば負けるし…しかも負けたってここに書き込んだら凄まじく叩かれるしさ…王子とタラオがここからいなくなった理由がわかるよ…
56 :
1:2006/06/21(水) 20:08:22.88 ID:x2a+wbrZ
>>55 俺がどうすれば叩かれなくなるか教えよう。
簡単だ。今すぐその名前を捨てて名無しになればいいのだ。
57 :
さんま:2006/06/21(水) 20:09:15.70 ID:W14mfyyH
>>55 ∧ ∧ プギャー
( ^Д^)__ ♪
(( m9m9 _)
(__ノ ̄ 彡
58 :
さんま:2006/06/21(水) 20:23:45.91 ID:W14mfyyH
< ヽ
∠ハハハハハハハ_ ゝ
/ ∠_ | 餓鬼さんってさぁ・・・
/ ∠_ |
|  ̄\ / ̄ ̄ ̄ / | なんかそこら辺のクズと
. |__ ____ | |⌒l. | 匂い違いますよね・・・・・・
| ̄o /  ̄ ̄o/ | l⌒| . |
|. ̄/  ̄ ̄ | |〇| | 危険というか
. | / |,|_ノ | アウトローっていうか・・・
. /__, -ヽ || | もっとはっきり言うと・・・
. ヽ――――一 /\ |\
/ヽ ≡ / \_| \ クズの中のクズっていうか・・・・・・
/ ヽ / | |ー―
/ ヽ / | | ̄ ̄
/ヽ_,/ /| |
59 :
さんま:2006/06/21(水) 20:29:27.79 ID:W14mfyyH
糞王子 たらお 糞餓鬼 ウワ〜 ma いくら ホル
::::∧||∧:::::::::::::∧||∧:::::::::::::∧||∧::::┃::::∧||∧:::::::::::::∧||∧:::::::::::::∧||∧:::::::::::∧||∧::::
::( ⌒ヽ:::::::::( ⌒ヽ:::::::::( ⌒ヽ::┃::( ⌒ヽ:::::::::( ⌒ヽ:::::::::( ⌒ヽ:::::::( ⌒ヽ::::
:: ∪ ノ::::::::: ∪ ノ::::::::: ∪ ノ:::┃: ∪ ノ:::::::: ∪ ノ::::::::: ∪ ノ:::::::: ∪ ノ:::::::
::::: ∪∪:::::::::::::: ∪∪:::::::::::::: ∪∪::::┃:::::: ∪∪:::::::::::::: ∪∪:::::::::::::: ∪∪::::::::::::: ∪∪:::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::┃::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
60 :
1:2006/06/21(水) 23:38:31.43 ID:x2a+wbrZ
マネークエスト ――バーチャル上のビジネス――
第一章 カイン登場
「ほんと?お父様」
私の父はとても立派な人です。
困った人の相談に乗り、弱い人を助けたりとても優しい人なのです。
しかも物凄いお金持ちです。
儲けたお金も全部一人で独占したりせず、教会に寄付したり、図書館を建てたりと社会に還元しているのです。
だから周囲の人からもとても慕われていました。
私ももちろんお父様のことが大好きです。ただ私ももうすぐ十六才です。
いろんな国を見てみたいし、いろんな人と話してみたい。
でも私がそう言ってもお父様は決して認めてはくれませんでした。まだ早いと言われて終わりです。
でも今日ついに…
「ああ、マリアももうすぐ16だ。もうそろそろ旅にでてもいい頃だと思う。
ここファーレン王国から東に、リーンという大きな町がある。とりあえずそこに行ってみるといい。
ただ国の外にはモンスターがいるから護衛もつけていきなさい」
「嬉しい!ありがとう、お父様」
マリアは父に抱きついて喜びました。その日は興奮してなかなか眠れませんでした。
61 :
1:2006/06/21(水) 23:40:08.38 ID:x2a+wbrZ
途中であきるかもしれん…
62 :
山師さん:2006/06/21(水) 23:46:58.24 ID:1F1Vmf1e
2731 ニイウス コー
東証一部 6/26権利確定日
配当利率2%!
63 :
1:2006/06/22(木) 15:27:50.33 ID:zSdDhG2V
, つ─--'つ
/ __, ,__ヽ
/ ● ● l _ なんでこんな日にも負けるんだろう?
彡_ (_ ●_) /(__l もう駄目クマ
(____`つ───' \ 心が折れそうクマ…
___ .| \ ヽ ヽ\
// )-| \ \ __ \\_____
(二)/ (  ̄ ヽ ` ー- ー── `i
∠ __ ` -─── `'ー---───────;
64 :
山師さん:2006/06/22(木) 15:58:17.14 ID:iHfN74Wy
今日負けた奴なんて本当に存在しているのだろうか?
65 :
1:2006/06/22(木) 16:13:01.92 ID:zSdDhG2V
ここに…いるよ…orz
要するに損切りなんてしなけりゃいいんだよな…
ずっと持ってりゃいいんだよ…何も考えず…
66 :
山師さん:2006/06/22(木) 21:37:49.63 ID:ro0cKK6K
6758 It's a SONY
67 :
山師さん:2006/06/22(木) 22:56:11.26 ID:RMv/4rF5
>>65 お前間違ってるよ。
損義理が遅いんだよ。
早くして他の銘柄買えばいいのよ!
68 :
1:2006/06/23(金) 01:03:55.84 ID:T8+oBr/B
>>67 まったくもってその通りなんだが、
とろいのかどうしても損切りが遅れてしまう…
でも美人OLさんのスレを見て、俺もお金持ちを目指したくなってきた。
そこで夜間のバイトでもしようと思う。俺が自由に使える時間って夜くらいだし。
長期投資のほうが俺には向いてると思う。
小手川君に憧れてスイングやデイでやってきたけど、マイナスが増えるばかりだ。終わってる。
69 :
1:2006/06/23(金) 12:20:41.96 ID:T8+oBr/B
次の日の朝、マリアは父に会ってからすぐ城を出ました。城から一歩出るとそこは全くの別世界でした。
人一人おらず、不気味な雰囲気が辺りから漂ってきます。今にもモンスターが出てきそうです。
マリアも最初は不安でしたが、すぐその不安は解消されました。
父がつけてくれた護衛は強く、集団戦法でモンスターをあっという間に倒していくのです。
それにたいしたモンスターも出てきませんでした。
(よかった、無事に町につけそうだわ)
マリアとその護衛は、何事もなくリーンに着くことができました。
70 :
山師さん:2006/06/23(金) 13:18:21.52 ID:Y/fk553G
71 :
山師さん:2006/06/23(金) 22:24:02.13 ID:VEZuiFU6
しばらくボックスになりそうだから、
勉強しながらアルバイトがいいかもね。
焦らない事が一番の近道だよ。
72 :
1:2006/06/24(土) 00:46:11.63 ID:WX/hMDsg
警備のバイトがいいんだろうか?正直体力に自信がない…
誰かお勧めのバイト知らない?
73 :
餓鬼:2006/06/24(土) 04:33:57.21 ID:7svxDOeF
あ〜あ〜かなわなかったゆ〜め〜あ〜あ〜かなわなかったゆ〜め〜♪♪
74 :
山師さん:2006/06/24(土) 08:37:01.07 ID:pkNangrR
クソスレの匂いがプンプンしてきてるのだが・・・
75 :
ナット中尉:2006/06/24(土) 08:48:20.50 ID:CGPa9xm1
>>1 アズマさんの庵によると
時給の高さとバイトの難易度は比例しないらしいので
時給の高い仕事
後、交通費浮かせるように微妙な場所にある場所がいい
定期買って切符代をサヤ抜けるようになるべく毎日出る
ついでに、定期も場所によっては2枚使った方が
安上がりの区間があったりするので・・・・・
76 :
山師さん:2006/06/24(土) 09:07:45.35 ID:WX/hMDsg
>>73 株やめたの?やめなきゃいつか勝つかもしれないよ。
>>74 何とかその流れは阻止したい
>>75 ありがとう、なるべく時給のいい所を探してみる。
77 :
1:2006/06/24(土) 09:42:20.52 ID:WX/hMDsg
リーンでの生活はマリアにとってとても新鮮でした。
いろんな店があり、珍しいものがたくさんありました。
またさまざまな人から話が聞けました。ここからさらに東に行くと海という物があるそうです。
マリアも行ってみたいと思いましたが、その前に一度ファーレンに帰らなければなりません。
帰ったらまた父にお願いしなければと思いました。
リーンでの1ヶ月はあっという間に過ぎていきました。もう帰らなければならなくなりました。
少し残念だとも思いましたが、また来ればいいのです。
それにファーレンを懐かしいとも思うようになっていました。
最後の日、町のみんながマリア達のためにお別れのパーティを開いてくれました。
みんなと別れることになるのがとても悲しく、マリアは少し泣いてしまいました。
(また来よう…)
マリアはふかふかのベッドの中で町での出来事を思い出しながら眠りました。
78 :
山師さん:2006/06/24(土) 18:06:02.81 ID:5aGIDnR4
携帯電話で他社凌駕へ今秋までに対策=ソフトバンク株主総会で孫社長
*ソフトバンク <9984> は23日、都内で定時株主総会を開催した。孫正義社長が
ボーダフォン日本法人を買収して参入した携帯電話事業に関し「ヤフー <4689> などグループ企業とシナジーを出していけば十分戦えるし、
(NTTドコモ <9437> やKDDI <9433> を)十分凌駕(りょうが)できる」と語り、携帯電話で首位を目指す考えを強調した。
孫社長は、携帯会社を変えても電話番号はそのまま使える「番号持ち運び制度」が始まる今秋までに、主要な対策を講じ
契約者の囲い込みと新規獲得を図ると説明。第3世代携帯の通信網整備や端末の品ぞろえ拡充などに取り組む方針を改めて表明した。
(時事通信) - 6月23日21時2分更新
79 :
餓鬼:2006/06/24(土) 20:42:34.50 ID:7svxDOeF
80 :
山師さん:2006/06/24(土) 20:52:13.62 ID:6tKc7X4d
みんなのチカラ、オラにちょっとづつ分けてくれ
81 :
山師さん:2006/06/24(土) 20:59:17.50 ID:1/bAL8io
82 :
山師さん:2006/06/24(土) 22:12:12.77 ID:nytE+D0d
俺はこのスレ好きだぞ。面白い。
83 :
山師さん:2006/06/24(土) 22:18:23.17 ID:pkNangrR
俺はこのスレ嫌いだぞ。詰らん。
84 :
1:2006/06/25(日) 00:29:00.36 ID:lH/QiBk3
85 :
山師さん:2006/06/25(日) 13:50:47.45 ID:7YfS6pm2
まだー
86 :
1:2006/06/25(日) 19:42:52.79 ID:lH/QiBk3
次の日の朝、マリアとその護衛は皆に見送られ、町を出ました。
リーンからファーレンまでは1本道です。しかも行きですでに通った道なので、不安は何もありませんでした。
マリアが乗る馬車とその護衛は快適にファーレンに向かって進んで行きました。
しかし突然「ドガーン」と、地面が爆発したかのような音が辺り一面に響き渡りました。
それと同時にマリアが乗る馬車も、物凄い力でひっくり返されました。
「きゃあっ」
マリアは馬車がひっくり返ったときに頭を強く打ちましたが、それどころではありません。
なにかとんでもない事が起こったに違いありません。
急いで馬車から這い出ると多くの護衛が倒れていました。
「どうしたの!いったい何があったの?」
近くに倒れている護衛に尋ねると、その護衛は震える手で指を指しました。
その方向に目をやり、マリアは声にならない声をあげました。
とても巨大な体、大きな槍のような尻尾、そしてこちらを睨み付ける鋭い目
それはおおさそりと呼ばれるモンスターでした。
87 :
山師さん:2006/06/26(月) 09:14:47.23 ID:OjdQ/Wll
プププ
88 :
山師さん:2006/06/26(月) 11:18:40.73 ID:MLwp673J
----===ΞΞΞ \__○ノ 2ゲトズザ――!!!
89 :
1:2006/06/26(月) 16:10:03.62 ID:nlPdBESd
このままダット落ちしたら間違いなくただのクソスレだな。
夜にでも頑張って書くか。
90 :
山師さん:2006/06/27(火) 00:02:46.28 ID:6C8CaLQF
まだですか〜?
dat逝っちゃうよ〜。
91 :
山師さん:2006/06/27(火) 00:09:44.49 ID:Shfr2SAs
_ ノノ
ノノノ _ノoノ
|‖ ミ ‖  ̄  ̄
ヾ ___ │ _ // ‖
I /10000/ I ./8/
| |  ̄ ̄ ̄ I /。/ |‖ I
D @
m n _∩ ∩_ n m
⊂二⌒ __) (\___/) ( _⌒二⊃
\ \ ( ̄,, ,, ▼.l ) / /
\ \ | ● ● ヽ / / D
\ \ |/___l. |/ /
\ ( 。--。 ) //
\ ((_))/ / /___ ノノノ
\`ー`ニニ´‐―´/ \ 10000\
/ ・ ・ /  ̄ ̄ ̄
92 :
1:2006/06/27(火) 00:34:59.22 ID:U/eP08AS
「怯むな、突っ込め!」
隊長が命令を下すと、勇敢にも皆モンスターに突っ込んで行きました。
しかし皆おおさそりの尻尾に薙ぎ払われてしまいます。
護衛は皆倒されて、残ったのはついにマリア一人となってしまいました。
マリアは逃げようと思いましたが、足が震えて動く事もできません。
おおさそりはじりじりとマリアに近づいてきました。
そしておおさそりの尻尾がマリアに向かって振り下ろされました。
目を瞑り、終わったと思ったまさにその時、
ザンッ、と鋭い音がマリアの耳から聞こえてきました。
93 :
山師さん:2006/06/27(火) 07:43:24.97 ID:ijmTUSl9
これだけ?
94 :
山師さん:2006/06/27(火) 07:50:23.66 ID:NL/ZOWvh
がんがれ
95 :
山師さん:2006/06/27(火) 14:01:35.08 ID:7Ek6d2ts
ワクワク♪
96 :
1:2006/06/27(火) 15:07:30.65 ID:+bbJTql9
おそるおそる目を開けると、おおさそりは真っ二つとなって地面に倒れていました。
そしてその先に一人の青年が立っていました。こちらを心配そうに見ています。
「大丈夫か?怪我はないか?」
マリアは慌てて答えました。
「だ、大丈夫です。ありがとうございました、助けてくれて…」
「そうか、だが一応傷口がないかよく調べた方がいいぞ」
ようやくマリアも心が落ち着いてきて、笑顔で礼を言えました。
そしてゆっくり立ち上がって、倒れている護衛に声をかけていきました。
負傷した者もいましたが、どうやら皆無事のようです。
マリアはホッと胸をなでおろしました。
そしてあらためてマリアたちを救ってくれた青年に感謝しました。
「ほんとにありがとうございました。何と礼を言ったらいいか分かりません。
これは少ないですが感謝の気持ちです。どうか受け取って下さい」
マリアは馬車の中から旅費をすべて出してきました。かなりの額でした。
もう旅も終わったし、この青年にできる限りのお礼をしたかったのです。
「くれるというなら貰っておくよ」
青年はあっさり受け取ると、そのままその場を去ろうとしました。
97 :
山師さん:2006/06/28(水) 07:48:10.63 ID:yhaJCims
つぎつぎ
98 :
山師さん:2006/06/28(水) 11:57:42.19 ID:6V975XN2
ワクワク♪
99 :
山師さん:2006/06/28(水) 12:08:35.50 ID:N7TSqoYy
わ、全鯖落ちしてたんで、生きてる株板に来てみたら・・・
結構面白いスレ発見(・∀・)ラッキー!
ブクマしときやす〜
100 :
1:2006/06/28(水) 15:16:10.67 ID:7jBm4hZm
「あ…待ってください。できたらこの先の護衛をお願いできませんか?」
「別にいいけどその分の報酬は貰えるのか?」
「はい、ファーレンに着けば何とかなると思います」
「分かった、じゃあファーレンまで護衛すればいいんだな」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
マリアはホッとしました。何しろ護衛のほとんどが怪我をしていましたし、
また今のモンスターが出てきたらどうしようもなかったからです。
さらにマリアはこの青年のことも気になっていました。
おおさそりをたったの1撃で倒すなんて只者ではありません。
もっとこの人のことが知りたいと思ったのです。
ふたたび旅は再開されました。青年も護衛として付いていきました。
マリアが思ったとおり青年は只者ではありませんでした。
101 :
山師さん:2006/06/28(水) 17:36:37.83 ID:7jBm4hZm
祖母が最近苦しくて、死にたい、死にたいと言う事が多くなった。
その影響を受けてか、自分もとことん悲観的になったりしたが、
考えてみりゃ俺、健康なんだよな。
丈夫とはいえないが別に病気でもなんでもない。
今、自分の責任外の事、例えば癌なんかで苦しんでる人の事を思えば、
俺の悩みなんか屁みたいなもんだな。
もう開き直った。もう悩まん。むしろ俺のやるべき事に全力を注ごう。
俺のやるべき事は夜間のバイトを早く見つける事と、このスレを最後まで終わらせる事だ。
102 :
山師さん:2006/06/28(水) 17:38:56.32 ID:9k1//AHU
生まれて始めて誤爆がウザイと思った
103 :
山師さん:2006/06/28(水) 17:39:43.03 ID:9k1//AHU
スマン!
おれが誤爆したorz
104 :
1:2006/06/28(水) 18:16:10.61 ID:7jBm4hZm
>>103 よくある事、気にするな…って言いたいがほんとに誤爆か?w
105 :
山師さん:2006/06/28(水) 18:23:55.08 ID:aUqta415
.r-──-. __
/ ̄\|_D_,,|/ `ヽ
l r'~ヽ∠.__.ノヽ/~ ヽ l
| | l ・ ▲ ・` ,l | | 【呪いの成金パンダ】
ヽ::--ゝ, ∀ ノヽ--::ノ
;:;:. ./.:!:.:.:.`ゞ>-<7.〉:.:.:i.ヾ このコピペを見たら破産します。
从 __ _,,,/.:.:/:.:.:.:.:| }-{/i.:/.:.:.:.:|.:/ 他の場所にコピペしても無駄です。
从从百円}と_」.:/!.:.:.:..:. :.|! : リ.:.:.:.:.:り
 ̄ ̄  ̄ |.:.:.:.:.:./__:__ヽ.:.::\
\/.:.::..:.:.:.:.:.:..:\:.::./
/.:.:.:.:.:.:.「^Y.:.:.:.:.:.:|´
{.:.:.:.:.:.:.:.| ,!.:.:.:.:.:.:|
106 :
山師さん:2006/06/28(水) 18:48:02.39 ID:I8bb5bgZ
口には出さないでも、不安や苦労は誰もがしている。
だからあまり悲観するな。
もどかしくても出来ることをコツコツやるしかないしな。
みんなを勇気づけるスレで、1を勇気づけるのはスレ違いだったなw
107 :
山師さん:2006/06/29(木) 00:22:05.54 ID:RL4A+9dO
もし次スレ逝けたらスレタイは
文才と株才のない【俺をこのスレでみんなが勇気づける】超凡人
でケテーイでオケ?
108 :
1:2006/06/29(木) 01:21:45.21 ID:sr2sI0uj
>>107 ワロスw
でもたぶんこのスレで終わると思う。
つーかまだ100ちょっとなのに次スレいくなんてありえんだろ?
109 :
1:2006/06/29(木) 01:35:25.07 ID:sr2sI0uj
>>106 ありがとう。このスレで暖かい言葉貰ったの初めてだよ。
とりあえず焦ってもしょうがないと今は思ってる。
コツコツやっていくよ。
110 :
餓鬼:2006/06/29(木) 02:02:13.20 ID:9CSH/veU
オラァーーウォーー
111 :
山師さん:2006/06/29(木) 09:46:22.16 ID:wAjcT5no
また鯖落ちたか?
112 :
1:2006/06/29(木) 12:20:57.83 ID:sr2sI0uj
青年の名はカイン・フォースター
職業は冒険者で、冒険者レベルは11だそうです。
その強さを証明するかのように、彼は出てくるモンスターをあっという間に片付けていきました。
また彼からいろんな話も聞く事ができました。東にある海の事、
ドラゴンに遭遇して死にそうな目にあった事、ここから遥か遠くにある町の事など
どれもマリアには刺激的でワクワクするようなものばかりでした。
そしていつの間にかカインのことを好きになってしまっていたのです。
何とかこの気持ちを伝えないと……それもファーレンに着くまでの間に。
マリアはそのチャンスを待っていましたが、なかなかうまくいきませんでした。
そして、あとわずかの距離でファーレンに着くといったところで、
マリアは気になる洞穴のようなものを見つけました。
113 :
1:2006/06/30(金) 11:03:46.91 ID:oRL9RVpY
(あ……ここってひょっとして…)
マリアはみんなに、少し待ってもらうように頼むと、一人洞穴の中に入っていきました。
護衛たちはその様子を心配そうに窺っていました。
カインもその場で待っていましたが、一人で行かせてもよかったのかと少し不安になりました。
しばらくして洞穴からマリアが出てくると皆、安堵の息を漏らしました。
しかしマリアは洞穴の前で立ち止まり、
「カインさまーー」と手を振りながらカインにこちらに来るように指示してきました。
カインは訝しがりながらもとりあえずその場に行きました。
「いったい何だ?護衛は呼ばなくてもいいのか?」
「カイン様にだけ見てもらいたかったんです。それにお話したい事もありましたから…」
「ふうん……」
「すみません、一緒に来ていただけますか?」
そう言うとマリアは再び洞穴の中に入っていきました。
「お、おい……」
カインも慌ててマリアの後をついていきました。
114 :
山師さん:2006/06/30(金) 11:17:18.87 ID:ap7YF+9e
お悩み相談スレかと思って覗いたら、、、
115 :
1:2006/06/30(金) 11:21:57.26 ID:oRL9RVpY
>>114 俺も最近、このスレの存在意義ないんじゃないかと思ってる…
116 :
山師さん:2006/06/30(金) 13:33:50.19 ID:bQbkNu3J
そんなことないぞ。
いい時間つぶしになるから、続けておくれ
117 :
1:2006/06/30(金) 15:06:24.08 ID:oRL9RVpY
「これは凄い…」
洞穴の中に入り、カインは驚きました。
洞穴の中はヒカリゴケがたくさん生えており、とても明るかったのです。
洞穴は思ったよりも深く、さらに奥まで続いているようでした。
「実は子供の頃から、ここにはよく来ていたんです。ここは町からも来ることができるので…」
マリアが指を指した方を見ると、わずかに光が漏れていました。
「あそこからもここに来る事が出来るんです。私しか知らない秘密の場所です。
もし父にこんな所に来た事がばれたら間違いなく叱られます」
マリアは笑っていましたが、突然真面目な顔になって話を続けました。
「あの……ほんとにありがとうございました。ここまで護衛を引き受けて下さって。
旅を無事、終える事が出来たのもカイン様のおかげです。感謝します」
「別に礼を言う事はないよ。ちゃんと報酬も貰うわけだしさ…」
「その、あの……」
「ん?」
長い沈黙が続きました。
(駄目だわ、このままじゃ話が終わってしまう… 言わなきゃ… 私の気持ちを伝えなきゃ)
「とりあえず外に出ようか。君の護衛も心配しているよ」
カインはそう言うと、洞穴から出ようとしました。
118 :
1:2006/07/01(土) 00:09:24.80 ID:eWbniFrh
「あっ…だ、駄目です」
マリアは必死になってカインの手を掴みました。
「ど、どうした?何か言いたい事があるのか?」
カインはとても驚いているようでした。マリアは恥ずかしさで死にそうになりました。
頭がかぁーっと熱くなり何がなんだか分からなくなりました。
「あの…ですから…その…わたしと付き合って下さい。じゃなくて、す、好きです。
たぶん初めて会ったときから…ですから…つ、付き合って下さい…」
マリアは顔を真っ赤にして、必死に自分の気持ちを伝えようとしました。
カインも正直困ってしまいました。
(これって告白されたんだよな…嘘だろ?まだ会ってからたった3日だぞ…)
しかし、その3日間はカインにとって密度の濃い時間でした。
マリアに自分が今まで経験してきた事を話すのがとても楽しかったのです。
もっとマリアに話を聞いてもらいたい。そう思うようになっていました。
カインはマリアの顔をじっと見ました。とても整った顔をしています。かなりの美人です。
カインには断る理由が見つかりませんでした。
(案外、こんなものなのかもしれないな…)
カインは心を決めました。
119 :
山師さん:2006/07/01(土) 10:04:39.86 ID:ulb5chI8
セクスまだー。
120 :
山師さん:2006/07/01(土) 10:35:39.62 ID:yJSdGO92
カレーおちまだー?
121 :
1:2006/07/03(月) 11:50:39.03 ID:uu41DA2+
「付き合うなんて中途半端なのは駄目だな。結婚なら考えてもいい」
「え…?け、結婚!!!」
「どうせ半年も付き合えばそんな事を考えるようになるだろう?
その時になって、また考えたり悩んだりするなんて時間の無駄だし俺は嫌だ」
おろおろしながらも、マリアはなんとか正気を保ってカインに返答を返しました。
「ですが…まだお互いの事もよく分かっていませんし…」
「そんなの永遠に分からないよ。長く付き合っていればそのうち分かるなんて、そんなの幻想だよ。
君と出会ってからの3日間はとても楽しかった。それで充分じゃないのか?」
「でも…」
「じゃあこれでこの話は終わりだ。ファーレンに着いたら報酬を貰ってそれでお別れだな」
マリアはお別れという言葉に敏感に反応しました。そんなのは絶対にいやだと思いました。
「え……そんな…待ってください。け、結婚します。ふ、ふつつかものですが、
どうかよろしくお願いします」
「よし、決まりだ。これからもよろしく、奥さん」
カインは満足そうな顔で手をマリアに差し出しました。
(これでよかったのかしら?……)
マリアは何となく腑に落ちないものを感じましたが、同時にカインと一緒になれるのを嬉しくも思いました。
洞穴から出てきて、護衛に結婚することを話すと、みんな腰を抜かすほど驚いていました。
その様子を見て、2人は顔をあわせて笑いました。
122 :
山師さん:2006/07/03(月) 11:54:29.25 ID:TNrC/WvV
日足的に見て明日のガンホーとかブイテクはどうですかね???
GUならもちこすんですが
123 :
1:2006/07/03(月) 12:07:15.97 ID:uu41DA2+
マジレスするけど、よほど自信があるならいいけどそうじゃないなら新興はやめとけ。
王子なんかそれで退場したし。俺も今のとこデイだけど新興ではあまりやってない。
もっとも負けてる俺なんかの意見は参考にならないけどね。
124 :
山師さん:2006/07/03(月) 15:08:41.08 ID:08U06xqr
7709
毎日高逆日歩つきまくり
06年は海外進出で赤字計上したが
07年は業績大幅回復
125 :
1:2006/07/04(火) 11:32:32.33 ID:9t8HWIaC
第2章 結婚条件10億G
「それは認められないな」
「どうして?お父様」
カインとマリアは無事ファーレンに着くと、さっそくマリアの父に会いに行きました。
マリアにとっては2ヶ月ぶりの父との再会です。
久しぶりに父と会える、そう思うとマリアは嬉しさで心が躍るのでした。
父も同じ気持ちの様でした。
マリアが無事に帰ってきた事を知り、早速パーティーの準備をしていたのです
しかし、マリアからカインと結婚するという話を聞き、父の顔色が変わりました。明らかに怒っているのです。
「聞けば彼は冒険者という事だが、冒険者などいつモンスターに殺されてもおかしくない。
そんな人間に大事な1人娘をやるわけにはいかん」
父の言葉に真っ先に怒りをあらわにしたのはマリアでした。
「カイン様が殺されるですって?そんな事ある訳ないわ。お父様もよくそんな事を口にできたものだわ」
マリアはなぜ父がこんな事を言い出すのか理解できませんでした。
てっきり父が歓迎してくれるものと信じて疑っていなかったのです。
126 :
1:2006/07/05(水) 11:38:05.88 ID:qSsg4CBX
「危険な仕事は冒険者ばかりとは限らないわ。どんな事にも必ず危険は存在するのよ。
そう言えば数年前、商人が強盗に襲われたそうよ。ある意味冒険者より危険かもしれないわ」
父は顔を真っ赤にしていました。その襲われた商人とはまさしく自分の事だったからです。
「マリア…… 言っていい事と悪い事があるぞ……」
「言わせているのはお父様だわ!」
あまりの剣幕に父もさすがに怯みました。
「私はお前のために言っているんだ」
「だったら私達の結婚を認めて!」
もはやマリアは聞く耳を持っていませんでした。
カインには何もできず、その様子をずっと見ていただけでしたが、
さすがに黙ってはいられなくなってマリアに諭す様に言いました。
「マリア、もういいよ。お父さんが言う事ももっともだ。さすがにいきなり過ぎたかもしれない。
結婚なんてこんな簡単に決めていいものじゃなかったよな。無茶言って悪かった」
「カイン様……」
カインにこう言われては、マリアにももう何も言うことが出来ませんでした。
マリアの父もホッとしたようです。渡りに船とはまさにこのことだと思いました。
127 :
山師さん:2006/07/05(水) 14:53:42.31 ID:FdjrYYDM
わたしは霊媒体質ではなく、霊の存在を感じることはできませんが、
守護霊さまが付いていてくださることはわかります。
そして、いつも守っていただいているのを感じています。
守護霊さまは、わたしが窮地に陥りそうになったとき、そっと助けてくださります。
命を救ってくださったこともあります。
ですから、毎日、心の中で「今日もありがとうございます。」と、
感謝の思いをむけています。
ひとりでいるときには声に出して言うこともあります。
すると心の底から温かな気持ちになれます。
不思議なことだなとは思いますが・・・。
天使さまは、わたしはよくわからないのですが、
わたし個人を守ってくださっている守護霊さまとは違い、
わたしたちを創ってくださった創造主さま(神さま)の使いとして、
万物を見守っている存在?
いずれにしても、わたしたち人間は、自然界を含め、多くの存在に助けられ、守られて生きています。
決して自分ひとりでは生きてはいけません。
ですから、今、自分がここに存在していることを「幸せ」として受け入れ感謝し、
自分を大切にして生きていくこと。。。
それが、わたしたちを見守ってくださっているすべてのものの思いに報いることだと思います。
128 :
山師さん:2006/07/05(水) 16:20:06.22 ID:P3e9cLA3
書籍化決定しますた
129 :
1:2006/07/06(木) 11:29:58.55 ID:YIiQyfLZ
「彼の言うとおりだ。まだ結婚なんて早すぎる、うん、早すぎるぞ」
なんとなく父の言い方が癪に障り、マリアは父を睨み付けました。
慌てて父は話を転換しました。
「まあ、彼がもっとお金を稼げる職業だったら私も歓迎するんだが、
冒険者じゃその日暮らしの生活になるだろう。苦労するのは目に見えている」
この言葉にはカインが反論しました。冒険者を侮辱されたような気がしたのです。
「一応、それなりには稼いでいるつもりですが…」
「それなりでは駄目だ。もし君が倒れたら収入の道が絶たれてしまう。
やはりそれなりの蓄えがなければ安心して娘をやることはできない」
カインは黙ってしまいました。残念ながらカインは資産といえるようなものは持っていなかったからです。
つい最近新しい武器を買ってしまったからです。
その様子を見て、マリアの父はここぞとばかりに駄目押しをしました。
「君が10億G貯めることが出来たら二人の結婚を認めてもいい。だがそれまでは絶対ダメだ」
「ええっ!!!そんな……」
「本当!!!お父様」
父の話に全く異なった反応が返ってきました。
130 :
1:2006/07/06(木) 16:26:15.02 ID:YIiQyfLZ
父の話に全く異なった反応が返ってきました。
「今言った事うそじゃないわよね?10億Gをカイン様が貯めたら私達の結婚認めてくれるのよね?」
目をきらきらさせながら、マリアは父に迫ってきました。
「う、うむ。本当だ…」父はしどろもどろになりながらマリアに約束をしました。
「ありがとう、お父様。カイン様も聞きましたね。私達結婚できます!」
「マリア…… あのな…」
「そうと決ったらぐずぐずしてはいられないわ。
どうすればカイン様が10億G貯められるか考えないと」
喜びでいっぱいの様子でマリアは屋敷から出て行きました。
カインは頭を押さえながら、マリアの後を追いかけて行きました。
マリアの父はその様子をポカーンと見ていました。
131 :
山師さん:2006/07/06(木) 21:30:48.95 ID:c2dXT63e
132 :
山師さん:2006/07/06(木) 22:52:23.68 ID:3d/VpJ67
ここに居るよ。ただ書き込みはしないだけで
133 :
1:2006/07/07(金) 11:12:58.64 ID:EuKMJ4jz
第三章 大泥棒カイン ただいま参上
「そうでしたか…どうやら私は勘違いをしてしまったようですね…」
例の洞穴の中でマリアはしょんぼりとうなだれていました。
「あれを勘違いと言っていいものか…まるで聞く耳を持っていなかったじゃないか」
カインはマリアを責める様な目をしました。
屋敷を出たマリアは人とすれ違うたびに、「私達、結婚するんです」と言いまわりました。
噂は町中を駆け巡り、もはや二人の結婚は既成の事実となってしまいました。
カインが止めようとしても全くの無駄でした。
カインが何とかこの洞穴にマリアを連れてくる事が出来たのは、だいぶ時間が経ってからのことでした。
洞穴の中でカインはマリアに必死に説明しました。
自分の収入は年間1000万Gがやっとだという事、
それもほとんど生活費や武器の購入で無くなってしまうということ、
したがって10億G貯めるなど100年かけても無理だということを伝えると、
マリアはようやく事態を呑み込み、青ざめた顔をしました。
「つい嬉しくて…すみませんでした…」
「もういいよ、それよりもこれからどうするべきか…」
カインが必死に悩んでいると、マリアが申し訳なさそうに聞いてきました。
「あの…やはり10億G稼ぐのは無理でしょうか…」
「逆立ちしたって無理だな。1000万Gだって年中無休で働いてやっとだ。
商人みたいに物を売る仕事じゃないしな」
カインからすれば何気なく言った言葉でした。
「商人……それだわ!!!」
マリアは洞穴全体に響き渡るほどの声でカインに向かって叫びました。
134 :
1:2006/07/08(土) 23:56:57.44 ID:vyg9+N+T
「な、何だ、いきなり……」
「カイン様が商人になればいいんです。何でこんな簡単な事に気が付かなかったのかしら」
「俺が商人だと?」
あまりにも突拍子もない事で、カインは目を丸くしました。
「そうです。それなら10億稼ぐ事が出来ます」
マリアは自分の考えがとても気に入ったようです。これでカインと結婚出来ると本気で喜んでいました。
「俺が商人なんてなれるわけないじゃないか」
「なれますよ。この国には職業選択の自由がありますから」
「だからそういう問題じゃなくてだな……」
カインはどうすればマリアが理解してくれるのか、心底頭を悩ましました。
「俺は今まで商売なんかやった事がない。モンスターを倒す事以外、能のない人間なんだ。
商売など出来るわけがない」
「それはやってみなければわかりませんよ。それに私はカイン様なら出来ると信じています」
カインはだんだんイライラしてきました。そしてついに怒りが爆発しました。
「いい加減にしろ!!!人には出来ることと出来ない事がある。俺には商売なんて出来ないんだよ!!!」
「………」
しばらくの間、沈黙が続きました。カインも冷静さを取り戻し、マリアに一言謝りました。
「すまない、怒鳴ったりして……」
素直に謝られて、逆にマリアは驚いたようでした。
「いえ、私こそ…カイン様の気持ちも考えず勝手な事ばかり言ってしまって…」
「すまないが一人になりたい。先に帰ってくれ」
「はい…」
マリアが洞穴から出て行くのを見届けてから、カインはこれからどうすればいいか必死に考えました。
135 :
1:2006/07/10(月) 19:49:46.14 ID:dX1ERVc3
(商人になどなれない…そんな事俺には無理だ。ではどうやって10億G稼ぐ?
何か他にいい方法はないものか…)
しばらく考え続けていましたが、何も思いつきませんでした。
ついには疲れて、その場で寝そべってしまいました。
(ダメだ…どう考えたってそんな方法あるわけ無い。
大体何で俺がこんな事で悩んだりしなきゃならんのだ、アホらしい…)
カインはその場から立ち上がると、息抜きにモンスターを倒しに行きました。
カインは山でスライムやドラキー等の、弱いモンスターをしこたま倒していましたが、
山の下を馬車が通過するのが見えました。どうやら商人の馬車のようでした。
せっかく気晴らしが出来たというのに、またカインは嫌な事を思い出してしまいました。
(護衛をたくさんつけやがって…いかにもいっぱいお金を持っているみたいじゃないか)
いかにもどころか間違いなくいっぱいお金を持っているのです。
でなければあれほど護衛を連れてくる事など出来ないし、またその必要もないからです。
(大体俺は商人という奴が嫌いなんだ、あいつらはお金の事しか考えてないんだからな。
そんなにお金があるなら、俺に半分くらい分けてくれてもいいじゃないか………ん?待てよ…)
カインは突然何かを思いついたようです。
しばらく商人を眺めながら、何事かを考え続けていました。
(そうだ…これがいい…これしかない…ククク……)
商人を眺めるカインの目は怪しく光っていました。
136 :
山師さん:2006/07/10(月) 19:59:37.45 ID:QKjQwjgg
つまらん
137 :
山師さん:2006/07/11(火) 00:15:52.93 ID:J2cXKYBB
なにが1をここまで掻き立てるのか・・・
138 :
1:2006/07/11(火) 15:25:22.31 ID:TBcTmtrK
その日の夜…
一人の青年が盗賊の住み家を襲いました。
その男はとても強く、盗賊が何人で来ようが歯が立ちませんでした
盗賊は次々と倒されて、ついには盗賊のボス一人だけが残されました。
「だ、誰だ…貴様は…」
青年は質問に答えず、ボスに詰め寄っていきました。
「た、頼む…助けてくれ… 金ならそこにある、好きなだけ持っていい。だから……」
青年はちらっとそれを見ましたが、またボスの方に近づいていきました。
「悪いが、そんなもんじゃ全然足りないんだ」
そして青年はボスの首をぎゅっと絞めながら言いました。
「今から俺の仕事を手伝え。そうしたら見逃してやるし、なんなら分け前をやってもいい」
青年が手を離すと、ボスは苦しそうな表情ながらも、何とか話してきました。
「仕事って、いったい何の仕事なんだ?」
「来れば分かる。お前たちに最適の仕事だ」
青年は笑みを浮かべながらそう言いました。
139 :
山師さん:2006/07/12(水) 04:00:06.38 ID:6IWP51Lm
高額収入バイト!お前に最適の仕事だ!って謳って
青年に偽造一万円札を使わせるんだな。
140 :
山師さん:2006/07/12(水) 04:05:11.92 ID:rPW3IIYM
なんだこのオナニーすれは!?
141 :
1:2006/07/12(水) 12:21:25.72 ID:Yy5MyiS2
>>139 糞スレ終了ならそんな展開もありかもね…
>>140 株板にも、たまにはこんなスレがあってもいいでしょ…
といっても、少し疲れて来た… 俺の精神力がどこまで続くか…
142 :
山師さん:2006/07/12(水) 23:59:27.68 ID:RJvQMig4
>>1 くだらん事やめてお前のポートフォリオ晒せや
そりゃもうひどいもんなんだろうな〜
143 :
山師さん:2006/07/13(木) 05:36:09.92 ID:Qb8O9dbw
ごめん
>>1俺はお前好きだぞ!だからまだ続けろよ!
全然読んでないけどな
144 :
1:2006/07/13(木) 11:21:09.85 ID:gKFD6C2z
ガラガラガラ……
今日も商人の馬車が、昨日と同じ場所を通りました。護衛もたくさん引き連れています。
馬車には大量の商品が積まれているようです。
従者もそれを傷つけない様、慎重に行動していました。
それを山の上から眺めている者たちがいました。
その集団のリーダーらしき者を除き、みんな緊張しているようです。
そしてそのリーダーの指示で、皆静かに商人の馬車へと近づいていきました。
ぎりぎりまで近づき、リーダーが「それっ」と声をあげると、
みんな破れかぶれで商人の馬車に飛び掛りました。
商人を護衛する者達も一瞬狼狽したようでしたが、すぐに事態を把握したようです。
「山賊だ、退治しろ!!」
護衛は馬車に群がっている山賊を片付けようとしましたが、山賊のリーダーがそれを阻みました。
腰にぶら下げている剣を使うこともせず、手業のみで護衛を倒していきました。
護衛をあらかた倒すと、商人の馬車を奪った山賊たちと共に引き上げていきました。
145 :
1:2006/07/14(金) 12:07:07.77 ID:51QHu7Xn
山賊たちは住み家に戻ると、今回の襲撃がうまく行ったことに大変喜びました。
その日の夜は、飲めや歌えのどんちゃん騒ぎでした。
「しかし、こうもうまくいくとはなあ」
「ばかやろう、俺は最初からうまくいくと確信してたぜ」
山賊の手下その1とその2はおおはしゃぎで今日の戦果に酔いしれていました。
「まあ、それもこれもすべてあんたのお蔭なんだがな。兄さんほんとに強いな。今日は助かったぜ。
俺たちじゃ、あれだけ多くの護衛を倒すなんて無理だしな」
山賊その3は一人で飲んでいる青年に話しかけました。
「別に大した事はしてない。むしろお前達に手伝って貰って助かったのは俺の方だ。
俺だけじゃあれだけの荷物を運ぶ事なんてできっこないしな」
カインは愉快そうに大量の商品を見ながらそう答えました。
「それはそうと、ほんとに分け前は取り半でいいのか?」
「勿論だ。これからもよろしく頼むぞ」
そう言われ山賊は改めて安心した様子で、再び仲間達と一緒に酒で盛り上がりました。
(思ったより簡単だったな。)
カインは今日の事を振り返り、つくづくそう思ったのでした。
強奪した商品をすべて売り捌けば1億Gは軽く超えるでしょう。
取り半でも5000万G、これをあと20回繰り返せば目標達成です。
少し良心が痛みましたが、関所も通らずこんな山道を通る者など、
やましい事があるからに違いありません。
(ま、危なくなったら奴らにすべて罪を被せればいいだけの事だしな…)
これでマリアと結婚できる、そう思うとカインの心は踊るのでした。
しかし残念ながら事はカインの思う様には進まなかったのです。
146 :
山師さん:2006/07/14(金) 22:50:45.73 ID:MVy5hOr5
続きが楽しみじゃ。
わくわくするのう。
147 :
山師さん:2006/07/14(金) 23:28:29.65 ID:Rby3C7hY
↑
おまい
本当に
読んでる?
148 :
山師さん:2006/07/14(金) 23:43:03.41 ID:AWyixuiS
創作は好きじゃぞ。
149 :
山師さん:2006/07/14(金) 23:53:33.43 ID:5yOeDS41
息抜きにも丁度イイスレだと思うよ。
是非続けて欲しいです(゚ー゚)b
150 :
山師さん:2006/07/15(土) 00:05:51.70 ID:2IFQIDK6
かなり楽しみにしておる。
カインはどうなるのか。
どんでん返しが起こるのかが見物じゃな。
151 :
ペシミスト:2006/07/15(土) 00:14:49.23 ID:Yhuh725K
セクースまだ?
152 :
1:2006/07/16(日) 01:04:33.83 ID:QoGrHsX/
次の日、山賊に襲われた商人は領主に被害を訴えました。
カインの考えた通り、商人には裏がありました。密輸をしていたのです。
しかし、その商品は山賊に奪われていたため、証拠はもはやありませんでした。
また領主も、山賊の存在を苦々しく思っていたため、この機会に一掃してしまおうと考えたのです。
その日のうちに討伐隊が編成されて、山賊はあっという間に退治されてしまいました。
山賊は拷問にかけられて白状したため、カインが首謀者であることも明らかになったのです。
結局、カインも捕まってしまいました。牢獄行きです。
153 :
山師さん:2006/07/16(日) 20:08:39.85 ID:3GJ2GALy
ナ ゝ ナ ゝ / 十_" ー;=‐ |! |!
cト cト /^、_ノ | 、.__ つ (.__  ̄ ̄ ̄ ̄ ・ ・
ミミ:::;,! u `゙"~´ ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ ゞヾ ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
ミ::::;/  ゙̄`ー-.、 u ;,,; j ヾk'! ' l / 'レ ^ヽヘ\ ,r゙ゞ゙-"、ノ / l! !ヽ 、、 |
ミ/ J ゙`ー、 " ;, ;;; ,;; ゙ u ヾi ,,./ , ,、ヾヾ | '-- 、..,,ヽ j ! | Nヾ|
'" _,,.. -─ゝ.、 ;, " ;; _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ | 、 .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
j / ,.- 、 ヾヽ、 ;; ;; _,-< //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─-- エィ' (. 7 /
: ' ・丿  ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、 i u ヾ``ー' イ
\_ _,,......:: ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... ' u ゙l´.i・j.冫,イ゙l / ``-、..- ノ :u l
u  ̄ ̄ 彡" 、ヾ ̄``ミ::.l u j i、`ー' .i / /、._ `'y /
u `ヽ ゙:l ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_  ̄ ー/ u /
_,,..,,_ ,.ィ、 / | /__ ``- 、_ l l ``ーt、_ / /
゙ u ,./´ " ``- 、_J r'´ u 丿 .l,... `ー一''/ ノ ト 、,,_____ ゙/ /
./__ ー7 /、 l '゙ ヽ/ ,. '" \`ー--- ",.::く、
/;;;''"  ̄ ̄ ───/ ゙ ,::' \ヾニ==='"/ `- 、 ゙ー┬ '´ / \..,,__
、 .i:⌒`─-、_,.... l / `ー┬一' ヽ :l / , ' `ソヽ
ヾヽ l ` `ヽ、 l ./ ヽ l ) ,; / ,' '^i
捕まるの早っ!w
154 :
山師さん:2006/07/16(日) 22:32:17.86 ID:uE+Sw5DR
急展開!
155 :
1:2006/07/17(月) 14:10:12.05 ID:FS33GdwX
第四章 原価>売上=破産?
カインが牢獄に入れられたという話を聞き、マリアは胸が張り裂けそうな思いでしたが、
こうしてはいられないと思い、すぐさま行動に移りました。
まず牢獄の門番に会い、何とかカインを出獄させてもらえないかと掛け合いました。
門番も最初は渋りましたが、マリアが名門シュトライザー家の一人娘である事と、
こっそり門番に手渡した賄賂が決め手となって、
1億Gの保証金を出せばカインは出獄できる事になりました。
次にマリアは父に会い、カインが捕まったのは父がカインに無茶苦茶な要求をしたからだ、
1億Gを出さなければこの家から出て行くという、半ば脅しともいえる事を父に言い、
1億Gをその日のうちに手に入れました。
マリアの父がカインに無茶な要求をしたとき、喜んで賛同したのはマリアでしたが、
本人はその事はきれいさっぱり忘れているようでした。
いずれにしろカインは牢獄から出てくる事が出来ました。
門番から出獄出来たのは、マリアが一生懸命動いてくれたからだという事を聞き、
カインはマリアに心の底から感謝しました。
同時に自分がやった事をとても恥ずかしく思いました。
マリアのためにもなんとしても10億G作ってみせる、そう決意に燃えていました。
156 :
山師さん:2006/07/17(月) 15:32:13.21 ID:9vX158JS
カインとマリア編は思ったより長いな。
いつどんな中途半端なところで
おわり
と書かれるかドキドキしながら
読んでるぞ!
157 :
山師さん:2006/07/17(月) 21:24:17.57 ID:AiNhej59
|┃
|┃三 ,ィ, (fー--─‐- 、、
|┃. ,イ/〃 ヾ= 、
|┃ N { \
|┃ ト.l ヽ l
ガラッ.|┃ 、ゝ丶 ,..ィ从 |
|┃ \`.、_ _,. _彡'ノリ__,.ゝ、 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃三 `ゞf‐>n;ハ二r^ァnj< y=レヽ < この先の展開は我々MMRの力を
|┃. |fjl、 ` ̄リj^ヾ)  ̄´ ノ レ リ | もってしても分析できない
|┃三 ヾl.`ー- べl,- ` ー-‐' ,ン \____________
|┃ l r─‐-、 /:|
|┃三 ト、 `二¨´ ,.イ |
|┃ _亅::ヽ、 ./ i :ト、
|┃ -‐''「 F′:: `:ー '´ ,.' フ >ー、
|┃ ト、ヾ;、..__ , '_,./ /l
いつも楽しみにしてます。
158 :
1:2006/07/18(火) 11:36:16.18 ID:U6OFRlM8
まずカインは、どんな仕事がいいのかじっくり考えてみました。
(なるべく簡単なのがいいな…面倒くさいのは勘弁だ。楽に儲けられる商売、何かないだろうか…)
3日間カインは考え続けました。結果思いついた商売がいくつか出て来ました。
カインは質屋を始める事にしました。
カインの友人で質屋をやって大儲けした人がいたからです。
あいつに出来るなら、俺もやってやれない事もないだろう、そう考えたのです。
町の一角に場所を借りて、カインは生まれて初めて商売をする事になったのです。
(何か、ワクワクするな)
カインは奇妙な心の高揚感を感じました。戦闘とはまた違う不思議な気分です。
しかし実際始めてみると、すぐに問題が発生しました。
客が全く来なかったのです。
待っても、待っても、客が来てはくれませんでした。
(いったいどういう事だ?もう店を開いて2週間だぞ!なぜ来ない。)
カインはだんだんいらいらしてきました。もともと気は短いほうなのです。
客が来ないのは当たり前です。
何故ならそこは人通りも悪く誰もカインの店の存在を知らなかったからです。
それでも3週目にはようやく、サインの質屋に最初の客が現れたのです。
159 :
山師さん:2006/07/18(火) 11:43:45.90 ID:U6OFRlM8
1行目→カインは商売を始めることに決めました。それしか方法はないと思ったからです。
最後→サ× カ○
160 :
山師さん:2006/07/18(火) 20:36:59.58 ID:6dWvEAqt
どんな客なのだろうか…。
161 :
1:2006/07/19(水) 11:28:18.45 ID:EEs8jhRk
「いらっしゃい」カインは元気一杯に挨拶しました。
その客は古臭くてぼろぼろの壺をカインの前に出しました。
「この壺……いくらで引き取ってくれますか?」
「うーん……」
カインは困りました。
その壺が市場ではどのくらいの価値なのか、カインには見当が付かなかったからです。
(こんな古臭い壺、1Gの価値もないと思うが…いや、そう見えて実は物凄く高価なものかも…
分からん、壺なんて今まで興味もなかったし…)
「どうしました?」
カインがあまりにも長い間悩んでいたので、客は不審な目をしました。
「あ…すみません。そうですね、この壺でしたら50Gほどでお引き取りしますが、
それでよろしいでしょうか?」
カインはとりあえず適当な値段をつけることにしました。
客をあまり待たせて、店の信頼が落ちたら大変だと思ったからです。
「はい!!!それで充分です。ありがとうございます」
客は露骨に明るい表情で店を出て行きました。
実のところ、その壺はカインが最初に思った通り1Gの価値も無かったからです。
(少し高すぎただろうか…、まあいい。最初はバーゲンセールでもやったと思えばいいか)
そう気を取り直していると、不思議にもまた次の客がやってきました。
162 :
山師さん:2006/07/19(水) 13:45:40.81 ID:XyWwXXg1
なんの勉強もしないでデイトレ始めて2ヶ月で50万溶かしたおれに似てる
163 :
1:2006/07/19(水) 21:24:25.54 ID:EEs8jhRk
「ここで品物を引き取って貰えると聞いてきたんですが……」
「ええ、勿論。どんなものでも引き取らせて頂きますよ」
そう言いながらも、カインは先ほどの失敗を取り返そうと考えていました。
今度は出来る限り安く買い叩いてやる、そう決意していました。
「この鍬を売りたいのですが、いくらで買っていただけますか?」
「鍬ですか…」
カインは目の前の鍬を見ながら思考しました。
(鍬の事なんかほとんど知らんが、大体10Gぐらいで売っているはずだよな…
なら半値ぐらいで引き取るべきだろうか?)
しかし目の前の鍬はぼろぼろでそれだけの価値はなさそうです。
ここは安く買い叩くチャンスだとカインは思いました。
「そうですね、2Gなら引き取りましょう」
カインがそう言うと、客はがっくりと肩を落としました。
「そうですか…専門家のあなたがそう言うのでしたら、
やはりその程度の価値しかないのでしょうね。2Gで売るのは先祖に申し訳ありませんが、
背に腹はかえられませんからね…」
「何か訳がありそうですね。私でよければ話を聞きますよ」
カインがそう言うと、客も誰かに話を聞いて貰いたかったのか話はじめました。
聞くと、その鍬は3代もの間使われ続けた、とても思い入れのある鍬だそうです。
しかし妻が病気となりお金もないので、
先祖には申し訳ないがこの鍬を売る決心をしたというのです。
「なるほど…そういう事でしたか」
そう聞くと、カインはこの鍬がとても価値の有るものに見えてきました。
それに目の前の客を助けたくなったのです。
「話は分かりました。その鍬20Gで引き取りましょう」
「20Gも!!!ありがとうございます」
その客はよほど嬉しかったのか、飛び跳ねるように店を出て行きました。
164 :
1:2006/07/20(木) 12:16:54.40 ID:Udg4PEuK
次の日、カインの店に客が殺到しました。
どんなものでも高く買い取ってくれる、
実際の価値の何倍もの値段で引き取ってもらえるという噂はあっという間に町中に広まりました。
そして客は自分の要らないものをカインの店に持ってきたのです。
ぼろぼろのやかんだの、腐ったみかんだのを持ってきてはカインに引き取って貰うのです。
他国からも客がやってきました。持ってくる商品は胡散臭いものばかりです。
自称有名画家の絵とか、転ばぬ先の杖といった見た事も聞いた事も無い物ばかりを持ってくるのです。
しかし客に、これはとても価値の有るものですと説明されると本当にそう思えてくるのです。
またカインには商品を見抜く眼は無かったため、客の言い値で引き取る事になるのでした。
カインの店にはあっという間にガラクタが集まりました。
そして残念ながら、買い取った額より安く売る事になるのです。
高く買っては安く売り、高く買っては安く売るをたんたんと繰り返し、
いつの間にか、カインの手持ちの資金はゼロになってしまいました。破産です。
165 :
山師さん:2006/07/20(木) 13:49:24.95 ID:mbl9DVBX
ハッピーエンドにしてくれよ
166 :
山師さん:2006/07/20(木) 17:36:21.31 ID:D2dTIUJJ
167 :
山師さん:2006/07/21(金) 01:03:57.38 ID:4Tvidl2i
どうなるんだカイン。
どきどき‥。
168 :
1:2006/07/21(金) 11:12:43.83 ID:2zbzhfdT
カインはモンスターを倒して再び資金を増やすと、今度はおにぎり屋を始めました。
たった1回の失敗で諦める気はありません。
そうそううまくいくとはカインも最初から考えてはいませんでした。
前回の失敗は、要するに自分がよく知らない事をやったからだとカインは考えました。
カインはおにぎりが大好きでした。ならばそれを商売にすればうまくいくと思ったのです。
早速従業員を何人か雇い、おにぎりを作り始めました。
しかしここでカインはまた問題に気づきました。
確かにカインはおにぎりが大好きでしたが、自分でおにぎりを作った事はなかったのです。
しかし雇った従業員は、せっせと慣れた手つきでどんどんおにぎりを作っていきます。
自分も負けてはいられない、カインは必死になっておにぎりを握り続けました。
カインのおにぎり屋は繁盛しました。
おにぎりが美味しくとても安かったからです。
カインもほっとしました。どうやらうまくいきそうだと思ったのです。
確かに売上はたいした事はありませんでしたが、
今後もっと店を増やしていけば収入も増えるだろうと考えたのです。
しかしまた問題が発生しました。
カインのおにぎり屋が繁盛している事に目を付け、自分もやってみようと考える人がいたのです。
そしてカインの店の目の前に、別のおにぎり屋が立ちました。ライバル店です。
169 :
山師さん:2006/07/22(土) 00:04:11.57 ID:E/V4v7nL
ひいい。
カインかわいそす。
170 :
1:2006/07/23(日) 00:41:34.32 ID:oGFX5RQH
それからしばらくの間、ライバル店との価格競争が続きました。
ライバル店が価格を下げると、カインの店も価格を下げ、さらにライバル店が下げるとカインの店も下げる…
この繰り返しでおにぎりの値段はどんどん下がっていきました。
客は喜びましたが、カインにとっては地獄のような日々でした。
ライバル店との価格競争がようやく終結したころ、カインはおにぎり作りに興味を無くしていました。
従業員に任せて、自分はモンスター退治に出かけるようになったのです。
カインのそんな姿を見た従業員のモチベーションは下がり、一人、また一人と店を辞めていき、
いつの間にかカイン一人だけになってしまいました。
しかしカインは諦めませんでした。不屈の闘志で、一人で大量のおにぎりを作ったのです。
しかしそのおにぎりの形はいびつで味も悪く、誰も買ってくれませんでした。
毎日大量のおにぎりを作っては捨て、作っては捨て続け、
カインの店から腐ったおにぎりの匂いが充満した頃、
再びカインの手持ちの資金はゼロになってしまいました。破産です。
171 :
山師さん:
次は米相場に手を出して破産だな。
これにケテーイ。