金融工学を勉強しようぜ

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金融工学ってほどでもないけど、一応マーケットニュートラルのポジションは組んでいる。MS-Excelで計算できるレベル。ご参考までに手順を書いておきます。

【手順】
 1)準備
  (1)日経225銘柄及びインデックスの終値データを集める(Pan Rollingのサイトなどで)
  (2)日経225銘柄及びインデックスの収益性(前日からの増減率)を計算する

 2)βの計算
  (1) 上記(2)のデータを使って、各銘柄の対インデックスβを計算する
      ・計算式=インデックスとその銘柄の共分散(COVAR)÷その銘柄の分散(VARP)

 3)銘柄間の相関係数の計算
  (1) 銘柄間の相関係数を"CORREL"関数で算出し、225×225のマトリックスを作る
  (2) (1)をセクタ別に切り分ける

 4)セクターニュートラル&βニュートラルポジションの選定
  (1) セクター別に2)で調べたβの値がほぼ同じようになる銘柄の組み合わせをチェックする
  (2) (1)の組み合わせでの相関係数を確認し、できるだけ1.0000に近いものを残す

 5)銘柄間近似式のチェック
  (1) 4)で選定した組み合わせをグラフ(散布図)にし、近似曲線を描く(Excelの機能で可)
  (2) 得られた近似曲線の数式を、収集したデータに当てはめ、近似曲線との偏差を算出する。
  (3) (2)をグラフ化し、相対的に割高の銘柄を売り建て、割安の銘柄を買い建てする。

 6)事例(データは直近100営業日の終値を利用)
   ・[8801] 三井不動産 と [8803] 平和不動産 ・・・セクタニュートラル
   ・βはそれぞれ1.2747, 1.3047 ・・・ほぼβニュートラル
   ・2銘柄間の相関係数は0.8119 ・・・2銘柄間の間には相対的に高い関連性がある
   ・散布図の近似曲線を求めたところ「[8803]≒[8801]×0.3744−37.584」
   ・この100日間で、この式からのズレは、最大で +44円、最小で -66円
   ・現時点でのズレは +17円なので、もう少し様子見
   ・時期を見て、[8801]1枚と[8803]3枚をロング・ショートしてポジション作成