ガンダム世代の中核は20―30歳代の男性。
テレビアニメとプラモデルで遊んで育ち、
現在は「時間はないが、カネはある」。
こうした“アニメの卒業生”を見事に引き留めた格好だ。
ガンダム関連のプラモデルやゲームなど関連商品の売上高は
2001年3月期連結で約400億円。
人気持続の背景について、キャラクター展開などを統括する
東聡取締役は「ストーリーや世界観など作品が良かった」ことに加え、
「アニメや映画が出ていない時期も、継続して商品展開をしてきた」
成果が出たと分析する。
80年代初め、売り場に小中学生が殺到して社会問題ともなった
プラモデル、いわゆる「ガンプラ」。
累計430種類以上、3億2000万個を販売したガンプラは、
22年たった今も健在だ。
経営上の戦術に加えて、
「ガンダムを作りたくて入社し、関連商品を設計している技術者が多い」
たとえばガンプラを企画する担当者は30代が主力。
一度でもファンを失望させる商品を出せばガンダムの寿命は終わると考え、
作り手自身の情熱が持続している。
とはいえ、ガンダム世代が永遠に購買力を持ち続けるわけではない。
今後の課題は「ガンダムを超えるキャラクターを作ること」にある。
テレビアニメで新しいガンダムシリーズを繰り出し、
低年齢層の開拓を進めてきたが、
ガンダムを超えるコンテンツを生み出すとなると、
なかなか難しい。
http://b2o.nikkei.co.jp/contents/news10/weekend/20020627n456r004_27.cfm