2709 タスコシステム part2

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【FC会計 タスコ2709は直営店をFCに展開し売上に計上】

 外食関連企業は、出店をして、各店舗からの収益を合わせたものが全体の売
上になる。しかし、自らの固定資産を切り売りして、それを売上に計上してい
てもよいという、そういうビジネスモデルがある。タスコシステムズのビジネ
スだ。
 個別店舗をFCに売却するときの算定価格は、多分、将来の予想キャッシュ
フローなどを参考にして決められるのだろう。だとすれば、将来の利益の合計
の一部を、店舗売却時点で売上に計上していることになる。将来の利益まで、
今期の売上などに含めれば、誰でも増益が達成できる。タスコシステムズでは
なく、タコ足配当システムだ。
 たとえば、今後5年間のフランチャイズ料を一括して今期売上高として計上
してしまう。契約形態によっては、将来の指導料金などをすべて頭金として処
理すれば、こういう操作が可能になるだろう。

【子会社で資産を売却して、連結売上に反映】

 固定資産を売却して、売上に計上するやり方は、売上をゆがめることになる。
売上に何が混入しているのか、そういうチェックをしてみるのがよいのではな
いか。売上が増えていて、固定資産が減っているとか、そういう妙な関係があ
るときには、とくに注意をしたいものだ。たとえば、日本LCAでは、子会社
の不動産売却額を売上としていたようである。業務内容が不動産ではないが、
実質的に不動産事業が「混入」しているのだとしたら、投資家がそれを外部か
ら指摘するのは著しく困難になり、決算の信用度も結果として落ちてしまう。