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帝王守護職:
これもこっちにテキスト起こさせて貰う。
やめたらどうか
J1昇格を決めたパープルサンガの本拠地となるサッカースタジアム計画が迷走している。
京都市伏見区の横大路運動公園で、建設を前提とした調査が始まったのがちょうど一年前。
昨年暮れには、横大路が交通アクセスなどに致命的な欠陥があることが分かり、
巨額の寄付を申し出ていた稲盛和夫京セラ名誉会長も拠出を取りやめると発言している。
京都のサッカースタジアム構想は、2002年ワールドカップの京都会場として府が木津川右岸を候補地に打ち上げた。
W杯承知は失敗したが、スタジアム計画だけは生き残り、一部で用地取得まで進めながら02年になって山田啓二知事が見直しを表明。
03年7月に正式に計画を断念した経緯がある。
前年の天皇杯優勝を追い風に、04年にサンガの実質的なオーナーである稲盛氏が私財を投じてスタジアムを建設する意向を表明。
一昨年末に建設地の市が用地提供と15億円、言い出しっぺの府が20億円、
残る65億円を稲盛氏を中心とする経済界が負担することで基本合意が成立して、具体化に向けて大きく動き出すかに見えたのだが。
全国の大型サッカースタジアムはどこも赤字続きだ。
西京極のゲームでさえ空席が目立つ。
スタジアム建設要望書に署名した35万人は一体どこへ行ったのか。
それに第一、稲盛氏がいくら資産家でも、府や市がその懐を当てにするのはあまりにもさもしい。
新年早々夢のない話で恐縮だが、サッカースタジアム建設はおやめになってはどうか。
(2006年1月11日京都新聞夕刊「灯」、吉川勝司)