ジョニ子と愉快な仲間達の華麗ないちにち 6.1日目
サラはリンクサイドでスケーターや観客達にホットチョコをふるまっていた。
サラ「みんな寒いでしょう。これを飲んで暖まって」
グレボワ「やっぱり寒いところで飲むとおいしいわね」
セベスチェン「体の芯まで暖まるわぁ」
美姫「でもサラ気をつけなさい。この時期、日本でチョコを配ると、
それすなわち全て愛の告白の意味となるのよ!」
本田「美姫ちゃんはいつもの冗談のつもりで言ってるんだろうけど、
男にとっては意外と真実だったりするんだよなー、…ズズ」
町田「義理チョコだとわかってても意識しちゃいますよねー、…ズズ」
織田「男はアホやからなー、…ズズ」
リッポン「女の子からのプレゼントは何でもうれしいよねー、…ズズ」
バトル「うん〜、チョコは誰からもらってもおいしいよ〜、…ズズズズズ」
四大陸選手権参加組が戻ってきた。
ほぼ全員が酸素ボンベを吸っている。シュコー、シュコー……
ザワツキー「みんなどうしちゃったの?」キョトーン
Pチャン「ダースベーダーみたいでかっこいいぞ。俺にも貸して」ニコニコ
リッポン&チャッキー「「ふざけるなっ!」」シュコー
信夫「高地に慣れているなら、使わないでいいものだからね」シュコー
久美子「でももうNYに来たから、必要ないかしら」シュコー
由香「念には念を入れないと^^」シュコー
小塚「お疲れ様でした……(殿堂入り表彰、おめでとうございます!)」
ほぼ全員、に含まれず元気一杯なのはミーシャ・ジー。
酸素酸素、になっているのはナンソン。
膝に手をやってぜーはーしている佳菜子。
彼らにもサラがホットチョコを配る…ズズズズズ
リンクの上では「誰が一番イナバウアーで長距離滑れるか」競争が始まっている。
ーーーーーズーーーーーーーーーーーーーーーーズ
プル「シズカが猛スピードでリンクを飛び出して日本まで行っちゃったよ」
レイチェル「さすがに追いつけやしないわ」
ズ---------ぷ
プル「とか言ってるうちに、ファッションショーの仕事で帰国してたミキを連れて戻ってきたね」
レイチェル「腰縄つけられて高速で引きずられて、ミキが前のめりに転びそうよ」
涼しい笑顔でイナバウアーを続ける荒川の後方で、桂由美デザインの
ウェディングドレスを着用した美姫が悲鳴をあげている
美姫「しーちゃん速すぎ!怖い!今日は私、動きにくい格好!」
やっと荒川から解放されて肩で息をしている安藤に、すかさずジョニーが駆け寄る
「すっごーいこのドレス!あたしもこういうの着たい!ブレスレットにも真珠入ってるし!」
「はぁ…はぁ…着ても…いいけど…6キロ…」
安藤の言葉をそっちのけに、女性陣がわっと彼女を取り囲む
サラがホットチョコを渡そうとしてやめる「こぼしたら大変だわ」
>>504を見直してため息をつくエマ
「全く、このスレは現実のほうが先走ってるわ」
「おまえが言うな」
>>563を見直して突っ込んだのは誰だ?
「60kgならまだしも6kgなら余裕だわ!」
心は乙女でも体力は男(しかもトップアスリート)のジョニ子だ
「欲しかったらあのドレス買ってあげるよ」
そんなジョニ子に旦那はデレデレである
「でも日本円にして3500万円ですって」
「仕事増やせば買えるから大丈夫」
「でもダーリンが激務で倒れたら大変!アタシ泣いちゃう!」
「君のためならがんばれるさ、マイスウィートハート」頬にチュ(*´3`*)
なんかもう甘々である――いささかウザいぐらいに
「
>>502で背中キツキツだったくせにむぐぐぐぐ」
余計なことを言いかけたPチャンの口をリッポンがふさぐ。
「もしファスナーが弾けたら安全ピンを使えばいいよ」
美姫が笑顔を取り戻した
「ジョニ子がいつアクシデントに見舞われても、助けてあげるから」
「私もよー♪」
また荒川が一陣の風となって通り過ぎていった
ベルビン「それにしてもジョニ子ったら凄いあつあつぶりね、ねぇチャーリー?」
チャーリー「全くだ。こっちまであてられてしまうよ、タニス」
サーシャ「アンタタチモネー(棒」
ラコステ「あつあつ過ぎてリンクの氷が溶けてしまいそうね、マーヴィン」
トラン「本当だね、君の言うとうりだよ、アメリー」
成美「ナルのマーヴィンとナルのマーヴィンのアメリーもねー(棒」
ミハル「・・・・・・・」
チャッキー・Jテン「(ミハルの肩を叩いて)どんまい!^ ^」
ミハル「なにが?(ビキッ」
「アタシ、練習してたらクワドできちゃったんですけど」
他のスケートラヴァーズに増して、恋愛パワーが成績に結びついてしまうジョニ子だ
「素晴らしいよ、ジョニ子!僕の自慢の奥様だ」
「あーん、ダーリン抱っこしてー!」
最愛の夫に褒められ浮かれ駆け寄るジョニ子だったが、疲れが出て派手にずっこける
倒れ伏すジョニ子、そして駆け寄る旦那さん
「大丈夫か!怪我はないかい?救急車を呼ばないと」
「そんな大げさな事じゃないわ。キスしてくれたら治るわ」
ここぞとKiss Me In Publicな二人に、スケーターズ+観客一同が叫ぶ
「旦那さん!夕食作りを代わってあげて!(そしてちょっとだけイチャイチャを控えて)」
チャッキー「夕食作りとかいってさー、このスレはもう冒険ナシで終わるのかな」
Pチャン「そんな君に!Lets!冒険Cooking!」
チャッキー「マジで!?なんかちょっと強引な気もするけど(いそいそとエプロン着用)」
Pチャン「まず最初に、ワシントン条約に引っかかりそうな動物の肉を用意します」
チャッキー「そういう冒険がしたいんじゃないよ!」
「リンク上に『ワシントン条約に引っかかりそうな動物』いたら、避難したほうがいいよ」
チャッキーとPチャンの会話を聞いたリッポンが、エヴァン(イカの方)に注意を促す
「大丈夫なう、何かあったら僕が守るうぃる」
王者になるべく成長中のエヴァン(イカの方)だが
「ミライちゃんとインドプログラムを踊りたいけど言い出せないなう…」
ミーシャ「僕とデニスがソンブレロ銀河の惑星間戦争を終了させたのは冒険かな」
Dテン「無血革命って形で決着つけちゃったし、たいした事ないよ」
ミーシャ「帰り道にピサロの隠し財宝見つけちゃったけど、すぐ交番に届けたし」
Dテン「さっきプレデターとエイリアンの喧嘩を仲裁したのは冒険?」
ミーシャ「半日で済んだし、話すほどでもなくね?お、プレデターから感謝メール来たw」
Dテン「エイリアンは地元の名産送ってくれるって。楽しみだなー」
銀河王より授けられし『星を統べる勇者の冠』(パッと見ソンブレロにそっくり)を
無造作に被ったまま、2人はノンビリ語り合うのだった
のほほんソンブレロコンビの後ろを、Jテンが通りすぎる
「ジェレミー、これ被ってみる?」
Dテンが『星を統べる勇者の冠』を差し出すも、Jテンは苦笑して顔を左右に振る
「悪いけど前髪の形が崩れちゃうから、遠慮しておくよ」
「どんなに動いても全く乱れないリーゼント、かっこいいね」
「ありがとう。今度髪の立て方を教えてあげる」
Jテンは小さくスキップしながら(BGMはこれ↓)去っていった
http://www.youtube.com/watch?v=ZPWr3A7gN_k
「なるほど、その発想はなかったわ」
>>767の動画を見て目を輝かせる美姫。何か思いついたようだ。
どこからかメガネを取り出すとおもむろにフェルナンデスを呼んだ。
「ハビエル〜、ちょっと来て〜」
「なんです?」
「うん、そういうギャグいらないから。ちょっとこのメガネかけて」
「ギャグなんて言ってないですけど…(メガネをかける)これなんです?」
「よく似合う〜w これできっと日本の自動車のCM出演間違いなしよ!」
「???」
未来「昨季はジャック・スパロウだったのにひどいですぅ」
経営者「1スレの中で海賊からだめ小学生へジョブチェンジとは落差が大きいな」
ランビ「叙情あふれるメニューばかりの店をみつけたよアハン」
http://sangs.co.jp/soup-ya/menu ジョニ子「素敵だわ『露西亜から愛をこめて』が食べてみたいわ」
ジョニ子夫「まかせておくれ!料理の経験はないけど挑戦してみるよ」
ヤグディン「仰々しい名前だけど、ただのボルシチじゃねえか」
キッチンに一人で籠もり、張り切るジョニ子夫。
――数時間後――
ジョニ子夫「あいにく『露西亜から愛をこめて』は失敗しちゃってね。
『弁護士の気まぐれ野菜ソテー〜熱くとろける愛を銀盤に捧ぐ』になったよ」
ヤグディン「仰々しい名前だけど、ただの中華丼じゃねえか」
似合わない丸メガネをかけさせられ、半ズボンまで履かされてハビエルはしょげまくり
荒川(髪の毛をお下げに結んでミニスカート)「さあのび太くん、中華丼を召し上がれ」
ハビエル「もぐもぐもぐ・・・おいしいなあ。でもこの格好はイヤなんです」
荒川「半ズボンはJテンも一緒よ。しかも彼、エラージ・バルデ選手に『ジャイアンやってよ』って
頼みに行って、即ぶっ飛ばされていたわ」
ハビエル「災難だなあ……よく飛んだだろうな」
荒川「ところでドラえもんはみつかったのかしら。フィギュア界ではむずかしいはずだけど」
振り向いた二人の後ろにはペンキで青く塗られたミーシンと、「誰がこんな酷い事を!」と
必死でペンキを拭うガッちゃんがいた
ガッちゃんにモップを渡す美姫
「えらい人をモップで洗う習慣が日本にはあるのよ」
本田「新春隠し芸大会か…だから美姫ちゃんやめなさいって」
Pチャン「僕のEx.で使ったモップ返して」
ガッちゃんは丁寧にモップを洗い直し、きっちり絞って乾かしてPチャンに返す
「次の青ペンキ被害者が出ないよう警戒を怠らないようにしないと」
ヴォロソジャル・トランコフ組が血相を変えて、自分たちのコーチを避難させはじめた
皆がそれぞれコーチ避難大作戦を敢行している間、Pチャンはのんびり
自分のコーチとトランプをしていた。しかも床に寝っ転がりながら。
ナンソン「ずいぶん呑気なもんだな」
Pチャン「板前さんヘア仲間なのに、冷たい視線を向けるなよ」
ナンソン「(え・・・・僕、彼と仲間なのか?いつの間にそんな事に?)」
コロラドで酸欠に見舞われた時より、激しく動揺してしまうナンソンだった。
そのまま賭けババ抜きに引きずり込まれ、有り金すべて毟り取られる始末。
一方、ジョニ子は美姫主催のアイスショーに出演するため、久々に夫と離れる事が決定。
「ダーリンったらアタシの出張中実家に帰るそうだけど、本当かしら。浮気なんてしないかしら」
「あの旦那に浮気ができるわけがないでしょ」
2人の熱々ぶりに辟易しているサーシャは苦笑するしかない。
JFK空港で夫と涙涙のお別れを済ませたジョニ子は、
飛行機のシートに腰を落ち着けるなり、日経新聞を熟読する
「経済の勉強もして、夫との会話をより豊かなものにしたいのよね」
素晴らしい心がけだが、シートに体育座りってのはいかがなものか
「自分のコーチに青ペンキかける冒険ってのはどう?」
チャッキーをそそのかすPチャン。
「僕は遠慮しとく」
と言いながらペンキ缶をリッポンに渡すチャッキー。
「僕もパス」
そのままリッポンからアボットにスルーパス。
アボットからシズニーへ。シズニーからマルケイへ。マルケイからバルデへ。バルデから今井へ。今井からギルスへ。
そしてギルスからリッポンへ。リッポンからアボットに・・・
ダンジェン夫妻を囲んだ無限バケツリレーが始まってしまった。
ペンキ缶(二周目)を受けとってしまったアボット。
シズニーに渡そうとするがかわされてしまった。
マルケイもバルデも今井もギルスもリッポンも気がつくとなんか距離を感じる。
「そっそういえば遅くなったけど誕生日おめでとう!」
アボットが手に持ったものを咄嗟に渡したのは小塚だった。
ユカさん^^は ニコニコわらっている!
手にしたものをしばし見つめる小塚。そして・・・
「あ〜っと!手が滑っちゃった!!!」
ペンキ缶を適当に放り投げ、それがある男に命中。その人物は・・・・
「お前!!!俺に恨みでもあるのか!!!」
「すいませんね〜!!運動神経が悪い息子で!!!」
「あんんだっとこら!!!」
「やるか!!!」
「・・・・・タカはやっぱり頭がいいわね^^」
「つーか親父さん。>583以来どこにいたんすか?」
そんなことは聞ry
やけにスリムでダンディーなドラえもんになってしまった小塚父は、不敵な笑みを浮かべる。
「タラララッタターン(ダミ声で)世界選手権に向けて鬼練習プログラム〜!」
佐藤信夫氏から預かった小塚用特訓メニューをポケットから出し、ヒラヒラさせる。
「お父さん!それ反則・・・」
「やかましい!とっとと来い!」
襟元を掴まれて、引きずられていく小塚に目に涙がキラリ☆ついでに前歯もキラリ☆
ダンジェン&有香は顔を見合わせ、にっこりと微笑む
「僕達のポケットにも素敵なものが詰まってるよね」
「あらジェレミーなんで逃げるの?^^」
サスペンダーをビヨヨーンと掴まれ、引きずられていくアボットの顔がホラー。
ハビエル「サスペンダーワークと言えば他人事じゃないけど」
コンテ「うちはああいう恐怖ってないなー。嫁さん相手だから」
ハビエル「いいですねー。でもうちもノンビリのほほんって感じですよ」
意外な組み合わせの和みビヨヨンコンビ結成?
美姫はペシャラとコルピのために千羽鶴を(ry
ベルネルが目を血走らせながら高速で折り上げ、折り鶴はもう山積み状態だ
ミハルは一羽ずつ糸に通してスダレ状に拵えていく係を担当する事になった
「あの愛の日々をもう一度・・・」
ドサクサに紛れて、裏にこっそり私的な要求を書き留めた折り鶴も混ぜ込んでいる
「アタシ、ママになったのよ♪ああ幸せ〜」
生後二ヶ月に満たない子犬を抱っこして、ジョニ子は母性本能全開である。
「ジョニ子は犬派なんだよね。僕は猫派」
プルがフカフカな猫の感触と愛らしさを語りだすと同時に、犬派猫派に別れて
それぞれペット談義に花が咲く。
「うちはスフィンクスっていう猫を飼っているんだ」
トランコフの言葉に、佳菜子が目を丸くしている。
「毛のない猫ですよね?寒がったりしません?」
「部屋の中暖房ガンガンだしw外には出さない! ほらこれ写メ」
「わーすごい懐いてるー。なんて呼んであげてるんですか?」
「YAKUZAっていうんだ。和風で男らしくて、いいだろ」
「・・・SAMURAIとかSHOGUNは候補に挙げなかったんですか?」
「だってそんなのみんな知ってるじゃん。オリジナルな名前にしたくて、
わざわざ日本語ネイティブの人にアドバイスを貰ったんだよ」
悠子がいつものクールフェイスのまま、そっとその場を離れた。
犬談義・猫談義両方に参加し、ニコニコと相槌を打っていた羽生だが
いきなりハッとした顔(演技中の二重瞼モード)になって立ち上がった
「プーさんにティッシュ与える時間だ!忘れてた!」
「何それエサやり?」
「そんなようなものです。そうだ、世界選手権にも行ってきまーす!」
プーさん&ななみ先生を横抱えにし飛び立つ羽生の後ろ姿は凛々しい
他の世界選手権参加者も次々とその後を追った
「じゃあ、撮るよ〜。はい、チーズ」(ピピッ)
ここはニース某所の海岸。
「わあ、アダム、綺麗に撮れてるわね」
「うん、アリッサすっごく可愛く写ってるよ、早速ツイッターにアップしよう」
「おのれは初日から何やっとんじゃーーーーい!!」
「ごはっ!」
アリッサと戯れるリッポンの背中にPちゃんのドロップキックが炸裂した。
「・・つつ、いったいなぁ、もー、何するんだよパトリック」
「こっちの科白だっ!ニース初日からリア充自慢かっ!」
「?リア充ってなんだい?日常だよ」
「・・・お前は今、全人類の半数を敵にまわしたぞ」
「まあまあ、パトリックも一緒に写真撮りましょうよ。ケヴィンもジェレミーもね♪」
「え?あ、うん…(〃〃)」(←Pちゃんに付き合ってた律儀なチャッキー)
「わーい、やったーヽ(´∀`)ノ」(←応援についてきてたJテン)
「じゃあ、ジェレミーもう一回シャッターお願いね」
「あ、うん、まかせてよ・・・(´・ω・`)」(←写真係の・・・)
シズニー「パトリックだってリア充なんじゃない?おノロケインタビュー読んだわ」
リッポン「今度のお相手はデザイナーさんだっけ?」
Pチャン「へへ、まあね」
リッポン「しかもパトリックのファッションセンスを尊重してくれるいい人みたいだ」
Pチャン「へへへ・・・ってセンス?なに?」
リッポン「いや、別に何も」
その場にいた全員、PチャンのTシャツに相変わらずカエルマークがある事を
認め(地色こそカーキ色に落ち着いていたが)苦笑いしている
イベントから帰ってきてさっそく愛息・チョーマくんを抱っこしながら、
ジョニ子は世界選手権の録画をガン見するのだった。
「きゃー!アタシのかわいい息子が銅メダルとっちゃったわー!」
「ジョニ子、君は僕が知らないうちに何人子供を拵えてるのかな?」
「細けぇ事はいいんだよwやったわーユヅルおめでとー!」
同時期、当人である羽生はある人物?とミーティング中。
「順調にキャリアを積んでいるようで何よりだ。しかし・・・」
「しかし、なんですか?」
「君のライバルの歴史を追う形なのが気になってね。来年はどうなるかな」
「次からは僕が僕独自の歴史を積み上げていきますよ。ご安心を」
羽生は自らの相談役―――プーさんと呼ばれる黄色い紳士をぎゅっと抱きしめた。
悲喜こもごものワールドを終え、輝くメダルを首から提げたパトリックと羽生を筆頭に、
ワールド参加組がニースからぞくぞくと帰ってきた。
…が、ガチと小塚の姿が見えない。
「たかちゃーん!」「アーチャ!どこ行ったの?」「ちょっと、アリッサもいないわよ!」
大自爆組の名前を次々に呼ぶ待機組の美姫、プル、ジョニ子他一同。
「そろそろ容量的にもフィナーレにさしかからないとまずいなう。でも、このままじゃハッピーエンドにはなれそうにないなう・・」
既に来シーズンを見据えてレイチェルと一緒に練習を始めた未来を熱く見つめつつ、エヴァン(イカの方)も心配そうだ
ガチ・小塚・シズニー、そして川スミの姿も見えない。
「でも危機に陥ってるなどの非常事態ではない気がする。スケパシーでSOSが来ない」
メンバーの中では比較的落ち着いている経営者がつぶやいた。
「危機じゃないのはいいけど、このままじゃたかちゃんの分のクロワッサンが湿気っちゃう」
高橋は唐草模様の風呂敷にいっぱいパンを詰めて背負っている。
そのパンの山からこっそり一つおパクリあそばしてプルはつまみ食い。
「SOSは聞こえないけど、僕様にはノイズみたいなスケパシーが聞こえるんだよねー」
「ノイズ?」
「うん、ズズズズズ、って。なんの音だろう?」
失踪組はみんな温泉宿に潜み、背中丸めて出がらしの番茶を啜っていた
ズズズズズ―――涙をこらえるアリッサが、密かに洟をすする音も混じる
「なーんか辛気臭いスケパシーだわ」
多忙ゆえにチョーマくんの検診に行きそびれ、機嫌の悪いジョニ子が顔をしかめた
「アスリートガールが泣いてたら、それを吹き飛ばすのが仲間ってものよっ!」
リッポンの耳を掴んで、ジョニ子はグイッと引っ張った。
「いたたたたたた!耳取れます!やめて!」
「大げさねーとっとと失踪組慰めて連れ帰ってらっしゃい!」
「なんか今日のジョニ子さん気性が荒くないですか?」
それはムダ毛処理に夢中になって必要な毛まで処理しちゃったからかも?
Twitter情報でエヴァン(イカの方)は知ってしまっている
しかしシモネタはまだ苦手な思春期イカなので、お口チャックである
右肩にテトを乗せ、一人静かに露天風呂に浸かる小塚。
その脳髄を射ぬくように、強いスケパシーが飛んできた。
「休養を十分にとったら、国別対抗までには戻っておいでね」
「僕捻挫しちゃって出場できないんで、よろしくお願いします」
「クロワッサンは冷凍保存しとくけど、早く食べた方がおいしいよ?」
「ティラミスもおいしいよ!食べるといいよ!」
「それ私の決めセリフだよ!でも使うといいよ!」
もう誰が誰だか混線しまくりのスケパシーゆえ、わかりにくい。
「僕には帰るところがある。いや、帰らなきゃいけないところがあるんだ」
勢いよく風呂から上がり、パンパーンと手拭いで体の水気を飛ばし、
温泉浴衣+どてら姿の小塚は空高く跳んだ。
佳菜子「その者蒼きドテラを纏いて金色の野に降りたつべし」
明子「名古屋って金色の野なのかなあ」
成美「金色のシャチホコあるからいいんじゃないっすか?」
マーヴィン「(なんか知らんけど笑っておこう。アメリとテバサキ食べたい)」
クリス「湯治?僕も行きたかった・・・」
キャシー「国別済んだら行きましょうよ。健康ランドでいいわね?」
大輔「ごめん、クロワッサン全部食べちゃった」
日本勢はそれぞれ勝手な事を言っている
「あーもう!―――みんな、ただいま」
いつのまにか、小塚の笑顔が戻った
「国別・・・ズズズズズ」
シズニーがすすり泣きをこらえるのを横目に、ガチンスキーも口半開きで
「国別、ねえ・・・」
どこか遠くを見ている。涅槃か。
と、そこにチビっこい少女の姿が飛び込んできた。
「アーチャ!ユウコ!サーシャ!とっととロシアに戻るよ!」
タクタミシェワである。
ガチンスキー+川スミを一人でひっつかんでロシアに飛ぼうとする。無茶だ。
「そうだね、帰国しなくちゃ。気持ちを切り替えて次を考えなくちゃロシア新世代じゃないよな」
ガチンスキーはタクタミシェワをお姫様抱っこし、サンクトペテルブルグまで一息に跳んだ。
川スミも「補欠とはいえ国別対抗戦にエントリーされてるし、行かねば」と跳ぶ。
一人残ったシズニーの元に、アボット&リッポンが跳んできた。
「僕なんて大事なアクセサリーなくしたけど、がんばってるよ(´・ω・`)」
「それはともかく、戻ろう。みんな心配してるから。ね?」
リンクメイト2人に支えられ、シズニーは泣き笑いの表情になり、デトロイトまで送ってもらう。
「アタシ成功したわ!Quad Training動画を無事UPできたのよ!」
「成功ってそこなの?飛べた事じゃなくて?」
夫に苦笑いされつつも、ジョニ子はごきげんそして有頂天!
「ところでアンタ!」
自宅の片隅で菓子折りを持ったまま直立不動でいたミハルを、ジョニ子は振り返った。
「いつまでうちにいるのよ。なーに?新婚生活を覗きたいの?」
「違いますよっ!改めてご挨拶に伺ったのです」
「何よご挨拶って」
「いえあの、僕もNJでペトレンココーチに・・・」
「あらやだ住むところ決めた?いい不動産屋知ってるから紹介しましょうか?」
「住まいは決まってるんで、心配ないんです」
「まあ、しっかりしてるわね。どこ?」
「そこつっこないでもらえませんか?(ほんともう勘弁して下さい)」
「で、急にお伺いしてなんですが・・・千羽鶴を折るのを手伝っていただけないかと」
菓子折りの包みをバリバリと開け、お茶の準備をしつつジョニ子はウインクを返す
「居候先でお世話になる、義理のお兄さんの怪我とあっては必死に折らないとね」
「まだ義理のお兄さんとかそういうのじゃないですってば!」
うろたえるミハルの隣に、いつのまにか佇む男が一人
「先日はうちの彼女の快癒祈願を手伝ってもらったから、その恩を返しに来たよ」
「先輩〜。・゚・(ノД`)・゚・。」
ベルネルは一抱えもあるような段ボール箱いっぱいに折り紙を持ってきていた
グレイシー・ゴールドは国別対抗戦を前に、自室で少しだけナーバスになっていた
アシュリー「どうしたの?浮かない顔をして」
グレイシー「どこから入ってきたんですか?うちのセキュリティーシステムは全米女王には効かないのかしら」
アシュリー「私は魔法を使えるの」
グレイシー「(スルーして)ニッポンで忍者に手裏剣をぶつけられやしないか心配です」
アシュリー「平気よそんなのwもし怪しい人影がいたら、私が空手でぶっ倒すわ」
グレイシー「ああ、なんて頼り甲斐のある先輩なのでしょう」
アシュリー「心配いらなくてよ。楽しみましょう、ニッポンの春を」
2人はガッチリと握手を交わした
ジョニ子はあるフルーツの輪切りを見て、ちょっと大人なつぶやきをぶちかましていた
「やっぱり仲間はリアクションが小粋でおもしろいわwたまにはこういうのいいわね」
その頃、羽生は「もっとすごいのありますよ」と、あくまでも尊敬する先輩に対する
サービス精神で、アワビの地獄焼き動画をジョニ子の元へ送信しようとしていた
「編集が上手くいかないや。アワビの縁のウネウネ感を出せない僕はまだまだ未熟者だなあ」
動画送信を断念して、ふて寝する
(プーさんは「いいから早く捻挫治せ」と苦笑して見守る)
Pチャン「…という訳で、我がカナダチームの打ち上げはAKIHABARAに決定で異議なしかー?」
チャッキー「異議なーし」 モエ「異議なーし」
Pチャン「よし、じゃあ満場一致で…」
テッサ「こらー!男子だけで勝手に決めない!異議あり異議あり異議ありよー!」
Pチャン「えー、何でだよ、日本観光って言ったらAKIHABARAだろ?
俺、パソコンの部品買いたいなー」
チャッキー「僕、欲しいゲームソフトが…」
モエ「NARUTOのグッズ探したいー」
ファヌフ「ちょっとアメリも何か言ってよ」
ラコステ「え、えーと… ?私はちょっと別行動したいなー?なんて…」
Pチャン「デートにはラーメン博物館がお勧めだよ!おいしいよ!」
デュハメル「パトリック急にキャラ変えないで」
とりあえず日本を満喫する気満々のカナダチームだった。
前夜祭でも弾けるスケーターズ。
ちょんまげかつらを被ってご機嫌なコストナーはもちろん、
ロシアンたちは射的に夢中で、寿司や蕎麦も好評である。
ゴールド「よかったー、ニンジャやノブシがいなくて」
ワグナー「去年はニンジャいたらしいわよ。フフフ」
デニー「もし襲われたらジョンを盾にして逃げればいいわ」
コフリン「なんでそういう事いうかなー?俺一生懸命みんなの似顔絵描いたじゃん」
チャーリー「え、あれ似顔絵だったの?( Д ) ゜゜何かの呪いかと思ってた」
メリル「日本チームのもすごいのよ。後半のやっつけ仕事加減が」
アボット「魔除けにどうかと思ってドラえもんのお面もらってきたよ!」
リッポン「ジェレミーがジャンプかスピンしてくれたら、魔物なんてダッシュで逃げる」
新宿のLOVEオブジェ前でリア充全開写真を撮ったリッポンは、なんか強気。
ホテルの自室へ戻ってからも、ホタレックは国旗さばきの練習に余念がない
「明日はどんな技使おうかな。前夜祭でもらったお面被ってドクガンリュウ・ホタレックでいくか?
でも顔見えないんじゃもったいないよ!ってカロリーナに釘刺されたし、選手持ち上げるのはフランスに
アモのぼりとして先にやられてしまったし、どうしたものだろう?」
ソトニコワは「明日の投げ込みはメントスばっかりで、『コーラと食べるとおいしいよw』って
メッセージが添えてあるんだろうなー('A`)脅威の噴出動画ぐらい私だって知ってるてーの」と
一人で苦笑いする
フランスチームはブブゼラを使うタイミングについて、入念なミーティング中
ジョニ子「敏腕マネージャーのタラがついに結婚したわー!!」
ジョニ子夫ことヴィクター氏「今更どうしたの?」
ジョニ子「アタシを支えてくれた大切な人の幸せを叫びたくなったのよ」
ヴィクター「スケーターの同性婚の件について触れなくていいのかい?」
ジョニ子「マシューおめでとー!きゃー!弁護士カップルねー!」
ヴィクター「仲間が増えて心強いよ(´∀`)あともう一つ、大切なお知らせがあるだろう」
ジョニ子「パントンペア!あんたたちいつ氷上結婚式やるのよ!呼びなさい!」
ヴィクター「それも大切だけど、自分自身の競技復帰の事はいいの?」
ジョニ子「忘れてたわ、アタシGPS出るから!フランスとロシアよ!ときめくわー」
ヴィクター「お買い物と観光がしたいんだね?」
ジョニ子「当たりま……ちょ、何言ってるの!連戦だけどがんばるから!応援してねー!」
.o゜*。o
/⌒ヽ*゜*
∧_∧ /ヽ )。*o ッパ
(・ω・)丿゛ ̄ ̄' ゜
. ノ/ / ジョニ子がんばれ!全スケーターがんばれ!
ノ ̄ゝ
そしてジョニ子!にじう…っ歳のお誕生日おめでとうーーー!!!
o◇◎。o☆。
。☆゚∧∧☆。◎
/o○(*゚ー゚)◇☆
/ | ̄ ̄∪∪ ̄ ̄|
/ ゚|誕生日オメデト!|
▲ ゚◇o☆____|
□▼――-☆∂☆◎