フィギュアスケーターズの華麗ないちにち 5日目

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最も早く線香花火の玉が落ちてしまったのは、落ち着きのない27歳児・プルシェンコだった。
「えー、こいつが司会するのか?無理だろ」
ヤグディンの意見もごもっとも。ストイコ&ロロのベテラン組にまで「無理!」と太鼓判を押されてしまった。

「ここにアホほど買ってあるロケット花火。全部点火しちゃうから、罰ゲームはその片付けでいいだろ」
「ああよかったよ。それ全部僕に向かって発射されるのかと思った」
「鬼か俺は!」
浮かれて水バケツを用意するプルシェンコを眺めつつ、ヤグディンは呟く。
「『金メダルは俺の物 邪魔するヤツは思いきり殴り思いきり蹴るだけ!! アレクセイ・ヤグディンだ!』とか紹介されたかったな」
「ワイは『ファンの前でならオレはいつでも全盛期だ!! 燃えるダルタニヤン!フィリップ・キャンデロロだ!』がよかったでぇ」
男子選手(ジョニ子除く)はそれぞれ自分の入場のガイドラインを想像し、胸躍らせている。
ライサだけ真顔だ。
「どうせ『デカァァァァァいッ説明不要!! 1m88cm!!エヴァン・ライサチェクだ!!! 』なんだろ?つまらん」
変に冷静である。線香花火の玉も微動もせずまだくっついている。