フィギュアスケーターズの華麗ないちにち 5日目

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630スポーツ好きさん
長い両手足をどうにか折り曲げ、朽ちかけた物置に身を潜めたライサ。
「ああもう、みんなどこに行ったんだ?こんな狭くてジメジメしたところは滅入るぜ」
そこに破れ屋根から七色のカナリアが舞い降りた。美しい声で鳴き始める。
「おいっ、妖怪が来たらどうするんだっ、黙れ黙れ」
押し殺した声で注意するも、カナリアには通じない。
―――ズルッ、ズルッ、と重く引きずるような音が近づいてきた。

「…… み ぃ つ け た ……」