― 殿下に名誉総裁に就任いただいた経緯について。
長沼◆日本サッカー協会は、世界中のサッカー協会と連絡を取り合います。
レターヘッドの付いた公式な用紙にタイプしてある文書が各国から来る。
その中でもサッカーの母国、イングランドのレターヘッドというのが格好良くて、
まず最初に「パトロン」とあって、これはクイーン・エリザベス二世です。
それから「オナラリー・プレジデント」、これは名誉会長でケント公です。
その次にようやく民間人である「プレジデント」の名が出て来る。
「いいよなあ、これは」と思っていたところ、「待てよ、日本にだって皇室があるじゃないか」と。
それで皇族方の中でもとくにサッカーに親しまれている高円宮殿下にお願い申し上げたのです。
こうしてわがサッカー協会は「オナラリー・パトロン」(名誉総裁)を戴くことになったのです。
殿下は、決してお飾り≠フ総裁じゃありませんでした。
試合を御観戦頂く場合には、協会の責任者が御説明役を務めますが、
我々が解説の必要がないぐらい、殿下はサッカーの知識が豊富でいらっしゃいました。
ルールはもちろんのこと、「あの国には良い選手がいる」ということまで、本当に通≠ナいらっしゃった。
http://www.nipponkaigi.org/2100-kataru/2110-05naganuma01.html