>>177続き
オシムは病室でもサッカー無しではいられない。個室にはDVDプレーヤーとビデオレコーダーを
取り付けたテレビセットがある。試合を録画したDVDやビデオカセットが100本はあっただろうか。
ユーロ予選の(ボスニア対)ギリシャ戦、トルコ戦の映像も入手していた。
「見るのは当然だ。どういうプレーをしてるか確認したいからね」と、シュワーボは我々に言った。
○ドイツ語の新聞を読んでいる
我々が訪問した時間、日本のテレビでは、ウェストハム対リバプールの録画が放映されていた。
低調なサッカー内容に、『レッズ』にもっと期待していたシュワーボは浮かぬ顔だった。
イビチャ・オシムの健康状態は、日に日に良くなっている。脳梗塞の後遺症によって体には
不自由があるが、会話には影響がない。我々の専門家は、普通にフランス語を話し、ドイツ語の
新聞を読んでいる。今回の訪問で、我々は「Der Spigel」(=ドイツの雑誌)の最新号を差し入れた。
回復は医師が予見したより良い情況に向かっている。
○先月より目に見えて前進している
アマル・オシムは、先月からヨーロッパに滞在していた間に、イビチャがどれほどファンタスティックに
前進したか我々に語ってくれた。彼が日本を発つ前、シュワーボはベッドから置き上がることも
できなかったのだ。
「立った、そして杖だけで歩いたと聞いた時は信じられませんでした。医師は来月まで補助器具が
必要だと言っていたのに、もう杖なしで歩けるんです」と、アマル・オシムは言った。
○ロナウジーニョが印象的
アマル・オシムと共に、東京の主要な地区にあるブラジル料理店へ。レストランの入り口には、
華々しい来客たちがサインした皿が飾られていた。壁の正面にイビチャとアマル・オシムがサイン
した皿があった。その近くには、ロナウジーニョ、有名なキックボクサー ボブ・サップ、スモウ・レスラー
曙の皿もあった。
- - - -
写真のキャプション
上:オシムの回復に最善を尽くす東京の病院
下:アマルとイビチャ・オシムのサイン皿