(・∀・) 国内サッカー戦術・布陣ヲチスレ (・∀・) 3

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233スポーツ好きさん
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●プレーエリア分析
トップ5       トップ10     トップ16(同着15位があるため)
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トップ5で登場する、左サイド奥のエリアが最大の特徴といえます
また注目したいのは、下位チームのわりにプレーエリアが自ゴールから遠い位置にあることと、そのわりにエリアが前方に伸びていかないことです。大分のウリであるハイライン守備のたまものですね。
ビルドアップラインはこちらになります(下図◎の位置)
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●DFからのパス
さて、ロングパスというものはたいていDFから出るものです。そのゆくえを確認することで、大分の攻撃基点がどこに作られるのかを明らかにできるでしょう。

有村(左SB) → ◎根本(左SH)、ビチュヘ(左CH)、小森田(右CH)
三木(左CB) → サンドロ、梅田(右SH)
サンドロ(右CB) → ビチュヘ、吉田(左FW)、三木
山崎(右SB) → 梅田、小森田、吉田

ここに複数名前が出ている選手のなかでDF以外の選手は、梅田(SH)、ビチュヘ(CH)、小森田(CH)、吉田(FW)です。
CHがロングパスを受けるのは無理がありますから、消去法で行くと、梅田と吉田(左サイドでのプレーを得意とするFWです)がロングパスのレシーバーということになります。
もちろんボランチの2人へのパスも無視できない数がありますので、大分の初期ビルドアップ思想は以下の2択ということになります。

・両サイドの高い位置(吉田、梅田)へのロングボール
・ボランチにあずけてのビルドアップ

また、この段階でマグノがあまり活用されていないことから、マグノをフィニッシャーとして取っておき、他の選手にチャンスメークを任せるという考え方が分かります。
234スポーツ好きさん:04/10/06 07:58:25 ID:r7nuowmE
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●ボランチからの展開
ビチュヘ(左CH) → 有村(左SB)、根本(左DH)、小森田、吉田(左FW)、マグノ(右FW)
小森田(右CH) → ビチュヘ、吉田、梅田

ビチュヘからのワイドな展開が攻撃のキモになっています。また、小森田もなかなか多くのパスを供給しており、前方へのパス意識は素晴らしいものがあります。他のチームであればもっとバックパスが増えているところです。
また、ここでもパスターゲットの上位に吉田が顔を出してきます。
どうやらこのチームのチャンスメーカーは吉田ということで間違いなさそうです。

また中盤守備は、ビチュヘと小森田がパス数>レシーブ数となっています。狭いエリアでのプレスから、相手がこぼした玉をこの2人が拾っているのでしょう。

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●サイド&吉田からの展開、フィニッシュへ
根本(左SH) → ビチュヘ、有村、マグノ
梅田(右SH) → マグノ、吉田
吉田(左FW) → マグノ、小森田、山崎
マグノ(右FW) → 吉田、梅田

サイドハーフからの展開になって、ようやくマグノのパスレシーブが吉田を上回ります。ラストパスの供給です。

パスレシーブ397本で圧倒的トップである吉田からは、大量のパスが吐き出されます。ロス数41は立派な数字です。
メインターゲットはフィニッシャーであるマグノですが、右CHの小森田、右SBの山崎への「サイドチェンジパス」が非常に多いです。前が詰まっているときはこういうパスを選択するのでしょう。まさに攻撃をオーガナイズする司令塔ですね。

フィニッシャーであるマグノですが、ボールロス数は84と、意外と少なめです。詰まったら無理に勝負せず、吉田や梅田に回しているのでしょうか? このへんはデータからは読みとれませんでした。

235スポーツ好きさん:04/10/06 08:01:43 ID:r7nuowmE
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●総括
さて、最初の疑問「簡単なゴールが多い理由」ですが、大きくわけて2つあると思います。
まずは、ロングパスで右SHと左FWを基点に使う攻撃。両サイドの高い位置を最初のポイントに
使えるため、相手の守備組織が整わないうちに攻撃ができ、敵DFをスピードでぶち抜く
フィニッシュシーンが増えるはずです。こうなるとシュート決定率は高くなります。
あとは、戦術でもなんでもないのですが……(笑)1stはおもに途中出場が多かったFW、高松です。
実は大分のトップスコアラー(5点)は彼なんです。マグノが取った得点は全体の3位、3得点。
2位は吉田の4点です。1stでの大分の得点は、出場時間が短い高松の、気持ち悪いほどの
決定力により生まれている部分が多いのです。
では、それはなぜなのか?想像するに、逆襲による速い攻撃を指向する大分の攻撃では、
前線にスペースが生まれることが多いです。高松はもともとこういうスペースをうまく使って
フィニッシュシーンにはいるのが得意な選手なので、チームのスタイルと高松のスタイルが
バッチリ噛み合った結果がこの得点力となっているのでしょう。
236スポーツ好きさん:04/10/06 08:03:55 ID:r7nuowmE
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●大分トリニータの現状とその対策
1stの布陣からゲームメーカーのビチュヘが退団、DFのパトリックが加入しました。
また、右サイドバックの吉村が神戸からローンで加入しました。
最近の基本布陣は以下のようになっています

   高松 マグノ
吉田 原田 小森田 梅田
有村 パト サンドロ 吉村
     岡中

ビチュヘの抜けた穴が気になるところですが、パススタッツを見ても分かるとおり、
スキルのある小森田が頑張っていて、穴はさほど感じられません。不安定だったCBに
パトリックが入ったことで、チーム力は向上しているといっていいでしょう。

戦術面では変更点はないようですが、吉田をサイドハーフに移動させたのが最大の変更
といえるでしょう。高松とマグノの2人が前線でチャンスをうかがう形になり、攻撃力が
上がっている……と言いたいところなのですが、ここまで8試合で6得点と、得点数はむしろ
減少しているんですね。不思議なところです。

トップスコアラーである高松の五輪離脱(3試合)、吉田の位置が下がったことによる得点力の
低下がそのまま響いているのか、それともやはりビチュヘの穴は大きいのか。試合を1つしか
見ていないのでわかりかねますが。やはり高松は途中出場で使ったほうがいいんでしょうかね?(笑)


さて「大分封じ」の手法ですが、これは非常に明確です。まずは守備面から。

・両サイド(特に吉田)をしっかり押さえ、基点を作らせない
・基点を作られた場合も、簡単に前へ展開させない

これを明確に実行したのが2ndの浦和です。意図したわけではないのでしょうが、吉田の対面になったのは
J1屈指の守備力を誇る山田(暢)……これで大分の攻撃はかなり単調になってしまいました。

そして攻撃面では、大分の浅いラインをいかに逆用できるかが鍵になります

・中盤での厳しいプレスをかわすスキル
・縦に異常に速いFW
・足元に強いポストプレーヤー

以上のいずれかを活用できれば、大分のラインを破ることは不可能ではありません。


以上、おーいた編でしたー