プロレスリングNOAH非公式掲示板サロン出張所1
9/12 観戦記
試合前
会場には5時ごろ到着。既にYFCの引き換えの方々が沢山並ばれていました。
そのほかにも人・人・人・・・平日にもかかわらず皆良く来るなあ、と一寸感心w
お客さんの入りは第一試合開始時点で約7割。メインの頃には9割ほどの入り。
やっぱり大したもんです。
第一試合
第一試合から結構な盛り上がり。試合自体はまあいつもの永源さんスタイルなんだけど、
最近なかなかにレベルの上がってきた川畑の動きが目に付いた試合でした。
スリンガーもこの試合用のムーブが出来るのも一寸驚きw
第二試合
力皇と多聞の絡みはさすがの迫力。でもここで力さん使うのもったいないような気もする。
それを言うと佐野もそうだし鼓太郎もだし、ノアも結構余裕が出てきた証拠なんでしょう。
でもこの試合は百田さんメイン。この年齢で相撲界を経由せず現役なのは藤原組長と百田さん
(ドン荒川さんは経歴知りません、失敬)ぐらい。この二人は鍛え方違うんだなあ、と
見ていて思いました。あの年で佐野のノーザン受けるなんて凄過ぎです。
第三試合
早速三沢登場!休憩前に三沢が武道館で試合するのは恐らく10年以上振りでしょう。
テーピングは痛々しいながらも、きちんと試合してました。
この試合で目を引いたのは小川と池田の絡み。レフリーを巧みに使った相手との駆け引きは
見ていて感心。この三沢小川と池田の数々の連戦はノアスレなんかでは批判的に見られていたけれど、
その批判の影で実際には非常に高度なプロレス的駆け引きに昇華していたという、まさに
「会場での試合こそがプロレスの命」なのだと痛感。ヨネの動きもなかなか良くなってきているのでは。
雅央は雅央のまんまでしたがw
第四試合
なんといっても注目は高山秋山の絡み。いきなり先発しあって力比べからお互い手を離さず首に
打撃を入れあうというムーヴで観客は大歓声。やはりこの二人、常に何か新しいことをしようと
本当に良く考えてるんだなあと思いました。バイソンは初来日時の硬さもすっかり取れ、見違えるような
グッドファイターに変貌。実はノアの外人って外れが少ないのかも知れないなあと思ったりしました。
最後はそのバイソンの雪崩式クロースラム!すごい衝撃の技で泉田はジ・エンド。
この技を受けられる泉田は決して弱いレスラーでは無いと思うのですが・・・うーん・・・
第五試合
さて問題の森嶋の戴冠試合。
まず全体としてハリスの受けが弱い点は指摘しておかないとちょっと森嶋可哀想。受けが弱いので
森嶋の反撃にお客さんが乗り辛くなってしまい、どうしてもグダグダ感が出てしまうと思うのですが、
それを差し引いても今回はシングルでの森嶋の経験の無さは悪いほうに出てしまったと言って良いでしょう。
どうしても相手の技を受けることに気が行き過ぎていざ自分が攻勢に回ったときにスタミナが・・・
という感じを試合にモロに出してしまっては、当然ブーイングもされてしまいます。
経験をカバーできるスタミナの強化は急務でしょう。体に関しては徐々にではありますが絞れているので
こちらのほうはまあ恐らくは平気かと。
第六試合
ジュニアタッグは非常に盛り上がりました。
そりゃああれほどのものを見せられて興奮しない人はほぼ居ないでしょう!橋は本当に頑張りました。
でもチームとして丸藤KENTAの完成度は試合をするたび増す一方。巧みな金丸をもってしても
この壁を破れませんでした。
この試合を見て思ったのは「四天王プロレス」は「特異で異常なプロレス」ではなく、
やはり「練りに練られたプロレスのひとつの到達点」なのかなあ、ということです。
四天王と言われたレスラー達が試合に参加せず、第三者(それもジュニア)がそれと遜色ない試合をやって見せるのは
四天王プロレスの特異性や異常性を否定しているわけで、若い彼らが「その先」を如何に表現していくのか、
そしてこれを見たレスラー達がどう思うのか。興味は尽きません。
最後のKENTAの蹴りには男の意地を見た気がしました。
第七試合
前の試合の絶叫で一寸疲れたお客さんの反応はやや鈍めでしたが、そのタッグとは一転重厚な展開。
今のノアのJrは本当に幅が広いなあ、と関心しました。モデストというレスラーは、相手のリズムを
巧妙に崩して自分のペースにするタイプで、杉浦は本当にやりにくかったと思いますが、
それに惑わされず、しかも場外へのリアリティーチェックをもクリアしての戴冠は本当に価値があると思います。
最後の雪崩式オリンピック予選スラムも破壊力抜群で、この技は今後脅威となっていくでしょう。
第八試合
さていよいよメイン。大ブーイングの永田と大歓声の小橋。ここまでのアウェーでの試合経験は間違いなく
無い永田には正直キツかったとは思いますが、持てる技や感情のすべてを小橋に向けて立ち向かう姿は
やれ「アンパン」だの「ブサイク」だの「パクリ王」だのと言われる永田とは全く違うものでした。
が、こう言っては申し訳ないのですが、でも小橋の牙城を崩すことは出来ないだろうなあ、とも感じさせるのです。
それは恐らく永田のファイトスタイルから来ているのでしょう。
永田は新日本のヒーロースタイルのプロレスを貫きました。ですが、相手は日本プロレス界を代表する
絶対的ベビーフェイス・小橋建太。このスタイルのぶつかり合いでは永田に勝機はほとんどありません。
それでもあえてそのスタイルで小橋に挑んだわけですから、彼なりの勝機はあったのでしょう。
ですが現実はやはり小橋に「ヒーローとしての永田」は飲み込まれてしまった印象が強いのです。
このスタイルを続ける限り、小橋との試合は何度やっても結果は同じでしょう。
永田というレスラーにとって、今回の試合は重要なターニングポイントとなって欲しいものです。
もしも吹っ切れてヒールになれたら、彼は恐らく平成最強のヒールになれると思います。
ちなみに、試合はもちろん本当にいい試合でした。
まとめ
全体的に今回は6月よりレベルの上がった印象が強かったです。どの試合も一定水準にあり(除く森嶋w)、
プロレスっていいなあ、と思わせてくれる興行でした。大きな大会での安定した内容はリピータの
増加につながり、ひいては団体のいっそうの安定にもつながります。「次回も見たい」、この台詞の
重さを感じさせてくれた興行でした!