【TIPNESS】ｶﾚｲﾄﾞで会いましょう16【新宿】

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そして知っている人間の姿に気付けば通常誰でも思う様に「今帰りなんだ。」と思っただけでした。
その内根○さんの姿は改札口を行き交う人々の姿の中に埋もれ見えなくなったそうです。
その時点で根○さんが駅の上り下りどちらのフォームに行ったかなど知る由も有りません。

その会員はその駅を22:51分に出る電車に乗らなければ次に乗り換える最終電車に間に合わなくなる為
その時点で再度時計を見ると22:48分になっていました。その会員は慌てて目の前のトレーを片付け、スポーツバックを手に取り
すぐに改札口に向いました。いつも乗る電車が来る迄にあと3分しかなかったからです。

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フォームに上がり、上がった時点で、根○さんが反対側のフォームに立ち電話をしている姿に気付きましたが、ただ気づいただけの事です。
会員は帰る時のフォームの同じ位置でいつものベンチに腰掛けその夜の余りの寒さで胸の前で腕を固く組んで上体を前に折って
自分の足元を見ながら「早く電車来ないかな？」と思いながら待っていました。
と、そこへ、頭上から突然「すいません。」と言う声がしました。その会員は驚いて顔を上げました。そこに立っていたのは根○さんでした。
会員は反対側のフォ-ムにいた根○さんが何故今自分の目の前にいるのか一瞬あっけに取られて「いつの間にこちらへ移動してきたの？」と、ただ驚いたそうです。