●勝ちビビリのお話
球作スレでご指名&ネタ振りがあったので、私なりの意見を述べておきます。
いわゆる「勝ちビビリ」というのはビリ、テニス他の対人競技(スポーツに限らない)で
勝ちを意識しすぎたあまりに自滅してしまう現象を指す。
よくあるのは体が動かなくなって、それまで自然にできていたプレーが急にできなくなったり、
ミスが増えたりする。
また緊張のあまりとんでもない戦略を選択したり、過度に強引或いは消極的な試合運びになる
パターンもあるでしょう。
どういうときに起こるかといえば、
(1)試合の流れで勝てると思った時、
(2)格下で勝って当たり前だと思っている相手に競ってしまった時、など。
(1)は高校野球とか見てたらよくありますよね。
(2)はギャラリーや相手にいいところ見せたい、キレイに勝たないといけないと意識して、
いつもと違う無理な攻めをする。
その結果ピンチをつくり、「負けたら恥ずかしい」と思うあまりますます焦って自滅してしまうような場合です。
いずれにせよ、球作スレでも以前に述べた、心の中に「負けようとするもう一人の自分を」作ってしまう訳です。
何故そうなるかといえば、スポーツその他の勝負事においては、勝ちが絶対的なものとして評価される。
誰かが勝てば誰かが負けるという現実の下、みんなが勝利を目指すので、勝つためには大変な労力が
必要になるし、プレッシャーも大きい。
だから、いざ勝てるというギリギリの段階になった時、そのプレッシャーから逃げ出したいと思う意識が
生まれるのだと思います。
また逆に「負けたくない」という気持ちが強すぎでも同じプレッシャーがかかるため、同様に
「負けた方が楽だ」という意識が生まれるのでしょう。
この意識は特に勝ち慣れてない人には必ず現れます。
初心者同士の対戦なら、大詰めで自滅合戦みたいな試合が増えるのは、その為だと思います。
●「勝ちビビリ」の対処法
結局自分に対する絶対的な自信がないから起こる現象ですから、
根本的な解決作は自信を裏付る実力をつけるか、練習するしかない。
あとはやはり場数を踏んで慣れる事も必要でしょう。
メンタル的に克服しようと思うなら、「勝ちビビる」こと自体を積極的に受け入れる方法もあります。
「勝ちたい」と思うからビビるのですから、試合中、ビビりが出てきたことはいいことだと思うようにする訳です。
そして自分でビビっているのを感じたら「ほらほら、いつものがキター!!」と自分で認めちゃうわけです。
勝つための儀式みたいなものですね。
私の場合は、そうなった場合、「この緊張感を味わうために、自分はこのコートに立っているんだ」と
言い聞かせるうようにしています。
ナ○シマ○ゲオ氏はチャンス、ピンチになれば「ここでオレが決めればヒーローだ」と常に思っていて、
マイナス思考が一切なかったというのは有名な話。
また、技術的なことを深く考えるより、1つのチェックポイントだけを意識したり、全体の展開を意識せず
1ポイント、1ショットだけに集中することも効果があると思います。
球作氏の話にも出ていますが、いわゆる「自動操縦」モードに切り替えるということです。
あと、精神的に追い込まれた場面になったら必ずする動作とか、つぶやく独り言を決めておいて、
それを実行するようにするのもいい方法だと思います。
具体的にどんな対処をすればいいのかは人によって違うでしょう。
私の場合はまず大きく深呼吸をして、全てにおいて、できるだけゆっくりとした動作を心がけたり、
意識的に間を取ったりします。
焦るとどうしてもフォームやポイント間の動作が速くなりがちなので、常に自分中心の時間の流れで
試合を進めるよう意識します。
他には空を見る、笑顔をつくる、頭の中で好きな音楽を流す、サービスの構えに入ったら
「力抜け!」と声に出して自分に言い聞かせる、などしてますね。
「勝ちビビリ」は勝ちそのものを意識し過ぎて陥ってしまう現象ですから、勝負より自分の力を出し切ることに
専念して、その結果として勝ち負けがつくという気持ちでいる方が、結果として勝利に近づけると思います。
「自分の力を出し切れば勝ち負けは別にしろ、かならずいいプレーができる」という自信を持つこと、
その裏付けを得るためにしっかり練習し、試合を積み重ねることが結局は大切だと思います。
とりとめもなく思いつくまま書いてみたので、なんだか支離滅裂&全体の整合性があやしい文章になりましたが、
読む人各々がそれなりに必要なところだけを取り入れて試してみてくれればよいと思います。
とかいって、高いレベルで戦っている人にとってはしごく当たり前の話ばかりなんでしょうけど。
ご意見、ご質問などあればどうぞ書き込んで下さい。
長文失礼すました。