米ボーイング、「787」飛行テスト延期
【シカゴ=毛利靖子】米航空防衛大手ボーイングは5日、新中型機「787」の飛行テストを
3カ月前後延期し、11月中旬から12月中旬の間に実施すると発表した。機体の留め具が
不足しているうえ、操縦を制御するソフトウエアの開発が遅れたため。全日本空輸には
1号機を2008年5月の当初予定通り引き渡せると強調した。
留め具は製造が遅れている。新型機は飛行状況の予測が容易にできる高度なソフトを
装備する予定だが、開発などに手間取っている。
787はすでに世界の航空48社から706機の受注を獲得済みで、旅客機部門の業績を
左右する事業。07年12月期の研究開発予算を14%上積みしてソフトなどの開発を急ぎ、
引き渡しの遅れを防ぐ。電話会見した民間航空機部門のスコット・カーソン社長は
「業績への影響は最小限に抑えられる」として、利益目標は変更しないと語った。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20070906AT2M0600V06092007.html