航空機用エンジン

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303NASAしさん
>>298
遅レス。
まず、リバースは制動にとってマストじゃないってのが前提。
メインはあくまでも車輪のブレーキ。
例えば滑走路の向こうのスポットに駐機予定なら、そのまま走った方が良いし、手前のスポットならちょっと強めにブレーキする。

リバースも伊丹の夜間などはアイドルリバースが規定されているから、リバースポジションにして、エンジンは吹かさない。
騒音がとても小さくなるし、アイドルリバースでもある程度の逆推力にはなるから。
その他のケースでも騒音を気遣ったり、速度をそんなにすぐに殺す必要が無ければ、車輪のブレーキも解除して惰性で走る事がある。

さて制動距離の不思議だけど、実はリバースを使おうが使うまいが停止位置は一緒。
車輪のオートブレーキシステムは、セットした減速度合に応じて機体を停止させる。
小さいセットなら2000m走るし、最大なら800mで停止とかね。
どう使おうがパイロットの判断。
ここでリバースを使っても使わなくても、通常の着陸ならその停止距離に変化は無い。
つまりリバースを使えば停止距離が短くなるんでは無くて、車輪ブレーキの負担を軽減してやるだけ。
ある初速度から停止までに処理する運動エネルギーをどう分配するかって事。

なんにせよ通常運航ではブレーキシステムの能力から見れば、余裕十分。
だから上記UAのケースでもパイロットの判断で選択肢の一つを選んだだけです。

最も負担が大きいケースはRTO(離陸中断)。
重量も重いし、着陸時よりスピードは乗っているし、滑走路はもう半分しか無いし。
この時こそ、その飛行機の制動能力をMAXを発揮します。
場合によってはブレーキの能力を超える程の急ブレーキで、ブレーキから出火する事すらある。
火が出ないまでも確実にオーバーヒートになり、しばらくはクーリングの為に再出発出来ない。