***** 私は見た!! 不幸な結婚式 29 *****

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161愛と死の名無しさん
プチ不幸な結婚式

大学のサークル仲間のA子の披露宴に参加。
新郎新婦共に結構顔も良くて性格も良くて見てて微笑ましい感じだった。
同じサークル仲間も複数出席したんだけど、Bという男が実はA子に長年片思いしてきてた人だった。
A子もそれを感じ取りながらも、はっきりと告白してこない以上振ることもできず、
BはBでそこそこモテるA子に釣りあう容姿でもないし、性格もどっちかというと暗い感じで
ウジウジして、結局8年近く片思いし続けていたらしい。
料理も運ばれ、お酒も少し回ってきたころ、サークルの代表としてBが挨拶をする順番が回ってきた。
(一応Bがサークルの代表をやっていたので)
Bは最初は饒舌にエピソードなんかを語っていたものの、途中でみんなでいった合宿の話をしようとした途端
いきなりボロボロ泣き出して「すみません。つい涙腺が緩んで」とフォローしながらも、感情がどんどん高まっていき
仕舞いには「俺は・・・俺はこの8年ずっとA子さんだけが好きでした・・・合宿の夜に・・・いろいろあって
そのあとはもうA子さんのことしか考えられずに・・・だから・・・俺は不幸になるけど、
その分、C君が・・C君が俺の大事な…本当に心から大事なA子さんを幸せにしてあげてくださいいいいい!うああああん!!」(最後叫ぶように)
もうこの時点で親戚は引きまくり。
「合宿の夜に・・・?」「いろいろって・・・」とかすかに囁き声が聞こえてきた。
新郎新婦もどう対処していいのかわからず、顔を見合わせたり俯いたりして。
その後、ひたすら酔ってグチグチ8年分の文句を言うBのせいで、宴会の席は暗いムードで終わった感じでした。

ちなみに合宿のにあった「いろいろ」っていうのは後で本人に確認したところ、
深夜眠れなくてBが外に散歩に出たところ、偶然A子も起きていて二人で星を見ながら二時間ほどお喋りしたらしいです。
A子はちょっと家庭が複雑で、でもそれをサークルの人には黙ってたのにB君にだけその場で言って
B君は「俺に秘密を打ち明けてくれるなんて!俺に気があるにちがいない!」と勘違いした模様。
その時のことを「空が澄んでててね。星がどこまでも見えて。で、隣にいるA子の心が澄んでるのも伝わってくるんだよ」と表現していました。
純粋で良い子なんだけどね、B君。