「断れない」と、悩む人がいる。
「断れない」と、口にする人がいる。
断れない・・・とは、不思議な悩み、奇妙な言葉。
そう、「断れない」も、「捨てられない」と同様な感想を持つのだけれど・・・
けれど、少し違うよう。
先日、セミナー会場で目撃した光景。
自由参加の懇親会への参加・不参加を問う受付スタッフさん。
彼女は、ただ、二者択一の質問をしているだけ。
参加なさいますか?
参加なさいませんか?
けれど、その答え方が、参加者と不参加では、見事に違う。
「はい」と、結論を一番に言うのが参加者。
不参加者からは、「いいえ」という結論は、最後まで聞こえてこない。
あの〜、子供が小さいので・・・
あの〜、仕事が立て込んでいるので・・・
あの〜、あの〜、あの〜
不参加の方々、例外なく、申し訳なさそうに不参加理由を、並べ始める。
受付スッタフさんが、不参加理由を求めた訳もなく。
彼女は、ただ、参加人数の取りまとめをしようとしているだけ。
人は、断ることは、相手に「すまない」ような気になるらしく。
人は、断ることは、相手を「傷つけた」ような気になるらしく。
そう、人は皆、優しい。
けれど、もしかして、そこには、こんな自分が見え隠れしているのかもしれない。
人に、良く思われていたいわたし・・・
人に、悪く思われたくないわたし・・・
そこに気がついたら、随分と、断り方も磨かれていくように思う。
どうでしょう。