【Cellの夢 終了】 かつてのCellの夢,GPUが実現へ
スパコンのオリンピック,GPUのシステムが「陰」の上位に
かつてのCellの夢,GPUが実現へ
(日経エレクトロニクス2008年12月15日号)
詳細は
>>2-4あたり
TSUBAMEの開発を指揮した東京工業大学教授の松岡聡氏は今回、CellとTeslaを
比較した上で、Teslaを選んだという。最大の理由はTeslaが低コストだったことである。
「700TFLPS分の追加コストは約1億3000万円。他の選択肢の数分の1で済んだ。
Cellは高くて、開発スピードが遅い。
しかもTeslaと違い、パソコンで使える開発ツールが少ないのがネックになった。」
と説明する。
C言語でプログラミング可能
Tesla 10はNVIDIA社が2008年11月に発売したGPUである。
「SP(streaming processor)」と呼ぶプロセッサを240個搭載する。
機能的にはCellのSPEと同様にSIMD演算を得意とする。従来は128個が最大だった。
SPの数が増えたほかに、今回初めて倍精度演算機能を加えた。
プログラミング性も、かつてのGPUとは比較にならないほど高いようだ。
以前のGPUは、文字通り特定のグラフィック処理しかできない単機能のプロセサだった。
ところが、ここ2〜3年のうちに急速にプログラミング性を高めた。
NVIDIA社が「CUDA」と呼ぶアーキテクチャでは、
一般的なC言語でプログラム可能になった。
(スパコン)TOP500上位のHPCシステムに向けた、各種計算ライブラリのチューニングで
有名な米Texas Advanced Computing Center研究員の後藤和茂氏は、
「CUDAのアーキテクチャのGPUはCellよりもプログラムが容易になった」と指摘する。
今や、TeslaとCellの大きな違いは2点しかない。
1つは、TeslaのSPの数が240と、CellのSPEの8を大きく超えていること。
もう1つは、TeslaがCPUコアを持たないことである。
NVIDIA社は今後もGPUにCPUコアを加えることはないとする。
「マルチコア化するCPUとプログラミング性を高めるGPUが互いに似てきているのは
確かだが、基本的な役割分担をしっかり守ることが重要だ。
それを忘れるとプログラマーが混乱し、市場で支えきれなくなる」(Andy Kean氏)
4 :
It's@名無しさん:2008/12/16(火) 23:22:30
普及帯に足場があるのが強み
NVIDIAは同社のGPU製品を、低コスト、高いプログラミング性、設計の柔軟性、
開発の速さなどを武器にHPCサーバー機向けだけでなく、
「Netbook」と呼ばれる小型パソコンや家電製品にまで浸透させる戦略だ。
NVIDIA社自身、同社の強みを「低〜中価格の普及帯の製品に足場があること」
(Keane氏)と位置づける。
「それが、いまだに製品としては専用ゲーム機とHPCにしか使われていない
Cellとの最大の違いだ」(同氏)と主張する。