ソニーを蝕むウィルス☆阿部重と熊日新聞を称える

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2It's@名無しさん
 建築物の構造計算が偽造され、震度5強で倒壊する欠陥マンショ
ンやホテルがノーチェックで建っていた事件で、建築を請け負って
いた八代市の木村建設が自己破産を申し立てた。背筋が寒くなった
のは、当たり前の品質すら省みないクラフトマンシップ(職人魂)
の退廃と不遜である。
 大理石の玄関、広々としたフロアリングの床と見てくれはいい
が、見えない壁のなかでは鉄骨鉄筋を減らし、コンクリートも水で
薄める「手抜き」は、彼らだけなのだろうか。誰もがそう自問した
に違いない。
 町工場から世界に雄飛したソニーも、危機の根は同じではないか。
薄型テレビなどの出遅れで九月中間決算も減収減益となったが、そ
の病の重さが十一月十九日に大々的に売り出したウォークマンAシ
リーズで浮き彫りになった。
 ハードディスク内蔵型MP3方式で世界を席巻、日本でも携帯オ
ーディオの六割のシェアを奪った米アップルの「iPod」シリー
ズに対抗する自信作のはずが、発売早々から操作性、記憶容量など
を見比べると「iPodより劣る」と評判がよくないのだ。

 ソニーが運営するブラウザのブログに発売四日前から「メカ音痴
の女の子のウォークマン体験日記」が始まったが、画面に添えた
写真などからネット掲示板で「ソニーの自作自演」と嘲笑を浴び、
一週間もたたずにサイトは閉鎖されてしまう。ソニーによると、ソ
ニーマーケティングが企画した「ブログ形式のモニター体験リポ
ート」で、ヤラセではなかったというが、アップル製のパソコンを
貶めるような表現が誤解を招いたのは事実である。
3It's@名無しさん:2005/12/04(日) 22:46:02
 熱心なソニー信者まで失望させ怒らせたのは、音楽の転送ソフト
「コネクトプレーヤー」の動作が鈍く、不具合を起こす(多数の曲を転
送すると、ライブラリーが破損するなどのエラーが発生する恐れが
ある)うえに、従来のソニーMP3機器のソフトを継承していないこ
とだった。ソニーも十項目のバグ(欠陥)を認め、今月二日に改訂版
を自動更新する事になった。
 機器は鏡面に画面が映る一見漸新なデザインだが、「石鹸箱」「見
にくい」「傷がつきやすい」などの声が寄せられている。ソニーの

直販サイトに登場した設計者が、基板の真ん中をくり抜く工夫を
「電気的に不利になるのは確実だし、強度面を考えるとそうとう無
茶をしたなと今は思います(笑)」と得々と語って、顧客をあきれさ
せたのだ。ソニーでは「『不要輻射』と呼ばれる電磁波が発生する
ため、通常以上の設計パワーを要した」という意味で、克服したか
ら全く問題はないとしているが、苦しい言い訳に聞こえる。
 しかも「弱り目にたたり目」に見舞われた。ソニーBMG(ソニ
ー・ミュージックとドイツのベルテルスマン音楽部門の合併会社)
が発売したコピー防止機能付きの音楽CDをパソコンに入れると、
「スパイウェア」と呼ばれるウイルスを勝手に組み込んでしまうこ
とが暴露されたのだ。十一月に全米で大騒ぎになったが、日本の大
手メディアは広告主ソニーに遠慮してか、片隅でしか報じていない。
 しかし、ウイルス対策ソフトでも検知できず、リッピング(音楽C
Dのデジタルデータをファイル化する)を妨害するほか、どんなCD
を聴いたかをスパイしてソニーに知らせる「忍者ウイルス」である。
基本ソフトを書き換えてしまい、除去しようとするとパソコンのガ
ードに穴があいて、他のウイルス感染の危険にさらす悪質さだ。
4It's@名無しさん:2005/12/04(日) 22:46:33
 問題のCDはニール・ダイヤモンドの歌など五十以上のタイト
ル、CNETによれば四百七十万枚に及び、感染したパソコンの台
数は一説に五十万台以上ともいう。マイクロソフトはこのウイル
スを除去リストに指定し、米国では集団訴訟や州当局の提訴が起き
てる。
 ソニーBMGは日本に拠点を持たないが、「忍者」入りCDは日
本でも売られている。が、ストリンガー会長や中鉢社長らソニー本
体の経営陣から一言の陳謝もない。他人事のようにウェブサイト
で「当社が輸入販売しておりますタイトルについて、発売元である
米国ソニーBMGと協議の結果、米国での対応と同様の対応をして
まいります」とCDの回収と交換をさりげなく公表しただけだ。そ
れがウォークマン発売日前日の十一月十八日。国内サイトのリンク
先を米国のサイトに飛ばして、英文を日本語に翻訳しない不親切は
意図的とすら見える。
 いくら知財保護でも、企業が個人の機器の内部をいじってスパイ
していいわけがない。今のソニーはハードもソフトも顧客に不遜す
ぎはしないか。このままだと、火だるまのSONYは「持っている
のが恥ずかしいブランド」になりかねない。