3流SF映画とちがって現実世界では突然スーパーテクノロジが登場したりはしない。
むしろ技術革新は地道な積み重ねの上に成り立っている。
信者の吹聴する「ソニーの先進テクノロジ」のほとんどは、政治力とマスコミ戦略の成果に過ぎない。
・テープレコーダー…肝の部分は東北大学で開発。当時、特許出願料が高かったのと戦争のドサクサで
特許がソニーの手に渡る。「特許は戦争直前に登録されたが、戦時中は十分に利用することができず、
その分は戦後に利用する権利がある」とかいう理由でこの特許の有効期限を延長し、市場を独占。
・トランジスタラジオ…技術的な面では米国の特許を基本としており、世界最初の
トランジスタラジオ発売としても米国TIの方が早い。
・CD、MD…フィリップスの提案したyallowbook(CD)からorangebook(MO)、redbook(MD)等にいたる
光ディスク関連の一連の規格。これらの殆どの基本技術はフィリップス社がもつ。
松下・パイオニアとの熾烈な性能競争の裏で、勝ち馬に乗ったソニーは
CDにおける音楽用途のフォーマット開発、
仕様の提唱など、いわば最後の最後になってデータを書き込む升目の大きさ等を決めただけのこと。
この後、DVD+RWやBluRayまで常にフィリップスとくっつくことになる。
・Felica…非接触型のICカードはMikron・PHILIPSによって同様の用途に使われ
ヨーロッパ等で普及していたように、技術としては既に存在していたもの。
このICカードが普及していない日本、アジアの規格固めをfelicaで狙う。
異なる点は読み取り速度の違い、上流から下流まで一括してソニーが管轄できる仕組みぐらい。
・PS…任天堂と共同開発していたSFCのCDバージョン。めちゃくちゃな契約内容で任天堂があわてて破談し、
その後任天堂の持っていたノウハウと市場を掻っ攫って出来たのがプレイステーション。
SFC関連の開発陣とNEWS開発陣等いわば人材の廃品利用で成功したケース。
CDメディアも外部記録メディアも既に他のゲーム機にあったもの。
・PS2…処理系のほとんどの部分は東芝の技術。自慢の処理能力もメディア発表向けの一点豪華主義的なバランスを欠いた
性能のため、発表とかけ離れた実効能力しか出ない。
一世代前のPCをゲーム用にアレンジして組み合わせたXBOXにあっさり抜かされる程度。
・FD…もともとはIBMが開発。単なるマイナーチェンジでありその規格争いのためにユーザーは非互換性問題に苦慮。
・ベガエンジン…ベガエンジンの変わりに松下はPEAKS、日立はアドバンスドDIPP等同様の技術は各社やっている。
・DVD+RW…後に「ソニーの呪い」といわれる様々な策略をめぐらせての規格あらし。主導権奪取を狙う。
・青色レーザ…当初は日亜の一強であり、ソニーは他社へのライセンスをほとんど行っていない日亜と
独占的な契約を結ぶことで優位性獲得を狙う。しかし最近は日亜以外のメーカーも独自の青紫レーザーを開発しており
日亜の尻馬に乗った優位性は減る一方。
・LEDバックライト液晶…肝のバックライト部分はほとんどLumileds社が作ったもの。
Lumiledsはソニーのトリルミナス発表のはるかまえから
LEDバックライト製造や研究にかかわっており、ソニーは単にそれを「採用」しただけ。
・Blue-Ray…Plasmonのストレージ向けUDO技術をベースにし、レーザー記録技術としてはフィリップスやパイオニアの他
多層記録技術は松下などが強いが、
ソニーはDVDフォーラムの分裂を企てブルーレイで政治的に書換型記録メディアの規格争いの主導権を奪う。
一番手を気取るために、自分らで決めた仕様すら満たせていない上に後発ブルレイ機との互換性もない未完成仕様のまま発表。
・Clie…PDAは日本ではシャープが何もない所から、ポケコン、ザウルスと作り上げた。
ソニーは流行のパームをくっ付けただけ。
・有機EL…基礎的な特許はコダックなどが持つ。三洋が量産を始めてすでに1年。
数々の見切り発車的な発表を繰り返すも、東北パイオニア等と比べても全然先行してない。
・メモリースティック…技術と呼べるものは何もなく既に世にあるものの形を変えただけの規格
他社採用は限りなくゼロ、技術的な制限で性能も 遅れを取り、普及度でもSDにあっさり抜かれてしまう。
・Cell…IBMのpowerPC系を基本としており、IBMや東芝のSoCやMeP、65nmプロセスの技術で製造。
グリッドコンピューティングはソニーがいうまでもなくはるか前から言われている概念。
マトリックスの実現や地球シミュレータの何万倍といったハッタリがソニーの独自技術。